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MANETにおける中継頻度を考慮したセキュアルーティングの検討

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(1)Vol.2015-DPS-163 No.2 Vol.2015-MBL-75 No.2 2015/5/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. MANET における中継頻度を考慮した セキュアルーティングの検討 大畑 百合1,a). 梅田 沙也華1,b). 神本 崇史1,c). 重野 寛1,d). 概要:モバイルアドホックネットワーク(MANET)では, 各ノードがパケットを中継する役割を担うが, 各 ノードのリソースに制限があるため, パケットの中継を怠る利己的ノードの存在が指摘されている. そこで, ノードの過去の行動を評価したトラスト値を用いて, 安全な経路を構築するセキュアルーティングが研究さ れている. しかし, 既存のセキュアルーティングでは, トラスト値が高い一部のノードを集中して中継に利 用することや, 評価を受ける機会が少ないため検知されない利己的ノードが多数発生するという問題がある. 本稿では, この問題に対応するために, 中継頻度を考慮したセキュアルーティング手法 RF-AOTDV を提案 する. RF-AOTDV は, 中継ノードとして選択される頻度の低さを示す未使用度を導入し, 過去に中継ノー ドとして選択されず未使用度が高いノードを用いてパケットを転送する. これにより, 各ノードを均等に中 継ノードとして選択し, 一部のノードにパケットの転送負荷が集中することを防ぐ. また, 中継ノードとし て選択した際にノードを評価することで, 評価の機会を各ノードに分散して与え, 利己的ノードを多く検知 する. 本稿では, コンピュータシミュレーションにより RF-AOTDV と既存手法を比較し, RF-AOTDV で はパケットの転送負荷をノード間で分散させ, より多くの利己的ノードを検知できることを示す.. 1. はじめに. れており [3], [4], [5], AOTDV[6] や TA-AODV[7] などが挙 げられる. これらのセキュアルーティングプロトコルでは,. 近年,モバイルアドホックネットワーク(MANET) と. トラストを用いてノードやパスの信頼性を評価する. ここ. 呼ばれるネットワークが注目されている. MANET とは,. で, ノードの信頼性を表す値はリンクトラスト, パスの信頼. 端末が動的に構築するネットワークであり, 既存の基地局. 性を表す値はパストラストと呼ばれる. これらのトラスト. などのインフラストラクチャに頼らず, 端末間で直接通信. を考慮することで, セキュアルーティングプロトコルでは,. を行う. また, 直接通信ができない距離にある端末同士も,. 利己的ノードを含まない信頼性の高いパスを用いたパケッ. MANET では第三者の端末がパケットを中継する役割を. トの転送を可能にする.. 担うことで, 直接通信することが可能である. しかし, 全て. しかし, 現在のセキュアルーティングでは, 転送負荷集. の端末がパケットの中継に協力的であるとは限らない [1].. 中問題, 未検知利己的ノード増加問題の 2 つの問題がある.. 特に MANET では, ネットワークを構築する端末がモバイ. 転送負荷集中問題とはリンクトラストが高い一部のノード. ル端末であり, 各端末の電力や帯域といったリソースに制. にパケット転送負荷が集中する問題である. リンクトラス. 限があるため, 自身のリソースを確保するためにパケット. トはパケットの転送率から算出される値であり, パケット. 中継を怠る端末が発生すると考えられる [2]. このような. を正しく転送した頻度が高いノードほど高い値を示す. 既. 端末は利己的ノードと呼ばれる. MANET では端末が動的. 存のセキュアルーティングでは, このリンクトラストが高. にネットワークを構築し, ネットワークを監視する第三者. く信頼性の高いノードを中継ノードとして採用する. した. の機構が存在しないため, 利己的ノードを検知することは. がって, パケット転送に協力した頻度が高いノードほど, 再. 困難である. そこで, 利己的ノードによる影響を低減する. び中継ノードとして選択される可能性が高く, 一部のノー. ために, トラストを用いたセキュアルーティングが提案さ. ドにパケットの転送負荷が集中することが考えられる. 一. 1. a) b) c) d). 慶應義塾大学大学院理工学研究科 Graduate School of Science and Technology, Keio University [email protected] [email protected] [email protected] [email protected]. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. 方, 未検知利己的ノード増加問題とは, 検知されない利己的 ノードが多数発生する問題である. セキュアルーティング では, ノードのパケット転送率によってリンクトラストを 算出し, リンクトラストの値でノードを評価する. したがっ. 1.

