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第14 火災通報装置

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Academic year: 2021

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第 14 火災通報装置

火災通報装置は,火災が発生した場合,手動起動装置を操作することにより電話回 線を使用して消防機関を呼び出し,蓄積音声情報を通報するとともに通話を行うこと ができる装置をいう。 1 設備の概要(系統図による設置例) 2 用語例 (1) 火災通報装置とは,火災が発生した場合において,手動起動装置を操作する ことにより電話回線を使用して消防機関を呼び出し,蓄積音声情報により通報 するとともに,通話を行うことができる装置をいう。 (2) 特定火災通報装置とは,令別表第1(6)項ロに掲げる防火対象物に設ける もの(延べ面積が 500 ㎡未満のものに設けるものに限る。)で,ハンズフリー通 話機能を有する火災通報装置をいう。 (3) 手動起動装置とは,火災通報装置専用である押しボタン,遠隔起動装置等を いう。 (4) 蓄積音声情報とは,あらかじめ音声で記憶させている火災通報に係る情報を いう。 (5) 通報信号音とは,火災通報装置からの通報であることを示す信号音をいう。 (6) 試験装置とは,火災通報装置の試験を局線を捕捉しない状態で行うための, 消防機関の 119 番受信装置に代わる模擬 119 番による試験を行う装置をいう。 (7) アナログ加入回線とは,アナログ方式の電話回線で,常時使用できる端末機 器は一つであるものをいう。 (8) デジタル加入回線とは,デジタル方式の電話回線で,1回線に2以上の信号 チャンネルを有し,同時に2以上の端末機器を使用することのできるISDN 回線等をいう。 (9) ターミナルアダプター(以下「TA」という。)とは,アナログ端末機器をデ

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ジタル加入回線に接続するための信号変換装置をいい,火災通報優先接続型T A以外のTAをいう。 (10) 火災通報優先接続型TAとは,火災通報装置をデジタル回線に接続する際に 火災通報装置が発する信号を他の端末機が発する信号に優先してデジタル加入 回線に接続し送出する機能を持ったものをいう。 (11) TA等とは,TA又は火災通報優先接続型TAをいう。 (12) DSU(デジタルサービスユニット)とは,ISDN回線等におけるデジタ ル回線に必要な速度変換,同期等の機能を持つ回線接続装置でデジタル回線の 終端に接続するものをいう。 (13) アナログ端末機器とは,火災通報装置,電話機,ファクシミリ等でアナログ 信号を発する機器をいう。 (14) デジタル端末機器とは,パソコン等でデジタル信号等を発する機器をいう。 (15) 直接通報とは,自動火災報知設備の火災信号により消防機関に通報する火災 通報装置が作動し,直接消防機関に通報することができるものをいう。 3 設置場所等 規則第 25 条第2項及び第3項の規定によるほか,次によること。 (1) 社会福祉施設等で自力避難困難者等が夜間使用する防火対象物は,令第 23 条ただし書きに該当する場合であっても,火災通報装置を設置すること。☜ⅱ (2) 火災通報装置は,防災センター等(常時人のいる場所)に設置すること。 なお,この場合,努めて自動火災報知設備の受信機又は副受信機と併設する こと。☜ⅱ (3) 遠隔起動装置を設ける場合,本体との間で通話ができるインターホン等の同 時通話装置を備えておくこと。☜ⅰ (4) 火災通報装置の手動起動装置,非常用送受話器及び遠隔起動装置には,その 旨を表示しておくこと。 (5) 手動起動装置及び遠隔起動装置には,いたずら防止のための措置を講じてお くこと。 (6) 火災通報装置の操作部(手動起動装置,モニター部,発報表示及び非常用送受 話器)が制御部と分離しているものの制御部は,維持管理のできる場所に設ける ことができる。 (7) 火災通報装置の直近には専用の送受話器を設置すること。 (8) 一般的な送受話器を非常用送受話器として設置するものは,専用のものとし て火災通報装置本体の直近に設け,かつ,他の内線電話等と明確に区別させる こと。 (9) 火災通報装置をデジタル加入回線に接続するためのTA等は,当該火災通報 装置と同室に設けること。☜ⅱ (10) TA等には,火災通報装置が接続されている旨の表示を見やすい位置に付す ること。 (11) 火災通報装置及びTA等は,湿気,ほこりのない場所に設置すること。 (12) TA等は地震等による転倒防止措置を講じること。 4 電話回線との接続 電話回線との接続は,119 番発信が可能で災害救急指令センターからの逆信を受 けられる電話回線に接続するほか,次によること。 (1) 火災通報装置は,電話回線の信号種別(アナログ式,デジタル式)により接 続可能な機器を選択すること。

