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政治 経済 的知識を問うものである 正答率はやや低かった 問 6 金融の基本的な仕組みや 近年日本で適用されている重要な制度について その内容の理解を問う問題である 正答率は低かった 問 7 財政について 租税と国債に関する内容の出題を行い 概念への理解やこれまでの主な経緯への理解を問うものである

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Academic year: 2021

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1 問題作成の方針 高等学校の段階における基礎的な学習の達成程度を判定することを主たる目的として、作問はな されており、この点は従来と変わっていない。ただし、「現代の社会について主体的に考察させ、 理解を深めさせる」ためにも、「現代の諸問題や時事的現象」を取り上げ、「情報を主体的に活用す る学習活動を重視する」という高等学校学習指導要領の記載も生かし、いわゆる時事問題や論理問 題なども加えた。 全体としては、いわゆる基礎的知識の習得度を問う問題のみに偏ることを避け、できる限り総合 的な理解力、論理的な思考力を、そしてそれらに基づいた応用力を試すことを目指した。考えさせ る問題の作成へ向け努力したのである。例えば、表やグラフを用いた問題では、まず表やグラフそ れ自体を読み解けるかに主眼を置きつつ、それを他の知識と結合することによって回答できる、と いう問題の作成を試みた。 形式的には、大問5問、小問計38問という前年度のパターンから、大問5問、小問計36問へと 出題数を変更している。先に触れたように、考えさせる問題を増やしたためである。難易度につい ては、各問題の均衡を考慮しつつ、正答率が6割程度になることを目標とした。 2 各問題の出題意図と解答結果 第1問 政府の役割や福祉国家の在り方については、日本を含めた先進諸国家において議論の重 要な的となっており、様々な形での制度改革も行われている。政治・経済の両面にわたる領域 であり、「政治・経済」を学習する高校生にとっても、重要な問題である。この問題意識の下、 リード文は福祉国家の歴史的展開過程を、その形成・発展、縮減、再編の諸段階をたどりなが ら、現在の福祉国家の置かれている状況を把握するとともに、今後の在り方についても受験者 が考えるきっかけになるような形で作成している。そして、小問については、第1問という性 質も鑑み、政治・経済からバランス良く出題するとともに、基本的な理解を問う問題と思考力 を問う問題を組み合わせて出題することに努めた。正答率は問3と問9が非常に低かったが、 それ以外はおおむね妥当な水準であった。 問1 日本、ドイツ、アメリカを中心に、社会保障制度の歴史的発展についての理解を問うも のであり、特に日本の制度については、判例も参照させることで、制度的経緯への基本的理 解を問う問題である。正答率はやや低かった。 問2 行政国家化についての基本的理解や論理的思考力を問うものである。正答率は妥当で あった。 問3 石油危機後の時期における世界経済で生じた事象の内容への理解や、それを説明する理 論的な知見を問うものである。正答率は低かった。 問4 国民所得の指標がどのような項目から構成されているのかについて、計算問題を通じて 総合的に問う問題である。正答率はやや低かった。 問5 日本における公的年金制度についての基本的知識と、それらの近年の動向に関する時事

