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はじめに(pdf)

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Academic year: 2021

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は じ め に

このテキストはプログラミングを初めて学ぶ人のために準備されました。コンピュータの持つ力 を100%引き出すためには,プログラミングの技法を理解する必要があります。本書を読みなが ら実際にパソコンを使って学習を進めていくことにより,プログラミングの方法を自分のものに してください。 プログラミングでは,あなたとコンピュータが会話をするための新しい言葉を学ぶことになり ます。この「外国語」を学ぶ上で暗記力はほとんど不要です。単語は10 ∼ 20 個もあれば充分で, 不規則変化もありません。そのかわり,正確さと論理性が要求されます。ビデオを録画するとき, 人間に頼むなら「今夜のナイター録画しておいてね。」ですみます。ビデオデッキに内蔵された コンピュータに依頼するときは「9 月 1 日,19:00 から 2 時間 30 分,4 チャンネルを 3 倍モード で録画する。」と言わなくてはいけません。

このテキストではVisual Basic 言語を Microsoft Office パッケージの一部である Excel の環 境の中で学ぶことにしました。この選択は次のようなことによります。まず,初心者があまり複 雑な操作や手順をふまなくてもプログラミングの学習に入っていけるという点があります。ま た,Office パッケージが入っているパソコンは多いので,学校や自宅などで自習することができ ます。さらに,理工系でのコンピュータの応用は,数値的な処理に使われるケースが多いのです が,Excel はそのための最適な環境を提供します。 元来Excel はワークシートの多数のセルに記入された数値の集まりを処理することを得意技と しますので,Excel は数値シミュレーションと極めて相性がよいのです。そして,計算をした結果 を表,あるいは,グラフにすることはExcel がやってくれますし,さらにそれらを Word で書い たレポートの中に貼り付けることもできます。また,統計分析ツールやベッセル関数といった特 殊関数など,数値的分析・計算に必要なものもExcel には内蔵されています。Excel は事務処理 のためだけのソフトではありません。理工系の人間にとって,非常に便利な道具箱なのです。い まや,パソコンの能力はかなりの水準に達しています。大規模な計算にはスーパー・コンピュー タや並列コンピュータを必要としますが,実用的な中小規模の数値シミュレーションはこのテキ ストで学んだ内容を土台としてパソコン上のExcel で実行することができるでしょう。 テキストの前半の9 章は基本的な文法とプログラミングの考え方の解説にあてられています。 後半の8 章は,上に述べたような方向への発展を考慮して数値的応用を主とした内容となって います。この後半には少し高度な内容も含まれていますので,無理に8 章すべてをこなす必要は

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ii は じ め に ありません。各自の判断,あるいは,指導の先生の指示によって取捨選択してください。Visual Basic 言語の主要な部分は前半の 9 章でカバーされていますが,このテキストはプログラミング の理解を第一の目標としていますので,初心者にとって必要度が低そうな文法事項は付録にまわ しました。必要に応じ,その説明とオンラインマニュアルを参照してください。

先にVisual Basic を学ぶと記しましたが,Excel を環境として使っているので,正確には VBA (Visual Basic for Applications)を使うことになります。ただし,オブジェクトにかかわるよう な部分を除けば,本文で説明されていることは普通のVisual Basic 言語の文法ですから,単体 の Visual Basic でのプログラミングにもそのまま適用できます。ただし,出力と入力の基本と しては第1 章と第 2 章で説明しますが,MsgBox,InputBox 関数が使われます。 このテキストが想定している読者はコンピュータ自体を専門とする人よりも,むしろ,コン ピュータの良いユーザになろうとしている人です。コンピュータのプログラミングを学ぶことに よって,論理的に考える,分析的に状況を把握する,総合的にものごとを理解する,という科学 的思考力を養成することができます。そのためには,単なるプログラムのタイピストになるので はなく,このプログラムの目的は何か,このプログラムはなぜこのように動作するのかという問 いかけを常に持ちながら本書を利用してください。そして,コンピュータがさまざまな専門分野 における重要な問題解決の道具であることを理解してください。 本書の内容は,筆者の勤務する大学の教育現場で多数の先生との共同作業により生まれたもの です。本書の執筆にあたり,有益なご指摘ご助言をいただいた,工学院大学の情報基礎教育運営 委員会のメンバーの各先生に深く感謝申し上げます。特に,立野昌義先生,飛松敬二郎先生,茅 野昭先生には内容の丁寧な検討をしていただきました。また,本書を出版するにあたっては,共 立出版株式会社の寿日出男氏,吉村修司氏の助けがあって可能となりました。ここで筆者として 改めて感謝の意を表させていただきます。 2006 年 1 月 加 藤   潔 

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iii (((本書の環境)))

