熊谷組グループ
CONTENTS
目次
1898年 1月1日、熊谷組創業
1938年 1月6日、株式会社熊谷組設立(資本金40万円)、代表取締役熊谷三太郎 1940年 社長に熊谷太三郎、会長に熊谷三太郎が就任
1946年 社訓制定
1956年 我国初のルーフシールド工事・ 関門国道下関口トンネル竣工 1957年 第28回都市対抗野球大会に初優勝 1958年 豊川工場開設
黒四ダム大町トンネル貫通 1961年 我国初の長大吊橋・若戸大橋竣工 1962年 技術研究所開設
1963年 我国初の円形シールド工事・ 名古屋市高速鉄道覚王山トンネル竣工 1964年 副社長牧田甚一が会長に就任 1966年 我国初の商業ベースの海外工事・
香港プロバーコーブ導水路トンネル工事竣工 世界アマチュア野球大会に初優勝(ハワイ) 1967年 会長牧田甚一が社長に就任
1969年 我国初のメガネ型シールド地下鉄駅・ 千代田線新御茶ノ水駅竣工
1970年 株式公開
1975年 台湾・達見ダム竣工
1977年 我国初のNATMを採用した上越新幹線中山トンネル貫通 1978年 副社長熊谷太一郎が社長に、社長牧田甚一が会長に就任
超高層・新宿野村ビル竣工 1980年 香港地下鉄1期工事完成
1981年 ニューシティ東戸塚開発事業を開始 1985年 青函トンネル貫通(1972年着工) 1988年 創立50周年
筑波技術研究所開所
MFシールド初採用の京葉都心線京橋トンネルが貫通 1989年 香港・EHCプロジェクト(PFI事業)開通
1990年 香港・中国銀行香港支店ビル竣工 1991年 新東京都庁舎議会棟竣工
我国最大規模のロックフィルダム・奈良俣ダム竣工 バスケットボール部日本リーグ初優勝
オーストラリア・メルボルンセントラル竣工
1992年 オーストラリア・シドニー・ハーバー・トンネル(PFI事業)開通 バスケットボール部第67回全日本総合選手権で初優勝
アメリカ・アメリカズタワー竣工 1993年 経営理念制定
幕張プリンスホテル竣工 1994年 台湾・新光人壽摩天大楼竣工 1996年 インターネット・ホームページ開設
東京支店がISO9001認証取得 1997年 東京湾横断道路川崎トンネル浮島北貫通
香港西部海底トンネル開通 仙台空港新旅客ターミナルビル完成
常務松本良夫が社長、社長熊谷太一郎が会長にそれぞれ就任 横浜支店がJAB認定では業界初のISO14001の認証を取得 1998年 創業100周年
熊谷組行動指針制定 全支店がISO9001の認証取得
1999年 労働安全衛生マネジメントシステム導入・展開 全支店がISO14001の認証取得
2000年 副社長鳥飼一俊が社長に就任 都営地下鉄大江戸線飯田橋駅竣工 2001年 上越市市民プラザがオープン
(我社国内初PFI事業) せんだいメディアテーク竣工 第二東名高速道路浜松トンネル西 工事、TBMの月進日本記録樹立 (809.5m)
2003年 経営構造改革3ヵ年計画を策定 箕面有料道路箕面トンネル貫通 2004年 TAIPEI 101(高さ508m・世界一)
がグランドオープン
2005年 常務大田弘が社長に、社長鳥飼一俊 が会長に就任
石川県涌波トンネル貫通 2006年 東北新幹線三本木原トンネル貫通
国道291号山古志トンネル開通 (株)ガイアートT・K
舗装、土木工事をメインに、土木工事全般の調査、設計から施工、 維持まで幅広く対応しています。建設資材の製造販売、騒音対策 型特許工法である「延長床版工法」をはじめとした各種環境対策工 法の展開をしています。品質マネジメントシステム「ISO9001」 を全支店にて認証取得しています。また、環境マネジメントシス テム「ISO14001」を本社を中心に関東支店、北関東支店、横 浜支店、技術研究所で認証取得し、さらに全国への展開活動を開 始しました。
ケーアンドイー(株)
建築、電気・衛生・空調設備のリニューアル&アフターケア専門 会社として、ストック・循環型社会に貢献する企業を目指してい ます。建物調査・点検、耐震診断・耐震補強設計、長期修繕計画 策定など、企画・設計から施工まで、大規模修繕工事を含み総合 的にプロデュースしています。
テクノス(株)
建設用機械、資機材、鉄鋼品の設計・製造販売を担当する建機事 業部と連続地中壁・基礎工事・のり面緑化工事などの施工を担当 する建設事業部ならびに環境関連の工事・プラント設備据付など の環境事業部を併せ持った技術立社。建築鉄骨建方治具の“建方 エース(S、B、SRC)”のリース事業も展開しています。
テクノスペース・クリエイツ(株)
CADと情報システムを活用した建築施工図、施工計画図作成など、 施工段階でのソフトサービスを中心に事業展開を行っています。 熊谷組および大学などでの施工図教育事業も展開しています。
(株)エコテクノ
土壌・地下水汚染調査から汚染修復まで一連の提案をする土壌汚 染対策事業、廃棄物の種類・状況に応じた最適な処理方法などの 提案および処分先の斡旋などをする廃棄物対策事業を展開してい ます。その他、アスベスト調査・対策、建物診断などのデュー・ デリジェンスによるリスク評価を行います。
(株)ファテック
優れた技術を商品化して広く一般社会に提供する「技術商社」で す。ネッコチップ工法、サイレントボイド、破砕技術のPAB工法、 高性能モルタルのマックスAZ、床暖房のフジホット、自立歩行 支援のフローラなどグループが開発した最新の技術商品を取り扱 っています。
(株)テクニカルサポート
企業活動のさまざまな分野にスペシャリストを提供する人材派 遣・人材紹介事業と、給与計算・総務・経理事務などの事務代行 事業によるビジネスサポートを展開しています。
シーイーエヌソリューションズ(株)
熊谷組の豊富な建設業ノウハウと、NECおよびCACの最先端 ITノ ウハウを融合し、3社共同出資で設立された建設業界向け情報シ ステム会社です。建設事業者に対して情報システム、ネットワー クシステムの構築、運用などの ITソリューションを提供していま す。
熊谷組会社概要
(2007年3月31日現在)社 名 株式会社 熊谷組
創 業 1898年1月(明治31年)
設 立 1938年1月(昭和13年)
代 表 者 代表取締役社長 大田 弘 資 本 金 133億円
売 上 高 3,269億円(連結)、2,635億円(単体) 従業員数 3,790名(連結)、2,549名(単体)
事業内容
1. 建設工事の調査、測量、企画、設計、施工、監理、 技術指導その他総合的エンジニアリング、マネジメ ントおよびコンサルティングならびに請負
2. 建設用資材、建設用および運搬用機械、車輌、船舶、 その他これらに附帯または関連する機械、器具の設 計、制作、販売、賃貸ならびに関係工事の請負 3. 住宅事業ならびに不動産の売買、賃貸、仲介、管理
および鑑定 その他
主要な営業所など
本 店 福井県福井市中央2丁目6番8号
東京本社 東京都新宿区津久戸町2番1号
北海道支店、東北支店、首都圏支店、名古屋支店、北陸 支店、福井支店、関西支店、広島支店、四国支店、九州 支店、国際支店(東京都)、技術研究所(つくば市)
海外拠点
中国(上海、香港)、台湾、タイ、フィリピン、ベトナ ム、スリランカ、パプアニューギニア
編集方針
●本報告書は、熊谷組グループの環境面の活動だけではなく、CSR*活 動をステークホルダー**ごとに紹介しています。
*CSR:Corporate Social Responsibilityの略。企業の社会的責任。 **ステークホルダー:顧客、株主様、地域社会はもちろんのこと、熊谷組
の事業活動に関わりを持つすべての関係者。
●制作にあたっては、以下に示したガイドラインを参考にしています。 「環境報告書ガイドライン(2007年度版)」(環境省)
GRI「サステナビリティ・リポーティング・ガイドライン第3版」
●本報告書は、WEB上でも公開しています。
http://www.kumagaigumi.co.jp/csr/kankyo/ga2007/csr2007.html ●環境報告(p34∼42)については、本報告書に記載できなかった詳
細な内容も含めて別途「環境報告書」としてWEB上で公開しています。 http://www.kumagaigumi.co.jp/csr/kankyo/gae2007/csre2007.html
[対象期間]
2006年度(2006年4月1日∼2007年3月31日)
ただし、活動事例などについては、必要に応じ2007年4月以降の事例 も紹介しています。
[対象範囲]
熊谷組(本社および国内支店)およびグループ会社(国内):数値データと 活動事例の紹介
熊谷組(海外):活動事例などの紹介
※環境保全活動数値データの対象工事:熊谷組単独工事と熊谷組が幹事会社で あるJV工事
グループ会社
事業概要
1
熊谷組グループ CSR報告書 2007 TAIPEI 101
2008年1月、熊谷組は創業110周年を迎えます
事業概要
1
トップメッセージ
2
ハイライト2006-2007
災害復旧
4
技術
6
熊谷組のCSR
これが熊谷組のCSR!
