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ルートヴィヒ・ベヒシュタイン編著 : 『ドイツ伝説集』(1853)試訳(その六)

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(1)

ルートヴィヒ・ベヒシュタイン編著

『ドイツ伝説集』

(一八五三)試訳(その六)

 

滿

 

訳・注

*凡例 1. ル ー ト ヴ ィ ヒ・ ベ ヒ シ ュ タ イ ン 編 著『 ド イ ツ 伝 説 集 』( 一 八 五 三 )( 略 称 を D S B と す る ) の 訳・ 注 で あ る 本 稿 の 底 本 に は 次 の 版 を 使用。 D eu tsc he s S ag en bu ch v on L ud w ig B ec hs tei n. M it se ch ze hn H olz sc hn itt en n ac h Ze ich nu ng en v on A . E hr ha rd t. Le ip zig , V er lag v on

Georg Wigand. 1853. ; Reprint. Nabu Press.

初版リプリント。因みに一〇〇〇篇の伝説を所収。 2.DSB所載伝説の番号・邦訳題名・原題は分載試訳それぞれの冒頭に記す。 3.ヤーコプとヴィルヘルムのグリム兄弟編著『ドイツ伝説集』 (略称をDSとする)を参照した場合、次の版を使用。 Deutsche Sagen herausgegeben von Brüdern Grimm. Zwei Bände in einem Band. München, Winkler Verlag. 1981. Vollständige

Ausgabe, nach dem Text der dritten Auflage von 1891.

因みに五八五篇の伝説を所収。   なお稀にではあるが、DSの英語訳である次の版(略称をGLとする)も参照した。 The German Legends of the Brothers Grimm. Vol.1/2. Edited and translated by Donald Ward. Institute for the Study of Human

(2)

Issues. Philadelphia, 1981. 4. D S B 所 載 伝 説 と D S 所 載 伝 説 の 対 応 関 係 に つ い て は、 分 載 試 訳 冒 頭 に 記 す D S B の 番 号・ 邦 訳 題 名・ 原 題 の 下 に、 ほ ぼ 該 当 す る DSの番号 ・ 原題を記す。ただし、 DSB所載記事の僅かな部分がDS所載伝説に該当する場合はここには記さず、 本文に注番号を附し、 「DS***に詳しい」と注記するに留める。 5. 地 名、 人 名 の 注 は 文 脈 理 解 を 目 的 と し て 記 し た。 史 実 の 地 名、 人 名 と の 食 い 違 い が 散 見 さ れ る が、 こ れ ら に つ い て は 殊 更 言 及 し な いことを基本とする。ただし、注でこれが明白になる分はいたしかたない。 6. 語 ら れ て い る 事 項 を、 日 本 に 生 き る 現 代 人 が 理 解 す る 一 助 と な る か も 知 れ な い、 と、 訳 者 が 判 断 し た 場 合 に は、 些 細 に 亘 り 過 ぎ る 弊 が あ ろ う と も、 あ え て 注 に 記 し た。 こ う し た 注 記 に お け る 訳 者 の 誤 謬 へ の ご 指 摘、 お よ び、 こ の こ と に つ い て も 注 記 が 必 要、 と い っ たご高教を賜ることができれば、まことに幸いである。 7.伝説タイトルのドイツ語綴りは原文のまま。 8.本文および注における〔     〕内は訳者の補足である。 *分載試訳(その一)の伝説     一   ドイツの大河ラインの話

Vom deutschen Rheinstrom.

   

 

スイスの民の起源

Des Schweizervolkes Ursprung.

   

*DS514 Auswanderung der Schweizer.

    三   聖 ザンクト ガルス Sanct Gallus.     四   聖 ザンクト ガレンの修道士たちが祈りを捧げて 葡 ワ イ ン 萄酒 を授かる

Die St. Galler Mönche erbeten Wein.

    五   ダゴバートの 徴 しるし Dagoberts Zeichen.    

*DS439 Dagoberts Seele im Schiff. /

 

*DS440 Dagobert und seine Hunde.

    六   テル伝説 Die Tellensage.    

*DS298 Die drei Telle. / *DS515 Die Ochsen auf dem Acker zu Mel

chtal./ *DS516 Der

Landvogt im Bad. / *DS517 Der Bund im Rütli./ *DS518 Wilhelm Te

ll.     七   ルツェルンのホルンと殺害の夜 Luzerner Hörner und Mordnacht.     *DS519 Der Knabe erzählt ,s dem Ofen. / *DS520

Der Luzerner Harschhörner.

   

 

ホーエンザクスの殿たち

Die Herren von Hohensax.

   

 

イーダ・フォン・デア・トッゲンブルク

Ida von der Toggenburg.

   

(3)

   一〇   ピラトゥスと 群 ヘ ー ル ド マ ン ド リ れなす小人

Der Pilatus und die Herdmanndli.

   

*DS150 Die Füße der Zwerge.

   一一   獣と魚を守る 山 ベ ル ク マ ン ド リ の小人

Die Bergmanndli schützen Heerden und Fische.

     *DS302 Der Gämsjäger.    一 二   群 ヘ ー ル ド マ ン ド リ れ な す 小 人 の 退 去 Die Herdmanndli ziehen weg.     *DS148   Die Zwerge auf dem Baum. / *DS149 Die Zwerge auf dem Felsstein.    一三   デュルスト Der Dürst.     *DS 172 Der wilde Jäger Hackelberg. / *DS270 Der Türst, das Posterli und die Sträggele. / *DS312 Die Tut-Osel.    一四   有 ド ラ ッ ヘ 翼龍 たちと 無 リントヴルム 翼 龍 たちの話

Von Drachen und Lindwürmen.

   

*DS217 Der Drache fährt aus.

   一 五   ヴ ィ ン ケ ル リ ー ト と 無 リントヴルム 翼 龍 Winkelried und der Lindwurm.     *DS218 Winkelried und der Lindwurm. / *DS220 Das Drachenloch.    一六   カステレン 高 ア ル プ 原牧場 Kastelen Alpe.    一七   お ブリューメリス 花 の 高 ル プ 原牧場 Blümelis Alpe.     *DS93 Blümelisalp.    一 八   マ ッ タ ー ホ ル ン に 現 れ た 永 遠 の ユ ダ ヤ 人 Der ewige Jude auf dem Matterhorn.     *DS344 Der Ewige Jude auf dem

Matterhorn. / *DS345 Der Kessel mit Butter.

   一九   巖 いわかべ 壁 の聖母

Mutter Gottes am Felsen.

   

*DS348 Das Muttergottesbild am Felsen.

  

二〇

 

動物たちの楽園

Das Paradies der Thiere.

   

*DS300 Die Zirbelnüsse. / *DS301 Das Paradies der Tiere.

   二一   悪 トイフェルスブリュッケ 魔 の 橋 Die Teufelsbrücke.      *DS337 Die Teufelsbrücke.    二二   牡 シ ュティーレンバッハ 牛 の 小 川 Der Stierenbach.      *DS143 Der Stierenbach.    二三   よ ベ ッ サ ー シ ュ タ イ ン り良き石 Der Besserstein.    二四   十 クロイツリベルク 字 架 山 Der Kreuzliberg.      *DS340 Der Kreuzliberg.    二五   骰 ヴュルフェルヴィーゼ 子 が 原 Die Würfelwiese.    二六   バーゼルの時の鐘

Die Basler Uhrglocke.

    二 七   ア ウ グ ス ト 近 郊 な る 異 ハ イ デ ン 教 徒 穴 ロッホ の 蛇 乙 女

Die Schlangenjungfrau im Heidenloch bei August.

      *DS13 Die Schlangenjungfrau.    二八   ベルンハルト公誓言を守る

Herzog Bernhard hält sein Wort.

  

二九

 

忠実なエッカルトの話

Vom treuen Eckart.

  

三〇

 

ツェーリンゲン家の起源

Der Zähringer Ursprung.

   

(4)

   三一   巨人の 玩 おもちゃ 具 Das Riesenspielzeug.     

*DS17 Das Riesenspielzeug. / *DS325 Die Riesen zu Lichtenberg.

   三二   蟇 クレーテン シ ュトゥール 蛙 の 椅 子 Krötenstuhl.      *DS223 Der Krötenstuhl.    三三   粉 挽 ひ き小屋の 熊 くま Der Mühlenbär.    三四   司 ー ル 教座聖堂 王 ケーニヒ Chorkönig.    三五   聖 ザンクト オッティーリア Sankt Ottilia.    三六   父と息子

Vater und Sohn.

   三七   大聖堂の時計 Die Münster-Uhr.    三八   シュトラースブルクの射撃祭とチューリヒの 粥 かゆ

Straßburger Schießen und Zürcher Brei.

  

三九

 

ブレッテンの小犬

Das Hündchen von Bretten.

 

  

*DS96 Das Hündlein von Bretta.

   四〇   トリフェルス Trifels.    四一   カイザースラウテルンの 赤 デア・ロートバルト 髭

Der Rotbart zu Kaiserslautern.

 

  

*DS296 Kaiser Friedrich zu Kaiserslautern.

  

四二

 

舟に乗る修道士たち

Die schiffenden Mönche.

 

  

*DS276 Die überschiffenden Mönche.

   四三   シュヴァーベン 鉢 シュッセル Die Schwabenschüssel.    四四   シュパイアーの弔鐘

Die Todtenglocken zu Speier.