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政治・経済 的知識を問うものである。正答率はやや低かった。 問6 金融の基本的な仕組みや、近年日本で適用されている重要な制度について、その内容の 理解を問う問題である。正答率は低かった。 問7 財政について、租税と国債に関する内容の出題を行い、概念への理解やこれまでの主な 経緯への理解を問うものである。正答率はやや低かった。 問8 日本で行われてきた行政改革についての基本的理解を問うものである。正答率は妥当で あった。 問9 日本の地方自治制度とその活動ついての基本的理解を問うものである。正答率は非常に 低かった。 問10 選挙以外の、国民の政治への関わり、政治参加に関する基本的知識を問うものである。 正答率は妥当であった。 第2問 リード文は、国内・国際両面における経済情勢及び人口構成の変化や地域・家族の機能 の低下といった社会状況の変化に伴って日本を含む先進諸国の政治、経済が直面する課題につ いて、特に社会保障制度の充実と経済成長という今日的イシューを紹介する内容を論じてい る。このような内容を素材として、必要な基礎的知識や思考力、時事的関心を幅広く問うてい る。全体として得点率はやや低かった。 問1 人々の生活水準を左右する基本的要素である雇用ルールや所得保障の諸制度・諸規定に ついての基本的理解を問う。正答率は妥当であった。 問2 1980年代以降の重要な産業構造の変化として頻繁に教科書でも言及される「産業の空 洞化」現象について、その原因となる国内・国外の経済的要因を問うことを通じて、労働力 人口の規模、賃金水準、租税制度、為替レートの変化が1国の産業構造に及ぼし得る影響に ついての理解を問う。正答率はやや低かった。 問3 子どもがいる世帯の貧困率に関する最新の国際比較データに触れさせるとともに、そこ から読み取れること、及び主要国の社会保障支出の規模についての基礎的理解と関連付けた データの解釈について問う。同時に、時事的に重要性の高い、日本における合計特殊出生率 の現状についての理解も問う。正答率は妥当であった。 問4 2000年代以降の国際経済における主要な動向や変化についての理解・関心を問う。正 答率は低かった。 問5 地方自治体の行政・財政活動をめぐる基礎的な理解、及び時事的な重要事項に対する理 解を問う。正答率は妥当であった。 問6 様々な政策と経済成長の関連の事例を通じて、雇用者報酬、民間消費、政府投資が分配 及び支出ベースGDPの増加に寄与するという、マクロ経済学の基本的メカニズムについて の理解を問う。正答率は低かった。 第3問 民主主義に関する二人の学生の会話文を基に、民主主義の基本原理や制度と、人権の保 障に関する知識を問う問題である。リード文(会話文)は、民主政と独裁政治との対抗関係を 軸にしながら、最終的に、有能なリーダーによる政治に比してもなぜ民主政を支持すべきであ るのかということについて、受験者に考えさせることを意図するものである。小問は、基礎的 な知識を問う問題のほか、資料の読み取り、思考力を試す問題も含めることによって、総合的

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問1 ルソーの直接民主制の主張についての基礎的知識を問う問題である。リード文を受験者 にしっかりと読んでもらうという目的もあり、会話文の空欄補充という出題形式を採用し た。正答率は、やや低かった。 問2 一票の格差の問題は投票価値の平等の観点から、繰り返し議論を提起してきた。本問 は、最高裁判所が示した違憲判断を図にしたものを参考にしながら、一票の格差の状態や、 それと密接に関わる選挙制度のあり方について考えてもらう問題である。図表を正確に読み 取る力や、選挙制度に関する知識を基に図表を解釈する力をみることを意図している。正答 率はやや低かった。 問3 日本の情報公開制度についての知識を問う問題である。参政権の行使の実効性を高める という観点から、情報公開制度の活用は重要な意義を有する。情報公開制度の下で、国民が いかなる権利を有し、どのような仕組みの下、情報公開制度が運用されているかについての 理解、及び情報公開制度の意義が個人情報保護法制の意義と異なることの理解を問うことを 目的としている。正答率は低かった。 問4 世界で近年起きたデモの動きに関する知識を問う時事問題である。各国でどのようなデ モが起きているのかについて、その空間的な理解を同時に問うことを意図している。正答率 は妥当であった。 問5 日本における参政権の保障についての知識を問う問題である。参政権の多様な内容、そ の保障の在り方についての理解を問うことを意図している。正答率は低かった。 問6 日本における統治機構に関する基本的知識を問う問題である。国会の位置付けや国会と 内閣の関係、国会における衆議院と参議院の関係について、「唯一の立法機関」や「衆議院 の優越」の内容理解を問うことを目的としている。正答率は妥当だった。 問7 人権の保障について、憲法及び各種の基本法の基礎的知識を問う問題である。正答率は やや高かった。 第4問 リード文は、市場経済の機能と限界及びその補完のためのルールの設定を結び付けるこ とで、現代社会の経済は市場に任される部分とルールなどの制度が関与する部分が混在するシ ステムになっているという、現代経済の特質について理解してもらうことを目的としている。 資本主義社会の変貌や消費者保護、ルールの市場への影響、日本経済などについて、理論的な 側面と事例に関連した問題を採用し、身近な問題として捉えてもらう意図もある。全体として 得点率は妥当であった。 問1 市場において両極を構成する商品と貨幣のうち、貨幣の機能についての基本的な理解を 問う。正答率はやや高かった。 問2 企業と市場に関して、基本的な理解を問う。正答率は妥当であった。 問3 消費者の四つの権利の問題を通し、消費者保護についての基本的な理解を問う。正答率 は妥当であった。 問4 市場での財やサービスの取引(均衡価格・取引数量)の決定に関して、基本的な理解を 問う。正答率は妥当であった。

