2015年度 講義結果報告
理学部数理学科
多元数理科学研究科
2015年度 講義結果報告目次
前期講義結果報告
時間割 . . . 1
理学部向け
1年
微分積分学I 山 上 滋 . . . 3微分積分学I 寺 澤 祐 高 . . . 5
微分積分学I 藤 江 双 葉 . . . 7
微分積分学I 加 藤 淳 . . . 9
線形代数学I 大 平 徹 . . . 11
線形代数学I 鈴 木 浩 志 . . . 13
線形代数学I 古 庄 英 和 . . . 15
線形代数学I 齊 藤 博 . . . 17
数学演習I 笹 平 裕 史 . . . 19
数学演習I 川 谷 康 太 郎 . . . 21
数学演習I 永 田 義 一 . . . 23
数学演習I 中 塚 智 之 . . . 25
数学演習I 矢 代 好 克 . . . 27
数学展望I 糸 健 太 郎 . . . 29
数理学科
2年
現代数学基礎 AI 稲 浜 譲 . . . 31現代数学基礎 BI 行 者 明 彦 . . . 33
現代数学基礎 CI 伊 師 英 之 . . . 35
数学演習III, IV 水野 有哉, 松本 拓也, 米澤 康好 . . . 37
3年
幾何学要論I 白 水 徹 也 . . . 39解析学要論I 菱 田 俊 明 . . . 41
解析学要論II 吉 田 伸 生 . . . 43
数学演習VII, VIII 永 尾 太 郎 . . . 45
数学演習VII, VIII 大 久 保 俊 . . . 47
数学演習IX, X 鈴 木 浩 志 . . . 50
数学演習IX, X 久 本 智 之 . . . 53
代数学要論I 古 庄 英 和 . . . 55
i
数理学科・多元数理科学研究科
4年/大学院共通
数理物理学I/数理物理学概論I 浜 中 真 志 . . . 57
代数学I/代数学概論V 藤 原 一 宏 . . . 60
代数学続論/代数学概論 I 谷 川 好 男 . . . 62
幾何学続論/幾何学概論I 太 田 啓 史 . . . 64
解析学III/解析学概論II 津川 光太郎 . . . 66
解析学続論/解析学概論I 加 藤 淳 . . . 68
確率論I/確率論概論I 林 正 人 . . . 70
数理科学展望 III/数理科学展望 I(その1) 山 上 滋 . . . 72
数理科学展望 III/数理科学展望 I(その2) 吉 田 伸 生 . . . 74
数理科学展望 III/数理科学展望 I(その3) 糸 健 太 郎 . . . 76
数理解析・計算機数学 III 数理解析・計算機数学概論III 内 藤 久 資 . . . 78
応用数理I 日比,盛田,大島 . . . 82
社会数理概論 I 日比 政博(日本アドバンストリーダーズソフト ウェア) :4/10, 4/17, 4/24, 5/1, 5/8 . . . 85
盛田 洋光(NTエンジニアリング株式会社) :5/15, 5/22, 5/29, 6/12, 6/19 . . . 88
大島 光(公益社団法人日本アクチュアリー会):7/26, 7/3, 7/8, 7/10, 7/17 . . . 91
大学院
幾何学特論I 小 林 亮 一 . . . 93関数解析特論I Richard, Serge . . . 95
全学教育
1年
微分積分学I(工II系) 永 尾 太 郎 . . . 98
微分積分学I(工II系) 林 正 人 . . . 100
微分積分学I(工II系) 南 和 彦 . . . 102
微分積分学I(工III系) 太 田 啓 史 . . . 104
微分積分学I(工III系) 林 孝 宏 . . . 106
微分積分学I(工IV系) 粟 田 英 資 . . . 108
線形代数学I(工II系) 中 西 智 樹 . . . 110
線形代数学I(工II系) 藤 原 一 宏 . . . 112
線形代数学I(工II系) Garrigue, Jacques . . . 114
線形代数学I(工III系) Garrigue, Jacques . . . 116
線形代数学I(工III系) 伊 藤 由 佳 理 . . . 118
数学通論I(医(医)) 杉 本 充 . . . 120
数学通論I(医(保-看護)) 木 村 芳 文 . . . 122
数学通論I(医(保-検査,-作業)) 粟 田 英 資 . . . 124
2年
複素関数論(理) 南 和 彦 . . . 126複素関数論(理) 伊 師 英 之 . . . 128
複素関数論(工III系) 久 保 仁 . . . 130
複素関数論(工III系) 行 者 明 彦 . . . 132
複素関数論(工IV系) 伊 藤 由 佳 理 . . . 134
複素関数論(工IV系) 齊 藤 博 . . . 136
複素関数論(数理学科) 中 西 智 樹 . . . 138
現代数学への流れ(文系) 稲 浜 譲 . . . 140
G30
Linear Algebra II Richard, Serge . . . 142Calculus II Herbig Anne-Katrin . . . 145
Math tutorial II Herbig Anne-Katrin & Richard, Serge . . . 147
iii
集中講義結果報告
3年・4年/大学院共通
応用数理特別講義I(5月11日∼5月15日) 花薗 誠(名古屋大学経済学研究科) . . . 151
「メカニズムデザインによる最適課税」
松井 一(豊田工業大学工学部) . . . 152
「誤り訂正符号について」
山田 博司(国立情報学研究所学術ネットワーク研究開発センター) . . . 154
「通信ネットワーク,および,ネットワークセキュリティの設計・ 評価について」
梛野 浩司(三菱UFJモルガン・スタンレー証券(株)). . . 156
「デリバティブ市場と金融工学」
統計・情報数理 I 原 重昭((社)日本アクチュアリー会) . . . 157 統計・情報数理概論I 「生命保険を支える数学」
(8月24日∼8月28日)
統計・情報数理II 坪野 剛司((社)年金綜合研究所) . . . 158 統計・情報数理概論II 渡部 善平((株)IICパートナーズ)
(9月14日∼9月18日) 久保 知行((株)久保総合研究所)
4年/大学院共通
代数学特別講義I 代数幾何学特別講義IV 石井 志保子(東京大学大学院数理科学研究科) . . . 160
(5月25日∼5月29日) 「代数多様体の弧空間とその応用」
解析学特別講義III 解析学特別講義I 古谷 康雄(東海大学理学部数学科) . . . 161
(6月22日∼6月24日) 「特異積分の性質について」
幾何学特別講義I 野原 雄一(香川大学大学院教育学研究科) . . . 162
(7月6日∼7月10日) 「旗多様体上の完全可積分系の幾何学」
大学院
確率論特別講義I 福島 竜輝(京都大学数理解析研究所) . . . 163
(4月13日∼4月17日) 「Anderson模型の均質化と揺らぎについて」
数理物理学特別講義I 小玉 英雄(高エネルギー加速器研究機構) . . . 164 (5月18日∼5月20日) 「一般相対論における数理的諸問題について」
トポロジー特別講義I 梶浦 宏成(千葉大学大学院理学研究科) . . . 166 (6月15日∼6月19日) 「トーラスファイバー束のホモロジー的ミラー対称性とその非可
換変形について」
v
2015年度 後期講義結果報告目次
後期講義結果報告
時間割 . . . 169
