唐湊果樹園におけるゼラニウム属植物の栽培
著者
田中 国昭
雑誌名
鹿児島大学農学部農場技術調査報告書
巻
4
ページ
10-11
URL
http://hdl.handle.net/10232/9817
唐 湊 果 樹 園 に お け る ゼ ラ ニ ウ ム 属 植 物 の 栽 培 田 中 国 昭 緒 言 唐 湊 果 樹 園 で は1987年 ま で は ゼ ラ ニ ウ ムGeranium栽 培 の 経 験 が な く,販 売 用 鉢 物 栽 培 も う ま くい か ず 数 年 間 は 苦 労 し た が,経 年 と と も に 栽 培 技 術 の 修 得 に つ と め た と こ ろ,ゼ ラ ニ ュ ウ ム に つ い て 次 の よ う な こ と が 判 明 し,こ の 栽 培 に 取 り組 ん だ 。 ・栽 培,管 理 が 容 易 で あ る 。 ・花 の 色 が 豊 富 で あ る。 ・挿 し木 が 容 易 で あ る。 ・乾 燥 に 強 い。 ・周 年 栽 培 が で き る。 材 料 と方 法 栽 培 は,ビ ニ ル ハ ウ ス100㎡ を 挿 し穂 用 及 び150㎡ を 育 苗 用 に 計2棟250㎡ で 行 っ た 。 品 種 太 陽 日 の 出,桃 山,白 雪,ス タ ー ビ ュ ー テ ィ,オ ー キ ッ ト,F1ス タ ー テ ル 系 レ ッ ド, ピ ン ク の 八 重 咲 き,そ の 他 。 挿 し木 の 適 期 は4月 か ら10月 と判 断 し,次 の よ う な 要 領 で 行 っ た 。 挿 し穂 の 調 整 は 充 実 し た 先 端 部 を10∼15cmと し た 。 節 間 の 詰 ま っ た 部 位 を 展 開 葉3枚 と した 。 日 陰 で1日 挿 し穂 を 乾 か して 浅 挿 し と深 挿 し の 二 通 りの 方 法 で 行 っ た 。 挿 し木 後20∼40日 で 鉢 上 げ し た 。 挿 し木 用 育 苗 箱 1箱 当 り 挿 し穂 数90∼100本 深 さ6cm 用 土 は 重 量 比 で,鹿 沼 土:ボ ラ 土:腐 葉 土:黒 土:ピ ー トモ ス:苦 土 石 灰:骨 粉=1:2:1:1:1 :1:1で 混 合 した 。 鉢 上 げ は ポ リ3号 鉢 を 用 い,鉢 植 え 後10日 で1回 摘 心 を して 側 芽 を 出 さ せ,側 芽 数 は3本 位 に した 。 出 荷 用 は プ ラ ス チ ッ ク 鉢 の5号 鉢 に 植 え 替 え て,日 当 た りの 良 い 場 所 に 置 い た 。 水 管 理 は 乾 き ぎ み に し た 方 が 花 つ きが 良 く草 姿 も コ ンパ ク トに 仕 上 が っ た 。
結 果 と考 察 発 根 は浅 挿 し した方 が 良 く,深 挿 しは発 根 が 悪 か っ た 。 年 間 を通 じて細 か い ボ ラ土 挿 しが発 根 が 良 か った 。 水 管 理 は乾 き ぎみ の管 理 が,花 着 きは良 か っ た。 施 肥 はや や 少 な 目が 花 着 きが よ く葉 も小 型 で あ った 。 出荷1週 間前 に花 を摘 ん で,花 を一斉 に咲 か せ た 。 第1表 花 き市場出荷状況 項 目\出荷期☆ 4月 5月 6月 7月 8月 9月 市場入荷 量 1,434 2,686 1,258 392 -平 均 単 価 213 181 172 190 -出 荷 ※ 1,803 240 1,424 72 単 価 ※ 158 187 50 70 項 目\ 出荷 期 10月 11月 12月 1月 2月 3月 市場入荷 量 -788- 66 425 976 平 均 単 価 -232 -129 266 299 出 荷 ※ 単 価 ※ 資 料:鹿 児 島花 市 場1993年 ※:唐 湊 果樹 園 第2表 市 場 売 上 額 と平 均 単価 区 分 出 荷 量 単 価 金 額 市 場 21,338鉢 209円 4,459,642円 唐 湊 果 樹 園 3,539 116 380,980 唐 湊 果 樹 園 の 出 荷 品 の 平 均 単 価 は,市 場 の209円 に比 べ 約 半 値 の116円 で あ っ た 。 こ の こ と は,前 年 の 出 荷 残 り を 含 め て 出 荷 した た め 評 価 が 小 さ か っ た こ と,ま た 徒 長 気 味 の 出 荷 で 評 価 の 低 い こ と が あ げ ら れ る 。 今 後 の 課 題 と して は,八 重 咲 を 多 く挿 し木 繁 殖 し,一 重 咲 は種 子 繁 殖 を 行 う,夏 は 高 温 ・台 風 対 策 に 気 を つ け,冬 は 二 重 張 り に して 保 温 を 行 う 。