1
日
本
に
お け
る
心
身
障 害
者
体 育
の
史
的
研 究
(
第
11
報 )
一
昭 和
30
年 代
か
ら
同
40
年 代 前
期
の
精
神
薄
弱 体 育
に
つい て
一北 野 与
一
AHistorical
Study
ofPhysical
Education
for
the
Handicapped
in
Japan
(
XI
)
−
On
Physical
Education
for
the
磁
entallyRetarded
Children
,1955
−
’70
一
Yoichi
Kitano
1
は
じめ
にわ が国における
戦後
の精神
薄弱教育
において,
教育
上一
貫 した取 り組み の一
つ に教 育 課 程の 編 成 問 題があ る。 その編 成 史 を概
観 すると,
小 学 校。
中学 校 教 育 課 程の準 用 時代 と,
こ の教 育 独 自の学習
指 導 要領
時 代に大 別 することができる。 いず れの 時 代にもその 背景
には,
この教育
を公教育
と して位置 づ け よ う とする教 育 関係者
の 努 力が 見 ら れ,
ま た 収容 児童・
生徒
の知 能 程 度 や 障 害 種 別・
程度の多 様な変 容が存 在 した。精
神
薄 弱 教育
の戦
後史
を 検 討す
る場 合に は,
こ の教 育における体 育 教 育が,
先に述べ た教育
課程編成
史の な かで, どのようIC位
置づけ られ, し かもそ の内容
を整備 ・充
実さ せて い っ た か につ い て の検 討 を 加 える必 要があるだ ろう。 こう した観 点か ら,
先に著 者 は,
「日本にお ける心 身 障害者体
育の史
的研究 (第10
報 )一
昭 和20
年 代の精神
薄 弱 体 育にう いて 」(北 陸 体育 学 会 紀要
, 第22
号, 昭60
).
を報
告 した。 この報告
で混 迷 し た戦後当初
の教育界
に おける精神薄弱体育 ,
に関 する諸 問 題 を検 討 したのであるが,
本 稿はこ の 「第10
報」に続 く報 告である。il
研 究 目 的
昭 和30
年 代か ら同40
年 代 前 期にか けて の精 神 薄 弱 体 育に関して, そ の教 育 上の位 置づ け, 目 標,
内容,
指 導 法に視 点 を 向 け,
実 践 状 況 を 主 体にその一
端 を 明 らかにする。
皿研
究 方
法
2
北 野 与一
学 校 史
,
精神薄弱 教 育 史,
精 神薄
弱教 育関係 著 書・
学 会誌・
専 門 誌 を主 なる史・
資料
と して 検 討する。IV
’
結 果 と 考 察
1.
戦 後の精 神 薄弱教 育界の動 向精 神 薄 弱 教 育の概 念が漠 然 と して いた 状 況のな かで
.
学 業 不 振児
,虚
弱児,情緒障害
児,肢
体 不 自由児,
精神
薄 弱 児などの多 様な児 童 ・生 徒 を対
象と し た教育
が ,戦
後 当初
手探
りで開 始 さ れた。 し か し昭 和20年代 (
以下, 年 号を略す
。)の後半
には, 精神
薄 弱 と学 業 不 振 との 違い も 認識さ れ, 精 神 薄 弱 教 育へ と移 行して い っ た。、
初め に
,
戦後
に お け る精 神 薄弱対
象の特
殊学
級数
及び養
護 学校数
の推移
を眺めてみ よう。22
年
の学 校 教 育 法 制 定 以 前では,
東 京の大 和 田小 学 校 補 助 学 級 を 含 む1 〜 2
の学 級 と大阪
の思 斉 〔1} 小学校
が存在
するだけで あ、
っ た。23
年度
に20 数
学 級,24
年度
に混合 学 級 を 含めて小 学 校70
学 級 (43
校 ), 中 学 校16
学 級 (11
校 ) と学 級 が 漸 増 し,29
年 度には小 学 校308
学
級,中学校
94
学
[3} 級 と な る。 そ の 後,30
年 代 半ば か ら40
年 代にかけて, 「表1
」及びf
表2
ゴが示 す よ うに, 学 級・
学校が急 増 し始 め る。 こ の学 級や学 校の増 設 は 戦 前に見 られな か っ た傾 向で あ り,、
この教育界
に新
たな動
向を 生 む契 機ど も な っ た。
表ユ
精神薄 弱特殊 学 級 数 (国
・
表
2
養 護学校の推 移 (国・
公・
私立〉、
公
・
私 立 )の推 移 (文部 省)(文 部省
,
毎年 度5
月1
日現寉
) 年度 小学 校,
中学校 合 計29
308 94 40230
404
155 559 31 515 231 746.
32 603 295 89833
799 4081,
207 341 ρ62 5471,
609 351 ,528 722’
2
,250362
,0299002
,929 372 ,6441 /1493,
793
383
β311,
5614 β92394
,
0432
,
1256
,
168
404
,
8232,
7867、
609415
β163,
6039,
419 426,
6754
β4411
,
019 437 ,4415202412,
465 447 /9565 ,58513,
541
458 β996 ,00914 、408 注) 昭和47年 度 以降,
沖縄 県 が含 ま れる 区 分 養 護 学 校 年 度 (昭 和 ) 小 計 精神薄 弱 肢 体 不 自由 病 弱 23一
校、
一
校一
校一
校 241冖
『
1 253 12 263 1
一
2 273 12 285 1 1 3 295
‘
1 } 3 305 1 1 3 319 (1) 2 3(1) 4 3216 (3) 7(1〕 3(2) 6 3323 (3) 8(1) 7(2) 8 3436 (2) 14 11(2) 11 3543 (3) 17(1) 14(2) 12 3658 (6) 23(2) 20(2) 15(2) 3774 (12) 28(2) 29(4) 17(6) 3891 (16) 34(2) 37(6> 20(8) 39103 (20) 42(2) 41(9) 23(9) 40129 (24) 57(3) 47(ユ2) 25(9) 41146 (25) 66(2} 531i5) 27(8) 42161 (34) 71(4) 63(19) 27(
11
)
鮎
43171 (38) 75(5) 68(22) 28(11) 44184 (44> 82(11) 73(22) 29(11) 45192 (47) 87(14) 76(22) 29(11) 注 ) 1.
〔)内の数 は 分 校 を示 し,
外数で あ る2.
