地方公務 員労働 者 にお け る 労働条件 決定 シス テムの法 的研 究 ・上
一 小 樽 市 職 員 の労 働 条 件 決 定 シス テ ム の法 的構 成 一
橋 本 孝 夫 本 久 洋 一
は じめ に
一 .職 員の労働条件への適用法規及びその決定過程の関係行為者 二.職 員 と しての任 用 と個別 的労 働条 件 の適用(以 上,本 号) 三.職 員の 職員組 合へ の 加 入 と集 団 的労働 基本 権 の意義 四.職 員 の個別 的労 働条 件 の具体 的決 定過 程
五.職 員の個 別 的労 働条 件 の変 更 と紛 争 及 び法 的解 決 シス テム お わ りに
は じ め に
本 稿 は,も っ ぱ ら小 樽 市 職 員 の労 働 関係 上 の 実 務 を素 材 と して,任 用 か ら, そ の個 別 的 労 働 条 件 決 定 と変 更,職 員 団体 へ の 加 入,労 働 条 件 に 関 す る紛 争 の 個 別 的 及 び集 団 的 法 的 解 決 シス テ ム,そ して 職 の 喪 失 に 至 る過 程 の法 的構成 を 概 観 しつ つ 労 働 条 件 決 定 シス テ ム を叙 述 す る もの で あ る 。 これ は,従 来 の 「地 方 公 務 員 法 」 論 の 著 述 が,行 政 組 織 法 論1)や 行 政 手 段 論2)の 視 点 か らな され て い る こ と に対 し,地 方 公 務 員 労 働 者 と して の 小 樽 市 「職 員 」の 立 場 か ら見 た,「職 員 」 へ の 任 用 か ら,そ の 身 分 喪 失 まで の 過 程 に お け る労 働 条 件 決 定 シス テ ム を 法 的 に構 成 し記 述 す る こ と を試 み よ う とす る もの で あ る 。3)
1)田 中 二 郎 『新 版 行 政 法 下1(全 訂 第 二 版)』(1969年)3頁 2)塩 野 宏 『行 政 法 皿』(1995年)2頁
3)労 働 法 で こ の よ う な 時 系 列 を 基 本 と し た試 み を 行 っ た の は, 中 窪 裕 也 ・野 田 進 ・
〔123〕
本 稿 は,地 方 公 務 員 労 働 者 の 労 働 条 件 決 定 シ ス テ ムの 法 律 的 構 成 を,実 証 的 に ま た理 論 的 に 考 察 す る こ とを 目的 とす る4)。 そ の方 法 と して は,地 方 公 共 団 体 の 個 別 的事 例 と して 小 樽 市 職 員 の場 合 を取 り上 げ て,そ の 具 体 的 検 討 を踏 ま えた 上 で,地 方 公 務 員 に一 般 的 な法 理 論 問 題 の考 察 に至 る とい う方 法 を と る こ と とす る 。 なお,本 稿 の 表 題 で 使 用 す る 労 働 条 件 及 び労 働 者 とい う法 概 念 は, 労 働 基 準 法(以 下 「労 基 法 」 とい う。)1条 及 び9条 の 用 語 で あ る が,こ の 規 定 は,地 方 公 務 員 た る小 樽 市 職 員 に も適 用 さ れ る(労 基 法58条3項)。 また, 労 働 条 件 決 定 シス テ ム と は,労 働 法 学 上 の 用 語 で あ り,私 企 業 労 働 者 の 労 働 条 件 決 定 シ ス テ ム は労 使 対 等 決 定(労 基 法2条1項)と 強 行 法 規 に よ る規 制 を主 とす るが,地 方 公 務 員 労 働 者 の そ れ と様 相 を異 に して お り,後 者 の そ れ は 「勤 務 条 件 条 例 主 義 」 と称 す る一 つ の 法 的構 造 を成 して お り独 自の 解 明 を行 う意 義 を 有 し て い る 。
本 稿 は,労 働 法 学 の 立 場 か ら考 察 す る もの で あ り,労 働 法 上 の 労 使 対 等 決 定 原 則 と強 行 法 規 に よる 規 制 とい う労 働 条 件 決 定 シス テ ム の視 角 で 検 討 した 場 合