理学部向け
1年
微分積分学II 山 上 滋 . . . 171微分積分学II 寺 澤 祐 高 . . . 173
微分積分学II 藤 江 双 葉 . . . 175
微分積分学II 加 藤 淳 . . . 177
線形代数学II 大 平 徹 . . . 179
線形代数学II 鈴 木 浩 志 . . . 181
線形代数学II 古 庄 英 和 . . . 183
線形代数学II 齊 藤 博 . . . 185
数理学科 1年
数学展望II 岡 田 聡 一 . . . 187数学演習II 浜 中 真 志 . . . 190
数学演習II 川谷 康太郎 . . . 194
数学演習II 清 水 健 一 . . . 196
数学演習II 矢 代 好 克 . . . 198
数学演習II 山 盛 厚 伺 . . . 200
2年
現代数学基礎 AII 杉 本 充 . . . 202現代数学基礎 BII 金 銅 誠 之 . . . 204
現代数学基礎 CII 谷 川 好 男 . . . 206
数学演習V, VI 岡 田 聡 一 . . . 208
数学演習V, VI 松 本 耕 二 . . . 211
数学演習V, VI 岩 木 耕 平 . . . 213
3年
代数学要論II 高 橋 亮. . . 215幾何学要論II 糸 健 太 郎 . . . 217
解析学要論III 津川 光太郎 . . . 219
現代数学研究 納 谷 信 . . . 221
数理科学展望I(パート1) 南 和 彦 . . . 224
数理科学展望I(パート2) 木 村 芳 文 . . . 226
数理科学展望I(パート3) 伊 山 修 . . . 228
数理学科・多元数理科学研究科
4年/大学院共通
数理科学展望 IV /数理科学展望 II (Part 1) 白 水 徹 也 . . . 230
数理科学展望 IV /数理科学展望 II (Part 2) 寺 澤 祐 高 . . . 232
数理科学展望 IV /数理科学展望 II (Part 3) 笹 平 裕 史 . . . 234
代数学II/代数学概論II 齊 藤 博 . . . 236
幾何学I/幾何学概論IV 夏 目 利 一 . . . 238
幾何学II/幾何学概論II 小 林 亮 一 . . . 72
解析学IV/解析学概論VI 菱 田 俊 明 . . . 242
確率論II/確率論概論II 吉 田 伸 生 . . . 244
数理物理学II/数理物理学概論II 粟 田 英 資 . . . 246
数理解析・計算機数学 III 数理解析・計算機数学概論III Garrigue, Jacques . . . 248
応用数理II・社会数理概論II 織田,中村,梅田 . . . 250
織田 一彰(スローガン株式会社) :10/2, 10/9, 10/16, 10/23, 10/30 . . . 253
中村 俊之(株式会社日立製作所デザイン本部):11/6, 11/13, 11/20, 1/20, 1/27 . . . 255
梅田 英輝(株式会社一六社) :11/27, 12/4, 12/11, 12/18, 1/13 . . . 257
大学院
複素幾何学特論I 伊 師 英 之 . . . 259解析学概論I 青 本 和 彦 . . . 261
ii
全学教育
1年
微分積分学II(工II系) 永 尾 太 郎 . . . 263
微分積分学II(工II系) 林 正 人 . . . 265
微分積分学II(工II系) 南 和 彦 . . . 267
微分積分学II(工III系) 林 孝 宏 . . . 269
微分積分学II(工III系) 太 田 啓 史 . . . 271
微分積分学II(工IV系) 行 者 明 彦 . . . 273
微分積分学II(工IV系) 粟 田 英 資 . . . 275
線形代数学II(工II系) 中 西 知 樹 . . . 277
線形代数学II(工II系) 藤 原 一 宏 . . . 279
線形代数学II(工II系) 高 橋 亮 . . . 281
線形代数学II(工III系) 高 橋 亮 . . . 283
線形代数学II(工III系) 伊藤 由佳理 . . . 285
数学通論II(医(医)) 松 本 耕 二 . . . 287
数学通論II(医(保-看護)) 木 村 芳 文 . . . 289
現代数学への流れ(工) 伊藤 由佳理 . . . 291
現代数学への流れ(情文・理・医・農) 小 林 亮 一 . . . 293
G30
Complex Analysis Demonet, Laurent . . . 295Seminar A Demonet, Laurent . . . 297
Calculus I Richard, Serge . . . 299
Linear Algebra I Demonet, Laurent . . . 302
Math Tutorial Ia Richard, Serge . . . 304
Math Tutorial Ib Demonet, Laurent . . . 306
集中講義結果報告
3年・4年/大学院共通
応用数理特別講義II(11月9日∼11月13日) 佐藤 淳(名古屋工業大学大学院情報工学専攻). . . 309
「多視点幾何による視覚情報の復元と変換」
柴田 隆文(株式会社NTTドコモ東海支社法人営業部). . 310
「あらゆるモノやコトをモバイルでつないで創出するビジネスと 市場」
渡部 善平(株式会社IICパートナーズ). . . .312
「退職金のリスクマネジメントと年金アクチュアリーの役割」 松崎 雅人(東邦瓦斯株式会社). . . 314
「地球環境問題とエネルギー
―都市ガスの果たす役割―」
丹羽 智彦(トヨタ自動車株式会社シャシー開発部). . . 316
「自動車の運動性能とサスペンション設計」
4年/大学院共通
代数学特別講義II 藏野 和彦(明治大学大学院理工学研究科) . . . 317
(10月19日∼10月23日) 「コーエンマコーレー錐とその応用」
解析学特別講義II,関数解析特別講義I 植田 好道(九州大学大学院数理学研究院) . . . 318
(12月14日∼12月18日) 「作用素環論と作用素論」
解析学特別講義IV,関数解析特別講義II 竹山 美宏(筑波大学大学院数理物質科学研究科) . . . 320
(1月18日∼1月22日) 「多重ゼータ値のq類似の代数的構造」
大学院
数理物理特別講義II 掘 健太朗(カブリ数物連携宇宙研究機構) . . . 321
(10月5日∼10月9日) 「2次元(2,2)超対称場の理論」
幾何学特別講義III 満渕 俊樹(大阪大学) . . . 322
(11月16日∼11月20日) 「定スカラー曲率ケーラー計量の存在問題について」
解析学特別講義II 高岡 秀夫(北海道大学大学院理学研究院) . . . 323
(11月30日∼12月4日) 「フーリエ解析と非線形シュレディンガー方程式」
iv
2015年度講義結果報告 前期:時間割
2015年度前期時間割表(数理学科)
1年生 2年生 3年生 4年生
月 1 数学展望I
(糸)
解析学要論
(菱田)
数理解析・計算機 数学III
2 数学演習I
(笹平・川谷・永田・中塚・矢代)
(内藤)
3 代数学I
(藤原) 4
火 1 代数学要論I
(古庄)
解析学続論
(加藤) 2
3 現代数学基礎BI
(行者)
解析学III
(津川)
4 数理科学展望III
(山上・吉田・糸) 水 1 現代数学基礎CI
(伊師)
解析学要論II