昭和46
年度 以 前のデー
タには沖縄 県分を 含ま な日本にお ける 心身障害者体育の史 的研究 (第11報)
3
従
来,
特定の地 区,
あ るい は都 道府
県 内で独自性
の あ る実 践が続
け ら れて い た ものが, すべ ての 都 道 府 県に学 級が開 設 さ れ るようになると,
その 地 区 内や地 区 毎の 交 流 も活発化
し, し か も組
織 化が促進 さ れ,
この教 育が一
般
化の方 向へ と 進 展 してい っ たの で あ る。 例え ば, 広 島 県 で は,
「担 任 者 会 が 同 好 会の形 と なっ て誕 生 (中 略 )互い に情 報 交換 を し,
グルー
プの研究
が進 {41 展」 し,
この 小さ な地 域 単 位の研 究 グルー
プ が 県 単 位の研 究 会 組 織へ と発展 して い る。 その後 の推移
を全
国的
に眺
めた とき, こ の研究会組織
が発 展的
に解消
さ れ, 連 盟 や 協 議 会 と呼 ば れ る 強 力 な 組 織 体に再 構 築 さ れて い る。 なおこ の教 員の諸 活 動 と呼 応 して精神
薄 弱 児をもつ親
たち は, 厂手 をつ な ぐ親の会 」を 結 成し, 教 員と一
体と な っ て この教 育の促 進に協 力し た。 こう した教育界
の組織
の拡大
と確
立が,30
年代
にお ける主要
な動向
の一
っ で あ っ た。『
上 記の 組織 化とい う遠 心 的 動 きが,
同時にまた教 育 実 践の 組 織 化や教育 内 容の 整 備とい う求 心的動き をも生起 さ せ た。28 年
の 大阪市
立 思斉
小・
中 学 校の 「教 育 課 程 単 元 表 」.
.
31
年の特 殊 教 育 (精神
薄 弱の部 ) 研 究 指 定 校の発 表報
告 並 びに全 国特殊
学級
研究
協 議 会に おける東 京 都 品 川 区立 中 延 小 学 校・
同 浜 川 中 学 校 発 表の 「特 殊 学 級報
告 書一No .3
」 (いわ ゆ る 「品 川 プラン」),
そ の翌 年の岩手
県 盛 岡 市 立 仁 王 小 学 校・
同上田中 学 校, あるい は大 分 県大分市
立新生 養 護学 校に {6} お け る教 育 課 程 改 善に関
する研 究 報 告な ど,
教 育課程につ い て の 構 造化
の動き がそ れであ る。イ
こ の動 きは,
急 激に全 国 的なものへ と発 展 して い っ た。34
年の文 部 省 主 催 特 殊 教 育 指 導 者 講 座 (精 神薄
弱 班 )1
に おい て,
「教 育 課 程 編 成の た めの資 料」が, 西日本
及 び 東日本
会 場の討
議 を経
て中部
日本
会場
にて ま とめ られ る。 こ れは, い わ ゆ る 「六領域案
」と呼 ばれ るも
の であ り, {7} 「精神
薄 弱 教 育に おける生 活主義を明 確に表 現 する た め」に一
般の教 育にお ける教 科 とは異な る領 域 名を用い た総括
的な教育
課程
で あ っ た。 こ の 六領
域案
の 公表後
,各
地の教 育 課 程に関 す 〔8) る研 究は こ の 「 『領域
案』を根 拠と して動
き は じ め」, 文部省
も研 究 指 定 校を設 けて 「指 導 内 容の 妥 当 性につ い て」の研 究 を 委 嘱したの であっ た。 し か し な が ら, こ う した実 践 的な検 討 も まだ 終えない翌 年の11
月 文 部 省は, 大 阪で開 催された精 神 薄 弱 教 育 指 導 者 講 座におい て, 厂学 習 指 導 要 領 作 成 委 員 会 討 議 資 料 一 養 護 学 校 小 学 部・
中 学 部 学 習 指 導 要 領精
神 薄 弱教 育 編 暫 定 案に っ い て 」を発表した。 こ の 暫 定 案は教 育 内 容が 領 域で な く,
教科
で示 さ れて いた ため, 「教科
か 領域
か 」の激しい 論 議を 巻 ぎ起こし た。
議
を巻き起
こ した。 [9)続
いて文 部 省は,38
年2月文 部事 務次 官通達とい う形で37 年 度版学習指導 要領を 示 した。
制 定当
初は教育
現場
に か なりの混乱
が生 じ た が、 厂一
般
の教育
と同
じ教科名
の もど に内容
が示さ れ て も,
それぞ れの内 容はあく
までも精 神 薄 弱 教 育にお ける生 活 主 義に基づい て 取 捨 選 択 され た も uor のであっ て,本質
的に は六 領 域 案 と同 じ考え方に立つ ものj
で あること や,
「領
域を統 合 し各 教 田}科
を合 わせ た授 業ができる ように なっ た こ と」な ど か ら, その混 乱 も次 第に お さまっ た。 この37
年度
版 学習
指 導 要 領 は46
年3
月に改 訂 され,
精 神 薄 弱 教 育 も本 格 的な要 領 時 代に入っ ていっ た の で ある。2,
教育
目標
と体育
教 育の位置 づ け 29 年の秋,
東 京 都にお ける特 殊 教 育 研 修 会の 席 上 ; 小 宮 山 倭は,
「目標 は一
般の 子 ど もとち が うはずは ない」と述べ , 教 育基本
法 第1
条に掲げ
られ てい る教
育 目 的が精神
薄 弱 教 育を例 外と し 姻 て示 さ れ た もの で ない ことを
明 らかに して い る。30
年 代か ら40
年 代にか けて の教 育 現 場には,4 北 野 与 次のような教 育 目標が掲 げ られて い た。 例えば, 宮 城 県 槻 木 小 学 校 特 殊 学 級 (昭
34
) で は,
rr
将来
の社 会 生 活におい て,自
立 生活
を営 むに足る能
力』 を育成す
る 」 こ と が基本
目標
と さ 礼 また金沢大学
教 育学部付
属小学校特
殊
学 級 (昭36
)で は, 「社
会 的に 自立で きるよ う」 ao 「個々の能
力 を 最 大陬
に伸 ばせ る よ う」が 基 本方
針であっ た。一
方,東
京 学 芸 大学付
属養
護学
校
(昭36
)で は,
「その能 力に相応する知識
技能
お よび社
会的 適応性
を身につ けさ せ, もっ て, 生 活の自