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(2) 火災通報装置と電話回線の接続は,試験装置の接続に対応させるため,プラ グジャック方式又はアダプタ式ジャック方式(以下「プラグジャック方式等」 という。)とすること。 (3) 火災通報装置は,屋内電話回線のうち,構内交換機と電話局の間となる部分 に接続すること。 なお,この場合において構内交換機の内線には接続しないこと。 (前1 設備の概要参照) (4) アナログ加入回線に接続する場合は,原則として,専用回線とすること。た だし,利用頻度の低い回線に接続し,逆信時,火災通報専用電話機のみ呼び出 し音が鳴動するようにした場合はこの限りでない。 なお,利用頻度の低い回線に接続する場合は下図の例によることとし,構内 交換機の内線側及び次の回線には接続しないこと。 ① FAX および留守番電話が接続されている回線 ② 消防機関からの逆信が受けられない回線 ③ 公衆電話回線 (5) デジタル加入回線との接続 火災通報装置は,次によりTA等を介してデジタル加入回線へ接続すること。 ① 火災通報優先接続型TAを用いる場合(第 14-1図参照) ア 火災通報装置は優先接続機能を有するアナログ端末機器用端子に接続す ること。 イ 火災通報装置以外の端末機器として,パソコン等を当該TAのデジタル 端末機器用端子に接続する場合,送信情報量は 64kbps までとし,その旨を 表示すること。 ② TAを用いる場合(第 14-2図参照) ア 火災通報装置は,アナログ端末機器用端子に接続すること。 イ デジタル加入回線に接続する端末機器は,火災通報装置とその他の端末 機器一つまでとし,デジタル加入回線の一つの信号チャンネルを火災通報 装置専用として確保すること。

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ウ 火災通報装置以外の端末機器として,パソコン等を当該TAのデジタル 端末機器用端子に接続する場合,送信情報量は 64kbps までとし,その旨を 表示すること。 第 14-1図 火災通報優先接続型TAを用いた接続例 第 14-2図 火災通報優先接続型TA以外のTAを用いた接続例 A B C TA :ターミナルアダプター DSU:デジタル電話回線用インターフ ェイス(TA に内蔵又は外付け) 64kbps(キロビット・パー・セコンド) :1 秒間に 64,000 個の「0」又 は「1」のデジタル情報信号を 送ることを表す。 ※火災通報装置は,A(優先接続機能を 有するアナログ端末機器用端子)に 接続すること。 ※B(アナログ端末機器用端子)にはア ナログ端末機器を接続すること。 ※C(デジタル端末機器用端子)には TA 及びデジタル端末機器を接続で きるが,送受信情報量を64kbps 以下 とすること。 デジタル 加入回線 分界点 電 話 局 DSU 火災通報 優先接続 型の TA 火災通報装置(アナログ) アナログ端末機器 TA デジタル端末機 電 話 局 DSU 火災通報 優先接続 型以外の TA 火災通報装置(アナログ) アナログ端末機器 デジタル端末機器 A B C デ ジ タ ル 加入回線 分界点 ※火災通報装置は,A(アナログ端末機 器用端子)に接続すること。 ※ 火 災 通 報 装 置 以 外 の 端 末 機 器 は ,B (アナログ端末機器用端子)にアナ ログ端末機器か又は C(デジタル端 末機器用端子)にデジタル端末機器 のいずれか 1 個のみ接続すること。 ※C(デジタル端末機器用端子)にデジ タル端末機器を接続する場合は,送 受信情報量を 64kbps 以下とし,他の TA を接続しないこと。 TA :ターミナルアダプター DSU:デジタル電話回線用インターフ ェイス(TA に内蔵又は外付け) 64kbps(キロビット・パー・セコンド) :1 秒間に 64,000 個の「0」又 は「1」のデジタル情報信号を 送ることを表す。

