【翻訳】「経営経済学への規範的言明の導入に関する弁護」W.H.シュテーレ著
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(2) 判 断 論 争 」 が あ る。 こ の 「 論 争 」 は 、 ヴ ェ ー バ ー(M.Weber)の. 言 う社 会 科 学 の 客 観 性 と シ ュモ ラ. ー(G.Schmoller)の 言 う倫 理 的 な価 値 判 断 の 妥 当性 との 二 元 性 の 対 立 論 争 で あ っ た。 こ の 対 立 論 争 を受 け て 、 経 営 経 済 学 第 一 次 方 法 論 争 が 行 わ れ た 。 さ らに こ の 「 価 値判 断論 争」 を引き継 いだ と され る1961年 以 降 の 「実 証 主 義 論 争 」 が あ る。 この 「 論 争 」 は 、 ポ パ ー が 言 う批 判 的 合 理 主 義 の 立 場 か ら、 反 証 こ そ 科 学 の 中 核 を な し、 認 識 進 歩 を 主 張 す る の に 対 し、 ア ドル ノ(Th.W.Adorno) の言 う 「 社 会 の批 判 理 論 」 で は 、 本 来 の 社 会 科 学 の 方 法 は 、 対 象 で あ る社 会 的 個 別 問 題 の 批 判 や 実 践 的 な働 き か け を も含 ま ね ば な ら な い と主 張 す る、 対 立 論 争 で あ る。 これ ら諸 論 争 は 、 一 方 が 他 方 を 排 斥 せ ん とす る 二 元 性 、 二 極 化 の ま ま に 終 わ っ て い る。 しか しか つ て カ ン ト(I.Kant)は 、 認 識 論 上 の 古 典 的 対 立(分. 別)、 つ ま り理 性 論(合 理 論)対. 経 験 論 、 実 在 論 対 観 念 論2)と い う二. 元 性 の 対 立 を調 停 し、 批 判 哲 学 を確 立 した こ とは 、周 知 の と こ ろ で あ る 。 こ こ に お い て シ ュ テ ー レ も ま た 、 既 述 の よ うに 、 没 価 値 的 言 明 シ ス テ ム と規 範 的 言 明 シ ス テ ム の 二 元 性 対 立(分 別)に 、. お い て 、 一 方 を 排 斥 す るの で は な く、 前 者 に 後 者 を導 入 し、 調 停 関係 に 置 く こ と に よ り、 問 題 や 限 界 を 留 め る にせ よ 、 前 者 の 持 つ 真 価 と後 者 の 持 つ そ れ とを 肯 定 し、 生 か し直 す と い う可 能 性 の 構 想 に 注 目 して お き た い の で あ る。 以 下 で は 、 シ ュ テ ー レの 論 文 「経 営 経 済 学 へ の 規 範 的 言 明 の 導 入 に 関 す る 弁 護 」1973年 の 概 要 を 示 し、 資料 と して 、 そ の 全 文 を紹 介 訳 出 して お く もの で あ る 。3). <概 要>1970年. 代 に入 り、批判 的 合 理 主義 の立 場 を支持 す る経 営経 済 学 に意 見 の 一致 が 生 じ. た 。 そ こ で は 、 現 代 的 科 学 理 論 の 応 用 が 問 題 とな る。 これ に 対 し、 シ ュ テー レは 、 新 しい 科 学 理 論 的 な 認 識 を通 して 、 経 営 経 済 学 に 規 範 的 言 明 の 受 容 を計 ろ う とす る。 さて経営 経済 的言 明 システ ムにお い て、規 範 的言 明の導入 要求 は、没価値 の支 持者 に とって は、 非 科 学 的 で 、 認 識 進 歩 を 妨 げ る も の と な る。 これ に 対 し、 シ ュテ ー レに よれ ば 、 経 営 経 済 学 に お け る規 範 的 ー価 値 評 価 的 言 明 の 導 入 拒 否 と新 実 証 主 義 的 で 分 析 的 な科 学 理 論 の 無 批 判 的 受 け入 れ は 、 経 営 経 済 学 の 憂 慮 す べ き 事 態 で あ る。 つ ま り価 値 中 立 的 経 営 経 済 学 は 、 支 配 知 識 を産 み 出 し、 イ デ オ ロ ギー 上 の 立 場 に 基 づ い て 、 学 問的 行 為 を 正 当化 す る もの と な る 。 これ に 対 し、 か つ て レ ッ フ ェ ルホ ル ツ(J.Loffelholz)は 、経 営 経 済 学 に お い て も 、規 範 的 一価 値 評 価 的 方 法 の 復 興 を思 い 、 グ ラェゼ 一 ル(B.Glaeser)は 、 価 値 中 立性 を 持 つ 科 学 の 性 格 は 、社 会 的 責 任 を含 む 科 学 の エ ー トス と調 和 しな い 、 とす る。 そ こ で シ ュ テ ー レは 、没 価 値 的 経 営 経 済 学 と規 範 的 経 営 経 済 学 の 相 違 を 明 らか に す る た め 、 前 者 の 代 表 と して ヴ ェ ー エ(G.Wohe)、. 後 者 の 代 表 と して シ ェ ア ー(J.F.Schar)を 取 り上 げ る。 ヴ ェ ー. ノ. エ に よれ ば 、経 営 経 済 学 は 没 価 値 的 科 学 で あ り、 価 値 判 断 は 個 人 的 な 信 条 告 白 を 表 す だ けで あ る。 「 人 間 は 目的 で は な く 、 む しろ 手 段 」 で あ り、 「 企 業 は よ り大 き い 収 益 、 よ り高 い 収 益 性 とい う 目標 の み を 持 つ 」 とす る。 一 方 シ ェ アー に と り、 総 合 経 済 的 目的 が 個 別 経 済 に と り決 定 的 とな る。.
(3) シ ェ ア ー は 、 彼 の 学 説 の規 範 的 領 域 に 個 人 主 義 の 放 棄 と社 会 連 帯 主 義 の 方 向 性 を要 求 す る。 彼 の 理 想 は 、 自 由 な 経 済 共 同組 合 の 利 害 に お い て 営 ま れ る 商 業 活 動 で あ る。 シ ェ ア ー か ら ロ イ トル ス ベ ル ガー に 至 る科 学 者 達 は 、 経 営 経 済 学 に お い て 規 範 的 言 明 の 導 入 を 行 っ て きた 。 これ に 対 し、 シ ュ テー レ は 、 これ ら規 範 主 義 者 の 主 張 が 、 没 価 値 的 論 者 に よ り非 難 され る3つ の 論 拠 を 上 げ る 。 そ して3つ の 論 拠 に 対 し、 シ ュテ ー レは 、 反 批 判 を行 う。 ① 規 範 的 ー価 値 評 価 的 経 営 経 済 学 は 存 在 で な く 、 当為 を研 究 す るの で 非 科 学 的 、 とす る 論 拠 。 ② 経 営 経 済 学 に お い て 、 経 済 原 則 は没 価 値 的 経 営 経 済 学 の 同 一 性 原 則 で あ る。 そ の 他 の 原 則 は 価 値 判 断 で あ り、 許 容 で き な い 、 とす る論 拠 。 ③ 価 値 判 断 は 個 人 的 な 信 条 で あ る、 とす る論 拠 。 ① に つ い て 、 シ ュ テ ー レに よ れ ば 、 規 範 的 一価 値 評 価 的 経 営 経 済 学 は 、存 在 を没 価 値 的 に 分 析 し、 成 果 を 固 有 の 価 値 シ ス テ ム の尺 度 で 測 定 す る こ とを 任 務 とす る。 つ ま り存 在 と 当 為 の 間 の 見 解 の 相 違 の 調 停 に 、 一 定 の 形 成 能 力 を 示 す 、 とす る。 そ こ で シ ュ テ ー レに よ り規 範 主 義 者 と され た ロイ トル ス ベ ル ガ ー は 、 定 式 化 され た 価 値 前 提 を所 与 と し、 経 営 経 済 学 内 の 外 成 規 範 的(規 的 一 価 値 評 価 的)方. 範. 向 を受 け入 れ な い 、 とす る。 他 方 で 、 シ ュ テ ー レに よれ ば 、 経 営 経 済 学 が 存. 在 科 学 で あ る とす る命 題 は 、ー 価 値 判 断 を表 して い る4)の で 、 従 うこ と は で き な い 。 本 来 、 経 営 経 済 学 は 存 在 状 態 の記 述 と説 明 に留 ま る の で は な く、 規 範 的 形 成 の 勧 め を入 手 す べ き 、 とす る。 ② につ い て 、 ヴ ェ ー エ に よれ ば 、 経 営 経 済 学 は 、 経 済 主 義 的 立 場 と出 会 う。 経 済 原 則 は 、 倫 理 的 に 中 立 で あ る。 シ ュテ ー レに よれ ば 、 こ こ に お い て 社 会 政 策 上 の 諸 問 題 提 起 の 排 除 戦 略 が 取 ら れ て い る も の とな る。 こ こか ら経 営 経 済 学 や 社 会 科 学 の 高 度 な 専 門 化 が 科 学 と実 践 の 間 を 疎 遠 に した 、 とす る。 そ れ ゆ え シ ュ テ ー レは 、 諸 学 科 の 言 明 を 考 慮 に 入 れ 、 課 題 志 向 的 で 状 況 的 な 研 究 発 想 を弁 護 し、 幅 広 い 認 識 対 象 の形 成 の 勧 め の 入 手 を 要 求 す る。 ③ につ い て 、 シ ュ テ ー 一レに よれ ば 、 研 究 者 の 価 値 判 断 は避 け られ な い 、 とす る。 経 営 経 済 学 に お け る価 値 判 断 は 、 社 会 的 秩 序 諸 原 則 を受 け 入 れ るが 、 こ の 諸 原 則 は 、 合 理 的 で は な く 、 形 而 上 学 的 に基 礎 づ け られ うる。 つ ま り反 証 可 能 な 仮 説 を持 つ 没 価 値 的 言 明 とは 逆 に 、 こ の 諸 原 則 は 、 厳 密 な科 学 理 論 上 の 検 査 方 法 に 支 配 され な い し、 支 配 され て は な らな い 、 とす る。 シ ュ テ ー レは 、 経 験 的 事 実 と主 観 的 価 値 判 断 の 分 別 を 認 め つ つ 、 両 者 の 調 停 を 計 ろ う とす るの で あ る。 以 上 、3つ の 論 拠 に 対 す る論 破 の 後 、 シ ュ テ ー レ は 、 自 ら の価 値 シ ス テ ム を経 営 経 済 的 言 明 シ ス テ ム の 出 発 点 と す る 。 つ ま り彼 の 言 う価 値 シ ス テ ム とは 、 社 会 的 人 格 主 義5)で ー レ に よれ ば. あ る。 シ ュ テ. 、 民 主 的 国家 に お け る民 主 的 な 基 本 的 立 場 は 、 継 続 的 な 民 主 化 を 通 して の み 可 能 と. な る 。 この 基 本 的 立 場 は 、 経 済 の部 分 シ ス テ ム で は な く、 ドイ ツ連 邦 共 和 国 の 基 本 法 に あ る 共 同 生 活 や 共 同 労働 の 民 主 的 原 則 の 導 入 を 意 味 して い る。 具 体 的 に は 、 そ の 基 本 的 立 場 は 、 基 本 法 の 第 一 章 、 基 本 権 、 人 間 の尊 厳 、 第 二 章 、 人 格 の 自 由 で あ る。 そ し て 、 民 主 主 義 の 核 心 は 、 ブ ル ー ム(F.H.Blum)に. よれ ば 、連 帯 原 則 と相 互扶 助 原 則 で あ る。. 連 帯 原 則 は 、 経 済 原 則 と して 、 競 争 で は な く 、 協 働 、 協 同 作 業 を 意 味 す る。 連 帯 原 則 を補 う相.