立 を 可 能にす る人 格の形 成につ とめる」 が 教 育 目標に掲 げ られて いた。
同 じ頃
,文部
省は, 「精 神 薄 弱児の 特 殊 教 育が ね ら うの は,
自分の こ と は自分
で始 末で き,
他人 に 迷 惑 を かけ ず, よ く協 調して,単
純な仕事
で は ある が それ を き ま り どお りに行 な うことによ っ て,
少 しで も他 人の た め に な る精神薄弱
児の育成
」で あ る と,指
摘して いる。 こ の ように, 現 場 も行 政 当 局 も, ともに 「社 会 的な自 立 」 をこ の教 育の究 極 的 な 目標 と して と らえて いたの である。そ
の後
, こ の 「社
会
的な自 立 」という 目 標は,37
年 度 版学習指
導 要領
に よっ て公的
に確
認 さ れ る。同
要
領は,一
般の 諸 学 校にお け る教 育目標とその根
本精神
を同じくするもの で あ ることを 確 認 した‡
で, 「精神
薄 弱 教育
の究極的
な目標
は, 児 童・生徒
を社会生
活に適 応さ せ, 自立 的な生 (lt 活 を 営 むようにするところにある 」 と, 明 示 したのである。当 然な が ら
,
こ の教育
目標を計画
的・
能
率
的に達成
する た め に 適切な教 育 課 程が編 成され な け れ ばな らない。 精 神 薄 弱 教 育界
では,
30
年代 半 ば か ら教 育 課 程 編 成に関す
る研 究 が本格化す
る が,
その編成
の な かで体育教育
も位
置づけ られてい く。 従 っ て, こ こ で は, 教 育 課 程の基 本的
内 容とそ の推移
を概
観し, そ の位
置づけ を 検 討 する ことに したい。教 育課程の 中核 をな
す
「何 を,
ど うい5
系 統で」とい う課 題に初めて取 り組んだのが,
「品川 プ ラン」で ある。
当 時,
各 県で作 成さ れ た 「特 殊 教 育の手 引」書 も 示 すよ うに,
同一
県内にお u鋤 い て さ えも教 育 課程
の領 域 設 定 は 多様
で あっ た。 こ の 自主 的な実践
が,
品 川プ ランの発表
を契 機 と して全 国 的レベ ル での論 議へ と発 展 し, 統一
的方 向へ 向 か う。 こ の品 川 プラン は, 教 育 内容を
「道
徳的
なも
の,情操的
な もの ,知識的
なも
の,技術的
なもの,身体的
なもの」 に分 類 しst指
導段
階 を 「小
・中
を 通じて,
五段
階に分 け’
(中
略 ) 発 達段
階 別に具体 目標
」 と指
導
内容
を示 し た もの であっ た。 各 領 域の 具体
的 指導
内容
は そ れ ぞれ 「社会
から, 最 低r
これだ け は 』 と要求
されるも
の と, 児 童の可 能 限 界 を 考えて設 定 」された もの であるが,体
育教
育は 「 身 体 的 な もの 」に位 置づけ られて いた。 この 領 域 は,
「殆ん
どが虚 弱 児に近い 身 体 を持っ て い る 」 とこ ろ か ら設定さ れ たもの で,
「運動,
栄 養,
衛 生,
用便, 予防,
休 養,
姿 勢,
診 断治 囲 療, 自
然 」な どの運動と保健
に関す
る内容
で構
成さ れて いた。 また当 時,
次の よ う な 領 域 設 定 を 試 み た学 校 も見 られ た。 例 え ば, 大 分 県 大 分 市 立 新 生 養 護 学 校 (昭33
)は,社
会,自
然,
生産,健
康,
表現,
基礎
の六領域
を 設 定,体育教育
を健
康領域
(衛 生習慣
,身体
的運動
,安
全 保 護)
に位置
づ けて い た。一方,宮城
県槻木小学校特殊学級
(昭33
) は,
「←肚
会 生 活,
口 科 学 的 生 活,
日 言 語 生 活,
四 数 的生 活,
伍 俵 現・
表 出の 生 活 」の 五 領 域 を 設 定 し, 身 体 運動
を 図工・音楽
を も含
む 表現 ・
表 出の生 活領域
に位
置づけ,
保 健 的 内 容 を 科 学 的 生 活 及 び社 会 生 活の各 領 域に分 散 させて いた。 こ う した 教 育 現 場の自主 的な教 育 課 程 を 集 大 成 した ものが,
先 述の六 領 域 案なのである。r
西日本 会 場で品川 五領 域 案が使い に くい という批
判 を 受 け 」, 最 後の 中部
日本会 場で一
応の成案
を得
た ものがこ の案
と言 われて い る。 こ の案は, 教 育 内容 を生活
, 情 操, 健 康 生 産 (作 業 ), 言 語 及び数 量の 各 領 域に分 け, 指 導 内 容 を それ ぞ れ小 ・低,小 ・高
,中
学校
の3段階
に系統化
し,体育
教 育 を 健康領
域に位置
づ けて い た。日本にお け る 心身 障 害 者 体 育の史的 研 究 (第11報)
,
5
この 六 領域
案の成 案 後は,
例 え ば 東 京 学 芸 大 学 付 属 養 護学
校(
昭36
)の五領磯
や, 金沢 大 学 教 育 学 部付
属小 学校
特殊
学級 (昭36
)の八領 域に も見 られ る ように, 領 域 数は異なるが,
六 領 域 案 を 軸に して の編成
が一
般 的 とな っ た。 以 上の よ うに,30
年 代の教 育 課 程に関 する領
域の 設定
は社会的
な自立
を指向
したも
の で あ り, その設
定に当 た り,体
育 教育
は他の領域
の基礎的領
螺
と して位 置づ け ら れ てい た。 具体 的に言えば体
育 教 育は 運動
に 関する 内容と保
健に関 する 内容
に分 けて と らえ られ, 運 動に関 する内 容 を 健 康 領 域, 表 現・
表 出 領 域に位 置づけ,
保 健に 関 する内 容 を 健 康 領 域以外の領 域に も位 置づ ける ことが多か っ た。 こ の 保 健に関 する内容
の 分 散 的な指 導 姿 勢は,
衛 生 面の習
慣化
を社
会 生 活領域
や家 庭 生 活領
域で 指導
し, 保健
的 知 識 を 科 学 生 活 領 域で指導
すること が より効
果 的である という保健
指導
の特
殊 性によ るもの であっ た。
.
