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世界 LNG 動向 2020 年 3 月
橋本裕∗はじめに
2020 年第 1 四半期、北東アジアのスポット LNG・翌月渡し分アセスメント価
格は、
100 万 Btu 当たり 5 米ドル台半ばから、史上最低水準の 2.5 米ドル未満へ
と半減した。因みに前年同期は
9 米ドル前後から 4.5 米ドル前後への半減だっ
た。これは、
2019 年に大幅に増加した世界の LNG 供給力に対して、中国、イン
ドも含めたガス需要増加の停滞、欧州でもイタリア、スペイン等、需要が減少し
ていることが背景にある。
日本についても、
2020 年 1 - 2 月分 LNG 輸入量は、1415 万トン・前年同期比
5%減・74 万トン減となり、韓国の 17%増・131 万トン増と好対照となった。日
本の
2 月分は、664 万トンと、5 ヶ月連続で前年同月比減少となり、震災直後の
2012 年の水準を下回る傾向が定着している。
一方、日本含め北東アジア諸国の平均
LNG 輸入価格と、史上最低水準となっ
たスポット
LNG 価格との乖離が 拡大している。主として長期契約で LNG を購
入している
LNG 買主の苦境が続いている。加えて、今般の原油価格下落により、
長期契約の
LNG 価格も下がることとはなるが、一般的に直近の原油市況から日
本の輸入原油価格、そして契約
LNG 価格への反映に 4 ヶ月の時間差があり、原
油価格低下のメリットを受けるタイミングが遅くなる。
原油価格低迷・ガス価格低迷の国際
LNG 市場に対する影響としては、投資決
定前のプロジェクトを失速させることが懸念される。
2019 年初よりの LNG ス
ポット価格低迷が続き、
2020 年 2 月以降は史上最低水準となり、追い打ちをか
ける原油価格急落が、開発者の投資計画、金融機関のファイナンス意欲を失速さ
せる。
[アジア太平洋] JERA、JXTG エネルギー、大阪ガスが共同出資する扇島都市ガス供給株式会社は、都市 ガスの製造・供給設備（熱量調整設備）の商業運転を開始した。JERA は主に品川火力発電 所の発電用燃料用として、JXTG と大阪ガスは都市ガス小売などに活用する。また JXTG と JERA が参画する東京大井地区における水素ステーション事業の水素製造用の原料として も活用する。 ∗ 化石エネルギー・国際協力ユニット ガスグループ2
苫小牧港とバンクーバー港が LNG バンカリングの促進に向けた覚書を締結した。 大韓海運（Korea Lines）新規 18,000 m3 LNGバンカリング船舶は Wärtsilä のカーゴハ
ンドリング方式を採用する。現代尾浦造船建造中。
シンガポール Pavilion Energy、 Singapore LNG （SLNG）は、ジュロン島 SLNG 基地で LNG貯蔵・再積み込みの 5 年契約を締結した。 Pavilion Energy は、2023 年から 5 年間、 年間 200 万トンまでの LNG 引き渡しの申し込みを募集している。井戸元から荷揚基地まで 排出を対象に温室効果ガス測量・報告方法の構築・実施での協力を供給者達に求めている。
三菱商事、千代田化工建設は、シンガポール City Gas, Jurong Port, PSA Corporation, Sembcorp, Singapore LNG と、シンガポールの持続可能な水素経済の実現に向けた相互協 力について覚書を締結した。
シンガポール Keppel Shipyard 造船所では、コロナ・クラスターに直接接触あった 100 人程を 14 日間の休業とした。 Liza Unity FPSO、 Coral South タレットに関わっている人 員が、感染したとされる。
Vitol Marine Fuels は、シンガポールのバンカリング専業企業 Sinanju Tankers Holdings の 100%を買収した。