(4) 互 扶 助 原 則 は 、 よ り小 さ な 生 活 範 囲 を 保 護 す る 。 こ の 連 帯 原 則 と 相 互 扶 助 原 則 の 価 値 観 は 、 人 格 に 由 来 す る 。 そ の 人 格 は 、 人 格 主 義 の 哲 学 的 方 向 と一 致 す る。 そ の 人 格 的 価 値 は 、 変 化 す る社 会 関 係 に 依 存 して い るの で 、 そ こ か ら人 間 の 共 同 社 会 責 任 が 導 き 出 され る。 人 格 主 義 の意 味 に お け る 人 間 開 放 の 道 は 、 人 格 主 義 の 社 会 政 策 的 な 支 持 者 の 考 え に通 じて い る。 こ こか ら シ ュテ ー レは 、 1973年. 著書. 『組 織 と 管 理 』6)で. 、 経 営 経 済 学 は 、 科 学 そ れ 自体 の た め で な く、 社 会 に 関 す る科. 学 の 職 務 機 能 に 気 づ くべ き で あ る 、 とす る。 そ の た め 経 営 経 済 的 研 究 は 、 所 与 の 設 定 に つ い て 目 的 合 理 的 行 動 を 追 求 す る の で は な く 、 研 究 成 果 は 、 常 に 社 会 的 に 関 連 づ け られ て い る 、 そ し て 研 究 成 果 が 自 由 で あ る た め に 、 社 会 の 関 与 の 意 識 に お い て 営 ま れ る 必 要 が あ る 、 とす る 。. 注) 1)第. 四 次 方 法 論 争 は そ の 他 に 、 シ ュ タ イ ン マ ン(G.Steinmann)の. 構 成 主 義経 営 経 済 学や シ ュナ ィ ダー. (D.Schneider)の 企 業 者 職 能 経 営 経 済 学 の 主 張 が 挙 げ られ る。 2)カ. ン トが 言 う理 性 論 対 経 験 論 、 実 在 論 対 観 念 論 に つ い て の 研 究 は 、 例 え ば 、 次 の 文 献 に 挙 げ られ て い る 。 大 江 精 三 『一 般 認 識 論. 科 学 的 形 而 上 学 へ の道 』 南 窓 社 、1973年 、85一96ぺ 一 ジ。. 黒 崎 政 男 『カ ン ト 『純 粋 理 性 批 判 』 入 門』 講 談 社 選 書 メチ エ192、 講 談 社 、2000年85下96ぺ. 一ジ。. 森 哲 彦 「カ ン ト純 粋 理 性 批 判 の解 明 」 『研 究 紀 要 』(名 古屋 市 立 大 学 人 文 社 会 学 部).第17号 、2004年 、31 ー43ぺ 一 ジ。 3)シ. ュ テ ー レ 「経 営 経 済 学 へ の規 範 的 言 明 の 導 入 に 関 す る弁 護 」 に つ い て 、 わ が 国 で は 、 例 え ば 、 次 の よ. うな 文 献 に 、 そ の論 述 が な され て い る 。 永 田 誠 『経 営 経 済 学 の 方 法 』 森 山 書 店 、1979年 、151-154ぺ. 一 ジ。. 北 村 健 之 助 『現 代 ドイ ツ経 営 経 済 学 』 白桃 書 房 、1982年 、151-167ぺ 鈴 木 辰 治 『経 営経 済 学 の 理 論 と歴 史 』 文 眞 堂 、1987年 、260-266ぺ. 一 ジ。. 一 ジ。. 高 田 馨 『経 営 学 の 対 象 と方 法ー 経 営 成 果 原 理 の 方 法 論 的 省 察 一 』 千 倉 書 房 、1987年 、263ー267ぺ 一 ジ 。 森 正 紀 『生 産 性 と人 間性 の 経 営 経 済 学 』 中 央 経 済 社 、1997年 、146ー149ぺ 一 ジ 。 海 道 ノブ チ カ 『現 代 ドイ ツ 経 営 学 』 森 山 書 店 、2001年 、23-24ぺ 森 哲 彦 『ドイ ツ 経 営 経 済 学 』 千 倉 書 房 、2003年 、37-38ぺ 4)シ. 一 ジ。. 一 ジ。. ュ テ ー レが こ こで 言 う よ うに 、 存 在 科 学 は 価 値 判 断 を 表 して い る 、 とい う解 釈 は 、 「 価 値 判 断論 争」. で 問 題 と な った 「倫 理 的 価 値 判 断 」 の 意 味 とは 異 な る も の で あ る。 5)こ. こ に 示 され て い る 社 会 的 人 格 主 義 に は 、 ア 一 レ ン ト(H.Arendt)の. (J.Habermas)の 市 民 的 公 共 性 思 想 、 そ して ベ ラ ー(R.N.Bellah)の. 公 共 性 の 復権 、ハ ーバ ー マ ス. 公 共 的 市 民 生 活 論 に 通 じる も の が あ る と. 考 え られ る。 こ の よ うな 社 会 思 想 は 「 公 共 哲 学 」 と称 され て い る。 公 共 哲 学 に つ い て は 、 近 年 で は 、 例 え ば 、 次 の よ うな 文 献 が 挙 げ られ る。 佐 々 木 毅 ・金 康 昌 編 『公 共 哲 学 』 全10巻 、 東 京 大 学 出版 会 、2001ー2002年. 。. 山 脇 直 司 『公 共 哲 学 と は何 か 』 ち くま 新 書469、 筑 摩 書 房 、2004年 。. 6 ) Staehle, Wolfgang H. : Organisation und Führung sozio-technischer - Grundlagen einer Situationstheorie, Ferdinand Enke Verlag, Stuttgart 1973... Staehle: Management,. Eine verhaltenswissenschaftliche. Sydow, Franz Vahlen Verlag, München 1994.. Perspektive,. - 7.,Aufl/. überarb. von Peter Conrad;. Jörg.
(5) 紹 介 訳 . Vorstellungs. ersetzung. 凡. 例. .本. 1 介 訳 は 、Staehle 紹. Wolfgang. in die Betriebswirtschaftslehre,. H.:. Plad. yer. f. die Einbeziehung. in:Zfbf.,25.Jg.,1973.Heft3.S.184-197の. 1.原. 文 中 の イ タ リ ッ クは 、 訳 文 で は 太 字 に した。. 1.原. 文 中 の""は. 、訳文 では. 1.原. 文 中 の()は. 、 訳 文 で も()に. 1.訳. 文 中の. 〔. normativer Aussagen. 「. 全 訳 で あ る。. 」 に し た。 した 。. 〕 は 、 訳者 の 補 足 的 な 語 句 で あ る。. 経 営 経 済 学 へ の規 範 的 言 明 の 導 入 に 関す る弁 護. 〔19〕50年代 に お け る 豊 富 な 方 法 論 上 の 研 究 成 果 の 出 版 と60年 代 に お け る こ の 領 域 の 比 較 的 平 穏 な 時 期 の 後 、 最 近 ふ た た び 、 「方 法 論 者 達 」 と 「 科 学 理論 家 達 」 が 、た び たび発 言 を 申 し出 て い た の で あ る。 彼 らは 、 しか しな が ら、 全 く僅 か な 例 外 を伴 うに せ よ 、 専 ら批 判 的' 合 理 主 義 の 立 場 を支 持 す る 、 そ の 結 果 、 経 営 経 済 学 の 価 値 基 盤 の 上 に 存 在 した 意 見 の 一 致 と い う印 象 が 生 じて い る。 そ して 、 現 代 的 科 学 理 論 の 応 用 が 、 こ の経 営 経 済 学 部 門 の 特 有 の 課 題 につ い て 、 今 や ま す ま す 問題 に な っ て い る の で あ る。 この 〔 今 日的 な 〕 こ と とは 対 照 的 に 、 以 下 の 論 文 で は 、長 い伝 統 を話 の 糸 口 に した い と思 う。 しか し、 そ こ で は 新 しい 科 学 理 論 的 な認 識 を 通 して 、経 営 経 済 学 の 規 範 的 言 明 の 受 容 に 基 づ く要 求 を相 対 化 し、 新 しい 定 式 化 と 基 礎 づ け を 行 う もの で あ る。. 1. 経 営 経 済 学 に お け る規 範 的 一価 値 評 価 的 言 明. 経 営 経 済 的 言 明 シ ス テ ム に お け る規 範 的 言 明 の 導 入 へ の 要 求 は 、 没 価 値 の 専 門 支 持 者 で あ る と 自分 自身 思 っ て い る多 くの 経 営 〔 経 済 学 〕 者 達 に は 、 時 代 錯 誤 と して 作 用 す る し、 そ の 導 入 へ の 要 求 は 、 経 営 経 済 学 にお い て ず っ と以 前 に克 服 され た と こ ろ の 、 誤 っ た 道 へ と結 び つ け よ う とす る 永 遠 の 時 代 遅 れ の 要 求 と して 作 用 す る の で あ る 。 この 課 題 に お い て は 、 価 値 判 断 論 争 の 核 心 が 、 そ して 対 象 言 語 的 な 言 明 領 域 に お け る 価 値 判 断 の 受 容 が 、 そ れ で もや は り、 そ の 規 範 的 性 格 の 明 白 な 特 徴 を伴 っ て 、 問 題 と な っ て い る 。 経 営 経 済 学 に お け る規 範 的 一価 値 評 価 的 な 考 察 方 法(normative-wertende. Betrachtungsweise)の 信. 奉 者 達 は 、 過 去 に お い て 鋭 く攻 撃 され た の で あ る。 そ して 、 多 く の信 奉 者 達 は 、 今 日 も な お 、 一 括 して 屈 辱 的 な 意 見 に身 を晒 した と思 っ て い る。 そ れ ゆ え 、 規 範 的 経 営 経 済 学 は 、 非 科 学 的 で あ り、 そ して 認 識 進 歩 を 妨 げ る こ とが と りわ け 主 張 され て い る 。 そ の 際 、 規 範 的 経 営 経 済 学 で は 、 「 科 学」 と 「 認 識 進 歩 」 とい う諸 概 念 が 自 ら 問.
