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大学生における沖縄の社会状況の認知に関する研究: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

大学生における沖縄の社会状況の認知に関する研究

Author(s)

大城, 冝武; 與久田, 巌; 中村, 完

Citation

沖縄キリスト教学院大学論集 = Okinawa Christian

University Review(5): 41-53

Issue Date

2008-12-20

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/9524

(2)

大 学 生 に お け る 沖 縄 の 社 会 状 況 の 認 知 に 関 す る 研 究

大 城 宜 武 ・ 輿 久 田 巌 ・ 中 村

要 旨 本研究の目的は、大学生が沖縄の社会状況をどのように認知しているかを検討することである。 654人の大学生がアンケートに答えた。大学生は、3つのグループに分類された、すなわち、沖縄県内居住 の沖縄出身者、沖縄県内居住者で沖縄県外出身者、沖縄県外居住で沖縄県外出身者のグループである。 戦争をめぐる問題では、グループと問題認知の間に有意な連関はなかった。人権問題と自治問題ではグルー プとの連関が有意であった。沖縄の大学生は米国に対してやや肯定的であり、沖縄県外の学生は否定的であっ た。

は じ め に

沖縄は明治12年のいわゆる「琉球処分」によって、

日本の版図に加えられる。東京から見れば辺境の地で

あり、歴史、文化、風俗習慣などことごとく異なる異

境であったろう。沖縄から見ても東京は同様なことが いえよう。 第二次世界大戦での日本の敗戦は、沖縄を米国の統 治下に置く国際関係を構築させた。米国はこの地に広 大な軍事基地を建設し、軍政が敷かれ沖縄住民は自治

権、人権を制限され、国際‘情勢と絶えず連動しながら

「戦争」ストレスに曝される日常生活を余儀なくされ

た。政治、経済、社会、文化は米国の影響下に置かれ

米国によって絶えず翻弄されてきた。米軍事基地に起

因する事件事故は枚挙に暇がなく、「異民族支配」に

よって社会不安が醸成されてきた。1972年に、沖縄の

施政権は米国から日本に返還された。これを沖縄の側

からは「日本復帰」と呼ぶ。この復帰を境に「復帰不

安」なる「世替わり」に伴う不安が沖縄社会を覆った。

施政権返還後も、米軍の施設区域(いわゆる米軍基地)

は、存続し、米軍は駐留し続け、日米両国政府は日米

安保条約を挺に沖縄の米軍基地の保全を強硬に推進す

る現状である。したがって、沖縄は米国や日本政府か

らのストレスに曝され、アイデンティティ拡散の状況

にあるといえる。

与那嶺、他(1981)は復帰をめぐる沖縄社会の不安

を把握する枠組みとして、不安対象(戦争、自治、人

権)、不安領域(政治、経済、文化、社会)、そして不

安の種類(対日本、対沖縄、対米国)を仮設した。す なわち3x4x3=36のサブユニバースでもって不安

を捉える試みであった。本研究は、この研究モデルを

援用しつつ4つの不安領域のうちから文化不安を取り

出し、不安対象(戦争不安、自治不安、人権不安)ご

とに分析する。調査対象は沖縄県内外の大学生男女で

ある。かれらは施政権返還(いわゆる日本復帰)前後

にはこの世に生を受けていない。したがって、その内 実についても体験をしていない。この世代の者たちが

どのように沖縄を取り巻く状況を認知またはイメージ

しているかを解明したい企図を持っている。 本研究の目的は、大学生における沖縄の社会状況の 認知に関する現況を把握することである。

方 法

1.調査対象:沖縄県に在住する大学生男女を中心に、 心理学関連科目の受講生を対象とした。

2.調査の実施:2007年5月から7月。講義時間に集

団法によって実施した。調査には約20分を要した。

3.個人'情報の保護:調査データは厳重に管理されプ

ライバシーが保護されることを明記した。

4.調査項目:不安の対象、領域、種類の各ユニバー

スに2種の設問を設定した3件法による73の基本設

問、19のサブ質問に、デモグラフィック項目を含む

全98設問で構成した(中村ら、2005)。本稿では次

に掲げる基本設問18項目について検討する。以下設

問は略記してある場合がある。 Q l 最 近 の 教 育 の 流 れ か ら し て 、 今 後 ま す ま す 戦

前のような国士防衛、戦争肯定の教育が強調され

る お そ れ が あ る

Q 2 日 本 の 歴 史 や 文 化 を み た 時 に 、 日 本 人 は 元 来

(3)

沖縄キリスト教学院大学論集第5号(2008) 戦 争 を 好 む 民 族 だ Q 3 沖 縄 戦 を テ ー マ と し た テ レ ビ や 映 画 を 見 る と き、戦争はいやだと思う

Q 4 沖 縄 の 人 々 は 平 和 を 愛 す る 気 持 ち が 強 い と い

われますが、そのような気持ちは戦争を防ぐ今力に な る

Q5一般に米国人は、特定の国を極度に危険視し、

嫌う傾向がありますが、このことが戦争の危険性

を 大 き く し て い る Q 6 米 国 人 が 自 国 の 単 な る 名 誉 や メ ン ツ を 守 る た め に 、 戦 争 を 始 め る お そ れ が あ る