8
企業統治―信頼される企業であるために
10
企業倫理―コンプライアンスの徹底11
「誠実なものづくり」企業として14
ステークホルダーとのコミュニケーション
お客様の視点から
16
株主・投資家の視点から
17
地域社会の視点から
18
協力会社の視点から
21
活き活き職場
従業員の視点から
22
熊谷組の仕事
26
安全・品質・環境No.1
安全衛生管理の取り組み
30
品質No.1を目指して
32
環境No.1を目指して
基本理念/事業活動のマテリアルバランス
34
環境マネジメントシステム
36
環境に配慮した独自の技術開発
38
企画・設計時の環境配慮
39
施工時の環境配慮
40
環境会計
42
財務データ
43
特別寄稿「山古志トンネルの開通に想う」
44
新たなステージを迎えて
再建を完了し新たなステージへ移行して1年、当社は、 2007年7月に10年ぶりの配当を実施することができま した。1993年に経営再建への取り組みをスタートさせ てから、足かけ15年に及ぶ長い道のりでしたが、企業と しての責務の一つを果たすところまでまいりました。こ れもひとえに熊谷組を支え続けていただいたみなさまの ご支援、ご鞭撻の賜物と、心から感謝申し上げます。
時代に翻弄されない価値観
今、日本の産業界に目を向けますと政府発表の経済成 長指標とは裏腹に、閉塞感・不透明感が依然払拭されて おりません。「勝ち組・負け組」といった一面的な区分に 煽あおられ、今さえ良ければという風潮となっているためか、 安全・品質問題や経済犯罪など企業活動の前提・根幹に 関わる事件が多くの業界において発生しております。
このような環境下において企業経営で大切なことは、 「普遍性のある価値観、時代にいたずらに翻弄されない
価値観を持ちうるか」、「いかにしてその価値観を全員が 共有し信じて向かっていくか」にあると思います。「企 業の成長とは何か」「真の成長とは何か」ということを 改めて問い直すべき時ではないでしょうか。
歴史を振り返って
当社のここ20年間を振り返ってみますと、経済指標 が大きく飛躍したバブル経済期には業績が拡大しまし た。しかし、それは熊谷組の成長であったのでしょうか。 仕事の進め方、質が改善されていないにもかかわらず、 バブルというフォローの風を受けて業績は伸びました が、それは「真の成長」とはほど遠い「質のともなわない 拡大」、いわば「単なる膨張」ではなかったのかと……。
逆に、バブル崩壊後、死闘の繰り返しであった再建の 過程は、熊谷組の衰退だったのでしょうか。15年近くの 長い年月と多くの方々のご支援という「お陰様」によっ て、今、熊谷組はようやく復活の入り口まで来たところ でありますが、品質・安全はかつての絶頂期より、はる かに成長し改善したと確信しております。熊谷組らしい 施工がようやく戻ってきたとの言葉をいただくまでにな りました。再建の経験を生かし、「新たな成長の指標」「普 遍性のある価値観」を追求してまいりたいと思います。
トップメッセージ
昔も今も変わらない、建設業において大事なこと
──誠実な営業、誠実な施工、誠実なフォロー
熊谷組の目指す「ものづくり」
私たちの仕事は工事が完成したときに評価が始まりま す。50年後、100年後、工事に携わった社員が会社を 卒業した後のはるか先に本当の評価が待っています。そ れ故に、私たち建設に携わる者には、「高い倫理観」と 「高い志」が求められます。
安全・品質を極めること、誠実な営業、誠実な施工、 誠実なフォローを日々続けること。建設業において大事 なことは、昔も今も何も変わっておりません。
1898年(明治31年)の創業から40年、1938年(昭和 13年)に株式会社を設立した熊谷組のセールストーク は「人の嫌がる仕事をください」でありました。人の嫌 がる仕事、難工事こそ技術を磨く機会、自らが成長する 機会と捉えての言葉でした。今、改めてこの原点に立ち 返り、よりいっそうお客様に安心していただける、堂々 とした「ものづくり」をこれからも追求してまいります。
熊谷組のCSR
当社ではCSRを、「当社に期待されている社会的責任 を果たすことにより、当社に対する評価の向上、さらに は当社の存在価値の向上につながる重要な取り組み」と 位置付けております。
その考え方は、「コンプライアンスの徹底をベースと し、活き活きとした社員が、お客様とのコミュニケーシ ョン(対話)を深めながら、安全・品質・環境に優れた 施工を行い、建造物を提供する。その結果として、お客 様から評価され、信頼を得る」というものです。
これからも、熊谷組の事業、すなわち「堂々とした誠 実なものづくり」を通じて、お客様、利用者の方々、地 域社会、株主、協力会社、社員などステークホルダーの 期待に応えてまいります。
法の完全遵守
法令の遵守は企業活動を行う上での大前提であるとの 認識のもと、機会を捉えて私自ら直接社員に意識喚起を 行うとともに、研修会を定期的に実施するなど、社員へ の徹底を図ってまいりました。しかしながら、今年5月 に当社社員が、2004年度の和歌山県発注工事に関する 競売入札妨害(談合)罪で有罪となり、国土交通省から営 業停止の処分を受けましたこと、また今年6月には2005 年度の防衛施設庁発注工事に関し公正取引委員会より排 除措置命令ならびに課徴金納付命令を受けましたこと は、誠に遺憾であり、心より深くお詫び申し上げます。 二度とこのような不祥事を発生させないために、従来 から取り組んでまいりました監査体制の強化、役員なら びに社員全員に対する研修の実施、法令遵守に関する誓 約書の提出に加え、社員の行動指針の見直し、役員なら びに従業員の処分に関する社内規程の見直しなど再発防 止策を強化し、法令遵守の徹底を図っております。
不正・不法行為からの完全決別を改めて誓い、社会か ら信頼される企業を目指してまいりますので、引き続き、 ご理解、ご指導を賜りたいと存じます。
最後に、今回のCSR報告書の発行に際して、数多くの 方々のご支援をいただきました。なかでも、前山古志村 村長の長島忠美衆議院議員には特別寄稿をいただき、ま た、NPO法人ネットワーク『地球村』高木善之代表に は、昨年に引き続き、「CSR報告書」に対し貴重なご意 見をいただきました。ありがとうございました。
2007年10月
上北トンネル作業所(青森)の視察
代表取締役社長
2006年8月25日(金)昼頃、広島県において、送水用 トンネルで岩盤が崩落する事故が発生し、呉市や江田島 市および安芸灘諸島の約33,000世帯への水道水が断水 するとともに、呉地区への工業用水供給が停止する事態 となりました。
1日でも1時間でも早い復旧を
広島県の見解では、事故現場の地質状況は、亀裂の多 い非常にもろい構造の花崗岩が分布しており、この岩盤 が、長年の地下水位の変動によって劣化、浸食され、ト ンネル上部の隙間が拡大し、隙間上部の岩盤が崩落し、 覆工コンクリート上部とともに全面崩落したと結論付け ています。
本トンネルは、熊谷組が1965年に施工したもので、 県からの復旧要請を受け、当社では本社各本部や他支店 と連携を取りながら、全社を挙げての臨戦態勢で緊急復 旧工事に取り組みました。大田社長は、「トンネルの熊 谷の底力を見せてもらいたい。1日でも1時間でも早く 復旧し、市民の期待に応えよう!」と社員、作業員の 方々を激励しました。
生きつづける「トンネルの熊谷」のDNA