(6) 題 化 され な け れ ば な らな い こ とが 無 視 され 、 それ と共 に そ の 諸 概 念 が 価 値 評 価 的 考 察 の 対 象 に な る こ とが 無 視 され て い る。 ま た 没 価 値 的 科 学 に とっ て は 、 意 思 決 定 も 、 価 値 判 断 の 表 現 で あ る。 例 え ば 、 シ ェ ー ン プ ル ー ク(F.Schonpflug)、 カ イ ン ホ ル ス ト(H.Keinhorst)、 あ る い は カ ッタ ー レ(S.Katterle)の 研 究 成 果 の よ うな 洗 練 され た 諸 分 析 は 稀 で あ る。1)経 営 経 済 学 の 巨 匠 で あ る シ ュ マ ー レ ン バ ッハ(E.Schmalenbach)で こ とが 判 明 した。. さ え 、規 範 的 考 察 方 法 の ウイ ル ス に 対 して 完 全 に 免 疫 の な い. リゾ ウス キ ー(A.Lisowsky)は. 、 シ ュ マ ー レン バ ッハ を 「 偽 装 した 」 規 範 主. 義 者 と名 づ け 、 カ イ ン ホル ス トを 極 め て 「生 粋 の 」 規 範 主 義 者 と名 づ け た の で あ る。. そう. した こ と は 、 没 価 値 的 経 営 経 済 学 の 多 くの 聖 な る保 護 者 達 に 対 し、 そ の 没 価 値 的 経 営 経 済 学 の 科 学 理 論 的 な 自 己認 識 に 対 す る 、 ひ どい 衝 撃 を 意 味 した の で あ る。 一 方 で は 、 経 営 経 済 学 に お け る 、 規 範 的 ー価 値 評 価 的 言 明 の 明 白に 意 見 が 一 致 した 拒 否 と規 定 的 に定 式 化 され た 意 思 決 定 論 理 学 的認 識 によ るそ の経 営 経 済 学 の代 用 品 、 な らび に他 方 で は 、 「 現 代 的 科 学 論 理 学 」 と して の 新 実 証 主 義 的 で 分 析 的 な 科 学 理 論 の 無 批 判 的 な 受 け入 れ は 、 我 々 (シ ュ テ ー レ(W.H.Staehle))の. 考 え で は 、 こ の 経 営 経 済 学 の 学 問 の 憂 慮 す べ き発 達 の 徴 候 で あ る。. 価 値 中 立 的 学 科 と して 理 解 され た 経 営 経 済 学 が 非 難 され る 、 ま さ し く今 日の 時 代 にお い て は 、 経 ・ 営 経 済 学 は 、 支 配 知 識 を産 み 出 し、 従 属 す る大 多 数 の 労 働 諸 力 に と っ て 不 利1なよ うに 存 在 す る 社 会 的 力 関 係 を安 定 させ る の で あ る。 そ の た め科 学 者 は 、彼 の 世 界 観 上 か 、 ま た は イ デ オ ロ ギ ー 上 の 立 場 に 基 づ い て 、 彼 の 学 問 的 行 為 を 正 当 化 す る よ うに 呼 び か け た し、 そ して彼 の 学 問 的 研 究 成 果 の 社 会 政 策 的 結 果 に 対 して 立 場 を 明 らか に す る よ うに 呼 び か け た の で あ る。 こ こ で は 、 シ ェ ー ン プ ル ー ク に よ っ て1932年 に 述 べ られ た 言 明 と、 我 々(シ. ュテ ー レ)の 考 え で は 、 時 流 を 超. 越 した 有 効 な 言 明 だ け が 、 経 営 経 済 学 と哲 学 との 関係 に つ い て 示 され るで あ ろ う。 〔シ ェ ー ン プ ル ー ク に よれ ば 〕 「 個 別 科 学 は 哲 学 に な っ て は い け な い と い う こ とは 明 らか で あ る。 しか し厳 密 に 取 り扱 わ れ る べ き 個 別 科 学 は 、哲 学 と の 関 連 な しに は 考 え られ な い とい う こ と も ほ とん ど反 論 しえ な い 事 実 で あ る … …。 我 々 は 、 以 下 の 見 解 を 支持 す る。 す な わ ち 、 個 別 科 学 的 研 究 に お い て 明 る み に 出 る矛 盾 と方 法 論 上 の 相 異 は 、 哲 学 に お い て あ る種 の 相 互 に 論 争 す る世 界 観 上 の 定 理 に 還 元 され る。 そ して 、 そ の 哲 学 は 、 そ こ で は 数 百 年 来 、 互 い に論 争 の 中 に あ り、 そ の論 争 作 用 は 個 別 科 学 に お い て も 決 して 的 を外 れ て い な い の で あ る」。2) レ ッ フ ェ ル ホル ツ(J.Loffelholz)は 、 す で に1957年 に 、 経 営 経 済 学 に お い て も、 時 代 は 今 や 、 社 会 哲 学 的 に 基 礎 づ け られ た 規 範 的 一 価 値 評 価 的 方 法 の 復 興 の 機 が 熟 せ ば 良 い と思 っ て い た の で あ る。 〔レ ッフ ェ ル ホ ル ツ に よれ ば 〕 「自然 科 学 は 、 そ の 科 学 の 最 も 著 名 な 支 持 者 達 の うち に 、 哲 学 との 結 び つ き を も、 ず っ と以 前 か ら見 い 出 して い た し、 そ れ ど こ ろ か 形 而 上 学 へ の ドア さ え も小 幅 に 開 け て い た(ヴ. ァ ル タ ー ・ハ イ ン リ ツ ヒ(Walter. Heinrich))の. に 対 して 、 一 方 、 基 本 的 立 場. が 反 哲 学 的 で あ る 実 証 主 義 が 、経 営 経 済 学 の脳 裏 に 依 然 と して ち らつ い て い た の で あ る」。3)そ の 〔 復 興 の 〕 予 測 は 、 しか しな が ら今 日 に 至 る ま で 実 現 しな か っ た 。 経 営 経 済 学 は 、 全 く逆 に.
(7) 〔 そ の 予 測 か ら〕 遠 ざか る。 経 営 経 済 学 は 、 現 代 の 科 学 論 理 学 、 意 思 決 定 論 理 学 、 お よび 経 済 学 に よ っ て 、 そ して そ れ らの 意 味 を ま す ま す 多 く含 む わ ざ と ら しい価 値 判 断 の 哲 学 的 基 礎 づ け に よ っ て 駆 りた て られ 、 さ ら に無 批 判 で 、 シ ステ ム 固 定 的 な 技 術 論 の 非 難 を 無 くな らせ る に 違 い な い・ 〔グ ラ ェ ゼ ー ル(B.Glaeser)に. よれ ば 〕 「そ の 時 々 の 目標 設 定 は 、 超 科 学 的 に 前 も っ て 定 め られ. る し、 非 反 省 的 に 引 き受 け られ る。 そ の よ うに 良 く 訓 練 され た 価 値 中 立 性 は 、 批 判 の 欠 如 が 別 の 可 能 性 を 消 し去 る の で 、 そ して 価 値 と 目標 が 、 人 が そ の 成 功 か ら 目 を 閉 ざす 点 で は 単 に 除 外 され る にす ぎ な い 実 証 主 義 的 な基 礎 で あ る の で 、 単 に うわ べ を と り繕 うだ け で あ ろ う。 意 思 決 定 志 向 的経 営 経 済 学 が 、批 判 的省 察 の 欠 如 に よ り現 存 す る 支 配 関 係 を 肯 定 す る との 疑 い の 状 態 に 陥 る限 り 、 うわ べ を と り繕 っ た 価 値 中立 性 は 、 さ ら に イ デ オ ロギ ー 的 な 価 値 中 立 性 と な る 。 〔こ の よ う に 〕 見 せ か け と して 是 認 さ れ た 科 学 の 性 格 は 、(さ ら に 社 会 的)責 (気風)と. 任 性 を 含 む 科 学 の エ ー トス. 調 和 して い な い の で あ る」。4》. 経 営 経 済 学 と は 異 な っ て 、 シ ェ ー ン プ ル ー ク に よ っ て 言 及 され た 、 相 互 に 対 立 す る世 界 観 上 の 哲 学 に お け る定 理 は 、 別 の 精 神 科 学 に お い て は 、色部 分 的 に激 しい 科 学 理 論 的 お よび 方 法 論 的 な 議 論 へ と導 い た 。 そ れ は 、 ま ず 社 会 学5)に お い て 、 そ の 後 、 さ ら に 国 民 経 済 学6)と 心 理 学7) に お い て 、 で あ る。 方 法 論 的 な 問 題 に 取 り組 む 僅 か な経 営 経 済 的 専 門 支 持 者 達 は 、 比較 的 長 期 に わ た る 省 察 経 過 な しに 、 ず っ と以 前 に 支 配 的 で 素 朴 な 、 ま た は 論 理 的 な 経 験 論(帰. 納 原 則)か. ら. 新 実 証 主 義 や 批 判 的 合 理 主 義 へ と移 行 した の で あ る 。 も し、 批 判 的 合 理 主 義 者 が 、 没 価 値 な 処 理 の 正 当性 の 証 と して 科 学 史 を わ ず ら わ し、 す べ て の 科 学 活 動 の 歴 史 的 法 則 性 を 、 同 じ内 在 的 な 機 械 論(最. 初 の 規 範 的 な 始 ま りか ら価 値 自 由 的 な 考 察 方 法 へ)の. 解 釈 のた めに 提案 す る な ら、. ま さ し くば か げ た こ とで あ る 、 と思 わ れ る。8) 我 々(シ. ュテ ー レ)の 経 営 経 済 学 の 学 科 に お い て は 、 実 証 主 義 論 争 の こ と は 何 ら話 題 に な っ て. い な い 。 ベ ル リン 自 由 大 学 で の 科 学 理 論 的 な討 論 会 の機 会 に しっ か り持 た れ 、 討 論 され た 研 究 報 告 の編 者 も 、 上 の 評 価 を持 つ に 至 っ て い な い 、 つ ま り 「 実 証 主 義 論 争 が60年 代 初 頭 、 一 方 の ア ド ル ノ(Th.W.Adorno)や. ハ ー バ ー マ ス(J.Habermas)、. 他 方 の ポ パ ー(K.R.Popper)や. アルバー ト. (H.Albert)と の 間 で 実 施 され た よ うに 、 実 証 主 義 論 争 は 、 経 営 経 済 学 に つ い て 、 弁 証 法 の 意 味 に 下 基 づ く明 白な 問 題 が従 来 立 て られ な か っ た とい う点 で は 、 少 な く と も経 営 経 済 学 に お い て は 少 し の反 応 も な か っ た の で あ る」。9} そ の 反 面 、 ポ パ ー の 言 う意 味 で は 、 す な わ ち 、 経 験 的 に 内 容 豊 か な 言 明 シ ス テ ム を展 開 し、 そ して そ の 言 明 シ ス テ ム の 有 効 領 域 を 限 界 づ け る とい う研 究 計 画 は 、 い く らか の発 想(例. えば、. ヴ ィ ッテ(E.Witte)、 ハ オ シ イ リ ッ ト(Hauschildt))を 除 い て 、 誠 実 な 願 望 に 留 ま っ た の で あ る。 シ ュ ミ ッ ト(R.H.Schmidt)も 、 科 学 理 論 の 中 で 、 経 営 経 済 学(フ (W.F.Fischer-Winkelmann))の. ィ ッ シ ャ ー ・ヴ ィ ン ケ ル マ ン. 最 近 の 方 法 論 に お い て 、 経 営 経 済 学 が ほ と ん ど話 題 と なっ て い な. い こ と に 注 目 して お り、 そ して シ ュ ミ ッ トは 、 こ の 経 営 経 済 学 の研 究 成 果 の 読 書 の 後 で 、 次 の よ.