Q 7 日 本 で は 中 央 の 文 化 を 押 し 付 け る こ と に 熱 心

で、地方の文化を尊重しない

Q8日本人は自国のものよりも欧米の芸術や学問、

思想をよりすぐれたものとみる傾向がある

Q9ウチナーグチは、沖縄の文化の基礎となるも

のであるから、大いに保護・奨励すべきだ

Q10沖縄の人々の中で、沖縄はつまらないところ

で、自分たちは弱いものだと考えている人が多い

Oil戦後米軍援助による米国留学制度がなかった

ならば、今日のような沖縄の文化的・社会的発展

は み ら れ な か っ た

Q12二七年間にわたる米国の統治によって、沖縄

の人々の生活様式は、かなり米国化してきました

が 、 そ れ を よ い と 思 う

Q13沖縄の人が方言を使うと、他府県のひとはそ

れを軽蔑的な眼で見る

Q14日本では義理人'情とか恩とかがやかましくい

われていて、個人の自由な意見や自主’性が重んじ

ら れ て い な い Q15沖縄の人は何か問題が起こると、ユタに相談 す る こ と が 多 い Q16沖縄では誰でも平等に自分の能力を十分に伸

ばすための教育を受けることができる

Q17米国は人権尊重の国だといわれていますが、

実際に米国人の生活や、やり方を見聞きして、確

かにそうだと思う Q18戦後沖縄の郷土芸能.文化が盛んになってき

たのは、米国が沖縄の郷土文化を尊重したためだ

5 . デ ー タ 処 理 : S P S S F o r W i n d o w s

を用いた。文化領域を中心に、カイニ乗検定を施し

た。調査対象者を、沖縄県居住で沖縄県出身者(県

内県内群)、沖縄県内居住で沖縄県外出身(県内県

外群)、沖縄県外居住で、沖縄県外出身者(県外県

外群)に区分し、3群間比較を行なった。

結 果

1 ク ロ ス 分 析

回収された調査票は、654件であるが、出身地に10

件が無回答であったので644ケースについて分析を施

した。内訳は県内県内群340件、県内県外群98件、県

外県外群206件である。分析の対象とした設問項目は、

不安対象(戦争、自治、人権)に関わる文化領域につ

いての18個である。居住地・出身地(県内県内、県内

県外、県外県外、の3水準)と設問への回答カテゴリー

(思う、思わない、どちらとも言えない、の3水準)

との間の連関をクロス分析で検討した。結果は次のよ う に 概 括 さ れ る ( 表 0 を 参 照 。 結 果 の 詳 細 は 表 1 か ら 表 0 結 果 の 概 括 対沖縄 対 米 国 対 日 本 3戦争主題のドラマn.s、 4平和愛好は戦争抑止n.s、 5特定の国を危険視n.s・ 6米国は面子で戦争n.s、 1戦争肯定教育n.s、 2日本人は好戦的n.s,

戦争

9 方 言 奨 励 態 度 * 10沖縄人は自己卑下*** 11米留制度の貢献*** 12生活様式米国化*** 7中央文化押しつけ** 8日本人は欧米崇拝n.s、

自治

15沖縄人はユタに相談*** 16沖縄でも教育機会均等** 17米国は人権尊重*** 18沖縄文化尊重n.s、 13方言は軽蔑される*** 14義理人'情重視**

人権

n.s.motsignificant*p<.01**.001***p=.000 表1∼18に関わる凡例 この表は設問項目と居住出身のクロス分析結果を掲げている。 「居住出身区分の%」は列ごとの回答比率を示している。 「調整済残差」は、周辺度数に対する実数と期待度数の差異を調整したもので、この値が1.96より大きければ観測度数が 期待度数より有意に大きいことを表わし、マイナス1.96より小さければ観測度数が期待度数を有意に下回っていることを表 す。総合計が644を下回っている場合は、設問に対する無回答があったためである。

(4)

表1最近の教育の流れからして、今後ますます戦前のような国土防衛、戦争肯定の教育が強調されるおそれがある 最 近 の 教 育 の 流 れ か ら し て 、 今 後 ますます戦前のような国士防衛、 戦 争 肯 定 の 教 育 が 強 調 さ れ る お そ れ が あ る 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% X'=5.805,df=4,p=.214 表 2 日 本 の 歴 史 や 文 化 を み た 時 に 、 日 本 人 は 元 来 戦 争 を 好 む 民 族 だ 日本の歴史や文化をみた時に、日 本人は元来戦争を好む民族だ 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居住出身区分の% 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% %'=8.141,df=4,p=.087 表 3 沖 縄 戦 を テ ー マ と し た テ レ ビ や 映 画 を 見 る と き 、 戦 争 は い や だ 沖 縄 戦 を テ ー マ と し た テ レ ビ や 映 画を見るとき、戦争はいやだ 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居住出身区分の% 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% X2=4.767、df=4,p=.312 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 182 53.5% 1.7 78 22.9% −2.1 80 23.5% 、2 340 100.0% 県 内 県 外 48 49.0% − ●3 26 26.5% .0 24 24.5% 、3 98 100.0% 県 外 県 外 94 45.6% 1.6 66 32.0% 2.2 46 22.3% − ●4 206 100.0% 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 県 内 県 外 79 12 23.3% 12.2% 2.2 −2.1 156 57 46.0% 58.2% -2.3 1.7 104 29 30.7% 29.6% .6 、0 339 98 100.0% 100.0% 県 外 県 外 38 18.4% − ●7 110 53.4% 1.1 58 28.2% − 、6 206 100.0% 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 325 95.6% 1.4 8 2.4% 、0 7 2.1% −1.8 340 100.0% 県 内 県 外 92 93.9% 一 ●2 3 3.1% 、5 3 3.1% − ●1 98 100.0% 県 外 県 外 190 92.7% −1.3 4 2.0% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ●4 11 5.4% 2.0 205 100.0% 合 計 324 50.3% 170 26.4% 150 23.3% 644 100.0% 合 計 129 20.1% 323 50.2% 191 29.7% 643 100.0% 合 計 607 94.4% 15 2.3% 21 3.3% 643 100.0%

