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2. 1 はじめに

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(1)

長野工業高等専門学校紀要 ・第30 (1996) 97

曲げをうける鋼I形断面の塑性限界 幅厚比 に関す る研究

永藤壽宮 羽田政浩 (平成81031日受理)

A Analytic Study Of Plastic Limiting Width‑Thickness Ratios  Of Steel I‑Sections In Bending

Toshimiya NAGATO Masahiro HANEDA

Thedefinitionandclassificationofcrosssectionalstrengthconcernlngwidththicknessratioof plateelementarerequiredinthedevelopmentofadvancedlimitstatedesigncodeofsteelstructures

Inthispaperthelimitingwidth‑thicknessratiosfrplasticstrengthorsteelIsectioninbendingare investigatedbytheanalysisofF.E.M.Comparisonofthenumericalresultsandcurrentdesigncodesare discussed.

1.は じめに

現在 の道路橋示万苦 を力学条項 の拠 り所 と している 『鋼構造物設計指針』 1)は、鋼構造 一般 の設計 に用 い るので、道路橋以外 の構造物 には安全側 に偏 って しまう傾向にあ りいか に述べ る 規定 につ いては修 正を必要 と している。

1)断面構造板要素の幅厚比 に関 しては、塑性設計限界幅厚比、塑性限界幅厚比及び、降伏 限界幅厚比 の規定。

2)部材座屈 に関す る細長比 に対 しては、塑性設計限界細長比 とそ制 限かい細長比 の規定た だ し塑性限界細長比は、中厚 内断面部材 にたい しては、降伏限界細長比 とす る。

そ こで、本研究 では,3次元弾性有限変位プ ログラムを用 いた数値解析によ り現行 の許容応 力度設計法 において強度 の基準 とな ってい る初期降伏強度か ら終局強度 までの挙動特性 を明

らかに し、各種の部材が終局強度 にたい して、‑様 な安全性を確保で きるように力学条項 を整 えるとともに必要 な板要素 の幅厚比の塑性限界 につ いて検討す ることに した。

2.解析モデルの選定

(1)構造区分5)

骨組構造物 の構造区分は部材断面の局部座屈 に関す る幅厚比パ ラメー ター と部材 の細長比 パ ラメーターに応 じて分け られ る。図‑1では最 も詳細 な構造区分 を模式的 に表 してい る。各 区分にたい して適用 され る構造解析法及び強度照査法 をまとめ ると以下 の通 りで あ る。

= 東 日本鉄工株式 会社

(2)

98 永藤毒宮 ・羽̲Pl政浩 領域1:極厚 肉断面のス トッキ ーな部材 に よ

り構成 された構造で、塑性解析 ( 性設計法)の適用が可能 な領域。

領域2 :厚肉断面のス トッキーな部材 によ り 構成 され た構造 で、構造解析 は弾性.

解析 によるが断面の塑性強度 につい て照査す る。

領域3:厚内断面のス レンダーな部材 に構成 された構造で、安定照査式 と塑性 断 面強度 について照査 す る。構造解析 は弾性解析 による。

領域4 :中原 肉断面のス トッキ‑ な部材で構 成 された構造物で、断面強度は降伏 強度 に とる。構造解析は弾性解析 に よる。

)JqJOdYss9tuOPtZOTSh!t13ttqtgOJ

領域5‥中厚 肉断面のス レンダー な部材で桶 0.9 成 された構造物で、 部材 の強度 につ 0.8

いては安定照査式 と降伏弛度で照査 07 する。構 造解析 は弾性解析 によるql0.8 Plo.5

領域6:薄肉断面のス トッキ‑ な部材で構成< 0.4 された構造物で、局 部座屈強度 を照 0.3 査す る。構造解析 は弾性解析 による。 空. 領域7:薄肉部材 のス レンダーな部材 で構成