(8) うな 結 論 に 達 す る の で あ る 、 つ ま り 「 彼 が 、 ラ ィ ッ シ ャー ・ヴ ィ ンケ ル マ ン に よ っ て 描 写 され る よ うに 、 経 営 経 済 学 の 経 験 的 一 知 覚 的 命 題 の 有 効 性 条 件 に つ い て の 特 性 が 、 科 学 理 論 の 現 状 に 応 じて 示 され て い る よ うに は 思 わ れ な い 」 と。]° 》. 没 価 値 的 経 営 経 済 学 対 規 範 的 経 営 経 済 学 Ⅱ . 経 営 経 済 学 に お け る 明 確 な 没 価 値 的 考 察 に 関 す る代 表 者 と して 、 こ こ に 多 くの 専 門 支 持 者 達 に 代 わ っ て ヴ ェ ー エ(G.Wohe)が. 選 ば れ る 、 な ぜ な ら、 ヴ ェ ー エ は 彼 の 広 く普 及 した 教 科 書 『一 般. 経 営 経 済 学 入 門 』 に よ っ て 、 経 済 科 学 を 専 攻 す る学 生 達 の 思 想 に か な りの 少 な か らぬ 影 響 を 及 ぼ し、 そ して そ の 結 果 、 学 生 達 の そ の 後 の 論 述(行 動)へ. の 大 き な 責任 を 引 き受 け るか らで あ る。. ヴ ェ ー エ は 、 彼 の 著 作 の 序 章 に お い て 、 規 範 的 経 営 経 済 学 に反 対 す る 一 般 的 な 論 拠 を 簡 潔 に 報 告 した 後 、 全 く断 定 的 に 以 下 の よ うに 主 張 す る。 す な わ ち 「 経 営 経 済 学 は 、 つ ま り没 価 値 的 科 学 で あ る。 経 営 経 済 学 は 、 真 の 価 値 判 断 を 断 念 しな けれ ば な らな い 。 な ぜ な ら、 こ の価 値 判 断 は 、 そ の 真 理 に お け る合 理 的 な 方 法 で 確 保 され え ず 、 従 っ て 少 し も科 学 的 認 識 に通 じ る の で は な く、 む しろ 単 に 個 人 的 な 信 条 告 白 を 表 す だ け で あ る 」 と。11)価値 判 断 の 表 示 に 反 対 す る ヴ ェー エ の 攻 撃 は 、 こ こ で は 少 しば か り ヴ ェー 工 自 身 に 対 して 転 じ られ る 。 ヴ ェ ー エ は 、彼 の 良 き 正 当性 で あ る ところの 、イデ オ ロギー的 立場 に基 づ いて 、没価値 的科 学 を要求 す る っ て 最 も な こ とで あ る. そ の こ とは 彼 に と. そ して 経 営 経 済 学 が 本 当 に没 価 値 的 科 学 に 依 っ て い る こ と を 、 学 生 達. に 信 用 させ る の で あ る 。 ヴ ェ ー エ の 見 解 に と り、 確 か に 何 ら敵 対 者 で な い フ ィ ッ シ ャ ー ・ヴ ィ ン ケ ル マ ン は 、 こ の 小 さ な ミス に つ い て 、 優 れ て 以 下 の よ うに 分 析 した 。 「 我 々 の 引 用 文 の 第1 命 題 は 、 事 実 主 張 の よ うに思 わ れ る。 しか しな が ら第1命 題 は 、 引 用 文 の 第2部. 分 の 分 析 を用 い. る よ うに 、 記 述 的 な外 観 を読 者 に 示 す と こ ろ の 、 論 理 的 に純 然 た る価 値 判 断 に つ い て の 良 い 例 を. 、. 提 示 す る の で あ る 。 こ の 記 述 的 な外 観 に お い て は 、 状 況 の 論 理 が 規 範 的 帰 結 を も た ら さ な い とは 、 い え 、 経 営 経 済 学 に お け る価 値 判 断 に 対 す る価 値 評 価 的 姿 勢 は 関係 づ け られ る の で あ る 」 と。12) ヴ ェ ー エ に よれ ば 、 現 存 す る 経 済 秩 序 を 批 判 した り変 更 した りす る こ とや 、 経 営 の 総 合 経 済 的 考 察 を行 うか 、 ま た は 経 済 政 策 的 立 場 を 関 連 づ け る こ と は 、 経 営 経 済 学 の 任 務 で は な い 。 以 下 の 引用 文 は 、 ヴェー エ の立 場 に とっ て模 範 的 な もの で あ る、す なわ ち 「 経 済 シ ステ ムが 寄 生 的 な利 益 を 追 求 す る 可 能 性 を 提 示 す る とす る な ら、 この 可 能 性 の諸 関 係 を変 え る こ と は経 営 経 済 学 の任 務 で は な く、 せ い ぜ い の と こ ろ 経 済 政 策 の 任 務 で あ る」。13)「 経 営 経 済 学 の 観 点 にお い て は 、 人 間 は 目的 で は な くむ しろ 手 段 で あ る」 と。14) ヴ ェ ー エ の 方 法 論 的 研 究 成 果 の ほ ぼ50年 前 に 、 規 範 的 経 営 経 済 学 の 著 名 な 支 持 者 の 一 人 で あ る ヨー ハ ン. フ リー ド リ ッ ヒ. シ ェ ア ー(J.F.Schar)15)に よ っ て 定 式 化 され た 一 般 商 業 経 営 学 の 任. 務 に つ い て の 見 解 は 、今 日で は 没 価 値 的 経 営 経 済 学 の 支 持 者 に よ っ て 表 明 され た 、 諸 意 見 に対 比.
(9) さ せ られ る べ き で あ る 。 シ ェ ア ー6)に よ れ ば 、 商 業 経 営 学 は 、 国 民 経 済 学 と の 関 連 で 密 接 に 見 られ る 必 要 が あ る 、 とす る。 とい うの は 、 個 人 経 済 的 目 的(ヴ. ェ ー エ い わ く 「よ り大 き い利 益 、. つ ま り よ り高 い 収 益 性 とい う 目標 の み 持 っ て い る」17))では な く、 総 合 経 済 的 目的 が 個 別 経 済 に とっ て は 決 定 的 で あ る か ら で あ る 、 との 見 解 を 支 持 す る もの で あ る 。 シ ェ ア ー は 、 首 尾 一 貫 した 方 法 で 、 科 学 的 考 察 の 出 発 点 と して 利 益 追 求 を拒 否 し、(シ ュ マ ー レ ン バ ッ ハ も後 に そ うで あ る よ うに)利 益 追 求 に 国 民 経 済 的 カ テ ゴ リー で あ る経 済 性 を 対 比 す る。 シ ェア ー は 、 商 人 の 職 能 を 、 売 り手 と買 い 手 の 間 の 仲 介 と見 な し、 分 業 に よ っ て 分 け られ た 個 別 経 済 に つ い て の 関連 と見 な す の で あ る。 シ ェ ア ー は 、 商 人 の 存 在 理 由 を 、 商 人 が 総 合 経 済 の た め に も た らす 給 付 か ら 、 導 き 出 し、 商 人 の 個 人 主 義 的 な 目標 設 定 か ら、 導 き 出 す の で は な い 、 とす る。 シ ェ ア ー は 、 彼 の 学 説 の規 範 的 領 域 に 、 個 人 主 義 の放 棄 と一 般 的 価 値 尺 度 と して の 共 同 体 原 則 へ の 社 会 連 帯 主 義 に 強 く特 色 づ け られ た 方 向 性 を 相 応 に 要 求 す る。 社 会 的 国 家 は 、 そ の 国 家 の た め の 自 己 目的 で は な い が 、 そ れ に もか か わ らず 公 共 の福 祉 に 従 って 、 で き る だ け広 範 囲 に わ た る個 人 の 人 格 の 展 開 を保 証 す る た め の 手 段 で あ る。 シ ェ ア ー は 、 資 本 主 義 的 な 個 人 主 義 と 純 粋 な 集 産 主 義 と の 間 に 妥 協 案 を 模 索 す る。 〔シ ェー ン プ ル ー ク に よれ ば〕 「シ ェ ア ー の理 想 は 、 私 的 商 業 の 完 全 な 排 除 で あ り、 社 会 的 商 業 の 概 念 の 下 で 統 合 す る 交 換 組 織 を 通 じて の 代 用 品 で あ る。 彼 は 、 そ の 条 件 の 下 で 、 国 家 、 地 方 自治 体 、 あ る い は 自由 な経 済 共 同組 合 の 利 害 にお い て の み 営 ま れ る、 あ らゆ る 種 類 の 商 業 活 動 を理 解 す る 」 と。18). 規 範 的 言 明 の 導 入 Ⅲ に反対 す る論拠 とその論拠 に対す る論破. シ ェ ア ー の 後 、 な お さ ら に 多 数 の 科 学 者 達(デ. ィ ー ト リ ッ ヒ(.Dietrich)、. ニ ック リッ シ ュ. (H.Nicklisch)、 フ ィ ン ダ イ ゼ ン(C.F.Findeisen)、 カ ル フ ェ ラ ム(W.Kalveram)、 (G.Weisser)、 コ ル ビ ンガ ー(J.Kolbinger)、 ロ イ トル ス ベ ル ガ ー(E.Loitlsberger))は. ヴァ イ サ ー 、 た だ し、 非. 常 に 異 な っ た 基 礎 づ け を伴 っ て 、 そ して 異 な っ た 価 値 源 泉 を 引 き 合 い に 出 して で は あ る が 、 経 営 経 済 学 に お け る 規 範 的 言 明 の 導 入 へ の 賛 成 の 意 見 を述 ベ て い る。 今 日1人 は 、 よ り旧 い 著 者 達 に 、 彼 らが 彼 らの 価 値 判 断 の信 条 を十 分 に 明 確 な 状 態 に しな か っ た こ と、 そ して そ れ と 同 時 に 場 合 に よ っ て は 、 科 学 的 認 識 の外 観 を 呼 び 起 こ した こ と 、 を 非 難 しえ た の に 対 して 、 一 方 、 一 定 の 世 界 観 あ る い は 哲 学 的 方 向 を 表 明 す る 、 そ の よ うな 専 門 支 持 者 達 の 上 に 、 「 没価 値 」 の常 に 主要 な方 向 の 攻 撃 が 、 内 容 的 に も方 法 的 に も 、 不 当 に 現 れ る の で あ る。 そ の 科 学 的 行 為 の 社 会 政 策 的 結 果 につ い て 信 条 的 な 意 見 を述 べ る こ と、 そ の 学 問 体 系 の 基 礎 づ け と して 一 定 の 世 界 観 上 の観 点 を 関係 づ け る こ と 、 の 不 当 な 要 求 は 、 今 日相 変 わ らず 以 下 の3つ の 論 拠 を 拒 絶 しよ う とす る で あ ろ う。 論 拠1、. ① 規 範 的 一価 値 評 価 的 経 営 経 済 学 は 、 存 在 で は な く当 為 を研 究 し、 そ して 事 実 的 状 態.