(5)

沖縄キリスト教学院大学論集第5号(2008) 表4沖縄の人々は平和を愛する気持ちが強いといわれますが、そのような気持ちは戦争を防ぐ力になる 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 沖縄の人々は平和を愛する気持ち 度 数 が 強 い と い わ れ ま す が 、 そ の よ う 思 わ な い 居住出身区分の% な気持ちは戦争を防ぐ力になる 合 計 X'=2.321,df=4,p=.677 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 277 81.5% 1.0 32 9.4% − ●7 31 9.1% ー ●6 340 100.0% 県 内 県 外 75 76.5% − ●9 10 10.2% 、0 13 13.3% 1.3 98 100.0% 県 外 県 外 163 79.1% 一 ●4 24 11.7% 、8 19 9.2% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ●3 206 100.0% 合 計 515 80.0% 66 10.2% 63 9.8% 644 100.0% 表5一般に米国人は、特定の国を極度に危険視し、嫌う傾向がありますが、このことが戦争の危険性を大きくしている 一般に米国人は、特定の国を極度 に危険視し、嫌う傾向があります が、このことが戦争の危険'性を大 き く し て い る 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居住出身区分の% 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% X2=4.986、df=4,p=.289 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 287 84.4% .6 13 3.8% −1.1 40 11.8% .0 340 100.0% 県 内 県 外 75 76.5% −2.0 7 7.1% 1.3 16 16.3% 1.5 98 100.0% 県 外 県 外 176 85.4% 、9 10 4.9% 、2 20 9.7% −1.1 206 100.0% 表6米国人が自国の単なる名誉やメンツを守るために、戦争を始めるおそれがある 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 米国人が自国の単なる名誉やメン 度 数 ツ を 守 る た め に 、 戦 争 を 始 め る お 思 わ な い 居住出身区分の% そ れ が あ る 調 整 済 み 残 差 合 計 X'=7.008,df=4,p=.135 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 261 76.8% 、7 34 10.0% −1.1 45 13.2% 、2 340 100.0% 県 内 県 外 66 67.3% −2.1 13 13.3% 、7 19 19.4% 2.0 98 100.0% 県 外 県 外 160 77.7% .8 26 12.6% .7 20 9.7% −1.7 206 100.0% 合 計 538 83.5% 30 4.7% 76 11.8% 644 100.0% 合 計 487 75.6% 73 11.3% 84 13.0% 644 100.0%

(6)

表7日本では中央の文化を押し付けることに熱心で、地方の文化を尊重しない 居 住 出 身 区 分 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 日本では中央の文化を押し付ける 度 数 こ と に 熱 心 で 、 地 方 の 文 化 を 尊 重 思 わ な い 居住出身区分の% し な い 合 計 X'=15.700、df=4、p=.003 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 県 内 県 内 103 30.3% 1.1 102 30.3% −3.9 135 39.7% 2.9 340 100.0% 県 内 県 外 26 26.5% − ●4 44 44.9% 1.8 28 28.6% −1.4 98 100.0% 表 8 日 本 人 は 自 国 の も の よ り も 欧 米 の 芸 術 や 学 問 、 思 想 を よ り す ぐ れ た も の と み る 傾 向 が あ る 県 外 県 外 54 26.2% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 。8 92 44.7% 2.8 60 29.1% −2.0 206 100.0% 居 住 出 身 区 分 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 日本人は自国のものよりも欧米の 度 数 芸 術 や 学 問 、 思 想 を よ り す ぐ れ た 思 わ な い 居住出身区分の% ものとみる傾向がある 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 合 計 x'=3.674、df=4,p=.452 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 県 内 県 内 183 53.8% 1.0 66 19.4% −1.8 91 26.8% 、6 340 100.0% 県 内 県 外 49 50.0% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ●4 23 23.5% 、3 26 26.5% 、2 98 100.0% 表 9 ウ チ ナ ー グ チ は 、 沖 縄 の 文 化 の 基 礎 と な る も の で あ る か ら 、 大 い に 保 護 ・ 奨 励 す べ き だ 県 外 県 外 103 50.0% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ●7 54 26.2% 1.7 49 23.8% 一 ●8 206 100.0% 居 住 出 身 区 分 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 ウチナーグチは、沖縄の文化の基 度 数 礎 と な る も の で あ る か ら 、 大 い に 思 わ な い 居住出身区分の% 保護・奨励すべきだ 調 整 済 み 残 差 合 計 X2=11.848、df=4,p=.019 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 県内県内 303 89.6% 3.2 14 4.1% −1.2 21 6.2% −2.9 338 100.0% 県 内 県 外 80 82.5% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ●9 7 7.2% 1.0 10 10.3% 、3 97 100.0% 県 外 県 外 164 80.0% −2.7 12 5.9% .5 29 14.1% 2.8 205 100.0% 合 計 183 28.4% 238 37.0% 223 34.6% 644 100.0% 合 計 335 52.0% 143 22.2% 166 25.8% 644 100.0% 合 計 547 85.5% 33 5.2% 60 9.4% 640 100.0%