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政治・経済 問5 経済発展の歴史的経緯に関する基本的事項の理解を問う。正答率は低かった。 問6 経済学(者)が提示する理論や法則(経済学説)についての基本的な理解を問う。正答 率はやや低かった。 問7 第二次世界大戦後における日本経済の制度的枠組みに関する基本的な理解を問う。正答 率は低かった。 第5問 国際社会の政治・経済事象や国家統治の基本原理について、基礎的事項の理解と、それ に基づく論理的な思考力を問うた。リード文では、現代のグローバル化した国際関係におい て、国民国家や国境といった枠組みが政治的・経済的にいかなる意義を持っているのかを改め て考えさせた。各設問では、リード文の内容の理解を問う出題に加え、国際関係及び国家統治 において重要な役割を果たしている原理や制度について、高等学校での学習範囲に含まれる基 礎的知識の正確な理解と、それを的確に活用して社会の様々な事象を分析する能力を問う出題 とした。全体として得点率は妥当であった。 問1 リード文で述べられた、国民国家及び国境の意義に関する理論的な記述を、現実の国際 関係の出来事と対応させて理解できるかを問うた。正答率はやや高かった。 問2 戦後の国際通商体制の発展プロセスを、筋道立てて体系的に理解できているかを問う た。正答率は低かった。 問3 国家間の政策協調に関わる様々な国際機構や地域的枠組みの役割や活動内容について、 正確な知識を身に付けているかどうかを確かめる形の出題とした。正答率は妥当であった。 問4 国家統治の基本原理である「法の支配」の意味を正しく理解し、それを具体的な統治機 構上の仕組みと関連付けて考えることができるかを問うた。正答率は妥当であった。 問5 国際安全保障に関する二つの主要な立場である「勢力均衡」と「集団安全保障」につ き、それが現実の出来事や制度とどのように結びついているかを、正確な知識及び論理的な 思考力の両面から問うた。正答率は低かった。 問6 主要国の政治体制の在り方を、複数の分類軸を組み合わせて分析できるかどうかを問う た。正答率は妥当であった。 3 出題に対する反響・意見についての見解 第1問 「歴史的考察をも交えた政治分野と経済分野の融合問題」であり、基礎的な知識を問う 問題を中心に構成されているとの評価を受けた。リード文は、経済状況の変化とともに、福祉 国家の内容が変化する様子を概観しながら、福祉国家の変容とが、「我々に身近な今日的問題 として提示されている」との評価であった。 問1 日本の社会保障制度について、基礎的な知識を問う問題であるとの評価であった。ただ し、選択肢については一つだけ外国での取り組みを問うものが入っているためバランスに欠 けるとの評価もあった。選択肢構成の改善を今後の課題としたい。正答率はやや低かった。 問2 日本における行政国家の現状について、基礎的な知識を問う問題であるとの評価であっ た。正答率は妥当であった。 問3 世界の1970年代以降の出来事について、基礎的な知識を問う問題であるが、やや難し い問題であるとの評価であった。正答率は低かったが、適切な問題であったと思われる。