(2) Vol.2015-DPS-163 No.2 Vol.2015-MBL-75 No.2 2015/5/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. て, 中継ノードとして選択していないノードに対して評価. グの例として, AOTDV[6] や TA-AODV[7] などが挙げられ. を行うことはできない. しかし, 中継ノードとして選択さ. る. AOTDV では, リンクトラストとパストラストの 2 種. れた頻度が低くリンクトラストの値が高くないノードは中. 類のトラストを用いて, パケットの転送に協力的なノード. 継ノードとして選択される確率も低い. これにより, 評価. で構成された信頼性の高いパスを選択する. リンクトラス. を受ける機会が少ないために検知されない利己的ノードが. トとは, 各ノードの信頼度を示し, パストラストとは各パス. 多数発生する.. の信頼度を示す値である. リンクトラストを各ノードのパ. 本稿では, 転送負荷集中問題と未検知利己的ノード増加. ケット転送率によって算出される. 時刻 t において, ノード. 問題を緩和するために, 中継頻度を考慮したセキュアルー. i が算出するノード j のリンクトラスト Lij (t) は式 (1) に. ティング手法 RF-AOTDV を提案する. RF-AOTDV では,. より算出される.   NC (t)−NC (t−W ) Tij (t) = NA (t)−NA (t−W )  NC (t). ノード未使用度とパス未使用度を導入する. これらの値は, ノードやパスがパケットの転送に利用された頻度を示し, こ の頻度が高いノードやパスは未使用度が低く, 一方で頻度. NA (t). t>W. (1). t≤W. が低いノードやパスは未使用度が高い値をとる. このノー. ここで,NC (t) は時刻 t までにノード j がノード i からの. ド未使用度やパス未使用度を用いることで, RF-AOTDV で. パケットを正常に転送した回数,NA は時刻 t までにノー. は中継ノードとして選択されている頻度が低いノードを積. ド i がノード j に対して転送を要求したパケットの総数を. 極的に中継ノードとして採用し, ノード間でパケットの転. 示す.また,W はウィンドウサイズであり, リンクトラス. 送負荷を分散させる. したがって, RF-AOTDV は転送負荷. ト Lij (t) は最近 W 時間以内のパケットの転送率である.. 集中問題を緩和する. また, 中継ノードを選択した際に, そ. AOTDV では, 各ノードがそれぞれブラックリストを保持. の中継ノードの評価を行うことで評価の機会もノード間で. し, リンクトラストがブラックリスト閾値 η を下回ると利. 分散させ, 未検知利己的ノード増加問題を緩和する. 本稿で. 己的ノードであるとみなし, ブラックリストに追加する. つ. は, コンピュータシミュレーションによって RF-AOTDV. ぎに, 最終的なパスの選択を行うため, パス全体の評価を行. が転送負荷集中問題と未検知利己的ノード増加問題を緩和. う. そこで, パス上の中継ノードのリンクトラストを用い. していることを確認する.. てパストラストを算出する. 時刻 t における, パス P のパ. 2. 関連研究 MANET では, パケット破棄を行う利己的ノードを検知. ストラスト TP (t) の値は式 (2) によって算出される.. TP (t) = Π(Lij (t)|ni , nj ∈ path and. ni −→ nj. and nj ̸= Nd ) (2). し, これらのノードによる影響を低減するために, トラスト を用いたセキュアルーティングが研究されている. ここで,. ここで,ni と nj はパス P 上に存在する互いに隣接した. トラストとは各ノードやパスに対する信頼度を示す値であ. ノードであり,Nd はパス P における目的ノードである.. り, これらは過去の通信の結果により算出される. トラス. そして,ni −→ nj は nj が ni の次のホップであることを示. トを考慮することで, セキュアルーティングプロトコルで. す. 式 (2) より, パストラストはパスを構成する中継ノード. は, 信頼性の高いパスを用いた通信を可能にする. この章. のリンクトラストを掛け合わせた値であるため, 中継ノー. では, トラストを用いた代表的なセキュアルーティングプ. ドのリンクトラストが高いパスはパストラストの値も高. ロトコルについて説明し, そして, 既存のセキュアルーティ. くなる. AOTDV は, パストラストが高いパスを用いてパ. ングの問題点について述べる.. ケットを転送するため, 信頼性の高いノードで構成された パスを選択することが可能である.. 2.1 セキュアルーティング. TA-AODV[7] は, AOTDV と同様のトラストモデルを用. MANET におけるルーティングプロトコルは, プロアク. いたセキュアルーティングである. AOTDV と異なる点. ティブ型, リアクティブ型, ハイブリッド型の 3 つに大きく. は, 経路探索に使用される Route Reply (RREQ) パケッ. 分けることができる [8]. リアクティブ型のプロトコルは,. ト数を削減し, 経路情報を更新するための Route Update. 通信要求が発生したときのみ, 経路の構築を行うため, 各. (RUPD) パケットを送信する頻度をトラストの値に応じて. ノードのリソースの消費を抑えることができる. そのため,. 変化させている点である. ここでは, 本稿の提案手法に関. 各ノードのリソースに制限がある MANET の環境におい. わる RREQ パケットの削減方法について述べる. AOTDV. て, リアクティブ型プロトコルは適していると考えられる.. では, 信頼性の高いパスを構築するために, RREQ パケッ. よって, 本稿では MANET のためのリアクティブ型のルー. トなどの制御パケットが AODV と比較して増加する問題. ティングプロトコルである AODV[9] を拡張したセキュア. 点がある [7]. そこで, TA-AODV では, トラストを考慮し. ルーティングプロトコルに注目する.. て RREQ パケットを削減する. 具体的には, ノードは全て. AODV に基づく, トラストを用いたセキュアルーティン. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. の RREQ パケットを転送せず, リンクトラストが低くパ. 2.

