第3学年総合的な学習の時間学習指導案
指導者 ○○ ○○ 1 単元名「上手なお金の使い方」 2 指導観 ○児童観 本学級の児童は、生活科の校区探検や社会科の店で働く人の学習を通して、社会を支える様 々な仕事があることや、多くの人々が誠実に仕事をしていることに気づき始めている。しかし、 仕事をその対価としての報酬であるお金と関連づけながら考えるまでには至っていない。 家庭調査の結果、お小遣いやまとまったお金を自分で管理する経験のある児童はいないこと がわかった。また、無駄遣いをしないことやお金を大切にすることに価値を見いだしている児 童が多い反面、欲しいと思ったものはあきらめないといった相反する意識や行動が見られる。 そこで、お金を自分で管理する経験の少ない児童に、お小遣いを計画的に使う模擬体験をさ せ、状況を判断して自己決定することが必要なことを実感させたり、金銭や物の価値について 深く考えさせたりしたい。そして、将来、やりがいや充実感を感じながら働き、働くことで得 た収入を計画的に使って人生設計を実現したり、必要なものや欲しいものを手に入れ、心豊か に生きていくための基盤を培いたい。 ○単元観 ○方法観 本単元は、お金と仕事との関係を考えるこ 本単元の指導にあたっては、模擬体験やイ とやお小遣いを使う模擬体験を通して、健全 ンタビュー活動を行わせ、自己決定に伴う葛 な金銭感覚を養うとともに、生活の中でより 藤や責任を体験する活動を設定する。お金を よい金銭の使い方を実践できるようになるこ 得ることについての家族へのインタビューや とをねらいとしている。具体的には、実際に カレンダーに沿ったすごろく形式の「おこづ お小遣いを使う場面を設定し、支出するどう かいゲーム」は、子どもが意欲的に活動しな か、また支出するなら何にいくら使うかを検 がら実践する力を身に付けることができる。 討する「おこづかいゲーム」を体験させ、満 「つかむ」段階では、自分たちの将来の夢 足のゆく上手なお金の使い方を考えさせる。 や仕事について話し合う活動と、家の人に仕 児童のお小遣いのもらい方には、家庭ごと 事についてインタビューする活動を仕組み、 に時期や金額に大きな差がある。そこで「お 仕事には、苦労しながら生活に必要な収入を こづかいゲーム」では、その使途を考える場 得るという側面がある一方、生きがいややり 面を全員が共有するように設定する。このこ がいに繋がる側面もあることに気づかせ、お とにより、支出する場面やその理由を検討さ 金の大切さや価値を感じさせたい。 せたり、購入する物の適正な価格について考 次に「深める・あらわす」段階では、①「お えさせたりしながら、上手なお金の使い方を こづかいゲーム」→②課題の発見→③話し合 見い出させることができると考える。 い活動などによる課題解決→④目標設定とい また、お金と仕事との関係を考えさせるた うサイクルを2回設定し、お小遣いを上手に めに家の人に仕事について尋ねる活動を設定 使うための具体的な方法や考え方を見い出さ し、お金を得ることの苦労を知ったり、1円 せたい。このことは、実践を通してよりよい の価値を感じさせたりしたい。また、仕事に 行動の仕方を考えさせ、さらに追実践から行 は、生きがいややりがいにつながる側面もあ 動の改善を図り日常で活用できる力として定 ることに気づかせることができる。このこと 着させるうえで効率的であると考えられる。 は将来、仕事をもって生計を立てていくこと 最後に「いかす」段階では、お年玉の使い に希望を持ったり、誠実に働いている家族に 方を取り上げ、これまでの活動から見出した 感謝の気持ちをもったりすることにもつなが 上手なお金の使い方を実践的に生活で生かす り、本学級の児童には意義ある学習である。 よう意欲化を図る。3 金融教育の視点 模擬体験としての「おこづかいゲーム」は、お金を使う必要性を検討したり、見通しをもって 計画的にお金を使ったりすることの大切さに気付かせることができる。また、インタビュー活動 では、仕事をすることで生活が成り立っていることや、将来に向けて仕事をすることへの希望を もたせることができ、主体的に生きる態度を育むことができる。 4 目標 社会を支える様々な仕事があることを知り、仕事をする意味や大切さに気づくとともに、その 対価として得た金銭を大切にしようとする考え方を育む。また、お小遣いゲームを通して、金銭 の使い方についての課題を見出したり、これを解決するために積極的に活動しお金に対する認識 を深め、計画的に使う方法を理解する。 5 単元の評価規準 関心・意欲・態度 問題解決力 コミュニケーション力 自己の生き方 ・ 社 会 を 支 え る 様 々 ・「 お こ づ か い ゲ ー ・課題を見出したり、 ・ 調 査 や 「 お 小 遣 い な 仕 事 が あ る こ と ム 」 を 振 り 返 り な 解決するために、友 ゲ ー ム 」 を 通 し て に 関 心 を も ち 、 そ が ら 、 上 手 な お 金 だちや身近な人と積 考 え た こ と や 感 じ の 内 容 や 意 味 に つ の 使 い 方 を 考 え た 極的に交流しようと た こ と を ま と め 、 い て 意 欲 的 に 調 べ り 、 工 夫 し よ う と している。 