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児童のメタ認知能力育成を柱とした学級経営とその評価 : 振り返りの効果的な活用を通して

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Academic year: 2021

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(1)Title. 児童のメタ認知能力育成を柱とした学級経営とその評価 : 振り返りの効 果的な活用を通して. Author(s). 関口, 祐太郎; 近藤, 逸郎; 森, 健一郎. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 68(2): 641-652. Issue Date. 2018-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/9664. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第68巻 第2号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 68. No.2. 平 成 30 年 2 月 February, 2018. 児童のメタ認知能力育成を柱とした学級経営とその評価 ― 振り返りの効果的な活用を通して ―. 関口祐太郎・近藤 逸郎*・森 健一郎* 北海道教育庁上川教育局(平成27年度教職大学院修了生) *. 北海道教育大学釧路校. A Case of Class Management and Assessment Based on Metacognition ― Through Effective Use of Reflection ―. SEKIGUCHI Yutaro, KONDO Itsuro* and MORI Kenichiro* Kamikawa Department of Education, Hokkaido prefectural Board of Education *. Department of Education, Kushiro Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 平成29年3月に告示された新学習指導要領に示されている観点を踏まえ,児童のメタ認知能 力育成と自己肯定感の向上を柱とした学級経営を構想し,学校行事の場面を重点とした実践を おこなった。学校行事の指導に際しては,自己の振り返りの場面を意図的に設定し,メタ認知 の能力育成を志向した。振り返りの文章をテキストマイニングによって分析したところ,児童 が自分自身を客観的に見つめようとする傾向が読み取れた。また,アンケート調査の結果から も同様の傾向が読み取れた。心理尺度のQ-Uの結果からは,1)他者から認められる機会が 増えていること,2)自己肯定感が高まっていること,3)学級に自分の居場所があると感じ ている児童が増えていること,以上3点を読み取ることでできた。このことから,行事指導に おける振り返りの適切な活用は,児童のメタ認知能力育成と自己肯定感の向上に効果的である ことが確認できた。. Ⅰ.はじめに. から特に教育分野での変革が求められている。 この流れを受け,次期学習指導要領(平成29年. 21世紀になり,国際社会のグローバル化がさら. 3月告示)では,教育課程を三つの資質・能力の. に進行している。日本においては,将来にわたる. 観点(「知っていること・何ができるか」,「知っ. 持続可能な社会の構築にむけて,人材育成の観点. ていること・できることをどう使うか」,「どのよ. 641.

