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資料 2 自転車事故の損害賠償に係る現状について 国土交通省自転車活用推進本部

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Academic year: 2021

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(1)

自転車事故の損害賠償に係る現状について

国土交通省 自転車活用推進本部

(2)

1.自転車事故の発生状況

(1) 自転車関連事故件数の推移 1 自転車関連事故は年々減少しているのに対し、「自転車対歩行者」事故は減少せずに横ばいである。 「自転車相互」は年々減少してきていたが、平成27年から増加しており、「自転車対歩行者」事故の件数より多い。

171,171

162,663 156,488

151,683

144,062

132,051

121,040

109,269

98,700

90,836 90,407

4,184

4,348

3,919 3,799

3,616

3,260

3,037

2,865

2,519 2,588

2,749

2,869 2,959 2,946 2,770 2,806

2,625 2,605 2,551 2,506

2,281

2,550

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

160,000

180,000

H19

H20

H21

H22

H23

H24

H25

H26

H27

H28

H29

(件) (件) 自 転 車 関 連 事 故 件 数 「 自 転 車 対 歩 行 者 」 「 自 転 車 相 互 」 事 故 件 数

自転車関連事故件数及び「自転車対歩行者」「自転車相互」事故件数の推移

※自転車乗用者が第一当事者・第ニ当事者となった事故を計上。ただし、自転車相互事故は1件として計上 【出典:警察庁】 ▲ :自転車対歩行者 ■ :自転車相互

(3)

(2) 自転車関連事故の相手当事者別件数 自転車関連事故の相手当事者は、約84%が自動車で最も多くなっている。 自転車相互、対歩行者の事故も各々3%発生している。 【出典:警察庁】

対 自動車

76,036件

84%

対 二輪車 4,587件 5% 対 歩行者 2,550件 3% 自転車相互 2,749件 3% 自転車単独 1,628件 2% その他 2,857件 3%

合計:90,407件

自転車関連事故(自転車第一・第二当事者)の相手当事者別件数(平成29年)

2

1.自転車事故の発生状況

(4)

(3) 自転車事故の類型別事故件数 「自転車対自動車」事故において、出会い頭衝突による事故が54%で最も多く発生している。 「自転車対自転車」事故において、出会い頭衝突による事故が55%で最も多く発生している。 「自転車対歩行者」事故において、横断中による事故が28%で最も多く発生している。 【出典:警察庁】

出会い

頭衝突

40,874

54%

右左折

時衝突

23,031

30%

追越・追 抜時衝突 1,928件 3% 追突 1,025件 1% その他 9,178件 12%

自転車事故(自転車第一・第二当事者)の類型別事故件数(平成29年)

3

「自転車対自動車」

横断中

717件

28%

対面通

行中

521件

20%

背面通

行中

452件

18%

その他

860件

34%

「自転車対歩行者」

1.自転車事故の発生状況

「自転車対自転車」

出会い

頭衝突

1,500

55%

正面衝突 303件 11% 追越・追 抜時衝突 254件 9% 右左折 時衝突 222件 8% その他 470件 17%

(5)

自転車活用推進計画の概要 (4) 自転車の法令違反別交通事故件数 自転車の交通事故における法令違反は、安全運転義務違反が61%で最も多くなっている。 次いで、交差点安全進行違反が18%となっている。 【出典:警察庁】

安全運転

義務違反

35,929件

61%

交差点安全

進行義務違反

10,470件

18%

一時不停止 4,703件 8% 信号無視 1,680件 3% 通行区分違反 1,600件 3% 徐行違反 1,354件 2% その他 2,792件 5%

自転車(自転車第一・第二当事者)の法令違反別交通事故件数(平成29年)

4

1.自転車事故の発生状況

(6)

自転車活用推進計画の概要 (5) 自転車運転者の年齢層別交通事故件数 自転車事故の年齢層を見てみると、16~19歳が最も事故件数が多く、19歳以下の事故件数は全体の38%を占めており、未成 年者の事故件数が多い傾向となっている。 【出典:】公益財団法人交通事故分析センター