和 田 肇 『労 働 法 の 世 界(第3版)』(1999年)で あ り,同 書 は,「 個 別 的 か 集 団 的 か で 論 じる よ り は,総 合 的 に 有 機 的 な 関 連 づ け の も とで 考 え る ほ うが,問 題 の 核 心 に 迫 る う え で 有 効 で あ る 」 と し て,「 労 働 者 の 職 業 生 活 の 展 開 を 体 系 の 基 点 に お く」(4頁)構 成 に よ っ て い る 。
4)最 近 の 研 究 と して,香 川 孝 三 「公 共 部 門 に お け る 労 働 条 件 の 決 定 ・変 更 」 講 座21 世 紀 の 労 働 法 第3巻 『労 働 条 件 の 決 定 と変 更 』(2000年)222頁 参 照 。 た だ し,同 論 文 の 目的 は,「公 務 員 の 労 働 条 件 の 決 定 や 変 更 の シ ス テ ム 」の 機 能 の 考 察 と,「今 後 運 営 上 あ る い は 制 度 上 ど の よ う に 改 革 を 行 うべ き か を検 討 す る 」 と して お り,
「公 務 員 に つ い て の 勤 務 条 件 決 定 制 度 に つ い て の 解 釈 論 は 行 わ な い 」(222頁)と し て い る 。 同 論 文 は,こ の よ う な 観 点 か ら,「 考 慮 す べ き こ こ と し て 次 の4点 が あ げ られ る 」と し,① 国 家 公 務 員 の 場 合 は 「官 民 均 衡 」,地方 公 務 員 の 場 合 は 「国 公 均 衡 と官 民 均 衡 」,② 財 政 政 策 と の 調 整,③ 「ど れ だ け 職 員 団 体 の 意 向 を 反 映 させ る か 」,④ 「優 秀 な 人 材 を 集 め,そ の 能 力 を 有 効 活 用 す る た め に,ど の よ う に そ の 処 遇 を認 め る べ きか 」 を指 摘 して,地 方 公 共 団 体 の 当 局 が 公 務 員 の 労 働 条 件 の 決 定 ・変 更 を提 案 す る に 際 して の 考 慮 事 項 を挙 げ て い る(228頁 〜229 頁)。 そ れ に 対 し て,筆 者 が 論 述 す る 本 論 文 は,地 方 公 務 員 の 労 働 条 件 が 決 定 さ れ る シ ス テ ム の 法 的 構 成 を 叙 述 す る も の で あ り,地 方 公 共 団 体 の 当 局 の 人 事 管 理 上 の 考 慮 事 項 と い う一 面 を 考 察 す る も の で は な く,当 局 と職 員 団 体 の 交 渉,議 会 の 条 例 制 定 な ど全 体 の 法 的 根 拠 と そ の 実 態 の 問 題 点 を 考 察 す る も の で あ る。
地方公 務 員労働 者 にお け る労働 条件 決 定 シス テムの 法的研 究 ・上 125 に,地 方 公 務 員 の労 働 条 件 決 定 シス テ ム は,労 働 法 の そ の よ う な原 則 と どの よ
うな 同 一 性 を 有 し,あ るい は逆 に そ れ か ら どの よ うに 排 除 さ れ,区 別 さ れ,変 形 を 受 け あ る い は特 殊 化 され る か を実 態 に 即 して 明 らか にす る こ と を 目指 す 。 労 働 法 上 の労 働 条 件 決 定 シス テ ム にお い て は,使 用 者 と個 別 労 働 者 の 労 働 契 約 と して の 個 別 合 意 を基 本 と しつ つ,労 基 法 等 の 強 行 法 規 に よ る規 制 の 範 囲 内 で, 労 働 組 合 法(以 下 「労 組 法 」 と い う。)上 の 争 議 権 を担 保 に した 労 働 組 合 の 団 体 交 渉 に よる労 働 協 約 を 通 ず る 集 団 的 な規 制,使 用 者 の 設 定 す る 就 業 規 則,ま た労 働 慣 行 な どが そ の 決 定 要 素 と して 挙 げ られ る。 しか し,地 方 公 務 員 の労 働 条 件 決 定 要 素 に つ い て は,そ もそ も職 員 と して の任 用 の 法 的 性 質 が 労 働 契 約 で あ る か ど うか が 公 務 員 法 論 上 の 大 き な争 点 で あ る5)。 