戦後の経済成長と金融機関を中心とする企業系列(IV)
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(2) . 戦後の経済成長と金融機関を中心と する企業系列 (W). 沢. 目. 口. 信. 光. 次. 1 経後の経済成長. 7 社外投資の状況. 2 産業の資金調達. 8 系列企業のその他の結合関係. 3 都市銀行と系列金融機関 4 系列融資. (以上既刊 i号掲載) 9 系列占拠の変化 -- 結びにかえて. 5 系列の株式特合. えて (本号). 6 政府金融機関企業. 9, 系列占拠の変化 (結びにかえて). 危機以降の企業収益の変化. 1 ) わが国の GNP 実質成 石油ショックは世界の石油輸 入国に戦後嘗てな い深刻 な影響を与えた( . 率 は 45年 10.4%,46年 7.3%,47 年 9,8%,48 年 6.5% が 49年 △ 0,2% 50 年 3 5% 51年 5 6% , , , .. なっ ている, もともと45年以前にあっ ては殆ん ど毎年10%以上の成長 率 をもっ て急成長をつづ たし45年の転型期以降成長速度は鈍化したとはいえ なお上記のようにそれなりの高さをつづけ 、. 9年以降は激落をみるにいたっ た. いま4 いたが,4 7年以降のわが国, 営利法人(除く金融保険業) 収益率をみれば第27表のようになる,まず, 売上高経常利益率をみれば4 8年の3,6%を頂点と し 急速に低下し50年は1.3%となっ ている.51年ややもち直したとはいえ1%台に止る 49年は石 , 2 )も ショッ クをまともに受けた最初の年 であり, 生産量の低下にも拘わらず 思惑的需要の旺盛{ , っ て価格騰貴によっ て実質成長のマイナスとは裏腹に営業利益率の低下をある程度阻止し経常利 はなお2%台を保持しえたのである. 一方, 48年末の石油危機の発生による本格的金融引締政策. (ここ で本格的というのは既に金融引締は48年4月に 始まっ ているが公定歩合を同年末一 挙に %上昇せしめた) ,50年には一方における供給安定によっ て危機感 の遠のいたこともあっ て, その 来の作用を発揮して物価上昇率の鈍化をもたらし実質成長率の低下がある程度そのまま経常利益 氏下となっ たの である, こうした経常利益の低下は 実は営業利益率の低下に加 えて金融費用の増 が重要な関連因子となっ ているの であり, この点第2図 でうかがうことができる 第2図による . 次のことが明か である, 金利負担は例年上昇している これは企業が金融機関か ら借入れによる . 部資金の導入をもっ て拡大再生産をつづけたことによる しか{もなお石油ショック以前にあっ て . ,利負担も増大したがなお、営業利益もそれに見合いながら増加しえたの である,49年は48年に 89.
(3) . 沢. 信 光. 第2 8表 全産業の対売上高比率. 第2 7表 収益諸比率の推移 売 営. 上 業. 利益率. 高 経 常 利益率. 50年度. 5 1年度. 価. 83.O. 83.I. 販 売 費 ・ 管 理 費. 14.O. 13.7. (12. 4) (2. 0). 1, (1 9) (1.8). 総資本 売. 経 常. 利益率. 上. 原. 45. 4.7. 3.I. 4.8. 6.4. 46. 4.I. 2.4. 4.I. 47. 4.4 5.2. 2.8. 3.6 . 4, I. 5.8. 営. 3.6. 5.6. 14,7. A. 2.5 1.3. 4.O 1.9. 18.I. 営. 業. 外. 収. 益 ②. 50. 4.4 3.O. 業. 外. 費. 用 ③. 3.2. 1.8. 2.8. 6.O 7・0. 営. 51. 48 49. 3 07(法人企業統計特集P (注) 財政金融統計月報N o .6 . による。 インプリシットデフレターは企画庁 「経 71による。 済要覧」1978P .. うち桧 業. 件. , ... 利. 墓. 益 ① 計. う ち、 支払利 息・割 引料. 経. 常. 利. 益①+②-③. 3.O. 3.2. 100・0 2.O. 100・0. 3.7. 1.9 3.3. 1) (3.. (2. 8). 1.3. 1.8. 7 P. (注) 財政金融統計月報N 7による。 Q30. 比べて微増とはいえなお、 営業利 益の増加をみる (これは第27表にみるように物価上昇による) . 然るに50年は営業利益そのものが大きく 減退したし,加えて金融引締めの高金利政策もあっ て支払 利息は急速度 で増加 し, 営業利 益をオー バーするにいたっ た. まさに 借入利子負担が低成長下に大 きな経営圧迫因子として作用 している. なお, 第28表はこの間の状況を一層明かにする. 営 業利益 を上廻る営業外費用しかもそれは大部分が支払利息・割引料によっ て占められるのであり, 企業は. 営業外収 益たる財産収入,財産処分益によっ て経常利 益率を生みだしているのが50年,51年の状況 である. だが問題は遡っ て営業利 益率その ものを押下げる付加価値における人件費シェ アの高騰が より 基本となろう. 元来、 付加価値増加率の低下時期にあっ ては, 組合結成下にあっ ては半ば固定 費用化している人件費は付加 価値に占める人件費率の上昇となる,47年以降の付加 価値の対前年増 21 7% 50 年 3.0%, 51 加 率 を み れ ば (財 金 月 報No .307p .8) , 47 年 18.6%, 48年 35,4%, 49年 . ,. 5%, 49年64.9%, 50 4. 5% であるが付加 価値の構成における人件費 は47年64 年1 .8%, 48年60. 0年51年は著し 前年に比べても5 4 8年に比べてもその 拠同じ ) 2. 8% である(典 7%,51年70. 年7 。 い増加といわなければならない. かくして人件費率の低下こそは企業そのものにとっ ては 基本的に は営業利益上向のための重要要素となる. 雇傭力の減退となる. ところ で, 石油 危機は従来の考え方を一変せしめた. わが国のそれまでの高成長は高度技術の採 用に対応する前提としての世界資源の 無尽蔵 であっ た. 然るに石油ショッ クはこの前提を否定し, 石油輸入代金 での対外支払外貨を一挙に増大せしめたばかりでなく高度成長の前提たる資源の制 限に 逢着せしめたの であっ た. 金融もまた総需要抑制に沿っ たものに転換する, このため 生産者製品在 庫は増大し, それによっ て一層 生産制 限の必要が生じてくる. 試みに生産者製品在庫指数をとれば. 3 ( } 45 年 を 100 と し て 製 造 業 は 47年 118 , 51年 161と なる . (但 し, , 50 年 163 , 49 年 149 , 48年 113. 49年は供給者側の価 格上昇を狙う意識的在庫の増大があっ た) . これに対 応 して稼働率指数もまた 低下をひきおこす. 稼働率指数 (生産指数を設備水準をあらわす 生産能力 指数で割っ たもの) の低 00 下は景気回復の 牽引車たる投資増加の障害となる. 試みに製造業の稼働率指数をとれば45年を1 4 ( ) ち ろ ん として 47 年 95.0 , こ , 51年 87,5 と な っ て い る . も , 50 年 81.2 , 49 年 91,4 , 48 年 100,6 4 8. 4 うした稼働率指数は 業種によっ て異るし,50年を1例年としてとれ ば, 鉄鋼7 , , 非鉄金属72. 工業7 6 8 2 6石油製品 工業8 化学工業7 2 0 窯業・土石製品 機械工業8 0 2. 1 8 金属製品工業7 , , , ., ., , パル プ紙工業7 3.7 3. 0 .6であり,稼働率の高いものに民生用 電気機械99.4 ,繊維工業83 , ゴム工業 8 90.