(3) 関口祐太郎・近藤 逸郎・森 健一郎. うに社会・世界と関わり,よりよい人生を送る. 動を通して身に付けていくのであり,友達と遊び,. か」 )で構造化している。これらのうち,「どのよ. 衝突し,折り合いを付ける体験が重要4)」であり,. うに社会・世界と関わり,よりよい人生を送るか」. 「自覚化は小学校の時期に対してかなり完成度が. 1). については,道徳科 との評価との関わりから,. 高いもの」5)となることが述べられている。. 以下の2点が特に重視されている2)。. 本研究では,これらを根拠とし,メタ認知能力. ・主体的に学習に取り組む態度も含めた学びに向. を「学習者が自らの思考や知識を客観的に分析し,. かう力や,自己の感情や行動を統制する能力,. コントロールし,実践する力」であると定義し,. 自らの思考のプロセス等を客観的に捉える力な. 実践を進めることとした。具体的には「振り返り」. ど,いわゆる「メタ認知」に関するもの. を適切なタイミングで実施し,児童のメタ認知力. ・多様性を尊重する態度と互いのよさを生かして 協働する力,持続可能な社会づくりに向けた態. を高め,その結果として自己肯定感が喚起される ような実践を志向した。. 度,リーダーシップやチームワーク,感性,優 2.研究の方法. しさや思いやりなど,人間性等に関するもの これらを受けて,「どのように社会・世界と関. 本研究では,学級経営における「児童の振り返. わり,よりよい人生を送るか」という観点を重点. り」を柱とした学級経営を進めるために,以下の. に,学級経営,特に行事の指導に力を入れたいと. 3つの視点で実践を行うこととした。. 考えた。そして,この観点を具体的に評価するた. ①学校生活において,児童が自己を振り返ること. めに,特に児童のメタ認知能力に着目し,実践研 究を進めたいと考えた。学級経営,特に行事指導 を「メタ認知能力の育成」の場と捉えた。本稿で は,この考えに基づいておこなった学級経営の実. により,児童のメタ認知能力が向上する。 ②メタ認知能力が高まることで,児童の自己肯定 感が高まる。 ③児童の自己肯定感が高まることで,教育課題の 解決へと向かうであろう。. 践とその評価について述べる。. Ⅱ.研究テーマ. Ⅲ.振り返りを取り入れた学級経営の実践. 1.研究テーマの背景. 1.実践の背景と概要. 日本におけるメタ認知の研究については,心理. A町立B小学校の第3学年で実践をおこなっ. 学の分野や,教育学の分野において,さまざまな. た。学校目標,学年目標,学級目標と対応した目. 立場からの研究が蓄積されており,その定義も立. 標設定と振り返りを実践の重点とした。当該学校. 場によって異なる部分がある。教育学の分野では,. や学年の目標などは,学校経営計画に記載されて. 主に教科指導の分野でのメタ認知研究が数多く報. おり,教職員が共通理解を図りつつ進められる体. 告されている。. 制ができていた。その詳細は次の通りである。. 今回の研究では,生徒指導の分野におけるメタ 認知に着目することとし,文部科学省(2011)の 『生徒指導提要』を参考資料とした。この資料で は, 「幼児期・児童期の知的発達の特徴」の文脈で, メタ認知を 「自覚化」と同様のものとして記述し, 「自己の認知現象についての知識やこれをモニター 3). すること,それに基づき行動を調整すること」. と定義している。そして,「これらは教育的な活. 642. 学校教育目標:よく考える子・あきらめない子・ たくましい子 当該 年度の重点:いい声・いい汗・いい笑顔 「やればできる」 重点課題:基礎学力の確実な定着~徹底・継続・ 深化 学年目標:「力を合わせて,進んで学ぶ子の育成」.

(4) 児童のメタ認知能力育成を柱とした学級経営とその評価. 学年の合言葉: 「3年生のなかま」. 把握することができる。. 学級目標: 「チャレンジ~友情・笑顔・優しさ」. Q-Uの結果から,学級への所属感にバラつき. 運動会の学級目標:「友情」~力を合わせて,最. があることが明らかとなった。そのため,他者か. 後まであきらめず,全力で. ら認められる場面や自己を振り返る機会を多く設 定し,自己肯定感を高める方策が必要であると考. B小学校では,学校教育目標「よく考える子・. えた。. あきらめない子・たくましい子」の実現にむけて, 今年度は「よく考える子」と「あきらめない子」. 3.運動会におけるメタ認知能力の育成. を重点目標として設定していた。. Q-Uの結果を活かし,目標に位置づけた振り. 第3学年では,学年目標を「力を合わせて,進. 返りを継続的に実施し,児童が達成感を得ること. んで学ぶ子の育成」とし,学級目標を児童との共. ができる機会を増やすことにした。そこで,運動. 通のスローガンを「チャレンジ~友情・笑顔・優. 会にむけた取組では,運動会の学級目標を「友情」. しさ」と設定した。日常の学習や生活等において. と設定,力を合わせて,最後まであきらめずに,. も,これらの目標達成を念頭に,学級経営を進め. 全力で取り組むことを学級全体で共通理解を図っ. ていた。. た。さらに,毎日の練習後には,目標に対して,. 本研究においては,目標と正対した振り返りを. 自分のがんばりやよかったところを振り返った。. 効果的に行うために,特別活動における振り返り. 運動会終了後には,「運動会練習や運動会を通. とその効果について検証を行った。. してよかったところ」と「次の行事にむけてクラ スでがんばるところ」を児童自身振り返り,ワー. 2.実態把握. クシートに記入した。. B小学校は,本研究時,各学年2学級の学校で. このワークシート内における児童の記述を基. あった。この小学校では,2学年から3学年へと. に,児童の達成感と次の行事への意欲の分析を. 進級する際,学級編制を行っている。そのため,. 行った。分析においては,「テキスト型データの. 2学年時に仲の良かった児童や休み時間に共に遊. 計量的分析」 (樋口,2004)による共起ネットワー. んでいた児童が,これまでとは異なる2つの学級. ク図を用いた。共起ネットワーク図とは,単語同. に分かれてしまった現状がある。そのため,4月・. 士の共起の度合いを二次元に配置したもので,共. 5月は,児童の実態把握のため,家庭訪問とQ-. 起している関係にあるものが線で結ばれている。. U6)アンケート(河村,2006)を全校で実施した。. この共起ネットワーク図では,同じパターンの共. 「楽しい学校生活を送るためのアンケートQ-. 起が相対的に多いものは,太い線で描かれる。こ. U」とは,学校生活意欲と学級満足度の2つを測. の共起ネットワーク図を作成すると,共起する相. 定する尺度を組み合わせたものである。測定の結. 手が多い単語,つまり,多くの文章表現を媒介す. 果から,個々の児童や学級集団の傾向を把握する. る単語を見いだすことができる。これにより,書. ことができるため,学級診断のアセスメントとし. かれている単語の種類やつながりが可視化でき,. て活用することができる。具体的には,以下の2. 学級全体の振り返りの大まかな傾向を捉えること. 点が可能となる。. が可能となる。. ①「友達にいやなことをされると感じるか(被侵 害得点) ・先生や友達に認められていると感じ. ①「運動会練習や運動会を通してよかったところ」. るか(承認得点)」から,児童の学級での充実. もっとも出現回数が多かった言葉は,「協力」. 度について把握することができる(図5参照)。. であった(表1)。さらに,他の言葉との関連を. ②友達や学習に児童が積極的に取り組んでいるか. 見ると,以下のようになった(図1)。. 643.

