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【本体資料】施設長等会議・第二分科会

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Academic year: 2021

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全文

(1)

地域における

障害福祉の現状と課題

障害者総合支援法の運用については地域によって多少異なるケースがあるのでご注意 ください。また、障害者自立支援法は「自立支援法」 (または「つなぎ」法) 、障 害者総合支援法は「総合支援法」と表記します。 前・(福)全日本手をつなぐ育成会 政策研究開発センター委員 機関誌「手をつなぐ」編集委員 前・(社)日本発達障害福祉連盟「発達障害白書」編集委員 又村 あおい

(2)

今日お話すること

1 障害者権利条約の批准とこれから

想定される動き

2 法令上も明確化された「地域にお

ける暮らし」

3 障害福祉サービス(総合支援法)

の動向

4 今後の課題(私見)

(3)

障害者権利条約の

批准とこれから

想定される動き

(4)

創設・改正された法制度(その1)

1. 平成23年6月「障害者虐待の防止、障 害者の養護者に対する支援等に関する 法律」(障害者虐待防止法)が成立 2. 平成23年7月「障害者基本法」の改正 が成立 3. 平成24年6月「障害者の日常生活及び 社会生活を総合的に支援するための法 律(障害者総合支援法)」が成立(自 立支援法の改正)

(5)

創設・改正された法制度(その2)

4. 平成24年6月「国等による障害者就労 施設等からの物品等の調達の推進等に 関する法律」(障害者優先調達推進法 ・旧ハート購入法)が成立 5. 平成24年6月「障害者雇用促進法」に おける障害者雇用率の引き上げ 6. 平成24年7月「障害者政策委員会」が 発足し、改定される国の「障害者基本 計画」に対する意見を取りまとめ

(6)

創設・改正された法制度(その3)

7. 平成24年7月「特別支援教育に関する 報告」が公表され、特別支援教育の充 実などを提示 8. 平成25年6月「障害を理由とする差別 の解消の推進に関する法律(障害者差 別解消法)」が成立(28年4月から) 9. 平成25年6月「障害者雇用促進法」が 改正、精神障がいの雇用義務化や合理 的配慮など義務化(30年4月から)

(7)

障害者権利条約ってなんだろう

1. 「障害者権利条約」は、2006年に国連 で採択された国際条約(国際ルール) 2. 障がいのある人を「権利の主体」と捉 え、生活のさまざまな場面において障 がいのある人の人権(尊厳)の尊重を 批准国へ求めている 3. 全部で50条あるが、世界各国を対象と しているため、日本では当たり前に思 うようなことが規定されている例も

(8)

障害者権利条約ってなんだろう

4. 日本は2007年9月に署名した(条約の 存在を認めた)ものの、批准(条約の 内容に同意し、仲間入りすること)ま でには時間を要した 5. 実は、小泉政権下で批准に向けた閣議 決定が行われる寸前まで進んだことが あったが、障がい当事者団体からの要 望で取りやめた経緯がある 6. 当時の法制度では不十分だったため

(9)

祝!権利条約批准!!

1. 2014年2月19日、日本が国連・障害者 権利条約の批准国(締結国)となった 2. 今後は、定期的に国連から国内の障害 者施策に関するチェックを受ける(ま ず2年後に報告書提出、その後は少な くとも4年に1回は報告書を提出) 3. 国際水準に照らして立ち遅れている分 野があった場合、施策の拡充や改善を 勧告されることも

(10)

法令上も明確化

された「地域に

おける暮らし」

(11)

障害者権利条約 第19条(抜粋) (自立した生活及び地域社会への包容) (a)障害者が、他の者との平等を基礎として、居住地 を選択し、及びどこで誰と生活するかを選択する機会を 有すること並びに特定の生活施設で生活する義務を負わ ないこと。 (b)地域社会における生活及び地域社会への包容を支 援し、並びに地域社会からの孤立及び隔離を防止するた めに必要な在宅サービス、居住サービスその他の地域社 会支援サービス(個別の支援を含む。)を障害者が利用 する機会を有すること。

権利条約における規定

(12)

障害者基本法 第3条(抜粋) (地域社会における共生等) 一 全て障害者は、社会を構成する一員と して社会、経済、文化その他あらゆる分野 の活動に参加する機会が確保されること。 二 全て障害者は、可能な限り、どこで誰 と生活するかについての選択の機会が確保 され、地域社会において他の人々と共生す ることを妨げられないこと。

障害者基本法における規定

(13)

総合支援法 第1条の2(基本理念) (前略)全ての障害者及び障害児が可能な 限りその身近な場所において必要な日常生 活又は社会生活を営むための支援を受けら れることにより社会参加の機会が確保され ること及びどこで誰と生活するかについて の選択の機会が確保され、地域社会におい て他の人々と共生することを妨げられない こと・・(以下略)

総合支援法における規定

(14)

障害福祉サービス

(15)

結局、どうなったのか?