ま た,一一me職 に お け る 労 働 協 約 締 結 権 の 否 認(地 公 法55条2項)や 争 議 権 の 否 認(地 公 法37条1項)が あ り,使 用 者 の 設 定 す る 就 業 規 則 は 適 用 除外(地 公 法58条3項)と な っ て,代 わ りに議 会 の 議 決 に よ る 条 例 や 任 命 権 者 が 一 方 的 に 制 定 す る規 則 や 訓 令 が あ る。 な お,労 働 慣 行 は ヤ ミ給 与 等 と して一 切 認 め られ な い 。 こ の よ う に民 間 企 業 の 労 働 者 に適 用 さ れ る 労 働 条 件 決 定 シ ス テ ム と地 方 公 務 員 労 働 者 に適 用 され る そ れ と は大 き な違 い を 有 して い る 。 本 稿 で は,こ の 相 違 点 を 強 調 す る の で は な く,む しろ相 違 点 を 明確 に しな が ら も,労 働 法 学 上 の 労 働 条 件 決 定 シ ス テ ム の 一 般 的 視 角 か ら整 理 す る と,地 方 公 務 員 の場 合 は どの よ う な法 律 上 の 問題 点 を持 つ か を実 態 に即 して 明 確 に し よ う とす る もの で あ る 。 そ れ を踏 ま え た法 理 論 的整 理 検 討 に つ い て は,次 の 研 究 の 課 題 とす る もの で あ る。
こ う した 研 究 目的 と方 法 を選 択 す る筆 者 の 問 題 関心 は,第 一 に,地 方 公 務 員 労 働 者 の 個 別 的 労 働 条 件 の 決 定 シ ス テ ム を 法律 的 に構 成 して 理 論 的 問 題 を解 明 した い とい う こ と に あ る。 さ ら に,第 二 に,地 方 公 務 員 法 上 の 職 員 団 体6)が,
5)藤 田 宙 靖 『行 政 組 織 法 』(1994年)247頁 以 下 で,任 用 行 為 の 法 的 性 質 につ い て, 相 手 方 の 合 意 に どの よ う な 法 的 効 果 が 結 び つ くか で,通 説 で あ る 行 政 行 為 説 と, そ れ に 反 対 す る 契 約 説 が あ り,後 者 は さ ら に 公 法 契 約 説 や 労 働 契 約 説 が あ る とす
る 。
6)職 員 団体 は,地 公 法52条1項 の 目的,2項 の 対 象,3項 の 組 織 の 性 格 と管 理 職 員 等,4項 の 管 理 職 員 等 の 定 め,及 び5項 の 適 用 除 外 職 員 の 規 定 に 適 合 す る団 体 で,
職 員 の 労 働 条 件 決 定 に あ た っ て一 つ の 関係 行 為 者 と して の 現 実 的 役 割 を担 って い る こ とか ら,集 団 的 労 働 関 係 法 上 の 観 点 か らそ れ は どの よ う な権 利 義 務 を有 して い るか,理 論 的 に どの よ う な可 能 性 を 有 して い る の か 等 を解 明 した い とい う こ と に あ る。
研 究 対 象 とな る 範 囲 の 法 源 は,地 公 法,労 基 法 及 び小 樽 市 条 例 規 則 等 が あ げ られ,そ こ に お い て 登 場 す る関 係 行 為 者(ア ク ター)と して は,ま ず 労 働 者 側 に お い て は,い くつ か の 職 区 分 が あ る。 しか し本 考 察 で は,人 数 的 に 最 も多 数 で,ま た 労 働 条 件 適 用 場 面 に お い て典 型 と考 え られ る 「一 般 職 」 の 職 員(地 公 法3条2項)を 中心 と して,さ らに そ の 労 働 条 件 決 定 場 面 にお い て大 き な役 割 を果 た す 「職 員 団体 」 の権 利 義 務 に 及 ぶ も の とす る。 そ の他 に,使 用 者 側 と し て の 「任 命 権 者 」 及 び 「管 理 職 等 」,公 平 委 員 会 並 び に市 議 会 等 に も及 ぶ 。 こ れ らの検 討 にお い て は,小 樽 市 の 職 員 の 労 働 条 件 決 定 シ ス テ ム に登 場 す る関 係 行 為 者 の 具 体 的 場 合 を素 材 に す る。 以 下 で 特 に 断 わ らな い 限 り,本 論 で 記 述 す