  

四五

 

ヴォルムスのユダヤ人たち

Die Juden in Worms.

  

四六

 

ダールベルク一族の話

Von den Dahlbergen.

   四七   ヴォルムスの象徴   Wormser Wahrzeichen.    四八   ラインの王女

Die Königstochter vom Rhein.

   四九   オッペンハイム近郊の ス シ ュ ヴ ェ ー デ ン ゾ イ レ ウェーデン柱

Schwedensäule bei Oppenheim.

   五〇   ジーゲンハイム Siegenheim.    五一   イ イェッテン・ビューエル ェッテの丘 と 王 ケーニヒス シ ュトゥール の 椅 子

Jetten-Bühel und Königsstuhl.

   

*DS139 Der Jettenbühel zu Heidelberg.

   五二   聖 ザンクト カタリーナの手袋 St. Katharinen ,s Handschuh.    五三   ローデンシュタインの進発

Des Rodensteiners Auszug.

     *DS170 Rodensteins Auszug.    五四   エーギンハルトとエマ

Eginhart und Emma.

 

  

*DS457 Eginhart und Emma.

  

五五

 

ヴィンデック一族

(5)

   五六   ロルシュのタッシロ Thassilo in Lorsch.    五七   鬼 ヘーアヴィッ シ ュ 火 Der Heerwisch.      *DS277 Der Irrwisch.    五 八   草 地 の 乙 女 と く し ゃ み Die Wiesenjungfrau und das Nießen.      *DS224 Die Wiesenjungfrau. / *DS225 Das Niesen im Wasser.    五九   沈んだ修道院

Das versunkene Kloster.

   六〇   フランケンシュタインの 無 リントヴルム 翼 龍

Der Lindwurm auf Frankenstein.

 

  

*DS219 Der Lindwurm am Brunnen.

*分載試訳(その二)の伝説    六一   フランケンシュタインの 驢 ろ ば 馬 扶 ふ ち 持

Das Frankensteiner Eselslehen.

  

六二

 

黄金のマインツ

Das goldne Mainz.

   六三   ハットー、ヘーリガー、ヴィリギス Hatto, Heriger und Willigis.     *DS242 Der Binger Mäuseturm. / *DS474 Das Rad im Mainzer Wappen.    六四   マインツの聖なる十字架

Die heiligen Kreuze zu Mainz.

   六五   ハインリヒ・ 女 フラウエンロープ 人 讃 美 の葬礼 Heinrich Frauenlob ,s Begängniß.    六六   聖女ビルヒルデ

Die heilige Bilihilde.

   六七   フランク族の 渉 フ ル ト り場

Der Franken Furt.

     *DS455 Erbauung Frankfurts.    六八   王の 降 ヴァイナハト 誕 祭

Des Königs Weihnacht.

  

六九

 

エッシェンハイム塔の話

Vom Eschenheimer Thurm.

   七〇   ファルケンシュタインの 悪 トイフェルスヴェーク 魔 の 道

Der Teufelsweg auf Falkenstein.

   七一   エップシュタイン一族 Die Eppsteiner.    七二   血 ブ ル ー ト リ ン デ の科の木 Blutlinde.    七三   神 ノート・ゴッテス の 難 儀 Noth Gottes.    七四   レーダーベルク Räderberg.      *DS279 Räderberg.    七五   囁 ささや き声 Die Wisperstimme.

(6)

  

七六

 

燃える炭

Die glühenden Kohlen.

  

七七

 

死を告げる

鳩 はと

Taube zeigt denTod an.

  

七八

 

トハウンの猿

Der Affe zu Dhaun.

   七九   坊さんの帽子 Das Pfaffenkäppchen.    八〇   長靴一杯の 葡 ワ イ ン 萄酒

Der Stiefel voll Wein.

   八一   荒 デア・ヴィルデ・イェーガー れ 狂 う 猟 師

Der wilde Jäger.

   八二   シュパンハイムの創設 Spanheims Gründung.    八三   モーゼル 葡 ワ イ ン 萄酒 の起源の話

Vom Ursprung des Moselweins.

  

八四

 

聖人たちの墓

Der Heiligen Gräber.

  

八五

 

メッツは踊るのお断り

Metz versagt den Tanz.

  

八六

 

ヴィルドゥングの悪魔との盟約者

Der Teufelsbündner in Virdung.

 

  

*DS536 Der Virdunger Bürger.

  

八七

 

貞女フロレンティーナ

Die getreue Frau Florentina.

 

  

*DS537 Der Mann im Pflug.

   八八   トリーアの 齢 よわい Trier ,s Alter.    八九   聖 ザンクト アルヌルフの指環 Sankt Arnulf ,s Ring.    九〇   天罰 覿 てきめん 面

Frevel wird bestraft.

*分載試訳(その三)の伝説    九一   殉教者たちの墓 Die Martyrer-Gräber.    九二   聖女ゲノフェーファ

Die heilige Genofeva.

 

  

*DS538 Siegfried und Genofeva.

  

九三

 

ライン河畔の酒神たち

Die Weingötter am Rhein.

  

九四

 

七人姉妹

Die sieben Schwestern.

   九五   ルールライ Lurlei.    九六   聖 ザンクト ゴアールの奇蹟

Sankt Goars Wunder.

  

九七

 

兄と弟

(7)

  

九八

 

さすらい歩く修道女

Die wandelnde Nonne.

  

九九

 

シュタインの奥方

Die Frau von Stein.

 

一〇〇

 

大胆不敵なクルツホルト

Der kühne Kurzhold.

 

  

*DS471 Der kühne Kurzhold.

  一〇一   空の橋 Die Luftbrücke.   一〇二   アルテンアールの 囚 とら われ 人 びと たち

Die Gefangenen auf Altenahr.

  一〇三   ジーベンビュルクの話 Vom Siebenbürg.   一〇四   ロ ロ ー ラ ン ツ エ ッ ク ーラントの角 Rolandseck.   一〇五   リューデリヒの鉱夫たち

Die Knappschaft im Lüderich.

  一〇六   最後の種 蒔 ま き

Die letzte Saat.

  一〇七   古きベルク一門 Der Alte-Berg.   一〇八   修道院の 驢 ろ ば 馬 Der Klosteresel.   一〇九   花咲ける司教杖

Der blühende Bischofstab.

  一一〇   蜜 イ ン メ ン カ ペ レ 蜂の礼拝堂 Immenkapelle.   一一一   ニーベルング・フォン・ハルデンベルクと小人のゴルデマール

Nibelung von Hardenberg und der Zwerg Goldemar.

  一一二   聖なるケルン Das heilige Köln.   一一三   市民マルシリウス

Der Bürger Marsilius.

 

一一四

 

ケルン大聖堂の伝説

Die Kölner Dom-Sage.

     *DS205 Der Dom zu Köln.   一一五   アルベルトゥス・マグヌス Albertus Magnus.     

*DS495 Albertus Magnus und Kaiser Wilhelm.

  一一六   グリューン殿と 獅 ライオン 子

Herr Gryn und der Löwe.

  一一七   床の穴から 覗 のぞ く馬たち

Die Pferde aus dem Bodenloch.

 

  

*DS341 Die Pferde aus dem Bodenloch.

  一一八   馬で回って手に入れた森 Umrittener Wald.   一一九   カール皇帝の 林 り ん ご 檎 の切れ端

Kaiser Karls Apfelschnitze.

  一二〇   アーヘン大聖堂 Dom zu Aachen.    

*DS187 Der Wolf und der Tannenzapf.

  一二一   ポネレン 塔 トゥルム の悪魔

Der Teufel im Ponellenthurm.

 

  

*DS188 Der Teufel von Ach.

  一二二   アーヘンを見下ろすロース 山 ベルク の話

(8)

  一二三   蛇の 指 ゆ び わ 環 Schlangenring.     

*DS459 Der Kaiser und die Schlange.

 

一二四

 

カール皇帝の帰還

Kaiser Karl kehrt heim.

   

*DS444 Karls Heimkehr aus Ungerland.

  一二五   ファストラーダの愛の魔法 Fastrada ,s Liebeszauber.      *DS448 Der Ring im See bei Aachen. / *DS459 Der Kaiser und die Schlange.   一二六   カール大帝の死と 奥 お く つ き 津城

Karl des Großen Tod und Grab.

 

  

*DS481 Otto III. in Karls Grabe.

  一二七   アーヘンの 神 テ ン プ ラ ー キ ル ヒ ェ 殿騎士教会 Templerkirche zu Aachen.   一二八   アーヘンのヒンツ 小 ラ イ ン 人 たち

Die Hinzlein zu Aachen.

  一二九   ペルフィッシュで演奏した 屈 く ぐ せ 背 の楽士たち

Die buckligen Musikanten auf dem Pervisch.

 

一三〇

 

翔 と

び行くオランダ人

Der fliegende Holländer.

 

一三一

 

スパなる聖レマクルスの足跡

Sankt Remaclus Fuß zu Spaa.

 

一三二

 

眠れる子どもたち

Die schlafenden Kinder.

  一三三   駿 しゅんめ 馬 バイヤールとバイヤールの 城 や か た 館

Roß Bayard und Schloß Bayard.

 

一三四

 

ルーヴェンの死者たち

Die Todten in Löwen.

*分載試訳(その四)の伝説   一三五   白鳥の騎士 Der Schwanritter.      *DS544 Der Schwanritter./    

*DS540 Der Ritter mit dem Schwan.