フィリピン First Gen 子会社 FGEN LNG Corporation は、自国エネルギー省に、2020 年 5 月までに Batangas LNG 基地プロジェクトの作業開始を申請した。一方、フィリピン Udenna は、 Malampaya 天然ガスプロジェクトの 45%権を持つ Chevron Malampaya を 買い取った。 中国の貿易統計によると、2020 年 1 - 2 月の天然ガス輸入（LNG + パイプラインガス） は、1780.2 万トンと前年同期比 2.8%増、LNG については 1113 万トン、同 1.8%増に留まっ た。各月分内訳は現時点で不明。また、中国 NDRC によると、2020 年 1 - 2 月の天然ガス 生産、輸入、消費量は 309 億 m3 （前年同期比 6.1%増）、224 億 m3 （4.4%減）、527 億 m3 （1%増）。輸入量については、これより先、海関（税関当局）から発表されていた 2.8%増と 符合しない。
欧州委員会は、中国での Sinopec Gas, Novatek Asia, Gazprombank Asset Management 間 の合弁事業設立を承認した。中国で天然ガス輸出入、売買、関連プロジェクトの投資を行う。 中国海油 （CNOOC）は、新たに発足した国家管网公司（PipeChina）に石油・ガスイン フラストラクチャー資産を移管する契約を締結した。 台灣中油（CPC）は、永安液化天然接收站で、ロシア Sakhalin 2 LNG 設備より Shell Eastern Trading との契約に基づき、自社初のカーボンニュートラル LNG を受け入れた、 と述べた。 インド自動車メーカー Tata Motors は、自国初の LNG 燃料バスの引き渡しを完了した。 インド INOX、 Shell Energy は、後者のグジャラート州 Hazira 基地から地上道路輸送で の LNG 市場開発で協力する覚書（MOU）を締結した。一方、インドのコロナ対策ロックダ ウンで、複数筋によると、LNG 輸入企業が供給者にフォースマジュールを通知している。
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McDermott は、インド沖 Krishna Godavari 盆地、 Oil and Natural Gas Corporation （ONGC）の 98/2 鉱区で早期のガス生産を実現したことを明らかにした。 豪州連邦産業・革新・科学省によると、LNG 輸出量は、2018 - 19 年度の 7500 万トンか ら、2020 - 21 年度は 8100 万トンまで増加する見込みで、その後 2024 - 25 年度までに 8000 万トンまで落ち着いていく。 豪州連邦エネルギー市場運営機関（AEMO）による、最新の分析によると、同国東部、南 東部向けの既存・合意済みガス開発からの供給により、2023 年末まではガス需要に対応で きる。AEMO の 2020 年ガス市場報告（GSOO）、2020 年ヴィクトリア州計画報告（VGPR） では、さらに追加供給源を開発あるいはパイプライン容量制限に対応しなければ 2024 年か ら南部諸州で冬季ピーク日にガス供給不足を予測する、としている。 豪州ヴィクトリア州議会に 2 法案が提出された。1 件はフラッキング禁止を州憲法に組み 込むもの。他方は州内の陸上在来型ガス産業を再開するもの。また、州内・州管轄水域で生 産されたガスが州内利用優先される諸策を含む。
Santos は BP と、同社が Santos の Moomba CCS プロジェクトに 2000 万豪ドル投資す る可能性ある拘束力なしの基本合意を締結したことを明らかにした。
Woodside はキャッシュフロー管理に慎重な対応を行う。その一環として、 Scarborough、 Pluto 第 2 系列、 Browse 最終投資決定（FID）目標を延期する。豪州連邦洋上石油類安全 環境管理規制機関（NOPSEMA）は、 Woodside Energy による西豪州北沖 Scarborough ガ ス田群開発構想 OPP を容認した。
Barossa 開発の海底インフラストラクチャー輸送・設置契約が Subsea 7 請負に決定した。 この他に Aker Solutions、 National Oilwell Varco Denmark I/S に EPC 契約 2 本が結ばれ た。