県の緊急状況調査の要請を受け、熊谷組の幹部3名、 協力会社幹部2名自らが水の残るトンネルの中に入り、 9時間かけて崩落場所や状況を特定、宮川工務店などの 協力会社を緊急招集して速やかなる応急処置を実施、本 支店のトンネル技術者が現地に集結し復旧計画を策定す るなど、まさに「トンネルの熊谷」のDNA健在を示す 機動力を発揮。1日でも1時間でも早い復旧を目指し24 時間体制での作業を進め、当初は約3週間の期間を要す ると見られていましたが、作業所での不断の努力によっ て予定より数日早く復旧することができました。
地域住民の方々からの期待という大きな重圧の中、迅 速かつ慎重に工事を進めた結果、二次災害に見舞われる ことなく無事復旧工事を終え、17日ぶりの送水再開と なりました。断水が続いていた水道水および工業用水は、 9月11日午後には断水前と同じ送水状態に戻りました。
4
2004年10月23日 新潟県中越地方で震度6強の地 震が起き、その後もたびたび規模の大きな余震が続きま した。小千谷市、山古志村(現:長岡市)、川口町、長
岡市、堀之内町(現:魚沼市)などでは大きな揺れや地 すべり、斜面崩壊が起き、住宅・鉄道・河川などに大き な災害をもたらしました。
5
熊谷組グループ CSR報告書 2007
中越地震復興の要「山古志トンネル」が開通しました
工期短縮への創意工夫
山古志トンネルは国道291号の代替えルート内に建設 され、復興の要となるトンネルでした。全長772mで、 当社は小千谷市側の418mを担当しました。
被災した人たちに早く元の生活に戻っていただくため にも、工事は工期短縮との戦いでした。着工時には十分 な設計図もないままにスタート。どうすれば工期を短縮 できるかを考えながら常に工程の見直しを行い、現場事 務所内に貼られた工程表は何度も貼り直されました。
通常の工事の場合、トンネルの坑口手前の橋(神沢川 橋)を築造し、引き続きトンネルを掘削します。しかし、 この工事では工期を短縮するために先ず仮橋を架け、こ れに続く作業用トンネルを掘削し、この作業用トンネル から本線トンネルを掘り進めました。平行して神沢川橋 の施工も行われました。他にも工期短縮のための創意工 夫はいたるところに見られます。
また、インフォメーションセンターを設置して、一般 の方々に最新の国道291号復旧工事の進捗状況などを公 開し、地元の方々を招いた見学会も行いました。
山古志トンネル掘削ルート 作業用トンネルにつながる仮橋(左)と、本線トンネルにつながる神沢川橋
雪との戦い、そして開通へ
当時の小林啓治作業所長は、「雪が一番の難敵でした」 と語ります。工事が始まった2005年は地元の人も驚く ほどの積雪が観測され、積雪量は4mを超えました。除 雪機を配したり、一般道の除雪を優先したりと人員が思 うように配置できず、多くの変更が余儀なくされました。 また、降り初め、根雪となる時期も予想より早く、雪で 埋まった資材を掘り起こしたり、また骨材を供給するプ ラントが動かなくなったりと、雪との戦いは極めて厳し いものでした。
地震から1年半を経て、2006年3月16日に貫通式、 そして9月3日に開通式が行われました。地元の方たち からは、「こんなに早く、土を踏んで帰れるようになる とは思わなかった。あんたらが雪の中でがんばってくれ たから、復興にも弾みがついた。ありがとう。」など感 謝の言葉をいただきました。
旧山古志村に戻る人々も多くなり、地元の人々のライ フラインとして国道291号は活躍しています。山古志ト ンネルの完成が復興への大きな一歩となることを、社員 一同願っています。
※被災時の山古志村村長であった長島忠美衆議院議員よりメッセージを いただき、P44に掲載しています。
広島送水トンネル緊急復旧に全社を挙げて取り組みました
HIGHLIGHT
崩落個所
崩落個所掘削の様子
■陣頭指揮に立つ大田社長
復旧工事完了後のトンネル内部
2006.8.31 2006.9.9
左/大積雪の中での工事 中/災害復旧事業に際し、旺盛なる責任感を もって工事を完成させたとして、国土交通省から感謝状をいただきまし た(写真は感謝状を授与される小林所長) 右/完成したトンネルから
ハイライト
2006-2007
災害復旧
覆工 コンクリート
生産工場や物流倉庫では、レイアウトの自由度と作業 効率を高めるため、スパンを大きくして柱を減らすこと が求められますが、一般には高度な構造検討が要求され ます。当社が開発したFuture Factory(フューチャー・ ファクトリー)は、均一なスパンと高さで部材を標準化 し、従来通りの建設コストと工期で、建物の価値を大幅 に向上させることが可能な構造です。また屋根の明かり 取りと構造体を一体化しているため、耐震性に優れると ともに、昼間の自然光を極力多く取り入れ、明るく快適 な作業空間を提供することができます。
SENS(センス)は、シールド(S)により「切羽保 持」と「掘削」を行い、場所打ちコンクリート(Extruded Concrete)を一次支保材として利用し、NATM(N)と同 様に化粧巻きとして二次覆工コンクリートを打設してト ンネルを完成させるという、それぞれの工法の利点を取 り入れ開発したシステム(S)です。未固結の帯水砂質土 層からなる東北新幹線三本木原トンネル工事において開 発され、その威力を遺憾なく発揮しました。この工事の 成果により、SENSがNATMとシールド工法の境界領域 の地盤に対する工法として定着し、さらに大深度開発に めざましい活躍をすることが期待されます。
新しいトンネル工法 SENSは、2006年度「土木学会 技術賞*」を受賞。2005年度 の箕面有料道路・箕面ト
ンネルに続いて2年連続の受賞となりました。
*土木学会技術賞 具体的なプロジェクトに関連して、土木技術の発展 に顕著な貢献をなし、社会の発展に寄与したと認められる計画・設 計・施工または維持管理などの画期的な個別技術(情報技術、マネジ メント技術を含む)に与えられる。
石川県の金沢外環状道路涌波トンネル工事で開発され たPSS-Arch工法は、先行アーチ支保による(掘削前に 曲がり鋼管支保工により地山を支保する)地山補強工法 です。新たに開発した「先端に取り付けた刃口とウォー タージェットおよび圧縮空気の併用で、刃口を圧入させ ながら掘削を行う非回転式掘削方法」により、従来の補 助工法と同等の経済性で、飛躍的な品質向上と工期短縮 を実現しました。
PSS-Arch工法は、さらに都市部へと適用範囲を広げ、 東京地下鉄「13号線高田A線工区土木工事」の中間ポ ンプ室でも採用されました。この工事は、地下鉄の単線 トンネル最深部に中間ポンプ室を非開削で施工するもの です。工事場所は都市の交差点直下(土被り30m)に 位置し、真上にはNTTや東京電力の埋設物があり、しか も土質に粘性土が含まれているため、工法の改良を進め ました。大きな改良点としては、鋼管の断面性能と施工 性の向上のため、これまでの円形断面を変更して矩形断 面の曲がり鋼管を採用したことです。また、ウォーター ジェットの噴射ノズルも固定式からスイング式に替えて 粘性土での掘削性能を向上させています。
SENS──NATMとシールドを融合した新しいトンネル工法
PSS-Arch工法──先行アーチ支保による地山補強工法
Future Factory──レイアウトの自由度を高めた大空間