自転車運転者(第1当事者)の年齢層別交通事故件数(平成29年)

5

100

1,453 1,543

2,661

1,276

797

1,389 1,409

1,138 1,219

1,395

901

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

(件)

1.自転車事故の発生状況

全体の38%

(7)

6

1.自転車事故の発生状況

(6) 自転車事故における責任割合について

信号機のない交差点

自車

左記のような信号機のない交差点で、自転車事故が発生した

場合の各々の責任割合(基本)は以下のとおりとなる。

事故の当事者

自転車

×

歩行者

85

15

自転車

×

自転車

50

50

自転車

×

自動車

20

80

責任割合

対歩行者との事故の場合、自転車側に責任割合が多くなり、賠償額の負担が大きくなる点が問題となる。

【自車】

【相手】

【自車】

【相手】

相手

【出典:財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部過失相殺研究部会】

【参考】

歩道上での自転車と歩行者の事故の場合、自転車側が基本100%の責任となる。

(8)

2.自転車事故の損害賠償の現状

自転車活用推進計画の概要 (1) 高額賠償事故事例 自転車事故でも相手が死亡する事故などでは賠償金が高額になるケースもある。 高額賠償事故で加害者が小学生の事故も発生している。 【出典:一般社団法人日本損害保険協会】

賠償額

(万円)

裁判所

判決日

被害者

被害内容

加害者・過失

9,521

神 戸

平成25年7月4日

女性62歳

歩行者

後遺障害

小学生(11歳)

無灯火

9,266

東 京

平成20年6月5日

男性24歳

自転車運転

後遺障害

男子高校生

通行違反

6,779

東 京

平成15年9月30日

女性38歳

歩行者

死亡

男性

交差点進行

5,438

東 京

平成19年4月11日

女性55歳

歩行者

死亡

男性

信号無視

4,746

東 京

平成26年1月28日

女性75歳

歩行者

死亡

男性

信号無視

自転車事故の賠償事例

7

(9)

3.自転車事故の損害賠償保険について

自転車活用推進計画の概要 (1) 自転車損害賠償保険等の主な種類と概要(2018年10月現在) 自転車損害賠償保険等*は大きく、個人向けと事業者向け(P9)に分かれる。 個人向けの保険は、個人賠償責任保険の単体契約や、自動車保険等に特約として付帯するものがある。 個人賠償責任保険では、業務で自転車を使用中に発生した事故は補償されない。

≪ 個人向けの保険 ≫

8

保険の概要

 自転車事故に備えた保険

 自動車保険の特約で付帯した保険

 火災保険の特約で付帯した保険

 傷害保険等の特約で付帯した保険

 団体の構成員向けの保険

 PTAや学校が窓口となる保険

 全労済、市民共済など

 自転車の車体に付帯した保険

 共     済

 TSマーク付帯保険

 火災保険の特約

保険の種類

 自転車利用者向け保険

 傷害保険等の特約

 自動車保険の特約

個人賠償

責任保険

団体保険

会社等の団体保険

PTAの保険

*当資料中において「自転車損害賠償保険等」とは、自転車事故により歩行者等の第三者を死亡させたり怪我を負わせたりした 結果、法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償する保険(特約)や共済を指す

(10)

3.自転車事故の損害賠償保険について

自転車活用推進計画の概要 (1) 自転車損害賠償保険等の主な種類と概要(2018年10月現在) 事業者向けの保険は、自転車で配達業務等を行っている事業者が加入するもの。 自転車貸出事業者向けの保険は、レンタサイクル等を行っている事業者が加入するもの。 9

≪ 事業者向けの保険 ≫

*一般的に自転車貸出事業の場合、施設賠償責任保険では利用者(借受人)の運転ミスによる事故は補償の対象外(対象は自転車貸出業者の整備や管理上のミスに 起因する事故)となる。運転者のミスを補償できる保険への加入は保険会社等に相談(商品・引受は保険会社ごとに異なる)