る職 場 実 態 は,す べ て 小 樽 市 の 現 場 に つ い て の こ とで あ る。
以 上 の視 点 か ら,本 稿 の 構 成 は つ ぎの よ う に展 開 され る。 一 で は,小 樽 市 職 員 の 労 働 条 件 の 適 用 法 規 を概 観 し,そ の 決 定 過 程 の 舞 台 と して の 小 樽 市 行 政 機 構 と,そ こに 登 場 して 決 定 シ ス テ ム の 中 で 何 らか の 役 割 を果 た す 任 命 権 者 や 職 員 団 体 等 の 関 係 行 為 者 の 法 的 役 割 とそ の実 態 を 明 らか にす る。 二 で は,小 樽 市 職 員 と して任 用 され る こ と に よ り個 別 的労 働 条 件 適 用 の 出 発 点 に 立 つ こ との 実 態 を述 べ て,そ の 決 定 方 法 と して の 勤 務 条 件 条 例 主 義 に至 る。 三 で は,労 働 条 件 決 定 過 程 で 大 き な役 割 を果 たす 職 員 団 体 へ の 加 入 と集 団 的 労 働 基 本 権 の 内 容 と実 態 を記 述 す る。 四 で は,職 員 の 個 別 的労 働 条 件 決 定 シス テ ム の 機 能 す る 典 型 と し て,賃 金 の 場 合 を例 に して 具 体 的 決 定 過 程 の法 的 意 義 と実 態 の 問 題 点 を
同法53条1項 に よ り公平 委員 会 に登録 申請 し,5項 に よ り適 合 の通知 を受 け た団 体 をい う。 小樽 市の場 合 は,小 樽 市職 員 団体 の登録 に関す る条例(昭 和41年 条例 第28号),小 樽 市 管理 職 員等 の 範 囲 を定 め る規則(昭 和41年 公平 委 規則 第2号)
に定め があ る。職 員 団体 の名 称(地 公 法53条2項1号)は,○ ○職員 組合 あ るい は○○ 職員労 働組 合 と して登 録 され てお り,本 論 では実 態 を叙述 す る場 合 は職 員 組 合 とい う。
地 方公 務員 労働 者 にお け る労 働条 件 決定 シス テ ムの法 的研 究 ・上 ヱ27 指 摘 す る。 五 で は,労 働 条 件 決 定 シス テ ム が 十 分 に機 能 せ ず 紛 争 に至 る場 合 の 集 団 的解 決 シ ス テ ム と,特 に職 員 団 体 の 争 議 権 行 使 の実 態 を明 らか に して そ の 問 題 点 を挙 げ る 。
一 .職 員の労働 条件 決定過程 の適用法規及び その関係行為者
1.労 働 条 件 適 用 法 規 概 観
小 樽 市 職 員 の個 別 的 労 働 条 件 に どの よ う な法 源 が 適 用 され るか,そ して そ れ が 決 定 され る現 場 で あ る行 政 機 構 と,そ こ に登 場 す る関 係 行 為 者 の法 律 上 の 根 拠 と実 態 的 に どの よ う な 問題 点 を抱 え て い る か を 解 明 す る こ とが,本 節 の 課 題 で あ る。
地 方 公 務 員 に適 用 され る法 規 は,実 務 上 で,地 公 法 が 根 本 法 規 で あ り最 高 法 規 で あ る と さ れ て い る7)。 しか し,地 方 公 務 員 の 適 用 法 上 の 位 置 づ け は,憲 法 92条 の地 方 自治 の 本 旨,同94条 の 地 方 公 共 団 体 の権 能 と条 例 制 定 権 が根 本 に あ り,そ れ を受 け た地 方 自治 法172条1項 の 「吏 員 そ の 他 の職 員 」 配 置 規 定,及 び 同 条4項 の 「第1項 の 職 員 に関 す る … 身 分 取 扱 に 関 して は,こ の 法 律 に 定 め る もの の を 除 く外,地 公 法 の 定 め る と ころ に よ る」 との 規 定 か ら導 か れ,ま た 地 公 法1条 の 法 律 の 目的 規 定 自体 に も憲 法92条 と関 連 して 「地 方 自治 の 本 旨 の 実 現 に資 す る こ と」 が 盛 り込 まれ て お り,憲 法 と地 方 自治 法 が基 本 と な る 。
