放電硬化した片状黒鉛鋳鉄の耐熱,耐磨耗特性
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部A) 第48巻 第1号. 平成 9年8月 Augus t ,1997. ido Un ive i Journalof Hokka i ion l IA)Vo ty ofEduca l I t t r s on (Sec .48 . , No. 放電硬化した片状黒鉛鋳鉄の耐熱, 耐摩耗特性 相馬. 諭. 北海道教育大学釧路校技術科教育研究室 釧路 0 8 5. Characterist ic of Heat and vvear Resistance of. F1ake Graphi te Castlron by Spark H ardening. N【akoto sOHMA Laboratory ofTechnol i IEducat i i ido Un og ca iver i ion on ro Campus ty ofEducat s ,Kush , Hokka Kush i ro085. Abstract 工n ordertora i ionalvalueofheatand wearres t i lakegraphi setheaddi tecastiron,the stanceoff. th vvc by spark hardening apparatus ”Penetron“ and the heat and Wear surface Was coated Wi igatedin st resistance Wasi i l lair nvest .. Theresul ts obtained Were as fol lows .. 1 ) A coatedlayer ofabout15”m Wasobtainableeasi ly Wi th 2 min/c 1m2byspark hardening andsand blast ing.. 2 )Thelayer Wasconsideredtobeiron‐doublecarbideofFe, W÷and Co.. Thehardnessoflayerreached. HV=800 andit gradual ly decreasedtowardthe center.. 3 )Thespark‐hardenedironshowed remarkable heatresistance.. Forexample the decreasein oxida‐ ,. ion amount reached about30% in the i t ing of77 3 K and 70% in 973 K and l173 K sothermal heat con・pared to non‐coated i ter20 h’ ing ron af si sother rnalheat. .. 4 ) The Wear resistance Was also remarkable. For example,the Wear amount decreased about90% inalload of21 N and above90 % Wi th thef Wi th 31 N and 6 2 N.. 5 lake graphi ) Thespark‐hardenedf tecastiron was provedto be ut i l ized ef fect ively as the heat and Wear‐resistanti ial use. ronin theindustr. 1. 緒. 言. 近年種々 の鉄鋼材料の高品位化・高付加価値化の強い要求に対して多くの研究者による有益な成果が報告 2 3 ) ) ) す なわち 種々 の熱 処理 合 金 元素 の添加 表 面処 理等 による 多く の 研究 が 報告さ れ 工業 的 さ れて いる1 . , , ,. 応用が確立さ れている. 一方, 最近鋳鉄材料に対しても高機能化が要求されるようになり 中でも表面処理 , (表面改質)による研究が活発に行われ, 耐熱性, 耐摩耗性, 耐疲労性, 耐食性 装飾性など各種の特質を有 , ) した 鋳鉄の 開 発 が 注 目さ れて いる4 .. 一般に鉄鋼材料の表面改質法には, 相変態の利用, 元素浸透 高機能物質の被覆をする三つの方法に大別 , (37).