スレンダーな超高層住宅は地震時に大きな転倒力が働 きます。このため、一般に地震時の入力を減らす目的で 水平方向に極めて柔らかい免震装置で支えていますが、 逆に強風時には建物が横揺れし移動しやすいという弱点 があります。当社が初めて採用した「風揺れ対策ロック 機構付きオイルダンパー」は、風速計に連動してオイル ダンパーが建物の横揺れを自動的にロックする機構を有 しているため、快適な居住空間を提供しています。
近年、既存構造物のリニューアル工事や耐震補強工事 など建設市場の多様化に応じて、土木、建築における充 填材の需要が大幅に増えています。こうしたニーズに応 えるため、プレミックスタイプの水中でも分離しない充 填用モルタル「マックスAZ」を開発しました。新しい機
ロック機構付き免震建物──最新の免震技術による快適な居住空間
■マックスAZの水中分離性と充填性の状況
最新の免震技術を採用した 「ビオール大阪 大手前タワー」
水の濁りも少なく、打設したモル タルもセルフレベリング性を有し ている
水の濁りは少ないものの、打設し たモルタルはセルフレベリング性 を有していない
■適用対象例
構の増粘剤を用いることにより、①水中打設時に強度の 低下が少なく、水の濁りが少ない、②水中不分離性を有 していながら流動性が高いなどの性能を有するモルタル です。既設トンネルの補修など、水が存在する状況にお ける充填に大きな威力を発揮しています。
マックスAZ
──水中でも分離しない充填
じゅうてん用モルタル
マックスAZ 他社製品 既設トンネルの補修
耐震補強工事の充填材
HIGHLIGHT
ハイライト
2006-2007
技術
シールドマシン全景
PSS-Arch工法のイメージ
地下鉄の中間ポンプ室施工イメージ
8
これが熊谷組のCSR!
2006年度、CSR活動の基本方針と実施事項を策定しました。
社員のCSR活動に対する意識向上を最優先のテーマと定め、
CSRについてのリーフレットを作成、全国で説明会を開催してCSR啓発活動を推進しています。
当社では、企業・社会・環境の調和を図るべく、企業 活動の基本的精神・指針として「社訓」「経営理念」「熊 谷組行動指針」を制定しており、この実践を通じて社会 に貢献し、みなさまから信頼される企業集団の確立を目 指しています。
社訓
――
受け継がれる創業の精神
熊谷組の社訓は、会社設立の1年後、1939年に創業 者である熊谷三太郎が社員の心得三箇条を書いた「社則」 がその始まりです。その後1946年に「社訓」となり現 在にいたりますが、「信用の昂揚」「親切」「共存共栄」 の精神は、今日まで変わることなく受け継がれています。
経営理念
――
熊谷組が目指すもの
経営理念は1993年に制定しました。
社訓制定当時から飛躍的に発展し、規模も大幅に拡大 した当社が、改めて価値尺度を統一し、自らが目指すべ き方向を定めたものです。当社は、この経営理念の実践 を通じて、「社会に貢献する」「創造的な」「活力ある」 「社会に評価される」企業集団を目指しています。
熊谷組行動指針
――
企業市民としての自覚と責任
熊谷組行動指針は、熊谷組が創業100年を迎えた 1998年に制定しました。
企業市民として高い存在価値を確保することをすべて の行動の基本とするもので、左記の序文に続き、行動理 念と行動基準について、「法と社会的規範の遵守」や 「社会との調和」などの基本原則を宣言するという形で 定めています。当社ではこの行動指針の実践を前提とし た企業活動を展開しています。
熊谷組のCSR
「社訓」、
「経営理念」そして「熊谷組行動指針」のもとに
熊谷組行動指針
(序文)私たちは、「経営理念」に「企業市民としての自覚と責 任を持ち、品位を重んじた行動により社会に評価される 企業集団」を掲げ、真に存在意義を評価いただける企業 を目指しております。
このためには、個々人に求められる以上に企業として の厳しい自己規制、徹底した倫理の追及が不可欠であり ます。お客様、株主、地域社会は勿論のこと、私たちの 企業活動に係わりを持つ全ての関係者にとって存在価値 の高い企業でありたい、これを常に行動の基本において 参ります。
ここに、「企業市民」としての熊谷組行動指針を制定す るとともに、その実現こそが経営者自らの最も重要な責 務であると認識し、全社一丸となって永続的に最大限の 努力を行うことを宣言いたします。
経
営
理
念
一 建 設 を 核 と し た 事 業 活 動 を 通 し て 、 国 内 外 に お い て 自 然 と の 調 和 の と れ た 人 間 活 動 の 場 を 構 築 し 、 優 れ た 総 合 力 を 発 揮 し て 社 会 に 貢 献 す る 企 業 集 団 を 目 指 す 。 一 一 貫 し た 高 品 質 な 顧 客 サ ー ビ ス と 企 業 環 境 と の 調 和 を 図 り 、 社 会 に 豊 か さ を 提 供 す る 、 創 造 的 な 企 業 集 団 を 目 指 す 。 一 意 欲 と 誇 り 、 自 信 に 満 ち た 社 員 に 、 多 様 な 自 己 実 現 の 場 を 提 供 す る 活 力 あ る 企 業 集 団 を 目 指 す 。 一 企 業 市 民 と し て の 自 覚 と 責 任 を 持 ち 、 品 位 を 重 ん じ た 行 動 に よ り 、 社 会 に 評 価 さ れ る 企 業 集 団 を 目 指 す 。2006年度は基本方針と実施事項を策定してCSR活動 を行いました。本報告書にも記載しているとおり、良好 事例も多数出てきていますが、一方では、CSR活動に対 する認識が社員に浸透していないという課題が明確にな りました。そこで、簡単なリーフレット「熊谷組のCSR」 を作成して全社員に配付し、全支店で説明会を行い、 CSR活動に対する認識を徹底することとしました。
「熊谷組のCSR」説明会のねらい
説明会では、CSR活動の必要性、「熊谷組のCSR」の 考え方、熊谷組を評価する“お客様*”などについて解 説。その認識の上に立って、具体的には日常の業務にお いて「堂々とした誠実なものづくり」を実践することで あることを伝えました。
「堂々とした誠実なものづくり」とは、ものづくりの 過程において、“お客様(ステークホルダー)”に評価さ れ、信頼される公正な態度で臨みながら、お客様に満足 していただける品質・サービスを真心を込めて提供する ことです(詳細はP14∼15参照)。
2007年5月から、本社、支店、グループ会社を対象
として、全国で19回の説明会を開催。管理職、作業所 長など約1,200名が参加しました。
*「熊谷組のCSR」リーフレットでは、“お客様”=「熊谷組を取り巻く ステークホルダーのみなさま」と定義しています。
さらなるCSR活動の推進に向けて
1. 社内への浸透、協力会社への浸透の促進
今回の説明会に社員の約半数が参加しましたが、引き 続き全社員への徹底に努めます。また、各作業所におい てCSR活動を実践するには、協力会社への説明と理解が 必要であり、今後展開を図っていきます。
2. 本業における活動の促進
全社的、全員参加の活動として「堂々とした誠実なも のづくり」の実践を図
るため、今後も繰り返 し情報提供を行い、理 解度の向上と意識の徹 底を図っていきます。
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ス テ ー ク ホ ル ダ ー と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 熊 谷 組 の C S R
熊谷組グループ CSR報告書 2007
2006年度の反省に立ったCSR啓発活動
安 全 ・ 品 質 ・ 環 境
No.