(4) . 戦後の経済成長と金融機関を中心とする企業系列 (W). 5 )(基準年度45年) 乗用車94.5となっ ている( . 51年度はジクザクがあるが幾分上昇している. しかし基礎産業 たる鉄鋼業をみれば稼働 率指数は. 9. ほぼ横這いの7 7 6 6とそれぞれ低下し, こうした産 6. , 金属工業71. , 一般機械82.9 , 石油製品7 業の基礎部門の低下は不況回復の容易ならざることを示す.. さて, 以上の情況の中で対売上高経常利益を示 すと第29表のようになる. 50年をどん底として. 51年若干の浮上 がみられるも, 48年47年に比べ て ま だま だ経 常 利 益 は 低 い. な お 輸 送 用 機 器 に は 船 舶 が 除 か れ て あ る. と こ ろ で, 経 常 利 益 の 対 売. 第2 9表 経常利益の対売上高比率(%) \\\ 年 度 4 4 4 4 9 5 1 7 8 5 0 \\ミ 4 4 9 5 1 7 8 5 0 \ 製. 造. 業. 繊. 維. O 5 4. o 6 3,6 1. 2 , O ‘0 >1.2 △0.2 乙 △ 2. 6 6. 0 l 2, 3 5. 9 4. 3 0, 1 4. 4 7. 4 5. 4 1. 8. 上 高 比 率 の 低 下 は 第2 図 でみ る、よ う に 営 業 利 益 の. パ ル プ , ・ 紙. 低 下 に加 え て 支 払利 息 ・ 割 引 料 の増 大 であ る こ と. 化. 学. をす でに 指 摘 した が, 営 業 利 益 の 減 少 は 基 本 的 に. 鉄. I 6 3, 1 .7 属 1. 7 4. 7 ・ 器 5. 7 5, 9 I 4. 器 .5.1 2 I 器 4. 9 5. 1. は 需 要 市 場 の 低 迷 に よ っ て 生 産 能力 に 対 応 した 出 荷 が 困 難 であ っ た こ と に よ る, 産 業 総合 でみる な. ら ば生産 者出 荷 指数 は4 5年 を Ioo と し て 47 年 112.1(う ち 製 造 業 では 1I2,2一 以 下 カ ッ コ 内 製 造 業) , 48 年 129.2(129,4) , 49年 123.3(123.3) ,. 50年 114.8(114.4) , 51年 129.o(128.8) であ っ 6 ( ) て , 48 年 水 準 を上 廻 る こ と は な い. さ らに, こ れ を 消 費 財, 投 資 財 に 区別 して 出 荷 指 数 を み た の が 第 3 図 であ る. 第 3 図 を み て わ か る よう に 投 資. 財,消 費 財 と も に 48年 ま で直 線 的 に 急 上 昇 一 路 を 辿 り,48 年 を 頂 点 と し 49年 以 降, 下 降停 滞 して い. 鋼. 非 鉄 金 電 気 機 輸 送 用 機 精 密 機 建. 業. 設. 卸 ・ . 小 売 業 不. 動. 産. 業. 運 輸 通 信 業 電. 気. 業. サ ー ビ ス 業. 3 32 .2 1. 5. 8. 7. 3.2 7. 8. 3, 9. △1,7 4,5 ‘1. 2.5 1・ .0. 0・ 7 O 3. 0 0・ .7. 3,8 ‘0 △o.3 2.2 △ー O 4 3,5 2 o 4 , . 2.5 2,9 4. 4 ,. 5.2 3 2 27 30 O .7 , 2 O 1 o l.5 . 9. 6 4. 7. 3. 4 4. 5 2 28 ,8. 2ユ 2 .1 1, 0. 0, 9 l 2 0, 1 2 . l 1 4. 5 2.4 1,1 6 . ・ 0 9 3. 4 5 4, 7 6. , O 4 O I 0 2 9 2 0 3 1 . . , .. { 3 1 こょる。 (注)財金月報N 0 7P 3 o 2 8~P . . . 輸送機器には船舶製造業を含まず。. る. ただ50年51年消費財の方が若干投資財より. 1 40. ( 千億 円 ) 0 0 80 6 0 40 20 m 8 0 印 40 罰. (借入金利子率). % ー0. 1 30. ー9. 1 20. 「8 支 払利 息, 割 引 料 42 4 3 44 45 46 47 48 49 50 51年度 30 7法人企業 (注)財金月報N o . 統計年報特集6頁による. 第2図 金利負担の推移. 消費財. \. , , 0. 投資財 1 00. 90. ,. 年次 44 45 46 47 48 49 50 5 1 (注)経済要覧1 9 78P,144による. 第3図 投資財・消費財出荷指数 91.