(3) . . 諭. 相馬. 38. されている. しかし黒鉛組織が材料表面に露出している鋳鉄の場合には, 処理時の熱応力による割れ, 改質 ) 現在, 比較的適切な方法として元素拡散浸透法が推奨され, 中で 層と基地との密着性が問題となっている3 . )が中心 的である さ らに表面焼 入 れ, プラ ズ マ 溶 射, 金属 拡 散浸透 な どが注 目さ れて も ボライ ディ ン グ処理5 . ) しか しこ れらの 諸方法 は, 複雑 な装 置 と厳 しい保守 管 理が必 要 である の で製 品のコス ト高 が避 けら れ いる2 .. ない. そこで本研究では, 切削工具, 金型などの切削性, 耐久性を向上させるための放電硬化法を鋳鉄の表 面改質に試み, 新たな表面改質法の確立の可能性を検討した. 6 放電硬化 装置 に は種々 ある が, スイ ス のユ ニツ ー ル社 の ペネ トロ ン装 置 が 最 も性能 が高 い とさ れて いる) .. それは, この装置は, 新しい考えから確立された放電硬化法であって, 従来の方法と顕著に異なる点は, 例 え ば, 放電点 の 温度 が, 25,00OK にも及 ぶこ と である. こ れ によ っ て 迅速 確 実 に, 被 処理物表 面 に高硬度 の 拡散層 が生成さ れる こ とが, 工 業 的実験 にお いて も認め られて いる.. 本研究では, 片状黒鉛鋳鉄(FC250級) に上記装置で表面硬化を試みた. そして種々の温度で恒温加熱に よる耐熱性並びに室温における耐摩耗性を調べた.さらに硬化層(皮膜)と基地の拡散層 を硬さ測定とEPMA 分析を行って皮膜の性質を調べ, 放電硬化法によって鋳鉄に付加価値が付与できるかについて検討 した. 2. 実. 2 ー1. 方. 験. 法. 放電硬化装置. 図1は, 放電硬化装置の回路図である. 電極と被加工 物 はコ ンデ ンサーC に接続さ れ, コ ンデンサ ー は抵 抗 R. . を通じて直流電源に接続されている. 電極は電磁気的に 振動し, 被加工物との接触を繰返し断続して火花放電を. 丁. 生じさせる. 一般に電極物質には高硬度の金属炭化物が 用いられ, これが放電現象によって, 被加工物の局部を. . 電 源. 」 i 被加工物ー1(-). 放電硬化装置の回路図. 図1. 1 ′r 1 」ー 〜 「 r」1」 jJE」; FI. , , , 」 , L r い ” 、ド \. .・ - , - \ →” \. ノ ▲い さ ′ - き ・ノ′ へ . . . . r. . ~ ~ -. t . - ′.. . 図2. -. .. ぎ. . も. 、 . . ‘. .. - . 希 ← ; ~4 二 一 デ キ - ~ 一 ” ” {”. . + . 筆 メ. . ー ー もぎ ト も. 1 1 L÷÷. ;,. 放電硬化装置 図3. (ペネトロン装置) (38). 乾式 ブラスト装置. .
(4) . 放電硬化した片状黒鉛鋳鉄の耐熱, 耐摩耗特性. 3 9. イオン化し, 大気中の酸素, 炭酸ガスその他酸化性ガスの反応しない雰囲気を作り 同時に著しい高温度に , } よって, 電極物質は被加工物表面層に拡散し, 移行する6 . 本実験の放電硬化は,( 1 )実情に添った容易な操作 で適用できる装置 ( 2 )確実な耐久性 に関する効果 ( 3 ) 種々の応用物について基本的な処理条件が容易に得られること等を考慮して図2に示したユニツール社のペ ネトロン装置 (タイ プ2 020 ) (科研費で購入) を選択した. ‐そ して電 極振 動 数10OH 本実 験 による 放電 硬化 は, 電圧 11OV zで電極棒を付けた振動機を手に持って鋳 鉄 試験片 の 表面 に行 っ た. 電極 棒 は, WC 系 で寸法 は,1.5×1‐5×50 mm である 又化学 組成 は W :86 93 , . . , Co 4 5 C 8 7 F :0 1 5 % であ た 放電皮 目標 e 膜 厚 おおよ は そ2 m 0 と した a s s こ れに は種々 っ . . , ‐ , . ”m , . 2 の予備 実 験 を 行 っ た結 果, 単位 面 積( cm )当り 2 mi n の放電 で達 せ られた. そ の後 図3 に示 した 乾式 ブラス ト装 置(ウ ルサ グ 社 製 サ ン ドマ スタ ーType55S; 科研費 で購 入)で軽く 研摩 する と厚さ がお およ そ 15 m に ”. なった. なお, 放電硬化を行う前に試料表面はエメリー紙で# 500 ま で研摩 して ア ルコ 」 ル洗 浄 した , . 2 ー2. 実験試料. 実験に用いた片状黒鉛鋳鉄の素材, 引張試験片, 酸化試験片及び摩耗試験片を図4に示した 各試験片は . 素 材の 中心部 か ら機械 加工 により 製 作 した. そ して 酸 化試 験片 は全 面 に 摩耗 試 験片 は 10×25×60 mm の , ,. 一面のみに放電硬化を行った. 試料の化学組成と諸性質を表1に示した. 顕微鏡組織は, 図5 に示 したよう に片 状黒 鉛 とパ 」ライ トと微 量 の フ ェ ライ トか らな っ て いる 上 部 の 白色 帯 状 組織 が放電皮 膜 である . . 2 ー3. 耐熱性試験. 