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HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブテクニカル・ホワイト・ペーパー

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Academic year: 2021

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HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブ

テクニカル・ホワイト・ペーパー

概要... 2 LTO Ultrium のロードマップ ... 3 HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブ—新機能 ... 4 LTO Ultrium 3 フォーマット ... 5 HP StorageWorks Ultrium 960 コントローラ電子回路 ... 10 SCSI-3 パラレル・インタフェース ... 11 ファイバ・チャネル・インタフェース... 12 ACI... 12 HP StorageWorks Ultrium 960 PRML 読み込みチャネル... 13 ALDC データ圧縮 ... 15 データレートマッチング... 15 WORM テープ... 16 WORM テープを採用する理由 ... 16 WORM テープの仕組み... 16 HP Ultrium 3 メディアと互換性... 17 結論... 19 参考資料... 20 詳細情報... 20

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概要

LTO(Linear Tape Open)フォーマットは、2000 年に HP、IBM 社、Seagate 社から発表されて以来、 「スーパー・ドライブ」市場の業界標準として定着しています。このフォーマットの開始時に包括的なロー ドマップが公開されましたが、HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブには、第 3 世代の LTO Ultrium テクノロジが組み込まれています。

400 GB の標準容量と 80 MB/s のスループットを備えた HP StorageWorks Ultrium 960 は、LTO Ultrium ファミリの中で最高の容量およびパフォーマンス・ソリューションに相当します。LTO Ultrium 3 フ ォーマットは、DAS 接続でのデータ・プロテクションのソリューションに、またこの水準のパフォーマンス と信頼性を必要とするミッドレンジおよびエンタープライズ・レベルのお客様に向けて設計されており、 オープン・スタンダードとして、Ultrium 適合標章を付けたすべての製品間でのテープ・メディアの交換を 保証しています。

Ultrium のロゴが記されていれば、そのドライブまたはテープ・メディアは、厳密な適合検査プログラム に合格していることになります。HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブは、完全な Ultrium 1 製品との読み込み互換性とUltrium 2 製品との読み書き互換性を備えています。このため、お客様が これまでUltrium テクノロジに対して投資してきた努力は無駄にならず、アーカイブ・テープにもこれまで どおりアクセスできます。HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブには、新しい追記型 (WORM)テクノロジが導入されました。WORM データ・カートリッジを使用すれば、お客様は、データ の上書き、消去、修正を確実に防止できます。この標準機能は、法遵守が必要なデータを単純かつ安 全にコスト効率よくアーカイブする方法を、HP のお客様に提供します。HP は、Ultrium 960 のドライブ 機構と電子モジュールの両方に、多数の技術的な設計改良を施してきました。Ultrium テクノロジのこ れまでの 2 世代の経験を活かしたこれらの改良によって、スタンドアロンまたは自動化アプリケーション に必要な信頼性とパフォーマンスは、最高のレベルまで高められています。HP LTO Ultrium 3 テクノロ ジをお選びいただければ、これが、現在増え続けているデータ保護ソリューションに対する需要に適合 しているだけではないことがわかるでしょう。 図1 HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブ—デスクトップ・バージョン

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LTO Ultrium のロードマップ

LTO Ultrium フォーマットは、明確なロードマップ(図 2)が用意され、将来に向けて効果的に拡張してお り、少なくとも世代ごとに容量とスループットの倍増化が図られています。テープ・メディアに対する投資 を無駄にしないために、また後日必要になった場合に次世代のUltrium ドライブでアーカイブ資材を読 み込めるように、後方互換性の確保が設計目標になっています。 図2 LTO Ultrium のロードマップ L T O Ultrium® 第1世代 200GB L T O Ultrium® 第2世代 400GB L T O Ultrium® 第3世代 800GB L T O Ultrium® 第4世代 1.6T B 圧縮容量 20- 40MB /s 40- 80MB /s 80- 160MB /s 160- 320MB /s 第5、6世代 圧縮転送速度 2004 2002 2000 2006 +WOR M 2004年12月13日 リリース

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HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブ - 新機能

HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブで初めて LTO Ultrium 3 フォーマットが導入されました。 このフォーマットの技術仕様は、ECMA U-316 ドキュメントで規定されています。このフォーマットでは、 単一のテープ・カートリッジに標準で400 GB の容量を記憶できるようになっています。スループットは 80 MB/s まで向上しています。Ultrium 2 との完全な読み書き互換性が確保され、Ultrium 1 フォーマッ トのテープ・メディアに対しては、読み込み専用互換性を確保しています。メディア・フォーマットは、デー タ・カートリッジの挿入時に、自動的に選択されます。同じメディアに異なるフォーマットを書き込むこと はできません。新しい黄色のカートリッジを採用しているので、HP Ultrium 3 のテープ・カートリッジを識 別しやすくなっています。HP で採用しているカートリッジの色分け方式は標準にはなっておらず、メディ ア・ブランドによっては黒または別の色を採用している場合があります。

HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブでは、スループットの増加に対応するために、Ultra 320 パラレル SCSI インタフェースを装備しています。デュアル 2-Gbps ファイバ・チャネル・インタフェー スは、HP StorageWorks テープ・ライブラリ・ファミリに組み込まれているテープ・ライブラリ・ドライブ機 構でのみ使用できます。このパフォーマンスのテープ・ドライブで必要となるスループットは、Ultra 320 SCSI 以外は対応できません。データはドライブ・ハードウェアによって圧縮されるので、一般的な 2:1 の圧縮率の場合、160 MB/s のバス転送速度が必要になります。オーバーヘッドを考慮すると、これよ りも低速のSCSI バスでは、十分なパフォーマンスを確保できないのです。新しい大容量のバースト・バ ッファとメイン・データ・バッファは、サーバの双方向のデータ・フローのバランスをとるのに役立ちます。 このフォーマットのさまざまな要求に対処するために、いくつかの新機能がテープ・ドライブ機構で必要 になりました。信頼性を高めるために、新しい形状のテープ・ローラおよびテープ・リフタ機構が設計さ れました。テープ・リフタ機構は、カートリッジの挿入および取り出しサイクル時に、読み書きヘッド表面 から、テープ・リーダを持ち上げます。このため、ヘッドのテープベアリング面の消耗が軽減され、ヘッド の寿命が延びます。テープ・ヘッド・クリーナは変更されておらず、一般的なインテリジェント・クリーニン グ・カートリッジで使用できます。振動センサをドライブ機構に取り付け、その出力をサーボ電子回路で 使用して、データ・トラックの上のヘッド位置の精度を高められるようになりました。 Ultrium 3 フォーマットに対応しながら下位互換性を保持するために、新しい 16 チャネル・ヘッド設計が 使用されています。このヘッドでは、磁気抵抗(MR)読み取りヘッドと薄膜磁気書き込みヘッドを使用し ています。指定のトラック上でデータ・ヘッドを見つけるために、4 つの MR サーボ・ヘッドが使用されて います。ヘッド・リニア・モータ部と可変インダクタンス・センサは、これまでのHP Ultrium 1 および Ultrium 2 テープ・ドライブからほとんど変更されていません。 データレート・マッチング=アダプティブ・テープ・スピード(ATS)の範囲は、Ultrium 3 フォーマットで変更 され、27 から 80 MB/s の標準データ転送速度を確保できる範囲で、テープ速度を変更できます。

