“系統負荷変動を考慮したH∞制御による系統連系単相インバータのロバスト電圧制御系設計”
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(2) Proceedings of the 65th Annual Conference of the Institute of Systems, Control and Information Engineers (ISCIE), Online, May 26-28, 2021. Fig.1 の各パラメータを, Table 1 に示す.. 2.1. インバータ特性. Fig.2 の 2.1 で表されるイ Vα (s) から Vi (s) までの伝達. Table 1: System Parameter. 関数を, IN V (s) として表現することとする. Notation. Definition. Unit . Vi. Output voltage of the inverter. [V]. Vα. Command voltage of the inverter. [V]. Vo. Voltage at the linkage point with the grid. [V]. 品特性の公開に繋がってしまうため, 本稿では明示を避. Vg. Grid Voltage. [V]. けさせていただく.. Io. Output current of the inverter. [A]. Lf. Inductance of the AC filter. [H]. Cf. Capacitance of the AC filter. [F]. Rt. Reactance of the distribution line. [Ω]. Lt. Inductance of the distribution line. [H]. なお, IN V (s) の具体的な特性に関しては, 共同研究先 であるエナジーサポート株式会社で取り扱われている製. 2.2. プラント特性. Fig.2 の 2.2 で表される電流プラント特性 CU R(s)(Vi (s) から Io (s) までの伝達関数) および電圧プラント特性. V OL(s)(Io (s) から Vo (s) までの伝達関数) について説 明する. まず, Fig.1 より, 負荷を含んだ場合のモデルに. 本稿では, 不確かさとして以下の 2 点を考慮する.. 対して, CU R(s) および V OL(s) はそれぞれ (1) 式, (2). • 負荷変動 有負荷時と無負荷時の 2 パターンを想定する. 有 負荷時においては, モデルの精緻化により, 負荷. 式のような伝達関数で与えられる. CU R(s) =. キャパシタンス CL = 1.0 × 10−5 [F] を想定する. 無負荷時は CL = 0[F] とすることに対応している.. • 配電線パラメータの変動 配電線パラメータの変動として, Lt = 5.0×10−4 [H] ∼1.0×10−5 [H] の範囲の変動を考慮する. 具体的に は, Lt = 1.0 × 10−4 [H] を基準に 5.0, 2.5, 1.0, 0.75,. 0.50, 0.25, 0.10[倍] のように 7 段階に分けて変動を. Lt CL s2 + CL Rt s + 1 Lf Lt (Cf + CL )s3 + Lf Rt (Cf + CL )s2 + (Lf + Lt )s + Rt (1). V OL(s) =. Lt s + Rt Lt CL s2 + CL Rt s + 1. 同様にして, 負荷を含まない場合のモデルに対して,. CU R(s) および V OL(s) はそれぞれ (3) 式, (4) 式のよ うな伝達関数で与えられる. CU R(s) =. 考慮する.. 1 Lf Lt Cf s3 + Lf Rt Cf s2 + (Lf + Lt )s + Rt. V OL(s) = Lt s + Rt. したがって, 合計 14 パターンのパラメータに対応した システムを想定する. ここで, 本稿においては, 出力電流. Io (s) を制御することにより, 連系点電圧 Vo (s) を制御す ることを考える. この考えをブロック線図として表現す ると, Fig.2 のとおりである.. 2.1. (3). (4). (3) 式, (4) 式は, それぞれ (1) 式, (2) 式において, CL = 0 とした場合に対応していることより, CU R(s) および. V OL(s) は, それぞれ (1) 式, (2) 式の形で統一的に表現 することができる.. 2.3. 2.2. (2). 直交信号生成手法. 系統連系単相インバータにおいては, いかにして直交 信号を生成するかが重要であり, 本稿では, その手法と して [5] において用いられている SOGI(Second Order. 2.5. Generalized Integrator) を使用する. 前節で得られた電 流制御系と電圧制御系における Io (s), Vo (s) に対して, 実. 2.3. 信号成分 Io,α (s), Vo,α と直交信号成分 Io,β (s), Vo,β (s) を 生成するための SOGI の伝達関数 SOGI(s) は, (5) 式の. 2.4. ような伝達関数で与えられる. . Fig. 2: Circuit Model with Inverter. SOGI(s) = Fig.2 の各要素に関して以下において説明する.. kω0 s s2 +kω0 s+ω02 kω02 s2 +kω0 s+ω02. . (5). ここに, k は SOGI の設計パラメータであり, ω0 は同期 角周波数を表す.. 994.