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た。設問構成の改善を今後の課題としたい。正答率はやや低かった。 問5 日本の公的年金制度について、基礎的な知識を問う問題であるとの評価であった。正答 率はやや低かった。 問6 世界の金融の仕組みや制度について、基礎的な知識とともに思考力を問うやや難しい問 題であるとの評価であった。正答率は低かったが、適切な出題であったと思われる。 問7 租税や国債をめぐる問題について、基礎的な知識を問う問題であるとの評価であった。 正答率はやや低かった。 問8 日本の1980年代以降の行政改革について、基礎的な知識を問う問題であるとの評価で あった。正答率は妥当であった。 問9 日本の地方自治体の事務について、基礎的な知識を問う問題であるとの評価であった。 正答率は非常に低かったが、これは選択肢の設定方法に起因していると推測される。この点 については「選択肢を一つから三つまで7通りの候補から選ぶよう工夫されている」と評価 されており、おおむね問題はないと言える。 問10 日本における国民の意見の表明の在り方について、基礎的な知識を問う問題との評価 であった。正答率は妥当であった。 第2問 リード文については、「リード文を読むことが『政治・経済』の学習になるテーマ性や メッセージ性に富んだ良質」なものであるとの評価であった。設問全般については、「正確な 知識や思考力、資料の読解力を問う多様な問題で構成されて」いるとの評価であった。全体と しての得点率はやや低かった。 問1は、日本の雇用ルールと生活保障についての基礎的・基本的な問いであるとの評価で あった。正答率も妥当であったことから適切な出題であったと考える。 問2は、産業の空洞化を促す要因を考える問いであり、正答率はやや低かったが、正確な知 識と思考力を問う「工夫がみられる」という評価であった。 問3は、「『政治・経済』の問題としては、今までにない新しい傾向の出題で特筆に値する」 という、良い評価をいただいた。正答率も妥当であり、適切な出題であったと考える。 問4は、「個々の選択肢に正確な知識が求められており、やや難しい」との評価であった。 正答率もやや低いことから、今後の課題としたいと考える。 問5は、「基礎的な知識を問う問題である」と同時に、4 の介護サービスをNPO法人も提供 できることなど、「高校生の社会参加のヒントともなり、教育的意図を感じる」との評価も得 た。正答率も妥当であったこともあり、適切な出題であったと考える。 問6は、「知識と思考力を必要とする、やや難しい問題」との評価と同時に、「前問問5でも 『NPO法人』に関する問いが続けて二つ出題されているのは適切ではない」という評を得た。 正答率も低かったことを考えると、課題として今後に生かしていく必要性があると考える。 第3問 リード文(会話文)については、幅広い話題をコンパクトにまとめたため、会話の脈絡 が不自然な個所がある旨の指摘もあるが、「若者の政治参加を促したいという、出題の意図が 感じられメッセージ性のあるものになっている」という評価であった。問7の正答率が高く、

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政治・経済 問3、5の正答率が低かったが、それ以外はおおむね妥当な正答率であった。 問1 リード文を受験者にしっかりと読んでもらう趣旨については、「受験者にリード文を読 ませようとするメッセージが感じられる」との評価を受けた。正答率はやや低かった。 問2 「日本における一票の格差、選挙制度について、基礎的な知識を問う問題である」との 評価であった。図表を読み取る能力だけでなく、選挙制度についての知識も併せて問うこと ができたと考えている。正答率はやや低かった。 問3 「日本の情報公開制度について、基礎的な知識を問う問題」であり、「やや易しい問題で ある」との評価であった。個人情報保護法制についての記述を並べることにより、情報公開 法制の概要や意義の理解を問うことができたと考えている。正答率は低かった。 問4 基礎的な時事問題である点、それに地図を融合させた点については、「多角的な知識を 求めている」との評価を受けた。正答率は妥当であった。 問5 「日本における参政権の保障について、基礎的な知識を問う問題である」との評価で あった。参政権の多様な内容、その保障の在り方についての理解を問うことができたと考え ている。正答率は低かった。 問6 「日本の国会の権限について、基礎的な知識を問う易しい問題である」との評価であっ た。国会を含む統治機構についての理解を問う問題であった。正答率は妥当だった。 問7 2 の労働基本法及び 3 の教育基本法については、基礎的な知識からの類推が必要で、「や や難しい」と評されたが、全体としては「正確な知識を広く応用することが問われた問題」 と評価された。正答率は、やや高かった。 第4問 リード文は「市場経済の正と負の両面を踏まえながら、市場取引を支えるルールをいか に作ってゆくのか」について、「広い視野と展望を持ち」「思考力や判断力を問う」問題である とし、「メッセージ性の強い」リード文であるとの評価を得た。全体として得点率は妥当で あった。出題については妥当と考えられる。 問1 貨幣の機能について、「基礎的」だが「具体的事例から正しいものを選ばせる工夫があ る」との評価を得た。正答率はやや高かった。 問2 企業や市場の仕組みについて「基礎的基本的な内容である」との評価を得た。正答率は 妥当であった。 問3 消費者の四つの権利について「やや難しい」との評価であったが、「具体例と組み合わ せることで思考・判断の問いになるよう工夫されている」点が「評価できる」とのことであ る。正答率は妥当であった。 問4 「供給曲線の動きを考えながら判断する思考力が求められた」問題であり、「大学生にな る上で必要な考える力」について示されているとの評価を得た。正答率は妥当であった。 問5 「歴史の出題ではないか」との意見もあったとのことであるが、「多くの高校生に『政 治・経済』を学ぶ意義を訴えることになった」との評価を得た。正答率は低かったが、適切 な出題であったと考えられる。 問6 経済学の理論に関する「基礎的基本的な知識・理解を問う」問題との評価を得た。正答 率はやや低かったが、適切な出題であったと考えられる。 問7 細かい知識はなくとも、行政が様々な方法で日本経済に関わってきたことを理解すれば