放電硬化した片状黒鉛鋳鉄は, 図6に示した熱サイ クルで耐熱性試験を行った 加熱雰囲気は静止空気中 . で, 試料 を磁 製皿 にのせ室 温のマ ッ フ ル炉 ( 250×250×300 mm, 発熱 体 SiC, 電 気容量 20kw) に挿入 して. 指定の温度, すなわち 773K, 973K 及 び 1173K ま で加 熱 した. 加 熱速度 はおおよ そ 8×10-2K/s であ っ た . そして図に示した時間恒温加熱した後,57 3K ま で炉冷却 した. そ の 後 レ ンガ ボ ッ クス に移 し, 室 温ま で冷 却 して重量の測定と顕微鏡観察を行った.. 250. 素. 材 化. 耐熱性試験片. 60. lo 摩耗試験片. 図4 片状黒鉛鋳鉄の素材と各試験片 (39). 成、 mass %. G -C. Si. 肋. P. S. 3 .31. 2 ‐89. 1 .92. 0 ‐52. 0 ‐029. 0 .016. 諸. 引張試験片. 組. T .C. 95. 日. 学. 性. 質. 引張強さ Mp ( ) a. 伸び ( ) %. ブ リ ネル硬さ ( 1 0 / 30 0 0 ). 3 αg / ) m. 2 6 0. 3 .3. 1 85. 7 .08. 密度.
(5) . 諭. 相馬. 40. 7 7 3K , 1173K , 973K. L こ - - 一坪 “杷 さ. 炉 齢 8xlo‐ZK/s. ( レ ガ箱 ) ン. 57 3K E -. き. . 図5. 2 ー4. ↑試料挿入. . 加熱時間. 図6. 片状黒鉛鋳鉄の鋳造のままと皮膜組織. 耐熱性試験の熱サイクル. 摩耗試験. 摩耗 試験 は, 大 越式 迅速摩 耗 試験 機 で行 っ た. 試 験条件 は, 摩 擦 距 離200 m, 摩 擦速度 0‐1 , 3‐6 ,2‐0 ,0‐9 )を使用 した. なお, 相 手 材 と して SKD-11(HRC60 m/s , そ して最 終荷 重 は, 21N, 31N, 62N で行 っ た. /12r によ っ て求 めた. こ こ で B は, 相手リング材の厚さで本実験では3 摩 耗 量 は, 体積摩耗 量 W =Bb3 mm, r は半径 で15 mm, b は摩耗痕幅で, 実験後測定して求めた. 2 ー5. ス クラ ッ チ 試験. 皮膜 の 密着性 を評 価するた め に, スク ラ ッ チ試 験 をオ リ エ ンタ ルエ ンヂニアリ ング社の御協力 を得て 行 っ た が, 皮膜 厚さ 10”m 以 下, 表 面 粗さ がlos 以 下 の条 件 を満た して いないた め 実験 は不可 能 であ っ た. 3. 実. 験. 結. 果. 図7 は, 図5の 白色 帯 状組織 を EPMA 線 分析 した 結 果 である. 皮 膜 の 組 成 は, W : お お よそ 25%, C: 2 %, Fe:60%, Co: 4% か らなる の で鉄複炭化 物 と考 えられる と とも に非 常 に硬 い 組織 と推 察さ れる. そ こ で硬さ の測定 を行 っ た. 図8 がそ の結果 で, 試 料の 端 か ら中心部 に渡 るマイ ク ロ ビ ッ カ ース 硬さ の分布 曲 線 を示 して いる. 試料の 端の 白色 組織 の HV は,1000 にも 達 した. そ して そ れより 内部 は連続 的に減少 して 30”m 付 近 か ら. 基地の硬さ HV=300 に な っ た. 図9 は, 耐熱性試験結果で, 加熱時間に対する各温度での重量増加割合を示した. 773K 恒 温 加熱 において, 被 覆 な し ( ed) 場合 は, ほ ぼ連 続 的 に重 量 が増 加 して, 20h で4‐4× non coat 2% に達 した こ れに対 して 被覆 あり ( ) 場合 は, 加 熱lh では noncoat ed とほと ん ど同 じであ っ 10- coated . た が, 5h ま で は増 加傾 向 はほ とん ど見 ら れなか っ た.loh 以上 では僅 か に増 加傾 向 に転 じた が,20h 加熱 後 の 重量 は, noncoat ed のお およ そ70% であ っ た. ed の 973 K の noncoa ted の 場合 は,加 熱 時間 ととも に放物線 を描 いて重 量 が増 加 した.こ れに対 して coat. 場合は著しく 重量増加が抑制され, 20h 加熱後 では noncoated のお およ そ30% であ っ た. 1173K の non coat ed の場合 も973K に類似 した重 量増 加傾 向 を描 い た. こ れ に 対 して coated の 場 合 は ed のお およそ 30% であ っ loh ま でほ とん ど重量 の増 加 が見 ら れなか っ た.そ して 20h 後の重量 は,noncoat (40).