さ ら に,本 稿 の 主題 で あ る地 方 公 務 員 の 労 働 条 件 決 定 シ ス テ ム に係 わ る視 点 か らす る と,地 方 公 務 員 は,法 的 に は 憲 法28条 の労 働 基 本 権 規 定 に言 う と ころ の 「勤 労 者 」 に該 当 す る とい うの が 学 説 判 例 の 一 致 した 見 解 で あ る8)。
7)藤 井 貞 夫 『地 方 公 務 員 法 逐 条 解 説 』(1950年)64頁 で は,立 法 作 業 に携 わ っ た 立 場 か ら,地 公 法2条 の 効 力 規 定 の 趣 旨 と して,「 地 方 公 務 員 制 度 に つ い て の 根 本 法 規 と し て,且 つ,最 高 の 法 規 で あ る と い う性 格 を,特 に 明 か に す る こ とが 必 要
で あ る と認 め られ た 」 と述 べ る。
8)菅 野 和 夫 『労 働 法 』(第5版)弘 文 堂(1999年)は,「 公 務 員 も憲 法28条 の 『勤 労 者 』で あ る こ と は,最 高 裁 に お い て,国 鉄 弘 前 機 関 区 判 決 以 来 一 貫 して 認 め られ, 今 日 で は学 説 ・判 例 上 争 い な き 命 題 と な っ て い る」(21頁)と す る 。
地 公 法 は,地 方 公 務 員 の 「職 」 を 「一 般 職 」 と 「特 別 職 」 に分 け(同 法3条 1項),そ の 「一 般 職 」 を 「特 別 職 に属 す る 職 以 外 の 一 切 の 職 」 と定 義 して い る(同 条2項)。 そ の 上 で,地 公 法 は,「 一 般 職 に 属 す るす べ て の 地 方 公 務 員(以 下 『職 員 』 とい う。)に 適 用 す る 」(同 法4条1項)と して,同 法 の 適 用 範 囲 を
明確 に して い る 。 し た が っ て,地 公 法 の 適 用 範 囲 が 最 初 に 問 題 な り うる が,こ れ に つ い て は,「 法 律 に特 別 の 定 め が あ る場 合 を 除 く外,特 別 職 に 属 す る地 方 公 務 員 に は 適 用 し な い」(同 法4条2項)と して,特 別 職 に 属 す る 地 方 公 務 員 へ の 適 用 を排 除 して い る9)。 従 っ て,具 体 的 に は,「 特 別 職 に 属 す る職 」 に該 当す る か 否 か が 地 公 法 の適 用 範 囲 を画 す る こ とに な る。 そ の 例 を,小 樽 市 の 場 合 で あ げ る と,市 長,市 会 議 員,農 業 委 員,選 挙 管 理 委 員,助 役,収 入 役,監 査 委 員,公 平 委 員,教 育 委 員,固 定 資 産 評 価 員,公 営 企 業 管 理 者,審 議 会 委 員,
「臨 時 又 は非 常 勤 の 顧 問,参 与,調 査 員,嘱 託 員 及 び これ ら に準 ず る者 の職 」, 非 常 勤 消 防 団 員 の 職 等 で あ る(同 法3条3項)。 さ らに,「 旧 失 業 対 策 事 業 従 事 者 」 で規 定 の 職 も 「特 別 職 」 と さ れ る(地 公 法 附 則21項)。 しか し,「 特 別 職 」 に属 す る職 の 中 で も,人 数 的 に も多 く,「 パ ー ト」,「非 常 勤 職 員 」 又 は 「非 正 規 職 員 」と称 され て,労 働 法 上 で も検 討 す る こ とに 現 実 的 意 義 の 高 い もの は,「嘱 託 員 」(同 法3条3項3号)で あ る 。 こ の 嘱 託 員 は,地 公 法22条5項 の 「臨 時 職 員 」 と並 ん で,地 方 公 共 団体 に勤 務 す る,地 公 法 上 の 「正 規 職 員 」 と称 さ れ