Santos は、豪州 Darwin LNG、 Bayu-Undan の 25%権を、SK E&S に 2019 年 10 月 1 日 付で売却することに合意した。この売却は、2019 年 10 月 14 日発表の Santos による ConocoPhillips 豪州北部・東ティモール資産の買い取り完了、第三者合意、規制承認、 Barossa 最終投資決定（FID）が条件となる。SK E&S は Darwin LNG の後継原料を供給す る Barossa プロジェクトの 37.5%権を既に持っている。 Santos による Darwin LNG ・ Bayu-Undan 持分の SK E&S への売却は、 Barossa 開発のパートナー構成整理を進展する。 Santos は Barossa 持分について、パートナー構成整理推進に向け 40%程度の目標持分に 向け一部売却の話し合いを行っている。 Santos は ConocoPhillips 資産買収完了、 Darwin LNG 処理契約含む必要な技術・エンジニアリング・コマーシャル契約の確保後、FID を行 う見込み。
しかしながら、 Santos は、 Barossa プロジェクトの FID （投資決定）を 2020 年より も後に延期することを明らかにした。 Darwin LNG ・ Bayu-Undan の主導持分含む豪州 北部資産の ConocoPhillips よりの買い取りも、2020 年前半の完了見込み（3 月初旬の発表 は第 1 四半期だった）とした。
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マレーシア規制機関 Suruhanjaya Tenaga は、第三者アクセス制度に基づき、 Gas Malaysia Energy and Services に気化基地向けライセンスを認めた。
[北米] 米連邦エネルギー省（DOE）データによると、米国の LNG 輸出量は 2020 年 1 月、519 万トンと過去最高を更新した。韓国、トルコ、日本、英国、スペインが上位 5 傑。とはいえ、 コロナ影響による制限で、建設中・完成間近の LNG 輸出プロジェクトが遅延する可能性が ある。 Cheniere は、2020 年に欧州向け引き渡しで複数カーゴを（販売でなく）購入する入札を 行っている。
Dominion Energy は、 Pivotal LNG を Southern Company から買い取った。 Dominion Energy は Pivotal のアラバマ州 Trussville の LNG 設備の 100%、フロリダ州ジャクソン ヴィル JAX LNG 設備の 50%所有権を引き取る。
Sempra LNG は、 Cameron LNG 第 2 系列が液化加工手数料契約に基づく商業稼働を開 始したことを明らかにした。この発表によると、第 3 系列は 2020 年第 2 四半期 LNG 生産 開始・第 3 四半期商業稼働開始に向けて予定通り進んでいる。
Port Arthur LNG、 Bechtel は、前者 LNG プロジェクトの固定価格 EPC 契約を締結し た。しかし Sempra は最早、第 3 四半期の決定を約束しない。
米連邦エネルギー規制委員会（FERC）は、 Freeport LNG に対して、テキサス州 Quintana Island の第 3 系列・関連諸設備に稼働開始作業の開始を許可した。その後、 McDermott、 千代田化工建設、 Zachry は、 Freeport LNG 第 3 系列が最終コミッショニング段階へと 入ったことを明らかにした。
FERCは、 Kinder Morgan のジョージア州サヴァンナ Elba Island プロジェクト第 5 基 の稼働開始を承認する指令を発行した。
Tellurian は、市場不確実性に対応するため、本社支出を削減し、2019 年長期融資の借り 換えを実施することを明らかにした。 Tellurian は、社員 176 人中 40%相当の 70 人をレイ オフする、また経営陣の人事を行う。
Energy Transfer は、 Lake Charles LNG 輸出プロジェクトを、 Shell が出資しないこと を決めたとの発表を受け、開発を引き取ることを明らかにした。 Energy Transfer はプロ ジェクト推進のため、1 - 2 の出資パートナーを募ること、規模を 3 系列（年間 1345 万トン） から 2 系列（同 1100 万トン）に縮小することも含め代替案を検討する。 LNG9 は LNGL に対して、買収申込者側の意見表明を、2020 年 4 月半ばまでに豪州證 券・投資委員会に提出する予定と伝えた。これは従来明らかにされていた日程から遅延とな る。 Chevron は市場環境に対応した諸策を発表した。2020 年の資本的支出を 20%削減して 160億米ドルとする。 Permian 中心に非在来型 20 億米ドル、その他上流プロジェクト 7