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第5問 リード文については、国際経済のボーダーレス化が進行する中で国境の意義を改めて問 うた点で「意欲的」だと評価され、「平易ながら工夫された問い」とも評価された。全体とし て得点率は妥当であったことから、適切な出題であったと思われる。明確にウェストファリア 体制の変容を主張してもよかったのではないかという意見もあり、今後の課題として検討して いきたい。 問1 「政治・経済」では初出の出題形式であったものの、リード文をしっかり読ませる工夫 がなされたと評価された。内容についても、「基礎的基本的な事項ながら、国際関係を見る 目を養う意義を高校生に伝える重要な問い」と評価された。正答率はやや高かったことか ら、適切な出題であったと思われるものの、難易度の調整には留意していきたい。 問2 「自由貿易の系譜をたどる、平易ながら大切な問い」と評価された。内容についても、 「やや難しい」ものの、「体系的学習の重要性へのメッセージが読み取れる良問」だと評価さ れた。正答率は低かったものの、適切な出題だったと考える。 問3 「基礎的な知識を問う」問題として評価された。やや易しいとの意見もあったものの、 正答率は妥当であり、適切な出題であったと思われる。 問4 「基礎的な知識を問う」問題として評価された。やや易しいとの意見もあったものの、 正答率は妥当であり、適切な出題であったと思われる。 問5 「正確な知識を広く応用することが問われた」問題であり、「考えさせる工夫を示したこ とは意義がある」と評価された。正答率は低かったものの、適切な出題であったと思われ る。 問6 「高校生の多くがこういう枠組みで捉えたことがない」ような「新傾向」の問いであり、 「高校生に政治体制を捉える視点を示したという意義は大きい」と評価された。正答率も妥 当であり、適切な出題であったと思われる。 4 今後の問題作成に当たっての留意点 今年度の問題についての我々の基本的な見解は前述のとおりであるが、各方面からの意見、指摘 及び評価を真摯に受け止めた上で、以下のような諸点に留意して、今後の作問に取り組んでいきた い。 ⑴ 高等学校学習指導要領準拠の原則を、誠実に遵守する。かつ、高等学校学習指導要領の改訂の 方向性も視野に入れる。 ⑵ 「公民」教育への社会的要請に配慮し、大学入試センター試験の社会的な責任や影響力を考慮 し、公民教育の一環として現行の質を維持しつつ、更に改善し向上させる。 ⑶ 教科書に準拠した基礎的知識の習得を促進する問題とともに、総合的な理解力・論理的思考 力・資料読み取り等を求めるような問題や、時事問題を適切に導入する。 ⑷ 現行の高等学校教育の範囲と水準に配慮しつつ、同時に、「政治・経済」についての高等学校 教育の内容的発展に貢献できる出題とする。また、高等学校教育の大学教育への接続にも配慮 し、受験者の、「政治・経済」分野における学習意欲の向上、正確な知識の習得、問題関心の涵

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政治・経済 養などを促す出題を目指す。 ⑸ 「公民」科目間の不公平が生じないように、得点目標値を念頭に置きながら、適切な難易度の 問題になるよう心掛ける。また、「政治・経済」内においても、政治・経済間の難易度のバラン スにも配慮する。 ⑹ 問題数・形式についても、リード文の効果的な位置付けや設問との関連性、問題の質の向上に 伴う妥当な問題数、時事問題の適切な出題範囲、さらに選択肢の適切な表現など、検討・改善を 行う。

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