(3) Vol.2015-DPS-163 No.2 Vol.2015-MBL-75 No.2 2015/5/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. ケットを破棄する可能性の高いノードに対しては, RREQ. は, 先述の転送負荷集中問題に付随して発生する問題であ. パケットの転送停止命令を出す. このようにすることで,. る. セキュアルーティングでは, リンクトラストが向上する. パストラストが低く結果的にデータ転送に使用されないパ. につれて, ノードは中継ノードとしてより頻繁に選択され. スの構築に費やされる余剰な RREQ パケットを削減する.. る. 一方で, リンクトラストが低いほど, 中継ノードとして. ノード i が隣接ノード j に対して RREQ パケットの転送停. 選択される可能性も低下する. しかし, セキュアルーティン. 止命令を出す確率 Pij は以下の式 (3) によって算出される.. グでは, パケットの転送率を用いてノードを評価するため,. Pij = (1 − Lij (t)) × α. (3). そもそも中継ノードとして選択していないノードに対して 評価を行うことは不可能である. つまり, ネットワークに. ここで, α は RREQ 削減定数である. 式 (3) によって計算. 参加して間もないノードなど, まだ中継ノードとして選択. される Pij の確率で, RREQ パケットの転送停止命令を出. されずリンクトラストが高くないノードは, 中継ノードと. すことで, 隣接ノードのリンクトラストが低く, 最終的にパ. して選択されず, 評価を受ける機会も少ない. したがって,. ケットの転送に使用されないパスを構築する余剰な RREQ. 利己的ノードがネットワークに参加した場合も, そのノー. パケットを削減することが可能である.. ドに対して評価を与えることができず, 検知できない. この問題によって, 既存のセキュアルーティングでは,. 2.2 セキュアルーティングの問題点. 利己的ノードを多く検知することは困難である. したがっ. 既存のトラストを用いたセキュアルーティングには, 2. て, 多くの利己的ノードが除外された安全な環境に, ネット. つの問題点が考えられる. 本稿では, それぞれを転送負荷. ワーク全体を変化させることはできない. また, 通常ノー. 集中問題と未検知利己的ノード増加問題と定義する.. ドは利己的ノードを検知していないために, 利己的ノード. 2.2.1 転送負荷集中問題. のパケットの転送要求に応えることが考えられる. 各ノー. 転送負荷集中問題とは, リンクトラストが高い一部のノー. ドのリソースに制限がある MANET において, 利己的ノー. ドにパケットの転送負荷が集中することである. セキュア. ドのために他のノードのリソースを消費することは避ける. ルーティングでは, より信頼性の高いパスを用いて通信を. べきである.. 行うために, リンクトラストが高いノードで構成されたパ スを選択する. したがって, リンクトラストが高いノード ほど, 中継ノードとして選択される可能性も高い. リンク. 3. RF-AOTDV 本節では, 転送負荷集中問題と未検知利己的ノード増. トラストとは, パケットの転送率によって算出されるため,. 加問題を解決するために, RF-AOTDV (Relay Frequency. 中継ノードとして頻繁に選択される協力的なノードほどリ. based Ad hoc On demand Trusted-path Distance Vector). ンクトラストの値は向上し, そして, リンクトラストが向上. ルーティングプロトコルを提案する. RF-AOTDV では,. すると, 再び中継ノードとして選択される可能性が増加す. 各ノードのパケットの中継頻度を考慮し, 中継頻度が低い. る. よって. リンクトラストが高い一部のノードにパケッ. ノードを中継ノードとして積極的に採用する. このように. トの転送負荷が集中する.. することで, RF-AOTDV では各ノードにパケットの転送. この問題は, ネットワークにさまざまな悪影響を与える.. 負荷を分散させ, そして利己的ノードを効率的に検知する.. まず, リンクトラストが高くパケット転送に協力的なノー. RF-AOTDV では, ノード未使用度とパス未使用度を導. ドほど, 電力といったリソースの消耗が激しい環境になる. 入する. これらの値は, ノードやパスがパケットの転送に. ため, パケット転送に協力的なノードがネットワークから. 利用された頻度を示し, この頻度が高いノードやパスは未. 離脱する可能性がある. 多くの協力的なノードがネット. 使用度が低く, 一方で頻度が低いノードやパスは未使用度. ワークから離脱すれば, ネットワークは機能しなくなる. 一. が高い値をとる. RF-AOTDV では, パス未使用度が高い,. 方で, 中継ノードに選択された頻度が低いノードは, パケッ. つまり, 使用された頻度が低いパスを選択し, パケットを転. ト転送に協力的であっても, 十分にリンクトラストが高い. 送する. パス未使用度を算出するために, RF-AOTDV で. 値ではないため, 中継ノードとして選択される可能性は低. は各ノードが以下の段階を踏む.. い. したがって, MANET では各ノードにリソースの制限. • ノード未使用度の算出. があるにも関わらず, リソースが有効に活用されていない.. • パス未使用度の算出. また, 一部のノードにパケットの転送要求が集中すること. 以下, 本節では各段階について説明する. そして, 最後に. で, パケット衝突や転送遅延の増加といった影響が生まれ. ノード未使用度とパス未使用度のルーティングプロトコル. ることも考えられる.. への適用方法について述べる.. 2.2.2 未検知利己的ノード増加問題 未検知利己的ノード増加問題とは, 他のノードに検知さ れない利己的ノードが多数発生することである. この問題. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. 3.1 ノード未使用度の算出 RF-AOTDV では, リンクトラストを用いてノード未使用. 3.