る者 以 外 の 労 働 者 で は,大 きな 層 を形 成 し て い る10)。
9)裁 判 例 も,地 公 法4条2項 が,「 特 別 職 の 公 務 員 に 本 法 の 適 用 を排 除 して い るが, こ れ は 特 別 職 の 公 務 員 の 性 格 上,同 法 を 適 用 す る こ とが 不 合 理 で あ る こ と に 基 づ
く もの で あ る か ら,非 常 勤 講 師 につ き,本 法 上 の 身 分 保 障 の 規 定 の 適 用 が な い か ら とい っ て,直 ち に 憲 法15条,92条 に 反 す る と は い え な い 」(昭38・5・28水 戸 地 ・ 行 裁 例 集14・5・1099)と す る 。
10)公 務 員 制 度 に お け る 「非 正 規 職 員 」 に 関 す る 法 律 問 題 の 最 近 の 研 究 は,川 田 琢 之
「公 務 員 制 度 に お け る 非 典 型 労 働 力 の 活 用 に 関 す る 法 律 問 題 」(1999)法 協116・
9・1401(一),116・10・1615(二),116・11・1763(三 ・完)が あ る 。 な お, 川 田 論 文 で は,地 方 公 務 員 法 上 の 「非 正 規 職 員 」 を,特 別 職 の 嘱 託 員 等(第3条
3項3号),以 下 は 一 般 職 と して の,臨 時 的 任 用(第22条),パ ー トタ イ ム 及 び期 限 付 正 式 任 用(第17条),日 々 雇 用,定 年 退 職 者 の 再 任 用(第28条 の4),大 学 教 員 任 期 法 の 任 期 付 大 学 教 員 を挙 げ て い る(法 協116・10・1643)。
地方 公務 員労 働者 におけ る労働 条件 決 定 シス テム の法的研 究 ・上 129 ま た,地 公 法 上 の 「職 員 」の うち,特 例 と して 別 に 法 律 で 定 め られ る もの は, 公 立 学 校 の 教 職 員,単 純 な 労 務 に雇 用 さ れ る 者 及 び そ の 他 が あ る(同 法57条)。
そ れ ぞ れ,教 育 公 務 員 特 例 法,地 方 公 営 企 業 法,地 方 公 営 企 業 労 働 関係 法 が 定 め られ て い る。 な お,こ こ で い う単 純 な 労 務 に雇 用 され る者 に は,地 方 公 営 企 業 労 働 関係 法(以 下 「地 公 労 法 」 とい う。)が 適 用 さ れ る(地 公 労 法17条5項)
が11),こ の 特 例 規 定 に よ っ て も地 公 法 上 の 「一 般 職 に属 す る 職 」 で あ る こ と に変 わ りは な い12)。
また,警 察 職 員 及 び 消 防 職 員 に つ い て も,地 公 法52条5項 に 職 員 団体 の 適 用 排 除 規 定 が あ り,…警 察 法55条 及 び消 防組 織 法12条 に特 例 規 定 が 設 け られ て い る 。 小 樽 市 職 員 で 団 結 権 が 否 認 さ れ る の は 消 防 職 員 で あ るが,実 際 に は,「 消 防 行 政 研 究 会 」 とい う法 外 団体 を組 織 して,一 般 職 の職 員 団 体 と連 絡 調 整 を行 っ て お り,賃 金 労 働 条 件 要 求 の 個 別 課 題 で 交 渉 以 外 の任 意 活 動 を行 っ て い る13)。
地 方 公 務 員 の 労 働 条 件 と述 べ て き た が,地 公 法 上 は,「 労 働 条 件 」 とい う文 言 は使 用 さ れ て い な い 。地 公 法 の 条 文 上 は,「給 与,勤 務 時 間 そ の 他 の勤 務 条 件 」
(地公 法 第3章 第4節),「 分 限 及 び懲 戒 」(同 第5節),「 服 務 」(同 第6節),「 研 修 及 び勤 務 成 績 の 評 定 」(同 第7節)及 び 「福 祉 及 び 利 益 の保 護 」(同 第8節) そ の他 に明 示 の 規 定 が あ る。 本 稿 は,こ れ ら全 体 を,労 働 法 上 の 労 働 に あ た っ て 定 め られ る様 々 な 条 件 に 相 当 す る もの と して 労 働 条 件(労 基 法1条)と 呼 ぶ14)。