(5) 関口祐太郎・近藤 逸郎・森 健一郎. 表1 「運動会練習や運動会を通してよかったところ」に見られた語句(抜粋). 図1 語句同士の結びつき(運動会の振り返り). 644.

(6) 児童のメタ認知能力育成を柱とした学級経営とその評価. 協力という言葉が多く出現していることから,. とができる。. 運動会目標である『「友情」~力を合わせて,最. ②「次の行事にむけてクラスでがんばるところ」. 後まであきらめず,全力で』を児童一人一人が意. もっとも出現回数が多かった言葉は,「がんば. 識していたと言える。さらに,言葉と言葉それぞ. る」であった(表2)。さらに他の言葉との関連. れの結びつきを共起ネットワーク図から見ると,. を見ると,以下のようになった(図2)。. 「全力」 「友情」「大切」が一つのグループを形成. 運動会の振り返りを通して,次の行事への意識,. していることがわかる。そして,リレーを中心と. 特に「協力」「友情」 「大切」「音楽」の言葉の結. して,運動会練習,さらに応援といったさまざま. びつきが強くなっていることが明らかとなった。. な言葉が相互に関連し合っていることが読み取れ. 運動会での日常的な振り返りや練習を大切にする. る。また, 「もう少し」「力」「合わせる」といっ. といった経験を基に,次の行事にむけての意欲を. た3つの語句もグループを形成していた。このこ. 高めている結果であると言える。つまり,児童自. とは,目標「力を合わせて,最後まであきらめず,. 身が目標を意識して振り返ることで,次の行事,. 全力で」と正対した振り返りを続けることで,児. 日々の学習へと効果を及ぼすと考えた。さらに,. 童が自分自身と目標をつなげながら,客観的に自. 全校で実施している1学期末の振り返りアンケー. 分を見つめようとしていることの表れと考えるこ. ト(表3,表4)からも実態を捉えることができ. 表2 「次の行事にむけてクラスでがんばるところ」に見られた語句. 645.

(7) 関口祐太郎・近藤 逸郎・森 健一郎. 図2 語句同士の結びつき(次の行事にむけて). 表3 1学期末の振り返りアンケートの結果(学級). 表4 1学期末の振り返りアンケートの結果(学年全体). 646.

