第4章
4-1.調査の概要
耐震診断や耐震改修に対する実態調査
本市では、これまでの耐震診断・改修の実施状況、今後の耐震診断・改修、建替え等の実 施意向等を把握することを目的としてアンケート調査を行った。 調査は、戸建て住宅所有者向け、民間建築物(共同住宅を含む)所有者向けの2種類を実 施した。調査実施の概要は以下の通りである。 ①調査対象 昭和56 年以前に建設された戸建て住宅及び民間建築物の所有者を対象に実施した。 調査対象者は固定資産税台帳をもとに、地域的な偏りをなくすために旧市町村別に対象と なる戸建て住宅数及び民間建築物数の割合に応じて調査対象者を抽出した。 ②調査方法 戸建て住宅、民間建築物の両調査ともに郵送配布・郵送回収。 ③調査実施時期 平成19 年9月 ④配布数及び有効回収数 民間建築物 戸建て住宅 合計 (共同住宅を含む) 該当数(昭和 56 年 以前ストック数) 約 4.5 万棟 約 1.2 万棟 約 5.7 万棟 調査票配布数 2,000 票 1,400 票 3,400 票 調査票回収数 792 票 554 票 1,346 票 有効回収率 39.6% 39.6% 39.6% ⑤主な調査項目 戸建て住宅 民間建築物(共同住宅を含む) 1.建物の概要 2.中越地震での被害及び震災に対する意識 3.耐震診断に対する意識(実施意向、阻害要因) 4.耐震改修に対する意識(実施意向、阻害要因) 5.市の制度等への認知、ニーズ 5.耐震改修促進法の認知 6.その他(被災時の避難、地震被害軽減方策) 6.その他(被災時の事業継続等の課題等) 174-2.調査結果のまとめ
4-2-1.戸建て住宅所有者向け調査の結果(概要)
(1)住宅の概要 建設年は、昭和47~56 年が 44%、昭和 25~46 年が 43%である。 木造2階建てがほとんど(95%)であり、延べ面積は「100~150 ㎡未満」が 34%、「50 ~100 ㎡未満」が 33%である。 住宅の特徴としては、「瓦葺きの重い屋根」「1階に窓などの開口部が多い」が多い。 (2)新潟県中越地震等での被害や大地震の備えに対する意識 中越地震及び中越沖地震による被害としては、ほとんど被害なしが約1割、壁にひびが 入るなどの軽微な被害が約7割であり、半壊以上の被害は2割弱である。 被災を経験しての大地震への備えに対する意識変化としては、具体的な行動を起こした 人が 15%(「専門家に住宅をみてもらった」+「実際に耐震診断・改修を実施」)、耐震化 の必要性を感じた人が65%であり、住宅の耐震化に対する意識が強くなったことがわかる。 その意識変化が大きかった地震としては、大きな被害が発生した中越地震での方が多い が、3年もしない間に2度目が発生した中越沖地震での変化が大きかった人もみられる。 <大地震への備え(意識の変化)> 耐震化の必要性を感じた 約 65% 専門家に住宅をみてもらった 約 10% 実際に耐震診断・改修を実施 約 5% あまり変わらない 約 17% 不明 約 3% <被害状況> ほとんど被害なし 約 10% 軽微な被害 約 70% (壁にひびが入るなど) 半壊程度 約 17% (基礎に亀裂、傾いたりした) 全壊程度 約 1% (大きく傾いたり、倒壊した) 不明 約2% 中越地震によ る意識変化 約 80% 中越沖地震に よる意識変化 約 14% 調査結果のポイント 求められる対応 ・市民による耐震化への高い意識を、実際 の耐震化の実行へと移していくための支 援が重要 (「意識」→「行動・実践」へ) 2度の大地震を経験し、大地震への備 えとして、市民は耐震化の必要性を強く 感じている。(3)住宅の耐震診断について 耐震診断についての認知度は高いようだが(耐震診断を知らないは4%のみ)、耐震診断の 実施率は低く、自己診断が約2割、専門家に頼んで診断を実施した約1割の合計3割程度に とどまる。 耐震診断の予定については、必要なので実施したいは2割強にとどまり、約3割が必要性 を感じない、約3割が必要だがどうしたらよいかわからないと回答している。 最も回答が多かった「耐震診断の必要性を感じない」理由をみると、楽観的な意見(今の ままで大丈夫、もう大規模な地震は来ない)が全回答数の半分にあたる。