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アラスカの算数教育について

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Academic year: 2021

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(1)Title. アラスカの算数教育について. Author(s). 舘, 英樹; 倉賀野, 志郎. Citation. 釧路論集 : 北海道教育大学釧路校研究紀要, 第40号: 35-40. Issue Date. 2008-12. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/1082. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 釧路論集一北海道教育大学釧路校研究紀要一第40号(平成20年) Kushiro Ronshu,−Journalof Hokkaido University of EdLLCation at Kushiro r No.40(2008):35−40. アラスカの算数教育について 舘 英 樹・倉賀野 志 郎. 別海町立上西春別小学校/授業開発コース・教育内容・方法研究室. MathematicsEducationofAlaska HideshigeTACHIl、ShiroKuRAGANO2 1KaminishisyunbetuEle皿entarySchoolinBekkaityou. 2DepartmentofRegionalSchooIEducation,KushiroCampas,HokkaidoUniversityofEducation. 要 旨 アラスカのマイクロ実習で、小学校、高等学校などを訪問し、授業参観や日本文化の発表などを行った。その際、アラ. スカの算数の授業で使われているEverydayMathematicsStudentMathJournalをいただいた。それらを分析した結果、 次の点が明らかになった。. ○アラスカの算数の内容は、日本より高度で、畳も多い。 ○アラスカの算数の授業は、教師主導の一斉指導がほとんどで、児童の主体的な追究にまで高まってはいない。 ○アラスカの算数の授業は、評価が適切に行われていないため、理解ができていない児童への指導がほとんど 行われない。 ○アラスカの算数の授業では、単位や概数が繰り返し指導されている。 ○筆算の計算方法が、日本と大きく違う。異なってはいるが学ぶ点はある。 マイクロ実習は、異文化理解の深まり、日本の教育との比較という点で有意義である。今後もマイクロ実習を続けるこ とで、児童、生徒への指導に向けて新しい視点を得られるものと考える。. はじめに. 踊りを中心としたアイヌ文化の紹介などを行った。 舘は、アラスカの小学校訪問により、米国と日本の教育. 北海道教育大学釧路校の授業基礎開発系・教育内容・方 法研究室では、長年にわたり、エジプト、モンゴル、アラ. とを比較するという目的で参加した。ラッド小学校(Ladd. スカへのマイクロ実習(■)を実施してきている。マイクロ実. Elementary)とパールクリークノト学校(PearlCreek. 習では、外国の文化に触れることにとどまらず、学校を訪. Elementary)では、小学校算数の教科書をいただいた。. また、舘は、Elementary Schoolで浮沈子を使った理. 問し、日本の文化を紹介したり、理科実験教案を開催した りするなどの活動を行ってきている。. 科実験ショーをさせていただいた。とても、貴重な体験で. 今年度は、引率の倉賀野志郎、高嶋幸男、神田房行、松. あった。最後に、「日本の小学校の子供達は、自分達の力で、. 岡信哉の各先生4名に、学生10名、理科教育の院生2名. 浮沈子のなぞを解き明かしました。みなさんも、自分で考. の計16名で、マイクロ実習が行われた。日程・内容等に. えてください。」とコメントすると、先生が早速児童に考え. ついては他の体験活動報告書を参考にしてもらいたい。実. る時間を保証してくれた。かなり、先生の助けもあったが、. 習先はアラスカで、飛行機が降りたアンカレッジからフェ. アラスカの子供達も、なぞを解き明かすことができ、満足 そうであった。. アバンクスへは、レンタカー3台での移動となった。途中、. 学校訪問によりアメリカの現状を見ることができ、突然. デカン国立公園やマッキンリーなどの雄大な景色や、植生. のお願いにもかかわらず理科実験ショーもできて、私にと. を見ながらの旅となった。. っては、有意義なマイクロ実習となった。また、10名の. 今年度の主な訪問先は、公立小学校4校、私立小学校・ 幼稚園1校、公立高校1校であった。訪問先の学校では、. 学生にとっても貴重な体験となったようで、毎回行った訪. 視察及び授業参観に加え、折り紙やゲーム等の簡単な授業、. 問後のミーティングでの発言は、アメリカの教育の特徴を. 一35−.

