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現職養護教諭の研修に関する調査研究(II) : 専門分野意識と研修阻害要因・解決法について

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Academic year: 2021

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(1)Title. 現職養護教諭の研修に関する調査研究(II) : 専門分野意識と研修阻害要 因・解決法について. Author(s). 片岡, 繁雄. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. C, 家庭・養護・体育編, 33(2): 77-87. Issue Date. 1983-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6620. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第33巻 第2号 lofHokka i l Se i IC)Vo do Un i i i 3 jou t t t rna r c onl ve s on( yofEduca .3 .2 ,No. 昭和5 8年3月 Ma 98 3 r ch ,1. 現職養護教諭の研修に関する調査研究 ( 1 1 ) -- 専門分野意識と研修阻害要因 o 解決法について --. 片. 繁. 岡. 雄. 北海道教育大学旭川分校保健学研究室. A study on ln‐Service Growth of Presently E mployed SchooI Nurse Teachers(Past l l) ionaI 一-- Their A wareness ofthei r Profess Field and Some Problems obstruct ing ln-service Growth and r{ow to Solve Them ---- Shi geo KATAOKA Depar l ikawa Co tmentofSchooIHea l l ido Un th ive i i ty ofEducat ege rs on ,Asah ,Hokka , Asah ikawa070. Abstract i igatetheawarenessof652 present The purpose ofth i ly tudyi rstplacetoinvest ss sinthef ’ iona1 f th regard to thei 1ds and second employed schoo1 Nurse-Teacher i 1 s Wi r profess e y to ider some factors wh i 1 l as to consider how to so1ve cons ch obstructln-service Growth as We these unde i rabl s efactors. lows Theresults are asfol :. l teachesare31 7% for Hea th 1) Professionalawareness ofPresently employed SchooINurse‐ . f Guidance 1 f i 6 E 7 d d1 3 H l h C l i 5 . % or eat ounse ng . , . % or mergency‐a ,an. 2). Factors wh i ch obstructtheln‐service Growthofpresently employed SchooI Nurse‐Teach‐. ’abi 2% forinsuf f 9 i i INurse l i teachers l i ion ersare5 tyandvo 9% forpressure t encyofschoo c - . . ,29 leaを型es except Schoo 7% forinsuf f i i I Nurse- of work,and24 c ent understanding by other col . Teachers .. l I Nurse‐Teachers are considering how they can solve problems 3) Present y employed Schoo ’ ab l ikethi 4% by deve loping the Schoo I Nurse i l i teachers 4% byinforming other ty s :32 - . . ,16 ’rol leaguesabou INurse ttheSchoo dt h S h IH l col 7% by t -Teachers ean e c oo ea hpro き ; ram,and8 . ( ) 21.

(3) . 78. 片. 岡. 繁. 雄. l lot ing morethantwo SchooI Nurse-Teachersto each School a. l. は じめ に. 学校はすべての子どもに等しく教育を受ける権利を保障し, 国民的教養の基礎を獲得させ, 心身 共に健康な国民として育 っていくように, その役割を果たすことが目的である. 学校での系統的, 組織的, 集団的教育を通じて子どもたちは, 人類の普遍的な文化的価値を自らのものとし, 人間的 能力を多面的に発達させ, 個性をのばすことができるものであるから, 学校の教師は科学について の高度な専門的知識を有しているばかりではなく, 子どもの発育発達についての科学的認 識と社会 の歴史的進歩についての深い洞察力を身につけていることが必要である. とりわけ学校における子 )である養護教諭は 健康に関する高 どもたちの健康の保持増進を目 ざす学校保健の専門的実践者1 , 度な専門的知識・技術をもたなければならないことについては, 誰も異論のないところであるが, 実際にはこう した専門的知識技術を身につけることは容易なこと ではない. それは養護教諭の養成 の段階 で完結するようなもの ではなく, 養成, 採用, 現職教育・研修といっ た一連の過程において 形成されるものであると考えられる. 養護教諭の養成の段階は, その基礎的な教育 であり, 現職養 護教諭としての日常不断の自主的研修によっ て, は じめてその専門的資質の形成と向上がはかられ ・2 1 9 0条) るものである. 現行制度において, 研修の重要性については, 教育公務員特例法( , IL Oユネスコの 「教員の地位に関する勧告」 などに基本的視点に立っ た細部について指摘している. 今日, 子どもをとりまく社会環境の急激な変化と健康問題の変化変容の中で, それに対応しうる 養護教諭の専門的能力の形成と向上をいかにはかっていくか, さらに専門的能力を支える研修をい かに保障していくかは, 養護教諭の 「専門職性」 との関連で追求しなければならない重要な課題で ある. すなわち学校において養護教諭が専門職として高度な知識技術を発揮し, 独自の地位を確立 4 )においては「校 していくためには, それに対応する研修活動が必要不可欠の条件である. 前報(1) 外研修活動及び学会活動」 について報告したが, 本報 01) では, 現職養護教諭の専門分野意識と 研修阻害要因及びその解決法について校種別, 経験年数別, 出身養成機関別, 学校規模別.にどのよ うに異なるかについて報告する.. 2. 研究方法 北海道の現職養護教諭1 00名, 高校2 00名) を対象に質問紙を送り, 000名 (小学5 0 0名, 中学3 3名・6 6.5%, 計65 6名・6 3.2%, 中学203名・6 7.7%, 高校11 652名 (小学31 .2%) から回答を 得た. 調査内容は, 養護教諭として専門性を最も発揮できるとする分野について, 専門職として高めた い必要な知識・技術の有無とその内容について, 個人研修を阻害する要因とその解決法について, 学校において学校保健に関する研修を阻害する要因について, などであっ た. 調査期間は, 昭和55年7月1日より8月 30 日 ま で で あ っ た.. ) ( 2 2.