改修費用が準備で きないなどの問題直面型の意見にくらべて楽観的な意見が多いことから、耐震診断の必要性 をもっと市民にPR していくことが必要である。 「耐震診断が必要だと思う理由」についてみると、中越地震及び中越沖地震の被災による 住宅へのダメージの心配や被害の甚大さを経験した結果である。また、今後も今の家に住み 続けたいので耐震改修やリフォームを実施する上で診断が必要と受け止められている。 耐震診断を実施した居住者に診断結果を聞いたところ、倒壊しない/一応倒壊しないが 65%を占めた。この問の回答者は 42 名と少なく、また専門家による診断の結果とはいえ、 どのような診断方法を実施したかがわからないなど、この回答の読み込みには注意が必要で ある。 耐震診断を実施するにあたっての問題点としては、診断費用の準備、診断の頼み方がわか らない、診断の手間(家具の片付けなど)が上位にあがっている。診断費用の準備や診断の 手間については、居住者の意思や行動力にも関わることなので誘導しにくい部分でもあるが、 診断の頼み方がわからないといった問題に対しては、行政や住宅生産者側の積極的な情報提 供などにより解消することができる。 耐震診断の結果が悪かった場合の対処法を聞いたところ、約7割はなんらかの手をかける としていることからも、耐震改修やリフォーム、建替えなどに向けて、住宅の状況をしっか りと把握するための耐震診断の重要性をしっかりと市民に伝えていくことが重要である。 19
調査結果のポイント 求められる対応 ・耐震診断の認知度は高いが、耐震診 断の実施率は低い(3割のみ) <住宅の耐震診断について> 調査結果のポイント ・安易に今のままで大丈夫と思っている考 え方を変えていく ( 耐 震 診 断 の 必 要 性 を も っ と 市 民 に PR(2 度の大きな揺れを受けていること によるダメージが少なからずある)) ・耐震診断の必要性を感じない理由は 「今のままで大丈夫」というような楽観 的な意見が多い ・まずは、住宅の耐震化の入り口である「耐 震診断」を市民が実施しやすい環境を整 備する(耐震診断の支援制度の充実、 情報提供や相談窓口など) ・耐震診断をして、自分の家の状況をしっか りと確認してもらうことが必要 (耐震診断についてわかりやすく紹介す るとともに、専門家にみてもらうなどの 対処の方法を示していく) ・耐震診断が必要と感じている理由は、 2度の被災による住宅の状態が心配、 このまま今の家に住み続けたい。 ・耐震診断実施にあたっての問題は、 診断費用の準備、診断の頼み方がわ からない、が多い。 ・できるだけ市民が耐震診断しやすい環境 を整備 (再掲) (耐震診断の支援制度の充実) (建築関連団体等との連携による情報提 供、相談体制づくりなど) ・耐震診断結果が悪かった場合には、 約 7 割は耐震改修やリフォームなどな んらかの手をかけると回答 ・耐震化に向けたチャンスをしっかりと捉え るために、行政、設計者、施工者などが連 携する (耐震診断~改修計画・設計~改修工事 に至るまでのプロセスをわかりやすく 情報発信していく) (市耐震改修推進協議会などの検討)
21 <耐震診断の実施状況> 自己診断をした(わが家の耐震診断等) 約 21% 専門家に頼んで耐震診断を実施した 約 11% 耐震診断をしていない 約 59% 耐震診断を知らない 約 4% 約 3 割 <耐震診断の予定> 必要性を感じな いので予定なし 約 31% 必要なので 実施したい 約 22% 必要だが、どう したらよいか分 からない 約 30% 既に耐震診断 を実施した 約 6% <耐震診断が必要だと思う理由> 2度も大きな地震を受けて状態が心配 243 今後も住み続けたいので耐震改修や 89 リフォームを考えている 中越地震による被害が大きかった 52 その他 19 <耐震診断の必要性を 感じない理由> ■楽観的な意見 今のままで大丈夫だと思っ ている 98 もう大規模な地震は来ない と思う 21 ■現実的な問題に直面 悪い結果でも改修費用が 準備できない 85 ■予定あり/対応済み 建替えの予定がある 20 既に耐震改修を実施 12 その他 14 <耐震診断の結果> 倒壊しない/一応倒壊し ない(1.0 以上) 64% 倒壊する可能性がある 17% 倒壊する可能性が高い 19% (備考:この問の該当数は42 件 と少ないため統計データとしての 信憑性は低いが、「倒壊しない/ 一応倒壊しない」と耐震診断の 実 施 状 況 (Q3-1)をクロスする と、27 件のうち 24 件は「専門家 に頼んで耐震診断を実施した」 であった。 