(10) を 当 為 ー状 態 へ 近 づ け よ うとす る。 ② しか し経 営 経 済 学 は 、 存 在 科 学 と して の み 存 在 し うる の で あ り、 そ れ ゆ え 規 範 的 ー価 値 評 価 的 経 営 経 済 学 は 、 非科 学 的 で あ る。 論 拠2、. 経 営 経 済 学 は 、 経 営 の 経 済 的 局 面 に つ い て の み 関 わ る もの で あ る。 つ ま り、 社 会 的 、 心 理 的 、 哲 学 的 お よ び他 の 諸 問題 は 、 経 営 経 済 学 の 認 識 と見 な され な い 非経 済 的 な 諸 課 題 で あ る。 経 済 原 則 は 、 没 価 値 的 経 営 経 済 学 の 同 一 性 原 則 で あ り、 そ れ 以 外 の す べ て の諸 原 則 は 価 値 判 断 で あ り、 そ れ ゆ え許 容 され て い な い 。. 論 拠3、. 価 値 判 断 は 、 少 し も確 実 な 認 識 で は な く 、 む し ろ個 人 的 な 信 条 で あ る。. 以 下 で は 、 これ らの 諸 論 拠 に対 し、 批 判 的 な 立 場 が 、 明 ら か に され る は ず で あ る。 事 実 主 張 が 問 題 と な っ て い る 限 りは 、 事 実 主 張 を 論 破 す る こ とが 試 み られ る。 価 値 判 断 が 問 題 と な っ て い る 限 りは 、 対 立 す る 立 場 を 構 成 す る こ とが 試 み られ る。. 論 拠1〔. ① 規 範 的 ー価 値 評 価 的 経 営 経 済 学 は 当為 を研 究 し、 事 実 関係 を 当為 状 態 に 近 づ け る。. ② 経 営 経 済 学 は 存 在 科 学 で あ る〕 に つ い て。 最 初 の 言 明 は 、 容 易 に論 破 され る1つ. の 事 実 主 張 を 表 して い る。 僅 か な例 外 を 除 い 七 、 規 範 的. ー 価 値 評 価 的 経 営 経 済 学 の 支 持 者 達 は 以 下 の よ う な 見 解 を と る。 す な わ ち 、 〔 没 価値 的 〕経 営 経 済 学 の 主 要 な任 務 の1つ. は 、 研 究 対 象 の 存 在 状 態 を可 能 な 限 り没 価 値 的 に分 析 す る こ と、 そ して. な お さ らに 記 述 過 程 あ る い は 説 明 過 程 の 成 果 を 固 有 の価 値 シ ス テ ム と い う尺 度 で 測 定 す る と い う こ と、 とす る 見 解 を と る。 規 範 主 義 者 達 は 、 存 在 と 当為 の 間 の 見 解 の 相 違 の 調 停 に つ い て 、 さ ら に一定 の形成 能 力 を示す 。 それ ゆ え、存 在 の分析 は、規 範 的形成 処置 の合 理的 な定 式化 に 向 けて の 不 可 欠 な 前 提 で あ る。 こ の 論 文 の 標 題 か ら明 らか な よ うに 、 我 々(シ. ュテ ー レ)も ま た 、 決 し. て 規 範 的 経 営 経 済 学 〔とい う名 称 〕 の た め に で は な く 、 〔 没価 値 的〕経 営経 済 学 の言 明 シ ステ ム に お け る規 範 的 前 提 の 考 慮 の た め に 努 力 して い る。 とい うの は 、 最 初 の 名 称 は 、 遺 憾 な が ら、 す べ て の 経 営 経 済 学 は 、 た だ価 値 判 断 の み の 理 由 か ら存 在 す る との 誤 っ た 見 解 に 導 い た か ら で あ る。 我 々(シ. ュテ ー レ)は 、 純 粋 に 知 覚 的 ー情 報 的 で 没 価 値 的 に認 め られ た 理 論 を 展 開 す る こ と を. 意 図 す る の で は な く、 む しろ 規 範 的 領 域 にお け る経 営 経 済 的 理 論 は 、 経 済 的 お よび 社 会 的 状 況 の 改 良 に つ い て の 言 明 を 、 そ して 経 済 主 体 の 必 然 的 に認 識 され る解 放 の 可 能 性 に つ い て の 言 明 を 手 に 入 れ るべ き で あ っ た 、 とい う見 解 で あ る。 純 粋 に 知 覚 的 ー 情 報 的 な 言 明 シ ス テ ム か ら、 規 範 的 結 果 を演 繹 す る こ とは 、 現 代 の 科 学 理 論 に よれ ば 不 可 能 な の で 、規 定 的 な前 提 が 〔 言 明〕 システ ム へ 明 示 的 に 導 入 され る必 要 が あ る。 合 理 的 行 動 へ の 要 求 や 、 あ るい は 意 思 決 定 論 理 学 か ら獲 得 され た 規 定 的 な命 題 も 、価 値 判 断 に つ い て の 特 徴 を 持 つ て お り 見 通 され. そ して 、 そ の こ とは しば しば. そ の た め 必 然 的 に 規 範 的 な の で あ る。. つ ま り我 々(シ. ュ テ ー レ)は 、 合 理 的 行 動 を 引 き 合 い に 出 して か 、 あ る い は 意 思 決 定 論 理 的 認. 識 を引 き 合 い に 出 して 、 没 価 値 的 で 、記 述 的 一 技 術 的 な 処 理 方 法 の 外 観 を認 め よ う とす る の で は.
