東日本大震災 危機発生時の対応について考える:4.震災復興インターネット
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(2) 図 - 1 衛星通信(左)と 3G 回線用機器(右). 効性が検討できても,実際に適用した事例は,予想 に反して,2 カ所のみとなっている. このため,本方式の有効性を示すには至らなかっ たといえる.. 皆のためのインターネット インターネットは,行政や医療,ボランティアに とっては,情報を迅速に正確に本部に伝えるために 不可欠なシステムである.また,避難されている 方々にとっても,住宅情報や就職情報などの情報収. 図 - 2 気仙沼総合体育館公共端末を使う人々. 集や復興に向けての情報発信等,誰もがいつでもど こでも使える有用なツールである. 本活動では,公共性や共用性を重視した活動を行. 簿の共有,避難されている方々にとっては,住宅情. うように努めた.避難所の方々とイン ターネット. 報や就職情報等の検索などである.一方で,災害へ. の使い方について相談し,被災した方々 により良. の備えという面では不十分さを見せた.. いインターネットの使い方をしてもらえる よう努. 今後,インターネットの強みを強化するためのア. 力をした.インターネットは社会インフラとしては. プリケーションの開発とともに,電気における自家. 比較的新しく,災害時の活用方法等については検討. 発電機,水道における給水車のような災害への備え. が不十分であった.今回の被災者の方々は,災害時. となれる技術の開発が望まれる.また,いち早く情. のインターネット活用について数少ない知見を有す. 報通信網を正常化することによって災害復興がより. る人々となった.今後,被災地の復興にあたって,. 効率的に進むことを,一般に広く認識してもらうた. 避難所でインターネットを使った経験が,避難所で. めの啓蒙活動も重要である.. 得た知見とともに役に立てば幸いである (図 -2).. (2011 年 6 月 2 日受付). 社会インフラとして 今回の震災においては社会インフラとしてのイン ターネットの強さと弱さの両方が露になった.イン ターネットは情報を正確に即時に大量に必要なとこ ろに届けるという面では強力なツールとなった.病 院においては薬の発注,避難所においては避難者名. 植原啓介(正会員)■ [email protected]. 慶應義塾大学環境情報学部准教授.博士(政策・メディア).インタ ーネット移動体通信や ITS,地理位置情報等の研究に従事.. 大江将史(正会員)■ [email protected]. 国立天文台天文データセンター助教.博士(工学) .ネットワークセ キュリティ,次世代シグナリング,衛星通信に関する研究・運用に従事.. 情報処理 Vol.52 No.9 Sep. 2011. 1069.
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