(4) . 現職養護教諭の研修に関する調査研究 (1 1 ). 79. 3. 結果と考察 1) 現職養護教諭が自分の勤務している学校でそ. 表1 養護教諭として専門性を最も発揮. の専 門 性 を最 も 発 揮 でき る と す る 分 野 に つ い て. できるとする分野について. ( )%. は, 表 Iに 示 す と お り であ る. 「保 健 指 導(保 健 学 習.性 教育 を 含 む)」 と す る も の 207名 (31.7%) ,. 保健指導(学習,性教育含む 学習・性教育含む) 救急処置(保健管理, 医学的支援). 7( 207( 31 ,7). 次いで「救急処置 (保健管理・医学的支援を含む)」. 健康相談(精神衛生指導) 健康診断の計画・実施・事後措置 「保健だょり 保健だより」など広報活動 学校保健組織の運営・管理 学校保健行事. 8 8( 1 3 5 ) 8 8( 1 ) 3 5 . . 3 9 ( 6.o 0) 3 9( 1 7(2.6) 1 7 ( 2,6) 1 7(. 1 15名 ( 17 .6%) , 「健康相談 (精神衛生指導を含 む)」8 8名( 1 3.5%) , 「健康診断の計画実施事後措 置」39名 ( 6 ,0%) , 「保健だよりなどの広報活動」 17名 (2.6%), 「学 校 保 健 組 織 の 運 営.管 理」17名 ( 2.6%) な ど であ っ た. ま た 「無 記 入」 であ っ た も のは 259名 (39.7%) であ っ た. 校種 別 に み る と, 「健 康 相 談」に つ い て は, 小 学 17名(5.4%), 中 学 31名(15.3%), 高 校 40名(30. I%) の 順 で高 率 であ っ た (P <0.05 )。 ま た 「保. 安 全教育 ・ 指導 安全教育・指導. 学校保健の調査・研究 学校保健の調査,研究 学校保健全体. 5( 11 5( 17 6) ,. 1 0(1 0(I ,5) 9 (1 9(1 4) . 4(0 4(0 6) . 8 ( 2.8) 1 8(. 無記入. 計. 9( 259( 39,7) 65 2. (自由記述る こょる). 健指導」については, 小学125名 ( 3 9.6%) , 中学 4 9名 ( 2 4.1%) 高校3 3名 ( 4 % ) 2 8 で ) , . , 小学は中・高校に比べて高率であっ た (P<0.01 . なお 校種別の上位3つの専門分野意識は次のとおり である。 小学では①保健指導12 5名( 39.6%) , ②救 急処置5 7名 ( 1 8. 0%) 9名 ( 6 24 , ③健康診断1 .0%) であり, 中学では①保健指導49名 ( .1%) , ②健康相談31名 ( 1 5 15 % ) ③健康診断1 3 5名 ( % 7 4 ) であり .3%) , 同じく救急処置31名 ( . , . , 高校では①健康相談4 0名( 3 0.1%) 3名( 2 4.8%) 7名( 20,3%)であっ , ②保健指導3 , ③救急処置2 た.. 経験年数別にみると, 健康相談, 救急処置, 学校保健組織の運営管理などは, 経験年数が増すほ ど高率の傾向がみられた. 特に救急処置としたものは, 20年以上( 1 3名o25.5%)は20年未満( 1 02 名,16 ) .9%) に比べて高率であっ た (P<0 .05 . また専門分野としてあげている1人当りの項目数 (記入数の合計/全体数-無記入数)は, 1年未満のもの1 .2分野, 1年以上6年未満のもの1 .4分 野, 6年以上12年未満のもの1 0年未満のもの1.4分野,20年以上のも .3分野,12年以上のもの2 の1 経験年数が増すほど多くなる傾向 5分野であり がみられた . , 。 出身養成機関別にみると, 専門の上位3分野は表2に示すとおり である。 各養成機関とも同様な 傾向を示したが, 保健指導については, 「四大」が5 2,6%で最も高率を示し, 「その他」は24,4%で 最も低率を示した。 また救急処置については, 「看十1」 及び 「三短」 が高率を示した。 また 「無記 入」 であっ たものは, 「二短」「四大」「その他」 が高率を示した. 学校規模別にみると, 健康相談において100 0名以上の大規模校 ( 1名・21 2 .2%) は, 1000名未 満の学校 ( % 67名・12 1 )に比べて高率であ た( P< ) なお有意な差は認められな 0 0 5 かったが, っ . . 。 救急処置についても ( 1 00 0名以上校は24名・24 00名 未満校は91名・16 .2%, 10 .5%) 同様な傾向 がみられた. また保健指導においては, 10 00名 未満校 ( % ) 1 81名・32 7 は1 00 0名以上校 ( 2 0名・ . 2 0.2%) に比べ て高率であっ た (P<0 ) ,05 . 5 6 )されており その独自な内容及び範囲については ’ ’ 養護教諭の専門的機能については, 多く解説2 , 明確になっ ていると思われるが, 本調査研究においてその専門性を最も発揮 できるとした 分野で高 ) ( 2 3.

