• 検索結果がありません。

開水路におけるビンガム流体の流動機構 利用統計を見る

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "開水路におけるビンガム流体の流動機構 利用統計を見る"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

開水路におけるビンガム流体の流動機構

(昭和63年8月31日受理)

荻原能男 宮沢直季 三浦美香

Mechanics of Bingham Flow in an Open Channel

YoshioOGIHARA NaokiMIYAZAWA MikaMIURA

      Abstract   In this paper, the velocity distribution on turbulent Bingham flow in an open channel is derived theoretically and the fitness of this distribution is examined by comparing with results of experiment using the fluid of water and bentonite mixture which shows the behavior of Bingham How. The results show that the theoretical turbulent velocity distribution obtained here conforms to results of experiment in the region of lower bentonite concentration. By experiment, the empirical fomulae to estimate the physical property values such as the plastic viscosity and yield stress for given concentration are obtained and an extended Reynolds number is proposed for utilising the Moody diagram for Bingam fluid in an open channe1. 1. まえがき  著者らは先に管水路・開水路における非ニュートン 流体(主にビンガム流体)の抵抗則および流動特性に ついて理論・実験の両面から研究を進めてきた1)∼5)。し かし,これらは主に流れの層流域を対象として検討し たものであり,乱流域については他の研究成果も少な く,今後さらに研究を進める必要がある。本研究では, 開水路におけるビンガム流体の乱流流速分布を理論的 に求め,ビンガム流動を示す水とベントナイトの混合 流体を用いた実験結果と比較し,理論の妥当性を調べ ることを目的とする。

2.理論解析

 2.1 ビンガム流体の乱流流速分布4)  ここでは,二次元開水路等流におけるビンガム流体 の乱流流速分布を理論的に導くことにする。図一1に解 析モデルを示す。この図のように流れの領域を栓流域, 粘性底層域,乱流域,粘性底層域とに分けて考える。 ただし,θは路床傾斜角である。せん断応ガτと降伏 応力r)は,hmを等流水深, hfを底面から栓流までの 高さ,r。を壁面せん断応力として次式のように表わさ れる。  τ/r。=1−y/hm, rf/r。=1一乃//hm   (2.1) 解析上の仮定は次のとおりである。 (1)路床は滑面であり,底面と栓流の近くに粘性底層 が存在すると仮定する。ここで,底面側の粘性底層厚 をδ。,栓流側をδ了とする。 (2)粘性底層域では,分子粘性の作用が卓越すると考 え,次式が成り立つと仮定する。ここで,z7Ptは塑性粘 度である。  τ= rPPtdu/dy−{一τン      (2.2) (3)乱流域では,プラントルの混合距離理論を用いる。 また,混合距離1を次式のように仮定する。 てo 勇断応力 混合距離    流速 分布  分布    分布 *土木工学科,Department of Civil Engineering. 図一1解析モデル(ビンガム流体の場合)  栓流 ∼粘性底層 乱流 粘性底層

(2)

 τ=−tOm U’V’=ρml21du/dy|du/dy,  1=xy(1−y〃hf)      (2.3) ここで,Xはカルマン定数tOmは混合流体の密度で, ρwを水の密度,ρbをベントナイトの密度,cを体積濃 度としてρm=ρω+c(ρb一ρω)のように表せる。この 混合距離分布の仮定は次の考えに基づいている。すな わち,混合距離1は流体塊の混合運動のスケールに相 当する。したがって,壁面では,乱流の混合運動は壁 に制約されて零となるが,壁面からの距離とともに, 混合運動の自由度が増すと考えられる。一方,栓流で は,速度こう配du/dyが零であることから乱れが生じ ないが,栓流底面からの距離とともに乱流の混合運動 が自由となり増加すると考えられる。  まず,底面側の粘性底層での流速u、は,式(2.2)に 式(2.1)を代入し,境界条件Ul(0)=0の下で積分する と次式のようになる。ただし,u*=砿は摩擦速度 である。

苦蒜鷺絃一誌) (2・4)

 栓流側の粘性底層での流速u3は,式(2.2)に式(2.1) を代入し,境界条件u3(hf)−u。(栓流の流速)の下で 積分すると次式のようになる。

    +†蒜(2鵠+嵩一舗)(2・7)

 したがって,平均流速Umは,式(2。4)∼式(2.7)を用 いて次式のように求めることができる。

券「㌃{ぴ器吻+∬『増⑳

+工㍗+z呈(hm−hf)}

一Tl・9{七

1一ん一δノhm 1−hf一δノhm 1十 1一δ8hm 1− 1一δshm ×(   1−hf 一 6f hm十   1−hf一δプhm一 1−hf/hm 1 一 hf/hm