(4) Vol.2015-DPS-163 No.2 Vol.2015-MBL-75 No.2 2015/5/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 己的ノードとみなされたノード. これらのノードはブ ラックリストに格納され, ブラックリストに格納され ノード未使用度 𝑈𝑖𝑗 (𝑡). ているノードからは, いかなるパケットも受け取らず, 1−𝛿. ブロードキャスト以外によるパケットの送信も行わな い. また, これらのノードは既に利己的ノードである と識別されているため, パケット転送率による評価を 受けており, 過去十分に中継ノードとして選択された と考えられる. よって, ノード未使用度 Uij (T ) は η 𝐿𝑖𝑛𝑖 𝜏 リンクトラスト 𝐿𝑖𝑗 (𝑡). 図 1. ノード未使用度とリンクトラストの関係. Uij (t) = 0. (4). とする. 未使用ノード 評価を受ける機会が少なく, 評価が定まっていないノー. 度の算出を行う. リンクトラストの値は, 各ノードのパケッ. ド. リンクトラストの値が初期値に近い値であるため,. トの中継頻度が高くなるにつれて, 一定の値に収束し [7],. 過去中継ノードとして選択された頻度が低いノードで. パケットの転送に協力的なノードは中継頻度が高くなるに. あると考えられる. よって, ノード未使用度 Uij (t) は. つれてリンクトラストは高い値に定まる. 一方で, パケッ トの破棄を行う利己的ノードは中継頻度が高くなるにつれ. Uij (t) = 1 − δ. (5). てリンクトラストは低い値に定まる. したがって, リンク. とする. ここで δ とは調整係数であり, 1 より極めて小. トラストが初期値に近いノードほど中継ノードとして選択. さい値である(δ << 1). RF-AOTDV では, ノード未. された頻度が低く, リンクトラストが初期値から離れるほ. 使用度の最大値を 1 − δ とする. これは, 次に計算す. ど, そのノードは中継ノードとして頻繁に選択されている. るパス未使用度で, 長いパスと短いパスを区別するた. ことが分かる. このリンクトラストの特徴から, リンクト. めである. パス未使用度とは, パス上の中継ノードの. ラストが初期値に近いノードに対して高いノード未使用度. ノード未使用度を掛け合わせて算出される. したがっ. を与え, 一方, リンクトラストが初期値から離れるほど低い. て, ノード未使用度の最大値を 1 − δ とすることで, 長. ノード未使用度を与える.. いパスほどパス未使用度の値が小さくなる.. 図 1 はノード未使用度 Uij (t) とリンクトラスト Lij (t) の. 貢献ノード. 関係を表す. Uij (t) は時刻 t においてノード i がノード j に. パケット転送に協力的であり, 中継ノードとして選択. 対して算出するノード未使用度を示し, Lij (t) は時刻 t に. された頻度が高い正常ノード. リンクトラストの値が. おいてノード i がノード j に対して算出するリンクトラス. 未使用度閾値をこえると, 貢献ノードとみなされる. こ. トである. ここで, リンクトラストの値は式 (1) から算出さ. れらのノードは, パケットの転送に協力的であるため,. れたものである. また, Lini とはリンクトラストの初期値,. パケットの中継頻度が高くなるにつれて, リンクトラ. η はブラックリスト閾値, τ は未使用度閾値である. リンク. ストも向上する. したがって, ノード未使用度 Uij (t). トラストがブラックリスト閾値 η を下回ると, そのノード. を以下の式で定義する.. は利己的ノードであるとみなされ, ブラックリスト [6] に格 納される. また, 未使用度閾値 τ よりリンクトラストが小. Uij (t) =. 1−δ r(Lij (t) − τ ) + 1. (6). さいノードは, リンクトラストの初期値と比較してリンク. ここで r は未使用度減少係数であり, r の値が大きい. トラストの変化量が小さいため, 中継ノードとして選択さ. ほど, リンクトラストの増加による未使用度の減少幅. れた頻度が低いノードであるとみなす.. が大きくなる.. まず, RF-AOTDV では, ノード未使用度を算出するため に, リンクトラストによってノードを 3 種類に分類する.. • 利己的ノード:Lij (t) < η. 上記の方法で計算されたノード未使用度は, 過去に中継ノー ドとして選択された頻度が低いノードほど, 値が高くなる 性質をもつ.. • 未使用ノード:η ≤ Lij (t) ≤ τ • 貢献ノード:τ < Lij (t) 以下, それぞれに分類されたノードの特徴と, ノード未使用. 3.2 パス未使用度の算出 最終的なパスの選択を行うために, パス全体の評価を行. 度の算出方法について述べる.. う必要がある. そこで, RF-AOTDV ではパス未使用度を. 利己的ノード. 導入する. 既存のセキュアルーティングにおけるパストラ. パケット破棄によりリンクトラストの値が低下し, 利. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. ストの算出式 (2) にならい, パス未使用度を式 (7) によって. 4.