(吉田)
幾何学続論
(太田) 2
3
4
木 1 数学演習III,IV
(佐藤・笹原・水野・松本・米澤)
幾何学要論I
(白水)
代数学続論
(谷川) 2
3 複素関数論(全学)
(中西)
数学演習VII,VIII
(永尾・大久保)
確率論I
(林(正)) 4
金 1 数学演習IX, X
(鈴木・久本)
2 数理物理学I
(浜中)
3 現代数学基礎AI
(稲浜)
応用数理I
(日比・盛田・大島) 4
前期:時間割 2015年度講義結果報告
2015年度前期時間割表(大学院)
4年生と共通 大学院のみ
月 1 数理解析・計算機数学概論III(内藤)
2 幾何学特論I(小林)
3 代数学概論V(藤原)
4
火 1 解析学概論I(加藤)
2
3 解析学概論II(津川)
4 数理科学展望I(山上・吉田・糸) 水 1 解析学概論I(太田)
2
3 予備テスト基礎演習(藤江・寺澤)
4
木 1 代数学概論I(谷川)
2
3 確率論概論I(林(正))
4 金 1
2 数理物理学概論I(浜中) 関数解析特論II(リシャール)
3 社会数理概論I(大島・日比・盛田)
4
2
2015年度講義結果報告 前期:微分積分学I
A:基本データ
科目名 微分積分学I 担当教員 山上 滋
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 http://www.math.nagoya-u.ac.jp/˜yamagami/teaching/calculus/cal2015haru.pdf 参考書 磯崎・筧・木下・籠屋・砂川・竹山「微積分学入門」(培風館)
南 和彦「微分積分講義」(裳華房)
コメント 問の解答が欲しいという声には、参考書、と答える。
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 72 2 0 0 0 0 0 3 77 合格者数(人) 67 2 0 0 0 0 0 2 71
出席状況
出席率は8-9割で安定していた。体育のあとの微積分はこたえる模様。
B:コースデザインとの比較、引継事項
微分の復習と関数の増大度、逆三角関数の微分と積分、まとめと試験1、積分の意味と計算、有 理関数の積分、まとめと試験2、研究室にて学習相談、一次・二次近似式と関数の状態、無限小 のスピードとテーラー近似式、極限計算とテーラー展開、まとめと試験3、広義積分、級数の収 束と発散、連続関数とその性質、微積分の基礎 期末試験
全体として、計算重視の内容であった。年年歳歳、授業のレベルが下がっている、と思う。
C:講義方法
板書による授業。3回の中テスト(時間=45分)と期末試験、9回のレポート課題を配置し、TA による点検を経て、TAによる解答例とともに次週に返却。テスト結果は1週間以内に掲示し、到 達状況がわかるようにした。
前期:微分積分学I 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
3回の中テスト(60%)と期末テスト(40%)の合計で評価。期末テストには、再試験的な要 素も加え、総得点が6割以上で合格になるように調整した。成績区分は、政治的配慮をせず、公 準通りに。
○最終成績はどうであったか
評価 1年生 2年生以上 計S 10 0 10
A 21 1 22
B 23 1 24
C 13 2 15
F 5 1 6
計 72 5 77
E:分析および自己評価
講義ノートは、Webで公開しておいたので、学生は適宜参照していたようである。合否判定方法 を含む授業計画、毎回の授業の様子もWebで公開しておいた。
2年次にある「複素関数」の授業への橋渡しのために、級数の話題を1回説明したのであるが、ど うやら焼け石に水だったようである。連続関数の話を省いてでも、級数は2回必要であると実感 した次第。
4
2015年度講義結果報告 前期:微分積分学I
A:基本データ
科目名 微分積分学I 担当教員 寺澤 祐高
サブタイトル 1変数の微分積分学 単位 2単位 必修 対象学年 1年生
レベル 1 教科書
参考書 吉村善一,岩下弘一,入門講義 微分積分,裳華房, 2006 コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 72 0 0 0 0 0 0 0 72 合格者数(人) 64 0 0 0 0 0 0 0 64
出席状況
70名ほどが毎回出席していた。途中から長期欠席となったものが2名ほどいた。
B:コースデザインとの比較、引継事項
一変数の微分積分の基礎事項を扱う予定であった。具体的には、収束・連続性の概念、微分、積 分について扱った。収束・連続性については、イプシロン・デルタ論法による厳密な扱いも紹介 した。ほぼ、当初の予定通り、講義はできたと思う。ただ、テイラー展開についてには、最初の 導入で扱うだけでなく、微分、積分の項でも扱い、中心的なテーマとしていろいろな角度から扱 う予定であったが、それほど、時間をさけなかったのは残念であった。
C:講義方法
講義方法は、参考書の内容に沿いながら、具体例を豊富にあげ、丁寧に説明することを心がけた。 毎回レポートを課し、それの添削を行うと同時に、それの解答例も配布した。講義後の質問に関 しても、丁寧に対応した。
前期:微分積分学I 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
評価は、期末テストとレポートの平常点をそれぞれ50点満点で評価し、その合計を得点とした。
○最終成績はどうであったか
評価 1年生 2年生 計S 1 0 1
A 19 0 19
B 33 0 33
C 11 0 11
F 6 0 6
欠席 2 0 2 計 72 0 72
必要があればコメントを書いてください。
E:分析および自己評価
学生の理解度は概ね満足できるものであった。レポートについても提出率は高かった。ただし、あ とで、レポートの解答例を自分で読み、復習をしている学生がどれぐらいいるかは、不明であっ た。収束・連続性に対する厳密な取り扱いについては、天下り的に収束や連続の定義を与えるの ではなく、そのような定義にたどりつく必然性がわかるように、時間をかけて丁寧に説明したが、 どのくらい学生に理解してもらえたかは不明な部分もある。しかし、中間アンケートによると一 部の学生には好評であった。微分・積分の項目では、参考書の内容に沿って講義を行ったが、時 間数の制限もあるため、必須事項の紹介をするので精一杯だった感がある。期末テストでは、計 算を主とする問題を出したが、計算ミスなどをしている学生も目立ち、学生の計算力を向上させ ることも課題だと感じた。
6
2015年度講義結果報告 前期:微分積分学I(理)
A:基本データ
科目名 微分積分学I(理) 担当教員 藤江 双葉
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 三宅敏恒,入門微分積分,培風館, 1992 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 70 0 0 2 0 0 0 0 72 合格者数(人) 63 0 0 0 0 0 0 0 63
出席状況
出席は成績に反映されないことを周知してあったが,出席率は全体を通してよかった. 長期欠席者 が若干名いた.
B:コースデザインとの比較、引継事項
一変数微分積分学の基本を理解することを目的として,統一シラバスに基づき以下の項目を扱う予 定であり,ほぼ全てをスケジュール通り扱うことができた.