n=389 n=238 <耐震診断実施にあたっての問題点> 耐震診断にかかる費用が準備できない 30% 耐震診断をどのように頼んでよいか 27% わからない(窓口、専門家等) 診断するための手間の煩わしさ 21% 耐震診断のことがよくわからない 15% その他 7% <耐震診断結果が悪かった時(倒壊する危険性が高い時の対処)> ■手をかける派 耐震改修をすると思う 34% リフォーム等と一緒に耐震改修をすると思う 20% 建替えをすると思う 14% ■何もしない(できない)派 結果は気になるが何も対策はしない(できない) 26% 結果が悪くても何も対策はしない 2% 約 6 割
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※各設問は複数回答式(4)住宅の耐震改修について 耐震改修の実施状況としては、リフォーム等と一緒に行った耐震改修を含めて1割強にと どまる。今後の耐震改修の予定としては、必要と考えている人は約5割、必要性を感じない ので予定なしは約3割であった。 「耐震改修の必要性を感じない」理由をみると、楽観的な意見(今のままで大丈夫、もう 大規模な地震は来ない)が回答のほとんどを占めており、耐震診断から耐震改修の実施につ いての必要性を市民にPR していくことが必要である。 「耐震改修が必要だと思う理由」についてみると、中越地震及び中越沖地震の被害を受け たまま住んでいることへの不安が最も多いことから、今後の大地震発生への恐怖を抱いてい ることが伺える。また、避難所生活での大変さなどが被災経験を通して伺える。 耐震改修を実施するにあたっての問題点は、耐震診断の時と同じような結果で、費用の準 備、耐震改修の進め方がわからない、工事期間中の煩わしさが大きい。 耐震改修の大きな阻害要因になっている費用について聞いてみたところ、平均で(下限) 105 万円~(上限)227 万円までの費用であれば耐震改修をしようと思うと回答されている。 ちなみに、市が補助を行った住宅の耐震改修費用の平均は約240 万円であり、市民が耐震 改修をしようと思う上限の金額に近い結果である(詳細は後述)。 耐震改修の一つのきっかけになりうるリフォームの予定を聞いたところ、将来的な予定も 含めると約4割がリフォームの可能性がある。リフォームと一緒に耐震改修を行うことにつ いては、ほとんどが一緒に行うと回答されており、工事費や工事にかかる手間の面で効率が よいことを市民に伝えていくことで、リフォームと一緒の耐震改修が促進される可能性が高 い。 最後に、最低限人命の確保を最優先に考える部分補強へのニーズを探るために2者択一で 耐震改修の考え方を聞いたところ、「当初費用はかかるが、1回の工事で住宅全体の耐震性を 確保したい」が8割強を占める結果となった。基本的には住宅全体の耐震性を確保すること が重要なことは共通認識としてあると判断できるが、一方で、約2割の回答者の当面の部分 的な補強へのニーズ、実際に市の補助を受けて1室シェルター補強を行った実績などについ ても考慮する必要がある。
23 調査結果のポイント 求められる対応 ・耐震改修の実施率は非常に低い(1 割強のみ) <住宅の耐震改修について> 調査結果のポイント ・耐震改修のやり方がどうしたらよいかわか らないという状況をなくすことが必要 (わかりやすく耐震改修のプロセスがわ かるような資料の作成、建築関連団体等 との連携による普及活動) ・耐震改修の予定として、必要と考えて いるが約5割を占めるが、この内3割 がどうしたらよいかわからないと回答 ・耐震改修の必要性やその方法をもっと市 民に PR していくことが必要(パンフレッ ト等を活用した普及) ・まずは耐震診断をし、悪い結果がでたら、 ちゃんと耐震改修をしていくことをPRして いく(パンフレット等を活用したPR) ・耐震改修が必要と感じている理由は、 被害を受けたまま住んでいることへの 不安による。 ・耐震改修実施にあたっての問題は、 診断費用の準備、診断の頼み方がわ からない、が多い。 ・できるだけ市民が耐震改修しやすい環境 を整備 (耐震改修などの支援制度の充実) (建築関連団体等との連携による情報提 供、相談体制づくりなど) ・耐震改修をしようと思う費用の目安は 平均で(下限)105 万円~(上限)227 万円 ・費用目安と実際の耐震改修費用などを照 らし合わせ、市民が支払えるようなコスト 負担で耐震改修できるような支援が必要 (同 上) ・リフォームと一緒に耐震改修をしても よいというニーズが高い ・リフォームと一緒に行う耐震化を促進させ ることが必要 (パンフレット等を利用したその効果の PR や普及) (融資制度との連携による支援制度の充 実) ・段階的な改修へのニーズは低いが、 災害時要支援者などからのニーズが ありうる ・より有効な部分補強工事の検討と補助制 度のあり方を検討することが必要 (シェルター補強工事の補助の精査)
<耐震改修の実施状況> 耐震改修を行った 約 7% リフォーム等と一緒に耐震改修を行った 約 6% 耐震改修はしていない 約 74% <耐震改修の予定> 実施に向けた 具体的な予定 がある 約 3% 将来的には耐 震改修をしたい 約 34% 必要性を感じな いので予定なし 約 37% 既に耐震改修 を実施した 約 6% <耐震改修が必要だと思う理由> 被害を受けたまま住んでいるため不安 144 被災時に避難所等に行かずに自宅で 88 生活したい 倒壊等で近所に迷惑をかけたくない 45 その他 9 <耐震改修の必要性を 感じない理由> ■楽観的な意見 今のままで安全 156 もう大規模な地震は来ない と思う 51 ■予定あり/対応済み 建替えの予定がある 28 既に耐震改修を実施 4 ■その他 費用がない 等 41 <耐震改修の内容> 壁の補強 30 屋根の軽量化 17 (瓦の葺替え) 基礎や土台の補強 16 接合部の緊結 11 その他 3 n=274 n=274 約7割
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n=50 約1割 <耐震改修実施にあたっての問題点> 耐震改修にかかる費用が準備できない 45% 耐震改修をどのように進めるか 24% わからない(窓口、工事業者の選定) 工事期間中の煩わしさ 19% 目に見えるような効果がわからない 9% その他 3% <将来的なリフォームの予定と耐震改修への意向> 近いうちに予定がある 7% 将来的に予定がある 34% 予定なし 59% <耐震改修費用の限度> ■耐震改修費用の平均値 (下限)105.4 万円~(上限)226.7 万円 ■下限~上限までの範囲 (ベスト3) 「100~150 万円」~「200~300 万円未満」 21% 「50~100 万円」 ~「100~150 万円未満」 19% 「100~150 万円」~「300 万円以上」 16% <耐震改修の考え方> リフォーム等と一緒に耐震改修を行う 34% 工事費や手間で効率がよければ一緒に行う 59% 考えてない(リフォームが主) 7% 当初費用はかかるが、1回の工事で住宅全体 当初費用を抑えて早期に補強するために居(5)市が進めている耐震性向上への取組みについて 耐震診断の助成制度については、半数以上が「知らなかった」と回答しており、制度の 周知が低いことがわかる。この耐震診断助成制度は、全体の5割強の利用ニーズがある。 耐震改修工事の助成制度については、もっと周知状況が低いことがわかる。この助成制 度に対する利用ニーズは、耐震診断と同様に5割強である。 耐震診断 耐震改修工事 助成制度があること 知らなかった 56% 知っていた 30% 不明 14% 知らなかった 57% 知っていた 21% 不明 22% 助成制度の利用ニーズ 是非利用したい 17% 利用したい 38% 利用したくない 13% 不明 32% 是非利用したい 15% 利用したい 38% 利用したくない 14% 不明 33% 今後、耐震診断や耐震改修を進めていく上で有効な方法としては、まずは相談しやすい 体制(窓口や相談会)を築き、できるだけわかりやすく制度や進め方を紹介し、安心して 依頼できる業者を育成することが求められている。 求められる対応 ・助成制度に対するニーズは高いにも かかわらず、認知度が低い ・相談しやすい体制を築き、できるだけわか りやすく制度や進め方を紹介し、安心して 依頼できる業者を育成することが必要 (相談会の実施、制度や進め方を紹介す るパンフレット等、業者の育成など) 調査結果のポイント 25