(5) Vol.2015-DPS-163 No.2 Vol.2015-MBL-75 No.2 2015/5/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 算出する.. 送信元ノードに対して送信する. 以下では, あるノードが. UP (t) = Π(Uij (t)|ni , nj ∈ path and and. ni −→ nj nj ̸= Nd ) (7). ここで,ni と nj はパス P 上に存在する隣接したノードで. RREQ パケットや RREP パケットを受信したときの動作 をそれぞれ説明する.. RREQ パケット RF-AOTDV では, 既存の RREQ パケットのフォーマッ. あり,Nd はパス P における目的ノードである.そして,. トに, パス未使用度の項を追加する. ノード s が経路探索. ni −→ nj は nj が ni の次のホップであることを示す.式. のために RREQ パケットをブロードキャストするとき,. (7) が示すように, パス未使用度とは, パス上の中継ノード. RREQ パケット内のパス未使用度の値は 1 に設定される.. のノード未使用度を掛け合わせたものである. したがって,. ノード i がノード j から RREQ パケットを受信すると,. ノード未使用度は 1 より小さい値であることを考慮すると,. ノード i は以下の手順を踏んで動作する.. 長さが短く, そして, 構成する中継ノードのノード未使用. Step 1: ノード j がブラックリストに格納されているか. 度が高いパスほどパス未使用度は高い値をとる. そのため,. 確認し, 格納されていれば RREQ パケットを破棄し終. パス未使用度が高いパスを用いてパケットを転送すること. 了する.. で, 過去に中継ノードとして選択された頻度が少ないノー ドで構成された, 短いパスを選択することができる.. Step 2: ノード j までの経路をパス未使用度 1 としてルー ティングテーブルに追加する.. Step 3: ノード i のトラスト記録表に格納されているノー 3.3 ルーティングプロトコルへの適用. ド j に対するノード未使用度と,RREQ パケット内. RF-AOTDV は, MANET における代表的なルーティン. に格納されているパス未使用度を掛け合わせることで. グプロトコルである AODV[9] に, 先述のノード未使用度. (式 (7)), RREQ パケットの送信元ノードであるノード. とパス未使用度を適用したものである. ノード未使用度と. s までの経路のパス未使用度を算出し, RREQ パケッ. パス未使用度を適用することで, RF-AOTDV はパケット. トに格納されているパス未使用度の値を更新する.. の転送負荷をノード間で分散させ, 多くの利己的ノードを. Step 4: 既に同じ RREQ パケットを受信しているか確認. 検知する.. する. 既に同じ RREQ パケットを受け取っている場. 3.3.1 ルーティング戦略. 合, 新しい RREQ パケットとパス未使用度を比較し,. 過去に中継ノードとして選択された頻度が低いノード で構成されたパスを用いてパケットの転送を行うために,. 新しい RREQ パケットの方がパス未使用度が低いと き RREQ パケットを破棄し終了する.. RF-AOTDV ではパス未使用度を用いてパスを比較する.. Step 5: ノード s までの経路をルーティングテーブルに. そのため, 各ノードがもつルーティングテーブルに, パス未. 追加または更新する. このとき格納されるパス未使用. 使用度の項目を追加する. また, 既存のセキュアルーティ. 度の値は Step 3 で算出された値である.. ングプロトコルでは, 各ノードがルーティングテーブルの. Step 6: ノード i が RREQ パケットの目的ノード d であ. 他に, トラスト記録表を保持する. トラスト記録表には, 他. るか確認する. 目的ノードである場合, RREP パケッ. のノードに対するリンクトラストの値が記録されているが,. トを送信し終了する.. RF-AOTDV ではリンクトラストではなく, 各ノードに対 するノード未使用度を記録する.. RF-AOTDV では, 経路探索を行う際に, ノード未使用度 とパス未使用度を用いる. 新しい経路が構築されると, 構築 された経路をパス未使用度と共にルーティングテーブルに. Step 7: RREQ パケットの目的ノード d までの使用可能 な経路がルーティングテーブルに存在するか確認し, 経路がある場合 RREP パケットを送信し終了する.. Step 8: パス未使用度が低い RREQ パケットを確率的に 破棄する.. 追加する. そして, 実際にそのパスを用いてパケットの転. Step 9: RREQ パケットをブロードキャストする.. 送を行うと, 各ノードは自身の隣接ノードが正しくパケッ. こ こ で, Step 8 に つ い て 説 明 す る.. トを転送しているかを確認し, 自身のトラスト記録表を更. AODV と比較して, 多くの RREQ パケットがブロード. 新する. 次節では, 経路探索について詳細に述べる.. キャストされることが予想される. これは, AODV では. 3.3.2 経路探索. 既に受信したものと同じ RREQ パケットを受信した場合,. RF-AOTDV で は,. ノードが経路探索を行うとき, Route Reply (RREQ) パ. 新たに受信した RREQ パケットは破棄するのに対して,. ケットと Route Reply (RREP) パケットが用いられる. ま. RF-AOTDV では同じ RREQ パケットを受信した場合で. ず, 経路探索を行うノードは Route Request (RREQ) パ. あっても, 新たな RREQ パケットが高いパス未使用度を保. ケットをブロードキャストする. そして, 目的ノードまで. 持している場合ブロードキャストする (Step 4) ためであ. の経路を保持しているノードや, 目的ノード自身が RREQ. る. そこで, RF-AOTDV では, RREQ パケットの数を削減. パケットを受信すると, そのノードは RREP パケットを. するために, パス未使用度が低く, 最終的には活用されない. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. 5.