(3) 舘 英 樹・倉賀野 志 郎. しっかりとらえていた。. (6年生). 本稿では、授業参観した様子からと、いただいたアラス カの1,6年生のr毎日の算数(EverydayMathematic8)」. 項目. 日本. アラスカ. 約数、倍数. (⊃. (2)と日本の「新しい算数」(3)「学習指導要領」(4)との比. 分数の乗法. (⊃. ○. 較から、アラスカと日本の算数教育の違いを考察していく。. 分数の除法. ○. (⊃. 短い滞在期間で得た情報と少ない資料から分かる範囲での、. 概数. ○. 履修済み. 一面的な報告であることを予めお断りしておく。. 立体図形. ○. 履修済み. 面積. 複合図形 履修済み. [Ⅰ]アラスカの教科書について. 体積. 立方体. (⊃. 直方体. 直方体 アラスカでは、ほとんどの′ト学校が、シカゴ大学の数学 プロジェクトチームが作成した、「毎日の算数(Everyday Mathe皿atics)」という教科書を使用していた。. 「毎日の算数(EverydayMathematics)」は、「生徒用参 考書(StudentReference Book)」(以下SRB)と「生徒用数 学誌(StudentMathJournal)」(以下SMJ)からなる。 SRBは、「問題の解き方を思い出せないときに使ってく ださい。」と書いてあり、名前の通り、自習用の参考書とい ったようなものである。訪問した5校では、授業の中で使 われてはいなかった。 SMJは教科書というよりは日本の視点からでは、問題集 と言った方が近く、全ページが問題で構成されている。こ ちらは、算数の授業で毎回使われていた。SMJの問題を解 くことを中心に授業が進められていた。 (1−1)内容の比較. る。 日本 100. アラスカ 1000. 分数. 取り扱いなし. 真分数. 小数. 取り扱いなし. /ト数第2位. 計算. 1位数と1位数の加 2位数と2位数の加 法及びその逆の減 法及び減法、小数第 法. 2位までの加法及び 減法. 量と測定 理解の基礎となる. 単位. 平面図形、立体図形 平面図形、立体図形 の形遊び. の名称. 人、円. ¶(華氏)、インチ、. km、m、Cm、ml(マ イル)、t、Ib(ボン ド)など. 記号等 ペーン/. (⊃. ○. 表とグラフ. ○. (⊃. ルート. ×. ⊂). 指数. ×. ○. メビウスの輪 × ○. ピタゴラスの定理 × ○ ページ 上85 Vol 、205 下97 Vo12、204. 1、6年生の教科書の比較から、アラスカのSMJの方. が、内容としては多いことが分かる。 日本の教科書は、概念を獲得するためのページが最初に り組むという構成になっている。 アラスカのSMJでは、次々と問題を解いていくという. 十の位、一の位. 例えば、小数が最初に登場するのは、日本が4年生でア ラスカが1年生であるが、ページの構成も大きく違う。. 日本の教科書では、′ト数の必要性を感じられるような場 面設定がされているページから始まっている。そのため、 小数の意味が理解しやすい。 例えば、ある教科書は、身の回りの小数表示から興味を もたせ、更に水筒の中の水の量を調べるような算数的活動 から学習が始まる。水筒には、ぴったり1且入っておらず、 1且より少ない場合や多い場合の表し方を学ぶ必然性が生 まれ、数の表記方法を学んでいく構成となっている。. 体験 図形. きさ 速さ. 構成になっている。. (1年生). 大きな数. ○. あり、児童が概念や、公式などを獲得し、その後問題に取. 授業の中で使われていたSMJと日本の教科書を比較す. 項目. 単位量あたりの大. +、− =、不等. +、−. 号、〉、く,. 1巻102ページ. Voll、130ページ Vo12、116ページ. それに対して、アラスカのSMJは、下の表と同じ内容 のものが出てくる。表は、硬貨との対応で、小数が表示さ れている。他に5¢、$0.05などもある。.