(5) . 沢. 口. 信. 光. 先行上昇しているし, 51年には48年を少しく上廻っ ているが投資財はなお, 僅少ながら48年に達 しない. しかも製造業の稼動 率指数はさきにもみたように年年低下しているのである. 加えて製品. 在庫の増加 である. これでは営 業利益の増加 が生ずるわけはない, た だこの時期には未だ為替レー 7 )49年50年51年にあっ てもむしろ47 トの円高現象は特に大きくあらわれているわけ ではないし( , 年4 8年より低い. これは膨大な石油支払代 金の増加によるところの外貨需要の増大による. しかし. 基準レートより高い点からすれば輸出の伸長にチェッ ク作用 をもつわけ であり, 他方輸入には有利 に作用するとしても対外競争力の乏しい資源 産業には困難を助長し, 営業利益 の低下を一層促進し. た であろう,. ところ で,石油ショッ ク以降の不況業種は第29表によっ てもある程 度うかがう ことができるので 8 )( )鉄鋼業であり,( 2 ) 2版) は構造不況業種として次のものをあげている( あるが, 経済白書 (昭5 .1. 6 )繊維,( 7 )段ボール 4 )化学肥料, ( 5 )造船,( 3 )石油化学の塩化ビニール樹脂,( アルミ精錬業であり, ( 原紙,{ 8 )海運 であり, その他製材, 合板, 精糖 がある. これらの不況の原因としては48年ま での好 況下にある (41年~45年国民総生産実質成長率平均11,6%, 46年~48年7.9%) 設備投資増加に よる 生産力 の増加と石油ショッ ク以降の需要低下のアン バランスに要約 しうるとしてもなお業種間. の個別的理由も加 わる, そこ で白書を中心と しながら個別的理由をみよう. まず鉄鋼についていえ ば, 民間設備投資の沈滞、 造船不況、 土木建築といっ た大口需要の不振であり, アルミ精錬 では石. 油価格高騰の電力料金のコストアッ プ, 一方における安い地金の海外からの流入であり, このこと 9 } それはともかく石油化学ではナフサ価格 はアルミ製錬企業の編成替をひきおこ したの であるが( , の高騰, 化学肥料 では内外需要の停滞のほかに主要原料価格の上昇, 繊維 では個人消費の不振に加 えて賃金コストの高さによる競争力の低下, 中進国からの安価な流入 であり, 合繊の場合 では石油 化学の原料高からくる繊維素材の高騰, 製紙 では ダンボールに対する産業用需要の低迷 である. さ. らに造船業についていえば造船需要特にタンカーのそれの急減である.48年度受注量3 ,379万総ト ●は48年度末 5社) 2万総トンに減少しているの であり, 主要工場手持工事量 (1 ン が51年度には84. l o ) 海運 業に つ いて いえ ば 石油 5,010 方 総 ト ン が 51年 度 末 では 1,079 万 総 ト ン に 減 少 し て い る{ , .. ショッ ク以後輸送需要 が停滞し, 特にタンカー部門に膨大な過剰船腹が発生したのであり, これが 1 1 } 加えて船員賃金の高騰は従来の経営 吸収されない限り, 海運業の業績は向上されないとされる( . パターン変化を生ぜしめている. 日本船籍船を国外に置籍して用船 したり, あるいは外国に裸用船. で出し, これに低賃金の外国人船員 (主としてアジア人) を配乗させて再び借入れるといっ た策に よっ て・ コスト軽減をはかり採算を向上させようというの である. しかし海運業の総資本経常利益率 I Z } 以 上 業種 の ほ か 石 は 48 年 の 4.3%,49年 の 3,0% が 50 年 に は △ 0.1% と 水 面 下 に 没 して い る( , .. 油ショック後の民間大型設備投資の停滞, 賃金上昇率の停滞, 雇傭不安, 地価の高騰による民間住 もまた停滞した. これは直ちに不動産業にも波及する. 宅投資の停滞など相乗して建設業・ 以上石油ショッ ク以後の企業の状況を抽象的ながらの べた. ではこのような状況下に系列はいか 進展したか. に . 2 ( )系列占拠の変化. . まず6系列全体としてのわが国主要企業 (東証第1部上場を指す) における占拠の変化からみよ う (第30表) . その指標として企業数, 使用 総資本, 従業員をあげることができる (なお, このほ. か売上高があろう が資料の点から省か ざるをえない) .問題点は6系列全体としての企業総体におけ る占拠率が進行したか否か である. この点についていえば6系列の占拠率は石油ショックによる 49 年以降の不況にも拘 わらず, 51年 上期ま での時点ま で通観Lて進行したとみるこ・とができる. 石油 92.