された構造物で、部材座屈 と局 部座 屈の速成 強度 を照査 す る。構造解析 は弾性強度 による。

(2)供試体

断面構成板要素 の限界幅厚 比 と して塑性設 計限界幅厚比、塑性限界幅厚 比及 び降伏限界 幅厚 比の3種類 を規定す ることになる。その 際 に本研先では板賓索間の相互拘束効果 を考 慮 して断面 と しての限界幅厚 比 を与えると考 えた。 まげを うけ る Ⅰ形 断面の限界幅厚比は 代表 的設計基 準では、表‑ 1のよ うに与 え ら れている。その基準の塑性限界 の フランジの 幅厚 比パ ラメータ入pfウェブの幅厚比パ ラ メー タ入pyを平面上 に描 くと図‑2のように な る。板 要素 の個 々に限界 幅厚 比 を与 える と 長方形 の領域で断面強度の区分が表せ る。

図 ‑1 構造 区分

.日日OV.HHnH70.∧〇.I,0.‑‑a.32nH.1H

人pw

2 代用 的設計基準の塑性限界 義‑1 各国スペ ックの限界幅厚比 Specification LimitingSlendernessRatio

フ ヲソジんp ケ 壬 プん J,

AlSC 0.613 0.809 LRFD 0.613 0.809

AⅠJPR *

AASHTO 0.476 0.531 CSA 0.603 ‑0.657 BS5400 0.466 0.5 DⅠN18800 0.597 0.742

*interactionEormuraofF.LB.andW.L.B.

(3)

曲げを うける鋼 Ⅰ形断面 の塑性限界幅厚比 に関す る研究

表‑2 供 試体寸法 と力学パ ラメー タ

一●l IJ.) ー●.〜 Io.) ro.I Jl.5 r4.8 Io.7 l■.I ]4.9 II.II Apf I.日 l.H l,Sl ..日 l.日 l.u I.55 l.‖ l.6 l.65 Apr t.ll l.ll J.15 l.lI I.Zl 'lJl I.25 l.Zi l.3l l.31 tf(eL) 2.8 2.l 2.l 2.l 2.I 2.. 2.l 2.l 2.l 2.l b lctl 35.HI3 H.2日6 II.lIH 3LllT3 lL.Hl8 日.llZl I2.37ll M.H2l 日.711l 12.3一日 tftcL) 2.l 7,l .I l.l 2.l 2.l 1.l 2.l .l 2.4

LteI) ZS.2322 25.1372 H.llH 3一.l一 SI.Hll Sl.ul4 日.llll 日.Mll 75.ul 75.1H5

▲ー/▲ー l.日日 ..TIll l.ITI2 LHlT 1.1Ill 1.日3l I.lIH 1.lllI 1.日り 1.HlS I I.llZl I.2日l 1.日17 I.Ill8 l.l317 l.Iー11 1.nll lJll一 l.Hl3 I.HII

l I.lIZー I.lnl 1.12m 1.13日 I.1278 I.1312 1.日日,I.1 I.11日 I.HH

l il.l一日 51.Il81 96.75 日.47 1日.5日3 Hl.ljll lll.lMlJT.MSB219.23m 231.日Tl KP 日.MH 59.ll2l 152.IHl lot.HIS 13.lll7 152.日ll 2日. 2日.l211 2日.ZHS HI.32u

一●一一1 l●.ll I4.12 re.13 10.Jt Il.Ⅰ5 lo.ll ]●.IT Il.1 Il.I9 Io.2.