4-2-2.民間建築物(共同住宅を含む)所有者向け調査の結果(概要)
(1)建築物の概要 用途は、店舗、事務所、その他(店舗併用住宅等)が多かった。 構造は、鉄筋コンクリート造と鉄骨造と鉄骨鉄筋コンクリート造で85%を占める。 昭和47~56 年に建設されたものが6割と最も多い。 階数は、3階建てが4割、2階建てが1割、4階建て以上が2割強である。 延べ面積は、500 ㎡未満が 46%と約半数を占めている。 (2)建築物の改修工事 竣工後の何らかの改修工事については、実施しているのは約半数で、その改修内容は大 規模修繕工事(外壁改修、その他)、リニューアルや用途変更、増築などである。耐震改修 工事はたったの2%にとどまる。 た 化 い <竣工後の改修工事> (3)地震への備えに対する意識 被災を経験しての大地震への備えに対する意識変化としては、具体的な行動を起こし 人が 17%(「専門家に建物をみてもらった」+「実際に耐震診断・改修を実施」)、耐震 の必要性を感じた人は39%であり、戸建て住宅所有者に比べて耐震化の必要性を感じた割 合は低いことがわかる。 その意識変化が大きかった地震としては、大きな被害が発生した中越地震での方が多 が、3年もしない間に2度目が発生した中越沖地震での変化が大きかった人もみられる。 あり 約5割 なし 約4割 不明 1割 <改修工事の内容> 大規模修繕工事(外壁改修、その他) 45% リニューアルや用途変更 23% 増築 18% 2% 耐震改修工事 その他 12% <大地震への備え(意識の変化)> 耐震化の必要性を感じた 約 39% 専門家に建物をみてもらった 約 14% 実際に耐震診断・改修を実施 約 3% あまり変わらない 約 19% 不明 約 25% 中越地震によ る意識変化 約 63% 中越沖地震に よる意識変化 約 7%27 (4)建築物の耐震診断について 耐震診断についての認知度は、戸建て住宅と同様に高いが(耐震診断を知らないは3.6%の み)、耐震診断の実施率は低く、専門家に頼んで診断を実施したのは12%にとどまる。 耐震診断の予定については、必要なので実施したいは 19%にとどまり、約 39%が必要性 を感じない、約25%が必要だがどうしたらよいかわからないと回答している。 約4割と最も回答が多かった「耐震診断の必要性を感じない」理由をみると、今のままで 安全だと思っているからが圧倒的に多くなっている。 一方、「耐震診断が必要だと思う理由」についてみると、戸建て住宅の結果と同様に、中越 地震及び中越沖地震の被災による建築物へのダメージを心配する所有者が多く、また、今後 も建物を使い続けたいので、耐震改修やリフォームを実施する上で診断が必要と受け止めら れている。 耐震診断を実施した所有者に診断結果を聞いたところ、「倒壊又は倒壊する危険性が低い」 が8割以上を占めた。この問の回答者は47 名と少なく、また専門家による診断の結果とはい え、どのような診断方法を実施したかがわからないなど、この回答の読み込みには注意が必 要である。 耐震診断を実施するにあたっての問題点としては、耐震診断の頼み方がわからない、耐震 診断の費用が準備できないが上位にあがっている。耐震診断を行う際によく聞かれる問題の 一つに、竣工時の図面や資料が残っていない場合があげられるが、今回の結果では1割程度 と少なかった。 耐震診断の結果が悪かった場合の対処法を聞いたところ、リフォームを含めて耐震改修を すると思うが6割弱と多い。反対に、何も対策はしないは3割弱であった。 調査結果のポイント 住宅に比べると高くはないが、耐震化 の必要性を感じている所有者が多い。 求められる対応 ・耐震化への必要性に対する意識を、実際 の耐震化の実行へと移していくための支 援が重要 (「意識」→「行動・実践」へ)