  一三六   「ゲルレ、ゲルレ!」 ,,Gerle, Gerle! ,,   一三七   巨人の手を投げる

Des Riesen Handwerfen.

  一三八   レ ヘール・レム ム 殿 Herr Lem.   一三九   ガンゴルフの泉 Gangolfs Brunnen.   一四〇   イザベラ色 Die Isabellenfarbe.   一四一   ファウスト博士とその悪魔ヨースト

Doctor Faust und sein Teufel Jost.

 

一四二

 

魔術師アグリッパの話

Vom Zauberer Agrippa.

 

一四三

 

ヤン・ファン・ニヴェルの犬

(9)

  一四四   聖 ザンクト 〔= 聖 シ ント 〕ヨハニスの 林 り ん ご 檎 St. Johannisäpfel.   一四五   一年の日数だけの子ども

Soviel Kinder als Tage im Jahre.

 

  

*DS584 Soviel Kinder als Tag

, im Jahr.

 

一四六

 

永遠の猟師

Der ewige Jäger.

  一四七   悪 いたずら 戯 妖精クルッデ Tückebold Kludde.   一四八   悪 いたずら 戯 妖精ロッダーと 背 ン ゲ ・ 高のっぽの ワッパー

Die Tückebolde Lodder und lange Wapper.

 

一四九

 

妖精オッシャールト

Der Geist Osschaert.

  一五〇   夢 マ ー ル 魔 Die Mahr.   一五一   クラバウター 小 メンヒェン 人 Die Klaubautermännchen.   一五二   ニクスのフレルス Nix Flerus.   一五三   女 メ ー ル ミ ン の人魚 たち Die Meerminnen.   一五四   フリースラントの妖精たち Geister in Friesland.   一五五   スターフォレンの起源 Stavorens Ursprung.   一五六   火 フォイアー・ピュッツ の 泉 Der Feuer-Pütz.   一五七   湧 わ き 溢 あふ れる 水 ヴァッサー・ピュッツ の 泉

Der überquellende Wasser-Pütz.

  一五八   ス タ ー フ ォ レ ン の 不 思 議 な 穀 物 と 奥 フ ラ ウ エ ン ザ ン ト 方 の 砂 山

Das Wunderkorn von Stavoren und der Frauensand.

      *DS240 Der Frauensand.   一五九   スターフォレンの 凋 ちょうらく 落 Stavorens Untergang.     

*DS239 Der taube Korn.

  一六〇   七人の 女 メ ー ル ミ ン の人魚 たち

Die sieben Meerminnen.

  一六一   フリース人の改宗 Der Friesen Bekehrung.      *DS452 Des Teufels goldnes Haus. /      *DS451 Ratbot läßt sich nicht taufen.   一六二   ヴィッテキントの洗礼 Wittekinds Taufe.      *DS453 Wittekinds Taufe.   一六三   オルデンブルクの 角 ホ ル ン 型杯

Das Oldenburger Horn.

   

*DS547 Das Oldenburger Horn.

  一六四   獅 デア・レーヴェンジーガー 子 退 治 の フリードリヒ

Friedrich, der Löwensieger.

   

*DS548 Friedrich von Oldenburg.

  一六五   オーゼン 山 ベルク の小人族

Das Zwergvolk im Osenberge.

 

  

*DS43 Die Osenberger Zwerge.

  一六六   妖 エ ル ベ 精 たち Die Erben.   一六七   聖 ハ イ リ ゲ ラ ン ト なる島

(10)

  一六八   フォジーテの島 Fositesland.   一六九   処 ユ ン グ フ ァ ー シ ュ ト ゥ ー ル 女たちの御座 およびヘルゴラントの修道士

Der Jungfernstuhl und der Mönch auf Helgoland.

  一七〇   マニヒフアール Mannigfual.   一七一   金 ゲルト ゾ ート の 泉 Der Geldsot.   一七二   レーヴァーレーヴェ Röwerlöwe.     一七三   ダン王 König Dan.   一七四   千 タウゼントトイフェルスダム 匹 悪 魔 堤 防 の会戦

Die Schlacht auf dem Tausendteufelsdamme.

 

一七五

 

ディトマルシェンとホルシュタインの奇蹟の樹木

Wunderbäume in Ditmarschen und Holstein.

  一七六   ディトマルシェンの 荒 デア・ヴィルデ・イェーガー れ 狂 う 猟 師

Der wilde Jäger in Ditmarschen.

 

一七七

 

アーベル王の狩り

König Abels Jagd.

  一七八   ヴォーデ Der Wode.   一七九   地 ウ ン タ ー イ ル デ ィ ッ シ ェ べたの下の衆 Die Unterirdischen.   一八〇   キールクロプフ Die Kielkröpfe.     

*DS83 Die Wechselbälge im Wasser.

 

一八一

 

ニッセとヴォルターケン

Die Nissen und die Wolterkens.

  一八二   アレリュンケン Allerünken.   一八三   ランツァウの幸運

Das Glück der Ranzau.

 

  

*DS41 Die Ahnfrau von Rantzau.

  一八四   剣 つるぎづか 遣 い Schwertmann. *分載試訳(その五)の伝説   一八五   黒のグレートとダーネヴェルク

Die schwarze Greth und das Danewerk.

  一八六   王女テューラ Prinzessin Thüra.   一八七   ザクセン族とユート族

Die Sassen und die Jüten.

  一八八   彷 さ ま よ 徨 える 髑 しゃれこうべ 髏 Totenkopf wandert.   一八九   黒魔術の学校

(11)

  一九〇   北国版 嘲 あざけ り 綽 あ だ な 名 とシルダの市民

Spottnamen und Schildbürger im Norden.

 

一九一

 

ノルトシュトラント島のルングホルト村の住民

Die Rungholder auf Nordstrand.

 

一九二

 

老女の真心

Die getreue Alte.

  一九三   君 きみ 信 ま こ と 実 あれば、 臣 しん 信 ま こ と 実 あり

Treuer Herr, treuer Knecht.

 

一九四

 

シュレースヴィヒの大聖堂

Der Dom zu Schleswig.

 

一九五

 

夜の婚礼

Die nächtliche Trauung.

 

一九六

 

足取り速き死の騎行

Der schnelle Reiter Tod.

 

一九七

 

プレーンの魔法使い

Der Zauberer von Plön.

  一九八   海賊 Die Seeräuber.   二〇〇   殺人を告発する 鴨 かも たち

Enten zeigen den Mord an.

  二〇一   姉妹の塔 Die Schwesternthürme.   二〇二   墓から出た手

Die Hand aus dem Grabe.

  二〇三   ブリューヒャー司教 Bischof Blücher.   二〇四   死者の客

Der Gast des Todten.

 

二〇五

 

ティル・オイレンシュピーゲルの墓

Till Eulenspiegels Grab.

 

二〇六

 

ボルンホルムが踊って行っちゃう

Dort tanzt Bornholm hin.

  二〇七   三人の 親 マイスター 方

Die drei Meister.

  二〇八   ラブンドゥスの 薔 ば ら 薇 Rabundus Rose.    

*DS265 Rebundus im Dom zu Lübeck.

 

二〇九

 

森が来る

Der Wald kommt.

  二一〇   ヘルタ 湖 ゼー Der Hertha-See.     

*DS365 Der heilige See der Hertha.

  二一一   パーペ・デーネの 鉄 グロッケン シ ュピール 琴 Pape Döne ,s Glockenspiel.   二一二   極 きょくきょく 極 老女 Die Ururalte.   二一三   古きメクレンブルク Alt-Meklenburg.   二一四   侯妃の夢

Der Fürstin Traum.

 

二一五

 

悪魔の格子

(12)

 

二一六

 

英国汗

Der englische Schweiß.

  二一七   水 ヴァッサームーメ の 精 Die Wassermuhme.   二一八   聖 プ フ ィ ン グ ス テ ン 霊降臨祭 の踊り手の客

Der Gast des Kornwucherers.

 

二一九

 

悪徳穀物取引人の客

Der Gast des Kornwucheres.

 

二二〇

 

聖なる堤防

Der heilige Damm.

  二二二   グライフスヴァルトの 聖 ザンクト ニコラウス

Sankt Nicolaus in Greifswald.

 

  

*DS134 Der heilige Niklas und der Dieb.

  二二三   ヴィネタ Vineta.   二二四   「災いなるかなポンメルラント」

„Weh über Pommerland!

,,

   

*DS343 Das weissagende Vöglein.

  二二五   ユーリン Julin. *本分載試訳(その六)の伝説   二二六   ヴィーデヴート王とブルーテノ王

Die Könige Widewuto und Bruteno.

  二二七   ロモーフェ Romove.   二二八   自らを 生 い け に え 贄 に捧げたヴィーデヴート王

König Widewuto opfert sich selbst.

  二二九   聖 ザンクト アーダルバート Sankt Adalbert.   二三〇   聖 ハ イ リ ゲ ン バ イ ル 者の斧 Heiligenbeil.   二三一   琥 こ は く 珀 令 Das Bernsteinrecht.   二三二   ニッデンの 女 ニ ク セ の水の精

Die Nixe von Nidden.

 

二三三

 

メーメルのグロームス袋

Der Glomssack zu Memel.

  二三四   城 し ろ も り 守 Der Schloßvogt.

(13)

  二三五   ロンビヌス山上の 生 い け に え 贄 石

Der Opferstein auf dem Rombinus.