(4) アラスカの算数教育について. そして、すぐに下の表のような問題が出題されるという 構成になっている。ここでは、小数の読み書きだけでなく、. た。日本でも、概数を学習する単元はあるが、アラスカの. 足し算の能力まで必要する問題が、出題されている。. 当然身に付くので、細かな部分まで正しい計算をすること. ように、常に概算を求めることはない。常に使うほうが、 を重視して計算練習に取り組むことが多い日本との差を感. その下には、. じた。 (2−2)計算方法について その②(シート). アラスカの児童は、1から100までの数字を書いてあ る次のようなシートを使用していた。 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60. アラスカの授業は、SMJに従って進められているため、. 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70. 日本と比べると、知識の再現性を重視した進め方となって. 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80. いる。. 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100. (2−2)授業の様子. 例えば、8+5の計算をする場合、8からスタートし、. 参観した算数の授業のほとんどが、問題を解いている時. 「ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ」と数えていく. 間であった。一緒に参観した学生は、問題が解けない児童. と、13のところにたどり着き、答えが13であることが. や、間違っている児童に教えることが多かった。担任の先. 分かる。. 生は、教室を回り学生と同じように、児童に指導していた。. 一桁の足し算、引き算の暗算が必要なくなるので、合理. また、一斉指導している様子も何度か参観できたが、問. 的であるが、計算に時間がかかるという欠点がある。日本. 題の解き方を説明していることが多く、日本の小学校のよ. の児童の計算力の高さは、すばらしいのだと感じた。他方、. うに、児童が主体的に問題解決に取り組む要は見られなか. 日本の場合には、算数に関して計算術に重点がかかりすき. った。. ているという課題があるのかもしれない。. ゲームをしていることが多く SMJにも数字ゲームのよ うな問題がよく出されている。また、掛け算や引き算の筆. (2−3)計算方法について その③(繰り下がり). 算の仕方は、日本との違いが見られたが、これについては 次節で述べる。. 日本では、必要にあわせて繰り下がりを行うが、先に全 ての繰り下がりを行っていた。 例として、8235−5617の計算を考えると、アラ. [Ⅲ]計算方法等について. スカでは、左図(繰り下がりの例)のように、繰り下がり を克に全て終わらせてしまう。その後、計算を進めていく。. (2−1)計算方法について その①(概要). アラスカのように、最初に繰り下がりをしてしまったほ うがいいのか、日本のように必要になるたびに繰り下がり. 日常生活で使える計算を身に付けようとしているように 感じられた。その理由は、日常生活を意識した練習問題が. をした方がいいのかは、一長一短があると考える。. 多いということと、概算を多く取り入れていることである。 これはアメリカの貨幣の特殊性も依存していると考えられ 繰り下がりの例. る。1/4という貨幣区分は日本にはない。. 日本では、「学校教育校門を出ず」と椰掃されているが、. 7 12 215. 823 5. 一般化することは難しいとの指摘もあり、「学校教育が校門 を出るのは難しいのだ。」と素直に受け止めるべきであろう。. −5617. そのように考えると、アラスカの日常生活を意識した練習 問題の多さは、理にかなっているといえ、教科書には、数 多くの単位と、その単位を使った練習問題が出題されてい る。 概算に関しては、アラスカでは、とても大切にされてい. −37−.