調査結果のポイント 求められる対応 ・耐震診断の認知度は高いが、耐震診 断の実施率は低い(1割のみ) <建築物の耐震診断について> 調査結果のポイント ・耐震診断を実施して、はじめて安心できる ということを積極的に普及していく (耐震診断の必要性をもっと建築物の所 有者に認識してもらうような PR が必 要) ・耐震診断の必要性を感じない理由は 「今のままで大丈夫」というような楽観 的な意見が圧倒的に多い ・建築物所有者が耐震診断しやすい環境を 整備 (耐震診断の支援制度の充実、情報提供 や相談窓口など) ・耐震診断をして、建物の状況をしっかりと 確認してもらうことが必要 (建築物の耐震診断を実施する手法や、 専門家にみてもらうなどの対処の方法 を示していく) ・耐震診断が必要と感じている理由は、 2度の被災による状態が心配、今後の 使い続けるために耐震改修が必要。 ・耐震診断実施にあたっての問題は、 診断をどのように頼んでいいかわから ないが多い。 ・建築物所有者が耐震診断しやすい環境を 整備 (再掲) (耐震診断の支援制度の充実) (建築関連団体等との連携による情報提 供、相談体制づくりなど) ・耐震診断結果が悪かった場合には、 約6割は耐震改修やリフォームなどな んらかの手をかけると回答 ・耐震化に向けたチャンスをしっかりと捉え るために、行政、設計者、施工者などが連 携する (耐震診断~改修計画・設計~改修工事 に至るまでのプロセスをわかりやすく 情報発信していく) (市耐震改修推進協議会などの検討)
29 <耐震診断の実施状況> 専門家に頼んで耐震診断を実施した 約 12% 耐震診断をしていない 約 81% 耐震診断を知らない 約 4% <耐震診断の予定> 必要なので 実施したい 約 19% 必要だが、どう したらよいか分 からない 約 26% 必要性を感じな いので予定なし 約 39% 既に耐震診断 を実施した 約 9% <耐震診断が必要だと思う理由> 2度も大きな地震を受けて状態が心配 115 今後も使い続けるため、耐震改修や 70 リフォームを考えている 中越地震による被害が大きかった 43 その他 17 <耐震診断の必要性を 感じない理由> ■楽観的な意見 今のままで安全だと思って いる 135 もう大規模な地震は来ない と思う 7 ■現実的な問題に直面 悪い結果でも改修費用が 準備できない 41 ■予定あり/対応済み 建替えの予定がある 12 既に耐震改修を実施 8 その他 18 <耐震診断の結果> 倒壊又は崩壊する危険性 が低い 83% 倒壊又は崩壊する危険性 がある 13% 倒壊又は崩壊する危険性 が高い 4% (備考:この問の該当数は47 件 と少ないため統計データとしての 信憑性は低い) n=239 n=212 <耐震診断実施にあたっての問題点> 耐震診断をどのように頼んでよいか 33% わからない(専門家等) 耐震診断にかかる費用が準備できない 29% そもそも耐震診断のことがよくわからない 15% 竣工時の図面や資料が残ってない 12% その他 11% <耐震診断結果が悪かった時(倒壊する危険性が高い時の対処)> ■手をかける派 耐震改修をすると思う 34% リニューアルと一緒に耐震改修をすると思う 23% 建替えをすると思う 9% ■何もしない(できない)派 結果は気になるが何も対策はしない(できない) 25% 結果が悪くても何も対策はしない 3% 約 85%
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約1割 ※各設問は複数回答式(5)建築物の耐震改修について 耐震改修の実施状況としては、リフォーム等と一緒に行った耐震改修を含めて 8%と非常 に少ない。今後の耐震改修の予定としては、将来的に実施したいを含めても約3割と少なく、 必要性を感じないので予定なしの約5割に比べて低かった。 「耐震改修の必要性を感じない」理由をみると、今のままで安全だと思っているが回答の ほとんどを占めている。耐震診断で聞いた結果でも、今のままで安全だと思っている比率が 高いので、耐震診断から耐震改修までの必要性を積極的に伝えていくことが必要である。 