 

二三六

 

飛ぶ死者たち

Die fliegenden Todten.

 

二三七

 

バイアーブルクの白衣の乙女

Die weiße Jungfrau der Baierburg.

  二三八   霧中の会戦 Schlacht im Nebel.   二三九   山の王

Der König im Berge.

  二四〇   ダンツィヒ Danzig.   二四一   ダンツィヒの 聖 マ リ ー エ ン キ ル ヒ ェ 母マリア教会 Marienkirche zu Danzig.   二四二   ハイリゲンブルンの泉

Der Spring in Heiligenbrunn.

  二四三   ヘラ Hela.   二四四   人 ヴェーアヴォルフ 狼 、 吸 ヴ ァ ン ピ ー ア 血鬼 、 地 ウ ン タ ー イ ル デ ィ ッ シ ェ 下の小人たち

Wärwölfe, Vampire und Unterirdische.

 

二四五

 

青い袖

Die blaue Aermel.

  二四六   十二人のヨハネス Die zwölf Johannes.   二四七   嘴 くちばし 靴 ぐ つ Schnabelschuhe.   二四八   宝物探しの修道士たち Die Schatzgräber-Mönche.   二四九   ヨドクスの 柏 アイヒェ Jodocus Eiche.   二五〇   タピアウの飢餓の地下牢

Der Hungerkerker in Tapiau.

  二五一   クロイツブルク近郊の 城 シ ュロスベルク 山

Der Schloßberg bei Kreuzburg.

 

二五二

 

騎士たちと修道女たち

(14)

  二五三   バルテンシュタインのバルテル Bartensteiner Bartel.   二五四   ミリゲード Miligedo.   二五五   アレンシュタインの小人たち

Die Allensteiner Zwergmännlein.

  二五六   白 し ろ は と 鳩 たち

Die weißen Tauben.

  二五七   バルシュトゥッケン Die Barstukken.   二五八   聖なる 科 リ ン デ の木 Heilige Linde.   二五九   ホラントを守護する 聖 ザンクト ゲオルク

Sankt Georg schützt Holland.

  二六〇   三つの 聖 ホ ス チ ア 餅

Die drei Hostien.

  二六一   マリーエンブルクの 奇 き せ き 蹟

Die Wunder der Marienburg.

  二六二   修道会食堂の柱 Der Rempterpfeiler.   二六三   乳 バタミルク 漿 塔 Der Buttermilchthurm.      *DS180 Buttermilchturm.   二六四   聖女ドロテーア

Die heilige Dorothea.

  二六六   迷宮 Der Irrgarten.   二六八   クルムの聖堂教会 Culmer Pfarrkirche.   二六九   クルムの女たち

Die Frauen zu Culm.

  二七〇   スヴェンティポールの冗談 Swentipols Scherz.   二七一   柏 アイヒェ の樹からできたトルン

Thorn aus einer Eiche.

 

二七二

 

泥棒トルンを救う

(15)

  二七三   ち フィンガーリング び 指 の花嫁 Die Fingerlingsbraut.   二七四   家 コ ー ボ ル ト の精 たち Die Kobolde.   二七五   ヒンツェルマン Hinzelmann.      *DS76 Hinzelmann.   二七六   ホーヤ伯爵

Der Graf von Hoya.

 

  

*DS35 Der Graf von Hoia.

  二七七   グリンケン 鍛 シ ュミート 冶 Der Grinken-Schmied.      *DS157 Grinkenschmidt.   二七八   猟師の奥の手 Jägerstücklein.     

*DS258 Der herumziehende Jäger.

  二七九   エ ユングファー・エリ リ刀自 Jungfer Eli.     *DS122 Jungfer Eli.   二八〇   三種の貢ぎ物

Die drei Auflagen.

  二八一   ヒュッゲレ 鍛 シ ュミート 冶 Hüggele-Schmied.   二八二   聖なる 湖 う み

Das heilige Meer.

  二八三   奇妙な泉 Seltsame Brunnen.   二八四   ケーター 山 ベルク Köterberg.     *DS20 Der Köterberg.   二八五   デーゼン 山 ベルク Deesenberg.   二八六   パードベルク伯爵エルポ

Graf Erpo von Padberg.

 

二八七

 

三角形のヴェーヴェルス

城 ブルク

Die dreieckte Wevelsburg.

 

二八八

 

アッテンドルンの鋳鐘

Der Glockenguß zu Attendorn.

 

  

(16)

二二六   ヴィーデヴート王とブルーテノ王   往古の異教時代のこと、プロイセンの地

まだこの名を冠してはいなかったが

に、二人の兄弟がいた。兄 弟 は キ ン ブ リ 族 の 首 長 で、 筏 いかだ を 利 用 し て バ ル ト 海 沿 岸 に 来 航、 土 地 を 占 有 し て、 率 い る 部 族 と も ど も 居 住 地 を 建 設した。ヴィーデヴート王 は 蜂 メ ー ト 蜜酒 という陶酔性の飲料の製法を発明したし、ブルーテノ王は最高祭司として部族 の神神に仕えた。両者ながら高齢になるまで生きた。ブルーテノが百三十二歳、ヴィーデヴートが百十六歳を迎え た 時、 二 人 は 部 族 民 を 悉 ことごと く 召 集 し て 大 犠 牲 祭 を 催 し、 国 土 を 分 割 し た。 リ ト ゥ オ な る 名 の ヴ ィ ー デ ヴ ー ト の 長 男 は、 神 神 に 従 い 神 神 を 崇 敬 す る こ と を 誓 い、 片 手 を 父 の 頭 かしら に、 片 手 を 聖 な る 柏 アイヒェ の 樹 に 触 れ な が ら、 二 つ の 河 川 ブリコとニュエモ(ブクとニーメン )からタムゾアンの森 に至るまでの領域を継承した。この地は彼に 因 ち な んでリト アニア と呼ばれるようになった。それからザーモなる名のヴィーデヴートの次男が同じく誓いを立て、同じ儀式に よ り ク ロ ノ と ハ イ リ ボ の 川 か ら ス カ ラ 川 ま で の 地 を 継 承 し た。 こ の 地 は 以 後 ザ ザ ー ム ラ ン ト ー モ の 地 と 呼 ば れ る よ う に な っ た。 ザーモにはプレゴッラという妻がいたが、後にスカラ川で 溺 で き し 死 した。そこでこの川にはプレーゲル なる名が付けら れ た。 ヴ ィ ー デ ヴ ー ト の 残 り の 息 子 た ち は な お 十 人 あ っ た が、 彼 ら も 皆 全 て 封 土 を 与 え ら れ、 そ こ を 治 め 始 め た。 ブルーテノは最高祭司として神神に仕える身だったので子は無かったが、この邦と民は彼に因んでブルーテニエン とブルーテンと呼ばれた。しかしブルーテン人に敵対したマゾヴィアの民 は彼らをブルーティ と呼んだ。

そこ で 戦 が 起 こ っ た。 ブ ル ー テ ン 人 は ブ ル ー テ ィ、 す な わ ち「 畜 生 ど も 」 と 罵 ののし ら れ た く な か っ た か ら で あ る。 そ こ で マ ゾ ヴ ィ ア の 民 は 分 別 を 取 り 戻 し、 ブ ル ー テ ン 人 を プ ル デ ン テ ス と か プ ラ エ ス キ イ と 呼 ん だ。 こ れ は「 弁 わきま え の あ る人たち」の意である。これからプルスキとかプロイセンなる呼称が派生するに至った。民たちはこの呼称がなか (   ) 1 (   ) 2 (   ) 3 (   ) 4 (   ) 5 (   ) 6 (   ) 7 (   ) 8 (   ) 9 (   ) 10 (   ) 11 (   ) 12 (   ) 13 (   ) 14 (   ) 15

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なか気に入り、他のよりもこれを選び、保持し続けた。 二二七   ロモーフェ   古 プ ロ イ セ ン の 聖 な る 柏 アイヒェ の 樹 が 聳 そ び え て い た 場 所 に は 大 き な 町 が あ っ た。 ロ ー マ に ま で 進 軍 し た こ の 町 の 建 設 者 た ち は こ れ を 新 ロ ー マ ・ ノ ウ ァ ろ ー ま と 命 名 し た。 や が て 時 代 が 経 過 す る に つ れ て ロ モ ー フ ェ と な っ た。 柏 アイヒェ の 樹 は 差 し 渡 し 六 尺 エ レ に も 及 び、 夏 冬 通 じ て 緑 で あ り 続 け、 こ ん も り 繁 し げ っ た 枝 葉 は 雨 も 雪 も 通 さ な か っ た。 周 囲 に は 高 さ 八 尺 エ レ の 絹 の 帳 とばり が 繞 め ぐ ら さ れ、 局 外 者 に 幹 が 見 え な い よ う に さ れ て い た。 こ の 聖 な る 柏 アイヒェ の 樹 下 で は 三 柱 の 神 神 が 祀 ま つ ら れ た。 雷 神 ペ ル ク ノ ス、 死 の 神 ピ コ ッ ロ ス、 戦 争 と 豊 ほ う じ ょ う 饒 の 神 ポ ト リ ン ポ ス で あ る。 こ れ ら の 神 神 に は 異 教 を 信 仰 す る プ ロ イ セ ン人たちの手に落ちた全てのキリスト教徒が 生 い け に え 贄 として捧げられた。   古 プ ロ イ セ ン の 地 に は こ の 聖 樹 の 他 に も 聖 な る 柏 アイヒェ が あ り、 い ず れ も 民 衆 の 尊 崇 の 的 で あ り、 篤 あ つ く 庇 護 さ れ て い た。一本はヴェーラウ近郊、ケーニヒスベルクからラグニート へ向かう街道沿いに、一本はフリッシュ 海 ハ フ 岸湖 か ら 程 遠 か ら ぬ バ ッ ハ ナ ウ と い う 小 川 の 畔 ほとり に、 一 本 は ト ー レ ン の 町 か ら 海 岸 へ 一 時 間 ほ ど の と こ ろ に あ っ た。 こ れ ら 聖 な る 柏 アイヒェ は も と よ り、 そ れ ら が 聳 そ び え て い る 場 所 す ら も、 キ リ ス ト 教 が も う と っ く に 火 と 剣 と を も っ て 弘 ぐ ほ う 法 さ れ て いたのに、長い間民衆に崇敬され続けた。   火と剣によるキリスト教宣布の後、ロモーフェのあったところに教会と修道院が建立された。しかしこれらもか の町と同じくやがて 終 しゅうえん 焉 を迎えた。町も教会も修道院も、その 痕 こ ん せ き 跡 はほとんど残っていない。 (   ) 16 (   ) 17 (   ) 18 (   ) 19