(5) . 80. 片. 表2. 岡. 繁. 雄. 出身養成機関別 発揮 できる専門の上位3分野につ いて (. 1 位 二 短 n =263. n =41. 二 養 n =145. 三 養 n =92. 無記入. 18 28 8( 3(8 保健指導 76( .7) 119(45.2) .9) 救急処置 4 .3) 健康相談 2. 三 短 健康相談 7( 1.8) 3 ( 1. 8) 3 n =22 保健指導 7 四 大 ( 2.6) 救急処置 保健指導 10 5 n =19 その他. 3 位. 2 位. )%. 保健指導 1 0( 24. 4) 救急処置. 救急処置. 6( 27 .3). 7(31 8) .. 2 (10 5) 健康相談 .. 1(5 .3). 2. 1) 8(4. 1) 健康相談 7(1 7.. 6 ( 14 6) 19 (46.3) .. 1 3.6) 救急処置 19( 保健指導 4 3 1 ) 健康相談 20( 1 3. 1) 6( .7. 57 (39.3). 保健指導 34( 2) 健康相談 1 37 ( 15. 2( 13. 0) 30( 3 2 6) .0) 救急処置 14 .. 救急処置 1 27 9( .1) 1) 保健指導 26 37 ( . 健康相談 1 1) 27 9( . 注:二短=二年制短大, 四大=四年制大学, 二養=二年制養成所. 看+1. n =70. 10(27.1). 三短=三年制短大, その他=看護学校他, 三養=三年制養成所 看+1=看護学校プラス1年. 率を示したものは, 「保健指導 (保健学習・性教育を含む」「救急処置 (保健管理・医学的支援を含 む)」「健康相談 (精神衛生指導を含む) などであっ た. このことは養護教諭は, 医学・看護学的, 教育学的, 保健学的, さらに心理学, 社会学的知識技術を基盤とした専門職であるという意識をもっ ていることを意味している. 特に養護教諭の保健指導については, 単なる経験とか勘のみによるも のではなく, 子どもの保健認識を科学的にいかに育てるか, 発達段階に応じた保健指導内容をいか に編成するか, また科学的な指導理論の確立とそれらの知 識技術をいかに習得するか, さらに最も 重要なことは, 保健指導によって子どもの保 健に対する知識(認識) , 態度, 行動がどのように変化 し変容したかなど高度の専門的知識技術の研修が必要である. 専門分野意識としてただ単に 「救急 処置」 としたものが多数あっ たことは, 複雑化, 多様化する子どもたちの健康問題への対応という 点からみて問題のある専門分野意識といえよう. また 「無記入」 であっ たものは, 全体で39 .7%も いたことは, 自分が勤務 している学校の中で他の教職員と比べて 「独自の」 しかも 「専門職意識」 がないということなのか, また自分の職務内容の中で具体的な専門分野を自信をもって明記できな いということなのか,いずれにしても養護教諭として専門分野意識の欠除といわなければならない. 校種別にみて, 健康相談が高・中・小学の順に高率を示したのは, 特に中・高校生の年代は, い わゆる 「思春期」 と称され, 子どもから大人への移行期 であり, 身体的, 精神的発達の両面に, ま た社会観の変化などにも著しい変化をもたらす時期 であるからである. このような年代にある中・ 高校生は, 同時に教育上多くの問題をもつのは当然である. 一方小学に高率を示した保健指導は健 康に関する自己管理能力が低い小学生に健康に関する 習慣及び行動が最も必要な時期 であるからで あ る.. 経験年数別にみると, 経験年数が増すほど健康相談が高率の傾向を示しているが, これは経験年 数が長いものほど中・高校に勤務していることと関係があるのではないかと思われる. また学校保 健組織の運営・管理については, 組織の運営管理はその全過程をチームワークで進めることが理想 であり, 教職員, 児童生徒, 保護者, 地域社会の人々の関心と協力のもと で進めていくということ であり, 養護教諭の経験というものが重要な要因となっていることを示すもの であろう. さらに 20 年以上の経験者に救急処置としたものが高率を示 したことは,2 0年以上のものには看護系出身者が ( ) 2 4.

(6) . 現職養護教諭の研修に関する調査研究 ( 1 工 ). 多いためではないかと思われる. 経験年数が増す に つ れ て 専 門 分 野 意 識 の 項 目 数 が高 率 の傾 向 を 示. 81. 衷3 養護教諭の高めたい, 必要な知織,技. . ( )%. 術について. した の は, 経験 年 数 に よ っ て 具 体 的 な 専 門 と す る. 学校保健組織. 分 野 が明 確 になっ てきていることを示すもの である。. 学校保健の教 割こぉける意義 学校保健の教育における意義. 出 身 養 成 機 関別 に は 有 意 な 差 は 認 め ら れ な か っ. 養護教諭の機能の範囲,内容 養護教諭の機能の範囲・内容. たが, 教育系出身者は, 保健指導 (保健学習 o 性. 健康相談の理論・方法. 教育 を 含 む) を, 看 護 系 出 身 者 は, 救 急 処 置 (保. 統計的知織・情報処理. 健管理・医学的支援を含む) を養護教諭の具体的. 環境衛生の知識・技術 知識・技術 環境衛生の. 専 門 的機 能 と して 意 識 し て お り 養 成 の あ り 方 と い. L 心身医学 医学的知識( ・身医学) ノ. う 点か ら 注 目 に 値 す る 。 学 校 規 模 別 に み て, 大 規 模 校 ほ ど救 急 処 置 及 び. 健康相談が高率を示しており, これらは大規模校. 8(2,9) , 1. 図表作成・印刷の知識・技術 保健学習・集団保健指導の理論方法 学校 保健 の調 査研 究 法 学校保健の調査研究法. ほ ど高 校 が 多い こ と, 児童 生 徒 数 が 多 い こ と 都 , 市に 集 中 して い る こ と, 健 康 問 題 が 多 様 化 して い. 救急処置の知識・技術 救急処置の知識,技術. る こ と な どの た め であ る と 考 え ら れ る. 安全教育・指導の知識・方法 性教育の指導内容・方法. 技術」 が 「あ る」 と す る も の は, 93.9% (6I2名) であ っ た. そ して そ の 内 容 に つ い て は 表 3 に 示 す と お り であ る。 「医 学 的知 識. 妃、身 医学 を 含 む 月. と す る も のは, 321名 (52.5%), 次 い で 「保 健 学. .( 14 3 23 ・ 4) , . 15 1( 24 ,7) 9 8( 1 6 0) ,. ・. 健康診断の計画, 実施.