苦晋拷篇鴛(k・−rk)2(2・5)

 つぎに,乱流の流速u2は,式(2.1)と式(2.3)を等し いとおき,y一δs(底面側の粘性底層厚)で粘性底層 の流速Ul(式(2.4))と接続しなければならない条件の 下で積分すると次式のようになる。

#/一÷1・g{}二蠕・}圭}≡㌶

 ff=砺+1− hf/hm ×(  JiJ :517hSI−1− hf/hm 1一δshm一 1一δ8hm十 }≡蒜)Vi−:−Ef}7m」i.}     +蒜(hf 1δ8hm 2 hm) (2・6)  栓流の流速u。は,y=hf 一 6fで式(2.6)が栓流側の 粘性底層の流速u3(式(2.5))と接続しなければならな い条件の下で求めると次式のようになる。         1−1一ん一δゾhm.1+1一δ・/hm晋一圭1・9{1+ 1一ん一δプhm 1−1一δ。 hm 1一δshm一 1一δs輪十

}≡蒜)仕々励り

+そ缶(・−hf−6・)・/hm−・−6・/hm)     +†蒜{(膓:)2(鵠k}一&’)     +(》:)2(三一il+崇)+2{総}(2・8)  2.2 ニュートン流体の乱流流速分布  ここでは,二次元開水路等流におけるニュートン流 体の乱流流速分布を理論的に導くことにする。図一2に 解析モデルを示す。この図のように流れの領域を乱流 域,粘性底層域に分けて考える。解析上の仮定は以下 のとおりである。 (1)路床は滑面であり,底面に粘性底層が存在する。 粘性底層厚をδ。とする。 (2)せん断応力τは,図一2のように2通りの場合につ いて考える。仮定(1)は,せん断応力が一定値(壁面せ ん断応力と等しい)の場合,仮定(2)は,せん断応力が 乱流域で式(2.1)のように直線的に変化し,粘性底層域 で壁面せん断応力に等しくなる場合で,次式のように 表せる。  仮定(1)τ=ro       (2.9a)   1−hf一δゾhm+1−hf/hm ×(   1−hf−∫)/hfi− vr=nvifi ・}≡㌶二}≡蒜)v「=7“’;mm} {(・) 乱流        粘性底層      τ0    せん断応力 混合距離  流速     分布     分布    分布 図一2解析モデル(ニュートン流体の場合)

(3)

 U2

ここで,ニクラーゼの実験結果(x=・ O.4, 旦*δs  仮定(2)τ=To(y≦δ。):      r=τb(1−y/hm)(y>δs)    (2.9b) (3)粘性底層では,次式が成り立つと仮定する。  τ= rPPtdu/dy      (2.10) (4)乱流域では,プラントルの混合距離理論を用い, 次式が成り立つとする。  τ=一ρmZ4’〆=tO m 121d4/dy l du/dy,  1=xy       (2.11)  まず,粘性底層の流速Ulは,式(2.9a)と式(2.10) を等しいとし,境界条件u、(0)−0の下で積分すると 次式を得る。

#/一嘉一蒜㍑  (2ユ2)

 つぎに,仮定(1)における乱流の流速u2は,式(2.9a) と式(2.11)を等しいとおき,y一δ。(粘性底層厚)で 粘性底層の流速Ul(式(2.12))と接続しなければなら ない条件の下で積分すると次式を得る。 ・一・ ?P・9(hmyδshm)+総  (2・13) 77p、/tOm=11.6)を与えると,式(2.13)は次式のように なる。

券一55+5・75・1・鋤蒜  (2・14)

 したがって,平均流速Umは,式(2.12)と式(2.13)を 用いて次式のように求めることができる。

Ift/一歳(ズ券⑳+ズ㍗)

  一蒜(・一措)

    +丁(1・9毎一1+☆) (2・・5)

 また,仮定(2)における乱流の流速u2は,式(2.9b) と式(2.11)を等しいとし,yについて積分し, y=δ, でu2=Ulの条件を与えると次式を得る。

‘柔一蒜+丁{2(厄一1一念)

+bgG二羅・}±}三㌶)}(2・16)

したがって,平均流速は次式を得る。

借一÷{1・gl圭}≡㌶一』(1一㌃ゾ

一2・「㌃}+蒜(・一措)(2・17)