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Ultrium 960 テープ・ドライブにとってまったく新しいテクノロジは、WORM メディアです。これは、特殊 カートリッジに組み込まれたサーボ・コードとカートリッジ・メモリ(CM)機能を使用して、データの消去や 上書きを防止するWORM 機能を実装しており、法遵守が必要なデータの保護ソリューションの一部と して使用できます。WORM はロゴ認定されており、他のベンダの WORM Ultrium 3 テープ・ドライブと 交換でき、その反対も可能です。

1:HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブ—新機能

新機能 メリット

Ultrium 2 との完全な読み書き互換性と Ultrium 1 との読み込 み互換性を備えた、Ultrium 3 フォーマットのテープ・ドライブ。 Ultrium 3 は、第 3 世代の LTO Ultrium 規格です。

以前のUltrium 2 フォーマットの 2 倍にあたる 400-GB の標準 容量と非常に向上したスループット(80 MB/s)をもたらします。 非常に強力な専用マイクロプロセッサを備えたUltra 320 SCSI インタフェース ホスト・システムとテープ・ドライブ間でのより高速なデータ転送 を実現するため、バックアップおよびリストア時間を大幅に短縮 できます。 16 チャネル・ヘッド設計 Ultrium 3 フォーマットで必要です。 128 MB へのメイン・バッファ・サイズの増加 特にホスト・サーバのパフォーマンスが変化に富む場合は、よ り優れたデータ・フローと効率性をもたらします。 4 MB まで(実際には 8 MB だが 4 MB だけを使用)増加した SCSI バースト・バッファ Ultra-320 データ・バーストの効率的な処理に不可欠です。 27 MB/s から 80 MB/s のデータ転送マッチング範囲の拡張 低速ホスト・サーバでのパフォーマンスを改善します。 ドライブ機構に取り付けられた振動センサ(加速度計) ヘッド・サーボ機構のトラッキング精度を向上させ、衝撃および 振動に対するテープ・ドライブの耐性を高めます。 テープ・リフタ装置、改良ローラ・コーティング、アライメントなど の機構の改善 テープ・リフタは、挿入/取り出しサイクル中のヘッドの消耗を軽 減します。 テープ・ドライブの信頼性が向上します。 組み立て部品数の削減によるドライブの電子モジュールの改 善 信頼性とパフォーマンスが向上します。 153.6 Kbaud にネゴシエーションしたボーレートを使用する自 動制御インタフェース(ACI)の強化 自動化アプリケーションの機能を高めます。 WORM テープ・メディア機能 データ・カートリッジを簡単に識別できる専用の2 色配色 データのセキュリティと法遵守の確保に最適です。

内蔵された診断および監視機能の強化 HP Library and Tape ツールなどの診断ユーティリティの優れ た機能を使用できます。 新しいデータ圧縮コア データのスループットが向上します。

LTO Ultrium 3 フォーマット

テープ・フォーマットについて論じる場合、これはオープン・スタンダードであり、したがってすべてのベン ダに適用されることを頭に入れておく必要があります。テープ・ドライブのパフォーマンスは、フォーマッ トとは関係なく、ベンダは独自の仕様を設定できます。認定Ultrium 製品は Ultrium のロゴが付けられ、 フォーマットの適合性については独自に検証されます。

新しいLTO Ultrium 3 フォーマットは、従来の Ultrium 1 および 2 のフォーマットと類似しており、事前に 記録されたタイミング・ベースのサーボ・コードを備えた蛇行パターンのリニア・レコーディングから構成 されています。メディアの互換性を確保するために、カートリッジの実際の外寸は同一になっています が、テープ長は680 m ± 1 m に延びています。テープ幅は、12.65 mm ± 0.006 mm で変わっていま せん。標準容量は400 GB に増えており、これは、トラック・ピッチ 14.3 µm のデータ・トラックを 704 本に増やした結果、実現しています(Ultrium 2 フォーマットは 512 本のトラック[トラック・ピッチ 20.17 µm]、Ultrium 1 は 384 本のトラック)。リニア記録密度は、243kbpi(Kbit/inch)に増加しています。

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Ultrium フォーマット・テープは、ドライブがテープをセットする前に、CM によって識別されます。Ultrium 3 の事前記録されたサーボ・コードは、WORM オプションのコード化以外には、基本的に変更されてい ません。サーボ・コードはテープ・メディア・メーカーが事前に記録するもので、テープ・ドライブでの変更 や消去はできません。バルク消去を行うと、サーボ・コードが破壊され、カートリッジが使用できなくなり ます。タイミング・ベースのサーボ・コードは、より高いデータ密度に対処し、後方互換性を実現するた めに、一から設計されました。CM は容量に関しては変更されていませんが、ユーザからはアクセスで きない特別なフォーマット・データを含んでいます。CM は、Ultrium フォーマットの不可欠な要素になっ ています。 Ultrium 3 フォーマットは、書き込み補正された(0,13/11)ラン・レングス制限(RLL)コードを使用します。 これは、Ultrium 2 から変更されていませんが、(1,8)RLL コードを使用していた Ultrium 1 フォーマットと は異なっています。拡張リード・ソロモン・ブロック符号エラー訂正は、データの整合性を確保するため に使用されています。Ultrium 3 フォーマットでは、一組のサーボ・トラック間に 4 本のデータ・バンドが 置かれていますが、現在、このバンドには176 本のデータ・トラックが含まれています。Ultrium 3 フォ ーマットでは、16 チャネルの読み書きヘッドが使用されており、Ultrium 1 および 2 フォーマットで使用 されていた8 チャネル・ヘッドから変更されています。すべての読み書きデータ・チャネルは「リード・ア フター・ライト」になっており、データの整合性を確保し、テープの不良領域を再書き込みするか、最悪の 場合には読み込みまたは書き込みエラーを報告できるようになっています。Ultrium フォーマットで訂正 できないエラーの発生率は、データの読み込み時に1017ビット中に1 つの割合です。 テープは、直線的に7 つの領域に分けられ、これらの領域は、8 つの論理ポイントでマークされていま す。図3 には、これらの論理ポイントの位置が示されています。 図3 Ultrium フォーマット・テープのレイアウト ハウスキーピング キャリブレ ーショ ン 削除済み またはDSS ハウス キーピング サーボ・バンド0 サーボ・バンド1 サーボ・バンド2 サーボ・バンド3 サーボ・バンド4 F ID L P 0 L P 1 L P 2 L P 3 L P 4 L P 5 L P 6 L P 7 3 1 0 2 データ・バンド ユーザ・データ領域- ユーザ・データ・セット、F ID、E OD データ・セット 領域 使用 LP 0 – LP 1 未使用 LP 1 – LP 2 順方向サーボ取得領域 LP 2 – LP 3 キャリブレーショ ン LP 3 – LP 4 ユーザ・データ領域 LP 4 – LP 5 未使用 LP 5 – LP 6 逆方向サーボ取得領域 LP 6 – LP 7 未使用 L P 0=テープの物理開始地点 (リー ダ・ピン) L P 7=テープの物理終了地点

