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都市住民男性の飲酒習慣ならびに飲酒量増加に関連する要因―大震災後の応急仮設住宅入居者における分析―

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344 第48巻 日本公衛誌 第5号 平成13年5月15日

都市住民男性の飲酒習慣ならびに飲酒量増加に関連する要因

―大震災後の応急仮設住宅入居者における分析―

タカトリゲ トシオ 高鳥毛敏雄 目的 都市住民の多くの健康課題に飲酒習慣が関連していることがこれまでに示されている。そ こで,都市住民男性について,飲酒量の増加に関連する要因について明らかにすることを目 的として調査分析を行った。 対象と方法 対象は,神戸市に在住し,平成7年1月17日に発生した阪神淡路大震災に被災し, 応急仮設住宅に入居していた者である。平成8年11月現在応急仮設住宅に在住していた神戸 市民26,678世帯,49,033人について,自己記入式の調査票を郵送し,回収した。有効回答数 は33,414人(回答率68.1%)であった。この33,414人中の20歳以上の男性14,179人を分析対 象者とした。 結果 20歳以上の男性14,179人の中で飲酒習慣を有した者は8,661人(67.4%)であった。「震災 前に比べて飲酒量または飲酒回数が増えましたか」の質問に回答があった者は8,355人,そ のうち,「増加した」とした者は32.1%,「減った」25.3%,「変わらない」42.6%であった。 「飲酒量が増加した」と答えた者の割合は,「健康状態が悪い」,「肝臓病を有する」,「睡眠障 害を有する」および「喫煙本数が増加した」と答えた者において有意に高かった。また,生 活関連項目数,精神関連項目数,健康習慣指数との間で強い関連が認められた。ロジスティ ック回帰分析においても同様な傾向がみられた。 結論 都市で生活する人々の重要な健康課題として潜在的に飲酒習慣が大きく存在していると推 測されている。本研究では,大震災後の特殊な生活状況下で,飲酒量が増加したと答えた者 は,健康習慣指数が低い健康的なライフスタイルを自らのものとして実現できていない者が 多い傾向がみられた。したがって,都市住民に対する健康につながる生活習慣を主体的に実 現できるようにサポートしていくことが,さまざまな生活状況の変化の中で安定した健康を 維持していくための基盤であることが示唆された。 Key words : 都市住民,飲酒習慣,飲酒量増加,健康習慣指数,災害

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