34
年の学
習 指 導 要 領 暫 定 案の 提 示に続 き,38
年 2月に37
年 度 版 学 習 指導要領が制 定さ れ る。 こ こ に は,.
従来
忌避
し続け
てき
た教科分類形
式が採用
さ れて い た。 こ の要 領 が 通 達 され るや,
精 神 薄 弱 教 育の教 科 目 標・
内 容は必 ず し も一
般の 小・
中 学 校の そ れ と 同 じ で ない こ と, あ るい は領域
や教科
を合
わ せて指導
すること ができる
こと などの確認 が な さ れ る。 更に42
年 「養 護 学 校 小 学 部・
中 学 部学 習 指 導 要 領 精 神 薄 弱 教 育 編解 説」によ っ て, 「教 科 を合 わせ ること」及 び 「領
域の 内 容を統 合 する こと 」に関 する学 習 指 導 形 態の例 として 「生 活 単 元 学 習」,
「作 業を中心 と した学 習」,
「日常の 生 活 指 導」及び
「教 科 別の 学 習」が 示 される。 こ の 提 示は,37
年 度 版 学習
指 導 要 領が教 育 内 容の 分 類 形 式を教 科に よ っ て示 した こ とに よる教 育課程にお け る構造の 変 容 を 示す もの で あっ た。 上 記の学 習 指導形
態 は,40
年代
前半
に定着
してい く。
こ の教科
別 学 習の 浮 上は, 東 京 都 立 青 鳥 養 護学
校に おける教科導
入過程
も示 すよう121
領 域・
教科
を合 わせ たり 統 合 し たりし た学 習 指導
が可能
で あっ て も, 系 統 的 学 習を 必要
とする教
育内容も存 在 する とい1 う認 識 か らで あっ た。 その 対 象 教 科は
,
主 と して国 語,
算 数 及 び 体 育 を 含 む 技 能 的 教 科で あっ た。
以 後,体育
教育
は, 「関 連・系統 ・教材学習
」 に位置
づ けら れ,競技会
や 運動会
な どの体育
行 事 的 な学 習 を 生 活 単 元学
習で,
また保 健に関 する内 容 を日常の生 活 指 導のなかで取 り上 げな が ら,一
つ の教科
と して発 展 して いくこと とな る。3.
体 育 教 育の 目標戦後
の精神薄弱教育界
は,戦争
とい う後
遺 症 と新
教育
とい う大 き な 教育
環境
の変革のなか
で,
精 神 薄 弱 教 育 とは何かを 改めて問い続 けた。 先 述の ように,30
年 代に入ると, こ の動 きはよ り 活 発 とな り,
教 育 課 程の編 成に焦 点 が 絞 られて い うた。 この 間,
精 神 薄 弱 教 育にふさ わ しい学習
指 導 形 態 と して生 活単
元学
習 が,
ま た 教 育 内 容の 分 類 形 式 と して領 域 案が登 場 した わ けであ る。 こう し た動 きの根 底には,精神
薄 弱 教 育は教 育 という 「容 器は同 じであっ て も中 身に異な る ところがある」, 「各 教 科の名 称は, 小 学 校 及び中 学 校の教育
の場合
と同じであ っ ても, 各教
科の 目標 及 び 内 容につ い て は, か な らず し も同 じでは ない」 とい う認 識があっ た。 こ の教 育 特 有の こうした教 科に対す
る認識か ら,
体 育 教 育の 目標やそ の 指 導 内 容の検 討が必要
視さ れ た わ けであ る。熊 本ヨ シが 「精 薄 児
教
育の究 極のね らいは社会
に出
て とにか く自活
でき る人 間をつ くること 翩 であ ろ う。 それにはr
働 ける体 』 を もつ ことが 重要な要 素に な る」と 述べ . 「働
ける体
」をっ く る こと が体育
教育
の任 務で あ る と指摘
し,
あ るい は東 京 学 芸 大 学 付 属 養 護 学 校は体 育 教 育 を 「将 来の労 働 生 活に耐 える た めの基 礎 的 能 力 を培
う」も
のと とらえて い たことも
示 すように,戦
6
北 羇 与一
後当
初の 「健
康」 で 「働
ける体」 の育 成 とい う体育
教育
の理念は,
30
年代
に入って もなお生 き 続 けていた。 こ の基本
的教育
理 念 を基底
にしなが ら,30
年 代 か ら40
年代半
ば まで の精 神 薄 弱 児 の 体 育 教 育 は, 「健 康」の増 進 を 保 健 指 導で , 「働 ける体」の 育 成 を運 動 指 導 によ っ て展 開 して いっ た。 初めに,
六領
域案
の 内容 をほぼ継承
し たとさ れて いる37年度版学
習指導要
領を中
心 に 目標
につ い てQ
論 議を 進 めて い こう。「
37
年 度 版 学 習 指 導 要 領に おける体 育 科 及び保 健 体 育 科の目標は,
次の ようであっ た。 〔小 学 部 〕 低学 年 「(1
) いろい ろ な 運動や遊 び を喜ん でする ようにする。 {2
}皆とい っ しょに仲良く遊ん だ り,
運動した りする ことが できる ようにす る。 〔3
} あぶ ない遊 びなど を避けて,
安全に運動がで きる よう気をつ ける態度を養う 。 (4
)食べ 物に気をつ けたり,
からだ をで き るだけ清 潔にする習 慣 を 養 う。1
”
中学年 「(1) いろいろの簡 単な 運動を行な わ せ る ことによって,
基 礎的な 運動能力を養 う。C2
) き ま りを守っ て みん な と仲よく運 動 す る態 度 を 養 う。 〔3
) 運動と 関 連 し た健康』
・
安全 にっ いて のきま りを守る態 度や習 慣を養 う。 1 {4
]食べ 物に気をつ けたり , からだをで きるだ け清 潔にする習慣を養う。」.
高 学 年・
「〔1
} 能力に応じ た 運動を行 なわ せ ることに よ り, 身体の諸機能の 調和的な発達 を図る ようにする。 (2
) 簡 単な競 技やゲー
ムを 行 な わせ,
ル “ ルを 守り,
.