11)か つ て 「単 純 な労 務 に 雇 用 さ れ る 一 般 職 に 属 す る 地 方 公 務 員 の 範 囲 を 定 め る 政 令 」 (昭26・2・15政 令25号)に11項 目 に わ た っ て 定 め ら れ て い た が,地 公 労 法 附 則 8項(現5項)に よ り,地 公 法 附 則21項 の 規 定 が 削 除 さ れ,昭27・10・1本 政 令 は 失 効 した 。 し か し,実 務 上 は こ の 政 令 の 規 定 に 基 づ い て 解 釈 して さ しつ か え な い と さ れ て(昭37・3・23自 治 丁 公30),地 公 労 法 が 準 用 さ れ る 。
12)裁 判 例 も,地 公 法57条 に つ い て,「 本 条 に 規 定 す る い わ ゆ る 単 純 労 務 職 員 た る 現 業 地 方 公 務 員 は,そ の 任 用,分 限 お よ び 懲 戒 等 の 身 分 取 扱 に つ い て 本 法 の 適 用 を み る も の で あ る か ら,そ の 勤 務 関 係 の 性 質 は,民 間 労 使 間 の 関 係 と 同 様 の 私 法 関 係 で あ る と い う こ と は で き な い 」(昭53・2・28福 岡 地 ・労 民 集29・1・111)と
す る 。
13)独 自の 規 約,方 針,財 政,執 行 機 関 た る 役 員 及 び 意 思 決 定 機 関 を 有 して,団 体 活 動 を 行 う 実 態 が 認 め られ る 。(後 述 三.1.参 照)。
14)菅 野 和 夫,前 掲 書 『労 働 法 』(第5版)は,労 働 法 学 上 の 労 働 条 件 の 定 義 と し て,
な お,地 公 法58条3項 に よ り,労 基 法1条 は,「 職 員 」 に適 用 除 外 と は な ら な い 。
労 働 条 件 の 決 定 シ ス テ ム と は 労 働 法 学 上 の 用 語 で あ る が15),そ の 中 で 大 き な役 割 を果 たす原則 であ る労基法2条 の労使 対等決 定原則 は,地 公法58条3項 に よ り地 方 公 務 員 た る 一 般 職 に は 適 用 除 外 とな っ て い る。 地 公 法24条6項 は,
「職 員 の 給 与,勤 務 時 間 そ の 他 の勤 務 条 件 は,条 例 で 定 め る」 と して お り,労 使 対 等 決 定 で は な く 「勤 務 条 件 条 例 主 義 」 を 定 め て,勤 務 条 件 の 決 定 が 議 会 の 議 決 に よ る こ と を 定 め る。 こ の 原 則 は,国 家 公 務 員 の場 合16)も 含 め て,「 勤 務 条 件 法 定 主 義 」 とい う17)。 地 方 公 務 員 法 を 中 心 と し て,小 樽 市 職 員 等 の 適 用 法 規 の 一 覧 を整 理 す る と,そ の 「職 」 区分 ご と に以 下 の 図 表1.の とお り とな る18)。 な お,小 樽 市 と して の 行 政 組 織 の 中 で 現 実 に勤 務 す る 労 働 者 は,こ れ らの外 に,「 委 託 職 員 」とい う,業 務 委 託 した事 業 者 の労 働 者 も同 じ職 場 内 で勤 務 して い るが,こ れ らは 考 察 対 象 か ら除 外 す る 。
「労 働 契 約 関 係 に お け る 労 働 者 の 待 遇 の 一 切 を い い ,た とえば 災害補 償,安 全 衛 生,福 利 厚 生 な ど に 関 す る 諸 条 件 を 含 む 。 『解 雇 』 に 関 す る 条 件(基 準)も 『労 働 条 件 』 に 含 ま れ る と す る の が 定 説 で あ る。 … こ れ に 対 し 『雇 入 れ 』(『採 用 』) に 関 す る 条 件 が そ れ に 入 る か ど う か に つ い て は 争 い が あ り,否 定 説 が 通 説 ・判 例 で あ る 。」(140頁)と す る 。