(6) Vol.2015-DPS-163 No.2 Vol.2015-MBL-75 No.2 2015/5/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 可能性が高い RREQ パケットを確率的に破棄する. 破棄を 行う方法は, 既存のセキュアルーティングプロトコルであ る TA-AODV[7] に倣って行う (式 (3)). RREQ パケットを 受信したノード i は, RREQ パケット内のパス未使用度を 用いて, 式 (8) によって破棄確率を算出する.. P = (1 − UP ) × α. (8). ここで, UP は RREQ パケットに格納されているパス未使 用度, α は RREQ 削減定数を示す. ノード i は, RREQ パ. 表 1. 共通シミュレーション条件. シミュレータ. Qualnet 5.0.2  . シミュレーション時間. 6000 sec. 全ノード数. 100. 無線規格. IEEE 802.11b. マップサイズ. 750m × 750m. 転送範囲. 250m. トラフィックの種類. CBR (UDP). パケットサイズ. 512 byte. パケットレート. 4 pkts/s. モビリティモデル. Random waypoint. ケットをこの確率 P で破棄する. よって, パス未使用度が. ノードの最大速度. 2 m/s. 低い RREQ パケットほど破棄される可能性は高くなる. こ. 利己的ノードの割合. 0∼30 %. のように RREQ パケットを確率的に破棄することで, 最終. リンクトラストの初期値:Lini. 0.5. 的に使用されないパスを構築する可能性が高い RREQ パ. ブラックリスト閾値:η. 0.4. ケットを削減する.. RREP パケット RREQ パケットと同様に, RF-AOTDV は RREP パケッ. 表 2 RF-AOTDV に関するシミュレーション条件 未使用度閾値:τ. 0.4. 調整係数:δ. 0.1. トのフォーマットにパス未使用度の項目を追加する. 目的. 未使用度減少係数:r  . 4. ノードや, 目的ノードへのパスを保持するノードが RREQ. RREQ 削減定数:α. 0.6. パケットを受信すると, そのノードは RREP パケットを. RREQ パケットの送信元に対して送信する. このとき,. 750m の範囲でランダムに配置され, 最大速度 2m/s で移. RREP パケットの格納されるパス未使用度の値は 1 であ. 動しながら, ランダムに選択されたノードへ経路を構築し. る. RREP パケットは, RREQ パケットが通過した経路に. データパケットを送信する. ノードの行動モデルは正常. 沿って, 送信元ノードに向かって転送される. あるノードが. ノードと利己的ノードの 2 種類を定義する. 正常ノードは. RREP パケットを受信した際の動作は, RREQ パケットを. 常に全てのパケットを正しく転送する. 一方, 利己的ノー. 受信した際の動作とほどんど同じである. 異なる点は, 受. ドは受信した全てのデータパケットを破棄する.. 信したノードが RREP パケットをブロードキャストでは. RF-AOTDV が, 転送負荷集中問題と未検知利己的ノー. なく, RREQ パケットの送信元ノードに向かってユニキャ. ド増加問題に対して有効であることを示すために, 以下の. ストする点である. また, RREQ パケットのときのような,. 3 つの項目によって性能を評価する.. 確率的な破棄を行わない.. • パケット中継回数の平均と標準偏差. このように RREQ パケットと RREP パケットを用い. 正常ノードのパケット中継回数の平均と標準偏差につ. て経路探索を行うことで, 経路上の全てのノードが送信元. いて評価する. 標準偏差が小さいとき, パケットの中. ノードと目的ノードのそれぞれに対して経路を構築するこ. 継回数がノード間で分散されていることが分かる.. とができる. また, ノード未使用度とパス未使用度を活用. • 利己的ノードの検知率. することで, 構築される経路は, 過去に中継ノードとして選. 各正常ノードが, 全ての利己的ノードのうち検知する. 択された頻度が低いノードで構成される経路である.. ことができた利己的ノードの割合を示す.. 4. シミュレーション評価 提案手法 RF-AOTDV の有用性を示すため, シミュレー ションにより評価を行い, 既存のセキュアルーティングプ. • パケット到達率 正常ノードが送信元ノードであるパケットのうち, 正 しく目的ノードに到達したパケットの割合を示す. 本稿では, 利己的ノードの割合を 0% から 30% の間で変. ロトコルである TA-AODV と比較した.. 化させ, シミュレーションを行った.. 4.1 シミュレーションモデル. 4.2 パケット中継回数の平均と標準偏差. ネットワークシミュレータ Qualnet[10] を用いて, シミュ. 図 2 に利己的ノードの割合を変化させた場合の, 正常. レーションを行った. 表 1 は RF-AOTDV と TA-AODV. ノードの平均パケット中継回数と標準偏差を示す. 棒グラ. 共通のシミュレーションパラメータを示し, 表 2 は, RF-. フが平均パケット中継回数, エラーバーが標準偏差を表す.. AOTDV に固有のシミュレーションパラメータを示す.. 図 2 より, 利己的ノードの増加にともない, RF-AOTDV と. TA-AODV に固有のシミュレーションパラメータは, 文. TA-AODV はともに正常ノードの平均中継回数と標準偏. 献 [7] に示されている値に基づく. 全ノードは 750m ×. 差が増加していることが分かる. しかし, RF-AOTDV は. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. 6.