事後措置 実施・事後措置 個別的保健指導の知識・技術 個別的保健指導の知識,技術. 2) 現職養護教諭が現在 「高めたい, 必要な知識. ・. 14 7( 7( 24 .0) 1 ) 8 9( 2.9. 公文書・書類の作成 ム 日.日、の. 32 1(5 ) 5 25 3 8(6 2) , 0 18 4( 3 , o ,1) 111 (18,1). 」 」 5(08). , ‘( 5 125( 20 4) .. 13 8 2( 4) . 3 3(5 、 .4) 129 (21,1). 教育課程に関する知識. 1 3(2 1) , 6 0(9, 8). 学校保健計画の立案・実施・評価. 5 0(8, 2). その他 無記入. 4(0 4(o ) .7 , IL , (0 2 ,). 習・集団保健指導の理論方法」1 84名 ( 30 2 4. 7%) .1%) , 「健康相談の理論方法」151名 ( , 「学校保 健組織」147名 ( 「 2 4.0%) 養護教諭の機能の範囲 ・ 内容 」1 4 ( % 「 個別的保健指 3名 23 導の知 , ,4 ) , 識技術」1 「 25名 ( 性教育の指導内容方法 2 0.4%) 「 」1 2 9名 1 % ) 学校保健の調査研 ( 2 1 さらに , . , 究法」11 1名 ( 1 8.1%) などであった. 校種別にみると,「性教育の指導内容方法」において小学( 79名,26 3 7名,19. 3%)「 .5%)は中学( 高校 ( 1 3名, 10.7%) に比べて高率であった (P<0.05 ) , また 「保健学習, 集団保健指導の理論方 法」 において小学 ( 11 7名, 39.3%) 54名, 28.1%) は高校 ( 1 3名, 10.7%) に比べて高率 , 中学 ( 「 であっ た(P<0 ) 健康相談の理論方法 」において中学( 5 8名, 30 4 4名, 36 ,05. .2%) , 高校( ,1%) は小学 ( 4 9名, 16 ) 5 .4%) に比べて高率であった (P<0 ,0 。 「学校保健組織」 及び 「統計的知識, 情報処理」 については高校が小・中学に比べて高率の傾向がみられた. さらに小学ほ ど高率を示し た内容は 「教育課程に関する知識」 であり, 中学高校ほ ど高率を示した内容は 「個別的保健指導の 知識技術」 「安全教育・指導の知識方法」 であっ た. 経験年数別にみると, 「高めたい必要な知識技術」が「ある」とするものは, 12年未満のもの( 509 名, 9 6,4%) は1 2年以上のもの ( 103名, 8 3.1%) に比べて高率であっ た (P ) ,<0.01 。 内容につい ては, 「性教育の指導内容方法」 について6年未満のもの ( 9 8名, 25 8 % ) は 31 . , 6年以上のもの ( ・ . 名, 13.4%) に比べて高率であった (P<0 } ) 「 0 健康相談の理論方法 5 」 については 6 年以上の . . , もの ( 73名, 31,5%) は, 6年未満のもの ( 78名, 20.5%) に比べて高率であった (P<0 ) こ05 。 出身養成機関別にみると, 「高めたい必要な知識技術」 が 「ある」 とするものは, 「その他」. の出 身者 ( 31名, 75 81名, 95 5 ) .6%) はその他の出身者 ( .1%) に比べて低率であっ た (P<0 .01 。 出 身養成機関別に高率を示した上位2つの内容をみると,「四大」は「性教育の指導内容方法」( 42 1 , %) , ( ) 2 5.

(7) . 82. 片 岡. 繁. 雄. 42 36 「学校保健 組織」 ( .9%) , 「学校保健組織」 .8%) であり, 「三短」 は 「健康相談の理論方法」 ( 「 」( 養護教諭の機能の範囲内容 34 ( % ) 「 」 3 4 3 学校保健組織 「 看+1 は ) 」 ( 33 .3%) , 「二 . , .3% , 6 5 2 7.9%) 67.1%) 養」 は 「医学的知 識」 ( . , 「三養」 は 「医学的知識」 ( , 「健康相談の理論方法」 ( 5 7.3%) 30. 3%) 2%) , 「保健 , 「二短」 は 「医学的知識」 ( , 「保健学習・集団保健指導の理論方法」 ( 32.3%) 35.5%) 学習.集団保健指導の理論方法」 ( , , 「その他」 は 「養護教諭の機能の範囲内容」 ( 32 「保健学習・集団保健指導の理論方法」 ( .3%) などであっ た. 3 0 学校規模別にみると, 1000名 以上の学校ほど高率を示 した内容は, 「健康相談の理論方法」 ( . 00名以下の学校ほど高率を示 した内容は, 29 3%) .2%)であり, 10 , 「養護教諭の機能の範囲内容」( 22 「救急処置の知識技術」 ( 1 6.8%) .2%) などであっ た. , 「性教育の指導内容方法」 ( 以上ほとんどの現職養護教諭が 「高めたい必要な知識技術」 があるとしており, その内容は表3 に示すとおり広範囲にわたっている. このことは養護教諭が現場で (児童生徒数とは無関係に1名 配置) 専門化, 複雑化, 多様化する健康問題をただ1人で対応しなければならないことを意味して いる. 小学に 「性教育の指導内容方法」 が高率を示したのは, 最近における子 どもの性意識・行動 の変化及び成熟の早期化現象, さらに性ジャーナリ ズムの氾濫などによる性・性非行問題の多発か らくる性教育の必要が小学の時期に強調されていることを示しているものと 思われる. また小学・ 中学に高率を示した 「保健学習・集団保健指導の理論方 法」 は, 中学の養護教諭の5割強が教科「保 健」 を担当していること, さらに小学における学級における保健指導の必要性を求めているためで は な い か と 思われる. 高校において高率の傾向を示 した 「学校保健組織」「統計的知識・情報処理」 については, 高校ほ ど教職員・生徒数も多く, しかも一般教師の教科担当が分化さ れており, 学校 保健に関する共通のニー ズをもつことが不充分であること, さらに広い地域社会を背景としなけれ ばならないことなどのため ではないかと考えられる. 特に中学・高校において高率を示した 「健康 相談の理論方法」「個別的保健指導の知 識技術」 「安全教育指導の知識方法」 については, 最近にお ける中・高校生の心身の健康問題が個別化していること, さらに北海道における高校生の交通事故 の多発, 死亡事故問題などが反映しているのではないかと考えられる. 