(6) . . 放電硬化した片状黒鉛鋳鉄の耐熱, 耐摩耗特性 0 5 節 倦 0 5 0 ヂ ご′“ 3 2 1. ・. 、 o …. …. ;. r. 1 」. ぷU ・u 0 が. 0. ぎ 注. ー L- 」 c. ぞ / \/ !. ヒ 層の硬さ だ. ‐-” ーー・ ・ 、ー. …. 形 L. ブ. i. i. 「. が dU ポ ーの3 0 6. r. 0 6. ー ド 蕃ミ&? ぎ. i r ・ ・ ・ ー 、▼ r▼・ ー rV L - 1. !. 6 4 2 0 2 1 0 0 0 0 2 4. 1 1 , ~. 1 「. 1 ‐ i E‐. 基地の硬さ‐. 1 ト,. 畔ー. -. ′. ,. ( ):被覆なし d (n te ) oncoa 一 ●:被覆あり (coate d). 浜. く 三. 噺. 6. 1 17 3. . . も. 加. 熱. 時. ”m. 放電硬化した鋳鉄の. 10〇. . . . 一. 80. 豪 雪. ′. /. 10. 01 3 5. ム○. マイ ク ロ ビ ッ カ ー ス 硬 さ 分 布. 973K. 20. 端 か らの 距 離、. 放電硬化膜の EPMA 線分析. 10. 1.. ″W. l. もぎ. 宰 蓋 「さ 1. o o. 図8 図7. 0 \ 。 ○. -. ☆ 500 …. ー. !. w i. … …. 1oo. FC 250. :. --- ” - -一皿十一◆. ; ---, 一 ‐- - - - か‐-. 41. 15. 20. l. 間、 h. h 加. 図9 耐熱性試験結果. 熱. lo. h. 時. 間、. 20. h. h. 図lo 放電硬化による重量減少割合. た.. 図10 は,. non coat ed に 対 し て coated した場合の重量減少割合を示した棒グラフである. .. 773K の場 合, lh の減 少割 合 がお およ そ 10% である が 加熱 時 間 ととも に増 大 して 20h で はおおよ そ , , 30% にな っ た. 973K の場 合 は, 加 熱初期 の50% か ら加熱 時 間 と共 に僅 か に増 加 して 20h では70% に達 した 一 方1173 , .. K の場合は加熱初期の減少量がおおよそ94%と著しく大きく, この傾向がl oh ま で続 いた が20h で は70% に減少した. 又, 減少割合は, 高温加熱ほど大きいのが注目される . 1は,77 図1 3K で20h時間恒温加熱した後の試料の端から中心部に渡る連続顕微鏡組織である noncoat‐ . (41).