このテキストのプログラムは,Windows OS(Windows95,Windows98,Windows Me, Win-dows NT4.0, WinWin-dows2000, WinWin-dowsXP など)の上で起動する Excel(Excel 97, Excel 2000, Excel 2002, Excel 2003 など )で動作確認をしている。 Excel のバージョンにより,ツールバーの表示やアイコンの形などが,少しテキスト中に現れ る図と異なる場合もあるが,本書を利用する上で,差し支えになるようなことはない。 このテキストは,各章の例題プログラムを実際にパソコンを使って動かしながら学習するとい うスタイルである。その過程で,読者が作成したプログラムは何らかの媒体に保存される。本書 では標準的な保存場所として,Windows の「マイドキュメント」の中に作成された VB という フォルダを仮定する。この保存先は個人が使用するパソコンの場合では標準的であろう。また, 筆者の勤務する大学では,演習室のパソコンにログインしたユーザのネットワークドライブが 「マイドキュメント」に結合されているので,そこが保存先となっている。「マイドキュメント」 が利用できない環境では,以下のテキストの記述を適切な保存場所に読み替えてもらいたい。つ まり,「マイドキュメント」をハードディスクドライブ,MO ディスクドライブ,USB メモリード ライブなど,ユーザの環境での保存先としていただきたい。 Excel の標準的な環境設定として以下が推奨される。使っているパソコンの設定が異なる場合 は,適宜読み替えてもらいたい。個人環境はWindows 環境で保存されるはずなので,一度設定 すればよい。 1. Excel のウィンドウで • 上部メニューの[表示]→[ツールバー]で現れるメニューの中から,「標準」,「書式 設定」,「Visual Basic」,「コントロール ツールボックス」をON にしておく。ON にし ておくとは,メニュー項目の前に印をつけることであり,印がついていない場合 は,そこをマウスでクリックする。

• 上部メニューの[ツール]→[オプション]→[全般]で,「R1C1 形式を使用する」を OFF にしておく(印なし)。

2. Visual Basic Editor のウィンドウで

• 上部メニューの[表示]→[ツールバー]で現れるメニューの中から,「標準」,「デバッ グ」をON にしておく。 • 上部メニューの[ツール]→[オプション]→[編集]で,「自動構文チェック」,「自動 インデント」,「変数の宣言を強制する」をON にしておくこと。なお,「自動メンバ表 示」,「自動クイックヒント」,「自動データヒント」は便利だと感じるのであればそのま ま,うるさいと感じるのであればOFF にしてもよい。

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iv (((Windows 環境での操作の基本 ))) 1. マウス操作 Windows 環境では,画面上にマウスの操作と連動して動く小さな矢印(状況により他の 形状に変形する)があり,これをマウスポインタと呼ぶ。このマウスポインタを,画面上の ボタンやメニュー,アイコン(小さな絵のシンボル),文字などにあわせて,マウスのボタ ンを軽く押してすぐ離すことを クリック する,という。すばやく2 回続けてクリックする ことを ダブルクリック という。また,マウスのボタンを押したままマウスを動かすことを ドラッグ する,という。マウスボタンは原則として左ボタンを使う。 2. 窓(ウィンドウ)の基本操作 •(ある機能の)窓を開ける ⇒ アイコンをダブルクリックする。窓はシステムの能力の範 囲内でいくつでも開けられる。 • 窓を動かす ⇒ タイトルバーをドラッグする。 • 窓を閉じる ⇒ 右上の ボタンをクリックする。この場合,その窓のアプリケーショ ンは終了する。 • 窓を一時的に閉じる ⇒ 右上の左側の ボタンをクリックする。この場合,その窓の アプリケーションは終了しておらず,画面下部のタスクバーには存在している。タスク バーのアイコンをクリックすれば窓が復活する。 • 窓を極大化したり,もとの大きさに戻す ⇒ 右上の真ん中のボタンをクリックする。 • 窓の大きさを変える ⇒ 窓の縁のところにマウスポインタを移し,ポインタの形が両矢(⇔) に変わったらドラッグする。 • 窓の中身の見えないところを見る ⇒ 窓の右端,下端にスクロールボタンがあれば,そ れをドラッグするか,その上下の矢印をクリックする。 • 重なって下のほうにある窓を前面に出す ⇒ 一部分でもその窓が見えていれば,そこを クリックする。あるいは,画面下部のタスクバーに開いている窓の一覧が表示されて いるので,そこで前面に出したいものをクリックする。 3. 複写と移動 編集作業中,編集対象のプログラム,文書,図形などの一部または全部を移動したり,同 じものを他の場所に複写する必要が生じる。 まず,その対象領域を指定するために,マウスでそこをドラッグあるいはクリックする。 選択された領域は通常反転表示される。また,図形などは選択されると周囲がマークで囲ま れて表示される場合もある。選択領域をマウスでドラッグし,目的の場所でボタンを離すと, そこへの「移動」となる。このとき Ctrl キーを押しながらドラッグして目的の場所でボタ ンを離すと,オリジナルはその元の位置に表示されたまま,目的の場所にも選択領域が表示 される。すなわち,「複写」したことになる。選択状態でハサミの印のアイコン,もしくは, Delete キーを押すと,その領域が削除される。 4. メニューの利用 メニューはその項目(あるいはボタン) をクリックすれば利用できる。サブメニューが出 ただけで取りやめたいときは, Esc キーを押すか他のところをクリックする。ダイアログ ボックスの場合,やめたいときは[キャンセル]とか[中止]などをクリックする。

参照

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