(7)

沖縄キリスト教学院大学論集第5号(2008) 表10沖縄の人々の中で、沖縄はつまらないところで、自分たちは弱いものだと考えている人が多い 居 住 出 身 区 分 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 沖縄の人々の中で、沖縄はつまら 度 数 な い と こ ろ で 、 自 分 た ち は 弱 い も 思 わ な い 居住出身区分の% のだと考えている人が多い 調 整 済 み 残 差 合 計 x2=25.098、df=4,p=、000 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 県 内 県 内 49 14.5% 4.9 232 68.8% −1.7 56 16.6% −1.6 337 100.0% 県 内 県 外 5 5.2% −1.5 72 74.2% 、6 20 20.6% 、4 97 100.0% 県 外 県 外 5 2.5% -4.0 153 75.4% 1.4 45 22.2% 1.4 203 100.0% 合 計 59 9.3% 457 71.7% 121 19.0% 637 100.0% 表11戦後米軍援助による米国留学制度がなかったならば、今日のような沖縄の文化的・社会的発展はみられなかった 戦後米軍援助による米国留学制度 がなかったならば、今日のような 沖縄の文化的・社会的発展はみら れ な か っ た 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居住出身区分の% 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% X'=42.007、df=4、p=.000 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 県 内 県 外 県 外 県 外 147 27 35 43.6% 28.1% 17.2% 6.1 −1.1 −5.7 43 18 45 12.8% 18.8% 22.2% −2.8 .6 2.5 147 51 123 43.6% 53.1% 60.6% −3.7 .6 3.5 337 96 203 100.0% 100.0% 100.0% 合 計 209 32.9% 106 16.7% 321 50.5% 636 100.0% 表12二七年間にわたる米国の統治によって、沖縄の人々の生活様式は、かなり米国化してきましたが、それをよいこと 二七年間にわたる米国の統治によっ て、沖縄の人々の生活様式は、か なり米国化してきましたが、それ を よ い こ と 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居住出身区分の% 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% ^=36.525、df=4、p=.000 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 75 22.3% 5.3 41 12.2% −3.3 221 65.6% −1.4 337 100.0% 県 内 県 外 12 12.4% − ●8 18 18.6% 、5 67 69.1% 、2 97 100.0% 県 外 県 外 10 4.9% −5.0 48 23.4% 3.1 147 71.7% 1.4 205 100.0% 合 計 97 15.2% 107 16.7% 435 68.1% 639 100.0%

(8)

表13沖縄の人が方言を使うと、他府県のひとはそれを軽蔑的な眼で見る 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 沖 縄 の 人 が 方 言 を 使 う と 、 他 府 県 度 数 の ひ と は そ れ を 軽 蔑 的 な 眼 で 見 る 思 わ な い 居住出身区分の% 合 計 X'=36.347、df=4,p=.000 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 40 11.8% 4.2 242 71.6% −5.9 56 16.6% 3.7 338 100.0% 県 内 県 外 5 5.2% -1.0 86 88.7% 2.2 6 6.2% −1.9 97 100.0% 県 外 県 外 4 2.0% −3.7 186 90.7% 4.6 15 7.3% −2.5 205 100.0% 表14日本では義理人情とか恩とかがやかましくいわれいて、個人の自由な意見や自主性が重んじられていない 日本では義理人‘情とか恩とかがや か ま し く い わ れ い て 、 個 人 の 自 由 な 意 見 や 自 主 性 が 重 ん じ ら れ て い な い 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居住出身区分の% 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% X'=14.289、df=4,p=.006 表15沖縄の人は何か問題が起こると、ユタに相談することが多い 沖縄の人は何か問題が起こると、 ユタに相談することが多い 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居住出身区分の% 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% X'=113.379,df=4,p=.000 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 71 21.0% − ●8 148 43.8% −2.4 119 35.2% 3.4 338 100.0% 県 内 県 外 20 20.6% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ●4 49 50.5% 、5 28 28.9% − ●1 97 100.0% 県 外 県 外 51 25.0% 1.2 112 54.9% 2.3 41 20.1% −3.5 204 100.0% 居 住 出 身 区 分 県内県内 145 42.9% 10.0 102 30.2% −1.7 91 26.9% −7.3 338 100.0% 県 内 県 外 16 16.7% −2.4 28 29.2% − ●9 52 54.2% 3.0 96 100.0% 県 外 県 外 8 3.9% −8.9 82 40.2% 2.6 114 55.9% 5.5 204 100.0% 合 計 49 7.7% 514 80.3% 77 12.0% 640 100.0% 合 計 142 22.2% 309 48.4% 188 29.4% 639 100.0% 合 計 169 26.5% 212 33.2% 257 40.3% 638 100.0%