Apt I.65 l.‖ I.lS l.日 l.li 1.60 l.lS I.lS ..ll l.ll 人叩 (.35 l.JS l.り l一日 l.= I.り l.4! I.45 I.日 l.Sl tTtel) 2.l 2.l l.l .l 2.l 2.l 1.l 2.. 2,0 2.I blttl li.71日 lZ.HII 日.HlS l2.3一 lS.7115 日.3ー一書 日.lHl 12.日12 I.7215 l2.37m

lllcL) 2.l Z.l !.I .l 2.l 2.l 2.l 2.l 2,l 2.l Lt一I lf.312l ll.1126 lM.I217 IM.I2H IJ3.51日 113.Hll H3.5ltl Ill.illl 113.日日 1Zl.lH9

▲ー/▲ー 1.Hl7 7.HIl 2.2日5 2.3117 2.4121 2.日I一 2,I川5 I.日日 13.日日 2.lTH I l.51 I.lTIl l.り32 ..llgf l.り2l l.3H2 1.1‑1l l.llH l.MlI l.33日 L I.1与l一 I.LHI 1.Illl I.16Ii 1.1日1 1.lTH I.IIIL I.日Ii 1.mIー 1.lll】

JT 311.日62 Zfl.3日T 3H,3611 Hl.9973 4日.りll 312.llH 37..lH 日.n86 1日.l312 l51.39日 +I 3日.ClH ul.HHllI.Hll 313.一日l 411.lT2l ll2.l1 lM.l523 ll3.3日l 211.2日ー 日6.3

Nllel H.21 H.22 I+.23 I○.2l Jb.ZS l.28 ll4.2T lr.28 lll.2l T4.30 Apl l.日 l.il l.り l. I.35 ..10 0.ZS l.24 l.li l.ll ApT J.Sl l.Sl 4.m l.日 l.5l l.fl l.n l.jl l.川 I.5. lTtCA) I.l .l 2.l 2.l Ll I.‑ 2.l 2.l 2.l l.l b lcI) 日.llll 日.llll H.HZl 日.I1 25.日31 日.Hl一 Il.823T li.HlI 12.HH l.72日

tHcl) 2.l 2.l 2.l 2.l .I 2.○ 2.ー .l .○ 2.l

LtcI) lH.Ilo, 128.川l一 lH.IllI 116.日M 1日,lM, 1日.16 126.lMI HC.llH 12l.lM9 1日.1日9 AT/IAL. 3l.23H.日日 3l.5.23191 3I.9m1.21m lB.1.uI2127 Il.l.2372llS 5l.llSl,17日 6O.ーD.HIZH JI.l.tHlflI 1II.l.‖IHlB 1l.M92.日23 l I.1fll I.Zlll 1.22日 1.23H I.2515 1.2712 I.2921 I.lltl I.3411 1.日ll lH 127.l lll.lIlT 3日.7日一 Hl.4Il3 nl.37 Ol.1ーil Hl.lHー JH.HH 233.5m3 ZlI.35

■l iH.Mlー u7.22m 162.日ll 5日.HlS l13.llll JH.IlllH1.32lt HI.TII2 31.川13 2,○.H13

一一一一t ro.31 H.= Jl.33 ro.31 rl.35 Il.36 T4.37 人pl l.〜 l.日 t.40 l.35 l.】l 0.21 I.20 Al)I I.SJ l.日 l.55 l.‖ l.55 l.!! l.55 tTteJ) . .l .l 2.l 2.l .l Z.f b tcl) 35.HT3 12.日26 日.Il 日.‖11 22.日日 ll.H37 JS.1五日 tHcl) 2.0 !.l 2.I 1.l . 2.l 2.l Ltc■) 1.一一 138.7TTl 1日.一一一l l日.TTTl 1日一日Tl Hl. 138.TTTl AT/At 3,日31 I.HH I.7,m 5.13日 I.2515 7.日25 I.97日

I 1.2Hl I.2日l l.2日4 l.1lll l.ISPI l.1351 l.III1 l 1.ill 1.2113 I.ZlS5 1.2117 I.日Ol I.I.21 LuTl n lH.lIIT 433.7日3 Hl.llSl 3日.lZ22 3H.JIlt lll.TTH 1nl.1527

5m.ー SH.llll Hl.日日 1日.u7l 152.lITi 125.日ー与 ‖一.IH3

99

(4)