数列·級数の収束,実数の連続性, ϵ論法,関数の極限と連続性,中間値の定理,逆三角関数,微分可 能性,平均値の定理と応用,高次導関数,テイラーの定理と応用,区分求積法,定積分と不定積分,積 分の計算と応用,広義積分.
C:講義方法
マイク使用,板書解説中心. 大部分は指定教科書に沿って進め,補足や応用に関する部分で例を適 宜紹介することで理解がより深まるよう工夫した. 理学部対象ということで,定理の証明も時間が ゆるすかぎり丁寧にした. 講義内での演習時間がとれないため, 毎授業後にその日の講義内容に 沿った演習問題をNUCTにあげ,自習を促した. またその内2問程度は任意提出問題とし, TAに 採点と解答例作成をお願いした. 提出は成績に反映されないことを周知してあったが,提出率は学
前期:微分積分学I(理) 2015年度講義結果報告 期を通して悪くなかったようだ. 試験はかなり丁寧に採点·返却し,また解答例と解説もNUCTに 載せた. 大教室では授業時間内に質問があるか確認してもなかなか発言しずらい雰囲気だったと 思うが,授業前後に個人的に質問にくる学生にはきちんと対応した. オフィスアワーは期末試験前 に数人の訪問があったのみだった.
D:評価方法
○評価方法
初回で配布したシラバスでは,中間·期末試験の点数の合計で評価するとしてあった. しかし,中間 試験のできがあまり良くなかったため,期末試験での挽回を促す意味を込め(中間)+(期末)+max(中 間,期末) での評価に変更することを提案し, 学生には好評であった. キーワードの理解が表面的 でないかをチェックできるよう試験を作成することを心がけた.
○最終成績はどうであったか
評価 計秀 3 優 16 良 23 可 21 不可 7 欠席 2 計 72
「不可」は全員再試験有資格者として報告した.
E:分析および自己評価
最初は学生もおとなしい印象であったが,徐々に授業後の質問が増えた. TAと密に連絡をとり,提 出されたレポートで多数見られた間違いや勘違いについては毎回報告してもらい,授業内で必ずと りあげた. 中間試験で間違いが多かった点についても詳しく解説し,解答例もNUCTにあげて復 習を促した. 類似した問題を期末試験でもう一度たずねることを告知し,実際出題したが,わかっ ているグループとそうでないグループがはっきり分かれ,如実に成績に表れた. 講義内で定理の証 明をする際はその証明の組立てについてもその都度触れたつもりだが,いざ試験で簡単な証明問題 を出してみると,仮定から論理的に結論を導くという基本が身についていない事例もあった. 学生 とは週1度しか直接会う機会がないので,授業で言い忘れたことや補足,また授業後に個人的に聞 かれた質問などを学生全体とシェアできる手段をNUCTで確保し, 活用した. 評価は例外なく公 正に行った. 学生間のばらつきが大きかったように感じた.
8
2015年度講義結果報告 前期:微分積分学I (理)
A:基本データ
科目名 微分積分学I (理) 担当教員 加藤 淳
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 1
教科書 鈴木紀明,解析学の基礎,学術図書, 2013
参考書 黒田成俊,微分積分,共立出版, 2002
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 69 0 1 1 0 0 0 0 71 合格者数(人) 67 0 0 1 0 0 0 0 68
出席状況
出席者数は毎回 66前後であった.
B:コースデザインとの比較、引継事項
統一シラバスに基づき,教科書に沿って下記の内容を予定通り講義した:
1. 数列・関数の極限と連続性(実数の連続性と数列の極限,関数の極限と連続性) 2. 一変数関数の微分法(微分係数と導関数,平均値の定理とその応用,高次導関数と
テイラーの定理,微分法の応用)
3. 一変数関数の積分法(原始関数,定積分,広義積分)
C:講義方法
講義内演習(小テスト) をほぼ毎回行い,要点となるような問題について学生に考えてもらう時間 を取るとともに,学生の理解度の把握に努めた. また,レポート問題を3回出題し,学生の自己学習 を促すとともに,試験の得点だけではなく,普段の取り組みが成績にある程度反映するようにした. その他,試験前に教科書では不足気味であった計算問題や,レポートで出題出来なかった問題を補 充問題として出題し,解答はウェブサイトに掲載し,自己学習を促した.
前期:微分積分学I (理) 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
レポート・中間試験・期末試験の得点を3:3:4の割合で合計したものに基づいて,成績の評価 を行った. 上記の合計について秀:95 以上,優:80 以上,良:70 以上,可:60以上を成績の目安 とした. 合否については,基本的問題に対しある程度の論証能力と計算能力を示すことが出来るこ とが合格の基準となるようにした.
○最終成績はどうであったか
評価 計秀 8 優 28 良 22 可 10 不可 0 欠席 3 計 71
E:分析および自己評価
前期で扱う内容は,高校で学ぶ内容と重なる部分も多いため,テイラーの定理など大学で初めて学 ぶ部分について重点的に扱うよう心がけた.
アンケートでは講義内演習での解答時間を長くして欲しいとの要望があったが,講義時間との兼ね 合いであまり長い時間をとることは出来なかった.
評価はあらかじめ告知した基準により公正に行った.