(18)

二二八   自らを い け に え に捧げたヴィーデヴート王   ヴィーデヴート

あるいはヴァイデヴートとも呼ばれる

王は、身は高齢に達し、国土は息子たち全てに分 け与え、かつ、自分はもはや敵に雄雄しく立ち向かうことはできなくなった、と感じたので、ロモーフェの聖なる 柏 アイヒェ の 傍 ら に 薪 たきぎ の 山 を 積 ん で、 獣 の 生 贄 を 供 え さ せ る と、 蜂 メ ー ト 蜜 酒 を な み な み と 満 た し た 杯 を 手 に 持 ち、 黒 い 牡 お う し 牛 の 金 き ん ぱ く 箔 を 貼 は った角の間にこれを注ぎ、 燃える 炬 た い ま つ 火 を手に手に赤赤と炎上する薪の山の周りを囲んでいる民衆を前に、 神神に向かってこう祈った。 「大地と海原、 光明と暗黒を 治 し ろしめすなべての神神よ、 雷神ペルクノス、 死の神ピコッ ロ ス、 戦 争 と 豊 ほ う じ ょ う 饒 の 神 ポ ト リ ン ポ ス よ。 我 そ な た ら に 告 げ ん、 御 お ん 眼 まなこ を 我 に 向 け た ま わ ん こ と を。 王 た る 我 は 我 が 民 の た め こ の 身 を 生 贄 に 捧 げ ん。 我 が 民 が 永 と こ し え 久 に 勝 利 し、 名 誉 栄 光 の 裡 う ち に 存 続 せ ん こ と を 祈 っ て 」。 王 は こ う 語 り 終えると、燃え 熾 さ か る烈火の中に 毅 き ぜ ん 然 として跳び込み、民草は手にした炬火を王の体に投げ掛けた。そして悲嘆の叫 び を 挙 げ、 戦 の 唄 う た を 歌 っ た。 戦 士 た ち は 盾 を 殷 い ん い ん 殷 と 打 ち 鳴 ら し、 そ の 響 き に 大 気 は び り び り 震 え、 周 囲 の 森 は 轟 とどろ 轟 とどろ と 谺 こだま を返した。 二二九   ザンクト アーダルバート   福音の光明を古プロイセンの地に運んだ最初のキリスト教伝道者は聖者アーダルバート である。彼はポーランド 出身で、 その地でキリストの教えを説き、 次いで今日の ク ク ル マ ー ・ ラ ン ト ルムの地 、 それから更に ポ ポ メ ザ ー ニ エ ン メゾの邦 で 神の 御 み 詞 ことば を伝えた。 そこからダンツィヒと ザ ザ ー ム ラ ン ト ーモの地 に赴いた。しかし 琥 こ は く 珀 の産地フィッシュハウゼン 近傍のある場所

そこのバル (   ) 20 (   ) 21 (   ) 22 (   ) 23

(19)

ト 海 の 岸 辺 で は い ま だ に 聖 ザンクト ア ー ダ ル バ ー ト 礼 拝 堂 の 廃 は い き ょ 墟 が ひ っ そ り と 彼 の 死 を 悼 ん で い る

で 異 教 の 祭 司 た ち がこの聖人に襲い掛かり、 七つの傷を負わせて殺した。 この 兇 きょうこう 行 を聞き知ったポーランド王ボレスラウス ・ ゴルヴィ ン は聖なる殉教者の 亡 な き が ら 骸 の返還を望んだ。が、祭司たちは代償として亡骸と同じ重さの黄金を要求。王は多量の黄 金 を 送 り 届 け た が、 そ れ で は 亡 骸 と 同 じ 重 さ に な ら ず、 亡 骸 が 乗 っ て い る 天 て ん び ん 秤 の 秤 は か り ざ ら 皿 は 動 き も し な か っ た。 そ こ で王の使節たちが持ち合わせの黄金を加えたが、だめだった。アーダルバートが洗礼を施したプロイセン人のキリ ス ト 教 徒 ら が や っ て 来 て、 所 持 の 黄 金 を あ り っ た け 出 し た

が、 悉 ことごと く だ め だ っ た。 そ こ へ 一 人 の 貧 し い 老 女 が 通り掛かり、人人が秤皿に黄金を投げているのを見て、自分も僅かながら喜捨をしたいと思った。しかし老女には プ フェ ニヒ銀貨がたった二枚しかなかった。老女がこれを黄金の山に載せると、 なんと、 即座に秤皿がぐっと傾き、 亡骸が横たわっている方の皿は上に上がってしまった。そこで今度は置かれていた黄金を取り除かざるを得なかっ た。 と う と う 皿 の 上 に 残 っ た の は 女 の 二 枚 の プ フ ェ ニ ヒ 銀 貨 の み

と そ の 時、 二 枚 の 秤 皿 は ぴ た り と 同 じ 重 さ と なり、聖者の亡骸は釣り合いが取れたのである。 二三〇   ハ イ リ ゲ ン バ イ ル 者の斧   異教の祭司たちがプロイセンのバルト海の岸辺で聖者アーダルバートを惨殺した時、これを聞いたエルメラント の 司 教 ア ン ゼ ル ム ス は 出 発 し て、 聖 な る 柏 アイヒェ の 大 樹 の 許 も と に 赴 い た。 こ の 樹 下 に は 異 教 の 神 が 一 柱 祀 ま つ ら れ て お り、 ヴ ィ ー デ ヴ ー ト 王 が そ の 兄、 最 高 祭 司 の ブ ル ー テ ノ と と も に 自 ら を 聖 別 し た の は や は り こ こ だ っ た。 こ の 柏 アイヒェ は ロ モーフェの聖樹とくらべて小さいわけではなく、やはり夏冬通じて緑であり続けた。さて新たな使徒はここへ来る (   ) 24 (   ) 25 (   ) 26

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と、 柏 アイヒェ の 傍 そ ば で 説 教 を 始 め、 伴 の キ リ ス ト 教 徒 に、 神 聖 と さ れ て い る こ の 木 の 幹 を 斧 お の で 傷 つ け る よ う 命 じ た。 し か しその男が最初の一撃を木に加えるやいなや、斧の頭が柄から外れ、跳ね返って男の頭部に当たったので、男はた ちどころに倒れて死んでしまった。そこで異教徒たちは 雀 こ 躍りして歓呼した。けれども 敬 け い け ん 虔 なアンゼルムスはびく ともせず、新しい斧を手に取ると、一撃また一撃と木に切りつけた。格別な 兆 き ざ しは一向現れずじまいだった。それ か ら ア ン ゼ ル ム ス は 神 神 も ろ と も 柏 アイヒェ を 燃 や さ せ、 そ の 場 所 に 教 会 を 一 宇 建 立 さ せ た。 例 の 斧 は こ の 教 会 の 中 に 祀 ま つ られたとのこと。それから教会を中心として町が創建され、 聖 ハ イ リ ゲ ン バ イ ル 者の斧 と 命名された。なるほどこの斧自体は時の経 つにつれて 失 な くなったが、町は古名を存続、斧をその紋章としている。 二三一   こ は く   その昔フリッシュ 海 ハ フ 岸湖 沿岸では琥珀 という尊い自然の恵みが殊の外豊かだった。さりながら人間の我欲はしば しばこうした神の祝福すら侵害する。かつては海が海岸に打ち寄せる琥珀をだれが拾い集めようと自由だった。し か し そ れ は 昔 む か し の お 話。 ザ ザ ー ム ラ ン ト ー モ の 地 に 進 出 し た 聖 マ リ ー エ ン オ ル デ ン 母 マ リ ア 兄 弟 団 は 琥 珀 の 所 有 権 を 独 占 し た。 ザ ザ ー ム ラ ン ト ー モ の 地 の 代 フ ォ ー ク ト 官 ア ン ゼ ル ム ス・ フ ォ ン・ ロ ー ゼ ン ベ ル ク 修 道 士 は、 新 し い 法 令 を 公 布 し て、 修 道 会 の 認 可 な い し 委 任 を 受 け ずに琥珀を集めた者は絞首刑に処する、とした。地面に散らばっていて、だれが所有しているわけではない物を拾 い上げてはならぬ、というのは民衆には到底理解し難いことだった。とりわけ海の波浪が時折乗っている舟にこれ ら を ぽ い と 投 げ 込 ん で く れ る こ と も あ る 漁 民 に と っ て は。 け れ ど も 代 フ ォ ー ク ト 官 は 法 令 を 厳 酷 に 守 り、 琥 珀 を 拾 っ た、 と 告発され、 それを認めた者は、 情け容赦のあらばこそ、 最寄りの木に吊された。ところで 代 フォークト 官 アンゼルムスの死後、 (   ) 27 (   ) 28 (   ) 29