100

フランジ幅厚比パ ラメー タ : ウェブ幅厚比パ ラメー タ :

永藤詩宮 ・羽田政浩

bl

Ap/TT A‑1 =7I

I.‥二=:̲≡.i‑;:I ‑

12(I‑ v l)o・

h:ウェブ高,b:フランジ高,b・:フランジ突出軌 tw:ウェブ高,tr:フランジ高 , qy:降伏応力度,L :垂直補 剛机 Aw:ウェブ断面乱 Af:フランジ断面乱

s l.フランジ幅 ・ウェブ高批 k :形状 係凱 My:降伏モーメ ン ト,Mp:全塑性モーメ ン ト

本建 築学会の基準のみ楕 円状 の断面強度区分 となっている。

計 画 したモデルの幅厚 比パ ラメータの範 囲は、ほほ全ての設計基準の塑性限界幅厚比の範 囲を包含するように決定 した。表‑2に供試体 の寸法及び力学パ ラメー タを掲 げる。表 中の 記号 は以下 に示 された通 りであ声。また、表中の記号 にお ける Lは道路橋示方書で規定 され てい る横倒れ座屈強度限界 の1/2の長 さ(L‑ 2. 25b)または ウェブ高 (L‑H)とし 断面強度の低いほ うを用いた0

3.解析 における仮 定 (1)材料特性

材料特性はSS41を使用 し、表‑3に示すデー タを用 いる。 このデータは・種 々の材料 試験結果 をも とに実測値 に近いデータを用 いた。

(2)応カ ーひずみ関係

ひ ずみ硬化 を考慮 した3次元有限変位 プ ログラムを用い る際、ひずみ硬化域での応カ ーひ ずみ関係 をどの様 に考えるかが間塩である。本研究では既 存の研究 を参考に して次式お よび

泰‑3入力材料データ

E G . A/ C1 B. n Eh et k. ky

‑3に示す ような指 数関数 をひずみ硬化域 での応カ ーひずみ関係 に用いた。

弾性 域 (e<E,) ・‑ ‑ ・・‑ ・q/O.=e/E , 踊 り場 (E,e< e h)‑ ‑ ‑a/U .‑Ilo ひずみ硬化域 (E≧ Eh)

d/dY=B(e/ey)A ここに、

d:降伏応力 (kgf/cnl) e:降伏ひずみ

e:ひずみ硬化 開始ひずみ

eA eI

一3 応力ひずみ関係図

B:ひずみ硬化係数,n:ひずみ硬化指数 (3)初期不整

‑4、図‑5に示す ように、残留応力お よび初期 たわみの最大値は溶接 Ⅰ形断面の実測

(5)

曲げをうける鋼 Ⅰ形断面の塑性限界幅厚比に関する研究 101 データの平均値 3)を用 いた。また初期 たわみの波形は、圧縮 フランジは直線 に、引張 りフラ ンジは初期 たわみ を無 しと し、 ウェブは一端 固定、他職単純指示のは りの座屈 モー ドと同 じ 波形 と した。 qrtII.lq

T

FE

4残 留応力分布

・hI

‑ b一叫

凡 EbtT

5初期 たわみ

4.解析 法

(1)メ ッシュ分割

本研究では、解析モデルを弾塑性解析 を行 うためのデータ作成 には、オー トメ ッシュ (自 動分割 )プログラムを作成 し、利用 した。その分割 の結果は図‑6に示す。その際サ ブ要素 と して、板厚 方向に5分割 してそれぞれの要素の断面の応力状態 も明確 に した。

(2)弾塑性耶析

オー トメ ッシュプログラムで得 られたデー タを用いて、 3次元弾塑性有限変位 プ ログラム (APLAT)を使用 し、それにおいて表の各モデル を計算 した。 3次元弾塑性有限変位 プログ ラムの フローチ ャー トは図‑7に示す。このプログラムは、非適合 (CO級適合 )‑走 ひずみ 平面三角形要素 による立休蒋肉構造のための弾塑性有限変位解析 プ ログラムであ り、有限安 乗法の基本3原則 である。