(9)

沖縄キリスト教学院大学論集第5号(2008) 表 1 6 沖 縄 で は 誰 で も 平 等 に 自 分 の 能 力 を 十 分 に 伸 ば す た め の 教 育 を 受 け る こ と が で き る 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 沖 縄 で は 誰 で も 平 等 に 自 分 の 能 力 度 数 を 十 分 に 伸 ば す た め の 教 育 を 受 け 思 わ な い 居住出身区分の% る こ と が で き る 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 合 計 jt2=16.984、df=4,p=.002 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 121 35.9% −2.0 100 29.7% 3.5 116 34.4% −1.1 337 100.0% 県 内 県 外 39 40.2% 、2 25 25.8% 、4 33 34.0% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ●5 97 100.0% 県 外 県 外 92 45.1% 2.0 29 14.2% −4.0 83 40.7% 1.6 204 100.0% 表 1 7 米 国 は 人 権 尊 重 の 国 だ と い わ れ て い ま す が 、 実 際 に 米 国 人 の 生 活 や 、 や り 方 を 見 聞 き し て 、 確 か に そ う だ 米国は人権尊重の国だといわれて いますが、実際に米国人の生活や、 やり方を見聞きして、確かにそう だ 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 思 わ な い 居住出身区分の% 調 整 済 み 残 差 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 合 計 度 数 居住出身区分の% x'=22.171、df=4,p=.000 居 住 出 身 区 分 県 内 県 内 71 21.0% 3.2 109 32.2% −3.1 158 46.7% 、6 338 100.0% 県 内 県 外 13 13.4% ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ●9 32 33.0% -1.1 52 53.6% 1.7 97 100.0% 県 外 県 外 22 10.7% −2.7 101 49.3% 4.1 82 40.0% -2.0 205 100.0% 表18戦後沖縄の郷土芸能・文化が盛んになってきたのは、米国が沖縄の郷土文化を尊重したためだ 度 数 思 う 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 戦後沖縄の郷土芸能・文化が盛ん 度 数 に な っ て き た の は 、 米 国 が 沖 縄 の 思 わ な い 居住出身区分の% 郷士文化を尊重したためだ 調 整 済 み 残 差 合 計 X-1.737、df=4,p=.784 度 数 ど ち ら と も い え な い 居 住 出 身 区 分 の % 調 整 済 み 残 差 度 数 居住出身区分の% 居 住 出 身 区 分 県内県内 58 17.2% 、6 134 39.6% 、8 146 43.2% -1.3 338 100.0% 県内県外 14 14.4% − ●5 35 36.1% − ●5 48 49.5% .8 97 100.0% 県 外 県 外 32 15.7% − ●3 75 36.8% − ●5 97 47.5% 、7 204 100.0% 合 計 252 39.5% 154 24.1% 232 36.4% 638 100.0% 合 計 106 16.6% 242 37.8% 292 45.6% 640 100.0% 合 計 104 16.3% 244 38.2% 291 45.5% 639 100.0%

(10)

表18を参照)。 1 . 1 戦 争 不 安 表0結果の概括に掲げたように、連関が有意であっ たのは18設問中10設問であった。戦争不安に関する全 ての項目で連関が有意でなかった。すなわち戦争に関 連 す る 不 安 状 態 に つ い て は 居 住 地 や 出 身 地 域 と 関 わ り な く 似 た よ う な 反 応 を し て い る 。 ( 表 1 か ら 表 6 に つ

いて、表頭に掲げる合計列の「思う」「思わない」「ど

ちらともいえない」の比率を参照)

「戦争肯定の教育が強調される」に「思う」と反応

した者の比率は50%を超える。(表1参照)

「日本人は戦争を好む民族」と「思わない」比率は

50%を超える。(表2参照) 「沖縄戦をテーマにしたテレビや映画を見ると戦争

はいやだ」と「思う」比率は94%を超える。(表3参

照)

「平和を愛する強い気持ちは戦争の抑止になる」と

「思う」比率は80%である。(表4参照)

「米国人の敵視的態度は戦争の危険を高める」と

「思う」比率は83%を超える。(表5参照)

「米国人は単なる名誉やメンツのために戦争を始め

る」と「思う」比率は75%を超える。(表6参照)

1 . 2 自 治 不 安 自 治 不 安 に つ い て は 、 居 住 地 域 ・ 出 身 地 域 に よ っ て

違いのあることが認められた。すなわち、自治不安に

関する6項目中5項目で連関が有意であった。

「地方文化が尊重されていない」ことについて「思

う」は、群間に違いは少ない。「思わない」比率は県

内県内群で有意に少なく、県外県外群で有意に多い。

(表7参照) 「日本人は自国よりも欧米の芸術や学問、思想をす

ぐれたものとみる傾向がある」については連関は有意

でない。ただし、回答カテゴリーの比率には有意差が

あり、「思う」の比率は50%を超えている。(表8参照)