10
2015年度講義結果報告 前期:線形代数I
A:基本データ
科目名 線形代数I 担当教員 大平 徹
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 三宅敏恒 入門線形代数,培風館, 1991 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 73 0 1 2 0 0 0 0 76 合格者数(人) 70 0 0 2 0 0 0 0 72
出席状況
出席を成績勘案しなかったが、出席率は8から9割であった。
B:コースデザインとの比較、引継事項
コースデザインとシラバスにほぼそった形でおこないました。行列の概念、ガウスの掃き出し法、 連立一次方程式との関係、簡約な行列、正則な行列、逆行列、行列式とその性質、余因子行列と クラーメルの公式のトピックをカバーしました。
C:講義方法
基本的には教科書の解説を一つづつ行いました。例題に付いているものに加えて、章末問題につ いても幾つかは解くようにしたので、具体的な計算の方法は伝わったかと思います。証明もでき るだけ一行ごとに追ったが、伝わり方は特に置換と行列式関係の概念で一部、難しいところがあっ た模様です。質問に残る学生も何人かいたが、TAを活用した学生は皆無に近いようでしたが、カ フェダビドには参加した学生がありました。
前期:線形代数I 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
中間試験50%、期末試験50% 両方受けない場合は欠席
S: 95点以上 驚くほどよくできていた
A: 85点以上 大体の概念はおさえていたと考えられる
B: 75点以上 計算はできるが、概念の理解はあやしかったと思われる
C: 60点以上 概念の理解は怪しかったとおもう。計算力も弱い
○最終成績はどうであったか
最終評価について、秀(S)、優(A)、良(B)、可(C)、不可(D)、欠席の学生数を対象学年が判る形 で具体的に書いて下さい。ただし、受講者数が少なく、個人の成績が特定される可能性がある場 合には、すべての学年をまとめて書いて下さっても結構です。全受講者数が僅少である場合には、 この項目を空欄とすることもありえますが、その場合は理由を書いて下さい。)
評価 1年生 2年生 3年生 4年生 計 秀 10 0 0 0 10 優 32 0 0 0 32 良 18 0 0 0 18 可 10 0 0 2 12
不可 0 0 0 0 0
欠席 3 0 1 01 4 計 73 0 1 2 76 必要があればコメントを書いてください。
E:分析および自己評価
この講義で理学部の学生を教えるのは初めてでした。準備に於いては少しその点を気遣いました が、実際の感触では工学部の学生の方との違いは大きくないように思いました。ただ、数名はやは り非常に数学ができるように感じました。例年通り置換の部分では概念の伝わり方が少し弱かっ たように反省しています。具体的な計算は比較的にできますが、試験などですこしずらした問題 や、記述的な問題についてはやや困難に直面したようである。成績については告知したとおりで したが、Sが少し多くでました。最初のアンケートで声が小さいとあったので、マイクの音を上げ るように対応しました。
12
2015年度講義結果報告 前期:線形代数学I
A:基本データ
科目名 線形代数学I 担当教員 鈴木 浩志
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 茂木勇、横手一郎 共著「線形代数の基礎」裳華房, 2009 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 72 0 0 2 0 0 0 0 74 合格者数(人) 71 0 0 0 0 0 0 0 71
出席状況
出席はとりませんでしたが、出席率は90% 程度と思われます。
B:コースデザインとの比較、引継事項
1.空間図形(空間内の平面と直線): 空間内の基本的な図形である直線,平面の方程式や方向ベ クトル,法線ベクトルなどを通して,方程式に対する幾何的感覚を養う。
2.行列: 行列の基礎概念を理解し,その演算法則に習熟する。
3.行列の基本変形と連立一次方程式 : 行列の基本変形により階数の概念を理解し,連立一次方 程式の掃き出し法による解法との関係を理解する。また,正則行列の判定と逆行列の計算法にも 習熟する。
4.行列式: 行列式の基本性質,幾何的意味を理解し,行列式の計算に習熟する。
これを、2. 4. 3. 1. の順で全て行いました。
C:講義方法
中間試験後に復習できるように、講義の進行を少し早めにしました。
ほぼ毎回宿題を出しました。宿題の解答例を、TAの方に作成していただいて、翌週配布しました。 今年から、高校で行列をやっていない方たちらしいので、序盤の具体例を少し多めにしました。
前期:線形代数学I 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
中間試験と期末試験の成績から総合的に評価しました。
基本的な計算が、どのくらい正確に出来るかが見られるよう、基本的な問題を多く出題して判定 しました。中間段階でできなかったことが、最終成積に影響を及ぼさないように注意しました。 期末試験を受けなかった方は、予告通り欠席としました。
○最終成績はどうであったか
評価 1年生 4年生 計秀 19 0 19 優 23 0 23 良 10 0 10 可 19 0 19 不可 0 0 0 欠席 1 2 3 計 72 2 74
E:分析および自己評価
評価は告知通りに公正に実行し、例外は作りませんでした。
14
2015年度講義結果報告 前期:線形代数学I
A:基本データ
科目名 線形代数学I 担当教員 古庄 英和
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 特に指定せず 参考書 特に指定せず コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 70 1 0 0 0 0 0 0 71 合格者数(人) 62 0 0 0 0 0 0 0 62
出席状況
出席状況は概ね50∼55人であったと思う。
B:コースデザインとの比較、引継事項
以下で掲げた(キーワード)の単元はすべて扱った。
1.空間図形(空間内の平面と直線): 空間内の基本的な図形である直線,平面の方程式や方向 ベクトル,法線ベクトルなどを通して,方程式に対する幾何的感覚を養う。
(キーワード) 直線の方程式,平面の方程式,方向ベクトル,法線ベクトル,内積
(発展的内容)外積,空間ベクトルに対する線形結合,線形独立・従属,球面の方程式 2.行列: 行列の基礎概念を理解し,その演算法則に習熟する。
(キーワード) 行列の演算,単位行列,正則行列,逆行列,対角行列,転置行列
(発展的内容)三角行列,行列の分割,実対称行列,直交行列
3.行列の基本変形と連立一次方程式: 行列の基本変形により階数の概念を理解し,連立一次 方程式の掃き出し法による解法との関係を理解する。また,正則行列の判定と逆行列の計算法に も習熟する。
(キーワード)連立一次方程式,基本変形,拡大係数行列,行列の階数,解の自由度,逆行列の計算 4.行列式: 行列式の基本性質,幾何的意味を理解し,行列式の計算に習熟する。また,行列 の正則性と行列式の関係などについて学ぶ。
前期:線形代数学I 2015年度講義結果報告
(キーワード) 行列式の基本性質,行列式の展開,余因子
(発展的内容)置換,クラメールの公式,余因子行列と逆行列,平行6面体の体積
C:講義方法
教科書は指定せずに各学生に自分にあった本を買うようにと指導した。毎回の授業では授業の補 助となるように教材のプリントを大量に配布した。期末試験の対策になるように期末試験の模擬 問題を解答付きで配布した。
D:評価方法
○評価方法
期末テストとレポート課題を基に判定した。
○最終成績はどうであったか
評価 1年生 2年生 計秀 7 0 7
優 18 0 18 良 22 0 22 可 15 0 15 不可 7 0 7 欠席 1 1 2 計 70 1 71
E:分析および自己評価
成績評価は告知通りに行われており、例外も設けておらず公正に実行されている。不合格者数が 多かったのは残念に思う。
16
2015年度講義結果報告 前期:線形代数学I
A:基本データ
科目名 線形代数学I 担当教員 齊藤 博
サブタイトル 単位 2単位 選択必修
対象学年 1年生 レベル 0
教科書 三宅敏恒、線形代数入門、培風館 参考書 なし
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 68 0 0 0 0 0 0 0 68 合格者数(人) 63 0 0 0 0 0 0 0 63
出席状況
ほぼ、50∼60名。
B:コースデザインとの比較、引継事項
ほぼ共通シラバス通りで、その他に、終結式と判別式の話をした。最終回で、共通シラバスには あるが、教科書にはないベクトル積を含め3次元のベクトルの幾何的解説をした。
C:講義方法
昨年度に引き続き行列式は第1列での展開に依る次数の帰納法で、定義し、性質などを全てすま せた後、学生からの要望もあり、置換と符号について行列式を使って説明した。
講義内演習は若干行えたが、時間の都合で出来ないことが多かった。
レポート問題を2回出し、TAによる添削の上、解答例とともに返却した。オフィスアワーは殆ど 機能しなかった。
前期:線形代数学I 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
中間試験と定期試験の合計から秀・優・良・可・不可を機械的の決めた。レポートは全く評価に 無関係。
○最終成績はどうであったか
評価 1年生 計秀 6 6 優 19 19 良 21 21 可 17 17 不可 4 4 欠席 1 1 計 68 68
E:分析および自己評価
6月27日(土)に補講を行ったが、その直前の通常講義の時に、土曜日の補講に来られない見 込みの人に手を挙げさせたところ、数名であったが、実際には半分以下しか来ず、予定の通常の 講義は不適当と考え、別の(終結式と判別式)話をせざるを得なかった。 以前にもこのようなこと があった。
また、今期は、講義のある水曜日は5月に2回休日があり、その後、担当者の都合での休講と3 週続けて抜けたため、中間試験が7月にずれ込んでしまった。
評価に関しては、中間試験の成績が余りに良すぎたため、定期試験を(少しのつもりで)難しくし たところ想定ほどよくなかったので、最終成績については若干甘くした。
18
2015年度講義結果報告 前期:数学演習 I
A:基本データ
科目名 数学演習I 担当教員 笹平 裕史
サブタイトル 単位 2単位 選択
対象学年 1年生 レベル 0 教科書 特になし. 参考書 特になし. コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 50 0 0 0 0 0 0 0 50 合格者数(人) 48 0 0 0 0 0 0 0 48
出席状況
数名以外は,ほぼ毎回出席していた.