① 変位適合条件

②材料構成別 (診力のつ り合い条件

を考慮 し、 ・Y̲のプログラムにおいて種 々の仮定 を行 った

上ナナンy

‑6 メ ッシュ分割 ‑7 フローチ ャー ト

(6)

102

(D変位適合条 件 d=f(X,y)

=Fa

永藤喜宮 ・羽田政浩

:変位 関数

(1) このプログラムでは、

u=al187XlaJy v=a4+alX+aly

w=all+a"Ll+a"Ll+a"LILl+a"LIL)+a"LILf+aH(LlLrLLlLlZ)+a"(L2L)2‑L3LtZ)1aH(LJLtL

LILJt) ds=Fa

(1)(2)式よ d=FFds

H:形状係

方ひずみ と変位関係

e=Cd ‑KirchhoffLove仮定‑‑‑平面保持 (4)

(3)(4)式 よ

e=Bd. ヰ有要素でひず みは一定分布、即ち一 (5)

材料構成 cr=De

平面応状 態 におけ る弾 性 の剛度 マ トリック

D.= E /(1‑ V ') 1 y y 1 0 0

(6)

く一平面応 力 問庖

板厚 が平 面 の広 が りに比 して十 分 小 さい場合 力ガ面内 応 力 に対 L<て無 視 で きる。 そ こで 、 面 内応 力 に する。

く一等 質 当方性 で Hookeの法則 を適用

・降伏条 件 式

VonMisesの降伏条件式 F(α)=α‑

F(a):J..=(qlLqtq.+6,2+3T.,2)OJ

塑性化要素の応カーひずみ関係

l

de=deo+dep

完全弾塑性体】

図一8のとおり

Prandt1Reuseの仮定に従う】

dE=dA・∂F/∂α (ll)

Associatedflowrule(関数流れ別)に従う】

マトリックスD..を求める。(q=D..e)

F=G (12) 図‑8 理 想 化 さ れ た 相 当 応 力 度 ひ ず み

(7)

曲げを うける鋼 Ⅰ形断面 の塑性限界幅厚比 に関す る研究 103

F:負荷関数

G:塑性ポテ ンシャル開放 以上の仮定か ら塑性賓索の剛度

・ひずみ反転の判定 d人にて判定

③力のつ り合い条件

・直接力のつ り合い条件を用いて定式化するもの‑ ‑‑直接剛性法

・接点カを有限要素 に作用する外力 とみな して、仮想変位の原理等 を用い、変分原理 によ り定式化するもの

面外変形が無い場合の定式化例 (5)式 よ り

6e=B・6ds 仮想変位の原理 よ り

6ds(fSIA fs)=S,6e(cr+Ad)dY (5) (6)式か ら

Acr=B・qds

(13) (15)式を (14)式に代入 し、 これが任意の ∂dsで fB=XBSA ds+SABTqdA

ここにKss=tSABTDBdA

: '

I

T ;

A

f

(

L

q L(:Z̀'

(13) (14) HSE

(16) 、 (17)

(1I

1'.I41麺㌘ tI';X;riT ujTti;'

i.一AyI・一 AOrA

() (Dh)

I ‑,1=;l!:I:

i.