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テープが挿入されると、CM が読み込まれ、互換性のあるテープの場合は、ユーザ・データ領域の開始 点まで送られます。キャリブレーション領域の使用は、このフォーマットでは定められていません。これ は、write currents などのパラメータを設定するために、テープ機構のベンダが使用することがあります。 テープがLP1 に達すると、正しいデータ・トラック・エリア上にヘッドを合わせるために、サーボ・トラック 上に固定します。フォーマット識別データ・セット(FID)は、最初のカートリッジの挿入時に書き込まれ、 CM が不良であるとわかった場合に、ドライブが使用します。Ultrium 3 WORM を使用した場合、イベ ントの順番が少し異なることに注意してください。これについては、このホワイト・ペーパーのWORM テ ープのセクションで説明しています。テープ長はCM に格納されており、既知の場合、巻き取り速度の 差によって、テープに沿ったヘッドの位置が決まります。 Ultrium 3 フォーマットでのサーボ・システムは基本的に変更されておらず、前に述べたように、新しい Ultrium 3 WORM メディア以外にも、LTO Ultrium 1、2、および 3 フォーマットに対応しています。タイミ ング・ベースのサーボ・システムと呼ばれるように、サーボ・システムはこのフォーマットにとって重要で あり、データ・トラックに対応したテープ速度およびデータ・ヘッドの位置に関する一定のフィードバックを 提供します。サーボ・コード内に埋め込まれたコード・システムは、リニア・ポジション(LPOS)と呼ばれる 位置情報の一定のセットを提供します。サーボ・バンドは、テープ・メディア・メーカーが記録します。図 4 には、サーボ・バンドの位置と、データ・ヘッドの図を示しています。読み込み、書き込み、およびサー ボ・ヘッド部は移動式キャリッジ上にマウントされ、柔軟なプリント回路によって電子信号がキャリッジに 伝送されます。このキャリッジは、リニア・アクチュエータまたはモータによって駆動します。サーボ信号 が存在しない場合、可変インダクタンス・センサが、位置に関するフィードバックを提供して、ヘッドをトラ ック上に保持します。HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブのアクチュエータ機構は、図 5 に 示されています。さまざまなUltrium テープ・ドライブ・ベンダは、どの形式のアクチュエータでも使用で きますが、標準フォーマットのUltrium テープを追跡する機能を備えている必要があります。 図4 Ultrium 3 フォーマットの詳細 servo band 0 servo band 1 servo band 2 servo band 3 servo band 4 data band 3 data band 1 data band 0 data band 2 tape edge serv o serv o ch0 ch15 gu ard band (510µ m ) data band serv o band (195µ m )

1 data band = 11 ‘w raps’ (5 for w ard & 6 r ev erse) each ‘w rap’ has 16 track s

total nu m ber of track s = 704

not to scale

16 R W chan n els forw ard tape direction

read- w rite serv o head assem bly

A B

tape rev erses at end of tape & head repositions

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5. HP StorageWorks Ultrium 960 アクチュエータ部 各サーボ・バンドは、図6 に示すように、磁気ストライプの配列から構成されています。サーボ・バンド は、ヘッド・エレメントよりも幅が非常に広くなっています。これらは、18 本のストライプを 5 本と 4 本の セットにして5544 の配列で並べたフレームに配置されています。この配列は、サーボ・フレームを識 別するために使用されます。 サーボ・トラックは、テープ・パスでのヘッド位置、テープ速度、縦方向の位置を取得するための情報を 提供します。ヘッド位置は、A1-B1、A2-B2、A3-B3、A4-B4 のパルスの時間を測ることによって取得さ れます。これは、それぞれのサーボ・フレームの4 つの位置に一致しています。これらの信号からの平 均時間は、もう一方のサーボ・バンド上に置かれたサーボ・ヘッドからの信号と併せて使用されます。デ ータ・トラックの上と下にあるサーボ・バンド上には、常に2 つのサーボ・ヘッドが置かれています。4 つ のタイミング信号(A1-C1、A2-C2、A3-C3、A4-C4)はテープ速度の測定に使用されます。Ultrium 3 で は、11 のヘッド位置が、それぞれのサーボ・バンドのペアから取得されます。Ultrium 3 フォーマットで は、走査するたびに同時に書き込まれるデータ・トラック数が16 に増えたため、必要とする位置は少な くなっています(特定の方向で完全に走査することを「ラップ」と呼びます)。奇数のラップはテープ幅を 最大化するために使用され、各サーボ・バンドは、5 本のフォワード・ラップと 6 本のリバース・ラップ、ま たは 6 本のフォワード・ラップと 5 本のリバース・ラップを交代させて、冗長な走査を不要にしています。 トラック・トリミングは、Ultrium 2 および 3 フォーマットで使用されています。これは、それぞれの次のト ラック・セットが、隣接するトラックとわずかに重なっていることを意味します。このように重なっているた め、確実に隣接トラック「間」の隙間がなくなります。書き込み操作中にサーボ信号が読み込めない場 合、ドライブは検査条件とエラー状態を通知しますが、この操作が読み込みだけの場合は、操作を続け ます。サーボ・バンドを識別するために、サーボ・バーストは、互いに中心をずらしています。それぞれ のバンド内に1 つのサーボ・ヘッドを置くことによって、信号の相対的なオフセットから、どのデータ・バ ンド上にヘッドが位置しているかを識別することができます。