(5) 舘 英 樹・倉賀野 志 郎. る計算になるので十の位の数である1を一つ大きな位. (2−4)計算方法について その④(ネイビア・ロッド). に繰り上げる。よって、百の位の計算は3+4+1=8. アラスカでは、掛け算の筆算方法を、日本と同じような. になる。. 筆算方法から、インドに起源をもつ筆算方法に変えたそう. ③ 以上の手順から7×259=1813と導き出せる。. である。. 日本の筆算は、掛け算の答えを書く前に、足し算も行う. この筆算方法は、インドに古くから伝えられてきた方法. ので難しい。アラスカの方怯であれば、掛け算の答えをす. で、ジョン・ネイビアは、計算用具に置き換えた。その道 具は、ネイビア・ロッドと呼ばれている。ネイビア・ロッ. ぐにかけるので、作業としては単純になる。その点で良い. ドは、動物の骨で作った棒に九九を掘り込んだものである。. 方法であるが、線を描くのが難しく、読み取りにくくなっ. 九九を暗記していなくても計算でき、便利である。. ている児童も少なくなかった。 58×259も同様にしてできる。 桁数が多い場合の計算の仕方. (3の段のネイビア・ロッドとネイビア・ロッドを7×259の 計算のために並べたもの). 3の段. 2. 9. 5. 縦に2,5,9の段の九九になっている。. 5. アラスカの子供達が行っていた筆算方法は、259×3. 8. を例にすると、下の図の通りである。 259×3の図. 2 5 9. 0. 2. (2−5)算数ゲームについて. 1 4 ÷イ 6 3 7. IN 賎】♂1繰り…がる. 8. 2. OUT. 5. 15. 7. 21. 1 8. ① 7×259を「7×2」「7×5」「7×9」に分けて計算する。. ?. 7×2=14なので図の網掛けの部分のように斜めに引 授業中に、算数ゲームをする姿がよく見られた。 いた線を境に十の位は左上に、一の位は右下に位別に 2種類のゲームを紹介する。. 書く。7×5、7×9も同じように行う。 2. <ルールに従って計算するゲーム> 5. 9. ↓in. ↓out. 6. このゲームは、ルールに従って、簡単な計算をしたり、 逆にルールを予測したりするゲームである。隠されたルー ルを解答したり、隠されたルールをもとに問題の解答をし たりする姿が見られた。 ルールが示されない場合、上の図で、?は24であり、 ルールは(×3)である。 ② 掛け算で導いた答えを位の小さい方から斜めに引かれ <ヒントから数字を予想するゲーム>. た繰の枠にそって足していく。この場合だと、3、6+. このゲームは、出題者となる一人の児童が選んだ3桁以. 5、3+4、1となる。6+5=11となり繰り上がりのあ. −38−.

(6) アラスカの算数教育について. 上の数が答えとなる。回答者となる他の児童が、答えとな. セントなどの理解は難しく、指導の理解を図ろうとして、. る数字を予測し、当てるゲームである。. かえって混乱させているように感じた。. 123が答えの場合を表に示した。表に沿って説明して. 児童の形成的評価及び、児童に考えさせる問題解決的な. いく。. 授業においては、日本の算数教育の方が細やかである。日. ① 出題者が答えとなる数字を決める。今回の答えは、. 本の教師は、算数教育に限らず、教材を検討し、児童が課. 123である。もちろん回答者には教えない。. 題をもって主体的に取り組めるよう工夫している。また、. ② 回答者が予想した456には、123と共通する数. 評価についても、教師が、評価場面、評価方法などを工夫 し、因っている児童への指導ができるように配慮されてい. 字が一つもないので、出題者は0と答える。. ③ 回答者が782と予想したので、2が共通の数字で. る。アラスカの授業と比べることで、改めて、日本の教育. ある。今度は123と共通する数字が一つ含まれて. の良さを実感することができた。. いるので、出題者は1と答える。. ④、⑤、⑥、⑦ 試行錯誤しながら、三つの数字を探し. 回答者. ていく。 ⑧ このような応答を繰り返し、最後の⑨で、回答者が. 出題者 数字を決める。(123). ②. 4 5 6. 0. 123と数字を当てることができたので、終了とな. 78 2. 1. る。. 6 78. 0. ⑤. 215. 2. ⑥. 529. 1. [Ⅲ]考察. (3・1)アラスカ教育に感じる課題. 今回参観したアラスカの享受業で、気になる点があった。 それは、教師が、丁寧に理論や計算方法を指導する場面が 見られなかったことと、同様に、教師が、児童に考えさせ. (3−2)日本の教育課題. る場面も見られなかったことである。これは、たまたま観. 反対に、例えば単位については、日本の教育でも取り入. 察させていただいた学校・授業でもあるので、一般化はで. れた方が良い面もあると感じた。