経験年数が比較的少ないものに 「高めたい必要な知識技術」 があるとするものが多いのは 当然の 結果であるが, 特に 「性教育の指導内容方 法」 において6年未満のものが高率を示したのは, 北海 道の養護教諭の66 .4%が6年未満であり, しかもその大部分が小学中学に勤務していることのため ではないかと思われる. さらに 「健康相談の理論方法」 が6年以上のものに高率 を示したのは, 6 年以上の経験者が比較的高校勤務が 多いこと, ま た経験が増すにつれて養護教諭の専門的機能とし ての意識が定着してきたため では ないかと思われる. 出身養成機関別では, 先にも指摘したように看護系養成機関の出身者は, 「学校保健組織」「健康 相談の理論方法」「養護教諭の機能の範囲内容」を, また教育系養成機関の出身者は, 「医学的知識」 を高めたいし, 必要としていることは, 各養成機関の指導理念, 教育課程のちがいが現われたもの として, またそれらが現職養護教諭の研修ニーズや方向までに影響を与えるものとして興味深い. 学校規模において特に指摘したいことは, 1000名以上の学校に 勤務している養護教諭に「養護教 諭の機能の範囲内容」 が高率を示したことである. このことは看護系養成機関の出身者に 多いとは ) 今後 00名以上の学校に勤務 している養護教諭の66.7%が2人以上の複数配置を希望し3 いえ, 10 , 護教諭の機能への対応が 一校一名の配置では 専門化複雑化多様化する養 児童生徒数とは無関係に , 不可能な状態であるという現状認識が、 改めて 「養護教諭の機能とは何か」 及び 「その範囲, 内容 とは何か」 という問題を提起させているとみるべき である.. ) ( 2 6.

(8) . 現職養護教諭の研修に関する調査研究 (1 1 ). 83. 3)現職養護教諭の個人研修を阻害 する要因については, 表4に示すとおりである. 「自分自身の能 力・意志・意欲不足」 とするものは, 386名 ( 5 9.2%)Jであり, 次いで 「仕事の量が多く, 多忙」1 95 名 ( 「 2 9.9%) 教職員の学校保健の認識不足 」1 % 「 6 1名 ( 2 4 7 ) 学校保健への 予算不足 」1 5 6名 , . , ( 23.9%) 8名 ( 2 2,7%) , 「一校一名配置で研修会への参加制限」14 , 他の教職員の 「養護教諭への 関心, 理解不足」142名 ( 2 1.8%) などであった. 校種別にみると,「一校一名配置 で研修会への参 加 制 限」 と す る も の は, 高 校 ( 5o 名, 37,6%) は, 小 学 (54名, 17.1%) 中 学 (44 名, 21.7%) に 比 べて 高 率 であ っ た (P <o.ol ), ま た 「遠 路 で研 修 会に 出 席 でき な い」 と す る も の は, 小 学 ( 73名, 23.1%), 中 学(33名, 16.3%), 高 校(23名, 17, 3%) で小 学 に 高 率 の傾 向 を 示 した, 経 験 年 数 別 に み る と, 「自 分 自 身 の 能 力・意 志・. 表4 養護教諭の個人研修を阻害する要因に について 教職員の学校保健の認識不足 養護教諭への関心.理解不足 養護教諭への関心・理解不足 自分自身の能力・意志.意欲の不足 自分自身の能力・意志・意欲 仕事 量 が 多く, 多忙 仕事量が多く. 予算不足 遠路で研修会に出席できない できなぃ 一校一名配置で研修会への参加制限. 意欲 不 足」と す る も の は, 20 年 以 上 の も の( 20名,. 家事・育児・家庭生活で多忙. 39,2%) は 20 年 未満 のも の ( 366名, 60.9%) に 比べ て 低 率 であ っ た (P <0.01 ). 「家 事 育 児 家 庭. その他 無記入. ,( )% 1 6 1(24.7) 1 1 , 4 2(2 , 8) , . 6( 38 6( 2 59 .) 195(29,9) 156(2 3. 9). 12 9( 19 .8) 1 48( 22 7) , 81(1 2 .4) 3( 2 13(2 0) o . 56(8 .6). 生活で多忙」とするものは, 6年以上2 0年未満の もの ( % ) 54名, 25 8 はそれ以外のもの ( 27名, 6 ) . .1%) に比べて高率であっ た (P<0 .01 . また 「遠路で研修会への参加制限」 とするものは, 6年未満のもの ( 97名, 24 ,7%) は6年以上のもの % )に比べて高率であ ( 3 2名, 12 3 た( P< 1 ) さらに経験年数が長くなるほど高率を示した 0 0 っ . . , のは, 「仕事の量が多く 多忙」「一校一名 配置で研修会への参加制限」 などであり, 短かいほど高率 を示したのは, 「養護教諭への関心, 理解不足」 であっ た. 出身養成機関別にみると, 「自分自身の能力・意志, 意欲不足」 としたものは, すべての出身者に 高率を示したが, 「予算不足」 としたものは, 「四大」 ( 4 2,1%) に, 「家事育児, 家庭生活で多忙」 としたものは, 「看十1」 ( 1 8.6%) に最も高い値を示した. 養護教諭の個人研修を阻害する要因については, 全体の約6割のものが 「自分自身の能力・意志, 意欲の不足」 をあげており, 校種別, 経験年数別, 出身養成機関別, 学校規模別にみても最も高い 値を示した. 云うま でもなく 「研修」 は, 養護教諭自らがその指導力を高め,.ひとりひとりの子ど もたちの健康問題を解決していこうとする, 自らがその実践力を高め, 効果的な学校保健活動を展 開していこうとする主体的動機に裏 づけられたとき, はじめてその有効性が発揮され, 養護の活動 への意欲が増し, その教育効果を高めることであり, 約6割のものの 「不足感」 は, 今後現職教育 の中で細かく, しかも具体的に対応し, 充実していかなければならない重要な課題 である. また「養 護教諭の複数配置」 及び 「学校保健関係予算の確保と増額」 の問題も早急に解決の方 ,向を見出さな r ければならない. さらに 「教職員の学校保健への認識不足」 の問題は, 養護教諭がまず自らの職場 の現状に適応させながら, 一方 では環境にア プローチして, それをより適応しやすい職場にかえて )の努力が必要である すなわち一般教師を理解し 積極的に働きかけるとい いくという2つの方向5 . , う養護教諭と一般教師間の相互理解が重要であるとともに現実の学校保健活動の漸進的向上と日常 的アプローチがはかられなければならない. 校種別にみて, 「一校一名配置で研修会への参加制限」 とするものが高校に, 「遠路で研修会に出 席できない」とするものが小学に高率を示したのは, 高校はそのほとん どが1 000名以上の大規模校 % がへき地校であることからも理解できよう であること, 小学はその36 4 ( 1 1 ) 5校 . . ( ) 2 7.