(7) Vol.2015-DPS-163 No.2 Vol.2015-MBL-75 No.2 2015/5/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. RF-AOTDV. 350. 利己的ノードの検知率 [%]. 正常ノードの平均パケット中継回数 [回]. 400. TA-AODV. 300 250. 200 150 100 50. 14. RF-AOTDV. 12. TA-AODV. 10 8 6. 4 2. 0. 0. 0. 図 2. 5. 10 15 20 25 利己的ノードの割合[%]. 5. 30. 図 3. TA-AODV と比較すると常に標準偏差の値が小さく, 利己的. 0.9. ノードの割合が 20% のとき, RF-AOTDV は TA-AOTDV. 0.85. より標準偏差が 38% 小さい値を示している. まず, 利己的. である. 周囲を利己的ノードに囲まれた正常ノードは, 利己 的ノードを避けるために, 他のノードによって頻繁に中継. 25. 30. 利己的ノードの検知率. 0.75 0.7. RF-AOTDV. 0.65. TA-AODV. ノードとして選択される. したがって, 利己的ノードが増. 0.6. 加すると, 正常ノードのパケット中継回数の標準偏差は増. 0.55. 加する. つぎに, RF-AOTDV が TA-AODV と比較して標. 0.5. 準偏差が小さい値であるのは, RF-AOTDV では, 中継ノー. 20. 0.8. パケット到達率. の増加により 利己的ノードが密集する地点が発生するため. 15. 利己的ノードの割合 [%]. パケット中継回数の平均と標準偏差. ノードの増加にともなう標準偏差の増加は, 利己的ノード. 10. 0. 5. 10. 15. 20. 25. 30. 利己的ノードの割合[%]. ドとして過去に選択された頻度が低いノードを選択してい. 図 4 パケット到達率. るためである. これまでに中継ノードとして頻繁に選択さ れていないノードを用いてパケットを転送することで, パ. ノードのパケット到達率を示す. 図 4 より, RF-AOTDV は. ケットの中継回数をノード間で分散させている. この結果. TA-AODV と比較して, 利己的ノードの割合が 10% 以下の. から, RF-AOTDV は転送負荷集中問題に対して有効であ. とき, 同等のパケット到達率を示しているが, 利己的ノード. ることが分かる.. の割合が 10% を上回ると, RF-AOTDV のパケット到達率 は TA-AODV と比較して, わずかに低いことが分かる. こ. 4.3 利己的ノードの検知率. れは, TA-AODV では, リンクトラストが高いノードを中継. 図 3 に, 利己的ノードの割合の変化にともなう, 正常. ノードとして利用し続けることで利己的ノードを避けてい. ノードの利己的ノード平均検知率を示す. 図 3 より, RF-. るのに対し, RF-AOTDV では, 過去に利用していないノー. AOTDV は常に TA-AODV と比較して, 高い検知率を示. ドを中継ノードとして選択するため, 利己的ノードの増加. しており, 利己的ノードの割合が 5% のとき, RF-AOTDV. にともない, 未検知である利己的ノードによってパケット. の検知率は TA-AODV より 67% 高い値である. これは,. が破棄される可能性が高まるからである. 利己的ノードが. TA-AODV では中継ノードとしてリンクトラストが高い特. 増加すると, RF-AOTDV では利己的ノードを検知し終え. 定のノードを選択し続けるのに対し, RF-AOTDDV では. ることができず, TA-AODV と比較してパケット到達率が. より多くの異なるノードを中継ノードとして選択するため,. 低下する. しかし, 現実的な環境において, 利己的ノードが. RF-AOTDV は様々なノードに対して評価の機会を与える. 多い環境は想定することは難しい. また, 利己的ノードが. ことができるからである. この結果より, RF-AOTDV は. 10% 以下の環境では, RF-AOTDV は TA-AODV と同等の. TA-AODV と比較して, より多くの利己的ノードを検知す. パケット到達率を示していることから, RF-AOTDV は利. ることが可能であり, 未検知利己的ノード増加問題を緩和. 己的ノードを早い段階で検知し, 正常ノードの間でパケッ. していることが分かる.. トの中継による負荷を分散させていることが分かる.. 4.4 パケット到達率 図 4 に, 利己的ノードの割合の変化にともなう, 正常. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. 5. おわりに 本稿では, 転送負荷集中問題と未検知利己的ノード増加. 7.

