廃棄物のリサイクル資源化
つくば牡丹園 つくば薬草研究所
茨城大学大学院農学研究科地域環境科学専攻 関
浩一
廃棄物の資源化
食品廃棄物の排出量年間約 1700 万トン
(一人あたり 134kg/年)。
リサイクル方法のひとつとしてメタン発酵処理があります
バイオガスプラントから発生するメタン発酵残渣を有用な 堆肥として再資源化を行っています。
現行の食品廃棄物のメタン発酵後の堆肥は、重度の臭気
をもち、また、塩分を含んでいる等、再資源化のため、いく
つかの問題があります。
農地への有機肥料の還元
ゴミ処理問題以外の契機として
化成肥料の乱用による農地の地力低下 化成肥料の高騰
有機農業志向に伴う生ゴミの堆肥化
1990年代以降では特に環境問題への関心が高まって、資
源循環型社会の考え方も浸透してきており、資源利用でき
るものをなるだけゴミにしないように有効活用を図る事例
が出てきている。他に、生ゴミ資源化を新たな事業の創出
として高齢化社会や地域における雇用対策の場にしようと
するところもある。
生ゴミ資源化の方法
食品リサイクル法では資源化再利用 の手法
堆肥・肥料化(家庭生ゴミ)
飼料化
油脂及び油脂製品化
バイオガス化(メタン化)
堆肥化には
専用施設を建設して比較的大規模に事業を 展開
大型の事業用生ゴミ処理機を使って対応
ゴミ処理の仕組みと生ゴミの現状
• 1996年に発生した年間約1940万トンの生ゴミのうち、リサイクルさ
れていたのは168万トン、約9%。
家庭の生ゴミは5万トン、たったの0.3%。
・ 2001年に、生ゴミのリサイクルをうながすため、食品リサイクル法が 作られた。
•
その結果、2002年リサイクル率が10%未満が、2005年には20%ま で向上。食品関連事業者のリサイクル率は、2004年には50%を超 えた。しかし、家庭の生ゴミの再利用が進んでいない。
•
再利用には分別収集が不可欠、家庭生ゴミの分別収集をしている 市町村はとても少ない。
•
現在、生ゴミのリサイクルは、「肥料化」がほとんど。
•
生ゴミをバイオディーゼル燃料やメタンガスなどのエネルギーの原
燃料として利用する取り組みも、全体として比率は低い。
事例
土浦市バイオマスタウン構想
日立セメント株式会社
神立資源リサイクルセンターバイオプラント
資源回収
汚泥減容化バイオマス
食品リサイクル法に適合し、地球温暖化防止や循環型社会
形成に大きく貢献する 国内最大規模のメタン発酵施設
国内最大規模のメタン発酵施設
処理能力 : 食品廃棄物 135.9t/日
受入前処理設備
6系列(事業系・家庭系厨芥、加工食品廃棄物 (固体・液体)製造 残渣等対応)
メタン発酵槽 1,800m3/槽 × 2槽 堆肥化発酵槽 66m3/基 × 2基
食品廃棄物をメタン発酵処理による「バイオガス」と堆肥化発酵 処理による「有機堆肥」にリサイクルする、食品リサイクル法に適 合した施設。
生ごみ分別収集
土浦市では燃やせるごみを減らし、資源を利活用するために平成 27年4月より生ごみ分別収集を開始しています。
集めた生ごみは、メタン発酵処理により、メタンガスと堆肥にリサイク
ルしています。
即効性有機質肥料の開発(肥料
HIコンポスト改良)
•
バイオプラントで食品残渣からできる肥料(以下HIコンポスト)につい ては、
①動物性資材からの臭気が強い ②食塩が多く含まれ植害の恐れあり
③メタンガス抽出後の残渣で炭素含有量が少ない ④汚泥発酵肥料に分類される
市場価値が低く、ほぼ無料で取引されている。
販売先が郊外農家に限定される(“臭気”から「市内地農家」「家庭 菜園、園芸」には不向き)
使用目的が追肥に限定される(“炭素含有量”から「元肥、地盤改 良材」に適しない)
JGAP認定有機栽培農家が使用できない(汚泥発酵肥料について はJGAP認定有機栽培農家が使用できない)
•
一方で化学肥料を使用する農家の現状は、海外輸入の原料高騰・
円安等から肥料価格の値上がりが続いており、経営の圧迫要因と
なっている。「東南アジア等の需要から今後も輸入原料の高騰傾向
が続くもの思われる。このまま値上がりが続けば、経営継続困難な
農家が増えるのではないか」との見方がある。
堆肥短期化製造方法
【書類名】特許願 PAT01314
【発明の名称】堆肥の短期製造方法、耕作放棄地の短期農地化方法、汚染土壌の農地利用方法
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、牛、豚、鶏、馬など家畜の糞尿(以下、単に「畜産糞尿」という)、人糞尿、青刈 り作物、さらに食品残渣(これらを含めてここでは畜産糞尿とする)、特に牛の糞尿(以下、単に「牛 糞」ともいう)を主原料とする、堆肥の短期製造方法、さらに耕作放棄地の短期農地化方法、加えて 汚染土壌の農地利用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(堆肥化時間の短縮問題)
伝統的な畜産糞尿を主原料にして作られる堆肥は、畜産糞尿と稲藁などの副材料を混合して、野積 みにして、長時間かけてゆっくり堆肥化して得られる。現在では、法規制、悪臭問題などもあり、畜産 糞尿を、屋根がある土壌に浸透しない床の上に山積みにし、発酵が進み所定温度に到達したことを 目安に、切り返し(反転)を繰り返し、悪臭を除きながら、完熟させて作られている。そして、畜産糞 尿、特に、牛糞の完熟堆肥を得るには、おおよそ120日~150日間必要とされている。そのため、
家畜牛糞は、焼却処理などされ、処理費用、環境負荷を高めている。
【0003】
昨今では、特許文献1~3などに開示されているように、種々の畜産糞尿を用いた有機肥料、有機 肥料の製造方法が提案されている。しかしながら、いずれも早期堆肥化においては満足できるもの ではない。
【0004】
そこで、発明者は、すでに特許文献4に開示のように、畜産糞尿の従来にない肥料成分を高めた早 期有機肥料化を実現する有機肥料及び有機肥料の製造方法を開発している。その後、鋭意研究し た結果、さらに、早期に堆肥化できることを見出し、本件発明を完成させるに至った。
関東地方整備局 各河川事務所
・
河川堤防の刈草 の提供(無償
)日立セメント
日立セメント
神立バイオプラント
・HIコンポスト の提供(有償
)農事生産法人 つくば薬草研究所
・
製造場所の賃貸し
・
技術指導
・
施肥技術アドバイス
茨城大学 農学部
・
試作品評価
・
問題解決方策 の提案&指導
・
刈草堆肥製造
・
HIコンポスト&
刈草堆肥混合
・
製造指導
・
施肥アドバイス
・
農家
・
肥料
販売店・
家庭
(園芸用)
産学官連携 農工連携
刈り草搬入
モアによる刈り草粉砕作業
資材:米ぬか