(9) . 84. .. 片. 岡 繁 一 雄. 0年以上のものは, 経験年数も長く, しか 「自分自身の能力.意志・意欲不足」 が低率を示した2 も ベ テラン養護教諭であること, また 「家事育児・家庭生活で多忙」 とするものに高率を示した6 年以上12年未満のものは, 既 婚率が6 4.7%であることなどの理由によるものと思われる. 以上北海道における現職養護教諭の個 人研修を阻害する要因についてみると, 大規模校勤務の養 護教諭は仕事の量に圧倒され個人研修をする時間もなく, 小規模校では予算や地理的条件の劣悪さ で, 参加 したいと思っ ている研修会にも参加 できず, 教職員の学校保健の認識不足や養護教諭への 関心, 理解不足から, 自分自身の能力や意欲不足を訴えているという現場の姿を見ることができる. これらの問題は養護教諭の養成を四年制大学へ 一本化すること, さらに早急に養護教諭の複数配置 制を確立すること, そして現職養護教諭のニー ズに細かく対応した現職教育の充実わ及び自主 的研 修によっ てその専門的資質の向上を図るなどの改善策が具体的にたてられなければならない. 4) 養護教諭の個人研修を阻害する要因に対する解決法 (自由記述による) については, 表5に示 すとおり である. 解決法として最も高率を示したのは,「研修に努め, 個人の資質の向上を図る」「個 人の努力, と研修」 などとする 「個人の資質向上」211名 ( 32 .4%) , 次いで 「養護教諭への理解を深 めると共に校内において保健認識を高めること及び研修体制を確立する」 などの 「養護教諭, 学校 保健のアピール」1 07名 ( 1 6.4%) 4 8.7%) , 「複数配置」57名 ( , 「予算の確保と増額」31名 ( .8%) , 「地域の養護教諭同志の交流・学習」1 2.8%) など であっ た. なお 「無記入」 であっ たものは, 8名 ( 310名 ( 47.5%) であっ た. 校種別にみると, 有意な差は認められなかっ た. 経験年数別にみると, 6年以上のもの ( 37名, 14 .2%)は, 「複数配置」とするものにおいて, 6 年未満のもの ( 20名, 5 1 % ) に比べて高率であ ) た っ (P<0.01 . . また 「個人の資質向上」 とする ものにおいて, 6年未満のもの ( 138名, 35 73名, 28 .2%) は6年以上のもの ( .1%) に比べて有 意の差は認められなかったが高率の傾向がみられた. 出身養成機関別にみると, 有意の差は認められなか っ たが, 「四大」 ( 36. 8%)及び「看+1」 ( 31 . べ 4%) は他の出身者 (平均4 9.9%) に比 て (無記入」 であっ たものが低率であった. 学校規模別にみると 000名以上の学校 ( 3 3名, 33 00 0 , , 「複数配置」 とするものは, 1 .3%) は, 1 以下の学校 ( 2 4名, 4.3%),に比べて, 「個人の資質向上」 とするものは, 10 00名以下の学校 ( 1 88 ・34 名, % ) 1 % 0 は 0 0 0名以上の学校 ( 2 3名 2 2 ) に比べていずれも高率であ た P< ) 3 ( 0 0 5 っ . , , . . . 個人の研修阻害の解決法としては, 現職養護教諭の約3分の1のものが自らの主体的動機にもと づく資質向上をあげており, さらに先に指摘したように養護教諭の適応性の問題, ア プローチの重 要性をあげている. しかし何らかの解決法も記述できなかっ たものが約5割もいたことは現状に対 する問題意識の欠除というべきか, 注目に値する. 6年以上の経験者に 「複数配置」 が, 6年未満のものに 「個人の資質向上」 が高率を示したのは, 表5・ 養護 教諭の個 人研修 阻害要因の解決法について. 個人の資質向上など. ( )%. 小学n =316 中 学 n =203 高 校 n =133 計 1 2 1( 32.4) ) ) 2) 7 9( 38 9 4 3( 3 2 89(2 8. 5 . .. 養護教諭・学校保健のアピール. 54 (17.1). 27(13.3). 26 (19.5) 107(16.4). 養護教諭同志の交流・学習. 0) 8(2 5) 4(2 . . 1 3(4 .1) 10( 4.9). 6(4 .5) 18( 2,8). 学校保健予算の増額 複数配置. 29 ( 9.2). 11 ( 5.4). 1) 8( 6, . 17 (12.8). 153 (48.4). 94 (47.8). 60 (65.1) 310(47.5). 無記入. ( ) 2 8. 31( 4.8). 5 7(8.7).