(6) . 戦後の経済成長と金融機関を中心とする企業系列 ( I V) 第30表 年上期. 諸指標. 1, 系 6. 41. 44. 47. 48. 49. 50. 51. 列. 企. 業. 系. 列. 用. 総. 計(社) 3 51 ( 63,1) 371( 57.1) 463( 62,1) 477( 61.4)5 11 ( 63,4) 533( 64,7) 530( 65,1) 計(社) 611(100,0) 650(loo.o) 746(100.0) 777(loo,0) 806(100.0) 808(100.0)8 4 0) 1 0 0. (1. 合 2 . 使. 6系列企 業計の占拠・結合等 の変化. 資. 数. 本. 172( 63.o) 281( 65.8) 478( 68.9) 564( 66.5) 7 15 ( 70.2) 797( 72,9) 847( 71, 4) . 272 426 482 565 608 632. 系 列 6 ゴ弔 踏墓 ;172. 273(100,0) 427(100.0) 693(100,0) 849(100,o) 10 10 1 8( 0, 0 ) 10 9 3 (1 0 0 0) 1 1 8 7 1 OQO ( ) ,. 合 計農繁潔 273 インプリシットデフレーター. 100,0. 3. 総資本対借 入金比率 L 6 系 列 計(%) 合. 計(%). 4 , 系列金融機関からの借入充足率* 6 系 列 平 均(%) 5. 株 式 持 合* 6 系 列 平 均(%). 6. 総資産対社外投資比率 6 系 列 計(%) 合. 計(%). 7. 従 業 員 数 6 系 列 計(万人) 合. 計(万人). 414 109.2. 622. 723. 127,6. 816. 855. 901. 153.9. 181,8. 192.8. 206,4. 34.20. 38,26. 36,42. 37,70. 37,69. 35.49. 35.70 35.94. 36,63. 34.07. 36,10. 37,35. 23,55. 23,31. 23.44. 23,49. 23.07. 23.12. 15.97. 18.13. 18.98. 19.61. 19,58. 19,14. 6,26 5.68. 6.78. 7.30. 6,74. 6.85. 6,83. 6,17. 6.79. 6,47. 6.39. 6.48. 2 05 ( 63.3) 232( 64.3)2 3 6 (6 3, 9)255( 65.8) 256( 68,5) 251( 68.6). 324(100.o) 361(100,0) 368(100.o) 387(100.0) 374(100.o)3 6 6 ( lo o. o ). (注)( 2年版, 並びに同第1 1 )経済総合調査会編 「系列の研究」196 5集第第17集, 第18集による。( 2 )*印は各系列の数字を. 単純合計して系列数6で除したもの(筆者) )企業は東証第1部上場企業をあらわす。{ 3 4 }社外投資は所有株式十関 。( 係会社出資金をあらわす。z 5 )借入金は手形割引を含まない。( 6 )インプリシットデフレーターは国民総支 出のデフレ- ターであり, 企画庁 「経済要覧」1 9 78 P 71掲載により算出。 但し4 4年, 47年は前者は4 2年~44年の平均値を, 後 . 者は45~47年の平均値をあらわす。( 7 )使用 総資本実質の試算は表中の対前年名目増加額をデフレート して対前年 の 1年価格。 実質に積上げの方法をとった(筆者試算) 。 実質は4. ショッ クは成長の阻止的要因となっ たこと, そして企業の利益率に重大なマイナス要因となっ たこ とは既にみた通り である. 企業の配当率は48年を頂点として急落する しかし 51年には内部保留 , , を高めて自己蓄積強化にのりだしている・ (第・ 4図) 主要企業数(東証第1 部上場企業 )もまた49年 . 以降増加 が停滞に陥る, こうした中で6系列の系列企業数は絶対的にも増加したし また第30表に , みる4 4年の中だるみを除けば以後相対的にも増加傾 向にあり占拠率を高め ている 51年 でいえば . ● さきにみた興銀 主要企業81 4社中5 30社が6系列によっ て占められるし占拠率は6 5. 1%に達する . 系列を加えればより増大しよう. さらに使用総資本についてみよう. 6系列の使用 総資本は4 ・ 1年17 っ たものが一貫し ,2兆円 であ ● だがわれ て増大をつづけ51年には84.7兆円となっ た(主要企業計の11 8.7兆円と対比された い) . われはここ で4 1年価格による実質使用総資本をみる必要がある このため経済企画庁のデフレ- . ターを用いて試算するに, 第30表 でみるように41年対51年比較 で全企業 (上場1部) で33倍 . , 6系列 で3 7倍の増加 となりている しかし4 9年以降の投資は減量 経営への省力合理化投資が主と , .. みられる, それにしても6系列は通観して使用資本の比重を高めているの である これらの6系列 , は一方における不良採算部門を分離 し, あるいは多角経営の1部を専業会社として分離 しなが・ ら資 93.
(7) . 沢. % 即. 口 信. 光. 社内保留率 %. 姦3 o. 捻 12 12 配 n 1 0 lo 9 7 4 2 43 44 45 46 4 307 P 7による (注)財政金融統計月報NQ ,. 第4図 利益処分関連比率. (年)4O 4 1 42 4 3 44 45 46 47 48 49 50 5 1 (注)公正取引委員会年次報告による 合併件数は合併後資本金10億以上の企業 をあらわす。. 第5図 企業合併件数. 本の分散をなしつつ, また他方における合併をともないつつ蓄積のシェアを高めているのである, ついでながら合併についていえば, わが国の全産業部門 で上場, 非上場たる問わず, 合併後の資本 金1 0億円以上の企 業をとれば41年以降急速に増大する. これは資本の自由化に対処したものであ. るか, あるいは営業成績不良に対処したものであり, あるいは過当競争の排除であり, 景気不振年 の翌年に合併件数も 多いといえる (第5図) . それはともかく 6系列計では不況年の始まる49年以 000 0 %以上に高ま 総資本の相対比重 が7 降使用 っ ているし, しかも前前号第11表によっ て資産2, 億円以上の企業の大部分が6系列 (それに興銀力功=わる) によっ て占められることをみたの である が, そうした点からみても, この面 でも系列独占の進行とみてよい.. 次に従業員をみよう. 表の企業総体としてみても6系列計をみても49年まで従業員は増加 し, 以 後停滞ないし減少に向う. ここ では使用 総資本の増加率に比べればはるかに小さいし, これは資本. 構成の高度化による当然の帰結 である.ただ49年以降の不況期に入っ て1年のタイムラグをとっ て 50年以降人員の削減 が始まっ ている. 一方, 使用総資本の実質額 が減速ながら増加をみているこ と. からすれば, この点不況に対処する企業の合理化政策とみることができる. さて, 6系列の従業員 は次第にシェアを高め,51年251万人 であり, そのシェアは68.6% である. わが国主要企業従業員 の70%近く が6系列が占めることになる. これまた系列独占の指標となる. これに興銀系を加えれ ば一層高まることになる.. 次に総資本対借入比率, 系列 金融機関からの借入比率, 株式持合 であるが, これらは金融機関に よる系列集団の結合関係を示す指標 であり,占拠率はこうした 結合によっ てあらわれた数字である. 4%~38%に達する. 率として大き な変 使用総資本の増大により借入金比率は手形割引を 除いても3 化はないがそれでも好況の47年, 不況の51年多少増加 している. その借入の23%前後が系列金融 機関により調達 しているとみられる. 逆にこのことは膨大な資金を賄うために多数の系列外金融機 関に大きく依存していることを示す. 貸出機関の攻防で遠心力 が作用するゆえん である. とはいえ,. 主力銀行を持つことは企業の自己発展にしばしば欠くべからざる要求 であり, 特に不況下にあっ て 最大の支えとなる, 株式の持合は多少とも強化されているが系列内企業の株式保有の最大者は既に. みた通り系列 金融機関であるから金融機関と企業の紐帯は強化方向とみることができる. 以上, 6系列総体としての占拠率の変化 であり, それを結合せしめる系列集団の紐帯の推移をみ 94.