(7) . . 相馬 …. 42. 詞 戸. ed した場合 ed 及 び coat ed 共 に20h 加熱 後の試 料の端 に は殆 ど酸化 の影響 が 見 ら れ なか っ た. さ ら に coat に は皮膜 の多く が残 存 して いた. 図12 は,973K の場合 である が,noncoat ed の 元の 試料 端より 外側 に はス ケー ル が形成さ れ, 端 に近 い内. ) そしてこの影響は, 内部に向かって次第に減少するが, 中心部付 部には著しい酸化, 脱炭の影響が生じた7 . パ 近ま で見 られた. 又 ーライ トの大部 分 は分 解傾 向であ っ た. 一 方, coat ed した場合, 外側にはスケ」ルが 形成さ れな か っ た. 又 内部 の変 質層 厚さ 及 びその度 合 は non coated より少なく耐熱性が向上したことが理 解 できる. なお, 内部 の 基地 はほ とん どフ ェ ライ ト化 した. 図13 は, 1173K の場 合 である が, noncoat ed の元 の試 料端 より 外側 に形成 さ れたス ケ ール, 内部 の黒 鉛 周 辺の 酸化, 基地 の脱炭 が ほと ん ど中心部 にま で及 ん でいる こ とが認 め ら れる. こ れに対 して, coated した 場 合 はス ケ ー ルの 厚さ が おおよ そ1/5 に減少, 又 内部 の黒 鉛周 辺の 酸 化 の 影響 の度 合 は non coated より少 なく 中心部 ま で は達 して いない こ とが認 め ら れる. なお, 基地 は完全 にフ ェ ライ ト化 した. 図14 は, coat ed 試料 を1173K で20h 恒 温加熱 した 後, 外側 の皮膜 を線分 析 した 結果 である.. 図7の加熱始めに比較する と,皮膜の主要組成である W,Co が全く 消 失 した. 代 っ て Siと Fe の酸化物 の 形成が著しく, 皮膜の剥離による耐熱性の劣化が明瞭に認められた. 図15 , 大越式迅速摩耗試験機で行った摩耗試験結果である. 最 終荷 重21N で noncoat ed の摩耗 傾 向 は, 摩 擦速 度 0‐9m/s ま で増 大 して 減 少 した が, 1‐9 m. から著. しく 増 大 した. こ れに対 して coated の 場 合 は,0‐9m/s ま で僅 か に増 大 した 後 は, ほ とん ど変化 が 見 られな. ま ▲. ー ▲‐‐‐t ル・ き 壷. .. 端被覆なし ( noncoated) 中 心 部. 嬉 憾‐ 菟 . ・ 、 . ‐ ・ ‐ . t紘 ′w i. - -. 中心部. 被 覆 な し (noncoated). 端. . - ‐蔓. . 霊. ‐- ‘ ・. . i = ,‐ E. .. ・ ‐、 …. 図11 恒温加熱後の連続顕微鏡組織. 10唾‘ ≦m. 被 覆 あ り (coated). 被覆 あり ( fm coated) 10豊‘. ) 97 3K 20h 図12 恒温加熱後の連続顕微鏡組織 (. (773K-20h). 鞭灘灘 鴎灘蟻 ぎ灘 駿謡 き講塁 騒 じ 端. 被 覆 な し (noncoated). 中当 部. 蹟 簾麗閣議認璽鍬 臓鰯 圏 霧瓢 被覆 あり ( coated). ) 1 173K-20h 図13 恒温加熱後の連続顕微鏡組織 ( (42). 10豊三m.
(8) . . 放電硬化した片状黒鉛鋳鉄の耐熱, 耐摩耗特性. 43. ー 0 .5. 1. ○.ム - 0‐2 」. i. T. 2 1 N /ノ. ‐ 最終 荷重. /. -. 1. ト 、、. 二 / ー. / 1 / /. 0‐I. 7. ー. . ご. 最終 荷重. -. 1 /1 \ \ ー 、 0 : 被覆な し. 日. 櫛J. r. ご. セ た三 1 ヒ ー・. 十一 」 v V. H. ー- ◆ Fe -二 ‐ i . . , 、 「. i E * . 二. レノ. , V ‐. l一 ‐ r r l l‐ 試 聴 IH H I - M ” ÷. 靴↓. -. : 1 重 } 行 E 紬 翻 ー 躍 」れ 皿 コ :. ー0‐▼. ー. 1 : : 1. L」 . ‐▼.‐ ・ ・ ー・,Ti - ^ ^′ . ・▼ . ・ ‘ V - -. ー. 罰 --,-●W. . 1,圭 = .! = - 11-・ ー- --■ = = . . - - - -上1工J -! ‐ - f 1 TT 一 i1‐ 1 1「 二口: 二 二す ,↓J r ,. 