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Service Function Chaining用パケット転送DBの高速更新方式

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 78 回全国大会. 6C-01. Service Function Chaining 用パケット転送 DB の高速更新方式 † †. ‡. 奥 智行. 古橋 亮慈. ‡. (株)日立製作所 研究開発グループ. (株)日立製作所 情報・通信システム社. 1.はじめに 近年,通信キャリアは,装置導入コスト及び 運用コストの削減に向け,これまで専用装置で 提供されてきたロードバランサや DPI(Deep Packet Inspection)等のネットワークサービス (SF: Service Function)を,データセンタ(DC) 構成要素である汎用サーバ内の仮想マシン(VM: Virtual Machine ) 上 で 実 現 可 能 と す る NFV (Network Function Virtualization)に注目し ている[1].NFV のユースケースとして,ユーザ のフロー毎に適用する SF を柔軟に組み替えるこ とで,カスタマイズ可能なネットワークサービ スを提供する Service Function Chaining(SFC, 図 1 ) が 提 唱 さ れ , IETF の SFC Working Group で標準化が進められている. DC-B SF-a1. SF-a2. VM-a1. VM-a2. ・・・. SF-aN. SF-b1. SF-b2. VM-aN. VM-b1. VM-b2. 汎用サーバ a. VM-bN. 汎用サーバ b. ノードD ユーザ 端末. 通信ネットワーク(NW). ノードA. ノード C. SF-x1. SF-x2. VM-x1. VM-x2. ・・・. SF-xN. SF-y1. VM-xN. VM-y1. コンテンツ サーバ. SFC Controller. VM-y2. 汎用サーバ x. 3.提案方式 本章では,上記の課題解決へ向け,NW 内の ノード間連携による自律的なパケット転送 DB の 更新方式を提案する.以下,DC 内における SF 停止の検知と対応方式に関して示す.ここでは, 停止した SF を,他の DC にて再開させることを 前提とする.図 1 へ示したように,DC-B では全 VM 上にて SF を実行している一方,DC-C では SF を実行していない VM が存在する.. SF-bN ・・・. ノード B. SFCドメイン. また,予めバックアップ用の SF を稼働させると 共に,パケット転送 DB へ迂回路情報を設定し, サービス寸断時間の縮減を図る手法が提案され ている[2].しかし,全ての障害事象に対応する には,相当なリソース等を要する 上,事前設定 情報にミスが存在する場合,通信途絶状態が 継続するといった課題がある.. ・・・. VM-yN. 汎用サーバ y. (1) NW 内 Flooding DC を収容するノード(例: ノード B)は,収 容 DC 内の各 VM へ対して定期的に死活監視を 実施する(図 2-①).ここで,何らかの理由で VM-b2 から応答が得られなくなった場合,図 2 へ示すような通信途絶の状態に陥る.ノード B は,VM-b2 から応答が得られなくなった直後, SFC Controller に対し,SF-b2 停止を伝えるメ ッセージを発行する(図 2-②).. DC-C. 図1. DC-B. SFC 概要. SF-a1 VM-a1. 2.SFC における課題 SFC 適用対象のパケットは SF を経由して転 送される為,アドレス変換(NAPT)等のセッシ ョン状態を保持する SF が,DC 内の VM トラブ ル等により停止状態に陥った際,当該 SF を通過 する通信トラフィックが途絶状態となってしま う.通信ネットワーク(NW)を構成する各ノー ドには,パケットの次転送先を示すデータベー ス(DB)が存在するものの,IP 層のルーティン グとは独立に作用する為,この DB の更新に IP 層のルーティングプロトコル等は利用できない. Fast Packet Forwarding Database Update Method for Service Function Chaining † Tomoyuki Oku, R&D Group, Hitachi, Ltd. ‡ Ryoji Furuhashi, Information & Telecommunication Systems Company, Hitachi, Ltd.. 3-25. SF-a2 VM-a2. ・・・. SF-aN. SF-b1. SF-b2. VM-aN. VM-b1. VM-b2. 汎用サーバ a. SF-bN ・・・. VM-bN. 汎用サーバ b ① 死活監視 ノード B ノードD. ユーザ 端末. ② 状況通知. ノード A ノード C. SF-x1. SF-x2. VM-x1. VM-x2. ・・・. SF-xN. SF-y1. VM-xN. VM-y1. 汎用サーバ x. コンテンツ サーバ. SFC Controller. VM-y2. ・・・. VM-yN. 汎用サーバ y DC-C. 図 2 死活監視と障害発生への対応 発行後,ノード B は,SFC ドメインでの SF-b2 の再開を予期し,NW 内の全ノードに SF-b2 宛 のパケットを Flooding する為,自装置内のパケ ット転送 DB を更新する.更新後,図 1 では SF-. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 78 回全国大会. b2 宛としていたパケットを NW 内の全ノードに SF-b2 適用済パケットを受信したノード B は, 送信する(NW 内 Flooding と呼ぶ,図 3-①). 図 1 と同様に当該パケットをノード D へ転送す る(図 4-③). DC-B SF-a1 VM-a1. SF-a2 VM-a2. ・・・. SF-aN. SF-b1. SF-b2. VM-aN. VM-b1. VM-b2. 汎用サーバ a. SF-bN ・・・. VM-bN. 