応用計量経済学 講義資料– 重回帰分析と計算結果判読 1/ 3
7 重回帰分析と計算結果判読
7.1 回帰分析と結果の判読
A. 回帰分析は非常に単純なコマンドで行なう事ができる
B. 関係式は体重が身長や性別に関係していると考え、次のような式を考える
体重(TAIJU)= 定数項 + 身長 (SINCHO)+ 性別 (SEIBETU)+ 誤差項 (7.1) C. 最小二乗法を行うコマンドは次の通り
最小二乗法のコマンド
✓ ✏
OLSQ TAIJU C SINCHO SEIBETU; TAIJU の最小二乗回帰
✒ ✑
D. OLSQがコマンドで、被説明変数、説明変数の順にスペース区切りで表記 E. TSP 上の予約語で、C は定数項を意味し、データなどで変数としない
F. OLSQ(· · ·)とする事で括弧内のオプション設定する事ができる
7.2 推定結果の評価
A. プログラムが終われば、実際にプログラムを実行して、推定結果を得る B. 符号条件や仮説検定について、推定結果が望ましさを確認
7.2.1 基本情報
A. はじめに標本数や推定期間、被説明変数の平均等、基本的な情報が表示され るので、それらを軽く見ておいて、必要に応じて検討の素材とする
B. 最小二乗推定したアウトプットは次のように表記される
Equation 1
============
Method of estimation = Ordinary Least Squares
Dependent variable: TAIJU Current sample: 1 to 10 Number of observations: 10
Mean of dep. var. = 54.6000 LM het. test = .300141 [.584] Std. dev. of dep. var. = 7.83440 Durbin-Watson = 1.90572 [<.632] Sum of squared residuals = 259.629 Jarque-Bera test = 1.19544 [.550]
Variance of residuals = 37.0898 Ramsey’s RESET2 = .865988E-02 [.929] Std. error of regression = 6.09014 F (zero slopes) = 3.94679 [.071]
R-squared = .529999 Schwarz B.I.C. = 33.9266 Adjusted R-squared = .395712 Log likelihood = -30.4727
Estimated Standard
Variable Coefficient Error t-statistic P-value
C -13.0497 80.4567 -.162196 [.876]
SINCHO .395251 .508927 .776636 [.463]
SEIBETU 6.21034 6.62857 .936904 [.380]
Ver. 1.0 Masumi Kawade, 2008
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C. 表示された各統計量の意味は次の通り
Dependent variable 被説明変数 Current sample 標本期間 Number of observations 標本数
Mean of dep. var. 被説明変数の平均 Std. dev. of dep. var. 被説明変数の標準偏差 Sum of squared residuals 残差平方和
Variance of residuals 誤差項の分散 Std. error of regression 誤差項の標準偏差
R-squared 決定係数
Adjusted R-squared 修正済み決定係数
LM het. test 不均一分散の尤度比検定: 無不均一分散性 Durbin-Watson ダービンワトソン比: 無系列相関性1 Jarque-Bera test Jarque-Bera 正規性検定: 誤差項の正規性 Ramsey’s RESET2 Ramsey の定式化検定: 説明変数の線形性
F (zero slopes) F 検定: 全回帰係数の 0 性 Schwarz B.I.C. Schwarz のベイズ情報基準 Log likelihood 尤度
Variable 変数
Estimated Coefficient 推定値 Standard Error 推定値の標準偏差
t-statistic t 値: 回帰係数の 0 性 P-value t 値の確率値 (p 値)
7.2.2 推定結果の適合性
A. すぐに仮説検定に入るのではなく、結果を眺めることから始める
B. この段階で問題があるようであれば、仮説検定で有意性を検討する意味はない C. 問題がある場合、修正材料として仮説検定の結果を検討する
符号条件
A. 理論上、求められる符合がある
B. たとえば、SEIBETU は女性であれば 1 を取ることを注意して、身長と体重 の符号は次のように考えられる
TAIJU = f (SINCHO
+ ,SEIBETU+ ) (7.2)
C. これが適合しているかどうかがまず最初のポイントになる
1最初のp 値は時系列の有限分布における確率、後ろのは周波数領域での漸近分布の確率
Ver. 1.0 Masumi Kawade, 2008
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水準
A. 符号が合っている場合、次に考えるのは推定値の水準
B. たとえば、ケインズ型消費関数で所得の増分以上に消費するのは考えにくい
Ct =α+βYt (7.3)
C. 1 <β という結果となっていなければ、推定がうまくいっていない
7.2.3 仮説検定による問題の検出
A. これまでの条件を超えられれば、次にやっと仮説検定
係数の有意性
A. 係数の有意性は重要な要素で、次の仮説で係数が 0 である可能性を評価する H0:βi= 0
H1:βi̸= 0
B. t 値 (アウトプット表記は “t-statistic”) 及び p 値 (アウトプット表記は “p-value”) C. なお、t 値は統計及び計量経済学で学んだ通りで、p 値は両側検定のもの D. したがって、p 値を見るほうが便利が良い
不均一分散
A. ブルーシュ=ペーガンのラグランジュ乗数検定
B. 既に学んだとおり、系列相関は効率性とその他の仮説検定に悪影響を与える C. カイ二乗分布の分布表を見る事も可能だが、その p 値を用いる事も可能 D. 帰無仮説が棄却されれば対応する
系列相関
A. Durbin-Watson 比による検定を行う
B. 既に学んだとおり、誤差項の系列相関は効率性とその他の仮説検定に悪影響 を与え、ラグがある場合には一致性にも影響があることが知られている C. ダービンワトソン検定では、表を用いた検定も可能だが、近似的に求められ
たp 値を用いる事も可能です。TSP では正の系列相関のみのを p 値を表示 D. 自己ラグがある場合には Durbin-h 統計量も表示されるので、そちらを使う
E. 帰無仮説が棄却されれば対応する
決定係数
A. 説明力を把握するため決定係数を確認する
B. 条件をすべて満たすモデルが複数でてきた場合、これを判断の材料にいれる C. 決定係数は万能ではないので、モデル決定の最優先指標にすべきではない D. 説明変数が多い場合には修正済み決定係数を用いる
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