1. 最終荷重 6 2 P 1 /ー. \ ℃. ● : 被覆あり (coated). 0 0 .0 1 . 摩. L. 一. /. W%L1 1… , ‐ Q) %二 半 T. 31 N. (non coate ・ d). ,/. 一. 豊. , ▲ 5 1 - 1 一 ト血;. 1 i 1 ・ ‐Lニ . ‐ . Lr ▼ IE. 十」 “. E :圧= 7. ー. 無. 山 川 鼻丁. 幸 離. ‐ 」. 咽. 』 f l キ F. = 00 ”m --一半. ▼. .‐ 1 」 - -. い ”. Fe%. 井. - ”ー. ^ =vー. 0%. 一- ・ 1, - ー . 1 人. 擦. L - - 2. 0 3 .0 4 .0 度、. 速. m/s. 図1 5 大越式迅速摩耗試験結果. 図14 1173K-20h恒温加熱後 の. 酸化皮膜EPMA線分析 か っ た. そ し て non coa t ed の場合 よ り平均 して 80%. も摩耗量が減少した. 最 終 荷 重 31N の non coated の 場 合 は, 21 N よ り. 後 は,3‐6 m/s ま で減 少 した. これ に対 して coat ed す る と著 しい 耐摩耗 性 が生 じ, 1.9 m/s で は98% も摩耗. 量が減少した. 最終荷重6 2N の場合は, 最終荷重31N に類似した 曲 線 を描 いた. ま た coat ed する と 著 しい 耐 摩 耗 性 が 生 じ, 特 に1‐9m/s では95% も摩 耗量 が減少 した . 図16 は,noncoated に 対 し て coated した場合の摩 耗 量 を示 した 棒 グラ フ である . 最 終荷 重21N の 場 合, 摩 擦 速 度 0‐9m/s の 場 合 の. 耗量が減少し, 驚異的耐摩耗性を示した.. 31N. 最終街 弔. 62N. 40 20. ー0 loo 80 60 40. 0 .l. 摩耗割合はおおよそ50%であるが, 摩擦速度が増大す る と減 少 して, 3‐6 m/s で は3%, す なわち 9 7%も摩. 最終荷 弔. .( ℃三 客 U g 口\ ℃①な oU) 印 扉 S 咽 壊 豊. が1‐9 m/s で著 しい摩 耗 が生 じ 最大 を示 した そ の , .. 21N. 沢. 摩耗量が増大すると共に異なった摩耗曲線を描いた . すなわち 0‐lm/s と0‐9 m/s の 摩 耗 量 は ほ ぼ等 し い. 最終荷 重 too. 摩 図 16. 擦. o .9. 速. 2 .0. 度,. 3 .6. m/s. 被 覆 な し (noncoated) に 対 す る. 被覆あり ( ) 摩耗量の割合 t coa ed (43).
(9) . 相馬 ド. 44. 諭 戸. 最 終荷 重31N-摩擦速 度 0‐lm/s と0‐9 m/s の場 合の摩耗 割 合 は, おおよ そ20% である が,1‐9 m/s の 場. 8%も摩耗量が減少したことが分かる. 合 は2% である こ とか ら9 最終荷重62N の場合は摩擦速度とともに高荷重にもかかわらず摩耗割合が減少, すなわち耐摩耗性が増 大する 傾 向 が生 じた とく に最 終荷 重31N の場 合 と同 じく 1‐9 m の摩耗割合は, 5%と著しく少なく, 放 .. 電硬化による耐摩耗性向上の効果が明かに認められた. 察. 4. 考. 鋳鉄の表面改質は, 黒鉛組織の存在によって被覆層と基地の密着性が悪く満足できる改質が比較的困難で ) そこで著者は, 放電硬化法を WC を電極物質として片状黒鉛鋳鉄に試みた. その結果皮 あるとされている3 . 一 膜が完全に均 ではなく, また黒鉛組織の表面には付着しなかった. しかし皮膜の付着性が比較的良く耐熱, 耐摩耗性向上に寄与できることが分かった. これは, 皮膜の付着は単に試料表面にのるのではなく, 火花放 電中に電極物質が試料内部へ粒界拡散することによって表面皮膜の付着力が増すためであることが, 組織観 察では判明しなかったが, 皮膜と基地の硬さ変化から理解できた. すなわち, 表面の著しく硬い皮膜より内 側の基地の硬さはただちに素材と同じになるのではなく, 連続的に低下して基地の硬さに達する結果が得ら れた こ とか ら判 明 できた. が この値 は極 微量 773 K で20h 恒温加熱 後, non coated