互い に助け 合 う態 度 を養う。 (3}運動や ゲー
ムなどにおい て,
最後まで努力する態 度や持 久力を養う。
(4
) 健 康,
安全に注 意する態度や習慣 を 養い, 保 健に関する初 歩 的 知 識 を もたせる よ う にする。
1
〔中 学 部 〕 「1 健 康の保 持・
増 進に必 要な知 識 を与え,
自分の健康に注 意 する態 度 を養う。
2
各 種の運 動やゲ
ー
ム を通して , 身 体 諸 機 能の調 和 的発 達 を 図 り, 特に行動の びん しょう性, 柔軟性, 律 動性お よ び耐久力な ど を養 う。3
ゲー
ムや競 技を 行 なう際のきまりや役 割を 理解さ せ, 目標に向かっ て協 力して , 全力を尽 くす態度 を養 う。4
健全なス ポマ ツや遠 足な ど に対 する興 味をもたせ, 余暇 を利用 し生活 を 豊か にして い く態度を育て る。」』
1以 上の よ うに
,3
項 目の 運 動に関 する目標 と1
項 目め
保健
に関す
る目標
が各段階
に掲 げ られ, しか
もそれ ぞ れの項
目が系 統 的に示さ れて いた。 これ らを総
括 する と, 運動に関
する目標
は, 基 礎 的 運 動 能 力の育 成 と身 体 的 諸 機 能の向 上,
規 則 を 遵 守 し, 協 力 する態 度・習
慣の養 成,
◎
最 後 まで努
力 し, 全 力 を 尽 くす 態 度の養 成 ( 中 学 部では, 余暇
の有 効 利 用の態 度 を 養 成 す ること)で あ っ た。一
方
,保健
に関す
る目標
は,健康 ・安
全に注 意 する態度 ・
習慣
の養成
と健
康の 保 持・
増 進に 必要
な基礎
的・初歩
的 知識
の理解で あっ た。 上 記の 目標
を整理す
る と,
その 目標
は,身
体 的 活 動 力の向
上,社 会 的適応 力の 養 成,
◎
精 神 的 耐 久 力の育 成,個 人 衛 生 上の 態 度
・習
慣の形成
であっ た と言
えるだろう。 な お, その 目標
の設 定傾向
を見る と,小学校
学 習指 導 要領 及び中学 校 学 習 指導 要 領 と類 似 してお り,
こうし た観 点に立てば,
これ らの要 領 を重
要な参 考 資 料に したもの と考え られる が,
しか しその内 容は,
上 記要
領における目標
の変 形,
日本におけ る心 身 障害 者 体 育の史 的 研 究 (第
11
報)、
7削除
,軽
減,補充
な どの 配 慮が見 られ た。 こ の点
に関して ,若干
具体
的な検討
が必要
で あろう。 以 下,
主 と して 小 学 校 学 習 指 導 要 領 と対 比 し,37
年 度 学 習 指 導 要 領の 目標につ い て検 討 を 加え て みたい。ア
目標の示し方につ い て
小
学校
学 習指導
要 領に おける目標
は, 全 学 年共
通の一般
目標
と学
年 毎の具体
目標か ら なっ ている。 しか しな が ら,37
年 度 版 学習
指 導 要領
で は; 小 学 部は低 ・
1
中・
高 学 年の3
段 階に,
中 学 部 は一
括 という形で 示 されて いる。 こ の 示 し方の相 違は, 対 象児 童・
生徒
の障害
の 多様性
に対
する対
応か ら生ま れ た ものであ り,順
応性
のあ る指導
が できる よ うにす
る ため の 配慮か らで あ っ た と考
え ら れ る。イ
目標レ ベ ル につ いて
小学校学
習指導要領
では,
例えば,小学部第1学年
に, 「(1洛
種の 簡 単な運 動 を 行 わせ ることによ っ て, 基 礎 的な 運動 能 力 を 養 う。 だれとで も仲よく し,
また,
きま りを守
っ て楽
しく運動 を行 う態度 を 育て る。
{3
}運 動 と関 連 した健 康・
安 全につ い ての きま り を守る態度
や習 慣 を 養う。1
とい う目標が示されて い る。 この 目標は,
先に も述べ た37
年 度版
学 習 指 導 要 領の中学 年の目標と同 じであ る。 こ の こと は, 養 護 学 校 (精 神 薄 弱 教 育 )における 体 育 科の 目標が小・
中 学 校の それより も2
学 年 程 度 下 級 学 年レベ ル を 目指し たもの で あると言 え るわ けで ある。 ま たこ の こと は, こ の要領
が 「知能指数
が お おむね50
か ら60
の程度
の児童 生徒
」 を対 象に作 成 されたことか ら も当黙
な ことで あっ た。 従っ て,
小 学 部 低 学 年は幼 稚 園 段 階にま 鰤 で踏み込み, 中 学 部は小 学 校 高 学 年 程 度 を 目指 すことに な っ て いた。ウ
目標の内
容
につ い て37
年度
版 学 習 指導
要 領が小・中
学 校 学 習 指導
要 領 と内容
におい て 特に異な る点
は,技能
的目標の削 除と知 的 目標
の削 減で あ る。小学校学
習指導要領
で は, 運 動 技 能の向
上 及び規 則の 自主 的 作 成と その 改 変, リー
ダー
の 選出
, 校 内 競 技な どの計 画と運 営ヘ ノ の参 加,
運 動やス ポー
ツ に関する初 歩 的 知 識の習 得が 目標の一
つ に な っ て い る。 し か し37
年度 版 学 習 指 導 要 領で は,
これ らの 技 能 的・
知 的 目標が削 除 ・ 削 減 されて い る 。 なお 中 学 部にお い て, 基礎
運 動能
力の養 成 が 具体
的に示 されてお り, こ う した 提 示 事 例 は他
の要領
に余 り類 例 を 見 ない もの で , 精神
薄 弱体
育の特徴
の一
つ と して注 目さ れ た。一
般に精 神薄 弱 児 童・
生徒は c40 「びん しょ う性, 柔 軟 性, 律 動 性 及 び 耐 久 力 」が 劣 弱で あ る と考 え られて いた ため,要領
で具 体 的に示 した もの で ある。工
保 健 教 育につ い て
小 学 校 学 習 指 導 要 領では,
保
健 教 育た
関 する目標 は第5
学 年 から
掲 げ られて い る。 し か し37年度版
学 習 指導
要 領では低学
年か ら示さ れ, 早期指導
が図 られてい る。 精 神 薄 弱 教 育のな かで, 「日常 生 活に於 ける衛 生 的 習 慣 」と 「自
己の安
全保
護の習慣
態度 」の育 成 は,従
来 か ら特
に強 調 されて き た 目標
であ り,
しか も早 期 指 導 が 図 られて きた 目標の一
つ で あっ た。37
年 度 版 学 習 指 導 要 領につ い て の検 討 はこ の程 度に終え, 次に要 領 制 定 後に お ける現 場の実 u跡 際に触れて おこう。篠崎義雄
と近 藤原 理 は, 当 時の実
態につ いての貴
重 な報告
を行なっ て い る。
こ の報 告 は, 「全 国 各 都 道 府 県 か ら各小
学一
中 学一
の特 殊 学 級 を え らび,
体 育 指導
の実 態 調 査 を おこな っ た 」もの で,40 年前後
の 全 国的な実 態を知る上で重要
な資料を
提 供して い る。 こ の報
告
に よ れば, 現場
で は, 以下
のよ う な 目標が掲 げら れてい た。
〔小 学 校 特 殊 学 級 〕f1
健康
安全の た め に・
……・
………・
……・
………・
…・
・
………・
…・
………16
2
集 団 行 動 と協 力 精 神の養 成…………・
……・
…・
……・
………・
・
………14
8
北
野 与一
3
運動 機 能の発達増 進………・
…・
…・
…・
…………・
・
… g
4
行動
の敏捷
性 と柔軟
性, 律 動 性・
耐 久 力の養 成………・
…・
.