平成18年

4月

自立支援法 • 支援費制度の破たん、障害者自立支援法の施行 • 1割の自己負担や障害程度区分の導入、福祉 サービス再編、精神障がい者への対象拡大など • 利用者負担の過重批判などに対応するため、特 別対策を実施 平成22年

12月

つなぎ法 • 「つなぎ」法による、自立支援法や児童福祉法 などの改正 • 利用者負担の軽減、障がい児支援の児福法移管、 発達障がいの対象明確化など • 並行して、自立支援法廃止議論も進む 平成25年

4月

総合支援法 • 地域社会共生実現法による、さらなる自立支援法 や児童福祉法などの改正 • 自立支援法は廃止されず、改正により対応 • GHとCHの一元化、重度訪問介護の対象見直 し、意思決定支援、難病者への対象拡大など

(16)

法律の名称(正式名称)

自立支援法

• 障害者自立支援法

つなぎ法

• 自立支援法と同じ

総合支援法 • 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に 支援するための法律(障害者総合支援法)

(17)

法律の目的や理念

自立支援法 • 法の目的規定はあるが、理念規定なし • 目的規定に「自立生活の支援」という文言あり つなぎ法

• 自立支援法と同じ

総合支援法 • 理念規定を新設し、法の目的も修正 • 法の目的から「自立」の文言を削除し、「基本的人権 を享有する個人としての尊厳」へ置き換え

(18)

総合支援法の概要(その1)

【理念や目的・法律の名称】 1. 障害者基本法の改正を踏まえ「共生社会 の実現」「可能な限り身近な地域で支援 を受けられる」などの理念規定を設ける 2. 理念規定にあわせて、法の目的について も手直しする 3. 法律の名称は、「障害者総合支援法」に 改める(総合福祉法を創設するのではな く、自立支援法の名称を変える)

(19)

制度対象(障害の範囲)

自立支援法 • 身体・知的・精神の3障がい • 発達、高次脳機能は市町村運用次第 つなぎ法 • 身体・知的・精神・発達の4障がい • 高次脳機能は事務処理要領で規定 総合支援法 • 上記の4障がいに難病が加わる • 難病の具体的な範囲は130疾病+1

(20)

障害程度区分

自立支援法 • 介護保険の要介護度判定がベース • 知的、精神障がいが軽く判定される つなぎ法

• 自立支援法と同じ

総合支援法 • 名称を「障害支援区分」へ変更 • 知的、精神障がいへの配慮を規定

(21)

総合支援法の概要(その2)

【障害程度区分の見直し】 1. 障害程度区分の名称を変更し、「障害支 援区分」とする 2. 障がいのある人の特性に応じて必要とさ れる標準的な支援の度合い、という位置 付けへ変更 3. 知的障がいや発達障がいの特性に応じて 区分判定が適切に行われるような配慮措 置を国へ義務付け

(22)

結局どうなるの?

1. 知的・精神障がいの特性に配慮し「コ ンピュータ判定を適正化」する(審査 会判定での区分変更割合を身体障がい 並み・約20%に)なので、最終的な区 分全体の分布は変わらず? 2. 逆に、20%の「変更を必要とする人」 は、ある特定の行動面に多くの支援を 要する人である可能性が高い(市町村 審査会の役割が重要になる)

(23)

相談支援・意思決定支援

自立支援法 • 地域生活支援事業の必須事業 • 市町村の考え方や財政状況で地域差あり つなぎ法 • サービス等利用計画作成を全員作成に • 地域相談や障害児相談、基幹相談も創設 総合支援法 • 地域相談の対象に刑務所などを追加 • 意思決定支援を事業所責務に追加

(24)

総合支援法の概要(その3)

【相談支援(地域移行支援)】 1. 相談支援事業の「地域移行支援」の対象 となる施設等を拡大 2. 現在は「入所施設」「精神科病院」のみ 対象となっているが、「地域における生 活に移行するために重点的な支援を必要 とする者」を対象に 3. 具体的な拡大範囲については、生活保護 施設、矯正施設(刑務所)など

(25)

総合支援法の概要(その4)

【強調された「意思決定支援」】 1. 国会議論の中で、意思決定支援を強調す る方向に法案修正 2. 支援事業所の責務、相談支援事業所の責 務に「障害者の意思決定の支援に配慮」 という一文を追加 3. 知的障害者福祉法、児童福祉法にも意思 決定支援への配慮(児童については子ど もと保護者の意思尊重)を追加