≪ 自転車貸出事業者向けの保険 ≫

保険の概要

 業務遂行中の事故に備えた保険

 自転車の車体に付帯した保険

 施設賠償責任保険

(名称は施設所有管理者賠償責任保険等、保険会社によって異なる)

 TSマーク付帯保険

保険の種類

保険の概要

 利用者(借受人)の事故に備えた保険

 自転車の車体に付帯した保険

保険の種類

 施設賠償責任保険

*(名称は施設所有管理者賠償責任保険等、保険会社によって異なる)

 TSマーク付帯保険

(11)

4.自転車事故の損害賠償保険への加入状況

自転車活用推進計画の概要 (1) 「自転車対歩行者」事故の歩行者死亡・重傷事故における運転者の自転車損害賠償保険等の加入状況 「自転車対歩行者」事故の歩行者死亡・重傷事故における自転車運転者の自転車損害賠償保険等の加入が確認されたのは、 約60%となっている。 【出典:警察庁】

加入

181人

60%

未加入

83人

28%

不明

35人

12%

「自転車対歩行者」事故の歩行者死亡・重傷事故における

自転車運転者の自転車損害賠償保険等の加入状況(平成29年)

10

(12)

自転車活用推進計画の概要 (2)自転車損害賠償保険等の必要性と条例の効果 自転車関連事故件数は近年減少傾向にあるものの、自転車対歩行者の事故は横ばいが続いている中、高額賠償事故も発生しており 被害者救済の観点から自転車損害賠償保険等の加入の必要性は高い そのような中、今回実施のアンケート調査では調査地域合計で自転車損害賠償保険等への加入率が48.7%となっている より一層の加入促進が必要な中、自転車損害賠償保険等の加入についてのアンケート調査結果では自転車損害賠償保険等の加入促 進に条例化(加入義務)は有効といえる 11

自転車損害賠償保険等の加入について

4.自転車事故の損害賠償保険への加入状況

≪調査概要≫※国土交通省調べ 調査方法:インターネットリサーチ会社によるアンケート調査、対象者:調査地域に居住している自転車利用者(インターネットリサーチ会社モニター) 対象地域:加入義務(大阪府・兵庫県),努力義務(千葉県・東京都),条例なし(神奈川県)、回答者数:3,120人、実施時期:2018年11月19日~2018年11月20日

(13)

(3)条例の効果(自転車損害賠償保険等の加入率) 加入義務の自治体は経年の加入率データが存在する全ての自治体で加入率が上がっている。 努力義務の自治体は経年での加入率のデータがない。

上がった

83%

わからない

17%

わからない

88%

上がった

12%

12

4.自転車事故の損害賠償保険への加入状況

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 1 埼玉県 2018年4月1日 - - 50.2% - 64.3% ・インターネットによるアンケート調査 ・交通安全キャンペーン等でのアンケート 2 京都府 2018年4月1日 - 60.7% 61.7% 69.5% 70.5% ・インターネットによるアンケート調査 ・街頭アンケート 3 大阪府 2016年7月1日 - 41.8% 45.9% 67.4% - ・インターネットによるアンケート調査 4 兵庫県 2015年10月1日 - - 60.0% 64.7% 67.9% ・街頭アンケート 5 相模原市 2018年7月1日 - - 38.7% - 43.3% ・郵送(調査票を郵送配布-郵送回収) 6 名古屋市 2017年10月1日 - 34.0% - 59.1% 74.4% ・郵送(調査票を郵送配布-郵送回収) 7 京都市 2016年10月1日 26.2% - 35.7% 60.0% 72.8% ・インターネットによるアンケート調査 ・京都府からの情報提供 8 堺市 2016年7月1日 38.9% 60.6% 72.4% 68.3% 72.6% ・インターネットによるアンケート調査 ・郵送(調査票を郵送配布-郵送回収) NO 自治体名 条例施行時期 加入率 調査方法 ※各自治体における調査内容を国土交通省で取りまとめたもの

(14)