B:コースデザインとの比較、引継事項
シラバスで挙げたことは,すべて扱った. 扱った内容は次のとおり.
• 数列
• 1変数関数の連続性と微分
• テイラー展開
• 不定積分と微分方程式
• 行列の演算
• 行列の基本変形と連立一次方程式
• 行列式
• 逆行列の計算
• 直線,平面の方程式
• 一次変換
前期:数学演習 I 2015年度講義結果報告
C:講義方法
• 演習の進め方
毎回演習の最初に問題を配り,必要事項を説明してから,問題を解いてもらった. 最後に解答 を配り,解説した. 毎回,復習のためのレポート問題を出し,次の回に提出してもらった.
• 講義アンケートへの対応
中間の講義アンケートで, 問題が難しすぎるということと,解説をもっとして欲しいとのこ とだったので,問題の難易度を下げ,解説を増やした.
• オフィスアワー
オフィスアワーは,木曜日のCafe Davidで行った.
D:評価方法
○評価方法
成績は,期末試験,中間試験,レポート,出席を総合してつけた.
○最終成績はどうであったか
評価 1年生 計秀 6 6 優 23 23 良 13 13 可 6 6 不可 1 1 欠席 1 1 計 50 50
E:分析および自己評価
毎回レポート問題を出し,復習してもらうようにした. 難しい問題よりは基本的な問題を中心に扱 い,基本的なことが身につくように心がけた. レポート,期末試験を見る限りでは,多くの人は基本 的なことは身についたように思う.
成績の評価は公正に実行した.
教務助教の方々が大変よく協力してくれたおかげで,非常に助かった.
20
2015年度講義結果報告 前期:数学演習I
A:基本データ
科目名 数学演習I 担当教員 川谷康太郎
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 1 教科書 なし. 参考書 なし コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 43 0 0 0 0 0 0 0 43 合格者数(人) 37 0 0 0 0 0 0 0 37
出席状況
全体の78%の学生は皆勤であった. 欠席がちの学生が若干名存在した. 欠席がちの学生中で,理解 度の良い学生は存在しなかった.
B:コースデザインとの比較、引継事項
笹平クラスと同様である.
C:講義方法
演習のプリントの解説をしてから, 各自, 問題を解いてもらう, という方針で授業を進めた. これ は,演習で扱うテーマが,微積や線形代数の授業よりも先に進んでしまったためである(授業の時 間割りの都合で, この問題は回避不可能であったと思われる). そのため,解説するときは,基本的 にすべての学生は何も知らないつもりで解説した. 特に,大学に入って初めて出会うであろう概念 には,その概念を導入する動機から説明するように心がけた. レポートは毎週, 2∼3題出題し, 学 生の理解度を推測することが出来た. また,授業中は,なるべく質問がないか,学生に尋ねるように していた.
前期:数学演習I 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
評価方法は,基本的に笹平クラスと同様である. 中間試験,期末試験,レポートの成績を踏まえて成 績をつけた. レポートは毎週出題し, TAに採点してもらった. それらの結果を,それぞれ, 30:60:10 で集計した値をもとに成績の評価を行った.
集計して得られる数字は単なる数字にすぎない. ただ,得られた単なる数字と,日頃の答案や,試験 の答案から窺い知れる学生の理解度は比例していた. 従って,真っ当な評価だったと考えている.
○最終成績はどうであったか
評価 全受講者秀 5
優 6
良 14 可 12 不可 5 欠席 1 計 43
E:分析および自己評価
評価できる点. Bでも述べたように,大学で初めて出会うであろう概念は,極力丁寧な解説を努め た. 特に,なぜその概念を導入するのか,その結果,なにが嬉しいのか,というところに焦点を当て て説明することを心がけた(たとえば,点列を使った連続関数の定義や,テイラーの公式,行列の階 数など). 動機を説明することで,学生の知的好奇心が刺激されるのではないかと考えたからであ る. この点は,試験の答案を見る限り,失敗はしていないと断言できる(成功したとは断言しかねる が).
反省すべき点. ただ,「写像の像」は非常に説明しにくく,この部分は失敗であったと反省してい る. これは,「写像の像」を考えて何が嬉しいのかを今まで考えたことのない自分にも責任が有る のかもしれない.
レポートと試験の意義. また,レポートは,毎週の提出を義務化した. それを用いて,学生の理解度 を推測することが出来た. 中には, レポートの印象から窺い知れる理解度と,試験の答案から窺い 知れる理解度が大きく異る学生も存在した. そのため,成績判定のために,試験を実施することは 大変重要である,ということを強く実感した.
22
2015年度講義結果報告 前期:数学演習I
A:基本データ
科目名 数学演習I 担当教員 永田 義一
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 1年生 レベル 0 教科書
参考書 コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 43 0 0 1 0 0 0 0 44 合格者数(人) 39 0 0 1 0 0 0 0 40
出席状況
ほぼ全員が毎回出席した.
B:コースデザインとの比較、引継事項
コースデザインに従い授業を行った.
C:講義方法
最初にプリントを配布し,簡単な解説を行った後問題に取り組んでもらった. 教養の授業より先の 内容で解くので難しいようだったが,学生に黒板に解答を書いてもらった.
D:評価方法
○評価方法
笹平クラスと同じ前期:数学演習I 2015年度講義結果報告
○最終成績はどうであったか
評価 受講者 計秀 5 5 優 12 12 良 13 13 可 10 10 不可 3 3 欠席 1 1 計 44 44
E:分析および自己評価
一時間は問題に取り組めるように解説を工夫した. 授業中の質問には全て答えた. 良い雰囲気でで きたと思うし,学生も真面目に取り組んでいた. 中間アンケート見て,改善できることは努力した. 毎回学生に当てて黒板に解答を書いてもらっていたが,あてないでほしいという要望があった. こ れは無視した.