9残留応力の取 り扱い ‑10 要素座梯 系,接点変位増分及び接点力増分 変位増分ベク トルA dsが生 じる以前においては、今考えている要素がつ りあい状態にある とすると式 (16)において、A dsお よびA fsを 0とお くと、次式が成立する。

fs=tSIBTqdA

(18)式 を (16)式に代入す ると、次の関係式が成立する。

A fs=KSSA dl ここに

A fs:tA Fll;A F.I;A FIJ;A F,J;A FIl;A F.lI A ds:lA uI;A yl;AuJ;A vJ;A tll;A vLl 面外変形 を含む場合の定式化 も同様 に して

(18)

(8)

104 永藤詩宮 ・羽田政治

A fl=kIA dL

ここに、

A fl=tA f,I;A fbII A dI=tA d.I,A dJ

A f,1=tA Fll,A F,I;A FIJ;A F.J;A Fll;A F.lI A d,l:tA ul;A vl;A uJ;A vJ;A ul;A vlI

A fH=tA F.1,A NIL,AH.1,A F.);A HIJ,A H.J;A F.1;A Mll;A M.tl

A d":tA Hl;doll,AO ,l;A WL;AO IL;AO.J;AWL;AO ll;AO.Ll

④ その他

・残 留応 力及 び初期 たわみ を同時 に有 す る板 の場合 には、図‑9に示す ように仮 想外力 を 接点 に加 え るこ とに よって、初期 たわみ に変化 を与 えない ようにす る。

・根岸 方 向へ の塑性化 の広 が りを考慮で きる ように、図‑11に示す ように層別 し、各層 内では応 力分布 お よび剛度 マ トリックスは 直線 分布で あ る と仮定 す る。

・各板要素 は初期状態 において、xy、yz、あ るいはzx平面上 のいずれか にあ る必要があ る。

その他 の平面上 に要素 があ る場合 には、少 々の改良が必要であ る。

・非線型方程 式の解 法 においては、本研究 出は、修正 ニ ュー トン ・ラブソ ン法を用 いた。

また、 この プ ログラム にお いて の剛性 マ トリックス と不つ り合 い力 の計算過程 を抜 き出 して図‑12(a)(b)に示 す。 この プ ログラムの解 析 結果 の信頼性 につ いては 中沢 ・山口の 実験デー タを実際 に計算 してお り、実測値 に近 いデー タが得 られてい る。

不つ り合力 のけ書 道8

mtiマ トリックス のJr井退局

(b)

12 フローチ ャー ト

(9)

曲げを うける鋼 Ⅰ形断面 の塑性限界幅厚比 に関する研究

(3)強制変位量

3次元有限 変位 プ ログラムを用い る際 に断面 が曲 げ圧縮 を受ける場合の載荷方法 を図‑13に示 す。 この時、計算結果がよ り正確に出力されるよ うに、回転変位 を各々の供拭休で変化 させ て.1行 った。

水和 構

105

‑13職荷方法

5.作 用 モ ーメ ン トの増 大 に伴 う各 分割 要 素 の塑性 域 の拡 大

ウェブ とフラ ンジのそれぞれの細次元附停比の相通が、崩壊過程で どの ような影響 を与 え るか を、 ウェブ とフランジの相対 的な幅厚 比が大 き く異 なる2つの数値モデル ((入ll=05, A":0.1)(A,=0.I.人叩=0.5))を用いて考察 してみ る。 (図‑14,15)

前 に述べ た通 り、各要素は板厚 方向に5分割 されてい るので、1つ の要素 において全てが塑 性域 に通 すれば 相・31つで も弾性域があれば IILで示す。

これ らの図を見て も明 らかな ように、 どちらの場合 において も荷虫職荷のステ ップが進む につれ塑性域が フランジ部分 を最初 に次節 に拡大 してい くことが観察で きる。

次 に、 図‑14と図‑15の(a)す なわ ち、同 じ荷重職荷のStep6について比較 してみ る。 さ て この図‑15(a)の数値計罪モデルにおいては、ウェブに比較 しフラ ンジの方が如次元幅厚比 が大 き くなっているが、これはフランジの曲げ剛性の効果が図‑14の場合 に比べ大 きい とい うこ とであ り、図‑14において ウェブが受け持 っている力 をフランジが負担 してお りこの事 は ウェブの弾性域の範 囲が広 く取れている とい うこ とにつ なが って いる。