日本人は欧米追従的であるとされているのである。

「ウチナーグチ(沖縄語)は大いに保護奨励すべき」

は連関が有意であり、「思う」の比率は県内県内で有

意に多く、県外県外で有意に少ない。また、「どちら

と も い え な い 」 の 比 率 は 県 内 県 内 で 有 意 に 少 な く 、 県

外県外で有意に多い。(表9参照)

「沖縄の人々は自己卑下的である」では、連関が有 意であり、「思う」の比率は県内県内で有意に多く、 県外県外で有意に少ない。(表10参照)

「米国留学制度は、沖縄の文化的、社会的発展に貢

献した」では連関は有意であり、「思う」の比率は県

内県内で有意に多く、県外県外で有意に少ない。また

「思わない」は県内県内で有意に少なく、県外県外で 有意に多い。(表11参照)

「沖縄の人々の生活様式は欧米化している」では連

関が有意であり、「思う」の比率は県内県内で有意に

多く、県外県外で有意に少ない。「思わない」の比率

は県内県内で有意に少なく、県外県外で有意に多い。

(表12参照)

1 . 3 人 権 不 安 文化領域に関わる人権不安項目6個のうち、5項目 において連関が有意であった。

「沖縄方言を他府県の人は軽蔑的に見る」では連関

が有意であり、「思う」の比率は県内県内で有意に多

く、県外県外で有意に少ない。「思わない」の比率は 県 内 県 内 で 有 意 に 少 な く 、 県 外 県 外 で 有 意 に 多 い 。

(表13参照)

「日本では個人の自由な意見や自主‘性が重んじられ

ない」では連関が有意であり、「思う」は群間に有意

な差異は認められない。「思わない」の比率は、県内

県内で有意に少なく、県外県外で有意に多い。また、

「どちらともいえない」の比率は県内県内で有意に多

く、県外県外で有意に少ない。(表14)

「沖縄の人は何か問題があるとユタに相談すること

が多い」では「思う」の比率は県内県内で有意に多く、

県内県外および県外県外で有意に少ない。「どちらと

もいえない」の比率は県内県内で有意に少なく、県内

県外および県外県外で有意に多い。(表15参照)

「沖縄では能力を十分に伸ばす教育が受けられる」

では連関が有意であり、「思う」の比率は県内県内で 有意に少なく、県外県外で有意に多い。「思わない」 の比率は県内県内で有意に多く、県外県外で有意に少

ない。(表16参照)

「米国は人権尊重の国である」では連関が有意であ

り、「思う」は県内県内で有意に多く県外県外で有意

に 少 な い 。 「 思 わ な い 」 の 比 率 は 県 内 県 内 で 有 意 に 少 なく県外県外で有意に多い。(表17参照) 「沖縄の郷士芸能・文化は米国が沖縄の郷土文化を 尊 重 し た か ら で あ る 」 で は 連 関 は 有 意 で な か っ た 。 回

(11)

沖縄キリスト教学院大学論集第5号(2008) 者 の 懲 罰 、 方 言 の 抹 殺 へ と 走 る 傾 向 が あ っ た 」

(p.444)と述べ「この硬化した徹底主義によって沖縄

の 人 々 は 郷 土 否 定 の 苦 汁 を な め さ せ ら れ 、 疎 外 感 を 抱 く よ う に な っ た 」 ( 同 ) と 指 摘 し て い る 。 方 言 を 使 用 す る こ と 、 標 準 語 を 使 用 し え な い こ と は 沖 縄 人 に 劣 等 意 識 を 植 え 付 け た 。 現 今 、 方 言 使 用 へ の 評 価 が 高 ま り つ つ あ る が 、 皮 肉 な こ と に 方 言 は 消 滅 の 危 機 に 瀕 し て いる。加治工(2008)は次のように述べている。 琉 球 方 言 が 消 滅 の 危 機 に 瀕 す る よ う に な っ た 要 因 と し て 、 ① 学 校 教 育 の 拡 充 ② 戦 後 沖 縄 に お け る 人 口 の 那 覇 市 へ の 流 入 ③ 戦 争 に よ る 破 壊 と 、 日 本 政 府 の 高 度 経 済 成 長 政 策 に 基 づ く 若 者 の 離 村 と 伝 統 集 落 の 崩 壊 ④ マ ス メ デ ィ ア の 発 達 に よ る 全 国 放 送 を 挙げることができる(『沖縄タイムス」) 若 い 大 学 生 た ち に 方 言 弾 圧 の 体 験 は な い 。 忌 わ し い 記憶もない。かえって方言への関心が高まっている。 その高まりは沖縄県出身者に限らない。 2 米 国 の 影 響 と 貢 献 対 米 国 の 文 化 不 安 6 項 目 の う ち 、 3 項 目 で 連 関 が 有 意であった。それらはon米国留学制度、Q12日常生 活の米国化、Q17人権尊重である。結果を図3から図 5に示す。Oil「戦後米軍援助による米国留学制度が な か っ た な ら ば 、 今 日 の よ う な 沖 縄 の 文 化 的 ・ 社 会 的 発 展 は み ら れ な か っ た 」 に つ い て 県 内 県 内 群 は 4 割 超 が 「 思 う 」 と し て い る 。 県 内 県 外 群 、 県 外 県 外 群 は 2 割未満である。一方「思わない」は逆の傾向である。 県外出身群は50%を超える者が「どちらともいえない」 と し て い る ( 図 3 参 照 ) 。 第 二 次 世 界 大 戦 後 の 沖 縄 の 再建、復興の指導者養成について、藤原(1983)は 「この制度が沖縄の復興・発展に与えた影響は大きい」