(11) な く て 、 格 率 と して 明 確 に 理 論 的 シ ス テ ム の構 成 要 素 に な る、 一 定 の 価 値 前 提 を率 直 に 告 白 し よ う とす る 。 そ れ に 対 して 、 実 証 主 義 的 な 処 理 方 法 は 、 現 実 に お い て 認 識 可 能 で 、 経 験 的 に 証 明 可 能 な 変 数 を 、 通 常 、 目下 の と こ ろ 、 展 望 の 残 念 な 制 限 に お い て 実 施 し、既 存 の 力 関 係 の 下 で 可 能 な 形 成 処 置 を 結 果 と して 伴 う、 理 論 的 シ ス テ ム に 取 り込 む とい う危 険 を 冒 す の で あ る。 シ ャ ン ツ(G.Schanz)は 、 批 判 的 合 理 主 義 者 達 の形 式 主 義 的 で 内容(主. 体 、 実 践)を. 度 外 視 す る考 察 方 法. が 、 ど うい う結 果 と な り う るの か を 明 確 に す る。19)つま りシ ャ ン ツ は 、 一 方 の 経 営 手 段 や 材 料 と い う生 産 要 素 と他 方 の 人 間 的 労 働 給 付 の 投 入 との 間 に 、 別 の相 違 性 を 、 つ ま り この 場 合 、 他 の 要 素 種 類 が他 の 投 入 問 題 と共 に 問 題 とな っ て い る こ と を 、 少 し も思 い 込 ま な い の で あ る。 シ ャ ン ツ は 、 人 間 的 な 労 働 給 付 の 特 色 づ け を 、 例 え ば 、 ロ イ トル ス ベ ル ガ ー に よ る 「 価 値 財 」 と して 、 恣 意 的 な 取 り決 め と して 、 低 く評 価 す る。 重 要 な 変 数 の 選 択 と後 の 仮 説 形 成 は 、 意 識 的 か 無 意 識 的 に 、 支 配 的 な イ デ オ ロ ギ ー か らの 影 響 を及 ぼ され る の で 、 こ の よ うな 状 態 で 生 じた 理 論 を没 価 値 的 と呼 ぶ こ と は 、 ま す ま す 疑 わ しい と 思 わ れ る。 我 々(シ. ュ テ ー レ)は こ こ に 、2つ の 並 行 した 記 述 可 能 な 方 法 、 す な わ ち経 験 的 ー 帰. 納 的 処 理(経 験 的 に 再 検 証 可 能 な仮 説 の形 成 〉 と規 範 的 処 理(価 値 前 提 ま た は格 率 の 形 成)が. 言. 明 シ ス テ ム の 形 成 に 導 く 、 と い う見 解 を支 持 す る の で あ る。 同 じ よ うに 、 キル シ ュ(W.Kirsch)も 、 意 思 決 定 前 提 の2つ. の カ テ ゴ リー 、 つ ま り価 値 前 提 と事. 実 的 様 式 の 前 提 を 区別 す る。2ω経 験 的 一 帰 納 的 処 理 に 関 して は 、我 々(シ. ュ テ ー レ)は 帰 納 法 を. た だ研 究 仮 説 を 見 つ け 出す た め の 発 見 的 手 段 と して の み 用 い る の で 、 も ち ろ ん 周 知 の よ うに 、 帰 納 原 則 を 通 じて は どん な方 法 も結 果 と して 一 般 的 に 有 効 な 原 理 に 導 か な い の で あ る。 新 実 証 主 義 者 達 や 批判 的 合 理 主 義 者 達 は 、我 々(シ ュ テ ー レ)'の 考 え で は 、 彼 らが 認 知 心 理 学 や 知 識 社 会 学 の 領 域 に お い て 、 発 生 関 係 や 発 見 関係 の課 題 を 明 らか に 低 く評 価 す る よ うに 指 示 す る な ら 、容 易 にそ め こ と 〔 帰 納 原 則 の 非 有 効 性 〕 に と りか か る。21)シュ ミ ッ トは 、 フ ィ ッ シ ャー ・ヴ ィ ン ケ ル マンの 「 方 法 論 」 に 対 す る 批 評 論 文 に お い て 、 正 当 に も以 下 の こ と を 要 求 す る。 す な わ ち 「 経 営 経 済 的 な研 究 実 践 の 課 題 に よ っ て 調 整 され た 方 法 論 は 、 事 前 科 学 的 や 事 後 科 学 的 、 そ し て科 学 心 理 学 や 科 学 社 会 学 と名 づ け られ う る も の の す ベ て を 含 ま な く て は な らな い1と 。22)仮説 の 構 想 は 、 単 に創 造 的 な 事 前経 験 の 独 創 的 な 着 想 で しか な い が 、 しか しそ れ が 表 面 的 な科 学 者 の根 拠 の な い 課 題 に 関 連 した 事 前 経 験(す. な わ ち 、 結 局 の と こ ろ 無 意 識 な 帰 納 法)で. あ る こ とは 、我 々. (シ ュ テ ー レ)の 考 え で は 、 す べ て の 経 験 と矛 盾 す る の で あ る。 規 範 的 処 理 の 下 で 、 我 々(シ (philosophische Wenlehre)(こ. ュ テ ー レ)は 、 実 践 的 一 規 範 的 価 値 論 と は 逆 に 、 哲 学 的 価 値 論 こ で は 、 社 会 的 人 格 主 義)か. ら経 営 経 済 学 の領 域 の た め に 特 殊 規. 範 を 導 き 出 す 、 とい う規 範 的 一価 値 評 価 的 考 察 方 法 の 導 入 を理 解 す る。 しか しな が ら 、 双 方(規 範 的 一 価 値 評 価 的 、 お よび 実 践 的 一 規 範 的)の. 処 理 方 法 は 、 平 行 して 記 述 可 能 で あ る に も か か わ. らず 、 で き る だ け 明 確 に 相 互 に 区 分 され る べ き で あ っ た。 実 践 論 的 形 成 処 置 は 、 そ の よ うに して.
(12) 獲 得 さ れ た 言 明 シ ス テ ム か ら、 さ ら に演 繹 法 を 用 い て 導 き 出 され る。 経 済 的 言 明 と 超 経 済 的 言 明 の 公 理 化 を 提 案 す る ロ イ トル ス ベ ル ガ ー の 見 解 も 、 こ の 科 学 計 画 と一 致 し うる。23)超経 済 的 言 明 で も っ て 、 こ こで は(対 象 言 語 的 言 明 と は逆 に)超 言 語 的 言 明 が 想 定 され て い る の で は な く、 む しろ経 済 的 領 域 の 外 に位 置 して い る 価 値 判 断 が 想 定 され て い る の で あ る 。 我 々(シ. ュ テ ー レ)と 同様 に ロ イ トル ス ベ ル ガ ー も ま た 、 超 経 済 的 価 値 観 が 公 表 され. る べ き で あ り、 そ して 内 容 的 か つ 質 量 的 に 定 義 され 、 言 明 シ ス テ ム に お け る前 提 と して 取 り入 れ る べ き で あ る た め に 、 力 を 尽 くす の で あ る。 も っ と も ロイ トル ス ベ ル ガ ー は 、 い っ た ん そ こ で 定 式 化 され た 価 値 前 提 が 所 与 と見 な され 、 議 論 の課 題 と して 利 用 され え な い こ と 、 次 に 、 多 元 的 社 会 にお い て は 根 本 的 な 超 経 済 的 価 値 観 上 の 意 見 の 一 致 は 可 能 で な い こ と、 とい う指 摘 の 下 に 、 経 営 経 済 学 の 内 部 に お け る外 成 規 範 的(規. 範 的 一 価 値 評 価 的)方. 向 を 受 け 入 れ な い の で あ る.鋤. 我 々(シ ュ テ ー レ)は 、 この ロイ トル ス ベ ル ガ ー の 見 解 を 共 有 しな い。 なぜ な ら、 共 通 の 超 経 済 的 価 値 シ ス テ ム を 通 じて 民 主 的 方 法 に よ っ て 獲 得 され た 合 意 方 法 と は異 な っ て 、 基 本 法 に お い て 、 定 め られ た 基 本 的 権 利 な い し人 権 は 、 そ れ らが 導 き 出 され た 哲 学 的 価 値 論 と共 に あ るか ら で あ る。 法律 委任 と 「 経 済 」 の 部 分 シ ス テ ム に お け る 現 実 性 と の 間 の 大 き な不 一 致 は 、 我 々が そ の よ う な も の の 共 通 の 価 値 シ ス テ ム を 何 一 つ 持 た な い とい う見 解 を 、 全 く明 白 に 生 じ させ る。 没 価 値 的 経 営 経 済 学 が 不 可 能 で あ る か の よ うな ロ イ トル ス ベ ル ガ ー一 の全般 的 主 張 は、 しか し な が ら、 そ の 没 価 値 的 経 営 経 済 学 の 基 礎 づ け(用 具 は 没 価 値 的 に は 導 き 出 され え な い 、 つ ま り用 具 の 投 入 は 没 価 値 的 に は 行 わ れ え な い)に. お い て 、科 学 理 論 的 な 観 点 か ら攻 撃 され うる。25)没価. 値 性 の 要 求 は 、 以 前 か ら 、 疑 い な く経 営 経 済 学 に採 り入 れ られ て い る と言 っ て よ い の で あ る。 し か しな が ら、 ロイ トル ス ベ ル ガ ー の 主 張 は 、後 に適 切 な も の で あ っ た と判 明 す る。 な ぜ な ら、 没 価 値 性 の 要 求 に よ り登 場 した 経 営 経 済 学 の 発 信 者 達 は 、 た だ 情 報 を与 え られ る だ け で な く、 そ の 行 動 に お い て も影 響 を 及 ぼ され るか ら で あ る。 つ ま り没 価 値 的 研 究(例 定 者 の 、 職 工二 者 の 目標)の (S.Hund)/リ. え ば 、 企 業 者 の 、意 思 決. 対 象 領 域 の 選 択 を 通 じて だ け で 評 価 され る か ら で あ る 。 〔フ ン ト. ー バ ウ(E.Liebau)に よれ ば 〕 「 社会 的現 実性 に は、歴 史 的 に生 成 した利 害構 造 、権. 力 構 造 、 価 値 構 造 、 意 識 構 造 お よび コ ミュ ニ ケ ー シ ョン構 造 が 混 じ り合 っ て い る 、 そ して 、 科 学 者 は 、 そ れ ら諸 構 造 か ら意 志 行 為 と し て全 く抜 け 出 し う るの で な く、 む しろ科 学 者 は認 識 に お い て 、 共 に そ れ ら諸 構 造 を 手 に 入 れ よ う とす る の で あ る」。26} さ もな けれ ば 、 シ ャ ンツ は 「 客 観 的 」 な認 識 進 歩 の 目標 が 危 う く され る とい う こ と を 、 特 殊 的 に は超 経 済 的 価 値 観 の公 理 化 の 拒 絶 と 、 一 般 的 に は 科 学 的 言 明 シ ス テ ム へ の価 値 判 断 の 導 入 、 の 理 由 とす る。27)ウァバ ー ン(P.Urban)も. また 「 真 理 力 が な く、 経 験 的 に 再 検 証 が 不 可 能 で あ る. 言 明 の 全 要 素 は 、 認 識 進 歩 の 妨 げ とな る に 違 い な い 」28)との 見 解 を 示 す 。 人 が 認 識 進 歩 を 自 己 目 的 と 見 な さ な い とす る な ら 、 誰 に 、 そ して 何 の た め に 、 よ り多 く の 認 識 は 役 に 立 つ べ き か 、 と い う問 題 が 必 然 的 に 出 され る。 認 識 進 歩 は 、 も は や 少 数 の 特 権 者 達 の 手 中 に 、 よ り多 く の 知 識.