(8) Vol.2015-DPS-163 No.2 Vol.2015-MBL-75 No.2 2015/5/28. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 問題を解決するために, 中継頻度を考慮したセキュアルー ティング手法 RF-AOTDV を提案した. RF-AOTDV では,. [8]. ノード未使用度とパス未使用度を導入する. これらの値 は, ノードやパスがパケットの転送に利用されている頻度 を示す値であり, パケットの転送に利用されている頻度が. [9]. 高いほど, ノード未使用度とパス未使用度は低い値を示す.. RF-AOTDV ではノード未使用度やパス未使用度が高い, つ まり, 過去にパケットの転送に利用された頻度が低いノー. [10]. No. 2 (2014). Saeed, N., Abbod, M. and Al-Raweshidy, H.: MANET routing protocols taxonomy, 2012 International Conference on Future Communication Networks (ICFCN), pp. 123–128 (2012). Perkins, C. and Royer, E.: Ad-hoc on-demand distance vector routing, Second IEEE Workshop on Mobile Computing Systems and Applications, 1999. Proceedings. WMCSA ’99., pp. 90–100 (1999). Qualnet: Qualnet user manual, http://web.scalablenetworks.com/content/qualnet (2015).. ドやパスを用いることでパケットの転送負荷を分散させ, 転送負荷集中問題を緩和する. また, 中継ノードを選択した 際に, その中継ノードに対して評価を行うことで, 評価の機 会もノード間で分散させ, 未検知利己的ノードを緩和する.. RF-AOTDV の有効性を確認するために, 本稿ではコ ンピ ュータシ ミュレー ションに よって RF-AOTDV と. TA-AODV を評価した. シミュレーション結果より, RFAOTDV は TA-AODV と比較して, パケットの中継回数 の標準偏差は最大 38% 小さく, 一方, 利己的ノードの検知 率は最大 67% 向上していることが分かる. また, 利己的 ノードの割合が 10% 以下の環境において, RF-AOTDV は. TA-AODV と同等に高いパケット到達率を示している. 以 上の結果から, RF-AOTDV は, 高いパケット到達率を保ち つつ, 転送負荷集中問題と未検知利己的ノード問題を緩和 していることを確認した. 謝辞 本研究は JSPS 科研費 25280032 の助成を受けた ものです. 参考文献 [1]. [2]. [3]. [4]. [5]. [6]. [7]. Kannhavong, B., Nakayama, H., Nemoto, Y., Kato, N. and Jamalipour, A.: A survey of routing attacks in mobile ad hoc networks, Wireless Communications, IEEE, Vol. 14, No. 5, pp. 85–91 (2007). Djahel, S., Nait-abdesselam, F. and Zhang, Z.: Mitigating Packet Dropping Problem in Mobile Ad Hoc Networks: Proposals and Challenges, Communications Surveys Tutorials, IEEE, Vol. 13, No. 4, pp. 658–672 (2011). Wang, D., x Mingzeng Hu, M. and Zhi, H.: A Survey of Secure Routing in Ad Hoc Networks, Web-Age Information Management, 2008. WAIM ’08. The Ninth International Conference on, pp. 482–486 (2008). Marchang, N. and Datta, R.: Light-weight trust-based routing protocol for mobile ad hoc networks, Information Security, IET, Vol. 6, No. 2, pp. 77–83 (2012). Qu, C., Ju, L., Jia, Z., Xu, H. and Zheng, L.: LightWeight Trust-Based On-Demand Multipath Routing Protocol for Mobile Ad Hoc Networks, 12th IEEE International Conference on Trust, Security and Privacy in Computing and Communications (TrustCom), pp. 42–49 (2013). Li, X., Jia, Z., Zhang, P., Zhang, R. and Wang, H.: Trust-based on-demand multipath routing in mobile ad hoc networks, Information Security, IET, Vol. 4, No. 4, pp. 212–232 (2010). 牛窪洋貴,武田苑子, 重野寛:モバイルアドホックネッ トワークにおけるトラストを利用した効率的セキュア ルーティング,情報処理学会論文誌 DPS 特集号,Vol. 55,. c 2015 Information Processing Society of Japan ⃝. 8.

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参照

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