(8) 児童のメタ認知能力育成を柱とした学級経営とその評価. た。. では,一人一人に役があり,セリフや動きも必要. 1学期ふりかえりアンケートの結果から,「と. となる。さらに,同じ場面の児童同士,練習段階. てもがんばった・がんばった」の数値を見ると,. から協力し,高め合う姿を見ることができた。相. 特に運動会において,全員が「とてもがんばった」. 手の動き,セリフのタイミング,観客席に伝わる. と答えるなど,児童自身,達成感を味わうことが. 声を意識することなど,一人一人が一生懸命,集. できたと言える。. 中することが求められるのである。. B小学校の運動会は,2つの学級を赤組と白組. 学芸会終了後の振り返り(図3,図4)から,. に分け,紅白対抗で得点を競う。全校の総得点で. 多くの言葉の結びつきを見ることができる。特に,. は,白組の優勝であり,当該学級が所属する赤組. 「目標」「動き」「場面」という言葉の結びつきが. は準優勝であった。つまり,競技全体の得点で. 強くなっている。一人一人,目標に向かって取り. は,白組に敗れたのである。それにも関わらず,. 組んだ結果であると言える。また,振り返りの中. 当該学級の児童全員が「とてもがんばった」と答. に出現する言葉を見ると,1学期の運動会の時と. え,次の行事への意欲を高めている。. 比べ, 「成果」 「発揮」 「仲間」 「身振り」 「友達」 「思. このように, 勝利だけを目標にするのではなく,. い出」「時間」など,自分自身の学芸会練習から. 友情という運動会の目標と正対した取組,振り返. 本番までの努力や協力した姿勢など,自分自身を. りを実施することで,児童は自分自身を認知する. より客観的に振り返りながら,目標実現にむけて. ことができたと言える。自分の努力や目標達成の. 行動を意識的にコントロールしていたと思われる。. 状況,課題を捉え,判断し,行動へと移すことを. それは,1学期の運動会の時と比べて,2学期. 積み重ねることで,児童のメタ認知能力は向上す. は児童のメタ認知能力が向上していることを示唆. ると考える。. していると考えた。さらに,目標と正対した振り 返りにより,達成感を何度も味わうことで,児童. 4.学芸会におけるメタ認知能力の育成. の自己肯定感が高まっているのではないかと考え. 運動会での成果を基に,学芸会においても学級. た。そこで,11月に行ったQ-Uの結果を分析す. 全体で目標を設定した。学芸会の目標は「一人一. る。. 人,一生懸命,集中して取り組む」と設定し,学 芸会の演目である「劇」の練習に取り組んだ。劇. 図3 児童の振り返り. 647.

(9) 関口祐太郎・近藤 逸郎・森 健一郎. 図4 言葉と言葉の結びつき(学芸会ふりかえり). 5.児童の変容. なるリスクが高く,個別支援が必要と思われる児. ⑴ Q-Uによる児童の実態比較. 童」,要支援群は「学級生活不満足群の中で,い 7). 11月実施のQ-Uの結果は図5のようになった 。. じめの被害や不登校になる可能性が非常に高く,. この図において,学級生活満足群とは「学級内の. 早急な個別使用が必要な状態と思われる児童」を. 人間関係や,教師との人間関係が良好であり,学. 指している8)。. 校生活に意欲的に取り組んでいる状態の児童た. 当該学級では,児童全体の承認得点が上昇し,. ち」を指す。つまり,この領域にプロットされた. 学級生活不満足群,非承認群,侵害行為認知群に. 児童は,学級の生活に満足している可能性が高い. 位置している児童が減少していた。つまり,学級. ということになる。以下,非承認群とは「学級内. 生活満足群に位置している児童の割合が増加して. での人間関係のトラブルは少ないものの,周囲か. いることがわかる。これらのことから,以下の3. ら認められる経験が少なく,個別の支援が必要で. 点が明らかとなった。. あると考えられる児童たち」 ,侵害行為認知群と. ・他者から認められる機会が増えている。. は「学級内では認められているが,嫌なことをさ. ・自己肯定感が高まっている。. れている場合があるので,全体指導の中で対人関. ・学級に自分の居場所があると感じている児童が. 係についての個別支援が必要であると想定される. 増えている。. よう児童」 ,学級生活不満足群とは「学級の友人 から嫌なことをされたり,また友人から認められ. ⑵ 校内道徳アンケートの結果による児童の変容. る経験が少ないことが考えられるため,不登校に. 道徳アンケートから,2年生時のアンケートと. 648.