(3) Proceedings of the 65th Annual Conference of the Institute of Systems, Control and Information Engineers (ISCIE), Online, May 26-28, 2021. 2.4. 軸目標値電圧 Vd∗ (s) をそれぞれ表している. また, P (s). dq 変換. 前節において得られた実信号成分 Io,α (s), Vo,α (s) と直 交信号成分 Io,β (s), Vo,β (s) はともに交流成分である. し たがって, 定常偏差を 0 とするために, 電流制御系にお いては Id (s), Iq (s) への直流変換を, 電圧制御系におい. はノミナルプラントを, WS (s), WT (s) は周波数重み関 数をそれぞれ表している. このとき, 電圧 H∞ 制御器を設計するために解く問題 は, 以下のように定式化される. . . ては Vd (s), Vq (s) への直流変換をそれぞれ dq 変換によ. 問題 1. Fig.3 において, w(s) から z(s) までの閉. り行う必要がある. このとき, 電流制御系と電圧制御系. ループ系が内部安定となり, かつ与えられた γ > 0. における dq 変換式 DQcur (s), DQvol (s) はそれぞれ (6). に対して (8) 式を満たすような制御器 KH∞ (s) を. 式, (7) 式のような伝達関数で与えられる.. " DQcur (s) =. 2.5. s − s2 +ω 2. s s2 +ω02 0 − s2ω+ω 2 0. s s2 +ω02 0 − s2ω+ω 2 0. ω0 s2 +ω02 s s2 +ω02. 0. " DQvol (s) =. 0 − s2ω+ω 2. 0. 設計せよ.. #. W (s)S(s) S. WT (s)T (s). (6). # (7). <γ. (8). ∞. ただし, S(s), T (s) はそれぞれ (9) 式, (10) 式で表 される感度関数と相補感度関数を表す.. 1 1 + P (s)KH∞ (s) P (s)KH∞ (s) T (s) = 1 + P (s)KH∞ (s). 制御器組合せ. S(s) =. Fig.2 の 2.5 で表される制御器の組合せについて説明 する. 本稿では, Table 2 のように, 電流制御系と電圧制. (9) (10). . 御系における制御器の組合せを考える.. . 以下では, 問題 1 を解くために必要となるノミナルプ. Table 2: Controller Pair. ラント P (s), 周波数重み関数 WS (s), WT (s) の選定およ. Method. Current Controller. Voltage Controller. Conventional. PI. PI. Proposed. PI. H∞. び設計した制御器 KH∞ (s) に関して, P (s) が 3 次系の 場合と 2 次系の場合に分けて説明する.. 3.1 次章において, 提案手法である H∞ 制御に基づいた電 圧制御系設計について説明する.. 3.1.1. ノミナルプラント P (s) が 3 次系の場合 ノミナルプラント P (s) の選定. まず, ノミナルプラント P (s) を選定する. Fig.2 より,. 3. q 軸電流制御系目標値 Iq∗ (s) から d 軸出力電圧 Vd (s) ま. 電圧 H∞ 制御器の設計 本章では, 混合感度問題に基づいた電圧 H∞ 制御器の. での伝達関数 Pvol (s) は, (11) 式のように算出される.. Pvol (s) = Pcl,cur (s) · V OL(s). 設計について説明する. このとき, Fig.3 で表されるシス テムを考える.. (11). ここに, Pcl,cur (s) は, 電流制御系における閉ループ伝達 関数を表している. しかしながら, Pvol (s) は, 高次系であるため, これに 基づいて H∞ 制御器を作成しようとすると, Pvol (s) よ りも高次な伝達関数となってしまい, 実装の観点から望 ましくないと考えられる. そこで, 本節では, 想定すべき. 1.0 × 10−4 [rad/s]∼1.0 × 105 [rad/s] の周波数領域におい て, Pvol (s) のゲイン特性と比較的似た特性になるよう, ノミナルプラント P (s) を 3 次系の伝達関数として, (12). 𝐾𝐻∞ (𝑠). 式のように選定した.. Fig. 3: H∞ Control Problem for Voltage Control Fig.3 において, u(s), y(s), w(s) はそれぞれ Fig.2 にお ける q 軸電流制御系目標値 Iq∗ (s), d 軸出力電圧 Vd (s), d. 995. P (s) =. (s + 2.1 ×. 2.2 × 106 + 1.8 × 102 s + 1.1 × 105 ) (12). 102 )(s2.