3.実験概要

 3.1物性値測定実験  水とベントナイトの混合流体の降伏応力rfと塑性 粘度ηPtを測定するために,管路実験を行った。実験装 置は,内径d == 20 mmの水平の塩化ビニール管路に 混合流体を流し,区間1= 404.2cmの摩擦損失水頭 hrと流量Qを測定する。これを流量を変化させて繰 り返し行い,一つの混合流体の濃度に対し数通りのデ ータを得る。ところで,管路におけるビンガム流体の 層流平均流速Umと壁面せん断応力Toを関係づけるバ ッキンガム・ライナーの式は次式である。

Um一

w{・−9(;6)+÷(;6)4} (3・・) ここで,Um=4Q/π∂2は平均流速, r。=ρm9(d/4)(h,/ 1)は壁面せん断応力である。したがって,原理的には, UmとT。を測定することによって,式(3.1)の最小自乗 法により降伏応力Tfと塑性粘度nPlを求めることが できる。これを濃度を変化させて実験を行った。  3.2 等流実験  図一3に実験装置を示す。水路は,幅10cm,長さ2m の塩化ビニール製の長方形断面開水路である。低水槽 の流体はポンプによって吸い上げられ高水槽から水路 に流れだし,低水槽にもどり循環している。水路の勾 配の調整は滑車で行う。水深はポイントゲージで測定 し,流量を測定する。これを水路床勾配,混合流体の 濃度をおのおの変化させて実験を行った。 4.実験結果および考察  4.1物性値の推定式  図一4は水とベントナイトの混合流体の各体積濃度 Cに対するこの混合流体の降伏応力rfの実験値を示 した図である。濃度が増加するにつれて降伏応力が急 激に増加することがわかる。図中の線は,実験値の近 日a・k(high}:2−・剖・e:3−m。d引。1。pen channel: 4−p。1・t gage:5−lanktl。w}:e−P・mp:7−。・e「 ft。w;        図一3 等流実験装置 文

(4)

似線であり,混合流体の物性的性質を考えると,直線 C=0および直線C−(塑性限界を与える体積濃度) のそれぞれに漸近すると考えられる。しかし,実験範 囲内ではデータの分布は直線的な傾向が強く,適用範 囲を0%<C<4%程度に定めて直線近似した。この とき,降伏応力Tfの推定式は次式で表される。  log rf=1.12C−5.52(gf/cm2)   ただし,0%<C<4%       (4.1)  同様に,図一5は混合流体の各体積濃度Cに対する この混合流体の相対粘度η。の実験値を示した図であ る。濃度が増加するにつれて塑性粘度77Ptが増加する ことがわかる。ただし,相対粘度η,は次式で定義され, 水の粘性係数は毛管粘度計より測定しμ=0.106× 10−4(gf・s/cm2)とした。 てiCgf’cm2} G、。一・ 叢 10−8 10−3 10−4 R, 欝… 蓬 10s loi 100

oi234567C(%}

         体積濃度 図一4 降伏応力と体積濃度の関係          体積濃度 図一5 相対粘度と体積濃度の関係 CC%】

相対粘齢一揚欝麟,

(4.2) また,図中のC, =6.43%は実験で求めたベントナイ トの液性限界である。物性的性質を考えると,液性限 界を与える体積濃度付近において塑1生粘度ηρzは非常 に大きくなると考えられる。そこで,ηρ↓=μ(1 −AC)”Bと近似線の形をおいて,1/A=CL(液性限界 を与える体積濃度)とした。このとき,相対粘度の推 定式は次式で表される。  ηr=(1.0−15.6C)−6’oo      (4.3)  4.2 等流抵抗則  開水路層流域における流れ方向の力の釣合式 ∂τ/∂y ==一ρm9 sin eとビンガム流体の構成方程式(式 (2.2))から,平均流速Umを与える次式が導かれる。

Um一

ヌ(・一;6)2(2弓)  (4・4)

ここで,To=ρmgR sin 0は壁面せん断応力, Rは径深 である。無次元表示すると次式となる。 Qlt戟F;li9・・,13pl一ξ(1−;6)2(2+;6) (4.5)

図一6は撒に6

父ハ・横軸に㍗したときの等瀧

験による実験値である。ただし,Tfと?7Ptは式(4.1), 式(4.3)の推定式から求めたものである。また,図中の 実線は式(4.5)の無次元化したビンガム流体の等流抵 抗則を示す。この図から,理論を示す曲線と実験デー タがほぼ一致することから,実験で用いた水とベント ナイトの混合流体はビンガム流体の挙動を示すこと, 式(4.5)の理論式がこのような流体の抵抗則を十分に 表し得ること,前の推定した物性値がほぼ妥当なもの であることを示すことがわかる。  4.3 レイノルズ数の拡張 6Um「t pi/R“1 f 100   loi        102 図一6 無次元化した等流抵抗則 τ。/τf