(10) 児童のメタ認知能力育成を柱とした学級経営とその評価. 図5 Q-Uアンケート結果. 比べ,ほぼすべての項目で改善傾向あるいは同程. 活動においても,目標達成にむけて意欲的に取り. 度という結果となった(図6)。特に, 「そう思う」. 組んだことが,「とてもがんばった」と答える児. と答えた割合では,基本的な生活習慣・自立心・. 童数が増えていることにつながっていると言える。. 自律性,善悪の判断,自尊感情,人とのかかわり・. このように,1学期の児童の実態と比較すると,. 規範意識,集団生活,地域や社会への興味・関心. 学級への所属感を持ち,自己肯定感が高まること. の項目で,数値が伸びている。. で,様々な課題や活動に向かって粘り強く取り組. これらの結果から,本学級の児童は,2年生の. む児童が増えていると言える。. 時と比べ, 「自尊感情をもちながら,善悪の判断 のもと,人と関わりながら行動できている」とい. ⑷ 児童の振り返りによる変容. うことを,自分自身で認知していると言える。. 児童は,家庭学習で学習内容の復習や日記に取. つまり,行事や各教科等において,①目標をも. り組んでいる。4月当初の振り返りの記述と比べ,. とに日々の活動を振り返ることが重要な役割を果. しだいに記述量が増え,自分自身を捉えている内. たしていること,②メタ認知能力が高まると,自. 容となるなど, 多くの変容が見られた (図7, 図8) 。. 尊感情が高まり,自立心・自律性,基本的な生活 習慣,人との関わりの数値も高まることが明らか となった。 ⑶ 振り返りアンケート結果による児童の変容 2学期末も,行事等に関する振り返りアンケー トを実施した。 各行事や活動に対し, 「がんばった」 と答えた児童よりも「とてもがんばった」と答え た児童の方が多い結果となった。マラソン記録会 や学芸会,音楽集会,さらには縦割り掃除や学級. 649.

(11) 関口祐太郎・近藤 逸郎・森 健一郎. 図6 校内道徳アンケート(上段:3年生時,下段:2年生時) 表5 2学期の振り返り結果. 650.

(12) 児童のメタ認知能力育成を柱とした学級経営とその評価. 図7 児童Dの家庭学習ノート(左:4月,右:7月). 図8 児童Eの振り返り(左:4月,右:11月). Ⅳ.考 察. 実践する力」であると定義し,実践を進めた。 学級経営においては,学校教育目標の実現にむ. 本研究では,メタ認知能力とは「学習者が自ら. けて,学年目標・学級目標を具体的に設定し,目. の思考や知識を客観的に分析し,コントロールし,. 標・学習活動・振り返りを継続して行うことで,. 651.

(13) 関口祐太郎・近藤 逸郎・森 健一郎. メタ認知能力の育成を図ることができると考え. (関口祐太郎 北海道教育庁上川教育局). る。そして,このメタ認知能力が高まることで,. (近藤 逸郎 釧路校教授) . 児童の自己肯定感が高まり,様々な行事に進んで. (森 健一郎 釧路校准教授) . チャレンジする姿や学習に最後まであきらめずに 取り組む態度,自分の考えを進んで発言しようと する姿,道徳の時間における豊かな発想など,教 育活動全体で意欲的な姿勢を育むことができるの である。 これからの時代,起こりうる様々な課題の解決 に向けて,児童のメタ認知能力の育成がますます 重要な役割を果たすと考える。そのためには,各 学校において, 「目標を明確にし,継続的に振り 返る活動」を設定することが鍵となると考える。. 注 1)小学校では平成30年度から,中学校では平成31年度 から実施となる。 2)中教審教育課程特別部会「論点整理」 (2015)による。 3)文部科学省(2011)『生徒指導提要』p.47. 4)同資料,p.49. 5)同資料,p.60. 6)詳細については,発行元の図書文化のサイトを参照 されたい。 http://www.toshobunka.co.jp/examination/hyper-qu. php 7)この図は,その性質上,実際の結果をそのまま掲載 することは適切ではないと判断し,結果を損なわない 範囲で改変している。また,心理検査であるQ-Uの著 作権を考慮し,細かい数値の軸などは記載せず,結果 の概要のみが伝わる程度の表現とした。 8)各領域の説明は,開発者の河村(2006)のWebペー ジを参考にしている。 http://www.waseda.jp/sem-kawamura/. 参考文献 樋口耕一(2004) 『テキスト型データの計量的分析―2つ のアプローチの峻別と結合―』,「理論と方法」,数理社 会学会,pp.10-11. 河村茂雄(2006)『学級づくりのためのQ−U入門』,図 書文化 文部科学省(2011)『生徒指導提要』教育図書. 652.

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