・
・
………・
…・
……… 7
5
身 体 機 能の調和 的
発
達・
…………・
・
…………・
・
………・
……一
■
…………・
・
………・
・
… 4
」 〔中学 校 特 殊 学 級 〕.
「1
行 動の敏 捷 性・
柔 軟 性・
律 動 性・
耐 久 力の養 成・
…・
…・
………・
……・
……・
……・
……・8
2
公 正・
規律 ・協力
の態 度を養成
・
・
………・
・
…………・
……・
・
…………
∵・
・
…・
……・
・5
3
自分の と とは自分で…………一
.
……・
・
………・
…・
・
………・
………・
……・
……… 4
」以 上は報 告 され た 上 位に位
罩
して い る薫
干
の目標
で あ る が,特殊学
級で も概
して要
領に準
じ た目標が掲 げられて いたもの と考 え られる。 しか しこ の調 査では, 「体 育 まで手が及 ば ない」, 「体 育の時 間は もう けて いない」, 「体 育を作業
の時
間に あ てて い る 」学
級 も見 ら れ た とい う。 こ う し た学 級の存 在は, 要 領に示 された特 別 的な配 慮や特 殊 学 級とい う特
殊性
を考
慮に入れて も、
,
決
して要 領の 趣旨
が全 国 的に徹 底 して いたとは言えない こと を示 す もの で あっ た。「
』
4.
指 導 内 容一
指 導 教 材を中心に体 育
’
、
保 健体
育と もに その 指 導 内 容は,
運 動に関 する内 容 と保 健に関す
る内 容か らなっ て い る。 こ こ で は,30
年 代 か ら40 年
代半 ば
まで の指導教材
につ いて, 六領
域案及
び37
年度版学習
指 導 要 領 を 中 心に, 実 践例にも触 れな が ら, そ の内 容と変容
の様 態を考察
して い く。 な お体
育的’
行事
関係
にっ いて も,
関 連事
項として取り上 げていき たい。 (1
) 運 動に関 する内 容初めに, 上 記の領 域 案 と
要
領に示 さ れて い る具体
的内容
を掲げ
る。 そ れは,概略
「表3
」1及 び 「表4
」の と おりである。 ただし要
領の内容
は, 同 要領
の掲載
内 容 を簡 略 化 して転 載 するこ とに する。’
.
一
・
表℃
3
六 領 域 案にお け る指導教材 事 項 段 階 小 学 校 小 学 校 申 学 校一
, 模倣, リズム・
歌に合わせ て身ぶ り・
簡単な 遊 戯 ができて・
簡 単 なフ ォー
クダン 運動 が まねられる 縄と びができる ス ができ る 二 , 徒手体 操 ・人のを み て ま ね るこ・
運 動の 目的 を 考 えて・
か な り複 雑な もの も とが できる で きる 理解できる’
三 , 器 械 体 操 (11
鉄棒 ・鉄 棒あ そびができる 。 さか さあがり・
高鉄
棒で もで き る・
・
足かけ あが り・前
ま わ り 身・
後 まわりが できる 〔2
) 飛 箱・
飛箱
あ そび がで き る・
飛 び あが り・
転回ができる・
飛 び お り 体・
飛 びこしがで き る {3} 固定施 設・
ブランコ , ス ベ リ台, ・
ジヤ ン グル ジム,
雲・
雲梯,
は ん 登棒(縄 ) シー
ソー
な ど であそ 梯,
は ん 登 棒 (縄 )な な どがつ か え る 活 ぶこ とがで きる ど がつ か え る日本にお け る心 身 障 害 者 体 育の史 的 研究 (第
11
報)9
四 マ ッ ト’
・
マ・
ッ トあそびができ・
前 ま わ り・
倒立がで きる る・
後まわ りができる、
動 (5
} 平 均台・
たっ た りあ るいた り できる・
片足 で たっ たりあ る い たりで き る・
簡単な動作がで きる 四, 陸 上 運 動 を {1
) 走・
かけらこ・
お りかえ し リレー
・
回 旋 リレー
や障害リ レー
が でき る・
100m , 200m ,400
『
m , 1,500m
走・
おきかえ リレー
な ど・
走法がわ かる・
リレー
ができる。
ハー
ドル 通 跳 ・ か た足とび ができる・
幅 と び,
高 と びがで ・走幅と び,
走高と び,
き る.
三段 と びが で き る13
) 投・
球 あて や球 入 れがで・
ボー
ル投 げ・
ボー
ル投 げ,
砲 丸 投 じ きる げ.
.