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億米ドル、その他上流ビジネス 5 億米ドル、下流・化学 8 億米ドルを削減する。
FERCは、 Jordan Cove LNG プロジェクト・随伴 Pacific Connector ガスパイプライン プロジェクトを 2-1 採択で承認した。
ExxonMobil は、業界全体でのメタン規制のモデル枠組みを公表、生産全段階での排出削 減のため包括的規則を求めた。一方、Moody's Investors Service は ExxonMobil を Aaa か ら Aa1 に格下げた。
FERCは、アラスカ州ガスライン開発公社（AGDC）が計画する Alaska LNG プロジェク トの最終環境影響評価（EIS）を公表した。FERC 事務局は、本プロジェクトの承認により、 大きな環境影響があるが、その大多数は「AGDC が提案している影響回避・最小化・緩和諸 手段、AGDC による追加諸手段へのコミットメント、最終 EIS にて事務局が提言した諸手 段に基づき、重大ではなくなる」と結論付けた。 カナダ LNG Canada、 JGC Fluor、孫請業者は、現場人員配置を減らし、必須ポジション を除き自宅作業を義務付ける方針を実施、当面非緊急以外の現場作業を延期する。 LNG Canada は、現場従業員 1 名の感染を確認した。 西海岸ブリティッシュコロンビア州スクワミッシュ Woodfibre LNG プロジェクト建設 は 1 年遅れる。2020 年夏開始が期待されていた本格建設が、アジアの組み立てヤードの停 止のため 2021 年半ばまで開始されない、と広報担当者は述べた。 ブリティッシュコロンビア州リッチモンドに本社を置く Cryopeak LNG Solutions Corporation は、トラックで北米最大規模の LNG 引き渡しを完了した。 Coeur Mining 子 会社によるユーコン・ブリティッシュコロンビア境界上の Silvertip 鉱山燃料用。
Sempra Energy のメキシコ バハカリフォルニア州 Energía Costa Azul （ECA） LNG 液化・輸出プロジェクト第 1 段階は、前進を続けている。2020 年 3 月、 ECA LNG は Technip FMC との間で、固定価格・一括請負引き渡し方式のエンジニアリング・調達・建 設（EPC）契約を締結した。
Mexico Pacific Limited （MPL）は、基本設計（FEED）契約を Technip に決定したこと を明らかにした。MPL は 2021 年初に FID、2024 年稼働開始を計画している。 [中東] バーレーン LNG 輸入基地の機械工事は完了したことを Bahrain LNG （BLNG）が明ら かにした。 イラン・トルコ間のガスパイプライン爆発に関して、クルド戦闘集団 PKK が犯行声明で トルコ軍兵士 30 人以上を殺害したと述べた。トルコ軍は同ガスパイプラインを防衛してお り、今回の攻撃によりイラン産ガスのトルコ向け輸出が中断した。 National Iranian Gas Company （NIGC）は損傷を確認しており、修繕後輸出は再開する、と確認した。
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モロッコに重点を置く Sound Energy は、同国東部における最新状況を明らかにし、 Tendrara Gas Export Pipeline （TGEP）について、環境影響評価（EIA）承認 1 件および用 地利用権を受けたことを確認した。2020 年 2 月、 Tendrara 鉱区 TE-5 Horst 開発第 1 段 階を小型 LNG 計画により進める計画を明らかにした。