(4)条例の効果(認知度) アンケート結果では、自転車損害賠償保険等の加入について加入義務の自治体は33%、努力義務の自治体は63%が知らなかっ たと回答している。 アンケート結果では、努力義務の自治体に比べ加入義務の自治体の方が条例の認知度が高い。 13 ≪調査概要≫※国土交通省調べ 調査方法:インターネットリサーチ会社によるアンケート調査、対象者:調査地域に居住している自転車利用者(インターネットリサーチ会社モニター) 対象地域:加入義務(大阪府・兵庫県),努力義務(千葉県・東京都)回答者数:2,496人、実施時期:2018年11月19日~2018年11月20日

4.自転車事故の損害賠償保険への加入状況

(15)

自転車活用推進計画の概要 (1)自転車損害賠償保険等の必要性と条例の効果 条例化されている地域(千葉県、東京都、大阪府、兵庫県)へのアンケート調査では、自転車損害賠償保険等に係る条例があるこ とを認知した後の行動として、一番多い回答は「特に行動はしていない」であったものの、次に多い回答は「自転車損害賠償保険 等に加入した」ということから、自転車損害賠償保険等への加入促進に関して条例化の効果がみられる。 その他、自転車損害賠償保険等に係る条例があることを認知したことがきっかけとなり、自身の加入している自転車損害賠償保険 等の確認等にもつながっている。 14 ≪調査概要≫※国土交通省調べ 調査方法、対象者、実施時期はP15の調査と同様。調査地域は条例化 している、千葉県、東京都、大阪府、兵庫県、回答数は1,652

条例認知後の行動について

5.自転車事故の損害賠償保険への加入状況の把握

(16)

自転車活用推進計画の概要 (2) 自転車利用者における自転車損害賠償保険等の加入状況の把握 自動車損害賠償保険等の加入状況を把握できていない自転車利用者に対して、確認、把握するためには確認することの重要性や確 認方法を周知する必要がある。 自転車損害賠償保険等の契約者は同居の家族や別居の未婚の子にも当該保険に加入していることを周知することが必要(重複契約 の防止にもつながる) 15

≪ 加入状況の確認方法 ≫

自転車を利用中の事故により、他人にけがをさせてしまった場合など、相手の生命又は身体の損害を補償できる保険 (自転車損害賠償保険)に加入していますか。 ※点検整備した自転車に貼られる「TSマーク」等も該当します。 自動車保険、火災保険、傷害保険のいずれかに加入していますか。 共済、各種団体保険(職場で加入する保険や学校のPTA保険等)のいずれかに加入していますか。 自転車損害賠償保険に相当する補償が基本補償又は特約としてついていますか。 ※特約の名称は、個人賠償責任保障特約、日常生活賠償特約など、保険会社により異なります。 自転車損害賠償保険に加入していま す。 ※補償内容(賠償責任補償額や示談交渉の有無等) が十分であるか、補償期限が有効であるかを確認く ださい。 自転車損害賠償保険への加入が必要で す。 お手元に保険証券を用意のうえ、ご加 入の保険会社にご確認ください。 いいえ いいえ いいえ わからない はい はい はい はい いいえ 【出典】京都府「自転車保険義務化」チラシ わからない わからない

5.自転車事故の損害賠償保険への加入状況の把握

(17)

16 (1)自転車損害賠償保険等の加入促進の必要性

自転車損害賠償保険等に係る条例があることを認知したことがきっかけで、自転車損害賠償保

険等に加入したり、自身の加入している自転車損害賠償保険等の確認等につながっている。

自転車対歩行者の事故件数は横ばいが続いている。また、自転車対自転車の事故は近年増加傾向にある。

加入義務を課した自治体では、それ以外の自治体に比べて保険加入率が高い傾向となってい

る。

自転車事故の年齢層は、責任無能力者を含む未成年者が多い傾向となっている。

高額賠償事故が発生している。

対歩行者の事故の場合、自転車側の責任負担が重くなる。

自転車損害賠償保険等の加入促進は必要

条例による加入促進は有効

6.自転車事故の損害賠償保険等の加入促進の重要性

(2)条例による加入促進の有効性

加入義務の自治体では、条例制定後に加入率が上がっている。

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