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平成23年度 発見の歴史(物理学)

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Academic year: 2018

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YAMAGATA UNIVERSITY

https://sites.google.com/site/hakkennorekishibutsurigaku/ping-cheng23nian-du

『天使と悪魔』

と ノーベル物理学賞

講義の後半部分への前振り

(2)

YAMAGATA UNIVERSITY

重要なキーワード

CERN

反粒子 加速器

(3)

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CERN: 欧州素粒子原子核研究機構

CERN

European Organization for Nuclear Research

(4)

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ATLAS実験

http://www.atlas.ch/

(5)

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山形大学とCERN

CERN-COMPASS実験

理学部物理学科 岩田教授

(6)

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ATLAS実験が『反物質を作った』実験ではありません・・・

『反物質』の話に入る前に・・・

(7)

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CERNに関連したノーベル賞

1984年 カルロ・ルビア、シモン・ファンデルメール 弱い相互作用を媒介する場であるW粒子およびZ 粒子の発見を導いた巨大プロジェクトへの決定的 貢献

1984年 カルロ・ルビア、シモン・ファンデルメール 弱い相互作用を媒介する場であるW粒子およびZ 粒子の発見を導いた巨大プロジェクトへの決定的 貢献

1992年 ジョルジュ・シャルパク

粒子検知器、特に多線式比例計数管の発明および発展 1992年 ジョルジュ・シャルパク

粒子検知器、特に多線式比例計数管の発明および発展

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粒子加速器とは?

減圧気体容器

陰極

(-V)

陽極

(+V)

クルックス管も加速器の一つ

ブラウン管も小さな

『電子加速器』

電場によって『荷電粒子』を加速させる装置

(9)

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ノーベル物理学賞に見る加速器の発展

1951年 ジョン・コッククロフト、アーネスト・ウォルトン

加速荷電粒子による原子核変換の研究

1951年 ジョン・コッククロフト、アーネスト・ウォルトン

加速荷電粒子による原子核変換の研究

1961年 ロバート・ホフスタッター

線形加速器による高エネルギー電子散乱の研究と核子の構造 に関する発見

1961年 ロバート・ホフスタッター

線形加速器による高エネルギー電子散乱の研究と核子の構造 に関する発見

1939年 アーネスト・ローレンス

サイクロトロンの開発および人工放射性元素の研究 1939年 アーネスト・ローレンス

サイクロトロンの開発および人工放射性元素の研究

(10)

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加速器の発展

KEK陽子加速器の前段加速器。到達エネルギー750 keV。 http://www.kek.jp/newskek/2002/marapr/evolt.html

1951年 ジョン・コッククロフト、アーネスト・ウォルトン

加速荷電粒子による原子核変換の研究

1951年 ジョン・コッククロフト、アーネスト・ウォルトン

加速荷電粒子による原子核変換の研究 コッククロフト型加速器

(11)

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加速器の発展

1961年 ロバート・ホフスタッター

線形加速器による高エネルギー電子散乱の研究と核子の構造 に関する発見

1961年 ロバート・ホフスタッター

線形加速器による高エネルギー電子散乱の研究と核子の構造 に関する発見

アメリカ・スタンフォード線形加速器センター(SLAC)

全長 3 km

(12)

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加速器の発展

1932年にローレンスによって開発された サイクロトロン(陽子を1MeV以上に加速)

The Physical Review 40 19 (1932)

Rutger大学のサイクロトロン

理研のサイクロトロン第2号機

(1944年)

1939年 アーネスト・ローレンス

サイクロトロンの開発および人工放射性元素の研究 1939年 アーネスト・ローレンス

サイクロトロンの開発および人工放射性元素の研究

(13)

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大阪大学 RCNP リングサイクロトロン(1974年)

理化学研究所 リングサイクロトロン(2006年) 超伝導方式のリングサイクロトロン

現在のサイクロトロン

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日本の加速器(加速器の形が分かる所)

J-PARC@東海村 KEK@つくば

SPring-8@兵庫県

(15)

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世界の加速器色々

DESY

CERN

J-PARC

KEK

BNL

SLAC

FNAL JLab

(16)

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BNL-AGS加速器とノーベル章

http://www.bnl.gov/bnlweb/history/images/AGS-5-141-57-sm.jpg

現在のBNL

AGS

1976年 バートン・リヒター、サミュエル・ティン J/ψ中間子の発見

1976年 バートン・リヒター、サミュエル・ティン J/ψ中間子の発見

1988年 レオン・レーダーマン、メルヴィン・シュワルツ、ジャック・シュタインバーガー ニュートリノビーム法、およびミューニュートリノの発見によるレプトンの二重構造の実証 1988年 レオン・レーダーマン、メルヴィン・シュワルツ、ジャック・シュタインバーガー ニュートリノビーム法、およびミューニュートリノの発見によるレプトンの二重構造の実証

(17)

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粒子と反粒子 (物質と反物質)

物質 優勢

の世

真空

物質と反

物質

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粒子と反粒子: 電子と正孔

自由電子

正孔

+V

−V −V +V

電子と逆負号の電荷をもつ正孔が 電子を取り出す

電圧をかける 電圧をかける

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電子と正孔: 粒子と反粒子

正孔

光(電磁波)が

電子

電子と正孔を作り出す

正孔

電子

正孔と衝突 → 消滅 光(電磁波)を作る 電子と正孔の

対生成

電子と正孔の

対生成

電子と正孔の

対消滅

電子と正孔の

対消滅

(20)

