〔注意事項〕 .問題冊子が 冊,解答用紙冊子が 組配られていることを確認しなさい。 .監督者の指示があるまで,問題冊子と解答用紙冊子を開いてはいけません。 .問題冊子は ページからなっています。また,解答用紙冊子は解答用紙 枚,下書用 紙は 枚からなっています。監督者から解答開始の合図があったら,問題冊子,解答 用紙,下書用紙を確認し,落丁・乱丁および印刷の不鮮明な箇所などがあれば,手を あげて監督者に知らせなさい。 .解答用紙には,受験番号を記入する欄がそれぞれ 箇所ずつあります。監督者の指示 に従って,すべての解答用紙(合計 枚)の受験番号欄(合計 箇所)に受験番号を必ず 記入しなさい。 .問題冊子の白紙と余白は,適宜下書きや計算などに使用してよい。 .問題冊子の ページ目に「解答に必要な注意事項」が書いてあります。それをよく読ん でから,解答しなさい。 .解答は,必ず別紙「解答用紙」の指定された場所(問題番号や設問の番号・記号などが 対応する解答欄の中)に記入しなさい。なお,指定された場所以外や,裏面への解答 は採点対象外です。 .解答用紙は,持ち帰ってはいけません。 .問題冊子と下書用紙は,持ち帰りなさい。 平 成 年 度(後期日程) 入学者選抜学力検査問題
化
学
( 分) Ck ( )〔解答に必要な注意事項〕 .SI 単位以外の単位の意味。 L= dm = cm .問題の計算に必要な場合,次の原子量や定数を用いよ。 原子量:H = .,C = ,N = ,O = ,Br = 気体定数:R = . × Pa・L/(K・mol)
Ⅰ
次の文(A)を読んで,問 ∼問 に答えよ。また文(B)を読んで,問 ∼問 に答えよ。 (配点率 %) (A) 過マンガン酸カリウム KMnO は酸性溶液中では,酸化剤としてはたらき,その反応は式 ⑴で表される。 MnO −+ H++ e− !" Mn ++ H O ⑴ これに対して,シュウ酸(COOH)は,還元剤としてはたらき,その反応は式⑵で表され る。 (COOH) !" CO + H++ e− ⑵ 酸化還元滴定の際には,還元剤の標準溶液として,シュウ酸水溶液が使用される。これは シュウ酸が空気中で安定であり,濃度を正確に調整できるからである。KMnO 水溶液は, 光に対して不安定で分解しやすく,長時間一定の濃度を保つことが難しいため, ① 使用する直 前に濃度のわかったシュウ酸標準溶液で滴定して,KMnO 水溶液の正確な濃度を決定して おく必要がある。 殺菌消毒剤として市販されているオキシドールは,過酸化水素の水溶液である。過酸化水 素は KMnO に対しては,還元剤としてはたらき,その反応は式⑶で表される。 H O !" O + H++ e− ⑶ このオキシドール中の過酸化水素の濃度を求めるために,次の実験を行った。 〔実験 〕 市販のオキシドール . mL を,器具⒜を用いてメスフラスコにはかり取り, 水で 倍にうすめた。その水溶液 . mL を,器具⒜でビーカーにはかり取り,希硫酸を 加えて酸性にした。この水溶液を,約 ℃に温めた後, . mol/L の KMnO 水溶液を, 器具⒝を用いて滴下した。 . mL を加えたところで, ② 終点に達した。 ― ― Ck ( )(あ) (い) (う) (え) 図 滴定に使用する器具 問 実験 で使用した器具⒜および⒝を, 図 の(あ)∼(え)の中から最も適切なも のをそれぞれ一つずつ選んで,その記号 と名称を書け。 問 下線部①に関して,硫酸酸性水溶液中において,シュウ酸と KMnO の間で起こる反応を 化学反応式で書け。 問 実験 の下線部②について,終点はどのような変化で判断できるか,簡潔に書け。 問 実験 で,溶液を酸性にするために,塩酸や硝酸を使用してはいけない。その理由として 正しいものを,次の①∼④の中から選べ。 ① 塩酸は酸化剤を消費し,硝酸は還元剤を消費するため。 ② 塩酸は還元剤を消費し,硝酸は酸化剤を消費するため。 ③ 塩酸は還元剤を消費し,硝酸も還元剤を消費するため。 ④ 塩酸は酸化剤を消費し,硝酸も酸化剤を消費するため。 問 実験 で用いた市販のオキシドール中の過酸化水素のモル濃度〔mol/L〕を計算し,小数点 第 位まで書け。ただし計算過程も書くこと。