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2015年度講義結果報告 前期:数学演習I
A:基本データ
科目名 数学演習I 担当教員 中塚 智之
サブタイトル 単位 2単位 選択
対象学年 1年生 レベル 0 教科書
参考書 コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 31 0 0 0 0 0 0 0 31 合格者数(人) 30 0 0 0 0 0 0 0 30
出席状況
ほとんどの受講者が毎回出席しており,目立った欠席者は特にいなかった.
B:コースデザインとの比較、引継事項
笹平クラスと同様.
C:講義方法
講義の最初に問題プリントを配り,未習事項について簡単に解説して問題に取り組んでもらった. 受講者が問題に取り組んでいる間はTAと共に教室を見て回り,質問に答えていった. 理解が不足 していそうな内容や重要な問題については黒板で適宜解説を行った.
D:評価方法
○評価方法
笹平クラスと同様.前期:数学演習I 2015年度講義結果報告
○最終成績はどうであったか
評価 全受講者秀 9
優 7
良 5
可 9
不可 0 欠席 1 計 31
E:分析および自己評価
受講者にとって未習の内容を扱うことが少なからずあったため難しく感じたこともあったようだ が,真面目に勉強した学生が多く, 最終成績は良い者が多かった. 講義においては演習の講義であ ることを認識し,未習内容の解説については簡潔に済ませて実際に問題を解いてもらう時間を多く 確保するようにした. 未習内容の解説においては例題を黒板で実際に解いてみることが受講者の理 解の助けになったよう感じた. また, TAと共に質問しやすい雰囲気を作ることを重視し,その成果 もあってか毎回ある程度の質問があり受講者の理解に一定の貢献ができたのではないかと考える.
26
2015年度講義結果報告 前期:数学演習I
A:基本データ
科目名 数学演習I 担当教員 矢代 好克
サブタイトル 単位 2単位 選択
対象学年 1年生 レベル 1 教科書 なし 参考書 なし コメント なし
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 32 0 0 0 0 0 0 0 32 合格者数(人) 31 0 0 0 0 0 0 0 31
出席状況
第12回(7/6, これまでの復習問題)を除けば出席は9割以上であった.
B:コースデザインとの比較、引継事項
笹平先生と同様な内容である為,この項目は割愛する.
C:講義方法
開始時に問題を配付し,前半にその問題に関する基本事項や例題を解説を行ったが,既にその内容 を知っている受講者には問題に取り組むよう促した. 後半に受講者が問題を解いている間に巡回 し,受講者からの質問に対応した. 後半の最後に解答を配布し,受講者が宿題を取り組み易く出来 るようにする為, 宿題と関連した問題や巡回時に取り組みが芳しくなかった問題を中心に解説を 行った.
宿題については定期試験,第12回を除いて毎回課した. 採点は毎回TAにお願いし,間違っていた 箇所の添削についてもお願いした. 間違いが多く見られた答案についてコメントを解答に添え,宿 題提出の翌週に返却した. また,定期試験についても間違った答案には添削を行い, 間違いが多く 見られた箇所についてのコメントを追記した解答とともに答案を返却した.
前期:数学演習 I 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
笹平先生と同様な方法である為,この項目も割愛する.
○最終成績はどうであったか
評価 1年生 計秀(S) 13 13 優(A) 12 12 良 (B) 4 4 可(C) 2 2 不可 (F) 1 1 欠席 0 0 計 32 32
不合格者の1名は中間試験を受験しなかった為に合格点に到達出来なかった.
E:分析および自己評価
後半の残り時間で項目C で述べたものを丁寧に解説することが反映されたのか,多くの受講者は 全問欠かさず取り組んでいた. また,宿題の間違った答案に対して添削やコメントに目を通すこと により,定期試験ではその間違いが減少して平均点が高くなり,結果として秀(S)や優(A)の成績 が多くなったと考えられる. 毎回コメントを記述することは労力を要したが,基本的な考え方や計 算力を定着させるには有効な方法であったと思われる.
しかし, 講義アンケートでは「中間試験以降の問題や宿題の難易度を上げて欲しかった」という 意見が数名あった. 中間試験以降では行列式・逆行列,不定積分・微分方程式の計算問題が中心で あった為,その受講者にとっては物足りなさを感じたのかもしれない. 余力の有る受講者に対して, 難易度の高い問題を解くようにと促すことが出来なかったことは課題点である. 本講義の目標・難 易度に配慮すると,成績に大きく反映されない範囲で取り扱う内容の関連問題も宿題に課すことは 改善点の1つになると思われる.
28
2015年度講義結果報告 前期:数学展望I
A:基本データ
科目名 数学展望I 担当教員 糸 健太郎
サブタイトル 連分数・フォードの円・双曲幾何 単位 2単位 選択 対象学年 1年生
レベル 0 教科書 指定せず 参考書
コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 276 4 1 3 0 0 0 0 284 合格者数(人) 260 4 0 1 0 0 0 0 265
出席状況
アンケートは1回目の回答数が171, 2回目の回答数が116であった.
B:コースデザインとの比較、引継事項
ほぼコースデザイン通り.講義回数は連分数が4回,フォードの円が4回,双曲幾何が4回であった.
C:講義方法
基本的に黒板(ホワイトボード)で解説を行った.コンピュータによるデモンストレーションも 1回行った.
マイクの音量,板書の大きさについてはアンケートを参考に気をつけた.レポートは全部で33 題出題した.オフィスアワーに来た学生はほとんどいなかった.
D:評価方法
○評価方法
レポートで成績をつけた.全部で33題出題し,10題以上正解を単位取得の用件とした.
前期:数学展望I 2015年度講義結果報告
○最終成績はどうであったか
評価 理学部 他学部 計秀 21 4 25 優 78 35 113 良 36 44 80 可 27 20 47 不可 3 0 3 欠席 10 5 15
計 175 108 283
E:分析および自己評価
なるべく興味を持ちやすい話題を選び講義した.興味を持って聞いていた学生も多かったと思う. 今年度の入学生から行列を高校で習っていないということで,行列を出すのを極力控えた.レポー トはなかなかの力作が多かった.定期試験より学習効果は高いと思う.昨年度も同じ科目を担当 したが,昨年度ペンローズタイルを教えたところを双曲幾何に置き換えた.多くの部分で昨年度 の講義ノートが使用できて,その内容を改良できたのでよかった.
講義室は経済学部のカンファレンスホール(定員400人ぐらい?)を使用した.昨年度は当初 予定していた工学部の教室(定員210名程度)に入りきれず,途中から講義室を変更したので, 今年度は最初から小崎さんにお願いしてカンファレンスホールを予約してもらった.ただし他学 部に貸し出すのは経済学部の予定が確定してからのため,4月近くにならないと使用できるかど うかがわからない状況であった.次年度以降も全学解放科目として開講するのであればこの部屋 を使うのがベストだと思う.
受講者数は283で昨年度278とほぼ同じ(ちなみに一昨年度は約230).受講者数の内訳は 理学部175,医学部102,その他6(昨年度は理学部187,医学部91,その他2)であった.