1 活 き 活 き 職 場
■説明会の理解度(参加者へのアンケート集計結果)
「熊谷組のCSR」説明会
理解できた 少し理解できた 理解できなかった
81.4%
67.1%
43.0%
0 10 20 30 40 50
(%) 70.6% 17.8% 31.7% 54.2% 28.3% 0.7% 1.2% 2.8% 1.2%
知らなかった11.4%
全体
CSRについて知っていたか CSRの考え方、取り組みが理解できたか
少し知っていた45.5%
知っていた43.1%
熊谷組を取り巻く“お客様”の期待・関心 「熊谷組のCSR」概念図
熊谷組では、「企業市民としての自覚と責任を持ち、 品位を重んじた行動により、社会に評価される企業集団 を目指す」ことを経営理念として掲げています。これに 基づき、企業倫理を確立し、法令遵守経営を強く推進す ることを広く内外に宣言しており、「企業市民」として、 顧客、株主様、地域社会はもちろんのこと、当社の事業 活動に関わりを持つすべての関係者(ステークホルダー) にとって存在価値の高い企業であり続けるよう努めてい ます。
コンプライアンス体制
当社のコンプライアンス体制は、本社・支店各部署に よる自律機能、管理本部その他の専門部署による支援機 能、監査室による監査機能、以上3つの内部機能を中心 に成り立っています。
具体的には、本社・支店の各部署が、事前判断を徹底 のうえ、自律機能として法令その他諸規則を遵守し、こ れを、管理本部その他の専門部署が支援機能として法務 支援を行い、そして、これらの状況を監査室が監査機能 として事後的に監査を実施することにより、法令等違反 の早期発見・未然防止に努めています。また、それに加 えて、経営からの独立組織としての法遵守監査委員会が、 社外の観点で定期的に評価を行い、不具合があれば経営
に対して勧告するという体制をとり、コンプライアンス の徹底を図っています。
ス テ ー ク ホ ル ダ ー と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 熊 谷 組 の C S R
企業倫理の確立と法令遵守経営の推進
安 全 ・ 品 質 ・ 環 境
No.
1 活 き 活 き 職 場
経営理念の実現に向けて
熊谷組では、「建設を核とした事業活動を通して、社 会に貢献する企業集団を目指す」という経営理念の実現 のために、企業統治(コーポレート・ガバナンス)の実 効性を高めていくことが、最も重要な経営課題の一つで あると位置付けています。
コーポレート・ガバナンス体制
当社では、取締役会、監査役会、会計監査人からなる コーポレート・ガバナンス体制を採用しています。
取締役については、経営責任を明確にし、経営環境の 変化に対して最適な経営体制を構築するため、任期を1 年としています。また、取締役の職務の執行が効率的に 行われるよう、執行役員制度を採用しています。監査役 については、社外監査役に弁護士、公認会計士を選任し、 法律ならびに会計・税務の知識に基づく監査機能の強化 を図っています。会計監査については、仰星監査法人よ り公正な監査を受けています。
重要な経営課題については、取締役8名に執行役員1名 を加えた9名からなる経営会議において論点および問題 点を明確にした上で取締役会において決定しています。 その他に、社長を議長とする会議体として、業績計画
企業統治
──信頼される企業であるために
2006年5月、内部統制システム構築の基本方針を策定し、具体的仕組みの整備を推進。
透明で実効性の高い経営を実現し、顧客をはじめとするステークホルダーの信頼をいただくために、
コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。
熊谷組のCSR
達成状況の確認および工事リスクの管理のための支店業 績検討会議、ならびにCSRの推進に関わる事項の決定の ためのCSR推進会議を設置しています。経営会議、支店 業績検討会議、CSR推進会議には下部委員会として情報 戦略委員会、技術強化戦略委員会、受注案件審査委員会 など、部門横断的なメンバーによって構成される課題別 委員会を設置し随時開催しています。
内部統制システム構築に向けて
当社は、会社法に基づき、2006年5月15日開催の取 締役会において、内部統制システム構築の基本方針を決 議し、この基本方針に基づいて、内部統制の具体的仕組 みの整備を進めています。
2007年3月1日に内部統制推進室を設置し、部門横断 的なプロジェクトチームを指揮しながら全社的な内部統 制整備を推進しています。また、同4月1日には内部統 制推進委員会(委員長:管理本部長)を経営会議の下部 組織として設置し、体制整備に向けた基本的な方針など を検討するとともに、プロジェクトの進捗管理を行って います。
また、金融商品取引法に基づき2009年3月期からス タートする「財務報告に係る信頼性の評価及び監査」に 対しても体制の整備を進めています。
コーポレート・ガバナンス
業務執行
■コーポレート・ ガバナンス体制図
経営会議
事業部門 監査室
(内部監査機能)
管理部門 法務コンプライアンス部
(牽制機能)
選任 選任
指示 指示
指示 執行役員
29名
(取締役兼務8名)
選任 株主総会
会 計 監 査 人
取締役会 取締役8名 監査役会 監査役5名 (うち社外監査役3名)
監査
監督
監査 指導
監査 監査
企業倫理
──コンプライアンスの徹底
自律・支援・監査という3つの内部機能を中心とする体制の整備、「法遵守監査委員会」の設置、
さらにはトップが先頭に立っての強化策推進などにより、コンプライアンスの徹底を図っています。
2006年度は、
コンプライアンス・トップ研修会、
全国各地でのコンプライアンス研修会を実施しました。
■コンプライアンス 体制図
外部評価機能
法遵守監査委員会
社外の目で評価
経営
法遵守システム の維持整備、業 務遂行部門の法 務支援
業務遂行過程の 法遵守チェック は、部門長指揮 下、各部署の責 任で実施
業務全般にわた る監査実施なら びに監査結果の 経営への報告、 是正勧告
勧告 指示
支援機能
管理本部ほか
全社的な法遵守体制 の整備と法務支援
指示
監査機能
監査室
厳正な監査
自律機能
本支店各部署
事前判断の徹底
監査結果報告
ここ数年来の社会環境の変化、とりわけ、建設業界を 取り巻く環境は大きく変わりつつあります。そして、そ の背景には、入札談合事件および構造計算書偽造事件な ど、建設業界に関係したさまざまな法令違反事件の頻発 が関係しており、これらにより、建設業界に対する信頼 は大きく損なわれました。
建設業界に対する信頼を回復するため、現在、法律改 正などさまざまな取り組みがなされておりますが、企業 においても、今後、社会の急激な変化に対応していくた めには、それまでの既成概念にとらわれない確実な意識 改革が必要となっております。
当社では、企業倫理を確立し、法令遵守経営を実践す るため、社内研修会やその他のさまざまな施策に積極的 に取り組むことはもとより、役員自らが「コンプライア ンスには一切の例外がない」ということを、グループ会 社社員を含む当社役職員とのコミュニケーションを通 じ、周知徹底させています。
「コンプライアンスには
一切の例外がない」
綱紀担当役員 常務取締役
新井 克人
体 制 整 備 と 法 務 支 援
電子マニフェストの導入
2005年度より首都圏支店で電子マニフェスト*を試
行運用してきましたが、2007年度より、全支店に導入 しています。電子マニフェストのデータを、当社の建設 副産物管理システムに自動的に取り込むため、作業所お よび支店において、電子マニフェストと紙マニフェスト の一元管理が可能となります。