は coated よ り0 .011g だ け重量 が大き か っ た , ed に対 す る と考 えら れる の で両 者 の 受 けた 雰 囲 気 の 影響 は ほ と ん ど同 じと考 え ら れる. しか し non coat によ る耐 熱 ed の割 合 は70%, す なわち 重 量 は,30%減 少 した の で, や はり低 温加 熱 によ っ て も 放電 硬化 coat 性 向上 が顕 著 になる こ とが分 か っ た. こ れ は, 20h 後 にも皮膜 の 付着 が 明 瞭 であ っ た こ とか ら, この温度の 6 /K) と皮膜 (熱膨張係数おおよそ4 ×1『6/K) の熱 膨 張差 によ 2×1 0- 加熱では母材 (熱膨張係数おおよそ1. る内部応力 が生じても皮膜が硬く基地組織との密着性が良好なので皮膜の破壊, 剥離がなく, 酸化の侵入を } そ して さ ら に長 時 間 の 加 熱 に よ っ て この 効 果 が よ り 明 か に なる と推 察さ れ 抑 制 した 結 果 と考 え られる3 , . た.. ed の 重量差 は著 しく 増 大, す なわち coated に よ る 973K 恒温加 熱の場 合, 加 熱 と共 に noncoated と coat 著 しい耐熱性 向上 が生 じた.20h 加熱後 に は,皮 膜 の残 存も なく な っ た が,雰 囲気の 影響 の度 合 は noncoated. より著しく少く, 70%も重量が減少した. これは, 温度が高くなり雰囲気の影響も強く, また皮膜と母材の 熱膨張差が増大はしたが, 硬く耐熱的な皮膜の剥離が急激に生じるのではなく, 徐々に進行した結果と考え ら れる.. 以上のことから変態点以下の恒温加熱においては, 放電硬化 による効果が極めて顕著で, 鋳鉄の耐熱性が 特 に向上す る こ とが明 か にな っ た.. 0h後には著しい雰囲気の影響が両試料に見られたが, やはり放電硬化によ っ 1173K 恒温加熱において,2 0%も酸化量が減少した. ed のお およ そ30%, す なわち 7 て その度 合 が抑 制さ れ, coat ed の重 量 は noncoat ed の 平均 わ ずか3 % という 驚 異 的耐 また, loh ま での耐熱性 が著 しく, ほ と ん ど重 量増 加が なく, noncoat. 熱性を示した. これらの結果は, やはり上述の二つの温度の恒温加熱の場合と同じく, 硬く耐熱的な皮膜に よると考えられる. しかしこの最高温度の場合には, 皮膜の剥離, 脱落が長時間加熱により激しく生じるの で, 長時間加熱では耐熱性は消失することを実用に際 しては考慮する必要があると考えられる. 放電硬化による耐摩耗 生を大越式迅速摩耗試験機で調べたが, 全体的に著しく摩耗量が減少した. すなわ ed の摩 耗 曲線 は, 摩 擦速 度 0.9m/sまで増大 した後, 減少と再度増大 ち 最 終荷 重21N の場 合 noncoat , dの 一 向であ が生 じる 般 的な傾 っ た. こ れに対 して coated した 場 合,0‐9 m/s にお ける 摩耗 量 は,noncoate ,. (44).
(10) . 放電硬化した片状黒鉛鋳鉄の耐熱 ゴ ・- ・ハハ ご 、, - 、′ . ,、, 口 ,、 , 耐摩耗特性. 45. 20%, す なわち 80%も摩耗 量 が減 少 した. その 後, わ ずか に増 大 した が, noncoat ed に対 して 平均 80% も 減 少 した. 特に摩 擦速 度 0‐lm/s を除く とお およ そ 90% にも 達 した. こ れらの著 しい 耐摩 耗 性 は, や はり 硬 い皮 膜 の 形成 による こ とが容 易 に理 解 できる. 最 終荷 重 が31N,62N となる に した が っ て, 摩 耗 量 が増 大 した が類似 した 曲線 を描 いた. す なわち, 摩 擦 速 度 1.9 m. ま での増 加 はわ ずか である が, 1.9m/ s で著 しく 増 大 して減 少 した. 摩耗 傾 向が 著 しく なる の. ) は, 機械的摩耗でそれ以前は酸化摩耗, その後は溶融摩耗とされている8 . これに対して放電硬化した摩耗曲 線 は, 摩 擦速 度 と共 に ほ ぼ直 線 的で, しかも noncoated より著しく摩耗量が減少した すなわち 0.l m/s と . 