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1 公 営 企 業 を 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 2 企 業 会 計 基 準 の 見 直 しの 進 展 事 業 サービスの 拡 充 期 から 人 口 減 少 社 会 インフラ 更 新 縮 小 時 代 へ 民 間 企 業 との 比 較 分 析 を 容 易 にするために 整 合 を 図 る 必

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地方公営企業会計制度の見直し概要について

平成26年3月 帯広市上下水道部

約半世紀ぶりに地方公営企業会計制度が改正されました。

この会計制度は、全国約3,000の地方公営企業法の財務適用企

業の経営管理ツールの一つです。

新制度への移行により、貸借対照表や損益計算書など、予算内

容が大きく変わりますので、この改正内容の主な事項について解

説します。

(2)

● 資本制度の見直し(平成24年4月1日適用)    ・法定積立金制度の廃止   ・資本剰余金の処分制限の廃止   ・減資制度の導入 ● 会計基準等の見直し(平成26年度予算及び決算から適用)   ① 借入資本金の表示区分の変更 ⑦ 減損会計の導入   ② 補助金等により取得した資産の償却制度の変更 ⑧ セグメント情報の開示   ③ 引当金の計上義務付け ⑨ キャッシュ・フロー計算書の作成   ④ 繰延勘定の原則廃止 ⑩ 勘定科目の見直し   ⑤ たな卸資産への低価法の適用 ⑪ 組み入れ資本金制度の廃止   ⑥ リース会計の導入 地方公営企業の更なる経済性の発揮のため、民間の企業会計原則 の考え方を取り入れることとする 負担区分原則に基づく一般会計や国庫補助金等の公的負担の状況 を明らかにする 経営の自由度を図る観点から、資本制度の見直しを行う ① 現行の企業会計原則の考え方を最大限取り入れた ものとすること ③ 地方公営企業経営の自由度向上など地域主権改革 に沿ったものとすること ② 地方公営企業の特性等を適切に勘案すべきこと ③ 地域主権改革の推進 財務会計における透明性の向上と自己責任の拡大 ④ 公営企業の抜本改革の推進 地方公営企業経営の抜本的改革に向けた機運の高まり ① 公営企業を取り巻く環境の変化 事業・サービスの拡充期から人口減少社会、インフラ更新・縮小時代へ ② 企業会計基準の見直しの進展 民間企業との比較分析を容易にするために整合を図る必要性 見 直 し の 背 景 見 直 し に あ た っ て の 基 本 的 考 え 方 見 直 し 内 容 見直しの趣旨は、 財務諸表の姿が変化することにより、経営実態がこれまで以上に明らかになりますので、 より正確に把握し、 それに基づいた経営戦略を立てることができるようにするとともに、さらには市民にも理解しやすくすることにあります。 これから先、水道・下水道インフラの維持更新の時代を迎えますが、その中にあっても市民生活に必要不可欠なサービスを提供し ていくために、経営をいかに効率的・効果的に行っていくか、そのために必要な的確な財務情報を把握できるような会計制度が求め られたものです。 1

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借方 貸方 建設改良企業債をさらに分類する   【制度改正前】      【制度改正後】 資本 資本金 自己資本金 借入資本金 剰余金 資本剰余金 利益剰余金 •資本金とは、企業自身に帰属する財産の額を示している。また、公営企業については、 資産の額から負債の額を控除した額と定められている。 •借入資本金とは、①建設又は改良等の目的のために発行した企業債、②建設又は 改良等の目的のために他会計から借り入れた長期借入金に相当する額。

前提

•建設又は改良等の目的のために発行した企業債は、住民生活に必要なサービスを 基本的には永久に提供していく資産を取得するための財源であるから、民間企業で いう資本金に近い性質を持つとして、公営企業会計では借入資本金として資本の部 に計上されていた。 •しかし、実際には債務として償還する義務があること、利子の支払いを行っていること 等から貸借対照表上「負債」として整理されることが適当とされた。

背景

資産 負債 資本 資産-負債

貸借対照表への影響

資産 負債 資本 自己資本金 借入資本金 資本剰余金 利益剰余金 借入資本金 資産 負債 建設改良企業債 資本 自己資本金 資本剰余金 利益剰余金 建設改良企業債 さらに 流動負債 1年以内に 返済期限到来 資本に計上 されていた借 入資本金が、 負債の建設 改良企業債 に変更 固定負債 流動負債以外 の負債 ワンイヤールー ルに基づき、1 年以内に返済 期限が到来する 債務は流動負 債に分類 2