汎用サーバ b. ノード B. ノードD. ① ユーザ 端末. ノード A. ① NW内Flooding. ノード C. SFC Controller ③ SF起動指示. ② DC内Flooding SF-x1 VM-x1. SF-x2 VM-x2. ・・・. コンテンツ サーバ. SF-xN. SF-y1. VM-xN. VM-y1. ・・・. VM-y2. 汎用サーバ x. VM-yN. 汎用サーバ y DC-C. 図3. SF 停止に伴う Flooding と SF 起動指示. (2) DC 内 Flooding ノード B 送信の NW 内 Flooding パケットを受 信したノード C は,収容する DC 内の SF 未稼働 VM へ対し,NW 内 Flooding パケットを更に Flooding する(これを DC 内 Flooding と呼ぶ, 図 3-②).DC 内 Flooding の実施理由は,SFb2 が DC-C 内の VM で再開された場合,素早く End-to-End の通信を復旧させる為である. VM-C2 は,SFC Controller 発行の SF-b2 起 動指示(図 3-③)の受信後,SF-b2 を起動する. 起動後の SF-b2 は,受信した Flooding パケット に SF を適用し,SF-b2 適用後のパケットをノー ド C へ返送する(図 4-①).. (3) ネットワーク利用効率の向上 ノード B は,ノード C から発行された SF-b2 再開メッセージ受信の際,パケット転送用 DB を 更新する(以後,NW 内 Flooding を停止する). 詳述すると,NW 内の全ノードは,ノード C か ら発行されたメッセージ受信の際,ノード C 収 容 DC で SF-b2 が実行されると判断し,パケッ ト転送用 DB を更新する. ノード C からコンテンツサーバまでの経路 (図 4)にて,2 つのノード(=ノード B/D)を 通過する必要があり,End-to-End の遅延が増加 する.そこで,ノード B は,自装置のパケット 転送用 DB を更新後,NW 内の全ノードに対し, SF-b2 適用後パケットの次転送先がノード D で あることを通知する.ノード C は,この通知に 従って自装置内のパケット転送用 DB を更新し, ネットワーク利用効率の向上を実現する(図 5). DC-B SF-a1 VM-a1. VM-a1. SF-a2 VM-a2. ・・・. SF-aN. SF-b1. SF-b2. VM-aN. VM-b1. VM-b2. 汎用サーバ a. ユーザ 端末. ②. ノード C. ノード D. SF-x2. VM-x1. VM-x2. ・・・. SF-xN. SF-y1. SF-b2. VM-xN. VM-y1. VM-y2. 汎用サーバ x. コンテンツ サーバ. SFC Controller. ・・・. VM-bN. SF-x1. SF-x2. VM-x1. VM-x2. ・・・. コンテンツ サーバ. SFC Controller. SF-xN. SF-y1. SF-b2. VM-xN. VM-y1. VM-y2. ・・・. VM-yN. 汎用サーバ y DC-C. ① SF再開後のパケット返送 SF-x1. SF-bN ・・・. 汎用サーバ b. 汎用サーバ x. ②. ② SF再開通知. VM-b2. ノード C. 図5. ③ ノードCから コンテンツ サーバへの 転送. SF-b2. VM-b1. ノードD. 汎用サーバ b. ②. ノード A. SF-b1. VM-aN. ノード A. VM-bN. ノード B. ユーザ 端末. SF-aN. ノード B. SF-bN ・・・. VM-a2. ・・・. 汎用サーバ a. DC-B SF-a1. SF-a2. VM-yN. 汎用サーバ y. SF 再開後に最適化された通信経路. 4.まとめ 報告者らは,SFC を適用する通信サービスの 高可用化に向け,SFC ドメインの DC 内で稼働 する SF が停止状態に陥り,他の DC にて再開さ せる際,Flooding の利活用による End-to-End 通信の復旧時間の短縮方式を検討した.. DC-C. 図4. SF 再開直後におけるパケット転送と制御. その後,ノード C は,当該パケットを NW 内 Flooding 発行元のノード B へ送信する.またノ ード C は,DC-C における SF-b2 開始のメッセ ージを NW 内の全ノードと SFC Controller へ通 知する(図 4-②).このとき,更にノード C は,自装置内のパケット転送 DB を更新し,DC 内 Flooding を停止する.. 3-26. 参考文献 [1] 高谷他,“NFV/SDN によるネットワーク サービス提供技術,”2014 年信学ソ大, BI-7-1,2014 年 9 月 [2] T. Kang, et al., “Dynamic Service Path Selection over Multiple Links between SFF and SF for Enhancing Service Stability,” draft-kang-sfc-dynamic-path-selection-01, Internet Draft, IETF, October 2015. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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図 1 ) が 提 唱 さ れ , IETF の SFC  Working  Group で標準化が進められている.  図 1  SFC 概要  2.SFC における課題  SFC 適用対象のパケットは SF を経由して転 送される為,アドレス変換(NAPT)等のセッシ ョン状態を保持する SF が,DC 内の VM トラブ ル等により停止状態に陥った際,当該 SF を通過 する通信トラフィックが途絶状態となってしま う.通信ネットワーク(NW)を構成する各ノー ドには,パケットの次転送先を示すデータベー

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