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診断から初回治療導入期における肺がん患者の不確かさの管理

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Academic year: 2021

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様式(7) 報告番号 甲 保 第 26 号 乙 保 論 文 内 容 要 旨 氏 名

笹井知子

題 目

診断から初回治療導入期における肺がん患者の不確かさの管理

目的:これから何が起こり,結果がどうなるのか,どのような意味をもつのかといった病気に関連した 不確かさは患者にとって重大であり患者自身が通常と考える範囲の身体・心理・社会的な行動がとれる ように不確かさを管理することが課題とされている.進行肺がん患者は診断から初回治療導入の期間に 強い不確かさが引き起こされることが指摘されている.本研究においてこの期間に患者がどのように不 確かさを管理しているのか明らかにした. 方法:研究協力者15 名に半構造化面接を行い,質的記述的研究手法を用いて分析をした.分析手順とし て,面接内容を肺がんの診断から治療導入の期間にどのような不確かさを認知し,どのように管理をし たのかに関して語られている箇所を内容ごとに区切った.その内容について似た内容同士をまとめてカ テゴリー名をつけた.カテゴリーと複数のサブカテゴリーを関係づけ,さらにカテゴリー同士の関係を 検討した後に,コアカテゴリーを抽出し全体を体系化した . 結果:コアカテゴリーとして《死ぬかもしれない自己の先行きが混迷する中で,生きる道筋を見出す》 が抽出された.進行肺がんの診断を受けた対象者は,どれくらい生きられるのか,治療は効果があるの かといった【死が迫っているかもしれない肺がんの治療の先行きが読めない】不確かさを認知していた. また死が迫っているかもしれない自己が存在する意味について【自己が存在していく基盤が揺れ動く】 ような混迷状態となっていた.この混迷した不確かさの中で対象者は,進行肺がんの命への影響の見方 を変えて死は遠い先のことであると【死を遠ざけて,まだ生きられると挑戦をする】取り組みを行って いた.また生きる挑戦と同時に対象者は治療を受けられる今を良しとして,【がんとつき合いながら生き る甲斐を見出していく】取り組みも行っており,進行肺がんによって死ぬかもしれない混迷状態の中で 生きる道筋を見出そうとしていた. 考察:進行肺がんの診断後の一次治療は生存期間を延長すると推奨されるが,組織型によっては 1 年生 存率は 30%未満,全生存期間の延長は 2 カ月未満であることも指摘されており,全がん種中で死亡者 数第 1位と厳しい状況にある.こうした中で,本研究の対象者が死ぬかもしれないという自己の先行き が混迷する中で,生存することに専心しながら,そこに生きる意味を見出していこうとする取り組みは, 進行肺がんと診断され初めての治療を導入した患者の不確かさの管理の特徴と考える. 結論:看護師は進行肺がん患者の不確かさの管理の様相を理解すると同時に,命を長く延ばしていこう とする活動や生きていく意味を見出そうとする発言から,患者の持つ生きる道筋を見出そうとする力す なわち不確かさの管理の力を洞察して引き出し支えていくことが重要となる.

参照

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