アラスカのSMJには、. きないが現れの一端と考えられる。. 次々と新しい単位が出てくる。教師が詳しく説明しないま. 標準的な授業は、教師が、児童に簡単な説明をし、問題. ま、児童に練習問題に取り組ませる点は、先に説明したと. に取り組ませる。それが終わると、教師主導で、クラス全. おりであり、様々な単位が混在しているアラスカの現状を. 員で答え合わせをする。残りの時間は、教師が指示して、. 考えても疑問を感じた。しかし、単位を毎日の授業で多く. クラス全員でゲームをするという流れであった。. 扱うことは、他教科で生かせる、日常生活の実態と合うな. 疑問点は、説明から答え合わせにかけての部分にあった。. どの、利点もある。. 教師は、説明を一斉指導で行う。教師が、児童の理解を確. 日本の視点からすると、問題点が目立ち課題が多いとも. かめる場面はみられない。次に、教師は練習問題に取り組. 考えられるが、あえて日本の教育の、このアラスカとの比. ませるが、ここでも、教師が指導していたのは、2,3人. 較において課題を列記するとしたら、次のような点をあげ. の児童である。教師が、全児童の問題への取り組み状況を. ることができよう。. 観察し、児童の理解を確認することはなかった。一緒に参. ・計算手順論が細かすぎ、より全体の大枠をとらえる、. 観していた本校の学生の方が、児童の理解を心配して、理. おおらかな視点から見直す必要はないのか。. 解できていない児童に指導していた。. ・ 日常生活とのかかわりをもう少し配慮する必要はない. 答え合わせも、教師が指名した児童に答えを発表させる. のか。. か、教師が正解を言うかのどちらかである。必然的に、児. ・ 一つの計算方法だけが妥当ではないという複眼的視点. 童は、正解を聞いて、丸をつけるか、消して答えを書くこ. も必要ではないか。これは計算手順論が機械的になっ. とになる。. ていることとも対応している。. 教師は、いっ全児童を形成的に評価し、理解が不十分な. ここでは算数に限定しているので詳細はふれていない. 児童に指導するのだろうか。私たちが参観した授業の中で. が、複数学年を含んでのマルチクラスが存在しており、. は、残念ながら、そのような姿は、見られなかった。. へき地教育における算数の教科内容に即しての複学年. もう一点、問題を感じた点は、説明部分である。教師主. 指導のあり方を検討課題とすることも必要。. 導の一斉指導の中で、教師が、児童に考えさせる場面が見. ・クラス数の規模、形態、構成の仕方の自由度の存在は、. られなかった。特に、算数の時間に、例でも示したように、. 検討に値する。. お金を教材にしている場面も見られたが、1セント、25. −39−.

(7) 舘 英 樹・倉賀野 志 郎 これらも、他とのかかわりの中で自己を問い直すという 「スタディ・ツアー」(岩波ジュニア新書)として位置づけ. られるものであろう。 日本の教科書では、算数と理科、社会の教科書の内容に 系統性がなく、算数で習っていない計算等が、理科、社会 で出てくるという問題がある。また、環境問題(6)に取り組. む大切さが指摘されているときでもある。日本でも、他教 科及び総合的な学習の時間まで見通し、日常的に単元の指 導を進めることが必要であると考える。 終わりに アラスカ実習では、高嶋幸男、神田房行、松岡信哉の各 先生にご指導いただき、研修を深めることができた。ま た、拙稿をまとめるにあたり、教育内容・方法研究室の2 年生、染谷佳代子、星野大樹、辻雄一郎、佐藤真奈美、見 鴫美菜、高松諭志、福田翔、増谷剛に資料提供していただ いた。また、多大なご協力をいただいた佐々木(旧姓:井上). 桃子、柏妃香里、米原剛に感謝申し上げる。 このマイクロ実習は、すばらしい体験となって、教師と なる学生の成長を促すものであると強く感じた。 <参考・引用文献>. (1)倉賀野志郎、「2004年度Ala s k aでの国際版・マイ クロ実習について」、釧路論集北海道教育大学釧路校研究 紀要、第37号別冊、33−48、2005 (2)universityofChicagoSchooIMathematicsProject, 「Everyday Mathematics(Student Reference Book、 Student MathJournal)」,2004 (3)文部科学省「小学校学習指導要領解説∼算数編」,2007 (4)杉山吉茂・飯高茂・伊藤説朗ほか39名「新しい算数」 東京書籍,2004 (5)内山昭,『計算機の歴史物語』,岩波書店,1983 (6)文部科学省「小学校の環境教育」,2006. −40−.

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