*マニフェスト:産業廃棄物管理票
建設副産物管理システムに
石綿含有産業廃棄物を追加
法令改正により「石綿含有産業廃棄物」である旨をマ ニフェストに記載することが義務付けられたため、建設 副産物管理システムを改訂し、追加しました。
■建設副産物管理システム入力画面
自主基準を定めて
法規制遵守を徹底
事業活動の推進にあたっては、環 境関連法規制の遵守はもとより、厳 格な自主基準を定めて、適正な作業 所運営に努めています。
過去5年以内の主な事故、行政報告と対応
【2006年度】
●関東の福祉施設の改修工事において、既存のボイラー
用オイルタンクの重油が排水路に流出したため、当該 工事の作業員と地区の消防隊により直ちに回収しまし た。なお、再発防止策として、イントラネットに事故 等に関する情報を掲載する「環境事故ニュース」を新 設し、リアルタイムに全社員に注意を促すようにしま した。
【過去5年以内】
●山陰の1作業所において、条例に定める「県外廃棄物
の事前協議」に漏れが一部生じたため、直ちに報告し 搬入承認通知書を受領しました。対応として、建設副 産物管理システムに「支店管理用メモ機能」を新たに 追加しました。
●山陰の処理業者の廃業により、マニフェストの一部に
未回収が生じたため、県所管部局と協議して、「措置 内容等報告書」を提出しました。
●中部の不適正処理をした処理業者との取引はありませ
んが、1作業所において、この業者と関係した業者と 少量の取引があったため、市所管部局にマニフェスト の管理状況等を報告しました。
※上記事故においても再発防止処置を実施しています。
法違反による罰金、訴訟などの状況
2006年度、法違反による罰金、科料はなく、訴訟も 受けていません。また、県市所管部局による建設リサイ クル法遵守状況パトロールなどにおいても、特に指摘な どを受けていません。
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ス テ ー ク ホ ル ダ ー と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 熊 谷 組 の C S R
熊谷組グループ CSR報告書 2007
環境法規制遵守の状況
安 全 ・ 品 質 ・ 環 境
No.
1 活 き 活 き 職 場
不祥事
(行政機関からの勧告・命令・処分)和歌山県が2004年11月に入札を執行した「紀の川中 流流域下水道(那賀処理区)那賀幹線管渠(シールド) 工事」に関し、2006年12月、当社社員が刑法の談合罪 により在宅起訴され、2007年5月に有罪判決を受けま した。これにより、国土交通省より2007年9月6日から 10月5日まで、国土交通省近畿地方整備局管内において、 建設業法に基づく営業停止処分を受けました。
また、2004年9月以降、公正取引委員会にて審判手 続を行っていた新潟市発注工事に関する独占禁止法違反 事件については、2007年1月、同意審決を受けたこと にともない、国土交通省より、2007年6月12日から6 月26日までの15日間、新潟県の区域において建設業法 に基づく営業停止処分を受けました。
2007年6月には、防衛施設庁が発注する建設工事 (平成16年度および同17年度発注の土木一式工事およ び建築一式工事)に関し、当社は、独占禁止法違反によ り、公正取引委員会から排除措置命令ならびに課徴金納 付命令を受けました。
不祥事への対応
[トップメッセージの発信]
当社では、どのような状況においても法令遵守が最優 先であることを、社員はもとより、その他の関係先(グ ループ会社など)にも周知徹底させるため、社長を含む 役員自らが、さまざまな会議や期首・期末の訓示など、 あらゆる機会をとらえて、法令遵守に関するメッセージ を発信しています。
[コンプライアンス・トップ研修会]
2006年度、当社ではトップマネジメント研修の一環 として、役員・支店長を対象とするコンプライアンス・ トップ研修会を開催しました。
この研修会は、すべての経営判断において法令遵守が 大前提となること、また役員・支店長の日頃の経営姿勢 や言動が、部下の法令遵守に対する意識や言動に大きな 影響を与えることを再認識してもらうためのもので、顧 問弁護士などを講師とし、毎回異なったテーマを取り上 げて、計4回実施しました。
■2006年度コンプライアンス・トップ研修会概要
12
熊谷組のCSR
[コンプライアンス研修会]
2006年度、当社では、教育・研修を通じた意識改革、 法令遵守風土の醸成のため、検事経験を有する弁護士や 刑事事件に精通する弁護士を講師として、当社の全社員 およびグループ会社の社員を対象とするコンプライアン ス研修会を開催しました(本社:計7回、支店:計21回、 グループ会社:計3回開催)。
[談合防止に向けた主な取り組み状況]
当社では、談合を含む一切の不正・不法行為との完全 決別を図っており、社員一人ひとりが徹底した法令遵守 意識に基づく行動を実践するため、役員を含む当社社員 およびグループ会社社員は、2006年度より年1回、 「法令遵守に関する誓約書」を提出しています。
また、2007年度は、全国各地で入札談合事件が頻発 している状況に鑑み、営業系社員を対象に、改正独占禁 止法の概要説明など談合防止に向けた社内研修会を実施 しています。
個人情報の保護
企業の重要な責務として、個人情報保護のための社内 体制整備を進めています。
各種の基本ルール(基本理念、個人情報保護方針、個 人情報保護規程など)を制定するとともに、同法の定め る法定公表事項を当社のホームページ上に掲載。社内組 織として、個人情報管理責任者、個人情報管理担当者お よび監査責任者を選任・配置し、株主、社員その他当社 に関係するすべての方々の個人情報の適切な取り扱いお よび保護に対する取り組みを行っています。
また、個人情報保護法対応マニュアルを策定・導入し、 これを全社員に展開するなどして個人情報の保護に努め ています。
なお、2005年4月の個人情報保護法全面施行以来、 当社では個人情報漏洩事故は1件も発生していません。
訴訟の状況
全国6地裁で訴訟係属中の「トンネルじん肺損害賠償 請求事件」を除き、2007年3月末時点で当社が抱える 訴訟事件数は合計11件となっています。
そのうち当社が原告となっている訴訟事件は合計3件 であり、残り8件は当社が被告となっているものです。 日程 講師 テーマ
高 巌教授講演(2007.3.20)
■法規制遵守の取り組み
優良な産廃処理業者の 選定
適切なマニフェストの 管理
土壌汚染、埋設廃棄物 問題への対応
建設副産物 取扱要領
建設副産物管理 システム
電子マニフェス トの導入
土壌汚染 対応要領
・支店指定業者制度の展開 ・処理委託契約の支店による締結
・支店にて必要事項を印字したマニフ ェストを、着工前に作業所に配付 ・独自のマニフェスト管理システムを
開発し運用(1997年度より)
・2007年度より全支店にて導入
・当社はもとより発注者、近隣住民等 への影響を踏まえ、営業・施工部門、 作業所等の役割を定め総合的に対応
項目 自主基準 取り組み内容
2006.6.23 御堂筋法律事務所 会社ぐるみ、
本井 文夫弁護士 組織ぐるみ犯罪とその防止
9.22 加藤法律事務所 新会社法における 加藤 義樹弁護士 取締役の責任
12.15 御堂筋法律事務所 建設業における法的リスク 桑山 斉弁護士
2007.3.20 麗澤大学 持続可能な社会と
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施工プロセスをお客様や地域のみなさまに積極的に公開
安 全 ・ 品 質 ・ 環 境
No.