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サーボ・ストライプも、リニア・ポジション(LPOS)を定めるために使用されます。これは、A および B の サーボ・サブフレームにおける 2 番目と 4 番目のストライプの位置を変えることによって行われます。A と B の両方のサブフレームがこれを行うので、相対的なタイミングは変更されず、したがってヘッド位置 と速度測定は影響を受けません。完全な LPOS ワードは、36 のサーボ・フレームから取得されます。 LPOS 情報は、テープ製造時にサーボ・トラックが書き込まれるときに、事前に書き込まれます。図 6 に、 LPOS ワードの構成を示しています。縦方向の位置は、トラックに沿って規則的に増加する数値に過ぎ ません。テープ・カートリッジが最初に挿入されたときに、LPOS 情報が CM に書き込まれます。これに よって、これ以降カートリッジを挿入するたびに、BOT の位置を特定できます。LPOS 数値は、テープ・ ベンダ ID などの情報をサーボ情報内にコード化する場合にも使用されます。LPOS 情報はドライブに 知られているので、「ドロップイン」が防止されます。ドロップインは、書き込みチャネルでヘッドの汚れが あり、古いデータがテープ上に残っている場合に起こります。Ultrium テープ・ドライブでは、これはすぐ に特定され、適切な処理が行われます。新しい Ultrium 3 WORM フォーマットは、WORM メディアを識別 するために、信号内に符号化された情報も使用します(「WORM テープ」セクションを参照)。HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブは、Ultrium 1、2、および 3 フォーマットと互換性があり (Ultrium 1 は読み込みのみ)、サーボ電子回路は、テープが CM から(または CM に異常がある場合 は FID)識別された後に、適切にプログラムされます。不良 CM があるテープは、データをリカバリする ために読み込むことはできますが、書き込みはできません。 図6 Ultrium フォーマット—サーボ・バンドの詳細 Aバ ースト B バ ースト Cバ ースト Dバ ース ト Aバ ースト サ ーボ・フレ ーム 次 のフレ ーム の 開 始 サ ーボ・サ ブフレ ーム サ ーボ・サ ブフレ ーム A1 A2 A3 A4 A5 B1 B2 B3 B4 B5 C1 C2 C3 C4 D1 D2 D3 D4 S1 S2 S3 S4 テ ープ速度 測 定(4読 み込み) 位 置測定 (4読み込 み) P1 P2 P3 P4

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HP StorageWorks Ultrium 960 コントローラ電子回路

新しいHP Ultrium 3 テープ・ドライブ電子回路は、まったく新しい ASIC「フロントエンド」フォーマットおよ び信号処理セクションを備えた、32 ビットのカスタマイズ版 NEC 製マイクロプロセッサ・コアを基盤とし ています。独立したマイクロプロセッサを備えた新しいインタフェース電子回路は、Ultra 320 SCSI か 2-Gbps ファイバ・チャネルのどちらかのインタフェースを提供します。自動制御インタフェースの新しい 設計が実装され、パフォーマンスと機能が向上しました。この電子回路は、主にテープ・ドライブ機構の 下に置かれた単一のプリント回路部に収められています。ドライブのエアフローは、このPCA を流れる ように設計されていますが、ドライブ機構には流れません。このため、冷却用空気が必要なところに向 けられ、ドライブ機構がホコリやチリで汚れないようになっています。ファームウェア・コードはフラッシ ュ・メモリに格納され、ホスト・インタフェース、ACI、または特殊フォーマットされたテープから更新できま す。図7 には、コントローラ電子回路のブロック図が示されています。

HP Ultrium 3 テープ・ドライブのフロントエンド電子回路は、HP Ultrium 1 および Ultrium 2 テープ・ドラ イブから設計が一新されています。HP Ultrium 3 テープ・ドライブには、32 の MR 読み書きエレメントと 4 つの MR サーボ・エレメントを備えた、16 チャネルの読み書きヘッド設計が施されています。リニア・ ビット伝送速度が現在243 kbpi になっており、帯域幅の拡張が必要になっています。新しい設計のプ リアンプは、100 MHz の帯域幅に対処でき、それぞれの MR 読み込みエレメントに対して個別のバイ アス制御を確保しています。MR ヘッドは半導体接合に基づいているので、出力を最適化するために電 圧バイアスが必要になります。それぞれのプリアンプ・セクションは8 チャネルまで管理でき、したがっ て、すべてのヘッドに対応するには、4 つのセクションが必要になります。サーボ・ヘッドからの信号は、 別々の4 チャネル選択可能なプリアンプを使用します。サーボ入力信号は処理され、リニア・アクチュ エータおよびテープ巻き取りモータへ送られます。書き込みエレメントからの干渉を防ぐために、トレー リング・サーボ・ヘッドが使用されています。テープ速度情報はサーボ・コードから取得されますが、テー プ・スプールの速度の差からも取得されます。

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7 HP StorageWorks Ultrium 960 のブロック図 サ ーボ・ コントロ ーラ モ ータ・ インタフェ ース 電子 回路 読み書き 信号処理 µ -proces s or (NE C851) SCS Iホスト・ イン タフェ ース (F AS 695) バースト・バッファ 8MB SDR AM E E prom (フラッシュ) メイン・ バッファ 128MB U320 S CSI 書き 込み データ テスト・ポート 読み書き 信号処理 読 み込み データ ACI R S 422シリアル・ポート クロ ック 信号 読み書き/サーボ・ ヘッド部 32データ + 4サーボ サーボ信号 アナログ 信号 フラ ッシュ・ プログラム・ポート プロ セッサ・ コン トロ ール プ リアンプ 内蔵フラッシュ・ メモリ フォーマッタ ユーザ・インタフェ ース 4 L ED AR M µprocessor DSP 内蔵 DSP データ カートリッジ c m cmリ ーダ シリアル・バ ス メカ ニズム E Eprom ヘッド E EProm リール・モータ リニア・アクチュエータ ロ ード・モータ ヘッド・クリーニング・モータ アナログ/デジタル 可変イン ダクタ 振動セン サ シャーシにマウントされた加速時計は、振動センサとして使用され、サーボ・システムへフィードバックを 提供するために使用され、ヘッド部をトラック上にとどめる機能を改善します。サーボ・コントローラは、 挿入/取り出しモータとヘッド・クリーニング・モータも駆動します。

SCSI-3 パラレル・インタフェース

HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブには、内部、デスクトップ、およびラック・マウント・バー ジョンで利用できるパラレルSCSI インタフェースが用意されています。このインタフェースは、320 MB/s の速度でデータ・バーストを転送できます。これは一般に Ultra 320 SCSI と呼ばれています。 SCSI-3 パラレル・インタフェースは、16 ビット幅しかありません。 インタフェースのSCSI 規格は、SAM-2、SPC-3、SSC-2 規格に準拠しています。これらは、情報技術規 格国際委員会(INCITS)の T10 委員会による規格であり、北米 ANSI 規則の下で運用されています (http://www.t10.org)。

HP StorageWorks Ultrium 960 パラレル SCSI インタフェース・ハードウェアは、QLogic FAS695 高速 アーキテクチャSCSI プロセッサ ASIC を中核としています。FAS695 SCSI コントローラは、低電圧差動 およびシングルエンド・トランシーバを内蔵しています。HP は、110 MHz で作動する社外製 ARM9 マ イクロコントローラを使用しています。このSCSI インタフェースは、最高 320 MB/s のデータのバースト 転送に対処できるように設計されています。FAS695 ASIC は、64-MB SDRAM バースト・バッファとの やり取りに使用される、高速「バースト」DMA バッファ・コントローラを備えています。これは、128 MB のテープ・ドライブのメイン・バッファとは別です。このバースト・バッファは、SCSI バスからの非常に高 速な320-MB/s のデータのバースト転送を処理できます。これにより、データはより一定した速度でドラ イブ電子回路に転送されます。

