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気象庁数値予報データ(GPV)の 統計的検証Validation of JMA numerical prediction data (GPV) by statistical analysis

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Academic year: 2021

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E30

気象庁数値予報データ (GPV) の統計的検証

Validation of JMA numerical prediction data (GPV) by statistical analysis

山田賢治・



池淵周一・田中賢治・相馬一義

Kenji Yamada,

Shuichi Ikebuchi, Kenji Tanaka, Kazuyoshi Souma

It is important to predict rainfall quantitatively with high accuracy in dam basins because rainfall

prediction is necessary to control and operate dams properly.

Major methods for prediction are

kinematic or physical. Japan meteorological agency (JMA) numerical forecasting is one of physical

prediction methods.Grid point value (GPV) is output of JMA numerical forecasting. As its resolution

is insufficient to reproduce phenomena unique to mountainous regions, downscaling by another

high-resolution rainfall forecasting model is a major method to advance accuracy in a lot of researches. In

this research, it is examined how accurate GPV is in fact, and formulated how to take advantage of

GPV efficiently. (106 words)

1.

はじめに ダムを適切に管理・運用するには,降雨の発生 を事前に精度よく予測する必要がある.気象庁で は,メソスケール以下の気象現象予測のために, 物理学的手法に基づいた数値予報を行っている. この数値予報から得られる予報値を

GPV(Grid

Point Value)

と呼ぶ. しかしながら,多くのダムは複雑な山岳域に位 置するため,その流域では山岳域特有の地形特性 による降雨がもたらされる場合がある.

GPV

の 解像度ではこのような規模の現象を表現するのに 不十分であると考えられているが,

GPV

が実際 どの程度のモデルパフォーマンスを持っているの かを季節別・地域別に統計的に解析し把握するこ とはデータを定量的に利用する上で肝要である. 本研究では,

GPV

を統計的に検証することで, 季節・地域・経過時間による予測結果特性をいく つかの評価指標で把握し,それらを照らし合わせ てデータの効果的な使用方法を提案する.

2. GPV

データの検証 今回の解析では,気象庁現業モデルのうちアジ ア域の降雨を予測する領域モデル

(RSM)

GPV

を使用する.日本全域について

2001

6

月から

4

年分の

GPV

を対象に,レーダーアメダス解析 雨量を真値として,

GPV

の解像度で相関係数,

RMSE

,バイアス

(

レーダーアメダス平均値に対 する

GPV

平均値の比

)

などの評価指標を季節ご とに算出したところ,バイアスに関しては 図

1

のようになった.夏季は全体に小さく九州南部, 四国,近畿南部などで特に小さいのに対して,冬 季は全体に大きく北陸を中心とした日本海側で特 に大きくなっている.このように,

GPV

の降水量 予測誤差に明らかな地域性と季節性が見られた. 次に地域性に特徴が見られたダム流域を

5

つ 選び出し,評価指標の時系列を評価した.その結 夏季

(6

,7

,8

)

冬季

(12

,1

,2

)

1

: バイアスの全国分布 果,それぞれの指標は基本的に時間経過とともに 悪化していく傾向にあったが,場所や季節によっ てその傾向には緩急があり,逆の傾向を示す時間 も存在した.

3. GPV

データの有効活用法 降水を伴う擾乱には予測の誤差が大きくなりや すいものが多い.そこで,

GPV

をそのまま面積 で重み付けして流域平均し使用するのではなく, 降水域の広がり,降水強度の見積もりに誤差があ る可能性を考慮に入れた上で,

GPV

の周辺

9

メッ シュを有効に活用できるような方法を考えた.相 関係数とバイアスから適当な周辺メッシュ値の組 み合わせを決定することで,各流域で評価指標が 改善された.

4.

結論 本研究で,現在のモデル予測値を有効に活用す る方法を提案した.今後もモデルの発展ととも に,算出された予測値を如何にすれば有効に扱う ことができるかということは,常に考慮していく 必要があると考えられる.

参照

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