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1.みなし償却制度の廃止 補助金等により取得した固定資産の減価償却の際には、取得価額から補助金等の充当額を控除した金額を帳簿価額とみなし、補助金以外の  財源についてのみ減価償却を行う制度  ※ 補助金等の分まで減価償却の対象とし、当該減価償却費を料金原価に算入することは適当でないということから創設されたもの (例) 取得価額100(企業債60 国庫補助金40) 耐用年数5年(償却率0.2) 残存価額0 <みなし償却を適用した場合(旧制度)BS>   <みなし償却廃止後(新制度)BS>   みなし償却と比較すると費用が多く出てしまうため、 制度廃止で減価償却の対象となった補助金分は 減価償却にあわせて収益化していくことに ⇒「長期前受金の収益化」制度の創設 1. みなし償却制度の廃止 2. 償却資産の取得又は改良に伴い交付される補助金等については、「長期前受金」として負債(繰延収益)に計上した上で減価償却見合い分を順次収益化 3. 建設改良に充てた企業債に係る元金償還金に対する繰入金についても補助金等と同様に減価償却見合い分を収益化 主な改正点 みなし償却制度とは? 【資産】 資産A 100 【資本】 借入資本金 (企業債) 60 【資本】 資本剰余金 (国庫補助金) 40 減 価 償 却 対 象 60 資産Aの減価償却費

60

×0.2=12(費用) 資産Aの減価償却費

100

×0.2=20(費用) 減 価 償 却 対 象 100 デメリット 補助金部分は減価 償却されず、取得時 のまま表示され続け るため、資産価値の 実態を適切に把握で きない。 メリット 帳簿価額に対する償 却割合が明確になるこ とで、将来の更新投資 等の検討がしやすい。 【資産】 資産A 100 【資本】 借入資本金 (企業債) 60 【資本】 資本剰余金 (国庫補助金) 40

前提

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2.償却資産の財源である補助金等は「長期前受金」に計上し順次収益化 固定資産の財源に充てられていた補助金等については「資本剰余金」として【資本】に計上されていたが、そのうち償却資産の財源に充てられているものは  「長期前受金」として【負債(繰延収益)】に計上し、固定資産の減価償却に合わせて収益化していくことになるもの。 <収益化の方法> (例) 資産A:取得価額100(企業債60 国庫補助金40) 耐用年数5年(償却率0.2) 残存価額0     平成25年度末(移行年度)時点で取得から3年経過している場合 (改正前)BSみなし償却 (改正後)BSみなし償却廃止 ~移行時の処理~ ◎みなし償却規定を適用していた資産は、当初からみなし償却を行っていなかったかのように修正する必要がある(上記図のとおり)  ・みなし償却適用で補助金以外分しか減価償却していなかった部分については、取得価額全体を償却対象として経過年数分を減価償却する。  ・資本剰余金に計上されていた補助金等については長期前受金に振替えた上で、減価償却対応分を収益化累計額に計上する。 H26.3.31 H26.4.1 【資産】 資産A 【負債】 【資本】 資本剰余金 (国庫補助金) 【資産】 資産A 【負債】 長期前受金 (国庫補助金) 【資本】 償却資産に充てられていた補助金等は 【資本】から【負債】へ 長期前受金は【負債】の科目ではあるが、金銭的な債 務とは異なり、補助金等で取得した固定資産の減価 償却を行う際に償却見合い分を収益化することで、 減価償却をどの財源で賄ったかを明確にするための もの ⇒会計上の【負債】に過ぎない ※収益の前受分であるため【負債】 【資産】 資産A 100 減価償却累計額 △36 【負債】 【資本】 借入資本金 (企業債) 60 資本剰余金 (国庫補助金)40 【資産】 資産A 100 減価償却累計額 △60 【負債】 企業債 60 長期前受金 (国庫補助金) 40 長期前受金 収益化累計額 △24 【資本】 ◆減価償却累計額 資産A100×償却率0.2×3年=60 ◆減価償却見合い分 収益化累計額 減価償却累計額60×(国庫補助金40/資産A100) =24 全体で見ると・・・ 減価償却費がみなし償却廃止で増加(60)するが、 その分収益化(24)されるので、制度改正による 影響はない。 4