1 活 き 活 き 職 場 熊谷組の「堂々とした誠実なものづくり」とは、もの
づくりの過程において、お客様に評価され、信頼される 公正な態度で臨みながら、お客様に満足していただける 品質・サービスを真心を込めて提供することであると考 えています。
「堂々とした誠実なものづくり」の実現のために、高 い倫理観を持って、お客様に対する丁寧な対応を心掛け るとともに、確かな品質の建造物をご提供することによ り「お客様のご安心・ご納得をとことん追求する」こと と、「建造物の生涯をとことんサポートする」ことを基 本姿勢として、営業・設計・購買・施工・アフターケア のすべてのプロセスにおいてさまざまな取り組みを進め ています。
「誠実なものづくり」企業として
営業からアフターケアに至る全プロセスで、総力を挙げて「堂々とした誠実なものづくり」にまい進。
特に施工プロセスは、お客様や地域のみなさまに積極的に公開しています。
また、お客様とのコミュニケーションと社会問題に対する真摯で迅速な対応に努めています。
熊谷組のCSR
各プロセスにおける取り組み
営業プロセス
お客様のニーズや関心事を的確に把握し、最適なソリ ューションの提供に努めています。
設計プロセス
より良い建造物とサービスの提供を通じ、「機能性」 「社会環境性」「事業性・経済性」「安全性」などを総合的に
検討し、何がお客様にとって最善かを追求しています。
購買プロセス
建設工事は多くの協力会社の力を合わせて進められま す。私たちは協力会社をパートナーとして、当社の技 術・ノウハウと協力会社の力を融合させ、最善の調達を 目指しています。また、グリーン購入を進めるなど環境 への配慮にも努めています。
施工プロセス
引渡しする建造物の確かな品質を実現するために、品 質マネジメントシステムに定めたプロセス管理を徹底す るとともに、安全・環境に配慮した管理も徹底していま す。さらに、お客様にいっそうご安心・ご納得いただける よう、施工プロセスをオープン化する取り組み(Voice of GEOMARK、K-TOPS)などを進めています(P15参照)。
アフターケアプロセス
お客様にとっては工事が完成し引渡しを受けてからが スタートです。私たちは建造物の使用段階でいかにお役 に立てるかが重要だと考えています。24時間・365日 対応のお客さま相談室を中心に、建築部門では「建物カ ルテ」で建物の基盤情報を整備するとともに、熊谷組グ ループのケーアンドイー(株)と連携して、お客様からの ご依頼やお問い合わせにスピーディかつ確実にお応えし ています。
「堂々とした誠実なものづくり」にまい進
モバイル事業(携帯電話等の無線基地局建設工事、通信施 設建設工事を行う事業)において、通信施設の建設は、送受 信可能な個所を速やかに拡大しユーザーの利便性を高めるこ とを目的としており、この仕事を請負う熊谷組の「堂々とし た誠実なものづくり」は、お客様にご満足いただくために、 より安く、より早く、より安全に、より良い物を提供するこ とであると考えています。
【営業プロセス】
発注者の建設計画策定の一助となれるよう、ビル、ゴルフ 場、リゾートなどの送受信不良の情報を収集し、事前に資料 を提出。また、発注者からの協力要請に対して速やかに対応。
【設計プロセス】
当社の持つ経験と技術で鉄塔局・ビル局の計画を行い、安 全かつ精度の高い基地局を設計。
【購買プロセス】
発注者による集中購買が徹底しているため、資機材を使用 する場合は、サービス開始の日から逆算し、確実な発注を実 施。
【施工プロセス】
発注者が一番重要なポイントとして位置付けている携帯電 話基地局のための借地権交渉業務に重点を置き、社員が先頭 に立って地権者・近隣のみなさまへの対応を行い、ご安心い ただける契約条件のとりまとめを行う。
【アフターケアプロセス】
基地局の特殊性もあり、竣工引渡し後は簡単に立ち入るこ とができないため、定期的に発注者と連絡を取り合い、必要 な対応を行うとともに、災害などの発生による緊急事態に際 しては、当該施設の公共性を重視し、要請に応じて速やかな 対応を実施。新潟県中越地震の際にはau山古志村局の早期 復旧を支援。
アスベスト問題
2005年7月以降、社会的な問題となったアスベスト (石綿)問題に対して、熊谷組では本社・支店の各部門
が合同で問題の対応にあたっています。
特に2006年9月には「石綿障害予防規則」が改正さ れ規制が強化されたために、解体工事・改修では関連法 規に則った適正な施工管理に努めています。
耐震偽装問題
2005年秋の「耐震偽装問題」は、世間に大きな衝撃 を与えました。
熊谷組では本件に関するお客様からのお問い合わせに 対して迅速かつ丁寧な説明をするという基本方針のも と、構造設計部門を中心に全社をあげて対応に努め、設 計・施工した物件の安全性について確認しています。
エレベーター問題
最近ではエレベーターのワイヤーロープの破断事故 や、使用材料の強度不足などが報道されました。
熊谷組ではその都度過去の施工実績を調査して、該当 物件への迅速な対応に努めています。
社会問題への真摯で迅速な対応
発注者のみならず、地域のみなさまやエンドユーザー の方々に工事現場を積極的に公開してご覧いただいてい ます。この活動を熊谷組は、土木工事では「Voice of
事例
モバイル事業における取り組み
GEOMARK」、建築工事では「K-TOPS」と呼び、それ ぞれ特徴のある現場公開を行っています。
Voice of GEOMARK
ボイス・オブ・ジオマーク■第二東名高速道路・引佐インターチェンジでの現場見学会
重機の体験乗車は子どもたちに大人気 みんなで記念撮影
防水シートの落書きコーナーも設置
Voice of GEOMARKは、これまで高い塀で囲まれて きた工事現場の中を、広く一般の方々に開放しよう という土木事業本部の活動で、1997年度から始ま りました。毎年、全国の多くの工事現場で見学会を 実施しています。現場見学では、一般の方々に公共 事業の大切さをわかりやすくご説明するよう心掛け ています。
※「ジオマーク」は地球を示す接頭語“geo(ジオ)”に、目印を 示す“mark(マーク)”を加えた造語で、巨大な土木構造物を イメージして作られました。
K-TOPS
ケートップス熊谷組の建築作業所では、工事中でなければ確認いた だけない施工途中のプロセスを、お客様やその関係者の みなさまに公開して直接見ていただく“K-TOPS(Kumagai Total Open Process System)”を推進しています。
また“K-TOPS”では、発注者だけでなく、教育施設で あれば教師や学生、医療施設では医師や看護師、共同住 宅ではエンドユーザーなど、完成後の建物を利用される みなさまをはじめ、地域住民のみなさまや学生も対象と した現場見学会や説明会も積極的に開催しています。
小学校の校舎建て替え工事で は、全校児童800名を対象にし た現場見学会を開催。日頃は仮 囲いの外側からしか見ることの できない工事現場の見学に、児 童らは興味津々でした
福祉施設の新築工事で、職長会と連 携して現場の月刊誌を作成し、工事 進捗状況などを地域に公開。さらに 付近を散歩している犬の写真を仮囲 いに掲示したところ好評で、合計 100匹以上の写真を掲示しました。 「熊谷組の現場は近隣とのコミュニ