(10) . 1) 現職養護教諭の研修に関する調査研究 (1. 表6. 養護教諭からみ た学校保健研修の阻害要因について r. 学校保健以外の研修重視 学校全体の保健認識の不足 養護教諭の能力・働きかけ不足 研修のための時間不足 学校保健情報の不足 人間関係がうまくいってない その他 無記入. 85. ( )%. 計. 小 学. 中 学. 高 校. n 二316 174. n =203 98. n =133 61. 333. 1) (55 ,. (4 8 3) ,. 45 ( ,9). 1, 1) (5. (18 .7). 2 (2 .7). (3 4 6) .. ( 23. 2). (5 3 2) ,. (50 7) ,. (5 2 6) ,. (5 2, 3). 59 168. 97. 46. 103. 65. 46. 70. 23. 151. 341 185. ) ( 30.7. (3 2 0) ,. ( 1 3) 7 ,. (28 4) .. 2.7) (1. 10 ( 8) .. 1 ( 7 ,3). (1 3, 0). (0 .8). (0, 3). 40 I. 22. O. (0 3) . 9. 5. (2,8). (2 5) ,. (1 4. 2). 17 2) ( ,. 45. 35. 23 I. O 21. ( 1 5 .8). 85. 2. 14. 1) (2. 101. ) (15, 5. 先に指摘したように6年以上のものは大規模校勤務が多いこと,6年未満のものは小規模校勤務 で, 経験の浅いものが多いためであると考えられる。 「四大」 及び 「看十1」 に低率であっ たのは, いず 出身養成機関にみて, 「無記入」 としたものが. れも養成期間が長い出身者であっ たことは興味深い. 1 00 0名以上の大規模校に 「複数配置」 とするものが高率を示したことは, 先に指摘したとおり当 然の結果であろう. 5)学校保健の研修を阻害する要因については表6に示すとおりである. 「養護教諭の能力, 働きか け不足」 とするもの341名 ( 2.3%) 5 51,1%) , 次いで 「学校保健以外の研修を重視」333名 ( , 「研 修のための時間不足」1 2 85名 ( 8 51名 ( 32,2%) .4%) , 「学校全体の保健認識不足」1 , 「学校保健の 情報不足」85名 ( 3 1 01名 ( 1 5 .2%) などであった. なお 「無記入」 であっ たものは1 .5%) であっ た。. 校種別にみると, 「学校全体の保健認識の不足」とするものは高校に, また「研修のための時間不 足」 とするものは小学及び中学に高率であっ た (P<0.0 1 ) 。 経験年数別にみると, 「養護教諭の能力・働きかけ不足」において6年未満のもの( 21 8名,55 .6%) べ あ % P< ) ) た ( は, 6年以上のもの ( 2 1 3名, 47 3 に比 て高率で 0 0 5 っ . . 。 出身養成機関別にみると, 「養護教諭の能力・働きかけ不足」 とするものにおいて, 「四大」 ( 2 6. ) 2 4.9%) に比べて低率であっ た (P<0.05 6 3%) , 「その他」( .8%) は, 他の出身者 (平均5 . 学校規模別にみると,「学校全体の保健認識不足」とするものにおいて,1000名以上の学校( 32名, 11 ) 32 0 00名以下の学校 ( 9名, 21 05 .3%) は1 .5%) に比べて高率であっ た (P<0, , 養護教諭からみた学校保健研修の阻害要因として, 「学校保健以外の研修を重視する」及び「学校 保健全体の保健認識が不足である」 とするもの, すなわち養護教諭以外の要因が高い比率であげら れているが, 養護教諭は学校保健の面からのみ見るの ではなく, 積極的に他の研修会及び領域等に 参加 し, その中から学校保健に関する学校全体の課題を見つけ出し, 全職師の共通のニーズに転化 していくということが必要である. つまり養護教諭が学校保健に関係がないとして, 他の研修会に 出席参加しないということは, 学校保健に関する課題, 研修会についても一般教師の理解, 協力が ( ) 2 9.