「耐震改修が必要だと思う理由」についてみると、中越地震及び中越沖地震の被害を受け たまま(または応急的な対処のみ)で使っている不安が最も多く、今後の大地震発生への恐 怖を抱いていることが伺える。 耐震改修の実施にあたっての問題点は、改修費用の準備が7割以上を占めて最も多いが、 耐震改修の進め方がわからない、テナントや区分所有者等との調整の難しさもあがっている。 今後のリニューアルの予定として、将来的な予定も含めると約4割がリニューアル実施の 可能性がある。リフォームと一緒に耐震改修を行うことについては、ほとんどが一緒に行う と回答されており、工事費や工事にかかる手間の面で効率がよいことを市民に伝えていくこ とで、リフォームと一緒の耐震改修が促進される可能性が高い。 調査結果のポイント 求められる対応 ・耐震改修の実施率は非常に低い(1 割弱のみ) <建築物の耐震改修について> ・耐震改修のやり方がどうしたらよいかわか らないという状況をなくすことが必要 (わかりやすく耐震改修のプロセスがわ かるような資料の作成、建築関連団体等 との連携による普及活動) ・耐震改修が必要と感じている理由は、 事業の中断期間を最小限にするため ・将来を含めて耐震改修の予定を考え ているのは約3割と少ない ・耐震改修の必要性やその方法をもっと所 有者に PR していくことが必要(パンフレ ット等を活用した普及) ・被災時にも事業継続が可能となるように 耐震改修等の実施が必要 (耐震改修による効果などをパンフレッ ト等を活用して普及していく) ・耐震改修実施にあたっての問題は、 診断費用の準備が圧倒的に多い。 ・できるだけ所有者が耐震改修しやすい環 境を整備 (耐震改修などの支援制度の充実) 調査結果のポイント
<耐震改修の実施状況> 耐震改修を行った 約 5% リニューアルと一緒に耐震改修を行った 約 3% 耐震改修はしていない 約 80% 31 <耐震改修の予定> 実施に向けた 具体的な予定 がある 約 2% 将来的には耐 震改修をしたい 約 27% 必要性を感じな いので予定なし 約 49% 既に耐震改修 を実施した 約 5% <耐震改修が必要だと思う理由> 被害を受けたまま使用しているため不安 55 事業の中断期間を最小限にする 41 建築物の資産価値を維持・向上する 31 倒壊等で周辺に迷惑をかけたくない 31 その他 7 <耐震改修の必要性を 感じない理由> ■楽観的な意見 今のままで安全 191 もう大規模な地震は来ない と思う 15 ■予定あり/対応済み 建替えの予定がある 14 既に耐震改修を実施 5 ■その他 費用がない 等 43 <耐震改修の内容> 強度・靭性型の改修 16 2 次部材の脱落等 7 免震補強や制震補強 2 その他 4 n=156 n=266 約8割
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n=26 約1割 <耐震改修実施にあたっての問題点> 耐震改修にかかる費用が準備できない 71% 耐震改修をどのように進めるか 20% わからない(窓口、工事業者の選定) テナントや区分所有者等との調整 6% 敷地条件や周辺条件による制約 2% その他 1% <将来的なリニューアルの予定と耐震改修への意向> 近いうちに予定がある 8% 将来的に予定がある 33% 予定なし 59% リニューアル等と一緒に耐震改修を行う 30% 工事費や手間で効率がよければ一緒に行う 67% 考えてない(リニューアルが主) 3% ※各設問は複数回答式(6)耐震改修促進法に対する認識 旧耐震基準が現在の基準を満たしていない可能性について聞いたところ、「知らない」と いう回答が若干ではあるが「知っている」を上回っている。 また、旧耐震基準の一定の規模・用途の建築物の所有者に対する耐震診断や耐震改修の 努力義務については、知っているは約20%しかいない。 建築物の所有者に対して、耐震改修促進法があることをしっかりと周知するとともに、 旧耐震基準の建築物における耐震診断や耐震改修の重要性を伝えていくことが重要である。 (7)新潟県中越地震等での被害状況 中越地震及び中越沖地震による被害としては、ほとんど被害なしが約24%、壁にひびが 入るなどの軽微な被害が約6割であり、半壊以上の被害は1割弱である。 知っている 47.1%