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2015年度講義結果報告 前期:現代数学基礎A1
A:基本データ
科目名 現代数学基礎A1 担当教員 稲浜 譲
サブタイトル 単位 2単位 必修
対象学年 2年生 レベル 1
教科書 森田茂之,集合と位相空間,朝倉書店, 2002 参考書 なし
コメント 特になし
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 0 55 4 0 0 1 0 0 60 合格者数(人) 0 53 4 0 0 1 0 0 58
出席状況
出席はとっていないので、正確にはわからないが、最後まで授業に出ていたのは45人ぐらいでは なかろうか。
B:コースデザインとの比較、引継事項
目的は集合論のごく基礎的な部分を身につけること。脱落者をなるべくださないことを主目的に して、難しいことはせず、ゆっくり丁寧に授業を進めた。達成度はまあそこそこだと思います。あ と代数構造の初歩には触れた。残念ながら、ツォルンの補題(選択公理)などについては、扱え なかった。また位相(距離)構造については、後期の授業で扱うので、あえていっさいふみこま なかった。教科書はいちおうは指定したもののほとんど使わなかった。このシラバスにあった教 科書はおそらく存在しないので、いづれにせよ「手作り」で授業するしかないと思う。
C:講義方法
普通の板書授業を行ったが,90分×2コマという非常に長時間の授業なので,演習の時間をたっ ぷりととった。演習用のプリントを毎週1枚作って配った。問題はかなりやさしくしたつもりで ある。また教科書に沿って授業を進めたわけではないので、講義ノートを自分のウェブページに 貼付けて、学生が自由にダウンロードできるようにした。
前期:現代数学基礎A1 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
中間試験と期末試験を行い、それのみにより評価した。まず中間試験を足切り専用の試験として 行い、追試を2回やっても合格しなかった人を不合格にすると予告したが、実際にはこの段階で の落第者はいなかった。中間試験に合格した人は、期末試験の点数だけにより、最終的な評価を 下した。評価はかなり甘めで、期末試験で合格しなかった人はほぼいなかった。
○最終成績はどうであったか
評価 2年生 3年生 M2 計秀 6 0 — 6
優 15 1 0 16 良 17 0 1 18 可 15 3 0 18 不可 0 0 0 0 欠席 2 0 0 2 計 55 4 1 60
E:分析および自己評価
学生の理解度に関しては、暗記がきかない問題や、過去問に無い問題を出題すると、簡単な問題 でも間違いが続出することがあった。おそらく、この年頃の学生は「計算すること」を数学だと 思っており、概念操作することにまだ慣れていないためだと推測される。そういう態度を改めて もらおうと思ってなんども授業中に指摘したが、やはりそんな簡単に変わるものでもないようだ。 合格基準はあらかじめ学生に告知した。また評価は公正に実行し、例外は作らなかった。
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2015年度講義結果報告 前期:現代数学基礎BI
A:基本データ
科目名 現代数学基礎BI 担当教員 行者 明彦
サブタイトル 線形代数 単位 4単位 必修
対象学年 2年生/3年生/4年生 レベル 1
教科書 用いなかった. 参考書 指定しなかった. コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ ★ ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 0 55 2 1 0 0 0 0 58 合格者数(人) 0 53 2 1 0 0 0 0 56
出席状況
おおよその平均出席者数は50人ほど.
B:コースデザインとの比較、引継事項
コースデザインに従った.
C:講義方法
講義方法については多様な工夫をした講義では常にフィードバックを重視した.学生が質問しや すい環境を工夫した.
D:評価方法
○評価方法
期末試験の成績により最終評価を導いた.
前期:現代数学基礎BI 2015年度講義結果報告
○最終成績はどうであったか
評価 2年生 3年生 4年生 計秀 41 1 1 43
優 2 0 0 2
良 8 0 0 8
可 2 1 0 3
不可 1 0 0 1
欠席 1 0 0 1
計 55 2 1 58
E:分析および自己評価
学生が十分の理解に達するように工夫し、その目標は達成したと思う.評価は公正に実行した.例 外は作らなかった.
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2015年度講義結果報告 前期:現代数学基礎CI
A:基本データ
科目名 現代数学基礎CI 担当教員 伊師 英之
サブタイトル 1変数関数の微分積分 単位 4単位 必修 対象学年 2年生
レベル 1 教科書 なし
参考書 高木貞治,解析概論,岩波書店. 小平邦彦,解析入門I,岩波書店. コメント
TAの有無など
TAの有無
有 1名
受講者数・合格者数の内訳
学 部 大学院 その他
★印:対象学年 ★ (他学科等)
学 年 1年 2年 3年 4年 M1 M2 D 総数 受講者数(人) 0 55 5 0 0 0 0 0 60 合格者数(人) 0 49 5 0 0 0 0 0 54
出席状況
毎回,8割ほどが出席していた.
B:コースデザインとの比較、引継事項
説明する予定だったキーワード(実数の連続性,数列・級数の収束,函数の収束(一様収束と各点 収束),函数の一様連続性,ベキ級数,テイラー展開,リーマン積分)は一通り論じた.凸関数, ニュートン法, Cω 函数については時間がなくて触れられなかった.
C:講義方法
2コマの講義のうち,1.5 コマを授業,残りを演習という形にした.演習は配布された問題を全員 がその場で解く「基本問題」と,前回までに配られた問題を希望者が黒板で解く「演習問題」の 二本立てで行った.演習で配布する問題は当日の授業の内容に関するもので,授業で紹介した定 理の証明を与えよというものもあった.基本問題は学生の理解度と出席状況をみるためのもので, 成績には反映させないものとした.基本問題については次回の授業で完全な解答を配布した.一 方,演習問題は難易度に応じて5 点∼20 点の点数を割り当て,正解した学生の定期試験の点数に 加点するものとした.オフィスアワーはCafe Davidとして設けたが,利用者は殆ど無かった.反 面,授業の後で質問に来る学生は多かった.
前期:現代数学基礎CI 2015年度講義結果報告
D:評価方法
○評価方法
中間試験の点数50%+期末試験の点数50%で評価した. ここで試験の点数には演習で解いた問 題の点数も加えて(100点以上は打ち止め)計算した. 60∼69点が可, 70∼79点が良, 80∼100点 が優,ただし演習の加点なしで両方が90点以上ならば秀とした.
○最終成績はどうであったか
評価 2年生 3年生 計秀 4 0 4
優 18 2 20 良 17 0 17 可 10 3 13 不可 4 0 4 欠席 2 0 2 計 55 5 60
E:分析および自己評価
授業で説明した内容を直後に演習で確かめることによって理解が深まると,学生の評判は良かっ た.定期試験では,解答を配布した基本問題をアレンジして出題したものが多かったので,全体 的に出来が良かった.正しい解答の丸暗記にも教育効果はあると思う.一方,その場で見て解け るような基本問題以外に,苦労して解けるような問題を考える機会を与えたが,特定の何人かの 学生が挑戦する姿が目立った.難易度を下げて,より多くの学生が挑戦できる雰囲気にするべき だったかもしれない.
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