(26)

ホームヘルプ系サービス

自立支援法 • 身体介護、家事援助など5類型 • 通院介助の範囲拡大など運用で対応 つなぎ法

• 自立支援法と同じ

総合支援法 • 重度訪問介護の対象拡大(重度の行動障がい を有する者への拡大)

(27)

総合支援法の概要(その5)

【重度訪問介護の対象拡大】 1. 重度訪問介護の利用対象に「重度の行動 障がいのある人」を加える 2. 重度訪問介護は、ヘルパーを長時間派遣 して身体介護、家事援助、外出支援など 生活上必要となる介助をトータルに提供 するサービス 3. 「ヘルパーを活用しての一人暮らし」と いう選択肢が増えることは歓迎

(28)

結局どうなるの?

1. 平成26年4月から変更 2. サービスの種類などは変更なし(身体 介護、家事援助、通院等乗降介助、 通院介助、重度訪問介護) 3. 既存の「行動援護」と比べると、対象 者像はおおむね一致 4. サービス内容、報酬単価、介助者の 資格などは大きく異なる

(29)

結局どうなるの?

6. 対象は「重度の行動障害を有する者」 (現行の行動援護対象者)と概ね同じ (ただし、支援区分は「4」以上) 7. 利用に際しては、基本的に行動援護を 利用してアセスメントする流れ(行動 援護の事業所がない地域は発達障害者 支援センターなどによる代替も可) 8. 行動援護についてはアセスメント目的 であれば室内での利用がOKに

(30)

グループホーム・ケアホーム

自立支援法 • 程度区分の高低により、「ケアホーム」と 「グループホーム」へ分別 つなぎ法 • 低所得の人を対象に「家賃補助」制度を導入 (GH・CHの分別は見直しされず) 総合支援法 • ふたたび「グループホーム」へ一元化(訓練 等給付へ一元化)

(31)

総合支援法の概要(その6)

【GH・CHの再統合(再度GHへ)】 1. 「グループホーム」「ケアホーム」の2 類型をGHへ(再)統合 2. これにあわせて、入居している人の個別 支援(ヘルパー利用)の柔軟化や単身型 のGH(サテライト型)を創設 3. 訓練等給付はこれまで区分による報酬差 を設定しなかったが、GHについては区 分に応じた報酬差を継続

(32)

結局どうなるの?

1. 平成26年4月から変更 2. 家賃補助制度は存続(住民税非課税の 人を対象に、1万円/月を給付、給付 金額は全国一律。2ヶ月遅れで事業所 へ支払い) 3. GH(訓練等給付)については区分に 応じた報酬差を設けた 4. 同じ訓練等給付である就労継続B型に も報酬差を設けなくて良い??

(33)

結局どうなるの?

5. これまでのCHと同じく区分に応じて 報酬差を設けるタイプと、事業所の責 任で身体的な介助サービスを外部導入 できるタイプが制度化される 6. これまでのCHについては、基本的に 変更なしとなる可能性大 7. これまでのGHについては、どちらの タイプを選択するか、考えどころ 8. 世話人の配置は「6:1」で統一へ

(34)

結局どうなるの?

9. 介助サービスの外部導入は、報酬が低 いため導入事業所が出ない可能性も 10.サテライト型については、本体から20 分程度の距離であれば、単身居をホー ムとして指定可能 11.サテライト用の特別な施設整備や人員 配置は不要 12.ただし、自立生活移行を念頭に有期限 の利用になる

(35)

小規模入所施設はどうなの?

1. これらのほか、衆参両院での「附帯決 議」があり、附則に準じた扱いとされて いる 2. 主な決議事項は「グループホームや小規 模入所を含めた、地域での居住支援」 「難病者に対する総合的な支援法制度」 「精神障がいのある人の総合支援体制」 「成年後見制度の活用」「一般就労の促 進に向けた職場定着」「常時介護を要す る人への適切なサービス支給決定」など

(36)

最新の状況によると・・

1. 地域における居住支援のあり方は、市 町村協議会で議論することが前提 2. 一元化後のGH定員を特例で20名程度 まで拡大可能としたうえで、安心コー ルセンター機能や基幹相談支援、短期 入所など地域生活支援の機能を付加 3. あるいは、高齢化する知的障がいのあ る人を念頭に置いた「小規模な入所施 設」に機能を付加することも可能

(37)

最新の状況によると・・

4. こうした機能を有する施設等を「地域 生活支援拠点」として位置付け 5. ただし、すでに相談機能や短期入所な どが整備されている地域では、既存事 業所等で役割分担することも可能 6. 既存型、GH型、入所施設型のいずれ にしても、第4期障害福祉計画(27年 度スタート)では市町村または圏域で 1か所以上の整備を求める

