薬 師 寺 金 堂 発 掘 調 査 概 要
1.遺 構
今 回の調査は金堂復興工事に伴い、 倉J建当初の遺構 をあ きらかにす るために 実施 された。発搬 に先 だち、現基壇の写真測量 をお こない、ついで江戸時代に 拡大 修造 された壇 正積基壇 の花闘岩化粧石 。敷瓦 ↓I日裳階柱筋 の置 き重ね礎 石 及 び地覆石 な どを取 り外 し、 さらに向拝部の礎石・ 積上 を排除 した。 以下検 出
した創建時の遺構 につ いて述べる。
基壇は東西
29.19れ
、 穐北18,01れ
、復原島1.49用 (5尺 )で
ある̀Ⅲ 基壇の搬込地業はみ られず、積土は砂土 と粘上 の互唐 に よつて積 み固 め られて い る。地覆 石は地 山上の整地上に据 えられてお り、延石はみ られない。 周囲の 基壇石積は束石 を用 いず厚い廟 目石 を立 てただけの吉 い形式で、隅 の羽 目石はL字
型 のもの を使用 してい る。建物 は7 FHI X 4間、裳階 つ きで、桁行柱間総長 26,73翻
(90尺
)、 梁行柱 間総長 15.60記(52.5尺
)、 軒 の出4.16腐 (14尺 )で
ある。(各
柱間寸 法は図面参 照)礎石は基壇 上を途中 まで積上げた段階 で掘 り込み据 えられている。根 固石 はみ られない。裳階礎石は現側柱礎石 の直下 にそれぞれ認 め られ、
据 えつ け掘方 は基壇 上面か ら切込 まれていた。本柱 と裳階柱 の礎石 の据 えつけ 方 がこのよ うに何故異るかは明 らかでない。 なお、裳階礎石は特 に不 同沈下 が 著 る しい。
礎石地覆座の有無及び形状 か ら、身舎の
5間 X2間
は前 面中央3 FHlと 背 面中 央1間
が扉で、 その他は壁で 囲われ ていた と推定 で きる。 その外の側柱 筋は開 放 で あつた らしい。裳階 では背面中央5間
の礎石にのみ地覆 座がある。 その形 態か らみて中央の1間
は扉 口、両脇各2間
は壁 と考 え られるが、背面以外の扉 や窓 の醜置 については不 明である。階段は正面では中央及び
2間
おいて真 と西 に計3個
所、東西両側 面 と背面 で はそれぞれ中央 に1個
所 すつ幅1間
分 の規模 の ものが設 け られてい る。基壇 まわ りには玉石敷の犬走 りがあ り、 さらに幅
0,45協
の雨落濤 がめ ぐら‑6‑
されてい る
玉石敷や濤 には補修 されている部分があるし
なお、 創建後の遺構 の変遷 について述べ る と、享藤 の火災によると思われ る 羽 目石の焼損痕跡や焼 土面 によ り、 火災 以前 に、正面 の東 と西 の階段 が取除 か れていたことがわかる。 また現向拝礎石 の真下 か ら中世 に据 えた礎石 が検 出 さ れ、 その上 面に前記 の焼 上層が密接するので、中央
5間
分 には中世 か ら現状 と 同規模 の向拝のあつた ことが判 明 した。 正面両脇階段 の取除 きはこの向拝の設 置 に関連す るので あろ う。 なお この向拝 には板張 りの床 が設 け られた時期 のあ うたこ とが、羽 目石上端にな された根太仕 口によ り推察 される。唐招提寺の例 な どか,)み る と、 向拝部が舞 台の よ うに使用 された もの と思われる。2.出
土 遺 物。青銅製品
葡萄唐草文飾金具、垂木先飾金具
(方
形・ 円形 )、 鈴、その他O鉄
製品釘類
。古銭
大観通宝、寛永通宝、 その他
。ガラス製品
玉類
。乾漆
仏像破片
。瓦
蓬華文 。巴文軒丸瓦、唐草文・ 剣頭文軒平瓦、道具瓦、 その他
。上器
土師質灯 明皿、 その他
3.薬
師寺路年表 天武9年 (680)
7 7 9
年 年 年 2 2 4 老 平 藤 養 天 天
18) 30) 73)
永昨元年
(989)
康安元年
(1361)
天皇 、 中宮
(後
の持統天皇)の ために薬師寺の建立 を発 雅す(本
薬師寺 )平域京 内右京六条二坊
(現
在地)に移建す 東塔建つ火災 に より講堂、食堂、三面僧坊以下 の諸堂焼 失。金堂
。東西両塔は無事
大風 に よ り金堂上 層の閣、吹落 され る。
地震 に より金堂上 層傾 き、両塔破損す。
‑7‑
文安
2年 (1445)
文安
5年 (1448)
大永
4年 (1524)
享隷元年
(1528)
天文8年
(1539)
ヲ(ぢ414と│ ( 1 545 ) 慶長
5年 (1600)
移霊Яに12とF( 1 635 ) 延宝
4年 (1676)
宝暦 。明和・ 安永
大風 に よ り金堂・ 南 民門 倒壊 す 仮金 生 成 る
金 堂再興
兵 火 に よ り金堂・ 講 堂・ 彊塔 な ど焼 失す。
大 風 に よ り諸堂 破 損
仮 金 堂 再興
(現
金 堂束 墨 書) 増 田長盛仮金堂 を修 造 す。
仮 金 堂 を瓦葺 とす 。 金 堂修 理 再建 金堂 修理
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H金 堂 基 壇 平 面 図
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