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明治製菓大阪工場京都分工場を見学して (工場見学記)

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Academic year: 2021

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昭 和33年3月(1958) 一47一

工 場 見 学 記

明治製菓大 阪工場京都 分工場 を見学 して

短 食 ニ ノニ

師 走 の12月12日 私 達2組 一一行 は カ ゴ メ ソ ース,明 治 製 菓 の ビ ス ケ ッ ト工 場 を 見 学 して最 後 に 神 足 の 明 治 キ ヤ ラ メ ル 工 場 を 訪 ね た 。 こ の工 場 は 明 治 ビス ケ ッ ト工 場 に く らべ て 小 規 模 で あ るが,一 番 親 しみ の あ るお 菓 子 ク リー ム キ ヤ ラ メル,チ ヨ コ レー キ ヤ ラ メル,パ タ ー キ ヤ ラ メル の 三 つ の キ ヤ ラ メ ル そ の 他 フ ル ー ツ ヌ リ ・一も造 つ て い る 。最近 のキ ヤラメル にはVitamin Bi B2 C等 も添 加 され て い る。 キ ヤ ラ メル の製 造 原 料 の 種 類 は 多 く,又 各 個 の 原 料 処 理 法 も複 雑 で あ り,製 造 も 自 らそ れ が 異 な つ て来 るか ら,キ ヤ ン デ0は 極 め て 種 類 が 多 くな つ て 来 る。 尚 キ ヤ ン デ ー 類 の煮 詰 温 度 は 季節 に よ り加 減 しな け れ ば な らな い 。 ミル ク キ ヤ ラ メ ル の 原 料 配 合 の一 例 と して 〔例1〕 砂 糖100 飴 80 バ タ ー7 ミル ク180 〔例2〕 砂 糖100飴]30煉 乳80バ タ ー7小 麦 粉7 近 時 の キ ヤ ラ メル は 飴 と そ の%位 の 砂 糖 と で作 つ た も の が 多 い 。 キ ヤ ラ メル 類 に於 い て は 砂 糖 と水 飴 の 割 合 が 極 め て 重 要 で 砂 糖 の 割 合 が 大 とな る に従 い 時 間 の 経 過 と共 に 砂 糖 結 晶 の析 出 即 ち 「も ど る」 結 果 とな る。 次 に 製 造 工 程 は 次 の様 で あ ります 。 (1)仕 込 槽 水 飴 は 固 まつ て い るの で,お 湯 で 温 め て 溶 か し て ミル ク,バ タ ー,澱 粉,砂 糖 等 を 加 え ます 。 (2)混 合 槽 に 入 れ 約800Cに 加 熱 して 充 分 撹 拝 混 和 し ます, (3)蜜 受 槽 混 合 した もの を 貯 え て 置 き,ポ ンプ で 一 定 量 宛,次 の真 空 煮 詰 釜 へ 送 り ます 。 (4)真 空 煮 詰 釜 送 られ て来 た 蜜 を 密 閉 した 真 空 鍋 で 低 温 で 煮 詰 め ま す 。 低 温 で 煮 ます か らmilk, er等 の 栄 養 分 が そ の ま ま残 ります 。 香 料 もこ こで 入 れ ま す 。 (5)冷 却 盤 煮 上 つ た 飴 を こ の 上 に 薄 く流 して厚 鉄 板 の 下か ら水 で 冷 し ます 。(35。 ∼40。に 冷 却) (6)ロ ー カ ル機 丁 度 よい 硬 さに 冷 え た 所 を 一 定 の 厚 さ に延 して 表 面 に 筋 「1を付 け ます 。 こ の 筋 目を 付 け る理 由 は 形 が くず れ 難 い とい う事 と紙 に ひ つ つ き難 い とい う理 由か ら付 け るの で す 。 (7)切 断 機 自動 的 に 縦 と横 に 切 断 して キ ヤ ラメ ル の 大 き さに します 。 (8)節 機 切 断 した もの を 自動 飾 機 に か け て屑 や形 の 悪 い も のを 除 き ます 。 くず あ め の 事 を 「キ ユ ウ ス ケ」 と呼 び,も う… 度 溶 か し て 用 い ます 。 (9) 自動 包 装 機 一 粒 ず つ 自 動 的 に 蝋 引 紙 に包 まれ て 二 列 に 並 ん で出 て 来 る の を サ ッ クに 入 れ ます 。 ⑩ 検 量 及 封 紙 貼 サ ッ クに 詰 め られ た キ ヤ ラ メ ル は 全 部 目方 を 計 つ た 上,封 紙 を 貼 つ て30コ ず つ 袋 に つ め ます 。 最 後 に キ ヤ ラ メ ル の 製 造 に於 い て は 冷 却 の 温 度 に 注 意 を 払 わ ね ば な な ら な い 。 即 ち 冷 却 の 不 充

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.・ 分 な もの を ロ ー ル に か け れ ば 放 置 中 に薄 くな り且 つ 形 が 崩 れ る。 又 冷 却 し過 ぎた も の は 硬 化 してmラ に か け た 場 合 亀 裂 を生 ず る恐 れ が あ る の で す 。 成 分 上 か らい え ば 甘 蘇 糖 が40%以 下 とな れ ば 「流 れ 」 易 く,還 元 糖 が 全 糖 の%よ り も少 い と 「戻 り」 の 現 象 を 見 る とい わ れ て い ます 。 砂 糖 は キ ヤ ン デ ー の主 要 原 料 で あ る が,砂 糖 の み で は キ ヤ ン デ ーの 出 来 な い 理 由 と し て は 次 の如 く考 え られ ます 。 (1)砂 糖 の み を 加 熱 して 固 め て も永 くお く とい わ ゆ る 「も ど る」 現 象 が 起 り元 の 砂 糖 に還 る 事 が 多 い。 (2)砂 糖 の み で は 風 味 が 単 調 に 過 ぎ る。 (3)砂 糖 の み の 製 品 は 脆 過 ぎ る欠 点 が あ る 。 従 つ て キ ヤ ン デ ー類 に は 砂 糖 以 外 に 各 種 の 原 料 を 配 し て外 観 も賑 や か に 風 味 も複 雑 とす る の で あ る。 キ ヤ ン デ ー に 水 飴 を 用 い る理 由 と して は (1)キ ヤ ン デ ー 中 の 砂 糖 の 「も ど り」 を 防 止 す る。 即 食 物 学 会 誌 ・第3号 ち 耐 久 性 を 与 え る。 (2)キ ヤ ン デ ーに 粘 稠 性 を 与 え る。 (3)キ ヤ ン デ ーの 色 沢 を よ くす る事 (4)風 味 を よ くす る。 (5)砂 糖 よ り も飴 の 値 段 の 安 い 場 合 は,飴 を 用 い る 事 に よ り製 品 の価 格 を 上 げ る事 が 出 来 る。 しか し飴 を 用 い る為 に 吸 湿 性 が 増 し粘 さ を 増 す 。 従 つ て包 装 が 要 る の で す 。 又 形 が 崩 れ る し耐 久 性 が 無 くな る の で す 。 尚 こ の 会 社 に 於 い て は オ ー トメ ー シ ヨ ン化 とは また 縁 遠 い 流 れ 作 業 的 な力 法 で あ る とい う感 じを 受 け た 。 香 港,中 華 民 国 へ も… 時 は 輸 出 され た が 今 は 需 要 が 下 火 に な つ て い るそ うで あ る 。 近 き将 来 当 ユ揚 もオ ー ト メ ー シ ヨ ン化 され,キ ヤ ラ メル に 一 層 の 研 究 が な され ん 事 を1iり なが ら辞 した 。

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