(p.414)と述べている。

答カテゴリーの比率は「どちらともいえない」が45% を超えた。「思わない」は38%を超えた。「思う」の比 率は約16%である。(表L8参照)

考 察

l ウ チ ナ ー グ チ ( 沖 縄 語 ) 問 題

文化の中心問題の一つであるウチナーグチについて

は、2つの設問を用意した。

09「ウチナーグチ(沖縄方言)は、沖縄の文化

(たとえば、琉歌、演劇など)の基礎となるものであ る か ら 、 大 い に 奨 励 す べ き だ と 思 い ま す か 。 」 の 結 果

を図lに示した。出身や居住の有無にかかわらずウチ

ナ ー グ チ の 保 護 ・ 奨 励 に 積 極 的 で あ り 、 ま た 、 沖 縄 県 居住者ほど沖縄出身者であるほどその傾向がみられる。 000000000000987654321 1 I 口 思 う 口 思 わ な い □ ど ち ら と も 県 内 県 内 県 内 県 外 県 外 県 外 図 1 方 言 奨 励

Q13「沖縄の人が方言を使うと、他府県のひとはそ

れを軽蔑的な眼で見る」の結果は図2に掲げた。居住・

出身にかかわらず「思わない」と回答した比率が高い。

県内県内者は「思わない」がドミナントではあるが、 「思う」が10%、「どちらともいえない」が15%ほどあ る。沖縄出身者には、まだ何がしかの屈託があるとい う こ と で あ ろ う 。 ウ チ ナ ー グ チ ( 沖 縄 語 ) は 弾 圧 を 受 けた過去を持つ。本永(1983)は「沖縄における標準 語普及の問題は、廃藩置県以来、性急な強硬策によっ て す す め ら れ 、 や や も す れ ば 、 方 言 の 禁 止 、 方 言 使 用

000000007654321

一 口 思 う 口 思 わ な い □ ど ち ら と も

1■−

000000000000987654321 1 口 思 う

け 同 卜

口 思 わ な い □ ど ち ら と も 県 内 県 内 県 内 県 外 県 外 県 外 図 3 米 国 留 学 制 度 |, 県 内 県 内 県 内 県 外 県 外 県 外

Q12「二七年間にわたる米国の統治によって、沖縄

の人々の生活様式は、かなり米国化してきましたが、

図 2 方 言 使 用 軽 蔑

識驚蕊

− 戸 麗

鍵蕊蕊綴蕊蕊

"I トー一 ‐

(12)

それはよいこと」について、どの群でも60%以上が

「どちらともいえない」と回答し、この状態を是とす

る者の比率は県内県内群に多く、県外県外群に少ない。

いずれも20%を下回っている。是としない比率は是と

する場合と逆になっている。積極的な態度を示してい

ない。(図4参照) ’

0000000

654321

|’ − 11 − 県 内 県 内 県 内 県 外 県 外 県 外

000000007654321

図 6 義 理 人 情 と 自 主 ・ 自 由 一一二二二﹁ 口 県 内 県 名 口 県 内 県 外 口 県 外 県 外 4 沖 縄 人 の 自 己 像

沖縄人であることの不安に関する文化問題項目6種

のうち4項目で連関が有意であった。Q10「沖縄の人々

の中で、沖縄はつまらないところで、自分たちは弱い

ものだと考えている人が多い」というのは沖縄人とし

ての劣等不安である。沖縄人がどう評価し、県外者が

どう評価しているのか。「そんなことはない」との回

答がドミナントである。「思う」とする回答の比率は

県内県内群で多く、県外県外群に少ない。県内県外群

は そ の 間 に あ る 。 居 住 地 、 出 身 地 を 問 わ ず 、 大 学 生 の 間 で は 沖 縄 人 で あ る こ と を 特 別 に 思 う こ と は ほ と ん ど ないようである。ただし、沖縄出身者にあっては15% ほどの者が沖縄人であることに劣等意識を持っている。 思 う 思 わ な い ど ち ら と も 図 4 生 活 の 米 国 化

017「米国は人権尊重の国だといわれていますが、

実際に米国人の生活や、やり方を見聞きして、確かに

そうだ」と「思う」比率は県内県内群に多く20%を超

えている。県外県外群で少ない。また「思わない」の

比率は県外県外群で50%弱となっている。沖縄に居住

する群では30%程度となっている。県内県内群の米国

に対する「思い」は県外群に比してやや好意的である。

多 く の 被 害 を 蒙 っ て い る は ず な の に 一 定 程 度 の 支 持 が 与えられている。(図5参照) 弧 7 0 l i l − 口 思 う 6 0 岸 口 思 わ な い