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Ultra 160 SCSI では、デュアル・エッジ・クロッキング、ドメイン・バリデーション、巡回冗長検査(CRC) が導入されました。Ultra 320 SCSI では、パフォーマンスを高める複数の新しい追加プロトコル機能が 備わっています。こうした変更によって、パフォーマンスの改善とオーバーヘッドの軽減が実現し、320 MB/s の安全なデータ転送が確保されています。HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブに実 装されたSCSI インタフェースの新機能は、次のとおりです。 • 320 MB/s に倍増した転送速度 • ターゲットから開始されるネゴシエーション—これは、デバイスのホット・プラグ、パワー・サイクル、ま たは別々のSCSI バス間でのデバイスの移動を行う場合に役立ちます。このため、ホスト・バス・アダ プタ(HBA)からだけではなく、デバイスから再ネゴシエーションを開始することができます。 • SCSI のパケット化—これは不可欠です。パケット化されたデバイスは、低速な非同期フェーズの代わ りにデュアル・トランジション・データ・フェーズを使用してコマンド、データ、ステータスを転送すること により、コマンド・オーバーヘッドを軽減します。 • タグ付きキュー—サポートされていますが、キューの深さは 1 に設定されています。この機能は、特 定のベンダのHBA(Adaptec 社など)が必要とします。 • 前置補正—この新しい信号技術は、より高速なバス速度で高い信頼性を維持するために必要になり ます。Ultra 320 の速度での信号は、Ultra 160 の速度の倍の周波数になりますが、バス・トランシー バにおける信号の前置補正の結果、ケーブル要件には基本的に変更がありません(ただし、専用設 計されたSCSI Ultra 320 内蔵リボン・ケーブルを使用することを強くお勧めします)。

次のSCSI 機能は、HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブではサポートされていません。 • SCAM(SCSI configured automatically)

• クイック・アービトレーション • データ・ストリーミングの読み書き パフォーマンスを最大限に高めるために、Ultra 320 HBA を使用することをお勧めします。HP StorageWorks Ultrium 3 テープ・ドライブのデータ転送速度は、データ非圧縮時で 80 MB/s です。

ファイバ・チャネル・インタフェース

クラス3 ファイバ・チャネル・バージョンの HP Ultrium 3 ドライブは、OEM 市場向けに開発され、テープ 自動化アプリケーションで使用されています。HP Ultrium 3 テープ・ドライブでは、独立したより強力な ARM マイクロプロセッサを備えた、第 2 世代の QLogic FAS495 デュアル・チャネル ASIC を使用して います。インタフェースの横に設けられたジャンパではAL-PA アドレスを設定できません。ACI ポートか らハード・アドレスを設定できます。ただし、現在では、調停ループ接続はめったに使用されません。フ ァイバ・チャネル・インタフェース・マネージャは、FC AL-2 プロトコルを実装し、当然ながらファブリック・ ログインをサポートしています。2 つの LC ファイバ・チャネル・コネクタがドライブの背面に用意されてい ます。自動化ベンダの場合は、新しいWWN(worldwide name)をダウンロードすることが可能です。

ACI

標準的なインタフェースに加え、RS422 シリアル・インタフェースが自動制御用に用意されています。こ れにより、テープ・ライブラリとオートローダは、パラレルSCSI またはファイバ・チャネル・インタフェース とは無関係に、テープ・ドライブと通信できます。HP Ultrium 3 ドライブの ACI ポートは、現在、より高速 なボーレートに対応しており、XON-XOFF フロー制御を使用して 115,200 ボーで双方向に通信します。 ACI はまた、サロゲート SCSI コマンドに対応できます。この機能は、1 つの SCISI インタフェースだけが 必要な場合に、オートローダ・アプリケーションで役に立ちます。HP Ultrium 3 ドライブの ACI は、前世 代よりもはるかに高速で、転送の即座の肯定応答を提供します。ACI ポートは、PH-9 コネクタを使用し ます。 データは次のようにコントローラで処理されます。 1. テープへのデータの書き込み

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データが、ファイバ・チャネルまたはUltra-320 パラレル SCSI を介して、ホスト・インタフェースから 受信されます。データは、ホスト・ソフトウェアの設定に従って、高速バーストのデータに到達し、バ ースト・バッファ(SSRAM)に保持されます。バースト・バッファは現在 4 MB になっており、ASIC バッ ファの外部にあります。このバッファの主な目的は、SCSI データの高速バースト性を、残りのコント ローラ電子回路から切り離すことです。メイン・ドライブ・バッファと混同しないでください。こちらは 128 MB ですが、インタフェース電子回路には置かれていません。データは、フォーマッタによって バースト・バッファから取り出され、レコード境界が追加されます。続いてデータにCRC レコードが追 加され、フォーマッタ・プロセスによってエラーが検出されていないことが保証されます。データは、 前に述べたようにALDC コアによって圧縮され、メイン・バッファに格納される前に、C1 パリティ・デ ータが追加されます。これにより、SDRAM によるデータ破壊が起きた場合、メイン・バッファ・メモリ でのエラーを確実に検出できるようになります。メイン・バッファの目的は、レコーディング電子回路 へのデータの安定したフローを確保することです。次に、メイン・バッファからデータが取り出され、 強力なC2 リード・ソロモン符号が追加されます。データを CCQ(codeword quads)ライタへ送る前 に、C1 エラー検出で、メイン・バッファ SDRAM で発生した可能性のあるすべてのエラーを見つけま す。CCQ ライタは、そのデータをランダム化して、1 または 0 が続く長いシーケンスを取り除き、続 いてRLL コードを使用してデータをコード化します。リニア密度が非常に高いため、さまざまな RLL 0,11/13 コードが Ultrium-3 フォーマットで使用されています。次に、この信号は、書き込みプリアン プを介して書き込みヘッド・エレメントに適用される前に、書き込み補正を受ける必要があります。 16 チャネルが同時に書き込まれます。データは、トレーリング・ヘッド「バンプ」上の 16 の読み込み エレメントによって即座に読み込まれ、デジタル信号プロセッサを介して物理的フォーマッタへ送ら れます。C2 コードがエラーの場合、データ・ブロックはテープ上に再度書き込まれます。これは、記 録時再生試行と呼ばれます。わずかなメディア不良を簡単に処理できるように、データ・ブロックの 再書き込みは、常に別のチャネル上で行われます。 2. テープからのデータの読み込み 読み込みプロセスは、基本的に、書き込みプロセスの逆になります。磁気信号は、テープ・ヘッドの 16 の MR エレメントによって、テープから取得されます(常にサーボ・コードが読み込まれ、サーボ・ システムへ送られます)。アナログ・データは、デジタル信号プロセッサASIC へ送られる前に、増幅 され、フィルタ処理されます。次に、この信号は間隔をおいてサンプル抽出され、アナログ-デジタ ル・コンバータによって、波形から 8 ビット数値へ変換されます。ビタビ検出器 Viterbi detectoer は、 データを復元する可能性の最も高いテクニックを使用します。データはフォーマッタへ送られ、ここで データを圧縮解除し、元の形式に復元して、インタフェース電子回路に送ります。