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3.建設改良に充てた企業債に係る元金償還金に対する繰入金についても補助金等と同様に減価償却見合い分を収益化   帯広市下水道事業会計では「一般会計から下水道事業に対する繰出基準」に基づき、国からの交付税措置がある企業債については、 その元金償還額に対し「一般会計負担金」として繰入を受けている。 <基本的な考え方> (例) 資産A:取得価額100(企業債60 国庫補助金40)  企業債の毎年度の償還元金は10、その償還に対して一般会計負担金5を毎年度受け入れる <収益化の方法> ・原則として、当年度の減価償却費に繰入割合(元金償還額に対する一般会計負担金の金額)を乗じた金額が当年度の収益化額となる。 ・当年度の収益化額は、企業債償還に係る一般会計繰入金の総現在高を限度とする。 ・企業債償還に係る一般会計負担金の総現在高が不足する場合は、後年度、余剰が出たときに特別利益に計上し調整する。 (例)平成26年度に取得価格100で資産Aを取得(全額企業債)し、平成36年度まで毎年度10ずつ減価償却していく(残存価額は0)      企業債の償還年数は7年(2年据置・5年元金均等償還)、元金償還に対する一般会計負担金は50%の割合で受ける    平成26年度末の元金償還に対する繰入金残高は0とする 減価償却費に繰入割合(ここでは50%) を乗じた金額が収益化すべき額だが、 負担金残高が0なので収益化できない H29の一般会計負担金受入れ額は10 当年度の収益化額5を差し引いても 余剰が5発生するので、上記の過年度分に 充てることができる ⇒特別利益に計上する 全体で見ると受入れた一般会計負担金50 が8年間で全額収益化される i 当年度末一般会計負担金残高(f-(g+h)) 項目 a 減価償却額 b 減価償却額×繰入割合(50%) c 前年度末一般会計負担金残高(前年度のi) d 元金償還金 e 一般会計負担金受入れ額 f 収益化前の一般会計負担金残高(c+e) g 当年度収益化額(b (f<bのときはf)) h 過年度分収益化額(特別利益) ― ― ― ― ― ― 0 0 5 10 15 10 5 0 ― ― ― 5 5 ― ― ― 15 10 5 ③収益化前の一般会計負担金残高の限度で収益化額が決定される ― ― ― 5 5 5 5 5 5 5 5 ― ― ― 10 10 10 15 20 ― ― ― ― ― ― 10 10 10 10 10 ― ― ― ― ― ― 20 20 20 20 20 5 5 5 ②収益化前の元金償還に係る一般会計負担金残高 ― ― ― 0 0 0 5 10 15 10 5 ― 5 5 5 5 5 5 5 H34末 H35末 H36末 ①減価償却額×繰入割合 ― 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 H26末 H27末 H28末 H29末 H30末 H31末 H32末 H33末 企業債の元金償還に対する繰入金とは? 企業債 60 (償還10×6年) 国庫補助金 40 企業債 30 国庫補助金 40 一般会計負担金 30 元金償還に対し 一般会計負担金 (5×6ヵ年)=30 取 得 価 額 100 取 得 価 額 100 資産の取得時の財源を見ると、企業債60と国庫補助金 40で構成されているが、企業債60の償還に対して一般会 計負担金30を受け入れていることから、取得時に一般会 計負担金を受け入れていることと趣旨は同じとなる。 ⇒資産の取得に充てられた補助金と同じように繰入を受 けた分を長期前受金に振替え、収益化していくことにな る。

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○制度改正による移行時の影響(補助金等により取得した固定資産関係) 制度改正に係る移行処理について ・現在の資産価値の実態を適切に表示するため、みなし償却を適用していた資産は、当該規定を適用していなかった場合の帳簿価額とする。  (改正省令附則第6条②) ・現に資本剰余金として整理されている補助金等についても、当初から当該補助金等が収益化されていた状態になるよう移行処理を行う (改正省令附則第6条)

上記に基づき移行処理を行うため、移行後の財務諸表に大きな影響がある

【平成25年度末BSイメージ】 【平成26年度当初BSイメージ】  【資本】の資本剰余金  ⇒【負債】の繰延収益へ  ⇒負債が増加  非償却資産(土地等)の  取得に充てたものは  資本剰余金に残る 固定負債 資本金 流動負債 資本剰余金 繰延収益 (長期前受金) 利益剰余金 固定資産 流動資産 固定資産 流動資産 利益剰余金 資本金 流動負債 固定負債 資本剰余金 みなし償却を適用し補助金部分を減価償却していなかった資産は、 当初から補助金部分も減価償却していたように処理する。 ⇒補助金の減価償却分だけ固定資産が減少 資本剰余金のうち制度移行時までに収益化すべき金額を 利益剰余金に振替 ~利益剰余金の増加要因~ ①補助金等で取得した資産で、みなし償却を行っていな かった資産がある場合 ②企業債の元金償還に対する繰入金の収益化がある場合 6