Air Products は、モザンビーク Mozambique LNG プロジェクトに、LNG 技術、機器、 関連ライセンス、助言を提供する契約を締結した。固有技術であるコイル巻方式主超低温熱 交換器（MCHE）2 基を提供する。フロリダ州ポートマナティーの製造工場で建造する。 Air Products は 2022 年生産開始見込みのモザンビーク Coral South 浮体 LNG （FLNG）プロ ジェクトにも関与している。 [欧州・ロシア] 欧州委員会は、2050 年までに気象変動ニュートラル化する EU の政治的コミットメント を具現化する法案を明らかにした。欧州気象変動対応法案は、2050 年目標と EU 政策の方 向性を設定するものであり、公共機関、企業、市民に予測可能性を提供する。同時に将来の 欧州気象変動対応条約に関して、公聴手続きを開始する。
英 National Grid の Grain LNG は、500 件目の LNG カーゴを Isle of Grain 基地で受 け入れた。このカーゴは Zeebrugge より引き渡された。 英国沖中部北海で Total 連合が P1820 鉱区 Isabella 30/12d-11 探査井で有望な発見が あった。 Elgin-Franklin ガス田南 40 km、アバディーン東 170 km 地点。 オランダの経済・気象相は、 Zuidbroek での天然ガス混合ステーションの建設を承認し た。大気から抽出した窒素を高熱量ガスに混合して、オランダの消費者・事業者需要家向け に低熱量ガスを作る。早ければ 2022 年までに Groningen ガス田を停止するための対策の ひとつである。 Heerema 社の世界最強級半潜水型クレーン船 Sleipnir が、史上最大規模の LNG バンカ リング供給を受けた。 Titan LNG がこのバンカリングを、 Anthony Veder の LNG 輸送船 舶 Coral Fraseri を用いてロッテルダム港で実施した。
三菱商事と中部電力は、共同で設立した Diamond Chubu Europe B.V.を通じて、欧州で 総合エネルギー事業を展開する Eneco の 100%の株式を買収した。両社は 2019 年 11 月に 優先交渉権を獲得した。 ベルギー Zeebrugge 基地で 2020 年第 1 四半期は、過去最高 72 隻のカーゴ活動が実施 された。2 月 27 隻、3 月 30 隻も月当たり過去最高となった。全 72 隻中 55 隻は船舶間積み 替えに関わるものだった。また同四半期には過去最高の 1,000 件近くの LNG トラック積み 込みがなされた。 ドイツ Uniper は、2019 会計年度の業績報告において、自社の欧州発電構成を 2035 年 までに気象変動中立にする計画を明らかにした。ガス・LNG により欧州エネルギーセキュ リティへの貢献を続ける。パイプライン（Nord Stream 2 等）、LNG インフラストラクチャ
7 ー（Wilhelmshaven 等）両方に関わっている。エネルギー生産、トレーディング両面で、 在来型ガスを、グリーンガス、グリーン水素へと転換を進める。グリーン水素生産のためパ ワートゥーガス技術の利用を先駆している。最初のパワートゥーガス設備は 2013 年 Falkenhagen、次に 2015 年ハンブルグに設置した。前者には 2018 年メタニゼーションを追 加した。 ドイツ German LNG Terminal GmbH は、自社 LNG 輸入基地計画に多くの関心を集め ており基本契約（HoAs）を締結する準備が整っている、と述べた。 Equinor は、2020 年の新たな見通しを示し、コロナ、低価格対応の財務強靭化 30 億米 ドル計画を明らかにした。 スウェーデン Oxelösund 港湾当局が所有する OxGas 社は、液化メタン燃料用多機能基 地開発・建設のオーナーズエンジニアを MAN Energy Solutions に委託した。