(5)

 平均流速Umとして等流抵抗則を用いると,長方形 断面開水路の層流域において次式が成り立つ。 f−8(鴛ア 24 1∼e{1−1.5(Tf/Zb)十〇.5(τンr/r())3} (416) ここ(・, Re一

エはニユートン流体で用いられる

レイノルズ数である。  ここで改めて,開水路層流におけるビンガム流体の レイノルズtw R。。を次式のように定義する。 R・x ”= Re{・一号(i6)+去(Ty} (4・7) 図一7は,ニュートン流体で用いるレイノルズ数に対す るムーディ図表を示した図である。図一8は,ここで定 義した拡張されたレイノルズ数に対するムーディ図表 である。両方の図を比較すると,図一8では層流域に対 して高濃度のデータが補正され,ニュートン流体との 同様な特性,すなわち,直線ノ=24/(レイノルズ数)上 f f w㊨♂1 O  C=0.0(%)  =O.675  =1.090  =1.666  =2.359  =2.833  =3.044  二3.457  =3.645

響雛鴎、

 10       10       1b4 Re 図一7 ムーティ図表(従来のレイノルズ数を用いた場合) 声・ 十

 f.激

飯1  C・0.0㈲  =O.675 〔] =1.090  =1.666  =2.359  =2.833  =3.〔}44  =3.457  =3.645   10       tO       lo       lb4 Rex 図一8ムーディ図表(拡張されたレイノルズ数を用いた場合) にのるようになることがわかる。したがって,この拡 張されたレイノルズ数を用いると,ビンガム流体も開 水路層流域においてニュートン流体と同じムーディ図 表を用いることができる。  4.4 乱流流速分布  2節でビンガム流体の乱流流速分布,ニュートン流 体の乱流流速分布の理論式を導いた。このような混合 流体の流速分布を正確に測定することが極めて困難で あることから,ここでは,例題として実験に用いた諸 元に対する流速分布の理論計算結果を示す。図一9は水 の場合(濃度C=0%)の流速分布を示す。計算にあ たって,ニクラーゼの実験結果を用いてカルマン定数 x=0.4,層流底層厚 6s−・i・6−2Z・・撃撃奄撃撃奄奄P!!’/・Pm(u*δs     =11.677Pt/ρ功)とし・実験データ は,路床傾斜角θ=2.5°(路床勾配1/23),流量Q= 1,469(cm3/s),等流水深hm=1.47 cm,塑性粘度77pt == 0.106×10−4(gf・s/cm2),レイノルズtW Re=10940,摩 i擦速度u*ニVig}?−giii−p=6.97 cm/sである。またδ、 == ツfと仮定した。実線はビンガム流体の乱流流速分布 式(式(2.6))と平均流速式(式(2.8)),一点鎖線と破線 はニュートン流体の乱流流速分布式(式(2.13),式 (2.16))と平均流速式(式(2.15),式(2.17))である。当 然のことながら,混合距離分布の仮定により,水深の 浅いところで分布に差がでるが,平均流速でみると, この差は顕著でなくなる。図一10は濃度C=1.669% 計算に用いたデータ θ=2.5(°》   C;0.0(X)        Re=10,940 Q;1,469 (c囮3/s)  τt=0.O       ht/hm=1.0 』=1.47(c薗)   ηい=0.106×10−4(gf・s/c笛2) δs/δr=J.O R ;1.14 (c皿)      u°=6.97 (cm/s)       δs/tth=〔).012 y/hm   1.O bj/hm O.8 0.6 衙/hm OA O.2 幽hno 0 図一9        や    10       20       30U/U 乱流流速分布(C;0%の場合)

(6)

計算に用いたデータ θ=2.5(°)    C=1.669(%)        Rex;1,929 Q =1,606 (cn3/s)  τt=O吟223×10−3 (gf/cロ2)     hr/h.:−O.996 hm=1.71(cm)   ηpi=0.650×10−4(㎡・s/cd2) δs/δ‥1.〔〕 R・1・27(・・) ,・.7.38(,m/,) δ・aS=回57 y/hm  、脇゜ 0.8 0.6 hm 0.4   o.2

」.