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会計基準の見直しにより、以下の4要件を満たすものは引当金に計上することが義務付けられました。 ① 将来の特定の費用または損失であるもの ③ 発生の可能性が高いもの ② 費用または損失の発生が当該事業年度以前の事象に起因するもの ④ 金額を合理的に見積もることができると認められるもの 退職給付引当金とは、期末要支給額によって算定します。期末要支給額とは、年度末に特別職を含む全職員(年度末退職者を除く)が、 自己都合により退職するものと仮定した場合に支給すべき退職手当総額のこと。 なお、期末要支給額は水道事業が約4.4億円、下水道事業が約2.1億円と試算され、経過措置期間の4年で引当てを行うもの。 (単位:千円) 区分 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 合計 51,916 207,664 水道事業 110,485 110,485 110,485 110,484 441,939 賞与引当金とは、事業年度末に在籍する企業職員に対して支給が見込まれる期 末・勤勉手当のうち、当該事業年度の負担に属する支給対象期間相当分(前年 12月~3月)を計上するもの。   【 平成26年度計上額 】   期末勤勉手当(6月・12月)+賞与引当金(H27.6月分の期末勤勉手当×4/6) 貸倒引当金とは、水道料金などの未収金や貸付金といった金銭債権の うち、回収することが困難と見込まれる額を計上するもの。 金銭債権の回収リスクに応じ、3つのパターンに区分し過去の貸倒実 績率等合理的な基準により算定している。 下水道事業 51,916 51,916 51,916

引当金の要件

退職給付引当金

【改正前】 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 【改正後】 20 20 20 20 20 20 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 ※支給対象期間が前年12月から当年5月で、6月に期末手当・勤勉手当が支給される場合 120 賞与引当金のイメージ図 支給年度の費用 決算日 翌年度の費用処理額 当年度の費用処理額(賞与引当金) 債権分類 一般債権 貸倒懸念債権 破産更生債権等 対象債権 当年度発生の債権 前年度発生した債権のうち、破産更生 債権等に該当しない債権 居所不明等執行停止債権 算定方法 過去の貸倒実績率(3年平均) 過去の貸倒実績率(3年平均) 貸倒見積高

賞与引当金

貸倒引当金

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•収益性の低下により、投資額の回収が見込めなくなった状態の過大な固定資産の帳簿価格を、適正な金額まで減額する制度

減損会計とは

•より適正な経営成績をあらわせる。 •経営成績に問題がある場合は、より早期に対応策を講ずることができる。

効果

フロー

①固定資産のグループ化 キャッシュ・フローを生み出す最小の単位ごとにグループ化 ②減損の兆候 以下の4要件のいずれかに当てはまると減損の兆候有と判定 ①業務活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナス ②使用範囲又は使用方法について回収可能価額を著しく低下させる変化 ③経営環境の著しい悪化 ④市場価格の著しい下落 ③減損損失の認識の判定 帳簿価額>将来キャッシュ・フロー総額(割引前) であれば④の減損損失の測定にうつる ④減損損失の測定 帳簿価額と回収可能価額(正味売却価額と使用価値のいずれか大 きい方)の差額を減損損失とする。 ②で兆候なしと判断されたもの、③で減損損失が認識されなかったものは減損なしとなる 水道、下水道は事業全体でキャッ シュ・フローを生成するのが通例。 遊休資産については個別にグルー ピングする 遊休資産に該当する場合は、減損 の兆候有と判定される ④で測定された減損損失は、損益計算書で特別損失として計上され、貸借対照表の固定資産には、控除後の金額が表示されます。 8