(38)

障害福祉計画

自立支援法 • 将来3年間で整備する福祉サービスを数値目 標化する計画として創設 つなぎ法 • 障がい児支援が児童福祉法へ移管され、児福 法サービスは参考掲載に 総合支援法 • 地域の潜在ニーズを織り込むことやPDCA サイクルにすることを規定

(39)

総合支援法の概要(その12)

【地域生活の基盤整備】 1. 市町村が策定する「障害福祉計画」につ いて、地域の潜在的なニーズを把握し、 医療機関、教育機関などとの連携を求め る(たとえば、特別支援学校卒業生の進 路をしっかりと見込む) 2. 障害福祉計画を策定した後も、定期的に 評価と検証を行い、必要に応じて計画の 変更などを行う

(40)

今後に向けて・・

【3年後の検討課題は次のとおり】

① 常時介護を要する障害者等に対する支援、障害者等 の移動の支援、障害者の就労の支援その他の障害福祉 サービスのあり方 ② 障害支援区分の認定を含めた支給決定のあり方 ③ 障害者の意思決定支援のあり方、障害福祉サービス の利用の観点からの成年後見制度の利用促進のあり方 ④ 手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、 音声機能その他の障害のため意思疎通を図ることに支 障がある障害者等に対する支援のあり方 ⑤ 精神障害者及び高齢の障害者に対する支援のあり方

(41)

今後の課題(私見)

個別具体の課題については、

この後ご登壇の皆さまから

発題いただけると思います

ので、全体的な課題を中心に

(42)

今後の課題(その1)

1. 政府としては、2年後の初回(イニシ ャル)レポート、以後4年に1回のレ ポートを国連へ提出 2. さらに、障害当事者団体などからのカ ウンターレポートも提出可能 3. 権利条約は「批准して終わり」ではな く、むしろこれからの方が大事 障害者権利条約の具体化・1

(43)

今後の課題(その2)

1. 条約第31条では、統計及び資料の収集 について規定 2. 障がいのある人の地域生活を充実させ るためには、どのような統計(指標) が有効か議論が必要 3. 従来の「アウトプット」指標から「ア ウトカム」指標へ転換できるか 障害者権利条約の具体化・2

(44)

今後の課題(その3)

1. 総合支援法はもとより、障害者基本法 や虐待防止法、優先調達推進法や差別 解消法など、近年創設・改正された法 律は「3年後見直し」が法定化 2. それぞれ、何が積み残されており、ど こが改善ポイントなのか、政治状況に 左右されない議論が必要ではないか 各法の「3年後見直し」への対応

(45)

今後の課題(その4)

1. 障害者制度改革議論は、大きな成果を 上げたが、議論のスピードが早すぎ 2. 知的・発達障がいのある人は、議論内 容を把握することすら困難だったはず 3. 「当事者参画」をお飾りとしないため に、丁寧な、時間的にもゆっくりした 議論を 知的・発達障がいのある人の参画・1

(46)

今後の課題(その5)

1. 2013年8月の第7回障害者政策委員会 で知的障がいのある土本委員から提出 された資料(別添「資料4」) 2. 【おかざりですわらされることは、さ べつであり ぎゃくたいです。 】 3. この言葉の重みを、我々はどう受け止 め、応えていくのか 知的・発達障がいのある人の参画・2

(47)

変わるもの、変わらないもの

変わらない支援

本人に寄り添った支援、地域生活の推進など

変わる制度

措置 → 支援費 → 自立支援法 → 総合支援法

(48)

お話の最後に・・

• 又村は、障がいのある人に関わる制度 を、なるべく分かりやすくお伝えする ことを目指しています。 • でも、「通訳」を必要とする福祉制 度っていうのは、どうなんでしょう? • 「サービスを利用する人が理解でき る」ことが当たり前に求められる法制 度になって欲しいものですね。

(49)

ご清聴いただき

ありがとう

(50)

ご参考まで・・(その1)

○ 全日本手をつなぐ育成会 これまでの社会福祉法人から、運動体として生まれ 変わる予定です。 http://www.ikuseikai-japan.jp/aboutus/aboutus06.html または、「全日本手をつなぐ育成会」で検索していた だくとたいがいはトップで表示されます。

(51)

ご参考まで・・(その2)

○ あたらしいほうりつの本

又村が書いた初めての単行本が出ました! できるだけ読みやすく、障害福祉サービスや年金・ 手当などの概要や手続きのながれを解説しています 書籍のお求めは、

参照

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