HP StorageWorks Ultrium 960 PRML 読み込みチャネル

HP StorageWorks Ultrium 960 の読み込みチャネルは、PRML(Partial Response Maximum

Likelihood)テクノロジを使用して、テープからデータ信号を復元します。この定評のあるテクノロジは、 Ultrium 2 および 3 フォーマットで使用する密度でデータを復元するために欠かせません。PRML は、長 年にわたり、ディスク・ドライブの容量を増やすために使用されてきました。HP StorageWorks Ultrium 230 テープ・ドライブでは、デジタル・データをアナログ信号から復元する方法として、ピーク検出方法を 使用しており、このドライブには十分ですが、Ultrium 2 および 3 フォーマットで使用するデータ密度に は十分でありません。読み込みチャネルについて理解するには、データがテープに書き込まれる前に、 どのようにコード化されるのかを把握しておく必要があります。データが圧縮され、リード・ソロモン・エラ ー訂正符号を追加されると、CCQ の形式になります。リード・ソロモン符号は著名なブロック・コードで あり、優れたエラー回復方法を備えています。次に、データはデータ・スクランブラを通過し、ここで0 が 長く続く文字列が削除されます。読み込みヘッドの出力は磁場の変化率に比例するため、この文字列 は、磁気情報を書き込む場合に望ましくありません。次に、データは補正前にRLL コードを使用してコー ド化され、書き込み電流に変換されます。Ultrium 1 フォーマットでは RLL 1,7 コードを使用していました が、Ultrium 2 および 3 では、RLL 0,13/11 コードに変更されました。この場合、変調する前に、連続す0 が 13 ビット以下に、連続するインターリーブが 11 ビット以下になるようにコード化します。これは、 Ultrium 1 フォーマットの密度の 2 倍の磁束変化に適しています。Ultrium 2 ドライブでは 8 チャネル・ ヘッドを使用するので、8 チャネルが同時にコード化されることに注意する必要があります。Ultrium 3 フォーマットでは、16 チャネルが同時にコード化されます。

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ビット・ストリームは、この時点で、書き込みヘッドによってデータ・トラックに書き込まれます。読み込み ヘッドはテープからの信号を復元しますが、メディアからの電気ノイズに影響されます。ノイズと同様に、 データ・ヘッド「ギャップ」に関連して磁束密度が変化します。このため、ピーク検出システムでは対処で きない符号間干渉が発生します。この信号は増幅され、周波数応答がより一定するように補正されま す。データは、データ信号間で間隔をおいて発生する同期バーストから受信した、「クロック」信号ととも に書き込まれます。この信号の保持に位相同期ループ・システムが使用されます。クロック信号は、読 み込みデコーダに、ビット・セル遷移の位置を知らせます。図8 には、一般的なビット・ストリームの信 号が示されています。信号は、位相同期ループによって与えられた間隔でサンプル抽出され、36 ビット のデジタル数値に変えられます。これは、このプロセスの部分応答の箇所です。信号は続いてデジタル 的にフィルタ処理されます。高度なビタビ検出器は、履歴(36 ビット長、16 状態幅)を保持するために 使用されます。ビタビ検出器は、蓄積された履歴に基づいて、受信したデータ・シーケンスについて判 断します。これは、スペル・ミスのあるドキュメントを読んでいる読者と同じように働きますが、さらにテキ ストを正確に理解することができます。当然ながら、デコード後に使用される強力なC1 および C2 リー ド・ソロモン・エラー訂正によって、すべてのエラーは修正されます。 ビタビ検出器の後、デジタル・ビット・ストリームは、RLL コードからデコードされ、元に戻されます。信号 は続いて、フォーマッタに返され、圧縮解除された後、実際のデータのブロックとしてI/O システムへ返 されます。このシステムの利点は、RLL 1,7 の要求に応えるようにデジタル・フィルタ処理を再プログラ ムし、デコードを変更できるので、Ultrium 1 フォーマット信号も復元できる点です。ドライブは、CM シス テムからUltrium 1 テープを識別します。 図8 HP Ultrium 3—PRML データ・サンプリング クロック R L L コード化された ビットストリーム データ・ トラック サンプル・ポイント 復元された アナログ 信号 0 1 1 0 0 0 0 0 1 ビットストリーム

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ALDC データ圧縮

Ultrium テクノロジで使用されるデータ圧縮方法は、フォーマットに定義されています。したがって、すべ てのベンダは、データ圧縮にALDC(Advanced Lossless Data Compression)アルゴリズムを使用する 必要があります。Ultrium 3 フォーマット規格での変更はありません。ALDC は、Liff Zempel データ圧縮 方法を実装したものであり、標準のDCLZ データ圧縮方法よりも効率よくハードウェアに実装できます。 ALDC はそれ自体では、DCLZ 方法よりも効率よくデータを圧縮できるわけではありませんが、データ・ パターンの構造に従って、非圧縮モードへ切り替える機能を備えています。したがって、非常にランダ ムなデータは、実際には圧縮時に増大しません。HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブの ALDC は、データがメイン I/O データ・バッファへ送られる前に、フォーマッタ ASIC 内のハードウェアで 実装されます。HP Ultrium 1 および HP Ultrium 2 テープ・ドライブでは、CAM(contents addressable memory)ベースのデータ圧縮エンジンを使用していました。HP StorageWorks Ultrium 3 のデータ圧縮 は、フォーマッタASIC 内で合成されます。圧縮と圧縮解除は完全に分離され、増加したクロック速度を 使用して、240 MB/s の最大データ転送速度を確保しています。したがって、ドライブは、3:1 の比で圧 縮された均一なデータ・ストリームを処理できます。 このデータ・ストリームは、インタフェース電子回路から受信され、1-K のバッファに読み込まれます。こ の時点までは、データはレコードの形式になります。データはシフト・レジスタに読み込まれます。データ は、「リテラル」またはコピー・ポインタとしてバッファから出力されます。リテラルは9 ビット長で、最も重 要なビットが0 に設定されています。コピー・ポインタは、最も重要なビットを 0 に設定し、長さ変数とア ドレスをシフト・レジスタ内に格納します。シフト・レジスタは、1 K x 9 ビットのワードです。レコード境界 において、プロセスはリセットされ、繰り返し開始されます。圧縮比が監視され、圧縮が達成されていな い場合は、ドライブはモードを切り替え、リテラルだけがデータ・ストリームに入れられます。データが圧 縮可能とわかった場合は、圧縮が再び有効になります。