0.9 m/s の低速 側 で は平 均80%, 高速側 では90%以上 であ っ た. こ の原 因 は, や はり 硬 い皮膜 によ る もの で ,. 摩耗機構は, 機械摩耗のみで, 酸化や溶融摩耗は生じなかったと考えられる . 5. ま. と. め. FC2 50級の片状黒鉛鋳鉄の耐熱的. , 耐摩耗的付加価値を高めるために WC を電極物質として放電硬化を 行い, 空気中で恒温加熱による耐熱性試験と摩耗試験を行った. 得られた結果をまとめると次ぎのようにな る.. 1) 鋳 鉄の表面 に単 位面 積当 り 2mi n の放電 硬化 を行う とおおよ そ 20〆m の皮膜 が得 られた. しか し, 黒 鉛 の上 に は形成さ れ なか っ た. 2) 皮膜 の 最高硬さ は, HV=1000 であ っ た そ して 内部 に向か っ て連続 的 に硬さ が低 下 して 30 m 付 近 〆 . ,. で基地硬さ HV=300 に達した. このことから電極物質の粒界拡散 によって皮膜の耐剥離性増大が理解さ れた.. 3) 773K 恒 温加熱 に お いて noncoated と coated に は殆 ど酸 化 の影響 が見 られ なか っ た が, 後者 は 前者 , より約30%重量が少なかった. これは硬く撤密な皮膜によってわずかだが耐熱性が向上 したことを示す . 4) 973K 加熱 において は, 放電硬化 によ っ て 著 しく 耐熱 性 が 増大 した す なわち 加熱 と共 に noncoated の . 重量増 加 が著 しい の に対 して coat ed の non coat ed に対 する重量 割 合 は平 均 して 30%, す な わち 70% も. 重量が減少した. また, 試料の外側に酸化物の形成が生じなかったと共に内部の変質層の厚さが減少した . 5) 1173K 加 熱 において も 放電硬化 によ っ て 著 しい 耐熱 性 が生 じる こ とが明 か にな っ た す なわち 耐熱 性 の . 傾 向 は, 973K の場 合 に類似 して いる が, 高 温 にも かかわ ら ずloh まで重量の増加が ごくわずか すなわ , ち non coated に対 する重 量減 少量 は90%以 上 であ っ た 一 方 20h では70% であ っ た なお 973K と , . , . とも に20h 後 には皮膜 は完 全 に剥 離 して, これ以 上 の加 熱 では材 質の 急速 な劣化 が推察さ れた .. 6) 放電硬化した鋳鉄の耐摩耗性は, 著しく増大した.すなわち最終荷重21N においては各摩擦速度の摩耗 量 は被覆 しない場 合 の平 均 お お よ そ 20%, す な わち 8 0%も摩耗量が減少し, 摩擦速度0‐ lm/ sを除くと 90% に な っ た. 7) 最 終荷 重 31N と62N で は, 摩 擦速度 0.l m/s と0.9m/s の低速 側 では 平均80% 高速 側 では90%以 , ,. 上摩耗量が減少した. 8) FC2 50級の片状黒鉛鋳鉄にペネトロン装置による放電硬化とサンドブラストによる軽研摩を行うと 著 ,. しく耐熱, 耐摩耗性が増大することが判明し, 工業的応用の可能性が極めて高いことが理解できた . 本研究は, 平成7年度文部省科学研究費補助金 (研究種目名一般研究( ) により行われました. 当研究に C ) 補助金を賜われた文部省殿, 機器の使用に対して丁寧なご指導をいただきましたやさか通商の皆様並びに事 務関係の実務に支援をいただきました皆様に心から感謝の意を表します . (45).
(11) . 相馬. 46. 詞 献. 文. ), 6月, 152 1989 1) 石川量大ら:熱処理, 29 ( 1990 ) 2) 中山久彦:鋳鍛造と熱処理, ( , 5, 33 ), 5, 437 1991 3) 池永明ら:鋳物, 63 ( 1998 ), 2, 61 4) 山田俊宏:鋳物, 60 ( ), 3, 3 1990 5) 堀江賠:鋳鍛造と熱処理, ( ), 1, 25 1972 6) 小川喜代 一: 関東学院大学工学部研究報告, 16 ( ) 1977 7) 渡辺融ら:鋳物, 49 ( , 1, 28 ), 112 1975 8) 加山延太郎:鋳鉄の材質 (コ ロナ社) ,(. (4 6).
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