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排ガス中ガス状ホウ素・セレンの測定法の開発

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Academic year: 2021

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(1)主要な研究成果. 排ガス中ガス状ホウ素・セレンの測定法の開発 背 景 排ガス中でガスとして存在する微量物質の測定には一般的に湿式吸収法が用いられているが、ガス状ホウ素 の測定法は、国内外いずれの公定法にも存在していない。また、ガス状セレンの測定法は、公定法* 1 に規定 されているものの、燃焼排ガスへの適用性は明らかにされていない。ホウ素とセレンには排水基準が設定され ており、ガス状の形態が排水へ移行すると考えられ、排水への移行特性を詳細に検討するためには、燃焼排ガ スに適用可能な、これら物質の高精度な測定法の開発が望まれている。. 目 的 ガス状ホウ素の測定法については、サンプリング条件を最適化し、高精度な測定法を開発する。また、ガス 状セレンの測定法については、公定法の燃焼排ガスへの適用性を明らかにする。. 主な成果 1.ガス状ホウ素の測定法の開発 (1)標準ガスおよび燃焼排ガスを用い、ガス状ホウ素を測定する際のサンプリング配管の材料、加熱保温温 度などのサンプリング条件を検討したところ、プローブ、サンプリング配管、フィルターに石英ガラス またはフッ素樹脂を用い、130 ℃以上に加熱保温した場合、フィルターやサンプリング配管等へのホウ 素の付着はほとんど見られないことが明らかとなった。 (2)最適化した測定法(図 1)について、ホウ素の標準ガスを用いて測定可能な濃度範囲を調査した結果、 排ガス中ガス状ホウ素の測定に十分な測定濃度範囲* 2 を有していることがわかった(図 2)。また、燃 焼排ガスを用いて測定の繰り返し性を検討したところ、同一燃焼排ガスの 5 回の測定で、繰り返し誤差 は、平均値に対して± 2%程度であり(図 3)、本測定法により排ガス中ガス状ホウ素を精度良く測定で きることが判明した。 (3)確立したガス状ホウ素の測定法を国際標準化機構(ISO)の大気に関する専門委員会(TC146)にて説 明し、ISO の NWI(New Work Item)に提案した。 2.ガス状セレン公定法の燃焼排ガスへの適用性 公定法を用いて燃焼排ガス中ガス状セレンを測定した際、吸収液で洗浄した後のサンプリング配管からも セレンが検出された(図 4)。公定法には洗浄後配管の定量は規定されておらず、公定法では燃焼排ガス中 の測定に十分な精度が得られないことが判明した。また、洗浄後配管中セレンを定量に加えた際のセレンの 回収率は 100%程度となり、洗浄後配管中セレンを定量することにより精度良い測定が可能であることを見 出した。 なお、本研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの受託研究として実施した。. 今後の展開 ガス状ホウ素測定法の ISO への採択に向け、測定の不確かさ等、一層のデータ蓄積を図る。また、ガス状セ レン測定法については、配管へ付着したセレンの回収方法を検討し、実用可能な測定法を確立する。 主担当者 関連報告書. エネルギー技術研究所 燃料改質工学領域 主任研究員 野田 直希 「戦略的石炭ガス化・燃焼技術開発(STEP-CCT)石炭利用プロセスにおける微量成分の 環境への影響低減手法の開発/微量成分の高精度分析手法に資するデータ蓄積」NEDO 平 成 20年度中間年報:(2009年). * 1 : JIS K 0083「排ガス中の金属分析方法」 * 2 :排ガス中ガス状ホウ素濃度は数 mg/m3N と考えられ、0.1∼ 10mg/m3N の測定濃度範囲が必要である. 56.

(2) 2.環境/地域環境問題への対応 【サンプリング条件概要】 材質:石英ガラスまたはフッ素樹脂製 加熱保温温度:130 ℃以上 吸収液:硝酸酸性過酸化水素水. 2 図1 開発したガス状ホウ素の測定法. 図2 ガス状ホウ素の測定法の測定濃度範囲. 吸収液の選定、サンプリング条件の最適化を検 討し、ガス状ホウ素の測定法を開発した。. 開発したガス状ホウ素の測定法が広い濃度範囲で 測定が可能であることが明らかとなった。. 図3 ガス状ホウ素測定法の繰り返し性. 図4 洗浄後配管のセレンの割合※ ※検出された全セレンに対する付着セレンの割合. ガス状ホウ素の測定法は、燃焼排ガス中ガス状 ホウ素の測定に対して、繰り返し性も良好であ り、精度良く測定可能であることが判明した。. サンプリング時にセレンはサンプリング配管 等へ付着し、その割合は、大きく変化する。. 57.

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