またこの弾性域が広 い とい うことや、それに加 えてStep6の段階で上 フランジの結合部に 弾性域が まだ残 っている とい うこ とか ら、 当然の ことであ るが、 フランジ とウェブの幅厚比 においては フランジの幅厚比が低 い (すなわちフランジの幅厚 が厚 い)ほ ど、 ウェブ との相 互拘束効果 によ りウェブの剛性低下 を遅 らせるとい う現象があ るこ とが観察で きた。

6.考 察

得 られた各数値モデルにおけるH/MPの値 を図‑16(a)に示す。 これ らの値 よ りH/MP=1.0

点 を推定 し結ぶ ことによって図‑16(b)に示 した ようなM/HT=1.0の近似線がえ られ る。

H/MP=1.0の近似線 を公称力 よ り約14.4%大 きい降伏応 力度 を用いたことを考慮 し、各国ス ペ ックと比較す るとAASHTOび BS5400が比較的近い形状 を示 して いるのではないか と予想 で きる。そ こで この近似緑 をほかの各国スペ ック と同 じように2本 の直綿で近似 してみ る。

(‑16(C)近似緑は、入,l=0・496,A,.:0・4612直線 とな るがこれを各国スペ ックと坪較 する と、人,(≦0・496の範囲ではAASHTOがかな り近い値 を示 しまた、入"≦0.46の範BEでは BS5400が比較的近い値 を示 している。

(10)

永藤寿宮 ・羽田政治

i;̲3軍書空夢2‑̲S塁塁 l

1

塁Tt̲G;王室三三‑I:≡≡三重

I, 'gE至撃

tヽ

S芙㌫

Eだ宍妄言SIB芸岩毛 ;;蔓蔓≡;∈堅さ≡≒i:;

(11)

曲げをうける鋼 Ⅰ形断面の塑性限界幅厚比に関する研究

図 を見 て も明 らか な よ うに他 の 全 ての スペ ックにお いて は大 きな ウ ェブの幅厚 比 の使 用 を綻 めて お り、 また、 フ ラ ンジ にお い て もBSとAASHTO以外 は大 きな フ ラ ンジ幅厚 比 の使 用 を組め て い る。

塑性 設計 限界 帽厚 比及 び 塑性 限界 幅厚 比 につ いて は まだ2‑ 3の各 国 スペ ック しか規 定 して お らず、 日本 道 路 橋 示方苔 にお い て も規 走 が ないので、 早 急 に規 定 す る必 要が あ る。 そ こで この本研 究 に よ り得 られ た塑性 限 界 幅厚 比 を史 に確 詑 し て提案 す る。

1 0.9 0.8 X ト10.6 Plo.5

< 0.4 0.3 0.2 0.1

0日トー・ハ O.1 O.2 ir... a.II o.5 O.tD a.7 0.1V a.9

入pw

図一16(b) 塑性 限界 幅厚 比

190人V一nVLL'一丁32▲100nY0nVnV.▲nV000Jd 止匂=nnoo止.=C=6nH5爪い.4止.小.∧ル2nH日日‑什‖

呪1ia岩r界う107

一・・llSC,LRrZI 一一一 人SllTO

CSA

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図‑16(a) 塑性 限界 相厚 比

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図‑16(C) 塑性 限 界 幅厚 比

参考 文献

1) 土木学会 :柄杓造物 独酌指 針,1987.

2) 奈良 敬 .・内耐力を受ける鋼板及び補嗣板の極限強度に関する研究.P.69‑78,1986.

3) 土木学会 ;座屈 設計 ガイ ドライ ン,1987.10

4) 中沢俊彦,山口 哲 :曲げを受ける桐型断面の降伏限界幅厚比に関する研欠.1993.3 5) 西村宜男,奈良 敬 .・網構造部材および実売の塑性強度の有効利用に関する研究,1991.3

終わ りに本研究は、平成8年度教育先端設備費を受けて完成できま した。関係者の方 々に 深 く感謝いた します。

参照

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