五,
ボー
ル運 動 任} 野 球 型・
ボー
ル 投 げ・
ソ フ トボー
ル・
ソ フ トボー
ル て・
フ ッ トベー
ス ボー
ル・
野球 〔2
}庭球 型・
は ねつ き・
ネッ トボー
ル。
バ レー
ボー
ル。
ピ ンポン・
バ ド ミン トン・
ピンポン の {3
}籠球 型・
ボー
ル 入 れ・
ドツ ジ ボー
ル・
バ スケ ッ トボー
ル・
簡 易ドツ ボ山
ル。
キャ プ テンボー
ル・
ゴー
ル ハ イ 育 {4
} 蹴球 型・
』
ボー
ル け り・
簡 易サッカー
,
・
サ ッ カー
九 その他の運 動・
お にあそ び・
じ ん とり 成・
水あそび ・すいえい・
すいえい』
・
かくれ んぼ・
おしくら ま ん じゅ う・
すも う・
す もう・
な わとび・
なわと び・
自転 車の り・
自転 車の り・
ハ イ キ ング・
ハ イキング。
ハ イ キングゴ
:・
山のぼり・
山のぼり・
登山・
スキー
・
ス キー
・
スキー
・
スケー
ト・
ス ケー
ト。
スケー
ト 働 表4
37
年度版学 習指導要 領}とお け る指導教 材 段 階 小 学 部 膕 小 学 部 仲 } 小 学 部 中 学 部 模.
倣
働
物,
乗 り物の模・
動 物,乗 り物の模 倣 倣 リズム運動.
・
音 楽に合わ せて歩・
音楽に合わ せて歩・
簡 単なフ ォー
ク ダ・
フ ォー
クダン ス く く, 走るガかごめ ン ス か ご め・
スキッ プ歩き10
北 野 与一
・
簡単な 徒 手体 操・
簡 単な徒 手 体 操・
徒 手 体操・
徒手体操 (しゃが む,
立っ , (しゃ が む, 背 伸 (膝 屈伸・
左 右開 (膝屈伸・
左右開閉 前 後 左 右 開 脚,
両 び,
前後左右 開脚, 閉 脚, 前 左 右 上 腕 脚, 前 左 右 上 腕 上 脚・
片 脚と び, 腕 両 脚・
片 脚とび・
上 げおろし・
前 後 げおろし, 前 後 内 徒 手 体 操 振り・
腕回 旋, 腕 す り上 げ, 左 右 体 移 動, 前後左 右 腕 振り・
回 旋, 前 左 内外回旋,
前 後 左 右 首屈・
左 右回旋, 外 回 旋, 前 後 左 右 首 屈・
左右 回 旋; 屈,
膝ま げ歩き,
右上腕上 げおろ し, 前 後 左 右 体 屈・
左 前後左 右体屈・
左 深呼吸 ) 腕す り上 げ 左 右 体 右 回 旋,
腕 立て ふ 右回旋.
腕立て伏, 屈,
左右腕 振・
首・
くが,
深 呼 吸 ) 深 呼 吸 ) 体 回 旋,
腕つ き歩 き,
深呼 吸 )・
低 鉄棒(ぶらさ が』・
低 鉄 棒 (足 かけ振・
低 鉄棒 (簡 単な 運・
鉄 棒運動 (さ かあ り) り) 動・
懸 垂 腕 ま げ) がり,
足か け あ が り、 懸垂腕まげ)・
とび箱 あそ び・
簡 単な と び箱 運 動・
簡単な・
と び箱運動・
ぶ らんこ (ひと り 器 械 で),雲てい,
は ん 運 動 と う棒・
マ ッ ト遊び (ゆ り ズ・
.
マ ッ ト遊 び (横回・
マ ッ ト運動 (連続・
マ ッ ト運 動 (全 般 かご) り,
前 回り) 横回 り, 連続 前 回 的に) り)・
平 均 台 (歩 行,
動 ・平 均 台 運 動 (片脚・
平 均台上歩行(自 作 ン 立 ち,
動作) 由に)・
コ 〒ス上の走匚
・
かけっ こ(約 30m )・
か けっ こ(約50m〜 ・
か けっ こ(約80m・
全力走(約 100m )・
か け足 (約 1分 間) 80m ) 100m )・
かけ足 (約10
分間 ) 陸 上 運 動・
かけ足 (約3分 間 )・
かけ足 (約 5 分間 )・
歩行(約2
時間)・
立 ち幅と び・
歩 行 (約1
時 間 )・
走 り幅とび・
片足ふ みきり幅と・
走 り幅と び・
走 り高 とび」
び・
高とび・
リレー
・
リレ」。
ボー
ル こ ろが し・
ボー
ル投 げ・
ボー
ル 投 げ。
キャッチボー
ル・
いろいろな ボー
ル 運動 ボー
ル 運 動・
ボー
ル つき・
ころがしドッ ジボ・
簡易ベー
スボー
ル ・ ドツ ジ ボー
ル。
ピン ポン・
バ ド ミン トン一
ノレ・
球 入 れ・
球 入れ・
簡 易 野 球・
簡 単 な 鬼 遊 び ・鬼 遊 び ・水遊 び・
初歩の水 泳・
初歩の水泳・
・
水 泳・
すも う遊 び’
・
片足 ず も う・
す も う そ の 他 の 運 動・
自転車の り (こ ど も用 )・
自転車の り (こど も用)・
自転 車の り・
な わ とび・
なわ とび・
綱 引 き・
綱 引 き・
整列 (1
列)・
整列 (1列,2列 )・
整 列 (1
列,
2列 )・
整 列 (2列,
4列 )・
行 進 (1
列)・
行進 (1列,
.
鼻列)・
・
行進 (1列,
2列,
姿・
行 進 (2
列,歩調 ) 勢 )日本にお ける心 身 障 害 者 体 育の史 的 研 究 (第
li
報 )11
嗣六 領 域 案の指 導 教 材は 「
一
応の 目安 」とレ
て示 された もの で あ り,37
年 度 版学
習指導要
領の そ れ は 知能
指数50
か ら60
程
度
の児 童・
生 徒が 自立 して い くた めに必 要 な 最少 限の経
験を例
飛
し たもの で あっ た。再
者 を 当 時既
に施 行さ れて い た小
学校
及 び 中 学 校の学 習 指 導 要 領 と比較
して み よう.
