The Study on Multi‑target Transportation Problem Based on Improved Genetic Algorithm
著者 LI Jiacheng
著者別名 李 嘉誠
その他のタイトル 遺伝的アルゴリズムの改良に基づくマルチターゲッ トの運輸問題に関する研究
page range 1‑126
year 2020‑03‑24 学位授与番号 32675甲第483号 学位授与年月日 2020‑03‑24
学位名 博士(工学)
学位授与機関 法政大学 (Hosei University)
URL http://doi.org/10.15002/00022973
1. 論文内容の要旨
経済のグローバル化や情報通信技術の迅速の発展により、社会全体は大きく変貌して いる。製品と製造業者、材料循環、商品取引やマネージメント体制の変化に伴い、社会 的意味での製品と貿易の流れ処理に対し、現代の物流業界の状況はますます目立つよう になっている。物流コストの計算は、国内総生産(GDP)の大きなシェアを占めており、
国民経済の質と量の両面に影響を与える。事業体としては、事業の物流コストを削減し、
利益空間を大きく改善することもできる。特に、経済のグローバル化により、ますます 激しい事業競争の中での物流要素の影響は注目されている。電子商取引環境での事業と して、製品そのものからの利益空間は大きく縮小されている。可能な限りコストを削減 し利益を上げるために、物流システムは事業展開時に大きく注目される。運輸問題は物 流ネットワークの中で最も重要な環節であるため、運輸システムのコスト削減は物流全 体のコスト低減につながる。本研究はそれぞれ、人、車両、経路、アルゴリズムの側面 から、物流運輸システムに複数の重要なファクタを導入し、これらのファクタの最適化 で物流運輸システム全体のコスト削減を目指すこととした。
本論文は、全7章から構成されている。
第 1 章では、緒論として、まず物流要素の多様化と複雑化の観点から、物流ネット ワークにおける車両ルーティング最適化問題の研究背景と研究目的を述べる。従来の 主な研究内容の紹介、及び本研究で得られた主な結果を纏められている。
第 2 章では、本研究に関連する既存の研究内容を議論する。ルーティング最適化問 題の複雑さと研究概要を述べ、物流ネットワークにおける人、車両、経路、アルゴリ ズムのそれぞれの側面から既存の研究に対し評価を行う。
第 3 章では、車両ルーティング最適化問題に対し、疲労運転やドライバー割り当て 等の人の要素を考慮したモデル構築と、その最適解を求めるための遺伝的アルゴリズ
博士学位論文
論文内容の要旨および審査結果の要旨
論文題目 The Study on Multi-target Transportation Problem Based on Improved Genetic Algorithm
氏名 李 嘉誠
学位の種類 博士(工学)
学位番号 第483号
学位授与年月日 2020年3月24日
学位授与の要件 法政大学学位規則第5条第1項第1号該当者(甲)
論文審査委員 主 査 李 磊 教授 副 査 和田 幸一 教授 副 査 藤井 章博 教授 副 査 平原 誠 准教授
ムの設計を議論した。また、クラウドソーシングにおける物流運輸最適化問題を取り 上げ、時間ウィンドと従業員の疲労度を考慮した静的モデルと動的モデルをそれぞれ 提案し、遺伝的アルゴリズムを用いて、シミュレーションを行った。
第 4 章では、2層物流ノードの運輸最適化問題を取り上げ、そのモデル構築をした うえ、提案した単親遺伝的アルゴリズムを用いてシミュレーションを行った。
第 5 章では、経路要素を注目した物流運輸最適化問題を議論した。特に、石炭の運 輸ネットワークを取り上げ、その経路最適化の数理モデルを提案した。標準遺伝的ア ルゴリズムとパルテノン遺伝的アルゴリズムを結合したハイブリッド遺伝的アルゴリ ズムでシミュレーションを行った。
第 6 章では、ルーティング最適化問題を研究するために、情報エントロピーとゲー ム理論に基づく遺伝的アルゴリズムを提案した。代表的なベンチマーク関数である Rosenbrock 関数、Rastrigin 関数と Schaffer 関数に対し、新しいアルゴリズムをそ れぞれ適用し、数値実験の結果により解の精度と性能を高めることを示した。
第 7 章では、本論文の主な研究内容をまとめ、残っている課題を分析し、今後の研 究方向として議論した。
2. 審査結果の要旨
本論文は人、車両、経路、アルゴリズムの側面から、物流運輸システムに複数の重 要なファクタを導入し、新しい最適化モデルの構築と効率的なアルゴリズムの提案に より、物流運輸システム全体の安全性の向上とコストの削減を目指した。まず、車両 ルーティング最適化問題に対し、疲労運転やドライバー配置等の人の要素を考慮した モデル構築と遺伝的アルゴリズムによるシミュレーションを行った。クラウドソーシ ングにおける物流運輸最適化問題に対し、時間ウィンドと従業員の疲労度を考慮した 静的モデルと動的モデルをそれぞれ提案し、遺伝的アルゴリズムを用いてシミュレー ションを行った。また、2層物流ノードの運輸最適化問題のモデルを構築し、単親遺 伝的アルゴリズムを用いてシミュレーションを行った。経路要素を注目した物流運輸 最適化問題として、石炭の運輸経路最適化の数理モデルを提案し、提案したハイブリ ッド遺伝的アルゴリズムの有効性を確認した。さらに、アルゴリズム改良の観点から、
情報エントロピーとゲーム理論の原理を導入する新しい遺伝的アルゴリズムを提案し た。代表的なベンチマーク関数に適用し、数値実験の結果により解の精度と性能向上 を示した。
本論文に関連した論文として、国際学術誌論文2件(筆頭著者2件)、国際会議論文 集論文6件(筆頭著者4件)として発表している。
以上、本論文で得られた物流運輸最適化問題における新しいモデルやその最適解を 求めるための新しいアルゴリズムに関する知見は、物流運輸システムの分野のみなら ず、他の最適化問題や進化的アルゴリズムの設計にも応用できるため、工学に資する
ところ大である。よって、本審査小委員会は全会一致をもって、提出論文が博士(工 学)の学位に値するという結論に達した。
(報告様式Ⅲ)