(13) 〔 が あ る こ と を〕 を 意 味 す る 必 要 は な く 、 む し ろす ベ て の 職 務 に お い て 、 経 済 過 程 に 関 与 しな く て は な らな い し、 経 済 過 程 に 関 係 す る集 団 を 設 定 しな くて は な らな い の で あ る 。 シ ュ ミ ッ トは 、 独 自の 理 解 に な ら っ て 、 批 判 的 合 理 主 義 の 哲 学 を 広 範 囲 に わ た っ て 受 け 入 れ る。 彼 は 、 誰 の 目標 や ど の 目標 が 意 思 決 定 モ デ ル の 基 礎 と され る の か 、 に つ い て の 基 礎 意 思 決 定 の 課 題 と 、 そ れ と関 連 して 、 科 学 的 言 明 の 重 要 性 の 課 題 と、 を 明 瞭 に 識 別 した 。 〔シ ュ ミ ッ ト に よれ ば 〕 「しか し、 何 が 科 学 的 課 題 の 重 要 性 の 本 質 を成 す の か 、 そ して 、 どの よ うに して 人 は 基 礎 意 思 決 定 を 正 当 と認 め る こ と が で き る の で あ ろ うか?こ. の 問 い へ の 解 答 を 、 現 時 点 にお け る. 分 析 的 科 学 理 論 は 、 ま だ 出 して い な い の で あ る 」。29}キル シ ュ も 次 の よ う に 指 摘 す る。 特 定 の 構 成 員(企. 業 者)、 あ る い は 特 権 を 与 え られ た 組 織 の集 団(ト. ッ プ ・マ ネ ジ メ ン ト)の 個 人 的 意 思. 決 定 の論 理 上 に 基 づ く選 択 の 結 果 と して 、 お よ び こ の 価 値 シ ス テ ム へ の 排 他 的 な 統 制 とい う 目標 研 究 の 対 象 と して 、 生 じた と こ ろ の 基 礎 意 思 決 定 の 極 端 な 党 派 性 を 指 摘 す る 。30) 経 営 経 済 学 は 存 在 科 学 で あ りえ る にす ぎ な い 、 とい う論 拠1の. 第 ② 命 題 は 、 我 々(シ. ュテー. レ)が 従 うこ と が で き な い価 値 判 断 を 表 して い る。 何 が 科 学 的 で あ るか 、 あ る い は 非 科 学 的 で あ る か 、 に つ い て の 意 思 決 定 は 、 研 究 者 の 主観 的 な 科 学 理 解 に 依 存 して お り、 そ して 一 般 的 に 認 め られ た 科 学 概 念 の 欠 点 に 際 して も、 普 遍 的 で な く、 そ の つ ど的 確 に 捉 え られ うる も の で あ る。 す で に 、 前 の 箇 所 で説 明 され た よ うに 、 我 々(シ. ュ テ ー レ)は 、 経 営 経 済 学 が 他 の ど の科 学 と も 同. じよ うに 、 存 在 状 態 の 記 述 と説 明 に留 ま り えず 、 む しろ規 範 的 形 成 の 勧 め を 手 に 入 れ るべ き で あ っ た 、 との 見 解 を と る。 そ の よ うな 規 定 的 な 言 明 は 、 我 々(シ. ュ テ ー レ)の 考 え で は 、 全 く 同 様. に 、 そ の 科 学 者 が 意 識 的 で あ ろ うと な か ろ う と 、 ・た だ 、 イ デ オ ロ ギ ー 的 に 基 礎 づ け 可 能 な 価 値 シ ス テ ム に 基 づ い て い る 、 と い う こ とで あ る 。 フ ィ ッ シ ャ ー ・ヴ イ ン ケ ル マ ン に よ っ て 、価 値 判 断 の 導 入 に 対 して 提 案 され た 代 替 案 は 、 科 学 者 の 真 の 利 害 状 況 の 全 く危 険 な 隠 蔽 と、 そ して た だ 見せ か け 上 の 没 価 値 的言 明 の 横 領 と 、 我 々(シ. ュ テ ー レ)に は 思 わ れ る の で あ る。 〔フ ィ ッシ ャ. ー ・ヴ ィ ン ケ ル マ ン に よれ ば 〕 「 没 価値 性 の公 準 に 固執す る人 は誰 で も. 、純 粋 情 報 の 実 際 上 標 準. 化 した 作 用 と、 実 際 の 意 思 決 定 行 動 と、 を 信 頼 し、 そ して ど の 様 式 の 指 図 を も 断 念 す る の で あ る」。31)「 純 粋 情 報 」 お よび 「 事 実 上 の 意 思 決 定 行 動 」 の よ うな 実 証 主 義 的 諸 概 念 を含 む 研 究 成 果 は 、 社 会 科 学 に は 全 く存 在 しえ な い よ うな 、 絶 対 的 に 客 観 的 な 没 価 値 的 言 明 の 存 在 を 示 唆 す る。 我 々(シ. ュ テ ー レ)は 、我 々 が 、経 営 経 済 学 は 存 在 論 と 同様 に価 値 論 も含 む べ き で あ ら た 、 とい. う趣 旨 に そ っ て 、 我 々 の詳 述 を 、 論 拠1に 要 約 す る こ とが で き る。. 論 拠2〔 経 営 経 済 学 は経 営 の 経 済 的 局 面 の み で 、 社 会 的 、 心 理 的 、 哲 学 的 問 題 に 関 らな い 。 経 済原 則 は没価 値的 経 営経 済学 の同 一原則 で ある〕 につ いて。 この 論 拠2に お い て は 、 我 々 が 従 う こ と の で き な い価 値 判 断 が 問 題 とな っ て い る。 何 が 科 学 の 認 識 対 象 で あ るべ き な の か 、 あ る い は 同 一 性 原 則 で あ るベ き な の か 、 に つ い て の意 思 決 定 は 、.
(14) 我 々(シ ュ テ ー レ)の 考 え に よれ ば 、 人 が 一 般 に 実 りの 乏 しい 大 胆 な 企 て を 引 き受 け よ う とす る 限 り、 科 学 に 内 在 す る も の 、 あ る い は 自 明 な もの で は な く 、 論 証 的 に 努 力 して 手 に入 れ る もの で あ る。 こ こ に 言 及 され た 同 一 性 原 則 は 、 経 営 経 済 学 の 広 い 範 囲 に お い て 、 支 配 的 な経 済 主 義 と同 一 で あ る。 〔 カ ッタ ー レ に よれ ば 〕 「こ こ に 、 利 益 を 、 経 済 的 成 果 の 唯 一 の 判 断 基 準 で 、 外 見 上 、 経 済 的 成 果 の 事 柄 に そ な わ っ て い る 判 断 基 準 と思 わ せ て お くあ の経 済 主 義 的 立 場 に 一 致 す る 。 収 益 の 追 求 は 、 名 目上 、 道 徳 を含 ま な い経 済 の 自 己 目的 と 見 な され 、 正 真 正 銘 の 経 済 的 目的 と見 な され る 」。32)ヴェ ー エ の 言 う2、3の. 言 明 は 、 こ の 立 場 の 典 型 的 な も の で あ る。 例 え ば 「 経 済原. 則 は 、 倫 理 的 に 中 立 で あ る 」33)、「 そ れ(応. 用 科 学)は. 、 こ の 手 段 を 倫 理 的 に承 認 す る か 、 あ る い. は 却 下 す る か に つ い て の 判 断 を も断 念 し、 経 済 的 に 適 して い る か ど うか につ い て だ け を言 明 す る 」。34)「 経 済 的 行 動 と道 徳 的 行 動 は 、2つ. の 異 な っ た 地 平 に位 置 して い る」。35)〔 没価 値的 〕経 営. 経 済 学 の 選 択 原 則 と して の 、 経 済 原 則 の 意 思 決 定 に 関 して 、 人 は 、 我 々(シ ュ テ ー レ)の 考 え に よれ ば 、 我 々 が 我 々 固 有 の 価 値 シ ス テ ム に 従 うこ と が で き な い 明 白な 評 価 を行 っ た の で あ る。 こ の 論 拠2に お い て は 、 さ らに 多 くの 経 営 〔 経 済 学 〕'者達 に よ っ て 好 ん で用 い られ る 、 や っ か い な 社 会 政 策 上 の 諸 問 題 提 起 の 排 除 の 戦 略 と、 諸 問 題 提 起 の 非 経 済 的 課 題 と して の 低 い評 価 の 戦 略 が 選 ば れ る。 非 政 治 的 な 問 題 の 「 私 に は 何 の 関係 も な い 」 と い う立 場 の 安 易 な 正 当 化 を 、 切 迫 した 社 会 的 、 倫 理 的 、 哲 学 的 諸 問題 に 関 して 我 々 の 無 関 心 な研 究者 の 科 学 に 、 可 能 に す る この 戦 略 の 退 却 は 、 経 験 対 象 、 認 識 対 象 、 同 一 性 原 則 に基 づ く科 学 の 認 識 理論 上 、 非 常 に 議 論 の 余 地 あ る秩 序 原 則 に よ っ て 、 非 常 に緩 和 され る の で あ る。 フ ィ ッ シ ャ ー ・ヴ ィ ン ケ ル マ ン は 、 先 験 的 な 事 柄 の 、 そ の よ うな 秩 序 の 不 十 分 さ を 、 と りわ け 問題 志 向 的 で 学 際 的 な研 究 に つ い て 、 明 確 に 次 の よ うに 指 摘 した の で あ る。 す な わ ち 「 認 識対 ,象か ら 方 法 論 的 に 安 全 策 を講 じ られ た 決 定 は 、 認 識 の よ りい っ そ うの 成 長 を 妨 げ る 、 つ ま り経 営 経 済 学 の 支 持 者 達 の 下 で 、 認 識 対 象 に つ い て の 伝 統 的 で 、 認 識 論 理 的 な 表 象 に よ る保 証 、 伝 承 お よび 宣 伝 は 、 他 の 学 科 に お け る成 果 が 科 学 特 有 の 課題 の 解 決 の た め に 理 論 的 重 要 性 を備 え うる こ と、 とい う理 解 へ 、 極 め て 容 易 に 近 寄 れ な く し う る」 と。36) 我 々(シ. ュ テー レ)の 考 え に よれ ば 、 大 学 が 、 学 部 や 専 門 領 域 に お い て 、 そ の 制 度 化 され た 表. 現 を 見 い 出 す よ う に 、 大 学 内 部 に 見 い 出 され る分 業 を 、 研 究 と学 説 へ の 内 容 の 分 割 に適 用 す る こ と に は 、 多 い に 用 心 され る べ き で あ っ た の で あ る。 科 学 的 な 認 識 の獲 得 の 過 程 と認 識 の加 工 の 過 程 は 、 そ れ が 大 学 に お い て 、 伝 統 的 に分 割 され た 学 科 にお い て 育 成 され る よ うに 、 現 実 の 必 要 条 件 に 、 非 常 に不 十 分 に 一 致 す る に す ぎ な い 、 との 実 在 が 判 明 す る。 過 去 に お い て 、 経 済 科 学 と社 会 科 学 の 高度 な 専 門 化 が 、 ま ず 、 個 々 の 諸 学 科 そ れ 自身 の 間 を疎 遠 に す る こ とへ 導 き 、 そ して 次 に 、科 学 と実 践 との 間 を 疎 遠 に す る こ とへ 導 い た 、 とい う こ とが さ らに 加 わ る。 我 々(シ. ュテー. レ)は 、 こ こ に お い て 、 調 査 され た 現 象 の 説 明 に い く らか 貢 献 す る こ と が で き る と こ ろ の 、 す べ て の諸 学 科 の 言 明 を考 慮 に入 れ る 、課 題 志 向 的 で 状 況 的 な 研 究 発 想 を 弁 護 す る の で あ る。.