データレート・マッチング

HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブは、ホスト・システムとの双方向のデータ・フロー速度 に応じて、テープの速度を動的に変えることのできる、データレート・マッチング(「アダプティブ・テープ・ スピード(ATS)」と呼ばれることもあります)と呼ばれる機能を使用します。このテクノロジは、Ultrium 1 および2 テープ・ドライブで使用されていましたが、HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブで はこれを強化しました。 アダプティブ・テープ・スピード(ATS)アルゴリズムの目的は、テープ機構によって行われる再ポジショニ ングの回数を減らすことです。再ポジショニングは、ホストからのデータが不十分な場合、またはホスト がドライブからのデータを受け入れられない場合に行われます。停止後、テープ・ドライブは方向を逆転 させ、最後のデータがあった地点を超えて戻り、再び順方向で進める必要があります。テープの再ポジ ショニングは時間を浪費し、メディアとテープ機構の不要な消耗を招きます。ATS は、ホストのデータ速 度を絶えず監視し、テープ速度を変更してバッファ内のデータのレベルを維持するための、メイン・デー タ・バッファ内の「設定値」を計算します。設定値の位置は、データ速度によって変化し、ラップの終端に 近づくと変化します。書き込み中にラップの終端では、ドライブは、テープの逆転が行われる間にバッフ ァ領域にデータを保有できるように、できるだけバッファを空に近い状態にします。復元中、ATS システ ムは、データがバッファからホストへ流れるように、ラップの終端までバッファをほとんど一杯の状態に 保ちます。HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブのメイン・バッファは 128 MB です(HP StorageWorks Ultrium 1 ドライブは 16 MB)。Ultrium 960 テープ・ドライブの ATS 範囲は、Ultrium 3 テープの場合、27–80 MB/s です。ATS 範囲が異なっているのは、それぞれのフォーマットのデータ・ スループットが異なるためです(Ultrium 3 の方がテープ速度とデータ密度が高くなっています)。ATS 機能の範囲は、読み書きチャネルの帯域幅に対処できる読み書きチャネルの能力によって決まります (特定の速度を下回る読み込み信号は低すぎ、高速になると周波数が限界に達し始めます)。

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当然ながら、ホスト・データがATS 範囲を外れた場合は、最終的にテープが停止し、再ポジショニング が必要になるまでバッファが使用されます。優れた点は、ATS が動的に適応でき、一定のバッファ・レベ ルに固定されないということです。ATS のおかげで、HP StorageWorks Ultrium 460 は、データ速度が 変化するネットワークを介したバックアップに最適になっています。

WORM テープ

WORM という用語は、最初、1980 年代に光磁気ディスクとともに登場しました。ディスクは 5.25 イン チまたは12 インチのメディアで、データの書き込みには、レーザーを磁気フィールドとともに使用し、デ ータの読み込みにはレーザーを使用していました。WORM メディア MO ディスクは、データが書き込 まれた後に上書きされないように、事前にフォーマットされています。除去できないテクノロジですが、 MO WORM は、書き込み後にデータを修正できないメディアとして、ほとんどの国の法に準拠してきま した。MO ディスクは現在、UDO(Ultra Density Optical)ディスクに取って代わられています。これは、 MO メディアと同様のパッケージですが、相変化テクノロジとレーザーだけを使用しています。WORM バージョンのUDO メディアでは、メディアへの変更は永久に残り、元に戻すことができません。

WORMテープを採用する理由

Ultrium テープ・テクノロジは、最新の UDO テクノロジよりもはるかに優れた容量を備えています。30 年のアーカイブ寿命を誇り、実証済みの安定したメディアです。現在の書き込み可能なCD や DVD テ クノロジは、これに比べてアーカイブ寿命が非常に短く、データ・エラーがよく起こります。CD および DVD メディアの長期間の保存は、もちろん実証されていません。適切な状況で保管されたテープは、長 い年月を経ても安定しており、読み込み可能であることがわかっています。厳格な法遵守の必要性が 増しているため、WORM タイプのストレージは、データ保護に欠かせない要素になっています。 WORM テープ・テクノロジは、HP StorageWorks Ultrium 960 テープ Ultrium 3 テープ・ドライブに組 み込まれた標準機能です。HP の WORM Ultrium テープ・メディアは、イエローとグレーの特徴的な 2 色で配色され、使用する場合には、メディアに1 度だけ書き込むことができます。もちろんユーザは、テ ープが一杯になるまで、テープの未使用セクションにデータを追加することができます。

WORMテープの仕組み

HP WORM テープ・テクノロジは、何重ものセキュリティ・システムと、既存のデータを一切上書きできな いようにした特殊なWORM テープ・カートリッジを使用しています。特徴的な 2 色の WORM データ・ カートリッジは、標準的な読み書きメディア・カートリッジと外観は同一ですが、独特のカートリッジタイ プ・コードが製造時にCM に書き込まれています。これは読み込み専用フィールドであるため、修正で きません。WORM 非対応テープ・ドライブに挿入した場合、カートリッジは排出され、テープ・エラーLED が点滅します。テープ・ライブラリ・アプリケーションでは、通常、自動イジェクトが無効になっているため、 このカートリッジは実際には排出されません。このようなアプリケーションでは、カートリッジは「イジェク ト・レディ」位置にとどめられます。また、カートリッジ・タイプによって、そのメディアが互換性を持つLTO 世代が定まります。 CM は、カートリッジの改変(テープ・スプールを除去して通常の読み書きカートリッジで再生するなど) に対するセキュリティ機能として、データと一意に結び付いています。これは、CM からフォーマット識別 データ・セット(テープに書き込まれる最初のデータ・セット)へ読み込まれる、カートリッジ・メーカーのペ ージ、メディア・メーカーのページ、初期化データ・ページをコピーすることによって行われます。この結 果、テープ上のデータには、カートリッジ内のCM とテープが関連していることを明確に示す情報が含 まれます。特に、これらのページには、サーボ・トラック内のメーカーのワードからのテープ・バッチID や テープ上の特定の領域をマークするLPOS 値などの情報が含まれています(この機能はすでに LTO フ ォーマット内にあります)。

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カートリッジが挿入されると、LTO CM シリアル番号、サーボ・コードからのパンケーキ ID、LP1 での LPOS 値のフィールドから構成される UCI(Unique Cartridge Identity)ワードが形成されます。この UCI は、WORM カートリッジを一意に特定するために使用され、テープに書き込まれたすべてのデータ・セ ットのDSIT(Data Set Information Table)内に組み込まれます。さらに、MAM 読み込み属性コマンドを 使用することにより、ソフトウェア・アプリケーションからでもUCI にアクセスできます。