スペイン Bahía de Bizkaia Gas （BBG）は、 Bilbao LNG 基地で 2019 年、積卸、積み込 み活動が 95%増加した、と述べた。 スペイン MIBGAS は、従来 6 気化基地毎に実施されてきた取引を統合する単一バーチャ ルタンク方式の LNG トレーディングを発足した。トレーダーにとっては取引の可能性が拡 大し、LNG のバランシングが可能となる。各基地のタンクが一本化することで、LNG 所有 者は自身の実物 LNG が何処に存在するかを知ることはなくなる。この TVB 方式実施は、 2020 年に市場・競争規制機関 CNMC が承認した同国ガス市場における新規制の一部であ る。MIBGAS には現在 115 社が参加登録している。 Eni は 2020 年資本的支出を計画より 20 億ユーロ・25%削減、操業費を 4 億ユーロ削減 する。2021 年は資本的支出を 25 - 30 億ユーロ、30% - 35%削減する。 ギリシャ Alexandroupolis 浮体基地容量予約の市場テスト拘束力ある段階が 2020 年 3 月 24 日に完了した。同プロジェクトはギリシャ企業 Gastrade が開発しており、長期の拘 束力あるオファーは最大 15 年間・年間 26 億 m3分で、ギリシャ・それ以外の国の天然ガス 企業、最終需要家からなされている。 Höegh LNG はキプロスでの LNG インフラストラクチャー所有・操業・開発のライセン スを申請した。同社 FSRU 1 隻を燃料転換早期実現手段として提供する計画。Höegh LNG は 2021 年後半稼働開始を期待している。 リトアニア Klaipėda 港湾で初めて、LNG 燃料船舶へのバンカリングがなされた。セメ ント運搬船 MV Greenland が Malkos Bay 基地で燃料供給を受けた。 KN （Klaipėdos Nafta）、 Cryo Shipping、 Ignitis、 Baltkonta がこの作業に尽力した。 Cryo Shipping は ISOコンテナ積の LNG を Klaipėda 港に持ち込んだ。コンテナからセメント運搬船へのバ ンカリング作業は Cryo Shipping が実施した。
ポーランド PGNiG （Polskie Górnictwo Naftowe i Gazownictwo）は、リトアニア Klaipėda LNG 再積み込みステーションで事業を開始した。
8 ア Gazprom 間のガス価格に関する 5 年間の紛争を解決した。新価格フォーミュラは西欧 市場価格レベルと直接連動、2014 年 11 月から遡及適用し、PGNiG は Gazprom が 15 億米 ドルの払い戻しを義務付けられると試算する。 ロシアのエネルギー戦略によると、LNG 生産計画は 2035 年までに年間 8000 万トン - 1.4億トンに引き上げられた。従来の計画は 7000 - 8200 万トンだった。2024 年までは年 間 4600 - 6500 万トンで変更ない。 ロシア Gazprom は 2019 年 5001 億 m3のガスを生産、1993 億 m3を輸出したが、後者 は 2018 年の過去最高 2018 億 m3を下回った。 Gazprom は欧州市場でのシェア 35.6%を 維持した。 ロシア連邦の建設基準管理当局（Главгосэкспертиза）ヤマルネネツ自治区 Obsky LNG 設備の設計・エンジニアリング文書を承認した。 NOVATEK の LNG を海上輸送のため積 み込む設備となる。年間 500 万トンの取り扱いを予定している。
ロシア Gazprom は Power of Siberia 2 プロジェクトについて、モンゴル経由中国西部 に年間 500 億 m3輸送できるものとして、投資前段階・設計・調査作業に入る計画である。
ロシア Sakhalin-2 LNG 設備が 2009 年稼働開始後、1,800 隻目のカーゴを出荷した。 [南米]
Golar Power は、ブラジルのペルナンブコ州政府と、同国北東部 Suape 港の LNG 輸入 基地開発に関して基本合意を締結した。2020 年後半稼働開始予定で、発電用含め天然ガス・ LNG 供給のインフラストラクチャーを含む。 Golar Power は地元のガス配給事業 Companhia Pernambucana de Gás Natural （Copergás）と協力する。プロジェクトは同州 政府が所有する既存港湾インフラストラクチャーを利用する見込み。同基地は既存 LNG 輸 送船舶 1 隻を恒久的に着桟せしめる。トラック積み込み用に、ISO コンテナ向けに LNG を 供給する。これにより、1,000 km 以内の諸都市に LNG を供給する。当初日量 800 m3の
LNGを供給する。また小規模輸送船舶に積み込み他州に供給する。 参考資料: 各社発表, Reuters, Channel News Asia, Cedigaz News Report.