(15) 論 拠3〔. 価 値 判 断 は 確 実 な 認 識 で な く、 個 人 的 信 条 で あ る〕 に つ い て 。. こ の 言 明 に お い て は 、 我 々(シ ュ テ ー レ)が 、 十 分 に 従 うこ とが で き る 事 実 主 張 が 問 題 と な っ て い る。 経 営経 済 学 に お け る価 値 判 断 は 、 社 会 的 秩 序 諸 原 則 の特 徴 を し ば し ば 受 け入 れ る。 そ の よ うな 社 会 哲 学 的 秩 序 諸 原 則 は 、 合 理 的 で な く、 結 局 の と こ ろ 、 形 而 上 学 的 に 基 礎 づ け 可 能 で あ る にす ぎ な い の で あ る。 まず 第 一 に繰 り返 し経 験 的 な 実 証 に 際 して 、 時 の 経 過 の 中 で 法 律 の 性 格 を受 け 入 れ うる反 証 可 能 な仮 説 と して 言 明 が 定 式 化 され うる こ と を 、 人 が 要 求 しな く て は な らな い 没 価 値 的 で経 営 経 済 的 な 言 明 と は逆 に 、 社 会 哲 学 的 諸 原 則 は 、 厳 密 な 科 学 理 論 上 の 検 査 方 法 に 支 配 され る必 要 が な い し、 支 配 され え な い 。 とい うの は 、 この 社 会 哲 学 的 諸 原 則 に は 、 反 証 可 能 性 の 判 断 基 準 が 欠 け て い る か らで あ る。 倫 理 的 諸 規 範 は 、確 か に 間 主 観 的 に 再 検 証 可 能 で あ る価 値 判 断 に 基 づ くが 、 しか しな が ら実 在 を手 が か り とす る こ とな く、 正 しい こ とが 判 明 し う るか 、 あ る い は誤 っ て い る こ とが 判 明 し うる の で あ る。 経 営 経 済 的 文 献 の 点 検 に 際 して 、著 者 が 、 文 献 の 形 成 仮 説 を経 験 的 研 究 や 、 ま た は 主観 的 な 価 値 判 断 に基 づ い て獲 得 した か ど うか 、 を判 断 す る こ と は しば しば 困 難 で あ る。 研 究者 の価 値 判 断 は 、我 々(シ. ュテ ー レ)の 考 え で は 、 非 常 に 望 ま. しい こ とで あ り、 避 け られ え な い こ とで もあ る。 実 証 主 義 者 達 とは 逆 に 、 規 範 主 義 者 は 、 以 下 の こ と を 強 調 す る。 す な わ ち 〔 カ ッ ター レに よ れ ば 〕 「 規 範 主 義 者 が 確 実 で あ る と し、 そ して 彼 が 前 提 に つ い て 証 明 しよ うとす る と こ ろ の 彼 の 実 用 的 前 提 が 、 彼 の信 念 を再 現 す る の で あ る。 そ れ え、 規 範 主 義 者 は 、 そ の 信 条 的性 格 の 明 示 的 な 表 明 の 下 で 、 こ の 実 用 的 前 提 を科 学 的 シ ス テ ゆ ム へ 採 り入 れ る。 そ の 場 合 、 科 学 的 シ ス テ ム は 、 単 に知 ら され るだ け で は な く 、 む しろ社 会 の 形 成 者 に も訴 え 、 社 会 の 形 成 者 に も 明確 な 目標 と手 段 を 思 い つ か せ よ う とす る の で あ る。 規 定 的 な 用 語 の 利 用 に よ る 、 この 使 用 可 能 性 上 の 断 念 は 、 規 範 主 義 者 達 に 、 学 者 の 政 策 的 、道 徳 的 非 関 与 性 を懸 念 させ る で あ ろ う」。37)学者 は 、経 験 的 事 実 と主 観 的 価 値 判 断 を 、 で き る だ け 良 く 区 別 す る こ と を 必 要 とす る だ け で あ る 。 キ ル シ ュ も ま た 、 経 営 経 済 的 研 究 者 達 を 、 研 究 者 達 の 主 観 的 価 値 観の 公 表 の 不 足 の た め に 批 判 す る に もか か わ らず 、 キル シ ュ は 、 彼 の 論 文 の 中 で 、 同 様 の 控 え め な 態 度 を と ろ う とす る の で あ る。38). W 規 範 的 言 明 の 導 出 の た め の 哲 学 的 基 礎 づ け と し て の 社 会 的 人 格 主 義. 経 営 経 済 学 に お け る規 範 的 言 明 の 導 入 に 反 対 す る主 要 論 拠 の 論 破 が 試 み られ た 後 で 、 終 わ り に あ た り、 我 々(シ. ュ テ ー レ)自 身 の 価 値 シ ス テ ム が 明 るみ に 出 され るべ き で あ る 、 つ ま りそ の 価. 値 シ ス テ ム は 、 我 々(シ ュ テ ー レ)の 意 見 で は 、 経 営 経 済 的 言 明 シ ス テ ム の 枠 に お け る価 値 前 提 の 定式 化 に 向 け て の 出 発 点 と して利 用 され る べ き で あ っ た。 我 々(シ ュ テ ー レ)は 、 以 下 の よ うな 見 解 を と る。 す な わ ち 、 民 主 的 で あ る と 自称 して い る 国.
(16) 家 にお い ては 、す ベ ての シス テム構 成員 の特殊 的 で民主 的な 基本 的立 場 で さえ、支配 的で あ る部 分 諸 シ ス テ ム(例. え ば 、 す な わ ち 、 政 党 、 教 育 制 度 、 経 済 、 家 族 の よ うな 〔シ ス テ ム 〕)は 、 存. 在 す る根 拠 が あ る の で あ る。 〔シ ュ タ ン メル(O.Stammer)に. よれ ば 〕 「こ の 研 究 に お い て も 、 実 践. にお い て も 、 人 は 、 そ の 見 解 か ら以 下 の 結 果 に 至 る 、す な わ ち 社 会 や 政 治 的 生 活 に 関 与 す る集 団 の 継 続 的 な 民 主 化 を 通 して の み 、 民 主 的 統 治 シ ス テ ム の 安 定 性 が 確 保 され る こ とが で き るの で あ る」。39〕 我 々の社 会 で の支配 的 な影 響 が、直 接 的 に経験 可能 で ある と ころの 「 経 済 」 と い う部 分 シ ス テ ム にお い て は 、 ま さ し く、 この 民 主 的 な 基 本 的 立 場 は 、 なお 幅 広 く欠 落 して い る よ うに我 々 に は 思 わ れ る。 カ ッ ツ(D.Katz)と. ゲ オ ル ゴ ボ ウ ロ ス(B.S.Georgopoulos)は. 、 と りわ け優 れ た 分 業(例. え ば 、 流 れ 作 業)に お い て と、 密 接 に 関 係 して い る労働 過 程 と意 思 決 定 過 程(例. えば、ス タ ッフ. ー ライ ン)と の 分 離 に お い て 、 お よび 一 般 的 に は 、 従 業 員 の 搾 取 と疎 外 へ の傾 向 が あ る官 僚 機 構 に お い て 、 不 満 へ の 永 続 的 な 源 泉 と 同 時 に 民 主 化 へ の 同 時 的 な 出 発 点 を 見 て と る の で あ る。 〔 カ ッ ツ とゲ オ ル ゴ ボ ウ ロ ス に よれ ば 〕 「上 述 の 弱 点 に 関 し て 、 意 味 の あ り うる構 造 改 革 の1つ. の重. 要 な 方 針 は 、 組 織 を 管 理 す る に あ た っ て の 民 主 的 原 則 の よ り十 分 な 拡 張 で あ る 」。4°)我 々一 が、 こ こ に 、 民 主 化 に つ い て 述 べ る場 合 、 我 々 は 、 企 業 上 や経 営 上 へ の 民 主 的 な 統 治 形 態 の転 用 を 意 味 す るの で は な く、 む しろ 、 そ の 民 主 的 諸 原 則 が 、 例 えば 、 ドイ ツ連 邦 共 和 国 の 基 本 法 に お い て 制 定 され て い る よ うに 、 共 同 生 活 や 共 同 労 働 の 民 主 的 諸 原 則 の 導 入(Einfuhrung. demokratischer. Prinzipien)を 意 味 して い る の で あ る 、 つ ま り 我 々 は 、 こ こ で は 、 と りわ け基 本 法 を念 頭 に 置 く も の で あ る。 す な わ ち 「 基本 法 〔 第1章. 基 本 権 〕 第1条. 〔 人 間 の 尊 厳 〕 ① 人 間 の 尊 厳 は不 可 侵 で. あ る。 人 間 の 尊 厳 を 尊 重 し、 ,お よび 保 護 す る こ と は 、す べ て の 国 家 権 力 の 義 務 で あ る。 ② ドイ ツ 国 民 は 、 人 間 の 尊 厳 を 求 め て 、 不 可 侵 で 、 か つ 譲 り渡す こ との で き な い 人 権 を 、 世 界 の あ らゆ る 人 間 社 会 、 平一 和 お よび 正 義 の 基 礎 と して 認 め る。 そ して 、 第2条. 〔 人 格 の 自 由 、 人 身 の 自由 〕 ①. 何 人 も 、 他 人 の 権 利 を侵 害 せ ず 、 か つ 憲 法 的 秩 序 ま たは 道 徳 律 に 違 反 しな い 限 り、 自 らの 人 格 性 の 自 由 な 発 展 を 求 め る権 利 を 有 す る 」 。 経 営 民 主 主 義 の 課 題 を議 論 した 著 者 達 の 中 で 、 プ ル ー ム(F.H.Blum)は. 、 個 人 的 人 格 性 の 展開 の. た め の 自 由枠 の 共 同 決 定 と形 成 を 通 じて 、 民 主 的 な 基 本 的 立 場 の創 造 と して の 我 々(シ. ュテ ー. レ)の 民 主 化 の 見 解 に 、 最 も 近 い の で あ る。 〔 ブ ル ー ム に よれ ば〕 「 民 主 的 諸 価 値 の うちで 、 我 々 は 、 しば しば 、 民 主 主 義 の 核 心 部 分 、 す な わ ち 議 会 制 〔 民 主 主 義 〕 機 構 と見 な され る と こ ろ の も の を 、 第 一 の(最. も重 要 な)も. の 、 と理 解 しな い 。 民 主 主 義 の 核 心 は 、 個 人 の 尊 厳 に つ い て 、 個. 人 の 本 質 の 創 造 的 意 見 につ い て 、 お よ び 個人 の 実 証 につ い て 、 の倫 理 ー 宗 教 観 で あ る。 創 造 的 活 動 は 、 隣 人 に 対 す る よ り活 発 な 相 互 関 係 に お い て 、 本 質 特 性 の 差 し支 え な い 展 開 を … … 意 味 す る 」。ω こ の こ と に 関 して 、 ブ ル ー ム は 、 我 々(シ. ュ テ ー レ)が 、 我 々 の 理 論 シ ス テ ム の 格 率 と. し て 昇 格 さ せ る 、 連 帯 と 担 互 扶 助 の 基 本 諸 原 則(Grundprinzipien . der Solidaritat und Subsidiaritat)を.
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