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5 機器等 (1) 火災通報装置は,「火災通報装置の基準(平成8年消防庁告示第1号)」に適 合し,かつ,電気通信事業法(昭和 59 年法律第 86 号)第 50 条の規定により端 末機器としての認定を受けたものを使用すること。 (2) 特定火災通報装置で,音声メッセージ(次の7通報内容(蓄積音声情報)に よる通報内容)が発信されないものは,設置しないこと。 (3) 火災通報装置の選択信号送出方式は,火災通報装置と接続されている電話回 線と同一であること。 (4) TA等☜ⅰ(第 14-3図参照) ① 火災通報装置の通報メッセージを正確にデジタル加入回線に送出できるも のであり,かつ,消防機関からの呼び返し等を的確に火災通報装置に伝達で きることが確認されている機器を使用すること。 ② 火災通報優先接続型TAの機能は,次によること。 ア 火災通報優先接続型TAに接続される火災通報装置以外の端末機器を使 用中に火災通報装置を起動した場合,火災通報装置の通報が優先されるこ と。 イ 火災通報装置を起動した場合,火災通報装置が起動中である旨の表示が なされていること。 第 14-3図 6 電源・配線等 (1) 火災通報装置の配線は,電気工作物に係る法令によるほか,次によること。 ① 遠隔起動装置から火災通報装置までの配線は,規則第 12 条第1項第5号の 規定(耐熱電線以上)によること。☜ⅰ ② 端子との接続は,ゆるみ,破損等がないこと。 (2) 火災通報装置及びTA等の電源は,蓄電池又は交流低圧屋内幹線から他の配 線を分岐せずにとること。ただし,令別表第1(6)項ロに掲げる防火対象物 で、延べ面積が 500 ㎡未満のものに設けられる火災通報装置の電源が,分電盤 との間に開閉器が設けられていない配線からとられている場合は,この限りで ない。 なお,火災通報装置とTA等の電源は併用できる。 (3) 前(2)の見やすい箇所に火災通報装置専用である旨の表示をすること。 (4) TA等には,予備電源を備えることとし,次によること。 ① 予備電源は,火災通報装置の基準に規定する火災通報装置の予備電源に準 じた容量とすること。

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② 予備電源は,火災通報装置の予備電源と兼用できる。この場合,火災通報 装置とTA等それぞれに必要な容量の合計の容量を確保すること。 ③ 予備電源は,密閉型蓄電池とすること。 ④ 密閉型蓄電池に交流・直流交換装置を付加した無停電電源装置を設ける場 合は,常用電源と予備電源を兼ねることができる。 7 通報内容(蓄積音声情報) 蓄積音声情報の通報内容は,次により順次行うこと。 (1) ピ,ピ,ピ,ピ,ピ,ピ火事です。火事です。 (2) 所在地 ○○区 ○○町 ○○丁目 ○○番 ○○号 (3) 建物名称 ○○ホテル,○○階建て (複合用途の場合は,○○階建ての○○ビル内,○○階の○○病院と入力のこ と。) (4) 電話番号(火災の際,通話が可能な代表番号等の電話番号) (5) 呼び返し案内メッセージ 例 「逆信願います。どうぞ。」 ※ 上記の通報内容を変更した場合は,蓄積音声情報を訂正すること。 8 直接通報(自動火災報知設備との連動) 直接通報とする場合は,「社会福祉施設に対する消防機関へ通報する火災通報設 備と自動火災報知設備の連動に関する取扱いについて」(平成 22 年6月8日消指第 254 号)によるほか,通報内容については次によること。☜ⅰ (1) ピン,ポーン,ピン,ポーン自動火災報知設備が作動しました。 (2) 所在地 ○○区,○○町,○○丁目,○○番,○○号 (3) 建物名称 グループホーム○○ ○○階建て (複合用途の場合は,○○階建て○○ビル内,○○階のグループホーム○○と 入力のこと。) (4) 電話番号(火災の際,通話が可能な代表番号等の電話番号) (5) 呼び返し案内メッセージ 例 「逆信願います。どうぞ。」 ※ 上記の通報内容を変更した場合は,蓄積音声情報を訂正すること。 ※ 発信機が作動した場合の通報内容は前7通報内容(蓄積音声情報)によ ること。 9 特例基準等 1 次のいずれかに該当する場合は,令第 32 条を適用し,火災通報装置を設置しな いことができる。 (1) 管理人室等が存在しない無人となる独立した用途の自走式自動車車庫で常 時人のいる場所と連絡できる通報装置(精算機併設の通話装置等)を設置す る場合。(「自走式自動車車庫に係る消防用設備等の設置について」(平成 19 年 4 月 17 日消指第 48 号)参照) (2) 同一敷地内に複数の防火対象物がある場合で遠隔起動装置を別棟に設置す る場合。(「消防設備等の執務資料の送付について」(平成9年3月 21 日消指 第 717 号)参照) (3) 令別表第1(5)項イで宿泊室数が 10 以下である場合及び令別表第1(6) 項イで病床が 19 以下である場合又は,令別表第1(6)項ハの場合(「消防 機関へ通報する火災報知設備の取扱いについて」(平成 21 年 12 月 25 日消指 第 1070 号)参照)

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2 規則第 25 条第1項に規定する消防機関からの歩行距離は当該設備設置対象物 から消防本部,各本署及び各出張所の受付までの距離とすること。

なお,分団車庫(災害救急指令センターへの通話インターホン等があるものを 除く。)は規則第 25 条第1項に規定する消防機関に含めないものであること。

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