(21)

そ の 魂 は ど う も う ま く 安 息 を 見 出 せ な か っ た よ う だ。 海 が 琥 珀 を 最 も 大 量 に 岸 辺 に 投 げ 上 げ る 嵐 の 夜 と も な る と、 ア ン ゼ ル ム ス の 迷 え る 亡 霊 が 海 岸 を 彷 さ ま よ 徨 う の が 見 ら れ、 「 お お、 神 よ、 琥 珀 は 自 由、 琥 珀 は 自 由 」 と 叫 ぶ の が 聞 こ えた。   こ う し て い と も 夥 おびただ し い 数 の 人 間 が 琥 珀 の た め に 牢 獄 に 繫 つ な が れ、 責 め 苛 さいな ま れ、 恣 ほしいまま に 殺 さ れ る よ う に な っ て か ら、 見つかる琥珀はどんどん少なくなり、 海はかつての千分の一も打ち寄せてくれなくなった。昔は琥珀を材料に、 貴 重 な 装 飾 を ぎ っ し り 縦 横 に 鏤 ちりば め た 教 会 の 祭 壇、 聖 像、 大 き く き ら び や か な 聖 遺 物 箱、 見 事 な 容 器 の 数 数 が 拵 こしら え られたものだが、今日ではめったにそうした作品はできない。どれもこれもちっぽけな小間物の 類 たぐい である。   獲物はないか、と 鵜 う の目 鷹 た か の目でいる騎乗や徒歩の海岸監視吏が、岸辺近くに大きな、素晴らしい琥珀の塊が浮 い て い る の を 見 つ け る こ と が あ る。 男 ど も が 道 具 を 揃 そ ろ え て 舟 を 漕 こ ぎ 寄 せ、 採 ろ う と す る と

つ ま ら ぬ 間 違 い、 泡 あぶく か何か。 二三二   ニッデンの ニ ク セ の水の精   ク ー リ ッ シ ュ 海 ハ フ 岸 湖 の ほ と り 畔 に あ る ニ ッ デ ン 村 は ミ ッ デ ン と 呼 ん で も よ か ろ う。 ク ー リ ッ シ ュ 砂 ネ ー ル ン グ 嘴

こ の 辺 り で 最 も 長 い 半 島

の 丁 度 真 ミ ッ テ ン ん 中 に 位 置 し て い る か ら で あ る。 晩 方 独 り で 歩 き 回 る に は ど う も 薄 気 味 悪 い 土 地 柄 で、 こんな体験をした者が少なくない。クーリッシュ 海 ハ フ 岸湖 の滑らかな湖面に沿って歩いていると、岸辺から遠からぬ ところにさして大きくない島が見え、そこから花の芳香が漂って来て、人を 蠱 こ わ く 惑 する甘い歌声が聞こえる。島には 白 衣 の 乙 女 が 佇 たたず み、 手 招 き し な が ら 面 ヴ ェ ー ル 紗 を 靡 な び か せ、 遙 か ラ イ ン 河 畔 の ル ー ル ラ イ の よ う に 歓 喜 に 満 ち 満 ち た 歌 声 (   ) 30 (   ) 31 (   ) 32

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を 響 か せ る の だ。 彼 女 の 喜 び 溢 あ ふ れ る 島 で 睦 む つ ま じ く 二 人 き り で 過 ご す 幸 せ の 讃 さ ん か 歌 で あ る こ の 唄 の 抗 あらが い 難 い 力 に 心 奪 われ、かつは、 焦 こ がれ 悶 も だ える風情で手を差し伸べ、ますます近づく美女

というのも、彼女がいる島は浮島なの で

の 魔 力 に 誘 いざな わ れ た 若 者 が そ ち ら へ 泳 い で 行 こ う と す る と、 島 は 泳 ぎ 手 か ら ひ ょ い と 逃 げ 去 り、 若 者 は 島 に も陸地にも決して 辿 た ど り着けず、遂には目の前で乙女と島は沈み、それによって生じた渦に巻き込まれて、深みへと 引 き 込 ま れ て し ま う。 こ う し た あ て に な ら な い 幸 せ に 唆 そそのか さ れ た 者 は だ れ 一 人 戻 る こ と な く、 水 み な そ こ 底 に 棲 す む 海 の 妖 精 はその死体すら返してくれない。 二三三   メーメルのグロームス袋   グロームス袋というのはリトアニア産グロームス 乾 チ ー ズ 酪 が 保存される袋のこと。この 乾 チ ー ズ 酪 はプロイセン王国領ヘン ネ ベ ル ク の ズ ー ラ で で き る 乾 チ ー ズ 酪 の よ う に 小 さ く な い。 後 者 は お そ ら く 世 界 最 小 の 乾 チ ー ズ 酪 な の で、 脚 き ゃ は ん 絆 の 釦 ぼたん と 呼 ば れ、 とびきり食欲をそそる逸品だが……。さて以前メーメル 城塞の 外 そ と ぼ り 濠 に架かる 撥 は ね橋にはこのリトアニア産 乾 チ ー ズ 酪 袋を かたどった重さ二ツェントナー の鋳物が吊り下がっていて、橋を上げ下げする際の 錘 おもり の役目を果たしていた。   メ ー メ ル は か つ て ス ウ ェ ー デ ン 王 エ ー リ ヒ に 厳 し く 攻 囲 さ れ た こ と が あ る。 こ の 都 市 は 勇 猛 果 敢 に 防 衛 し た が、 何もかも欠乏して行き、遂に糧食はマタイ伝の最後の文句 〔=世の終わり〕とあいなり、 骨 シ ュ マ ー ル ハ ン ス 皮筋右衛門 がでんと構 え て 厨 ち ゅ う ぼ う 房 を と り し き っ た〔 = 飢 餓 状 態 に 陥 っ た 〕。 兵 ひ ょ う ろ う 糧 の 残 り と い え ば 一 切 合 切 で グ ロ ー ム ス 乾 チ ー ズ 酪 の 手 頃 の 塊 が 一 個 あ る だ け。 そ こ で 籠 ろ う じ ょ う 城 側 は 考 え た。 「 ど う せ 我 ら は 降 服 し な け れ ば な る ま い が、 そ の 前 に こ の 乾 チ ー ズ 酪 を 喰 く っ て し まったものかどうか」と。結局彼らは 乾 チ ー ズ 酪 とグロームス袋を持って来て、 乾 チ ー ズ 酪 を袋に入れると、 投 と う て き 擲 機 に 装 そ う て ん 塡 、敵 (   ) 33 (   ) 34 (   ) 35 (   ) 36 (   ) 37 (   ) 38 (   ) 39 (   ) 40

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陣に射出した。さあ、スウェーデン軍は「 こ ボ ン ベ ン ・ ウ ン ト ・ グ ラ ナ ー テ ン いつぁぶったまげた 。 忌 い ま い ま 忌 しい 爆 ボ ン ベ 弾 が降って来おったのか」と思った もの。

それから 交 こ も ご も 交 語らった。 「なんとでっかい 乾 チ ー ズ 酪 だわい。こんなに食い物がうんとこさあるところにゃあ、 おれたちのスウェーデン式飲み物 は持ち込めまいて。 あの 乾 チ ー ズ 酪 喰らいどもはうっちゃらかすほど持ってやがるのに、 こ ち ら の 陣 営 じ ゃ 足 り な い 物 だ ら け。 メ ー メ ル か ら 引 き 揚 げ る の に 越 し た こ と は ね え 」。

彼 ら は こ う 言 っ て、 グロームス 乾 チ ー ズ 酪 を賞味し、撤退した。メーメル市民はこのありがたい 想 お も い出のためにグロームス 乾 チ ー ズ 酪 が一個入った グロームス袋の鋳物を作り、本物の 乾 チ ー ズ 酪 が放り投げられたその場所に吊り下げたしだい。 二三四   し ろ も り   メ ー メ ル 川 の す ぐ 岸 辺 近 く の 町 テ ィ ル ジ ッ ト を 見 下 ろ す 丸 い 城 山 の 上 で 家 畜 の 番 を し て い る 国 ケ ン メ ラ イ ド ル フ 有 村 ア ル ト・ プ ロイセンの男の子たちが、城山の丁度真ん中にあって地中深くに通じている穴の 傍 そ ば に立って頭を悩まし、どういう わけでこんな得体の知れない穴があるんだろう、とあれこれお互いに語り合った。

昔むかし、この山の上には お 城 が あ っ て、 途 方 も な い 宝 物 で 一 杯 だ っ た。 そ の お 城 の 深 い 濠 ほ り だ と か 二 重 の 城 壁 な ん か は 今 で も 跡 が 残 っ て る。 このお城は一晩で急に沈んじまった。この穴はこの城山の 天 て っ ぺ ん 辺 まで届いてる煙突なんだ。時時城守の姿を見掛ける ことがある。それは髪の毛が雪のように白くて灰色衣装の 爺 じ い さん小人なんだってよ