ケーションを進んで行っているね」 と高い評価をいただきました
■現場見学会と地域コミュニケーション
当社が設計施工した病院建て替 え工事で、看護師やスタッフの 方々向けに見学会を開催。実際 に使用される立場からのご意見 やご要望を工事に反映させるこ とができ、大変喜んでいただき ました
ただきました。株主総会後にお送りした冊子「株主通信」 においては、当社の施工した建物やトピックスについて 写真を用いて紹介しています。
また、ホームページにおいて決算情報(決算短信、中 間決算短信など)や適時開示資料を迅速に開示するなど、 株主様に業務の内容や取り組みを知っていただき、当社 についてよりいっそうご理解
を深めていただけるよう努め てまいります。
【お客様の声アンケート】
建物をお客様に引き渡してから3年経過した時点で、 「お客様の声アンケート」を実施しています。
このアンケートでは3年経過して気付いた建物の使い 勝手の良さ・悪さ、そして不具合を感じているときには その内容などをお客様に評価していただいています。
また、建物関連以外にも、営業活動中や施工中、そし てアフターケア段階での、担当社員のお客様への対応の 様子についてもご意見をうかがっています。
アンケート結果については、お客様から回答をいただ くたびに内容を確認し、社内への展開を図っています。 また、不具合の内容が記載されている時は技術的な原因
を調査して再発防止に向けた取り組みを進めるなど、ア ンケート結果を有効に活用しています。
CS活動の成果と今後の課題
「お客様の声アンケート」における、“アフターケア全 般”についての評価の推移を見ると、この5年間、お客 様からの評価が、少しずつ高まってきました。従来進め てきた、アフターケア体制の充実を軸とする活動の成果 が現れてきているといえます。
今後はアフターケアの充実とともに、「誠実な営業、 誠実な施工」の実践を徹底して、お客様からよりいっそ う信頼されるCS活動を目指していきます。
ス テ ー ク ホ ル ダ ー と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン
熊 谷 組 の C S R
安 全 ・ 品 質 ・ 環 境
No.
1 活 き 活 き 職 場
10年ぶりに配当を行いました
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「お客様に感動を」
熊谷組では、2002年から毎年「お客様に感動を」の ポスターを作成し全職場に掲示しています。
2007年度のポスターには、「お客様に感動を」の言 葉とともに「私たち熊谷組は、総力を挙げて誠実な営業、 誠実な施工を実践してまいります」という大田社長のメ ッセージを掲載しました。
このメッセージは、現在熊谷組が目指しているCS (Customer Satisfaction:顧客満足) 活動の具体的な取
り組みを示しているといえます。
熊谷組のCS活動
お客様から信頼される企業を目指すCS活動を推進し ていくため、1998年、本社にCS推進室を設置しました。 翌年4月には、全支店に24時間対応の建物相談窓口をも つ「お客さま相談室」を配置し、お客様からの相談や苦 情をいつでも受けられるように、そして迅速にお客様に 対応していくことを軸としてCS活動を進めてきました。
その後さらに、お客様からの声を積極的に取り入れる 活動を強化し、現在は以下の活動に取り組んでいます。
お客様の視点から
──コミュニケーションへのこだわり
「お客様に感動を」これが熊谷組の掲げるスローガンです。
あらゆるシーンでお客様とのコミュニケーションを深めながら、
お客様にご満足いただき、さらには感動していただける「誠実なものづくり」を目指しています。
【24時間対応の建物相談窓口】
お客さま相談室発足と同時に設置した建物相談窓口 は、建物についての不具合が発生した時や建物の改修工 事などの相談を受け付けています。通常の業務時間内だ けでなく夜間・休日も応対できるように、フリーダイヤ ルの24時間受け付け体制を確立しています。
また建物相談の受け付けだけではなく、建物の不具合 の内容、状況によっては、お客様のところへ直ちに伺っ て不具合是正を行う緊急出動体制も兼ね備えています。 最近では、建物相談以外のさまざまなお問い合わせな ども多数いただくようになり、「建物相談窓口」から 「お客様相談窓口」の役割に進化しつつある状況です。
【CSヒアリング】
お客様の熊谷組に対するご意見やご不満を直接おうか がいすることを目的として、本社や支店の経営幹部が、 全国のお客様を訪問して「CSヒアリング」を実施して います。建物の出来栄えや使い勝手、建物を引き渡した 後のアフターケアなどについてのご意見とともに、建物 以外の内容、例えば熊谷組との関わりの中で感じた仕事 の進め方とか、お客様への社員の対応の状況についても うかがうようにしています。
この活動は、本社や支店の経営幹部が、お客様の意見 を直接入手できる取り組みとして、熊谷組のCS活動の 中でも重要な活動として位置付けています。
【全社員へのメールマガジンの発行】
CS関連のメールマガジン「お客様に感動をNews!」 を月2回発行しています。社員のCS活動を啓発する内容 のほかに、お客様に関連した情報を積極的に掲載。特に お客様から直接寄せられた苦情、お褒めについては、時 間をおかずになるべく早く取り上げて、全社員へ展開す るようにしています。
また、社員からのCS活動についての意見や感想、体 験談なども紹介しています。
ステークホルダーとのコミュニケーション
お客様とのコミュニケーションを大切にしています
2006年度版 2007年度版
熊谷組は、10年余りにおよんだ再建過程から脱し、 新たなステージへ移行した2006年度において、全社の 総力を挙げて利益の確保に努めてまいりました。そして、 将来に向け一定の利益を確保できる体制が整ったことか ら、10年ぶりに配当を行いました。これもひとえに、 株主様、取引金融機関様をはじめとする関係者のみなさ まのご支援、ご協力の賜物と深く感謝申し上げます。
今後も「ものづくり」を頑なに追求していくこと、併 せて技術力や財務および人的資源の充実を図りながら企 業力を向上させることで、安定した収益を確保し、長期的 な視点から株主様への利益の還元に努めてまいります。
もっと熊谷組を知っていただけるよう努めています
第70期定時株主総会にご出席いただいた株主様には、 東京本社2階屋上に設置した、都市部のヒートアイラン
ド対策としての屋上緑化・屋上ビオトープを見学してい 第70期株主総会(2007.6.28)
株主・投資家の視点から
──永続的な企業活動のために
10年ぶりの配当を行いました。株主のみなさまのご支援に深く感謝申し上げるとともに、
今後も事業基盤強化、企業力向上により、安定した収益の確保、利益の還元に努めてまいります。
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
(年度)
期待以上 期待通り ほぼ期待通り やや期待外れ 期待以下
2002
2003
2004
2005
2006
(%)
■“アフターケア全般”についての お客様の評価
(「お客様の声アンケート」結果より)
熊谷組グループ CSR報告書 2007 17