(8) . 戦後の経済成長と金融機関を中心とする企業系列 ( l v). 第3 1表 各系列の占拠・結合等の変化. 1 数 数 株式 評 議 餅 従業 員 早人 人) (千 ) (. 総 資 本 対 系列金融機 系 列 企 業 数 使 用 総 資 本 借入金比率 関から 昔入 (社) (百億円) (%) 充足率(%). f - 言 書 菱 言 挙 副 副 諌 - 一 51. 三. 井. 70. 70. 98. 365. 591 1743 33.2437.0623.7321.56. 三. 菱. 68. 84. 113. 360. 住. 友. 632 1769 34,8939,5827,6426,76. 68. 74. 119. 347. 富. 士. 64. 64. 89. 251. 第一 勧銀. 36. 32. 56. 190. 三. 593 1944 28.4032.2628,7126.87 402 1128 33.53 40,40 26,5124.90 283 897 42,2640.2912.6917,29. 45. 47. 55. 209. 310. 和. (注) 典拠は第30表と同じ。. 989 39.22 40.7122,0421.35. たの であるが, 進ん で各系列にその占拠の状況の推移を みよう (第3 1表) . まず, 企業数, 使用総資本, 従業員をとっ て占拠の変化か らみよう 系列企業は各系列 とも増加 . した. 特に増加 の大きかっ たのは住友系, 三菱系 である といっ ても系列の中枢機関は銀行等金融 , 機関 であるゆえ, 実態は住友銀行系 三菱銀行系といっ た方がよりすっ きりしよう 三井 系もまた , , 同様に三井銀行系と呼ぶ方が適切 であろう というのは大正後半から昭和初期さらに戦時下軍需産 , 業の波にのっ て巨大化する3大財閥以外の既成産 業財閥の集団企業や新興財閥としての日産コンツ ェ ルン, 日 窒 コ ン ツ ェ ルン, 昭 電 コ ン ツ ェ ルン 日 曹 コ ン ツ ェ ル ン 富士 コ ン ツ ェ ル ン 等 の集 団 企 , ,. 業が第2次大戦 後の財閥解体の措置 がとられたあと大多数は6大銀行の本論文 でいう融資系列集団. に組み入れられ, それぞれをメイ ン バンクとするから である 加えて戦後の新産業においても大財 . 閥のアウトサイ ダー的企業 が資金的に銀行系列に入るから である 筆者が銀行系と呼ぶゆえんであ . る. その場合, 従来の関係 のほかに, 資力の大きな銀行系がこれらを包摂しう ることは勿論 である , したがっ て三井系にせよ, 三菱, 住友系にせよ ある いはその他銀行系にせよ 終戦前の系列下業 , , 種とはその構成業種も業種比率も相当ちがっ たものとな ることは当然 である それはともかく 41 . , 年から51年に いたる11年間の各系列 企業数を みれば三井系7 0 ト う98 8→1 13 , 三菱系6 , 住友 系68 →11 9 ト う56 ← う5 5となる. かく して第31表 でみる限り , 富士系64→89 , 第一勧銀 系36 , 三和系45 , 系列企業数の最も増加 したのは住友 系 であり, 次いで三菱系 である そして住友系にあっ て30年以 . 降の高度成長期に住友銀行の積極的外延的拡大政策にあったことは第4項の初めに述べた通り である . ところ で,系列企業数の増加,企業の投 資拡大はこ れら各系列企業総体 としての使用総資本の増加 を ひき起す.この面でも増加速度の最も大きかっ たのは住友 系である 41年か ら51年に いたる使用総 . 資本をみれば三井系3 5兆円→17 0兆円→17 69兆円, 住友系3.47兆円→1 9. .6 .43兆円, 三菱系3.6 . 44兆円, 富士系2, 51兆円→1 1. 28兆円, 第一勧銀系1 9 0兆円→8 三和 9 7兆円 系2 0 9兆円→9 8 . . , . .9 兆円となる, 1系列 の金融機関が中心となり わが国の主要企業の1 00を超えるもしく はそれに近 , い企業集団を構成 し1 7兆円ないし19兆円を超える使用 総資本を構成 するという事 実はまさにヒル ファ ヂン グの金融資本の社会たるを痛感せしめる それは企業軍団と呼ぶにふさわしい 富士系 . . , 第一勧銀系, 三和系はこれに劣ると してもなお巨大な軍団 であることには変わりはない それはと . もかく, 各系列使用総資本の占拠率をみよう(占拠率は東証1部上場企業の全体に対して) 前述41 . 年 51年 比 較 で三 井 系 13.4→14,7% 三 菱 系13 2→14 9% 住 友 系12 7→16 4% 富 士 系 9 2→9 5% , . . , . . , . . ,. 第一勧銀 系7 6%, 三和系7 3%となる. 高度成長を通じて, そしてその後の不況にもか . ÷7. .7→8. 95.
