機器分析と試料の前処理
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(2) などが判明した時は本当に驚かされた。この精製法を検討し、過マンガン酸カリウム溶液 に硫酸マンガン溶液の少量を加えて二酸化マンガンを生成させ、これに水銀を吸着、除去 する方法を見い出した。二酸化マンガンや過マンガン酸カリウムが水銀をよく吸着するこ とに着目し、これらを用いた水銀捕集剤を考案した。ガラスビーズ表面をフッ酸処理する ことにより過マンガン酸カリウムをその表面に付着させることに成功し、これをガラス管 に詰めて作成した水銀捕集管はそれまでに報告されていた金ウール捕集管に比べ、大きな 流速でも水銀を完全に捕集できる利点を持ち、大気や環境水中のpptレベルの水銀の定量を 可能にした。又、過マンガン酸カリウムの担体にガラスではなくシリカゲルを用いると、. 捕出した水銀を脱着できないことから、これをガス洗浄ビンなどに詰めて気相中の水銀除 去剤として用いることも見出した。. これらの検討で活躍した原子吸光分析装置のAA−610型とAA−610S型はほとんど同じ性能. のものであり、中空陰極ランプの電流値、位置合わせ、波長合わせ、アセチレンや空気の 圧力合わせ、流量合わせ、バーナーの高さ、フレームの点火などすべてマニュアルで操作 するもので、吸光度測定値はレコーダーに記録されてそのシグナルの高さから検量線を作 成し、濃度を算出した。その後、島津のAA−640−13型(GFA−2が付属)が1976年頃に、同AA−660. 型が1993年に、同AA−6600型が1998年に設置された。 AA−640−13型には自動点火、 D2補正. 機能、オートゼロ機能が、AA−660型にはさらに自己反転補正機能、測定条件や検量線デー. タのファイル機能が増設され、AA−6600型はすべてWindows制御となっている。これらの 機器はそれぞれの特徴を生かし、すべて現役で活躍している。AA−610S型は設置場所を学 生実験室に移し、学部三年生の分析の実験に使っている。すべてマニュアルで操作するた め、原子吸光法の原理を説明するのには最適である。AA−640−13型は環境水の金属イオンの 定量に、AA−660型は高純度水中の微量金属イオンの定量に、 AA−6600型は黒鉛藩法による 定量にとそれぞれの役目を果たしている。. もちろん、最新の機器は演算機能や記録機能に優れ、試料を導入すれば、たちまち濃度 を算:出してくれる。しかし、フレーム原子吸光法ではフレームの状態は燃料及び助燃料の 流量比によるだけではなく、周囲の状況(フレーム周囲の風の動き)にも影響されるので、. 検量線のデータが記録されているからと、測定時に標準溶液をまったく導入せずに記録デ ータを用いた場合、値は算出されるものの正しい測定値とはいえないだろう。又、測定す る試料の前処理に用いる水や試薬類のチェックを軽んじていたら、先に述べた例にもみら れるように、これらに測定対象物が不純物として含まれている場合は、なにを測っている のかわからなくなる。. かなり古いことから書き始めたが、機器を使用するにあたり、測定前の試料調製がきわ めて重要であることがこの稚拙な一文からわかっていただければ幸いである。. 一3一.
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