。そうこうする内牧童たち は、この穴の深さはどれくらいなのか、この穴を使って何か手に入れられないか、知りたくて 堪 た ま らなくなった。そ こで綱を一本用意して、仲間の中で一番年の若い子を

厭 い や だ、厭だ、とじたばたして金切り声を挙げたが

こ の綱に 括 く く り付け、下へ降ろした。綱の長さはティルジットのドイツ教会の塔の二倍はあったが、降ろされている少 (   ) 41 (   ) 42 (   ) 43

(24)

年の悲鳴がとっくに聞こえなくなってからも、まだぴんと張っていた。でもやっとこさっとこ緩んで軽くなったの で、どうやら底に着いたのだろう。で、上にいる者たちは下に向かって大きな声で呼び掛けた。

何もかもしい んと静まりかえったまま。皆心配しいしい長いこと待った。とうとう綱を引っ張りあげてみた

軽くて、そして

何も結ばれていなかった。皆 怯 お び えきって山から 駈 か け降りた。翌朝城山の頂きへまた登る勇気のある者は一人も いなかった。   決心の付かないままのろのろと町の通りで家畜を追っていると、なんとまあ、昨日自分たちが山の穴の下に置い てきぼりにした子が向こうからぴんぴんしてやって来るではないか。その服の 隠 ポ ケ ッ ト し という 隠 ポ ケ ッ ト し 、それから手にした 縁なし帽は金貨で一杯だった。少年は、どうした、どうした、と周りをどっと取り囲んだ仲間たちに、体験したこ とを物語った。   い わ く「 お い ら は ね、 大 き な 台 所 に 着 い た ん だ。 そ ん 中 は そ こ い ら じ ゅ う す て き な 料 理 道 具 や 皿 小 こ ば ち 鉢 で ピ ッ カ ピッカ光ってた。 そうすっと灰色装束の爺さん小人が出て来た。 ありゃ多分例の城守だったに 違 ち げ えねえ。 小人はよ、 おいらにあいそよく 挨 あ い さ つ 拶 して、こう言った。 『わしを訪ねて来るとは感心な子だ。心配することはない』 。そうして 綱からおいらをほどいて、城中を一部屋一部屋案内してくれた。どれもこれも 黄 き ん 金 と宝物がごろごろしてた。それ からおいらがくたびれちゃうと、城守は綺麗な寝台においらを連れてった。そこで、おいら豪勢に寝たのさ。今朝 んなって、たっぷり眠ったおいらのところへ爺さん小人が丁度来て、おいらを起こし、おいらの帽子とありったけ の 隠 ポ ケ ッ ト し と 両 手 を 黄 き ん 金 で 一 杯 に し て 言 っ た。 『 こ れ は 城 守 が 褒 美 と し て お ま え に や る の だ 』 っ て ね。

そ れ か ら お い ら を 狭 い 門 の と こ へ 連 れ て っ て、 鍵 を 開 け る と、 外 へ 出 ろ、 と 言 っ た。 外 へ 出 る と、 そ こ は 山 の 下 の 谷 だ っ た。 振り返ったら、門は城守ごと消えちまってた」 。

(25)

  牧 童 た ち は こ の 話 を 聴 い て ひ ど く び っ く り し た。 仲 間 が 貰 も ら っ た た く さ ん の 黄 こ が ね 金 が 羨 うらや ま し く て し か た が な い。 そ もそもこの金貨は自分らが、厭だ、と言う子を無理強いして、あげくの果てありつかせてやったのだ、と思うとな おさら。そこで、あの煙突を抜けて黄金城に降り、 金 か ね を手に入れるに越したことはない、と考え、できるだけ急い で城山に登って、 彼らの内だれがまず降ろしてもらうか、 籤 く じ を引いた。そして籤に当たった子を穴の中に降ろした。 貰った物は山分けという条件で。今度も全く同じこと、綱の端はまたしても何も結ばずに上がって来た。翌朝一同 は穴に降ろした仲間をわくわくしながら〔町の通りに〕迎えに行った。けれどもその子はやって来なかった。今日 に至るもまだ戻らないとのこと。以来、穴の底へ降ろして欲しい、という人間はいない。 二三五   ロンビヌス山上の い け に え   メーメル河畔の町ラグニート 近郊

もっとも川の向こう側なのだが

に樹木の生い繁ったごつごつした山が 聳 そ び えている。ロンビヌス という名である。往古山上には昔のリトアニア人の最も名高く最も大きな聖所があり、そ こ に は 神 ポ ト リ ン ポ ス に 生 贄 が 捧 げ ら れ た 巨 大 な 石 の 祭 壇 が 設 しつら え ら れ て い た。 こ の 石 を こ の 場 所 に 置 い た の は 神 自 身 で あ り、 石 の 下 に は 黄 こ が ね 金 の 鉢 は ち と 白 し ろ が ね 銀 の 馬 ま ぐ わ 鍬 が 埋 め ら れ て い る、 と い わ れ て い る。 な ぜ な ら こ の 神 は 豊 ほ う じ ょ う 饒 と 収 穫の神であるから。かつてロンビヌス山上での 供 く ぎ 犠 は絶え間なかった。当時既にこんな言い伝えがあった。この石 が山上にある限り、リトアニアは繁栄し続けるであろう。されど、石が取り去られようなことがあれば、山自体が 崩壊し、 災厄が国土に到来するであろう、 と。この伝承はロンビヌス山上での供犠がもはやとっくに行われなくなっ てからも、世紀から世紀へと伝えられた。 (   ) 44 (   ) 45 (   ) 46

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  一八一一年のことだそうだが、あるドイツ人粉 挽 ひ きがロンビヌス北東の寒村バルテン(バルデーネン)へやって 来た。ここに新しい風車を二基設置する計画だった。そして 堅 け ん ろ う 牢 な石を求めて 界 か い わ い 隈 を歩き回った。こうしてロンビ ヌスにも登ってみると、例の生贄石が自分の工事にもってこいだと思われた。附近の住民が、この石を持ち去って はならない、この地方の幸せはこの石しだいなのだから、と告げたが、粉挽きは、皆の衆はいまだに異教の迷信に 囚 と ら わ れ て い る の だ、 と 言 い 返 し、 知 ラ ン ト フ ォ ー ク ト 事 の 許 も と に 赴 き、 石 を 持 ち 去 っ て よ い、 と の 書 面 に よ る 許 可 を 申 請 し た。 こ れは手に入った。なにしろ知事としてはドイツ人粉挽きなんぞに負けず劣らず開明家であるところを見せたかった ので。しかしながら許可書は一向役に立たなかった。 界 か い わ い 隈 の労働者は、粉挽きが、ごくたっぷり賃金をはずむ、と 言っても、まるきり応じなかった。こうなると粉挽きはまずこの地方を旅して回り、大胆で迷信を意に介さない連 中を捜さなければならなかった。そしてさんざん骨を折ったあげく向こう見ずな若者を三人見つけた。彼らは生贄 石を打ち砕いて山から運び降ろそうと申し出たのである。もっとも、いずれもロンビヌス周辺の者ではない。一人 は グ ン ビ ン ネ ン 出 身、 も う 一 人 は テ ィ ル ジ ッ ト 出 身。 三 人 目 は テ ィ ル ジ ッ ト 近 郊 ア ル ト・ プ ロ イ セ ン 出 身 だ っ た。

さて四人の男どもはロンビヌスに登って行き、仕事を始めた。石に最初の一撃を加えたのは粉挽きだった。す ると石から 欠 か け ら 片 が二つ跳ね飛んで、粉挽きの両眼に 中 あ た った。そこで粉挽きはすぐさま 盲 め し いて、生涯目が見えないま まだった。もしかすると今でも生きているかも知れないが 。第二撃を加えたティルジットの若者はその際腕をした た か に 傷 つ け た の で 腕 の 腱 け ん が 切 れ て し ま い、 そ れ き り 何 も で き な か っ た。 け れ ど も 他 の 二 人 に は 何 事 も 起 こ ら ず、 警告を受けなかったので、石を始末してしまい、山から運び出した。だが故郷へ帰ろうとしたグンビンネンの若者 は結局 辿 た ど り着けなかった。路傍の生け垣の 蔭 か げ で惨めに息を引き取ったのである。言い伝えにある黄金の鉢と白銀の 馬 鍬 は だ れ に も 見 つ か ら な か っ た。 石 が 無 く な っ て か ら と い う も の、 メ ー メ ル の 流 れ が し だ い に 山 を 削 り 麓 ふもと を 抉 え ぐ (   ) 47 (   ) 48 (   ) 49