自 分 の 成 長 に 気 づ ようとしている。 したりしている。 くことができる。 6 単元の指導計画と評価計画(20時間) 学 習 活 動 教師の支援と評価 つ 1 将来したい仕事を話し合ったり、社会 ○身近な働く人である保護者になぜ仕事を か にはどのような仕事があるかを図書資料 しているのかを尋ねさせ、自立して生活 む やインターネットで調べたりする。 するためには金銭が必要であり、それは 仕事によって得られることに気づかせる。 2 様々な仕事をしている人を調べ、何の ○保護者が、家族のために仕事をしている ために仕事をするのか考える。 ことや、その仕事が好きでやりがいを感 じていることなどにも気付かせる。 評 価 規 準 社会を支える様々な仕事があることに関 心をもち、その内容や意味について意欲 的に調べようとしている。 (関心・意欲・態度) ふ 3 「お小遣いゲーム」(1回目)を行い、 ○保護者が仕事をして得た収入の中から与 か 自分の小遣いの使い方を振り返る。 えてくれたのがお小遣いであることに気 め づかせ、上手に使おうとする気持ちをも る たせる。 ・ ○「お小遣いゲーム」で、お金を自分で管 あ 理する体験をし、お小遣いを上手に使え ら るようになることがゲームの目的である わ ことを知らせる。
す ○第1回ゲームはお小遣い帳を使用せずに 行い、どうしたら上手な使い方ができる だろうかという第一次課題を持たせる。 4 家庭の収入の使途の例を帯グラフで示 ○家計の中で自分のために使われる支出が し、家計に占めるお小遣いの割合や、自 多いことに気づかせ、1円の大切さや価 分のために使われる金銭の割合について 値を感じさせるとともに、お小遣いを計 話し合う。 画的に使うにはどうしたらよいかという 第二次課題をもたせる。 5 お小遣い帳の書き方を知り、第1回の ○お小遣い帳での収支の計算をさせ、お小 ゲームの結果をお小遣い帳に表してみる。 遣いの使い方を振り返らせる。 6 記入したお小遣いの使い方から、反省 ○お小遣いの使途を項目ごとに色分けさせ や気づきを出し合い、今後のお小遣いの お金の使い方は必要なものと欲しいもの 使い方を考える。 とに分けられることや、お小遣いを上手 に使うにはその2つのバランスが大切で あることに気づかせる。 7 今後のお小遣いの使い方を考え、次の ○お小遣いを管理するには、お小遣い帳が 「おこづかいゲーム」の目標を立てる。 有効であることに気づかせる。 8 お小遣い帳をつけながら、2回目の「お ○1回目のゲームで見出した目標をワーク こづかいゲーム」に挑戦する。 〈本時〉 シートに書かせ、計画的なお小遣いの使 い方を意識しがらゲームをさせる。 9 2回目のゲームの結果を、前回のゲー ○2回のゲームの結果を比較しながら、工 ムの結果と比較しながら振り返る。 夫点や問題点を考えさせ、計画的にお小 遣いを使えるようになってきた自分の成 長を感じさせる。 評価規準 「おこづかいゲーム」を振り返りながら、 課題を見出し、それを改善する方法を考 えようとしている。 (問題解決力) 評価規準 課題を見出したり、解決するために、友 だちや身近な人と積極的に交流しようと している。 (コミュニケーション力) い 10 これまでの学習を振り返り、わかった ○欲しいものと必要なものを分けて考える か ことをまとめ、それを生かしながら、お 経験を繰り返し実践し、計画的に生活し す 年玉の計画的な使い方を考える。 ようとする気持ちを高める。 評価規準 調査やゲームを通して考えたことや感じ たことをまとめ、自分の成長に気づくこ とができる。 (自己の生き方)
7 本時の指導 (1)主眼 ○ 1回目の「おこづかいゲーム」で見出したお金を上手に使う方法を2回目の「おこづか いゲーム」で試すことで、上手なお金の使い方を考えることができる。 (2)準備 児童 こづかい帳 ワークシート 教師 「おこづかいゲーム」 さいころ (3)展開(15/20時間) 学習活動 支援と評価 1 前時の学習を想起し、本時のめあてを確 ○1回目の「おこづかいゲーム」の結果から かめる。 見いだした課題を確認させ、本時はその課 題を解決するための時間であることを確認 させる。 上手なお金の使い方を考えながら、「おこづかいゲーム」をしよう。 2 第2回目の「お小遣いゲーム」をする。 ○12月のカレンダーを使用しながらゲーム を行うことで、実生活に結びつける。 ○電卓を用いて計算させ、買うことの決定や 検討が十分にできる時間を確保する。 ○お金の出し入れがあるごとに、おこづか い帳を記入させることで、おこづかい帳の 記入に慣れさせるとともに、自分のおこづ かいの使い方について振り返ることができ るようにする。 3 自分のお金の使い方と、お金の上手な使 ○自分のお金の使い方を振り返らせ、うまく い方について考え、発表しあう。 いった理由やうまくいかなかった理由など を具体的にあげさせることで、賢いお金の 使い方を見出せるようにする。 評価規準 課題を解決するための考えを見出し、友だ ちと積極的に交流しようとしている。 4 本時の学習について振り返り、まとめを ○「おこづかいゲーム」の感想を発表させ、 する。 1回目のゲームよりも、上手なお金の使い 方ができるようになっていることに気づか せ、達成感を味わわせる。