5 0 ー

0000000654321

− □ ど ち ら と も 4 0 ー 口 思 う 口 思 わ な い □ ど ち ら と も 301一一一 2 0 ー

白「F

10-■_吃

‐ 司 一 司 自 | | 卜 県 内 県 内 県 内 県 外 県 外 県 外 図 7 自 己 卑 下 県 内 県 内 県 内 県 外 県 外 県 外

お わ り に

沖 縄 問 題 の 当 事 者 は 決 定 権 を 制 限 さ れ た 沖 縄 人 で あ る 。 幾 多 の 歴 史 的 、 文 化 的 、 政 治 的 問 題 の 集 積 と し て 沖 縄 問 題 は 存 在 し て い る 。 そ こ に 生 ま れ 生 活 す る も の と 、 そ こ と は 関 わ り の な い 、 あ る い は か か わ り の 薄 い も の と の 間 に 事 態 の 受 け 止 め 方 に 濃 淡 、 差 異 が あ る の は 自 然 で あ ろ う 。 ま た 、 沖 縄 の 出 身 者 で は な い が 教 育

を受けるために沖縄居住となっているものとの間に差

異が生じるのも当然と言えば当然の成り行きである。 結果として、 戦争不 安 に関し て は群間 の 差異は 認 めら れず、共通の不安になっていることが明らかにされた。 図 5 米 国 は 人 権 尊 重 3 義 理 人 情 と 自 由 自 主 性

014「日本では義理人情とか恩とかがやかましくい

わ れ て い て 、 個 人 の 自 由 な 意 見 や 自 主 性 が 重 ん じ ら れ ていない 」に つい て は、「 思 わな い 」 が どの 群 でも ド ミ ナ ン ト で あ る が 、 そ の 比 率 は 県 内 県 内 群 が 低 く 、 県

外県外群で高くなっている。「思う」の比率は県外群

で高くなっている。「どちらともいえない」の比率は

沖縄出身群に高く、県外県外で低い。(図6参照)

(13)

沖縄キリスト教学院大学論集第5号(2008) 反 応 比 率 の 高 さ は 、 県 内 県 内 群 と 県 外 県 外 群 を 両 極 に 、

県内県外群がその間に位置を占めていることはわずか

ながらも沖縄滞在の間に見聞する影響を推察すること ができる。 文 化 領 域 の 対 米 国 認 知 に は 沖 縄 学 生 の 微 妙 な 陰 影 が 認 め ら れ る 。 県 内 県 内 群 は 他 群 よ り 米 国 に や や 肯 定 的 である。

参 考 ・ 引 用 文 献

東 江 平 之 ( 編 著 ) 1 9 8 3 『 復 帰 不 安 の 研 究 』 Ⅲ 、 琉 球 大 学 復 帰 不 安研究会 加治工真市2008「しまくとうばの日に思う」『沖縄タイムス』 9月17日朝刊 藤 原 幸 男 1 9 8 3 「 米 国 留 学 制 度 」 沖 縄 大 百 科 事 典 刊 行 事 務 局 (編)『沖縄大百科事典』下p.414. 本 永 守 靖 1 9 8 3 「 方 言 撲 滅 運 動 」 沖 縄 大 百 科 事 典 刊 行 事 務 局 (編)『沖縄大百科事典』下p.444. 中村完(編著)2005『復帰後沖縄における社会不安に関する 継 続 的 研 究 』 琉 球 大 学 社 会 不 安 研 究 会 名城嗣明、他1985 「復帰不安の研究Ⅱ−その復帰後10年の変 遷一」『琉球大学教育学部紀要』第28集、第2部、pp.167-214. 輿久田巌、大城宜武、中村完2008「大学生を対象とした沖縄 の社会状況の認知に関する研究」『沖縄キリスト教短期大学 紀要』第36号、pp.133-144. 与那嶺松助、他1981「復帰不安の研究一沖縄の施政権返還をめ ぐって一」琉球大学心理学教室(編)『与那嶺松助教授記念 論文集』与那嶺松助教授追悼記念事業会、pp.29-154.

附 記

1本研究は、沖縄キリスト教学院大学2007年度特別研究助成費の 助成を受けた。 2本研究の実施に当たり、次の各氏の協力をいただきました。記 して感謝申し上げます。井上佳朗教授(鹿児島大学)、園吉和子 教授(沖縄大学)、新里健教授(沖縄県立大学)、大城実名誉教授 (沖縄キリスト教短期大学)、ト部敬康講師(奈良大学)、山本健 司講師(名桜大学)。 3調査に協力いただきました学生の皆様に感謝申し上げます。 4本稿の一部は第70回日本心理学会(於北海道大学)でパネル発 表したものである。

(14)

Yoshitake

Oshiro, Iwao

Yokuta, Tamotsll

Nakamura

ABSTRACT

The purpose of this paper is to analyze how university students perceive Okinawa issue.

644 university students answered

73 questions.

These students

were classified into three groups.

Group 1 is Okinawa resident Okinawan, group 2 is Okinawa resident

Japanese, and group 3 is not

Okinawa resident Japanese.

There were no significant differences among group concerning war anxiety.

Students opposite to war matter highly.

Cross analysis of the question and the group revealed that

there are significant correlation question and group in 10 of 18 cases. Japanese students respect to

Okinawan culture. Okinawan student felt inferiority complex slightly.

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