(4) Proceedings of the 65th Annual Conference of the Institute of Systems, Control and Information Engineers (ISCIE), Online, May 26-28, 2021. このとき, (12) 式と 14 パターンのパラメータに対応 した (11) 式の関係をゲイン線図で表すと, Fig.4 のよう になる. ただし, 赤線が (12) 式を, 黒線が (11) 式を表し ている.. Fig. 5: Gain plot of Eq.(16). Fig.5 より, (16) 式によって, 制御対象に生じる不確か さ量を上から覆うことができていることがわかる.. Fig. 4: Gain plot of Eq.(12) and Eq.(13) 3.1.3 3.1.2. 電圧 H∞ 制御器 KH∞ (s) の導出. 以上より, 電圧 H∞ 制御器の伝達関数 KH∞ (s) は (17). 周波数重み関数 WS (s), WT (s) の選定. 式のように設計することができる.. まず, 周波数重み関数 WS (s) を選定する. WS (s) の設 定により, 低周波数領域において, 目標値追従性と外乱抑. KH∞ (s) =. 制性能を追求することができる. このとき, WS (s) を一 次のローパスフィルタとして (13) 式のように選定した.. 2.0 × 10 s + 1.0 × 10−5. このとき, 閉ループ系の H∞ ノルムは, γ = 0.98 となっ た. ここで, (8) 式の関係を Fig.6 に示す.. 2. WS (s) =. 2.1 × 106 (s + 2.1 × 102 )(s2 + 1.8 × 102 s + 1.1 × 105 ) (s + 1.2 × 104 )(s + 1.1 × 10−5 )(s2 + 2.3 × 103 s + 1.6 × 106 ) (17). (13). 次に, 周波数重み関数 WT (s) を選定する. 本稿では, 不確かさを含む制御対象 (11) 式を乗法的な不確かさを もつ制御対象として (14) 式のように表現する.. Pvol (s) = P (s)(1 + ∆(s)WT (s)). (14). ここで, ∆(s) は, 全ての周波数帯域において, そのゲイ ンが 1 未満の安定な伝達関数であることから, (14) 式よ り (15) 式が得られる.. |. Pvol − 1| = |∆WT | ≤ |WT | P. (15). このとき, (15) 式を満たすように, かつ H∞ 問題の可解. Fig. 6: Gain plot of Eq.(9). 条件を満たすように, WT (s) を 3 次式として, (16) 式の ように選定した.. WT (s) = 2.7×10−9 (s+1.2×103 )(s+6.7×102 )(s+2.0×102 ) 3.2 (16) このとき, (15) 式の関係をゲイン線図で表すと, Fig.5 のようになる. ただし, 赤線が (16) 式を, 黒線が (15) 式 の最左辺を表している.. 996. 3.2.1. ノミナルプラント P (s) が 2 次系の場合 ノミナルプラント P (s) の選定. まず, ノミナルプラント P (s) を選定する. 上述したよ うに, (11) 式は高次系であるため, これに基づいて H∞.
(5) Proceedings of the 65th Annual Conference of the Institute of Systems, Control and Information Engineers (ISCIE), Online, May 26-28, 2021. 制御器を作成することは望ましくない. そこで, 本節で は, 想定すべき 1.0 × 10−4 [rad/s]∼1.0 × 105 [rad/s] の周 波数領域において, (11) 式のゲイン特性と比較的似た特 性になるよう, ノミナルプラント P (s) を 2 次系の伝達 関数として, (18) 式のように選定した.. P (s) =. 6.8 × 103 (s2 + 1.7 × 102 s + 6.8 × 104 ). (18). このとき, (18) 式と 14 パターンのパラメータに対応 した (11) 式の関係をゲイン線図で表すと, Fig.4 のよう になる. ただし, 赤線が (18) 式を, 黒線が (11) 式を表し ている.. Fig. 8: Gain plot of Eq.(21). Fig.8 より, (21) 式によって, 制御対象に生じる不確か さ量を上から覆うことができていることがわかる.. 3.2.3. 電圧 H∞ 制御器 KH∞ (s) の導出. 以上より, 電圧 H∞ 制御器の伝達関数 KH∞ (s) は (22) 式のように設計することができる. KH∞ (s) =. このとき, 閉ループ系の H∞ ノルムは, γ = 0.82 となっ. Fig. 7: Gain plot of Eq.