MAM 属性 1000h は初期化されたカートリッジ上の UCI を返します。長さは 28 バイトです。 (MAM:Media Auxiliary Memory)

重要: UCI には LPOS 値が含まれ、この値はカートリッジが初期化されるまで決 定しないので、初期化されていないカートリッジの場合UCI は返されず、 コマンドはセンス03/1112h(メディア・エラー/補助記憶装置読み込みエ ラー)でチェック・コンディションとなります。 カートリッジの改変に対するセキュリティを強化するために、UCI ワードは、テープに書き込まれたすべ てのデータ・セットのDSIT にコピーされ、CM 内に保存された UCI を、テープに書き込まれたそれぞれ のデータ・セットに関連付けます。 メディアのタイプがRW(読み書き)か WORM のどちらであるかを識別するために使用される、新しい 文字が、LTO3 カートリッジのサーボ・コード内に追加されます。この文字は、サーボ・メーカーのワード の特定の場所に置かれ、カートリッジの整合性チェックの一部として使用されます。 書き込み保護タブまたはWORM テープ・カートリッジはそのまま保持され、通常どおりに動作します。 書き込み保護の位置になっている場合は、すべての書き込み試行で検査条件が生成されます。 通常の操作条件では、WORM カートリッジは、次のように動作します。 1. WORM カートリッジが WORM 対応ドライブに挿入される。 2. CM が WORM メディアと識別する。 3. ドライブがCM から EOPD を読み込む。

テープ・ドライブは、テープの論理的な位置であるEOPD(End of Protected Data)値を記録します。メデ ィアの開始位置とEOPD の間にあるテープは上書きできなくなります。この値は、CM 内に保存され、 データの各ブロックがテープに書き込まれると、テープ・ドライブがそのコピーを更新します。 テープ・ドライブは、現在の論理的な位置がEOPD 値を超えた場合にのみ、書き込み(レコードまたは ファイルマーク)コマンドを受け入れます。書き込みコマンドを受信し、論理的な位置がEOPD を超えて いない場合は、このコマンドは拒否され、リクエスト・センスが「データ保護/WORM メディア—上書きが 試行されました」を返します。テープ警告フラグと書き込み保護が設定されます。 挿入されたWORM メディアと WORM 互換性のあるドライブへの削除コマンド(ショートまたはロング) は、拒否され、検査条件が設定されます。リクエスト・センスが上書き試行と同じ状態を返します。 論理的な位置がEOPD を超えている場合は、テープの終端に達するまで、通常どおり書き込みコマン ドは許可されます。UCI ワードのコピーは、テープに書き込まれ、すべてのレコードについて DSIT へ組 み込まれます。

HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブには、標準で WORM 機能が組み込まれており、法遵 守基準を満たす必要がある長期保管用の安全なメディアを得るには、簡単に識別できるWORM メデ ィアを使用すればよいのです。

HP Ultrium 3 メディアと互換性

HP Ultrium 3 メディアは、WORM 版には黄色と灰色で色識別されています(カートリッジの下半分が灰 色)。テープ長は680 m に延長されています(Ultrium 2 は 609 m)。テープ厚は、わずかに 8 µm まで 薄くなり、磁性体層の保磁力は2,500–2,700 エルステッドに増加しています。CM は、サイズは同一

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ですが、WORM の場合に WORM メディアを示すように、Ultrium 3 フォーマット値で再プログラムされ ています。表2 は、メディアの互換性を示しています。

HP と他のメディア・ベンダが、ネイティブ容量の 2 倍のラベルを付けてメディアを販売していることに注 意してください。つまり、Ultrium 960 メディアは 800 GB と表示されています。

2 Ultrium メディアの互換性

Ultrium 1 テープ・ドライブ Ultrium 2 テープ・ドライブ Ultrium 3 テープ・ドライブ

メディア・タイプ 標準テープ容量 読み込み 書き込み 読み込み 書き込み 読み込み 書き込み Ultrium 1 100 GB 可 可 可 可 可 不可 Ultrium 2 200 GB 不可 不可 可 可 可 可 Ultrium 3 RW 400 GB 不可 不可 不可 不可 可 可 Ultrium 3 WORM 400 GB 不可 不可 不可 不可 可 可* *WORM テープは追記だけで、上書きできず、WORM 対応ドライブ以外では使用できないことに注意してください。 HP メディア製品番号:

• HP StorageWorks Ultrium 1 200-GB データ・カートリッジ—C7971A • HP StorageWorks Ultrium 2 400-GB データ・カートリッジ—C7972A • HP StorageWorks Ultrium 3 800-GB データ・カートリッジ—C7973A

• HP StorageWorks Ultrium 3 WORM 800-GB データ・カートリッジ—C7973W

Ultrium 1 フォーマットの HP 50-GB データ・カートリッジは製造中止になっています。他のメーカーのメ ディアは、公式のUltrium ロゴが付けられている場合に使用できます。

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結論

このホワイト・ペーパーでは、HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・カートリッジの新しい機能とテクノ ロジについて説明しました。Ultrium 3 フォーマットは、優れた容量、パフォーマンス、信頼性、業界標準 を提供し、パフォーマンスの高いデータ保護ソリューションとして非常に強力です。WORM 機能の追加 と業界随一のUltra 320 SCSI インタフェースを備え、HP は、Ultrium テクノロジの先頭に立っています。 ロードマップが十分に構成されているため、世代間の互換性が確保され、投資を無駄にすることなく、 データのセキュリティが得られます。Ultrium ロゴ適合プログラムは、信頼性の高いデータの交換とそれ がもたらすあらゆるメリットを持ったオープン・フォーマットを確保しています。HP は一方で、手頃な価格 で高度なテクノロジ・ソリューションを提供しているのです。

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表 1:HP StorageWorks Ultrium 960 テープ・ドライブ—新機能
図 5.  HP StorageWorks Ultrium 960 アクチュエータ部  各サーボ・バンドは、図 6 に示すように、磁気ストライプの配列から構成されています。サーボ・バンド は、ヘッド・エレメントよりも幅が非常に広くなっています。これらは、 18 本のストライプを 5 本と 4 本の セットにして 5544 の配列で並べたフレームに配置されています。この配列は、サーボ・フレームを識 別するために使用されます。  サーボ・トラックは、テープ・パスでのヘッド位置、テープ速度、縦方向の位置を取得する
図 7  HP StorageWorks Ultrium 960 のブロック図  サ ーボ・ コントロ ーラモ ータ・インタフェ ース電子 回路 読み書き 信号処理µ -proces s or(NE C851)SCS Iホスト・イン タフェ ース (F AS 695) バースト・バッファ 8MB  SDR AM E E prom(フラッシュ)メイン・バッファ128MBU320S CSI 書き 込み データテスト・ポート読み書き信号処理読 み込みデータ ACI R S 422シリアル・ポート クロ ック信号
表 2 Ultrium メディアの互換性

参照

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