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モバイルは今:IPv6の自動設定機能

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(1)������ NO.10. IPv6 の自動設定 機能. 砂原 秀樹 奈良先端科学技術大学院大学 [email protected].  前々回,前回と DHCP を取り上げ IPv4 ノードの自動設. プレフィックスから構成される.リンクローカルプレフ. 定機能について見た.IPv6 にも同様に DHCP は用意されて. ィックスは,FE80::0 であり(RFC2373) ,インタフェース. いるが,IPv6 そのものにノードの自動設定を行う機能が. ID の長さに応じて下位 n bit をインタフェース ID で置き換. 組み込まれている.今回は,このあたりを中心に,IPv6. えることで,リンクローカルアドレスを生成する.通常. における自動設定機能を見ていくことにしよう.. インタフェース ID には 64bit の EUI-64 ID が用いられる.し たがって,FE80::0 の下位 64bit に EUI-64 が埋め込まれるケ. ●. ースが多い.なお,リンクローカルプレフィックスは上.  IPv6 で用意されている自動設定機能には,DHCP for IPv6. 位 10bit が規定されており,残り 118bit がインタフェース. が提供する Stateful な仕組みと,IPv6 そのものに組み込ま. ID として利用可能であるが,利用しようとするインタフ. れている(RFC2462)Stateless な仕組みの 2 つがある.こ. ェース ID が 118bit よりも長い場合は,エラーとなり手動. こで,Stateful,Stateless といっている状態(State)とは,サ. での設定が必要となる.. ーバ側において管理するクライアントに割り当てた IP ア.  リンクローカルアドレスが生成されると,続いてその. ドレス等の情報である.. アドレスと同じアドレスが割り当てられたノードが同一.  基本的に,Stateless な自動設定機能だけでホストについ. リンク上にないか否かを確認する.同じアドレスがすで. ては設定することなく,ルータについては必要最小限の. に割り当てられている場合,エラーとなり手動での設定. 設定だけで,設定が行われるようになっている.また,. が必要となる.生成されたリンクローカルアドレスがユ. 特別なサーバも必要ない.ここで「ホスト」 「ルータ」は. ニークであると確認されると,この時点でインタフェー. IPv6 で用いられる用語で,IPv6 パケットの転送能力があ. スに設定される.これによりこのノードは同一リンクの. るノードを「ルータ」 ,それ以外のノードを「ホスト」と. 他のノードつまりネイバと IP レベルのコネクティビティ. 呼ぶ.また, 「リンク」は転送を行わずに通信可能なネ. を持つことになる.. ットワーク, 「ネイバ」はリンクを用いて直接通信可能な.  続いて,リンク上に存在するルータを知るか,ルータ. ノードを意味している.. がないことを知るために,ルータ広告を受け取ろうとす.  IPv6 の Stateless な自動設定機能は,Ethernet のようなマ. る.通常,ルータは定期的にルータ広告を行っており,. ルチキャスト可能なリンクのみで実行され,ノードでは. これをノードが受け取るとリンク上にルータが存在して. マルチキャスト可能なリンクが利用可能となると自動設. いることを知ることになる.また,ノードはルータ要請. 定処理が開始される.. を全ルータマルチキャストアドレス(FF02::2)に対して.  IPv6 では 1 つのインタフェースに複数のアドレスを割. 送ることができる.これによりルータ広告を次に受け取. り当てることができる.その中でまず最初にリンクロー. るまで待つことなくルータの存在を知ることができるよ. カルアドレスが決定される.これは,同一リンク内で有. うになっている.なお,ルータ広告には Stateful なアドレ. 効なアドレスでありインタフェース ID とリンクローカル. ス割り当てや設定情報の取得を行うべきか否かが示され. 92. 44巻 1号 情報処理 2003年 1月. −1−.

(2) ホスト. ルータ. ホスト. リンク. ネイバ. 同じリンクに接続された2つの ノードの関係. 図 -1 IP アドレス割り当ての流れ. ている.また,ルータ広告には 1 つ以上のプレフィック. トアドレスに対応するリンクローカルアドレスを返すこ. ス情報が含まれており,これにより Stateless に組織など. とになる.また,割り当てられていない場合,アドレス. サイト内で有効なサイトローカルアドレスやインターネ. の重複を確認していることを示している.. ット全体で有効なグローバルアドレスを生成できるよう.  受け取ったネイバ要請メッセージのソースアドレスが. になる.. 特定されていないアドレスである(::0)場合,相手のノ.  生成されたアドレスは,同様にユニークであるかどう. ードも重複したアドレスの確認を行っていることを意味. か確認されてからインタフェースに割り当てられる.ま. している.この場合に,ネイバ要請メッセージが他のノ. た,ルータ広告を受け取ることによりルータの存在を知. ードから到着し,ターゲットアドレスとインタフェース. ることができるためデフォルト経路などの設定が可能と. に割り当てようとしたアドレスが一致している場合,そ. なる.. れに含まれるターゲットアドレスは重複していることに なり,利用してはならないことを意味する.ネイバ要請. ●. メッセージがループバックインタフェースを経て到着し.  以上の手順の中で,アドレスがそれぞれのスコープに. た自身のメッセージであった場合,重複したアドレスは. おいてユニークであることを確認することが重要である. ないことになる.. ことが分かる..  ネイバ発見プロトコルの動作では,ネイバ要請メッセ.   ノードは ま ず,全 ノードマ ル チ キャストアドレ ス. ージへの応答としてネイバ広告メッセージが送られるが,. (FF02::1)お よ び 要 請 ノード マ ル チ キ ャストアドレ ス. ネイバ広告メッセージを受け取ったノードにおいて,タ. (FF02::1:FFXX:XXXX 下位 24bit はノードのアドレスの下位. ーゲットアドレスと割り当てようとするアドレスが一致. 24bit)に参加する.全ノードマルチキャストアドレスは. していると,アドレスは重複していると判断されること. 他のノードからのネイバ広告を受け取るために用いられ,. になる.. 要請ノードマルチキャストアドレスは同じアドレスを同. ●. 時に利用しようとしているノードがあることを相互に検 出するために用いられる..  以上のように,Stateless 自動設定機能はノードの基本的.  ノードはまずネイバ要請メッセージを発信する.ネイ. な設定を行う.しかし,DNS サーバのアドレスなど詳細. バ要請メッセージのターゲットアドレスには,重複を確. な設定を自動的に行おうとする場合,Stateful な自動設定. 認するアドレスを格納する.この時ソースアドレスは,. 機能が必要となる.そのために IPv6 においても DHCP が. 特定されていないアドレス(::0)を用い,宛先を要請ノ. 用意されており,ワーキンググループにおいて議論が進. ードマルチキャストアドレスとする.ネイバ要請メッセ. められている.基本的な考え方が IPv4 の DHCP と大きく. ージを受け取ったノードの動作は,受け取ったネイバ要. 異なっており,独立したプロトコルとして設計されてい. 請メッセージに格納されたターゲットアドレスが,イン. る.次回は,この DHCP for IPv6 についてお話することと. タフェースに割り当てられているか否かで異なる.アド. しよう.. レスが割り当てられている場合,ネイバ発見プロトコル. (平成 14 年 12 月 12 日受付). (RFC2461)にしたがった動作をする.つまり,ターゲッ IPSJ Magazine Vol.44 No.1 Jan. 2003. −2−. 93.

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