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現 行 制 度 新 制 度 営 業 費 用 3,077 営 業 収 益 3,840 営 業 費 用 3,284 営 業 収 益 3,840 営 業 利 益 763 営 業 利 益 556 営 業 外 費 用 379 営 業 利 益 763 営 業 外 費 用 368 営 業 利 益 556 経 常 利 益 399 営 業 外 収 益 15 経 常 利 益 407 特 別 損 失 199 (特 別 損 失   0) 当 年 度 純 利 益 399 当 年 度 純 利 益 208 当 年 度 純 利 益 399 当 年 度 未 処 分 利 益 剰 余 金 821 934 当 年 度 未 処 分 利 益 剰 余 金 1,564 当 年 度 純 利 益 208 前 年 度 繰 越 利 益 剰 余 金 422 前 年 度 繰 越 利 益 剰 余 金 422 そ の 他 未 処 分 利 益 剰 余 金 変 動 額 営 業 外 収 益 219 経 常 利 益 399 経 常 利 益 407

損益計算書への影響

みなし償却制度の廃止に伴 う減価償却費の増加により 営業費用が207百万円増加 します。 国庫補助金等を収益認識す ることにより営業外収益が 204百万円増加します。 退職給付引当金の期首引 当不足額の分割費用処理 等により特別損失が199百 万円発生します。 みなし償却制度の廃止等 に伴う新会計制度への移 行処理によりその他未処 分利益剰余金変動額935 百万円が発生し、当年度未 処分利益剰余金は全体と して1,564百万円生じます。 9

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【 貸借対照表への主な影響 】

③ 退職給付引当金の計上により固定負債が103百万円増加します。

④ 遊休資産の帳簿価額を適正な金額に減額するため、固定資産が50百万円減少します。

① 借入資本金が資本の部から負債の部に区分変更されることにより、資本金が16,119百万円減少し、固定負債が15,107百万円、流動

負債が1,012百万円増加します。

② みなし償却制度の廃止により固定資産が3,301百万円減少します。また、国庫補助金等の資本剰余金が繰延収益へ区分変更されるこ

とにより、資本剰余金が8,924百万円減少し、繰延収益が4,819百万円増加、利益剰余金が743百万円増加します。

◎ 資産が減少する一方で負債が大きく増加するため、財務内容は全体として悪化した状態で表示されることになりますが、こ

れまでの経営内容が変化するものではありません。引き続き「おびひろ上下水道ビジョン2010」の基本理念に沿った、必

要な対策を必要な時期に講じていくことが重要であると考えています。

① 借入資本金を資本から負債に計上 固定負債、流動負債 資本金(借入資本金の廃止) ② みなし償却制度を廃止、長期前受金を計上 繰延収益(長期前受金) 固定資産、資本剰余金 ③ 退職給付引当金等を計上 固定負債、流動負債 固定資産、流動資産 ④ 減損会計を導入 固定資産 【見直し前の貸借対照表】 【見直し後の貸借対照表】 (単位 百万円) ②↓③↓④↓ 資本剰余金 利益剰余金 減少 増加 見直し項目 1,564 821 流動資産 ③↓ 1,613 4,818 繰延収益 ② 利益剰余金 ②↑ 剰余金 1,822 資本剰余金 ②↓ 258 資本の部 8,251 固定資産 27,928 資本金 ①↓ 6,429 資産の部 29,541 負債の部 21,290 固定負債 ①↑③↑ 15,210 流動負債 ①↑③↑ 1,262 資本金 自己資本金 借入資本金 剰余金 9,182 10,003 16,119 6,538 22,657 負債の部 216 資本の部 32,660 固定負債 流動負債 -216 31,230 固定資産 流動資産 1,646 資産の部 32,876 みなし償却資産の既償却相当分を減額等 10

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1.キャッシュ・フロー計算書とは 一定期間におけるキャッシュの増加や減少を示した計算書であり、水道・下水道事業がどのようにキャッシュを調達し、どのように使用して、最終的にいくら キャッシュが残ったのかを示すものである。 2.キャッシュ・フロー計算書の表示方法 ※ 帯広市公営企業では、多くの企業で採用されており、事務処理として煩雑にならない間接法を採用 3.キャッシュ・フロー計算書の仕組み キャッシュ・フロー計算書では、キャッシュの流れを3つに区分して表示 1.これまでの資金計画に代わり、予定キャッシュ・フロー計算書の作成が義務付けられた。また、決算に合わせて提出すべき書類の1つとして、キャッ シュ・フロー計算書の作成が義務付けられた。 2.キャッシュ・フロー計算書における「資金」は、貸借対照表における「現金・預金」と同定義とする。 制度概要 直接法 間接法 主要な取引ごとに収入総額と支出総額を表示する方法。 純利益に必要な調整項目を加減して表示する方法。 主要な取引ごとに基礎データを用意する必要がある。 多くの民間企業において間接法を採用。 表示方法 区  分 目  的 各区分に含まれる主なキャッシュ・フロー 業務活動による キャッシュ・フロー 水道・下水道事業会計の主たる業務活動に関するキャッシュの増減を表す。 <一般的には、多いほど事業活動がうまくいっている。> 収入:水道料金、下水道使用料 支出:水道・下水道施設の維持管理経費、支払利息 投資活動による キャッシュ・フロー 建設投資や固定資産の売買に関するキャッシュの増減を表す。 <一般的には、建設投資を行っていれば、マイナスになる。> 収入:水道・下水道施設の新設、更新に伴う補助金等 支出:水道・下水道施設の更新経費 財務活動による キャッシュ・フロー 借入金による収入及び返済に関するキャッシュの増減を表す。 <マイナスの場合は、返済が新たな借入額を上回っており、結果として借入金の残 高が減少している。基本的にはマイナスの方がよいといえる> 収入:水道・下水道施設の新設、更新に伴う新たな借入金 支出:借入金の償還金 11

