目的：無脊椎動物（節足動物）の基本的構造 及び体制を理解する。
本実験では…
ザリガニの解剖から形態と機能について理解する。 ①内部形態（心臓付近及び消化器系）を
観察してその構造を理解する。
②神経系を観察してその構造を理解する。 ＜材料＞
（和名）アメリカザリガニ
（学名）
Procambarus clarkii
動物の諸器官の構造と機能
(II)
アメリカザリガニの解剖
実験
14
＜器具について＞
①解剖器具：ピンセット、骨切りばさみ 小解剖皿、氷、99%エタノール
②実体顕微鏡
＜麻酔方法＞
解剖皿に氷水を入れ、ザリガニを冷却する。 ＜神経の固定方法＞
神経を露出させた腹側を９９％エタノールに
脳
心臓
＜ザリガニの体制＞
頭胸部
腹部
神経系
（腹側を走る） 口
動物の諸器官の構造と機能
(II)
アメリカザリガニの解剖
実験
14
消化管
（背側）
＜脊椎動物の体制＞
神経系
（背側を走る）
消化管
（腹側）
先口動物
イカ タコ
ウニ・ヒトデ
脊椎動物
後口動物
ゴカイ
カイメン動物
腔腸動物 クラゲ
腹 背
口
腹
肛門 背
＜動物の系統＞
節足動物 甲殻類
動物の諸器官の構造と機能
(II)
アメリカザリガニの解剖
実験
14
＜心臓・消化器の観察＞ ①頭胸部と腹部の間に
はさみを入れる
②溝に沿って頭胸部を
切開、頭部の胃を露出 ③頭胸部から腹部まで
背側の外骨格を除去 鰓・骨格を適宜除去
心臓、胃、肝膵臓、
生殖腺などをスケッチ
＜神経系の観察＞
①胸部・腹部の内臓および筋肉を除去
脳・腹部神経節が露出、胸部神経は骨格の下に 潜っている状態
②エタノールで5分~固定後、ピンセット等で
硬い骨格を除去し（やや難）胸部神経を露出
脳神経節、食道下神経節、胸部神経節、
鰓 心臓
頭胸部の境目
①
②
＜レポート＞
１. 内部形態の観察及びスケッチ 心臓・消化器・生殖腺など
２. 神経系の観察及びスケッチ
脳・食道下・腹部・胸部神経節など ３. 考察（あれば感想）
例、カエルの解剖と比較して
何か気づいたこと、考えたことは？
スケッチの注意点
・観察に基づいて大きく、正確に、丁寧に描く
・フリーハンドの線または点（点描）であらわす ・各部の名称や気づいたことを、引き出し線で
書き込む
＜後かたづけ＞
・ザリガニの死骸は死体用のバケツに捨てる。 ・解剖皿は洗浄後，机の上におく。
・ハサミ、ピンセットは洗剤で洗浄後，純水で すすぎ，水分をキムワイプで拭きとる。
・各自の机の上をきれいに拭く。
動物の諸器官の構造と機能
(II)
アメリカザリガニの解剖
動物の諸器官の構造と機能
(II)
アメリカザリガニの解剖
実験
14
＜ザリガニの外部形態＞
第一歩脚
第二歩脚
第三歩脚
第四歩脚
第五歩脚
第二触角 （触角）
第一触角 （小触角）
眼 額角
頭胸甲
動物の諸器官の構造と機能
(II)
アメリカザリガニの解剖
実験
14
尾 肢 尾節
背板 頭胸甲
cephalic groove
（頭・胸部境界溝）
額角
第１歩脚 眼
歩脚
触角
腹肢 尾肢
第１第２腹肢（交接器） 歩脚
第１歩脚
触角
背側から 腹側から
歩脚
顎肢
大顎
緑腺開口部
第１触角
第２触角 緑腺開口部
第１歩脚
口部
第２歩脚
第１歩脚
第１〜第３顎肢
第１小顎 第１ 小顎 第２
小顎
大顎
大顎
第１ 触角 第２
触角
口部の附属肢
第３ 腹肢
第１第２腹肢 （交接器）
第１第２腹肢 （交接器） 雄性生殖口
（針の先）
第５ 歩脚
第４ 歩脚
第３ 歩脚
第２ 歩脚
第１ 歩脚
オスの腹部
メスの腹部
腹肢
受精嚢
第５ 歩脚
第４
歩脚 雌性 生殖口
第２ 歩脚
雌性 生殖口
第５歩脚の底節に 雄性生殖孔がある
動物の諸器官の構造と機能
(II)
アメリカザリガニの解剖
実験
14
頭胸部（側面）
腹部（背側）
心臓付近の観察
単離した心臓および胃の内部
消化器系とその付近 頭胸部内部（側面）
第２〜第５歩脚 鰓
cephalic groove
（頭・胸部境界の溝）
額角 眼
第３顎肢 第１ 歩脚
第２ 触角
鰓
心臓
肝膵臓
内転筋
内転筋
胃
眼
肝膵臓
食道
触角腺（緑腺）
触角腺（緑腺） 食道側神経
食道側神経 第３〜第５歩脚
心臓
肝膵臓
胃
鰓室
触角腺 （緑腺）
心臓
胃の内部（背側） 心門
中歯 側歯
側歯
尾肢
尾節
腹部屈筋 腸