(9) . 沢. 第32表. 水. 口. 信. 光. 系列別年間売上高1,000億円以上の企業数計(カ ッ コ内, 単位1社) と売上高 (49月0~50/9). 寅薄. 建. 系ニリ リ. 三 井. 産. 業. 設. 業. 食. 菱. 1). (2). 品. 料. 維 (2). 繊. 三. 工. 学. 医. 薬. 石 ゴ. 第 一. 6)1,265 (1) 420 (1). 12 4(4) 58 2 2). 品. ム. 製. 品. 4 (1) 29. 鉱 業 ・ 非 鉄 金 属 (3). 13 3 2). 1). 192 1) (1)1,0 3 0(1)1, 1) 222 7 (1) 17. lo l. 938 1). (2) 23 2. 械 (1) 12 5 1) 気. 機. 器 (3)1,324 1) 船 (1). 造. 自. 14e(4)1 3(1) ,08. 417(1). 78 1(1) 474. 12 5. 4 1)1,094 27. 520 (1). 86 9(5)1,78 9(4) 874 880 (2)1,022(2)2,434. …. (1) 112. 14 9. 1). C 22. 112 1). lo g. 3 14 2). 44 2. 1(6)2,426(2) 62. 4 6 1) 車 (4)2,2. 動. 179. 4 (1) 10. 38 9. 電線電撹・金属製品 (1) 1 4 5 電. 9(1) 55. (2) 4 4 9(2) 22 1. (1) 492 1). 634. 1). 鋼 (1). 機. 327. 6(1) 172 (2) 24. 計 (11) 2,265 15)3,765 (8)1,59 1(8)1, 1 4) 68. 鉄. 83 5. 4 (1) 26. ガ ラ ス ・ 土 石 (1) 小. 867(3). (2). 43 9. 3 4) 75. 品 製. 興 銀 (2) 5 9 7. 業 (5) 83 9 4)1,057(2) 62 4(1) 33 1. 油. 三 和. 136. ・ 209(4)11 492 1) G 02 9 3) (4)1, ,2. パ ル プ ・ 紙 (3) 5 4 0 化. 富 士. 住 友. 2)1,151 (1). 1 30. 9(3)1, 92 6 (1) 13. 5 1 8. 計 ( (14)5, 46 6(4)1,618 8) 2,951(4)1, 46 2(6)4, 47 2 1 4)5, 16 2 5)2,603 工 4 そ の 他 製 造 業 (1) 20 9 (1) 20 小. 社(3, 00億円以上) (4) io, 04 9 1)9,407(3)12,442(1)5, 5 4 8 0 1) 1 百 貨 店 ・ 小 売 業 (2) 6 8 3) 599 商 不. 動. 産 (1). 海. 空. 運. 2). 497. 運. 1). 104. 陸 電. 業. 力. ・. 種. 合. (除. 商. ガ. 10 5. ス (1)1 2 4 5 1) ,. 4) 2 計(. 17. 7 1) (1) 10. 272(1). 17. (2)6,07C. 154 (3). 54 3. . 234 (1). 17 1(2) 6 26. 772. 15. 12. 12. lo. 40 (7)2, 0 9. 10,223 17)5,075(18)10,87 C( 計 (36)20,145 30) 17,592(30)21,797(19) 2 1)8, 9 6 0. 18)4, C(21)8,609 社) (32)10,097 29)8,186( 27)9, 35 5( 6 7 517) 5,075(16)4, 8 0. 4頁により作成 (2) 上段の系列の「その他」は系列流動的なもの, (注) (1) 経済調査会 「系列の研究」 第17巣46頁~6 稀れに親会社系列のものを含む。(3) 東証第1部上場会社企業をあらわす。(4) 数字の下のラインは系列業種比. 〔 〕 内は年間売上高 1 0 0 0億円未満の会社を示す。(6) 上位5位の系列において(井) は三井銀行系,(菱) , (第一)は第一勧銀, (和) は三和, (興) は興銀の各銀行系列をあらわす。. 0表にみるようにこれらを合して71. かわらず, いずれの系列集団とも占拠率を高め,51年には第3 4%のシェアを占めることになるの である. 金融独占資本はその深化の度を高めている. 従業員もま 1年57万人と 4年の41万人から5 たその数を増加 した.最大集団住友系 では第31表にみるように 4 なっ ている. これが一 系列集団の従 業者 である. さらに企業結合の紐帯の1つである株式保有状況をみよう.各系列とも第31表 でみるように持合 関係が強化されており (それは同系の銀行その他の金融機関が合して中心となることはすでに指摘 0%以 した通り, もっ とも個別 金融機関は1会社に対する保有率は独禁法により52年改正ま では1 内に制 限されることは周知の通り である,) , 金融機関と産業の結合はこの面 でも強化されている. 96.
(10) . 戦後の経済成長と金融機関を中心とする企業系列 (l v). 0億円) (単位1. 計. その他. 上. (3). 733. (7). 4(24) 71. (4). 633(17). 5,272 2,931. 位. 5. 社 (売上高順) と. 系. 統. (8) ・2,350 (6) 95 8 2(17) (1) 17 (1). 3,693. 26 4. (4)2,229(9) (2). 5,027 419. (4). 626. (9)3,039(64). 16,268. (1) 123 (4). 729. (8). 1,575 6,330. ト (和) 〕 〔東陶機器(菱) 〕. (1) 148 (9) 6 07 ,8 (1) 416 (8) 2 0 1 , 4. (2)1, 203(16) (4). 8 2 C (5) 2 ,. 730(14). (9)2,620(64) (2) 345(4). 6,07 9 4 26,35. 動車(興). 79 4. 147 4) 48,663 (3)5, (1 (3). 969(12). (1). (3). 71C(10). (1) 48 C(2) (1) 2 6 7(11). 2,883. 10 5. 2,345. 4 58. 4,596. 15 38)14,286(209)108,597 35)9,139(195) 59, 934 他銀行系列のものをあらわし, 極め て. 較第1位をあらわす。(5)上位5社の は三菱,(住) は住友,(富) は富士,. 系列金融機関借入率 でも三菱系,住友系の場合他系を抜いて高い,これを要するに戦後最 大企業集団 1 8 } ただ は占拠率からいっ て結合からいっ て住友系, 三菱 系, ついで三井系ということになろう{ , . 今一つ重要要求として系列集団内部企業の健全性ということになろうが, これはこの表からは判断 す る こ と が でき な い.. さて, 以上企業集団をみた. だが, さらに立ち入っ て系列集団の業種別にその占める地位をとっ てみよう. いま 一度売上高を指標にとっ てこれをみることとしよう. 第32表は年間売上高1,000億. 円以上の企業を業種別に集計したもの である. まず業種別に各系を横 に総計すれば, 業種によっ て 年間売上高に著しい差異があるのは当然としても, 表によれば売上高の巨額な商社を別にすれば, 97.