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水道事業 平成25年度からの繰越額 1,318,839千円 平成26年度末残高 1,191,038千円 1.業務活動による 資金の増△減 1,512,211千円 2.投資活動による 資金の増△減 △2,074,748千円 平 成 26 年 度 中 の 資 金 の 増 減 3.財務活動による 資金の増△減 434,736千円 前年度からの繰越額13億2千万円と平成26年度中の業務活動 によって得た現金15億1千万円を、投資活動(固定資産の取得) へ20億7千万円を使い、財務活動(企業債の償還、借入)により4 億3千万円を得た結果、平成26年度末における現金の残高は11 億9千万円となりました。 下水道事業 平成25年度からの繰越額 577,880千円 平成26年度末残高 409,636千円 1.業務活動による 資金の増△減 1,569,278千円 2.投資活動による 資金の増△減 △550,944千円 3.財務活動による 資金の増△減 △1,186,578千 前年度からの繰越額5億8千万円と平成26年度中の業務活動に よって得た現金15億7千万円を、投資活動(固定資産の取得)へ5 億5千万円と財務活動(企業債の償還、借入)へ11億9千万円を 使った結果、平成26年度末における現金の残高は4億1千万円と なりました。 12

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1.セグメント情報とは  企業活動を事業活動の特徴等により区分した事業単位を意味し、具体的には営業収益や営業費用その他の財務情報を事業別や地域別などの切り口 (セグメント)ごとに集計したものをいう。  企業会計・地方独立行政法人会計においては、既にセグメント情報の開示が導入されており、この先例を踏まえ、地方公営企業の業務内容が多岐に わたる場合には、議会や住民に対する説明責任を果たす観点や、企業経営において経営分析を多面的に行う目的から、適切なセグメントに係る財務 情報を開示することが求められることとなった。  開示するセグメント情報は、営業収益、営業費用、資産、負債などといった損益計算書及び貸借対照表の各項目で構成されており、これらが事業別や 地域別といった切り口ごとに開示されることによって、切り口ごとの財政状態及び経営成績が明らかになる。 2.セグメントの区分 <セグメントの区分例> 水道事業 水道事業、簡易水道事業などの事業別 工業用水事業 施設別 交通事業 路面電車、バス、モノレールなどの事業別 病院事業 市民病院、救命救急センター、看護師養成所などの施設(病院)別 下水道事業 公共下水道(雨水分、汚水分)、集落排水などの事業別 <帯広市公営企業におけるセグメント区分> 水道事業 単一セグメント 下水道事業 公共下水道(汚水処理、雨水処理)、特定環境保全公共下水道事業 事業名 セグメントの区分例 事業名 セグメント区分 1.この度の改正により、セグメント情報の開示が導入された。 2.セグメントの区分は、事業単位の有無も含め、各地方公営企業において判断し、企業管理規程で定めなければならない。 3.セグメントの概要、営業収益、営業費用、営業損益、経常損益、資産、負債、その他の項目を開示する。 制度概要 「雨水公費・汚水私費の原則」により、源泉が異なるため、「汚水処理」と「雨水処理」に区分 13

参照

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借受人は、第 18

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企業会計審議会による「固定資産の減損に係る会計基準」の対象となる。減損の兆 候が認められる場合は、

このほか「同一法人やグループ企業など資本関係のある事業者」は 24.1%、 「業務等で付 き合いのある事業者」は

「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号