。
六領域案
で は,小
低段階
が小 学 校 第1
学 年,
小 高 段 階が小
学校
第 3〜6
学 年, 中学
段 階が 中 学 校 第1
学 年 を基 準に教 材 を 選 択 してお り,一
方37年度版
学 習指導
要 領で は,
小 ・中学校
より もほぼ2
学年程度
下 級 学 年の教材
が 選択されて いた。 従っ て六 領 域 案の 階梯
は急であ り,
粗
雑さ が目立 ち, しか も内 容に高 度 な ものが 見られ た。
こう し た六領域案
の欠
点 を 是 正し たものが,
37年度版学
習指導要
領であっ た と言え よう。 な お, いず れに も 「自転 車の り」が 取り入れ られ て い ることや,37
年度 版 学 習 指 導 要 領には 「整 列・
行 進」 が導
入 さ れて いるこ.
と など,
注自
す べ き 内 容 も見 られ た。 (4のこの指 導 教 材の 「ダイ ナ ミッ ク な運 用」 や
,
「弾 力 的な融通性
のあ る指 導」 が期 待さ れ る な か で, 現 場 ではどの よ うな
対 応 を 見せ た で あ ろ う か。実
践状
況 につ いての 全 国 的な資 料 収 集は不’
可 能であっ た た め,
詳 細な報 告はで きない が, で き るだけ 多 くの学 級や学 校の報 告か ら,
その 実 態 を時期
別, 運動 領 域 別にまと め たものが次の各 表で ある。 表5
小学校(小学部)の指導教
材.
〜
37 年 30 年、
、
薊 38 年〜 .
45 年 模 倣・
電 車ごっ こ,
汽車ごっ こ,
ものま ね,
自然, 日常 生 活, 物 語, 音 楽’
r
・
歩く ,足ふみ, かけ足,
リズム遊び,盆・
ラ ン ニ ン グ , スキッ プ,
リズム遊 び,
リズ ム運 動 お どり∫ リズ ム体操,
フォー
ク ダン ス,
フ ォー
ク ダン ス,
舞 踊 劇 ス クェ アー
ダン ス・
簡 単な徒手体 操・
簡単な徒手 体操 徒 手 体操・
ラジ オ体操,
第一
ラジ オ体操・
ラ ジ オ体操・
準 備体操 , 整理体操・
二入 組体操・
鉄 棒 運 動.
・
鉄 棒 運 動・
とび 箱 運 動・
とび箱 運 動・
マ ッ ト運動・
マ ッ ト運 動 器 械運 動・
平 均台運動・
平均台運動・
固定 施 設 (ブランコ,
すべ り台, ジャ.
・
固 定 施 設 (ブラ
ンコ,
すべ り台, ジャ ングル ジム,
雲梯,
は んと う棒,
かい ングル ジム,
雲梯,
は んと う棒,
.
シー
せん 塔,
シー
ソー
,
砂 場 ) ソー
,
タ イコ 橋 )℃
・
か けっ ζ , 徒 競走, かけ 足,
持 久 走,
・
かけっ こ, 持久 走, マ ラ ソ ン, 障 害 走,
障害走,
’
リレー
(200皿,
400m ),
置換 リレー,
置換え競走,
円形 リレー
陵上 運 動 え競 走,
二人三脚,・
川 と び,
とびっ こ,
と び上が り競 走,
・
幅と び,
高とび,
.
垂直と び,
ゴム とび, 幅と び,
高と び,・
ボー
ル 投 げ , 玉 入 れ12
北、
野 与一
。
ボー
ル投 げ, キャッ チボー
ル,
フ ッ ト・
ボー
ル投 げ,
.
ソフ トボ厂 ル,
ベー
ス ボー
ベー
ス ボー
ル , ハ ン ドベー
ス ボー
ル,
ノレ ソ フ トボー
ル , 簡 易 野 球,・
は ねつ き, ピンポン,
バ ド ミン トン,
・
は ねっ き,
ピン ポン,
バ ド ミン トン ボー
ル 運 動・
ボー
ル入 れ, 玉 入 れ, ドッ ジボー
ル.
.
に うがし,
円 形,
方形),
まりつき,
’
ドッ ジボー
ル (ころがし),
玉入れ,
順送球 球 送 り,
メデシンボー
ル,
ポー
ト
ボー
ル。
エ ン ドボー
ル,
コー
ナー
ボー
ル齟
。
ボー
ル け り,
ボー
ル リレー
(げ る ),
・対列ボー
ル け り,
簡易サ ッ カー
フ ッ トボー
ル,
簡易サ ッ カー
幽
・
鬼 あそ び (鬼ごっ こ, 手つ なぎ鬼 目・
鬼 あそ び (鬼ごっ こ, 手つ なぎ鬼,
目 か く し鬼 ), ねことね ず み, ハ ンカ チお か く し鬼 ) と し, か げふみ, か くれんぼ,』
ま わ り こらこ・
水 あそ び,
水泳・
水あそび,
水泳・
力くらべ,
す もう。
す も う・
な わと び・
な わとび・
三輪 車の り, 自 転 車の り・
自 転 車の り そ の 他 の 運 動濯
・
散 歩 , 山 あそ び, わ らびとり, 山の ぼ り・
雪 あ そび,
雪合 戦,
ス キー
・
ス ケー
ト・
かんげたあそび・
綱 引き・
輪 投 げ・
音 あて あそ び・
じゃん け ん あそび,
トンネルあそび (フー
プ ), とび石 と び (フー
プ ) ,バ ラ ン スあそ び (タ イ ヤ、
・
整 列, 歩 き方, 歩 行 (廊 下,・
階段 ) ,・
整 列, 行 進 行進,
姿 勢.
「
・
運 動 会 練 習,
遠 足・
運 動 会 練 習 r
・
体 力 測 定「
・
体 力 測定
表6 中学校 (中学部)の指導教材 30 年〜
37年觚詬
年〜
45年慟 鯉
。
リズム運 動,
フ ォー
クダン ス,
ダンス。
フ ォー
クダンス 徒 手 体 操・
徒 手体操・
ラジ オ体操,
第ニ ラジ オ体操・
徒手体 操.
・
ラジオ体
操,
棒体操, なわ 体 操 器 械運 動・
鉄棒運 動 (低 , 高 )・
とび 箱 運動・
マ ッ ト運 動・
平均 台運動・
ス プリングボー
ド 」肋 木 , 雲 梯・
鉄 棒 運 動・
と び箱 運 動・
マ ッ ト運 動・
平 均 台運動・
バ ランス 遊 び (タ イ ヤ) , 登 り棒日本にお ける心 身 障 害 者 体 育の史 的 研究 (第