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る よ う に な り、 一 八 三 五 年 の 九 月 の こ と、 夜 雷 鳴 の よ う な 大 音 響 が 起 こ り、 ロ ン ビ ヌ ス の 大 き な 部 分 が 崩 落 し た。 そ し て 多 く の 人 人 が、 崩 落 は も っ と も っ と 続 く の で は な い か、 古 いにしえ の 災 厄 の 予 言 が 成 就 す る の で は な い か、 と 危 き ぐ 惧 した。 二三六   飛ぶ死者たち   ラグニートの町には教会墓地が二つある。一つはドイツ人共同体用、もう一つはリトアニア人共同体用で、前者 は町の東方、後者は町の南西に位置している。二つの墓地はこう離れていはするが、その間には家も 柵 さ く も、樹木も 生け垣も、塀もない。そこでとりわけ嵐の夜などには、生前お互いに親しくつきあっていた二つの共同体の死者た ちが訪問し合うのである。夜気をついて何百、いや何千と群れをなして教会墓地から教会墓地へと飛ぶ。空高く舞 い上がるのではなく、地表すれすれ真っ直ぐに。だれもがそれを目撃できるわけではないが、日曜日の真夜中に生 まれた者にはこのおどろどろしい死者の 飛 ひ ぎ ょ う 行 が見える。何物も飛行を 阻 は ば めない。ある男が他の土地からラグニート に 引 っ 越 し、 町 の 南 端 に 堅 固 で 小 綺 麗 な 家 を 建 て て 住 み 着 い た。 と こ ろ が 最 初 の 嵐 の 夜 こ れ が 瓦 が れ き 礫 の 山 と 化 し た。 何軒かの壊れかけた古家

もっともこれらはちょっと脇にあったが

が無事だったにも関わらずである。 余 よ そ 所 者は家を再建したが、またしても全く同じことが起こった。そこで、土曜から日曜に掛けての真夜中に生まれた男 が「 あ ん た の 家 は 飛 ん で 行 く 死 し び と 人 の 道 筋 に 建 っ て い る の だ 」 と 教 え て、 同 じ 方 角 に あ る 納 屋 を 指 し た。 「 あ の 納 屋 は屋根の棟の先っちょだけがこの道筋に突き出している。そこでいつもいつも、何遍修理したってまたまたもぎ取 られてしまうのさ」 。そこで余所者は家をずらして、 飛ぶ死者たちの道筋から外した。 こうしてこの家はいまだに建っ

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ており、二度と再び被害を 蒙 こうむ ったことはない。 二三七   バイアーブルクの白衣の乙女   一三三七年強大な兵力を率いて ド ド イ チ ャ ー ・ リ ッ タ ー オ ル デ ン イツ騎士修道会 の加勢に来たバイエルン公ハインリヒ は、メーメル河畔にあっ た 古 い 修 オ ル デ ン ス ハ ウ ス 道 会 会 館 の 向 か い 側 に 攻 守 両 用 の 城 じ ょ う さ い 塞 を 建 設 し た。 こ れ は ま こ と に 巨 大 か つ 堅 固 で、 バ バ イ ア ー ブ ル ク イ エ ル ン 城 と 命 名された。目的は地域全体を異教のリトアニア人から 防 ぼ う ぎ ょ 禦 、これを中心として大司教座が置かれる大都市を営むこ と だ っ た。 が、 そ う は な ら な か っ た。 修 オ ル デ ン ス ・ ホ ッ ホ マ イ ス タ ー 道 会 総 長 は バ イ ア ー ブ ル ク に 管 コ ン ト ゥ ー ア 区 長 と 四 十 人 の 騎 士 を 駐 屯 さ せ た。 そ の 本 務 は 城 塞 を 保 持 し 、 城 塞 内 で の 敬 け い け ん 虔 な 日 常 。 し か し 彼 ら は こ れ に 全 く 背 は い ち 馳 、 快 楽 三 ざ ん ま い 昧 贅 ぜ い た く 沢 三 昧 で 、 飲 酒 、 賭 と ば く 博 、 色 事 に 耽 ふ け っ た。 あ る 時、 身 分 あ る キ リ ス ト 教 徒 の 乙 女 を 拐 か ど わ か し、 無 理 や り 己 おのれ た ち の 罪 業 に 染 ま ら せ よ う と し た が、 ど う し て も こ れ を 肯 うべな お う と し な か っ た 乙 女 は 進 退 窮 き わ ま っ て、 自 分 の 苦 し み と 騎 士 ど も の お ぞ ま し い 悪 行を終わらせて欲しい、と神に呼び掛けた。すると大地が裂け、城と騎士どもと乙女を呑み込んだ。さりながら乙 女はその純潔のゆえに、地域の守護霊として時時出現し、人人の目に触れることを許された。彼女は、悪を犯さず 善を行うよう人人に教える。城があったところには深淵 奈 な ら く 落 がぽっかり口を開けていた。その昔この中に子どもが 一人転落したことがある。両親はなすすべもなく奈落の縁で嘆き悲しんでいた。あえて底へ降りて行こうとする者 などいなかったからである。すると穴の中から無傷の子どもを抱き締めた白衣の乙女が上がって来て、子どもを返 すと、姿を消した。彼女はこのように多くの人に恩恵を施した。地中に沈んだ城の財宝は彼女が守護しているのだ が、 こ れ と て 諸 人 に 頒 わ け 与 え た が っ て い る。 け れ ど も 黒 装 束 の 悪 魔 が 彼 女 と と も に 穴 の 底 に い て、 そ う さ せ な い。 (   ) 50 (   ) 51

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い つ の 日 に か 白 衣 の 乙 女 が 黒 装 束 の 悪 魔 を 打 ち 負 か し、 守 護 し て き た 宝 物 を 悉 ことごと く 土 地 の 人 た ち に 分 配 し て く れ よ う。 二三八   霧中の会戦   ド ド イ チ ャ ー ・ リ ッ タ ー オ ル デ ン イツ騎士修道会 が行ったリトアニアの異教徒に対する戦いの一つで、一三九四年修道会の軍勢がこの邦の 首 し ゅ ゆ う 邑 ヴィルナ に至るまで侵攻、この都市を攻囲したことがある。攻囲軍の補給路を断つために、リトアニア大公ヴィト ウト は強力な兵力を繰り出し、敵陣を襲った。 修 マ イ ス タ ー 道会総長 は補給路防衛に四つの 旗 ナ ー 幟部隊

各隊の兵員百

を 派遣、これらはレーデミュンネ 近郊でヴィトウト大公およびゼヴェーリエン の君侯カリェブート 率いる大軍に 遭 そ う ぐ う 遇 し た。 も っ と も 修 道 会 の 戦 士 ら と リ ト ア ニ ア 軍 の 間 に は 細 流 と い お う か 沼 沢 地 と い お う か、 そ ん な も の が あ っ た。 これを 迂 う か い 回 した前者は、敵軍が多勢で、敵十人にキリスト教軍の騎馬兵一騎の比率だ、と 看 み て取ったが、それにも 関わらず勇ましく攻撃を敢行した。その時神が湿地帯から濃霧を立ち昇らせたので、リトアニア軍は相手が 小 こ ぜ い 勢 で あることが分からず、総長が全修道会軍を率いて向かって来たものと思い込んだ。そして十字軍の騎士たちが大胆 不 敵 に 猛 攻 を 加 え た の で、 リ ト ア ニ ア 軍 は 支 え き れ ず、 四 方 八 方 へ 逃 げ 散 っ た。 夥 おびただ し い 異 教 徒 が 討 ち 死 に し た 戦 闘の間、風が霧の幕を寸断することはなかった。 (   ) 52 (   ) 53 (   ) 54 (   ) 55 (   ) 56 (   ) 57

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二三九   山の王   一五九六年のこと、ラウエンブルク 近郊カッスーベン のある山の頂きに不気味な裂け目が生じた。市参事会はそ の深さおよび中がどうなっているのかを知りたがった。ラウエンブルクには二人の囚人がおり、彼らは死刑判決を 受 け た 罪 人 だ っ た。 参 事 会 は、 あ え て 深 み に 降 り、 下 で 何 を 目 撃 し た か 情 報 を 持 ち 帰 れ ば、 命 と 自 由 を 与 え よ う、 と両人に提案した。罪人たちは下へ降りた。際限もなく深く降り、とうとう山の底に着いた。彼らが見たのは、美 しい大庭園だった。 庭園には 可 か れ ん 憐 な白い花が咲いている木が一本 聳 そ び えていた。 木の下には子どもが一人立っていて、 こ の 子 は 男 ら を 手 招 き し、 広 い 野 原 を 通 っ て 館 やかた に 連 れ て 行 っ た。 館 の 中 か ら は さ ま ざ ま な 弦 楽 器 の 調 べ と 快 い さ んざめきがはっきり響いて来た。子どもが男らに玄関の扉を開くと、中には広間があり、そこで一人の王が 白 し ろ が ね 銀 の 椅 い す 子 に 坐 す わ っ て い る の が 見 え た。 王 は 片 手 に 黄 こ が ね 金 の 笏 しゃく を、 も う 一 方 の 手 に は 一 通 の 書 簡 を 持 っ て い た。 王 は こ の 書 簡 を 子 ど も に 手 渡 し、 子 ど も は 罪 人 た ち に 渡 し た。 罪 人 た ち は 穴 か ら 上 が っ て こ れ を〔 市 参 事 会 に 〕 持 ち 帰 っ た。 それから彼らは永遠に口を閉ざしているよう命じられ、釈放された。書簡に何が記されていたのか、だれにも分か らなかった。 二四〇   ダンツィヒ   ダンツィヒ という名の起源についてはたくさんの言い伝えがある。昔「ダンツ」と書いた 踊 タ ン ツ り から来ているとい う の は 当 た っ て い る と も い な い と も。 ダ ン ツ ィ ヒ の す ぐ 近 く に 婚 ホ ッ ホ ツ ァ イ ト 礼 な る 村 が あ る が、 な る ほ ど 踊 り だ っ た ら 婚 (   ) 58 (   ) 59 (   ) 60

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