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学長特別寄稿 スポーツ科学部の教育・研究への期待

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Academic year: 2021

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この度は, スポーツ科学部紀要 日本福祉大学スポーツ科学論集 の創刊, 誠におめでとうございます. 創刊にあたりまして, 学長としてお祝いを申し上げるとともに, スポーツ科学部における教育と研究のこれ からの発展に期待を込めて, 一文を寄せたいと思います. 日本福祉大学は, 1953 (昭和 28) 年に学園創立者である鈴木修学先生により, 中部社会事業短期大学と して開学されました. その 4 年後の 1957 (昭和 32) 年には, 4 年制大学に改組し日本福祉大学が開設され, 昨年ちょうど 60 周年を迎えました. 60 年という節目となる年の 4 月に, 本学 8 つ目の学部としてスポーツ 科学部が開設されたことは, 歴史の積み重ねの中での繋がりを感じるとともに, 大学のこれからのさらなる 発展にとって意義深いことだと思っています. まず, 60 年の歴史の積み重ねとスポーツ科学部との繋がりについて述べたいと思います. 学園創立者の 鈴木修学先生は, 本学を創立されるずっと以前の戦前から, 生活を送る上で困難を抱えている人たちを救済 する社会事業を実践されていました. その中でも, 家庭で生活することができない子ども達を預かり養育す る施設の運営を戦前から戦後に至るまでずっと続けられました. 子ども達の中には, 親に棄てられたり, 戦 争で家族を全て亡くすなど, 心に傷を負った子どもたちが多くいたことから, 子どもたちを癒し, 元気にす るためにはスポーツが大切だと考え, 昭和 28 年 10 月 13 日に創立したばかりの中部社会事業短期大学のグ ラウンドで大運動会を開催されたそうです. 当初は, 自分の施設の子どもだけで運動会をしようと思ったの ですが, それでは人数が少ないからと, 名古屋市内の児童養護施設に参加を呼び掛けて, 千人以上の子ども たちが集まり, 正に大運動会となったということです . それ以外にも, 施設対抗の野球大会を修学先生が 企画して行われるなど, 60 年以上も前からスポーツを通じて子どもたちのしあわせに繋げようという信念 を持ち, 実践されていたのです. 今年開設したスポーツ科学部の教育目標・コンセプトは, 60 年前の修学 先生の考えと実践から脈々と繋がっているものだと思います. 次に, 大学のこれからの発展にとって, スポーツ科学部を開設したことの意義について述べます. 日本の 社会は, 少子高齢化がますます進展し, 超高齢社会となることは必至です. そのような社会状況においては, 地域において人と人が支え合い共に生きる社会を構築していくことが重要な課題となります. 子どもからお 年寄り, 障害をもつ人まで全ての人が共に生きる社会において, スポーツを通じた健康づくり, 生きがいづ くりが重要な要素になることは間違いありません. スポーツ科学部における教育・研究により, スポーツを 通じて地域における全ての人のしあわせを支える人を養成し, 社会に輩出していくことは, とても意義のあ ることだと思います. 3 年後の 2020 年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されるという気運を大 切にしつつ, その後の社会づくりにおいても本学スポーツ科学部の教育・研究が貢献していくことが大いに 期待されます. 日本福祉大学スポーツ科学論集 第 1 巻 ― 3 ―

スポーツ科学部の教育・研究への期待

児玉 善郎 日本福祉大学学長 学長特別寄稿

(2)

スポーツ科学部の先生方には, この 日本福祉大学スポーツ科学論集 という場を通じて, スポーツと人々 のしあわせなくらしとの関連について, エビデンスのある研究成果や教育実践の成果を公表し, 社会に強く アピールしていかれることを切に願って, この文章を締め括りたいと思います. 参考文献 1 星野貞一郎 (2011) 日本の福祉を築いたお坊さん 中央法規, pp. 86-88. 日本福祉大学スポーツ科学論集 第 1 巻 2018 年 3 月 ― 4 ―

参照

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