0 10 20 栓流    ひ 30U/U 図一10 乱流流速分布(C=1.669%の場合) の場合のビンガム流体の乱流流速分布を示した図であ る。計算にあたって,水の場合と同様にx=o.4,δ。 == 6。 =・・.6−zz・・hSil1!!t/,t°mとし渓験データはθ一2・5°・ Q− 1,606cm3/s, hm==1.71 cm, u*=7.38 cm/sである。ま た,降伏応力Tfと塑性粘度77ptは,式(4.1)と式(4.3) の推定式から求め,式(4.7)の拡張されたレイノルズ数 からR。。−1,929である。この図から,栓流厚が0.07 mmときわめて小さい値となった。また,水の場合に 比べて,層流底層厚が大きくなっていることがわかる。  4.5 乱流域における実験値と理論値の比較  図一11は,水の場合の乱流域における平均流速の実 験値と実験で用いた諸元に対する2章で求めた平均流 速の理論値を比較したものである。また,マニングの

平均流速公式を用いたものでは諏一丁譜命と

し,n=0.009を用いた。この図から,実験値が理論値 よりも全体的に過小評価されているが,これは,測定 精度,側壁の効果によるものと考えられ,実験で得ら れたデータ範囲内では,理論値と実験値はほぼ一致し ていると考えられる。図一12は濃度C=o.675∼1. 666%の場合について平均流速の理論値と実験値を比 較したものである。この場合も理論値と実験値はほぼ 図一11と同様の傾向を示す。これらのことから,水とベ ントナイトのような混合流体に対して求めた理論式は 理論値Um(cm/S) 101 ・脳     式(2 8)     式(2 15)     式(2 17}     マニング公式       .009 実験値Um(cm’S} 図一11 平均流速の実験値と理論値の比較(C=0%の場合) 理論値Um{cm’S)

、〆

式(2.8) 式く2.15) 式(2.17) 実験値Um{cm’SJ 図一12 平均流速の実験値と理論値の比較(C=0.675∼1.666%    の場合) ほぼ妥当なものであることを示している。しかし,実 験で得られた乱流域のデータは濃度が小さいので,こ こで求めたビンガム流体の乱流流速分布の妥当性をさ らに検討するには,高濃度の乱流域の流速分布のデー タを蓄積し,比較する必要がある。 5.む す び  本論文で得られた結果を以下にまとめる。 (1)開水路におけるビンガム流体の乱流流速分布式を 理論的に求め,ビンガム流動を示す水とベントナイト の混合流体を用いた実験結果と比較した。理論式は濃 度の小さいところで実験値と適合することが明かとな った。 (2)水とベントナイトの混合流体の濃度と降伏応力,

(7)

塑性粘度の関係を実験より求め,式(4.1),式(4.3)の 各推定式を示した。 (3)ビンガム流体に対しても従来のムーディ図表に適 用できるようにレイノルズ数を拡張・定義し,実験よ り検証した。  今後の課題としては,ここで求めたビンガム済体の 流速分布式の妥当性をさらに検証するために,高濃度 の乱流域のデータを蓄積し,比較・検証することであ る。

参考文献

 集,pp.87−88,1985 2)Y.OGIHARA and N. MIYAZAWA;AProposal on  Extended Reynolds Number, Proc. IAHR 21st Congress,  Vol.5, pp.138−144,1985. 3)宮沢直季,荻原能男,手塚久司:非ニュートン流体における  管路抵抗則,第40回土木学会年次学術講演会概要集,II, pp.  317−318,1985 4)宮沢直季,荻原能男;開水路におけるBingham流体の流速  分布,第14回土木学会関東支部技術研究発表会講演概要集,  pp.120−121,1987 5)三浦美香,荻原能男,宮沢直季;開水路における非ニュート  ン流体の流れについて,第42回土木学会年次学術講演会概  要集,II, pp.334・−335,1987 1)荻原能男,宮沢直季,手塚久司;拡張されたレイノルズ数の  一提案,第12回土木学会関東支部技術研究発表会講演概要

参照

関連したドキュメント

地球温暖化とは,人類の活動によってGHGが大気

And we per- formed analysis and evaluation experiments using the 100 W capacity prototype refrigerator using the hybrid regenerator, with the aim of applying Stirling refrigerators

toursofthesehandsinFig6,Fig.7(a)andFig.7(b).A changeoftangentialdirection,Tbover90゜meansaconvex

[r]

原子炉隔離時冷却系系統流量計 高圧炉心注水系系統流量計 残留熱除去系系統流量計 原子炉圧力計.

日本においては,付随的審査制という大きな枠組みは,審査のタイミング

ヘーゲル「法の哲学」 における刑罰理論の基礎

『ヘルモゲニアヌス法典』, 『テオドシウス法典』 及びそれ以後の勅令を収録