(B) ⒜ ⒝ ⒞ 0.60 0.00 0.0 1.0 2.0 3.0 Pa 7 0.80 0.74 1.00 1.20 〔×10 〕 図 Kにおける圧力 P と実在気体の Z の関係 実在気体の理想気体からのずれを表す指標 Z は,式⑷で定義される。ここで,P は圧 力,V は体積,n は物質量,R は気体定数,T は絶対温度を表す。 Z = PV nRT ⑷ 理想気体の場合,Z の値は常に となるのに対し,実在気体では,圧力および温度によっ て Z の値が常には とならない。これは,実在気体の分子自身の大きさを無視できず,ま た,気体分子の間に(ア)がはたらくために生じる。このとき,分子の大きさは気体の(イ)を 増大させるのに対し,(ア)は気体の(イ)を減少させる効果をもつ。 一方,実在気体であっても,ある温度と圧力のもとでは Z の値が に近づき,理想気体 に近いふるまいをする。例えば, 気体の圧力が(ウ)くなると分子間 の距離が大きくなるので,(ア)が 弱くなるとともに,分子自身の大 きさの影響を無視できるようにな る。また,気体の温度が(エ)くな ると分子の(オ)のエネルギーが大 きくなるため,(ア)の影響を無視 できるようになる。 molのメタン,エタン,およ びプロパンについて, Kにお ける圧力 P〔Pa〕と Z の関 係 を 図 (曲線⒜∼⒞)に示す。 問 (ア)∼(オ)にあてはまる適切な語句を書け。 問 図 の曲線⒞について,圧力 P が . × Paのときの体積 V〔L〕を有効数字 桁で答 えよ。ただし,計算過程も書くこと。 問 図 の曲線⒜,⒝,⒞は,メタン,エタン,プロパンのどの気体であるか。それぞれ化学 式で答えよ。また,そのように考える理由を 字程度で書け。 ― ― Ck ( )
Ⅱ
次の文を読んで,問 ∼問 に答えよ。有機化合物および高分子化合物の構造式は,記入例に ならって書け。 (配点率 %) H H H O C C C CH2 CH HO 2 O O C C O CH3 CH3 有機化合物の記入例 高分子化合物の記入例 有機化合物 A ∼ D の混合物を図 に示す手順で分離した。まず,有機化合物 A ∼ D を含むジ エチルエーテル溶液を分液ろうとに入れ,希塩酸を加えて振り混ぜた。しばらく分液ろうとを静 置すると,溶液が二つの層に分かれたので,エーテル層①と水層②を分離した。次にエーテル層 ①を分液ろうとに入れ,炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて振り混ぜた。静置後,エーテル層③ と水層④を分離した。最後にエーテル層③を分液ろうとに入れ,水酸化ナトリウム水溶液を加え て振り混ぜた。静置後,エーテル層⑤と水層⑥を分離した。 有機化合物 A ∼ D の ジエチルエーテル溶液 希塩酸 エーテル層① 水層② エーテル層③ 水層④ エーテル層⑦ 水層⑧ 炭酸水素ナトリウム水溶液 エーテル層⑤ 水層⑥ 水酸化ナトリウム水溶液 希塩酸 水酸化ナトリウム水溶液 化合物 A 化合物 B 化合物 D エーテル層⑨ 水層⑩ 塩酸 化合物 C 図 有機化合物 A ∼ D の分離 問 水層②に水酸化ナトリウム水溶液を加えて塩基性としたのち,さらにジエチルエーテルをCH3 N N OH 化合物 F 問 水層④に希塩酸を加えたところ,分子式が C H O である芳香族化合物 B が白色の固体 として得られた。化合物 B を ℃付近まで加熱すると,分子内で脱水反応がおこり,分 子式が C H O である化合物 H を生成した。化合物 B および H の構造式を書け。 問 化合物 B には,官能基の位置が異なる異性体として化合物 I と化合物 J が存在する。化合 物 J は,エチレングリコールとの縮合重合によって,飲料水の容器などに用いられている 高分子化合物(ア)を生成する。この縮合重合反応の化学反応式を,高分子化合物(ア)の重合 度を n として書け。また,化合物 I の構造式と高分子化合物(ア)の名称を答えよ。 問 水層⑥に塩酸を加えて酸性にしたのち,ジエチルエーテルを加えて分離を行った。ジエチ ルエーテル層⑨からは,分子式が C H O である芳香族化合物 C が得られた。化合物 C の 水溶液に,塩化鉄(Ⅲ)の水溶液を加えると溶液の色が(イ)色に変化した。また,化合物 C に十分な量の濃硫酸と濃硝酸の混合物(混酸)を加えると,火薬の原料となる化合物 K が得 られた。化合物 C は合成樹脂の原料として広く用いられており,酸触媒の存在下でホルム アルデヒドと反応させると,(ウ)とよばれる生成物が得られる。一方,化合物 C とホルム アルデヒドを塩基触媒の存在下で反応させると,(エ)とよばれる生成物が得られる。(ウ)や (エ)は,さらに加熱することにより(オ)になる。ただし,(ウ)から(オ)をつくる時には,硬 化剤の添加が必要である。化合物 C および化合物 K の構造式を書け。また,文中の(イ)∼ (オ)にあてはまる適切な語句または物質名を書け。 問 エーテル層⑤からは,メチレン基(−CH −)を 個含む炭素と水素のみからなる化合物 D(分子量 )が得られた。この化合物 D . g に臭素(分子量 )を反応させたところ, . g の臭素が消費され,化合物 L が得られた。化合物 D と L の構造式を書け。なお,化合 物 L の構造式に関しては,幾何異性体は考慮しなくてもよい。 (以 上) ― ― Ck ( )