(11) . 沢 口. 信. 光. 売上高の大きい順に鉄鋼, 電気機器, 自動車, 建設業, 石油精製, 電力ガス, 造船機械, となるし, 0億円を越す企 これらは7兆円ないし4兆円に達する. 逆に医薬品, 不動産業 ではその売上高1 ,00. 業は例外的 である. 陸運の電鉄もまた同様 である. 電鉄は使用 総資本2,000億円を越す企業は珍し くないが, しかも売上高は東武鉄道, 東急電鉄の7 00億円代が最大 である. 表の陸運 では年間売上 高1 ,000億円を越すのは電鉄を除いた運送会社が計上されるのみ である. 医薬品, 不動産業もまた. 売上高1 00億円以上の企業が少い業種 である. さて, 表によっ て縦に系列別にみれば, 年間売上 ,0 0 0 0億以上の企業は三井系の3 6社20 7. 6兆円,住友系の3 0社21 高1 .1兆円,三菱 系の30社1 .8兆 ,. 0, 2兆円, 第一勧銀系の1 9社5. 1兆円, 三和系の1 円, 富士系の19社1 9社11 .4兆円, 興銀系の21 社8.6兆円となり, 社数において三井系, 金額において住友系が最大となる. とはいえ, 住友系に はその後第一勧銀系として旗 職を鮮明にする伊藤忠商事の売上5.2兆円, それと崩壊する安宅産業 の2 .1兆円が含まれるからそれだけ割引して考えなければならないだろう, それはともかく、 その 商品取扱量膨大 であっ て各系列売上高総額に至大の影響をもつ商社を除いて考えれば売上金額計最. 大は三井系, 住友系, 興銀系, 三菱系の順となり, それらと大きな落差をもっ て第一勧銀系, 三和 系, 富士系とつづく. ただ三井系の場合, 外様の大企業トヨタ自動車1 1兆円, 東電の1. 24兆円 .8. の売上高が大きいし, 住友系にあっ てはこれまた外様の松下電気産業の L16兆円が大きい. また逆 に三菱の場合, 三菱重工の分身たる, そ して自動車業界生産台数第4位を占める三菱自動車 (非上. 場)が含まれていない点もまた考慮すべき であろう(5 0年売上高4, 467億円) . 因みに売上高1兆円 を越すのは表の指摘する期間 で商社を除いて大きい順に新日本製鉄(興銀系) ,トヨタ自動車工業(三. 井系) , 日本石油 (流動) , 日産自動車 (興銀系) , 東京電力 (三井系) , 日本鋼管 (富士系) , 松下電 気 (住友系) 0社を数えること , 日立製作所 (流動) , 三菱重工 (三菱系) , 住友金属 (住友系) の1 が でき る.. 次に系列別に強力な業種をみることにするがそれに先立っ て各系列の目につく点をまず指摘しよ. う. この場合, 先にものべたよう に 三井系, 三菱系, 住友系というのはそれぞれの銀行系といっ た 方が内容の事実に適切する. それだけに財閥系本来の業種構成と異っ た点がみられる. ところで, 表にみるように三井系は重工業のウエイ トが高く, 三菱系はむしろ軽工業化学工業型に傾斜してい るし, ここ では本来の財閥系の構成と姿は逆転する. 三井系では重工業に外様企業があるのに 三菱 系 では本来の三菱財閥系以外に目ぼしい大企業を欠くからである. 住友系は建設業に強力 であり,. それに際立っ て重工業型 であり, 同様に第一勧銀 系もまた重工業型 であり, 三和は軽工業化学工業 型 で, 興銀系は圧倒的に重工業型 である. 富士系 では建設業に強いがそれ以外に特に目立つ特色は. ない. 次に系列別に強力業種をみよう. まず三井系 では各系比較 で業種第1位 では繊維 (構成企業 は鐘紡, 東し であり, それらの集計, 以下カ ッコ内同じ) パルプ・紙 (王子, 本州, 十条) , 鉱業・. 非鉄金属 (三井金属, 日本鉱業, 三井鉱山) , 自動車 (トヨタ, 日野, 関東の各自動車, アイシン精 機) 百貨店小売業 (三越 ヨーカ堂 ) の5業種 であり, 第2位 では化学工業 (三井東圧化学, 三井 , ,. 石油化学, 富士フイ ルム, その他) 電気機器(東芝, ソニー, 日本電装) , それに実質1位の商社(三 井物産, 東食, 蝶理, ゼネラル石油) 電力 (東京電力 ) の4業種がある , . 三菱系 では第1位は食料 品 (キリンビール, 味の素, 森永製菓, 同乳業, 日清製油, 日本農産) , 化学工業 (三菱化成, 三菱. 石油, 大日本インキ化学, 三菱ガス化学) ガラス・土石 (旭ガラス, 三菱鉱業セメント) の3業種 であり, 第2位 では石油精製 (三菱石油) , 造船 (わが国最大の重工の三菱重工) , 商社 (最大商社 三菱商事) , 海運(日本郵船, 新和海運)の4業種がある. 住友系にあっ ては第1位業種は建設業(鹿. 島建設, 熊谷組, 大和ハウス, 住友建設) , 医薬品 (武田薬品) , ゴム製品 (ブリ ヂストンタイヤ) , 電線電機(住友電気工業) 三洋電機 電気機器(松下電器 日本電機 , , , , 東京三洋電機, 日本ビクター, 98.