(11) . 片. 86. 岡. 繁. 雄. 得られないということを銘記しなければならない, と同時に「養護教諭の能力不足, 働きかけ不足」 という養護教諭自身の要因については, 近年特に多様化, 複雑化, 専門化する機能を充分に果たす ために, 主体的動機にともづく 資質向上のための日常不断の研修が必要であることは云うま でもな いことである. 「働きかけ」 の効果をあげるための基本である人間関係の円滑化について小倉5は 小 笠原紀代子の 「養護教と一般教諭との接触に関する分析」 の中から人間関係を円滑にする条件と し て①組織の中の一員として行動・協力すること. ②担任教師の立場を尊重すること. ③連絡や話合 いの機会をとおして, 学校保健や養護教諭の仕事を理解してもらうことをあげ, 示唆にとむとして い る.. 高校に 「学校全体の保健認識の不足」 とするものが高率を示したのは, 高校ほど教科担任制が分 化しており, 共通のニーズをもちにくいためではないかと思われる.. 4. 要. 約. 北海道における現職養護教諭の研修, 特に専門分野意識, 研修内容, 研修阻害要因とその解決法, 学校保健に関する研修阻害要因についての実態と問題点を校種別, 経験年数別, 出身養成機関別, 学校規模別に調査し, 次の結果を得た. 1) 現職養護教諭の専門分野意識の上位3つは, ① 「保健指導 (保健学習・性教育を含む)」 , ② 「救 急処置 (保健管理・医学的支援を含む)」 , ③ 「健康相談 (精神衛生指導を含む)」 であった. さらに 校種別にみると, 「健康相談」 については, 小学, 中学, 高校の順で, 「保健指導」 については小学 が高率であった. 経験年数別にみると, 「救急処置」 としたものは20年以上の経験者に高率であっ た. 出身養成機関別にみると, 「保健指導」 について 「四大」 が, 「救急処置」 について 「看+1」 「三短」が高率であった. 学校規模別にみると, 「健康相談」「救急処置」は1000名以上の大規模校 に, 「保健指導」 は1 000名以下の学校に高率 を示した. 2) 現職養護教諭の 「高めたい必要な知識技術」 内容についての上位3つは, ① 「医学的知識 (心 身医学を含む)」 , ③ 「健康相談の理論方法」 であっ た. , ② 「保健学習・集団保健指導の理論方法」 さらに校種別にみると, 「性教育の指導内容方法」 については小学が, 「保健学習・集団保健指導の 理論方法」については小学, 中学が, 「健康相談の理論方法」については中学・高校が高率であっ た. 経験年数別にみると, 「性教育の指導内容方法」については, 6年未満の経験者が高率であった. 出 身養成機関別にみると, 「四大」 は 「性教育の指導内容方法」 , , 「三短」 は 「健康相談の理論方法」 「看十1」 は 「学校保健組織」 及び 「養護教諭の機能の範囲・内容」 , 「二養」・「三養」・「二短」 は 「医学的知識」 , 「その他」 は 「養護教諭の機能の範囲・内容」 及び 「保健学習・集団保健指導の理 論方法」が最も高い値を示した. 学校規模別にみると,1000名以上の学校ほど高率を示したものは, 000名以下の学校ほど高率 「健詩相談の理論方法」 及び 「養護教諭の機能の範囲・内容」 であり, 1 を示したものは, 「性教育の指導内容方法」 及び 「救急処置の知識技術」 であっ た. 3) 現職養護教諭の個人研修を阻害する要因について上位3つは, ① 「自分自身の能力・意志・意 欲不足」 , ② 「仕事が多く 多忙」 , ③ 「教職員の学校保健の認識不足」 であっ た. 校種別にみると, 小学・中学・高校いずれも 「自分自身の能力・意志・意欲不足」 とするものが高率であっ たが, 「一 校一名配置で研修会への参加制限」 とするものは高校が, また 「遠路で研修会に出席できない」 と 0年以上のものに「自分自身の能力・意志・ するものは小学が高率であっ た. 経験年数別にみると, 2 意欲不足」 とするものが低率であっ たが, 6年以上2 0年未満のものに 「家事育児・家庭生活のため ( 30 ).

(12) . 、言 言 現職養護教諭の研修に関す る調査研究 (1 ろ調査研究 1) 又 1の研1劉こ. 87. 多忙」とするもの, また6年未満のものに「遠路 で研修 会に 出席できない」とするものが高率であっ た. 出身養成機関別にみると, 「予算不足」 とするものは 「四大」 に, 「家事育児・家庭生活で多忙」 とするものは 「看+1」 に高率であっ た. 4)現職養護教諭の個人研修の阻害要因に対する解決法について上位3つは, ①「個人の資質向上」 , ② 「養護教諭及び学校保健のアピー ル」 ③ 「 なお 「 無記入 複数配置 」 であ た 」 であ たものは っ っ , . 47 ,5%であっ た. 経験年数別にみると,「複数配置」とするものは, 6年以上のものが高率であっ た. 学校規模別にみると, 「複数配置」とするものは10 00名以上の学校に, 「個人の資質向上」とするも のは1 000名以下の学校に高率 であっ た. 5) 現職養護教諭からみた学校保健の研修を阻害する要因について上位3つは, ① 「養護教諭の能 力・働きかけ不足」 , ② 「学校保健以外の研修を重視」 , ③ 「研修のための時間不足」 であっ た, 校 種別にみると, 「学校全体の保健認識の不足」 とするものは高校に, また 「研修のため時間不足」 と するものは小学, 中学に高率 であった. 経験年数別にみると, 「養護教諭の能力・働きかけ不足」 と するものは, 6年未満のものが高率であった. 出身養成機関別にみると,「二養」「三養」「二短」「三 短」「看十1」 の出身者に,「養護教諭の能力・働きかけ不足」 とするものが高率であっ た 学校規模 . 別にみると, 1000名以上の学校に 「学校全体の保健認識不足」 とするものが高率であっ た.. 文. 献. 1) 片岡繁雄, 速水修, 中田秀彦, 大野都美恵, 道上節子, 河原林忠男, 黒島最汎:1 97 4a, 養護教諭養成カリキュ ラムの現状と充実への試み-特に学校保健における専門的実践者を志向して-,学校保健研究,1 6 2~1 0 0 ,2号,9 2) 片岡繁雄, 池田哲子, 道上節子, 中田秀彦, 河原林忠男,19 4b, 養護教諭の機能と健康評価について, 学校 7 保健研究, 1 6 , 6号, 259~162 3) 片岡繁雄,19 8 2a, 養護教諭の複数配置と男子養護教諭の採用についての現職養護教諭の意識について, 学校 保健研究, 24 7~43 , 1号, 3 4) 片岡繁雄, 19 82b, 現職養護教諭の研修に関する調査研究(1)-校外活動と学会活動について, 北海道教育 IC, 3 大学紀要, 1 2-1 養護教諭-そ 5) 小倉学, 197 3 の専門性と機能-, 東山書房, 京都, 186~19 3 , 6) 国立養護教諭養成所協会 (職務内容検討委員会) 養護教諭の職務内容について 1 9 3 7 , , 1~4 ,. ( ) 3 1.

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参照

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