(12) and Eq.(19). 3.2.2. 9.0 × 106 (s2 + 1.7 × 102 s + 6.8 × 104 ) (s + 3.3 × 104 )(s + 4.5 × 103 )(s + 1.0 × 10−5 ) (22). た. ここで, (8) 式の関係を Fig.9 に示す.. 周波数重み関数 WS (s), WT (s) の選定. まず, 周波数重み関数 WS (s) を選定する. 3.1.2 項と同 様にして, WS (s) を一次のローパスフィルタとして (19) 式のように選定した.. WS (s) =. 3.0 × 102 s + 1.0 × 10−5. (19). 次に, 周波数重み関数 WT (s) を選定する. 3.1.2 項と 同様にして, Pvol (s) を乗法的な不確かさをもつ制御対象 として表現するとき, (20) 式が得られる.. |. Pvol − 1| = |∆WT | ≤ |WT | P. (20) Fig. 9: Gain plot of Eq.(9). このとき, (20) 式を満たすように, かつ H∞ 問題の可解 条件を満たすように, WT (s) を 2 次式として, (21) 式の ように選定した.. WT (s) = 4.5 × 10. 4 −7. (s + 4.0 × 10 )(s + 2.0 × 10 ) (21) 3. 数値シミュレーション. 2. 以上を踏まえて, 本章では, 数値シミュレーションに. このとき, (20) 式の関係をゲイン線図で表すと, Fig.8. よる提案手法の有効性を検証する. シミュレーションに. のようになる. ただし, 赤線が (21) 式を, 黒線が (20) 式. 関しては, ステップ入力 Vd∗ (s) を目標値として加えた場. の最左辺を表している.. 合の目標値応答を確認する.. 997.
(6) Proceedings of the 65th Annual Conference of the Institute of Systems, Control and Information Engineers (ISCIE), Online, May 26-28, 2021. 4.1. シミュレーション条件. 4.2.1. 有負荷の場合. 有負荷時 (CL = 1.0 × 10−5 [F] の場合) の結果を以下. まず, シミュレーションパラメータを Tabel 3 に示す.. に示す.. Table 3: Simulation Parameter Value . Parameter. Unit. −4. Lf. 8.0 × 10. Cf. 9.4 × 10−6. [F]. Lt. 1.0 × 10−5 ∼5.0 × 10−4. [H]. Rt. 1.0 × 10−1. [Ω]. CL. 0 or 1.0 × 10−5. [F]. ω0. 2π × 60. [rad/s]. k. 1. [-]. Vd∗. 10. [V]. [H]. 次に, 制御器の組合せを Table 4 に示す.. Table 4: Configurations of current and voltage control. Fig. 10: Lt : 5.0 × 10−4 [H]. system Method. Current Controller. Conventional. PI 0.13 +. Proposed 1. PI 16 s. PI 0.13 +. Proposed 2. 1.3 +. 1.0×103 s. H∞ (P (s):3rd order) 16 s. PI 0.13 +. Voltage Controller . (17) 式 H∞ (P (s):2nd order). 16 s. (22) 式. Table 4 において, 従来手法および提案手法で用いて いる PI 制御器の各ゲインに関しては, 試行錯誤的に決 定した. このとき, 合計 14 パターンのパラメータに対応 したシステムそれぞれに対して, 上記 3 種類の制御器を. Fig. 11: Lt : 1.0 × 10−4 [H]. 用いた場合の目標値応答を比較する. 以下では, 黒線, 青 線, 赤線はそれぞれ従来手法, 提案手法 1(P (s) が 3 次系 の場合), 提案手法 2(P (s) が 2 次系の場合) を用いた場 合の結果を表していることに注意されたい.. 4.2. シミュレーション結果. 以下では, 負荷の有無に対してそれぞれ Lt を 7 段階に 変動させた場合に分けて結果をまとめる. ただし, 分量の 都合上, Lt が 5.0×10−4 [H], 1.0×10−4 [H], 1.0×10−5 [H] の 3 パターンのみ選択して結果を掲載する. なお, 以下で示される目標値応答の各図に関しては, 横 軸が時間 [s] を, 縦軸が d 軸出力電圧 Vd [V] を表してい ることに注意されたい.. Fig. 12: Lt : 1.0 × 10−5 [H]. 998.