(12) . v) 戦後の経済成長と金融機関を中心とする企業系列 (l. 松下電工) , 機械 (小松製作所, 住友重機, 久保田鉄工, 東京ベアリン グ) の6業種があり, 商社計 も第1位であるがこれはさきにのべた理由で実質1位とはいえない, 第2位そのものは欠く がそれ. に競り合うものとして鉄鋼 (住友金属) がある. 富士系 では第1位業種に印刷 (大日本印刷) のみ があり, 第2位 では建設業 (大成, 五洋, その他) , 鉄鋼 (日本鋼管) , 食料品 (日清精粉, サッ ポ. ロビール, 外2社) の3業種がある, 第一系 では造船 (石川島播磨重工, 川崎重 工) が第1位であ り, 総じてこの系列は重工業に強い点先述せるとおり である. 三和系 では石油精製 (丸善石油) が 系列流動の日本石油を除けば1位ということになる, 第2位では繊維(帝人, ユニチカ) , それに2 位を競うものとして鉄鋼 (神戸製鋼, 日新製鋼) がある. 興銀系では水産 (大洋漁業, 日本水産) , 鉄鋼 (新日本製鉄, 大同製鋼) 電力 北陸 ( 中部 中国 東北 九州 四国 北海道の各電力 ) , , , , , , , ,. 海運 (大阪商船, ジャ パンライン) の4業種が第1位であり, 基幹産業における地位は大きく, 第 2位では自動車 (日産, いすず, 富士重工) がある. 以上は各系の強力業種部門をあげたがさらに 第3 2表の右欄 にみる各業種の個別的上位5社(売上高1 00億円未満の企業を含めて)の各系列別 ,0. に集計すれば第33表のようになる. ここにも三井, 三菱, 住友3系列の伯仲しつつ他系列に対する 優勢がみられる. さて, 以上われわれは本紀要数 回にわたっ て資 第3 3表 年間売上高( 2 4業種)上位5社系列別 集計 本の蓄積, 系列の構成を, そして本号にあっ ては 住 富 興 = 三 住 富 第 三 興 流そ 友 士 銀 の 井 菱 和 動他. 系列 占 拠 の変 化 を み て き た. と は い え, こ れ ら の 構 成員 た る 企 業 は そ の 使用 総 資 本 の 大 なる 故, そ. して巨大になればなるほど複数金融機関との連繋 の必要も深くなる故, 系列の連繋 も多角的になら ざるをえないし, また系列も流動的になるであろ 1 4 ) それはともかく こうした集団こそはまさ う( , . に大戦後の資本蓄積過程における資本の巨大な創 造物 ではある. 戦後日本の金融資本の姿をここに. A. 計く社) 23 22 22 11. う ち { 蓬. 5. 6. 7. l. 5. 3. 3. 3. 7 十 11 11 n V 0 2 n d l 3. 14 3 3. (注) 第3 2表により作成。 売上高はS49年10~50年9月 。. みる, (完). 1 ( ) 世界の製造業の伸長状況をみせれば19 7 0年を1 00として58年44(日本18 ) であったものが71年1 04(日本 1 03 ) 2年1 1 2(11 ) 3年1 0 22(1 28 ) 4年1 26(12 4 ) 25(11 0 ) となっている(経済要覧19 7 8年342 ,7 ,7 ,7 , 75年1 頁) . ( 2 ) 石油危機に際して政府は昭和48年1 2月, 国民生活安定緊急措置法, 石油需給適正化法を制定したが, 国民生 活の不安による需要旺盛もあって物価は暴騰した.49年の対前年物価は卸売物価 で3 1. 3%,消費者物価2 4.3%上 昇 した,. ( 3X 4 ) 企画庁 「経済要覧」19 7 8年1 42頁, 15 3頁による. ( 5 ) 通産省 「昭和45年度基準鉱工業指数年報」 s 52 年版 に よ る. ( 6 ) 経済要覧1 97 8年版, 1 4 2頁 ( 7 ) 円レートの直物相場を単純に最低と最高の平均値をとれば46年3 30円, 47年2 84円, 48年2 77円, 49年2 9 8 円,50年299円,51年28 9円となっているのであり最高は48年, 基準相場に比べて1 0 1%上昇している (財金 . 円報No 07付表により算出) .3 . ( ) 経済白書 (s 52 版) 194~198 頁 8. 99.
(13) . 沢 口. 信. 光. ( 9 ) アルミニュウムについていえば石油危機後, 国内の電力費の高騰によって国内アルミ製錬メーカーの国際競争 力は大きく低下した,「アルミ製錬コストの3割~4割を占める電力価格は海外の場合, 水力発電が中心のためI KWH あたり2円~3円なのにわが国 では石油価格の値上りで8円ほどにはね上り, アルミのトン当りコストに 2日産業構造審議会 0年8月1 して6万~7万円の大差がついてしまっ た(朝日新聞s 50 , 8. 13)」 と あ る. s5 2 )精錬部門と )国内の新増設はやめ海外からの開発輸入にきりかえる.( 1 アルミニュウム部会の通産大臣答申では( 1年,アルミ大手総合化学会社3社はアルミ製 圧延部門の垂直統合を進めて合理化をはかることを指摘した.翌5 錬部門を独立させた. 三菱化成が三菱軽金属を, 昭和電工が昭和軽金属を, 住友化学が住友アルミニュウム製錬 をそれぞれ設立した. アルミ部門の専業化による合理化を徹底させるとともに, 圧延, 加工メーカーとの重直統. 合に対する準備である. O D s 52版経済白書1 94頁 Q 側 日本国勢図会1 71頁参照 977年版, 4 法人企業続計年報特集号 鋤 財金月報No 3 0 7 . , , 31頁 0年の9月にいたる1ヵ年の売上高はす 9年10月~5 Q 3 ) 売上高占拠率でみれば, なお三井系の占拠率は大きい.4 9兆円 (売上高占拠率 1年6月の1カ年の売上高では三井系24 でに前前号の第12表で示したが, 50年7月~5 .8 士系1 % 9. 99%) 住友系2 1 5 2 ) 3 7 7兆円( % 1 0 5兆円( 7 富 三菱系2 1 5 1 5 6 4 ) 1 8.06%) , 第一勧銀 . . . , , .6兆円( . , 第1 2表の売上高と % 6 8兆円とな ている 三和系1 ) それに興銀系7 1 % ) 2 3 3兆円( 8 9 5 15兆円(5 9 系7. っ . , . , , , . 比較して三井系の増加, 住友系, 興銀系の著減が目につく. 但 し以上の売上高には膨大な売上高をもち, 系列売 8集による) 上高に至大の地位をもつ商社を含む.(数字は 「系列の研究」 第1 Q0 4 9年12月, 大蔵省による 「大口融資規制」 が実施された. 銀行は自己資本の20%を超えて 自責務者に対して 0% 貸付を行ってはならないとする, また52年6月独占禁止法改正によっ て金融機関の株式保有制限の従来の1 流動化を促すことに 式保有の制限が規定された こうした措置もまた ら か 5%へ引下げ . , そのほか事業法人の株 なろ う.. 100. (本学教授・旭川分校).
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