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『反粒子』とノーベル物理学賞

1936年 カール・デイヴィット・アンダーソン 陽電子の発見

1936年 カール・デイヴィット・アンダーソン 陽電子の発見

1959年 エミリオ・セグレ、オーウェン・チェンバレン 反陽子の発見

1959年 エミリオ・セグレ、オーウェン・チェンバレン 反陽子の発見

1933年 エルヴィン・シュレディンガー 、ポール・ディラック 新形式の原子理論の発見

1933年 エルヴィン・シュレディンガー 、ポール・ディラック 新形式の原子理論の発見

2008年 南部陽一郎、小林誠、益川敏英

クォーク3世代を予言した、「対称性の破れ」の起源の発見 2008年 南部陽一郎、小林誠、益川敏英

クォーク3世代を予言した、「対称性の破れ」の起源の発見 反粒子の発見

反粒子の定式化

加速器を使って 反陽子生成に 成功

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放射線と陽電子

Na には

22

Na(放射性同位体)がある。

(22)

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22

Naからの放射線

コンセンサス 原子力2010」より

22Naはβ線を放出

β線 = 電子 β線 = 電子

β線 = 陽電子 β線 = 陽電子

β

光(ガンマ線)を

2個

放出

(23)

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粒子と反粒子の『対消滅』

E = m c 2

エネルギー 質量 光速

質量とエネルギーの等価式

22Naはβ線を放出

陽電子 + 電子 → 2×ガンマ線

どちらも同じ質量 (陽)電子質量と等価な エネルギー

(24)

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22

Naから放出されるガンマ線のエネルギー

(陽)電子の質量に対応する エネルギーピーク

(陽)電子の質量に対応する エネルギーピーク

(25)

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身の周りの反物質

PET: ポジトロン断層法

真はWikipediaより

陽電子

ガンマ線検出器

ガンマ線発生場所 電子の場所を特定

電子

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自然の階層構造

分子

電子

原子核

陽子

中性子

10

-10

m

原子

10

-9

m

10

-14

m

10

-15

m

ナノメートル

Å(オングストローム)

原子の大きさ 10-10 m 原子核の大きさ 10-14 m

~ 1万分の1

原子の大きさ 10-10 m 原子核の大きさ 10-14 m

~ 1万分の1

(27)

原子核が人の大きさ程度とすると

原子:  山形市 (~20 km) 原子核: バランスボール (1 m)

陽子・中性子: ソフトボール (10 cm)

電子・クォーク: 花粉以下 (< 0.1 mm)

原子核が人の大きさ程度とすると

原子:  山形市 (~20 km)

原子核: バランスボール (1 m)

陽子・中性子: ソフトボール (10 cm)

電子・クォーク: 花粉以下 (< 0.1 mm)

原子の大きさ 原子の大きさ

原子核の大きさ 原子核の大きさ

クォークの大きさ クォークの大きさ 陽子の大きさ

陽子の大きさ

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本題に入る前に・・・ 原子の重さは

例えば炭素は

原子核+6個の電子

炭素の原子核は

陽子 6 中性子 6 炭素の原子核は

陽子 6 中性子 6

陽子・中性子の中には クォーク 3

原子核の重さは

電子の重さの何万倍

『体重』を決めるのは 原子核の個数 原子核の重さは

電子の重さの何万倍

『体重』を決めるのは 原子核の個数

原子核の重さは

陽子・中性子の数で決まる

『体重』は結局、陽子・中性子の数 原子核の重さは

陽子・中性子の数で決まる

『体重』は結局、陽子・中性子の数

クォーク3個の質量は

陽子の  約100分の1 クォーク3個の質量は

陽子の  約100分の1

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もっと身の周りの反物質

陽子の中をよーく見てみると

クォーク

グルーオン(ある種の『光』)

クォーク・反クォークの 対生成・対消滅

陽子の中には大量の クォーク・反クォークが 満ちている

陽子の中には大量の クォーク・反クォークが 満ちている

陽子は自然の反物質容器!!

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さらに脱線: ディラック粒子

1933年 エルヴィン・シュレディンガー 、ポール・ディラック 新形式の原子理論の発見

1933年 エルヴィン・シュレディンガー 、ポール・ディラック 新形式の原子理論の発見

ポール・ディラック

ディラック粒子(質量0、半整数スピン)の

量子論+特殊相対性理論に従う運動方程式を発見

粒子加速器で加速された、高エネルギーの電子

→ ディラック粒子として振る舞う

(31)

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ディラック電子

グラフェンとも関係

グラフェンとも関係

(32)

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反物質の保存容器

反物質は物質と触れると『光』になる どうやって保存する?

反物質

(33)

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『イオントラップ』

1989年 ハンス・デーメルト、ヴォルフガング・パウル イオントラップ法の開発

1989年 ハンス・デーメルト、ヴォルフガング・パウル イオントラップ法の開発

電荷を持っている粒子を『電場』と『磁場』を使って閉じ込める

方法➀ 方法②

電場を動かして保持する 磁場と電場で閉じ込める

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CERNでの反物質生成

『天使と悪魔』はフィクションですが・・・・

CERNでの反物質生成はノンフィクション

@hayano

震災(特に原発事故)後は Twitter で 137176人に フォローされていたりします。

早野龍五教授

早野教授の研究の一つがまさに『CERNでの反物質生成』で・・・ 物理学者とともに読む

参照

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