(7) Proceedings of the 65th Annual Conference of the Institute of Systems, Control and Information Engineers (ISCIE), Online, May 26-28, 2021. Fig.10∼Fig.12 より, 提案手法 1 の場合が最も安定し て高速に目標値に追従できていることがわかる. ここ で, Lt が 1.0 × 10−4 [H] の場合, 各制御器を用いたとき の開ループ系のボード線図を比較すると Fig.13 のよう になった.. Fig. 15: Lt : 1.0 × 10−4 [H]. Fig. 13: Bode Plot of the Open Loop System. Fig.13 より, 提案手法 1 においては, 他の場合に比べ, 交差周波数に加え, ゲイン余裕や位相余裕も比較的大き い点で, 過渡特性の速応性および安定性が優れているこ とがわかる. また, 低周波におけるゲインが他に比べて比 較的高いことより, 定常特性も優れていることがわかる.. 4.2.2. Fig. 16: Lt : 1.0 × 10−5 [H]. 無負荷の場合. 無負荷時 (CL = 0[F] の場合) の結果を以下に示す.. Fig.14∼Fig.16 より, 提案手法 1 の場合が最も安定し て目標値に追従できていることがわかる.. Fig. 14: Lt : 5.0 × 10−4 [H] Fig. 17: Bode Plot of the Open Loop System. 999.
(8) Proceedings of the 65th Annual Conference of the Institute of Systems, Control and Information Engineers (ISCIE), Online, May 26-28, 2021. ここで, Lt が 1.0 × 10−4 [H] の場合, 各制御器を用いた. [2] B. Crowhurst, E. F. El-Saadany, L. El Chaar, L.. ときの開ループ系のボード線図を比較すると Fig.17 の. A. Lamont, “Single-phase grid-tie inverter con-. ようになった.. trol using DQ transform for active and reactive. Fig.17 より, 提案手法 1 においては, 他の場合に比べ,. load power compensation”, 2010 IEEE Interna-. 交差周波数に加え, ゲイン余裕や位相余裕も比較的大き. tional Conference on Power and Energy, pp. 489-. い点で, 過渡特性の速応性および安定性が優れているこ. 494 (2010). とがわかる. また, 低周波におけるゲインが他に比べて比 較的高いことより, 定常特性も優れていることがわかる.. 4.2.3. [3] A. M. Minder, D. J. Atkinson, M. Dahidah, M. Armstrong, “A simplified DQ Controller for SinglePhase Grid-Connected PV Inverters”, 2016 7th. 全体の平均結果. 本節では, 合計 14 パターンのパラメータに対応したシ ステムそれぞれに対する目標値応答の平均結果を Table. International Renewable Energy Congress (IREC) (2016) [4] B. Li, S. Huang, X. Chen, Y. Xiang, “A Simpli-. 5 に示す.. fied DQ-Frame Current Controller for Single-Phase. Table 5: Average Result. Grid-Connected Inverters with LCL filters”, 2017 20th International Conference on Electrical Ma-. Method. Overshoot[%]. Setting Time[ms]. Rise Time[ms]. Conventional. 3.8. 43. 9.7. Proposed 1. 0.26. 17. 7.6. Proposed 2. 11. 32. 4.3. chines and Systems (ICEMS) (2017) [5] M. Saitou, T. Shimizu, “A Novel control Method on Single Phase Grid Connectable Inverter With Hilbert Transformer ”, IEICE Technical Report,. Table 5 より, 提案手法 1 においては, 他の場合に比べ, 速応性・減衰特性が総合的に優れていることから, 提案 手法 1 の場合の結果が最も良好であると考えられる. 以 上より, 提案手法の有効性を検証することができた.. 5. Vol.101, No.38, pp. 1089-1090 (2001) [6] M. Ciobotaru, R. Teodorescu, F. Blaabjerg, “A new single-phase PLL structure based on second order generalized integrator”, 2006 37th IEEE Power Electronics Specialists Conference (2006). おわりに 本稿では, 系統負荷変動および配電線パラメータの変. 動を考慮した場合における電圧 H∞ の制御系設計を提 案した. また, 数値シミュレーションによって, 提案手法 の有効性を検証した. 今後の課題としては, 複数台の系 統連系単相インバータを用いた場合において協調的に各 インバータが出力を決定することができるような枠組み を構築することが考えられる.. 謝辞 本研究を進めるにあたり, エナジーサポート株式会社 様には貴重な意見を数多く頂いた. この場をお借りして 深くお礼申し上げます.. 参考文献 [1] https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/062 01 00.pdf, 太陽光発電の状況-METI (2021 年 3 月 1 日閲覧). 1000.
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