15)和 田 ・野 田 ・中 窪 前 掲 『労 働 法 の 世 界 』(第3版)で は,「 労 働 条 件 の 決 定 シ ス テ ム」 と い う表 題 で,労 使 対 等 決 定 原 則(労 基 法2条1項),労 基 法 な どの 強 行 法 規 性 を 踏 ま え て 記 述 す る(27頁 〜41頁)。
16)国 家 公 務 員 の 場 合,給 与 に つ い て は 「法 律 に 定 め ら れ る 給 与 準 則 」(国 家 公 務 員 法63条1項)に よ り,勤 務 時 間 等 に つ い て は,一 一般 職 の 職 員 の 勤 務 時 間,休 暇 等 に 関 す る 法 律 に 定 め が あ り,そ の 他 国 家 公 務 員 法16条 に よ る 人 事 院 規 則 及 び 人 事 院 指 令 に よ っ て 詳 細 な 定 め が あ る 。
17)阿 部 泰 隆 ・中 西 又 三 ・乙 部 哲 郎 ・晴 山 一 穂 『地 方 公 務 員 法 入 門 』(1983年)60頁 18)図 表 に つ い て,一 般 職 の 中 に は,別 に 教 育 長 も含 ま れ る(昭26・3・13地 自公 発
66)。 ま た,一 般 職,特 別 職 い ず れ に も該 当 し な い 職 も あ り,例 え ば,法 令 条 例 に根 拠 の な い 要 綱 委 員(行 革 懇 話 会 委 員 等),委 嘱 者(公 園 管 理 人)な どで あ る。
地 方公務 員労 働 者 にお ける労 働条 件 決定 シス テ ムの法 的研 究 ・上 131 図 表1. 小 樽市 職 員(一 般 職 ・特 別 職)労 働 条件 ・労働基 本権 等 の法 的根拠
No.1 職
区 分
労働条件 ・労 働基本権等
職 名(職 種 区分) 事務吏員
技術吏員
消 防吏員 (消防職員)
企 業職員 (水道局職員)
雇 員(技能職員, 労務職 員)
一
般
職
(
地公 法 3
②)
職の法的根拠 自治法172① 地公法3②
消 防 組 織 法14の 3.4
地公企法15
自 治 法172, 地 公法57
任用手続 地公法17,
小 樽市職員任用規則
地公法17, 小樽市消防職 員 任用規定
地公法17, 小樽市企業職員 任免規定
地公法17, 小樽市 職員任用 規則
団結権等 地公 法52(職 員 団体), 労 組法,労 調法適 用除外
地公法52⑤ 団結権否認
地公労法5 労働組合
地 公 労 法 附 則 5,同 法5準 用 団体交渉権,
協約締結権
地公法55①,
協 約 否 認 につ き同 法55
②,た だ し書面協定 あ り
地公法52⑤ 適用除外
地 公 労 法7, 協 定 制 限 につ き 同 法8,9,10
同左
争議行為禁止 地公法37 同左 地公労法11 同左
給与等 自治 法204,地 公法24最 賃 法適用除外(地 公法 第 58条)
小 樽市職員給与条例
同左 同左 同左
厚 生制度 地 公法42
小樽 市職員福利厚生規則
同左 同左 同左
健康保険年金 制度
地 公法43 地 公共済法
同左 同左 同左
公務災害労災
適用補償制度 地 公法45地公災法
職 員賞慰金支給条例
同左,消 防賞 じ ゅっ金等条例
地公法45,地 公 災法,職 員賞慰 金支給条例
同左
雇用保険 適 用除外(地 公法) 同左 同左 同左
育児休業 育 児休業法52, 小 樽市職員育児休業条例
同左 同左 同左
労働安全衛生 労 安衛法,た だ し地公法 58で 一部適用除外 小 樽市職員安全衛生規則
同左 同左 同左
労働基準法 労 基法,た だ し地公法58 で一部適用除外
同左 同左 同左
労働時間制度 地 公法24⑤
小 樽市職員勤務時 問条例
同左 同左 同左
定数制度 自治法172③ 小 樽市職員定数条例
同左 同左 同左
定年制度 地 公法28② 小 樽市職員定年条例
同左 同左 同左
分限懲戒 地公法27
小 樽市職員分 限条例 小 樽市職員懲戒条例
同左 同左 同左
図 表1. 小樽 市職 員(一 般 職 ・特別 職)労 働 条件 ・労働 基本 権等 の法 的根 拠N o.2 職
区 分
労働 条件 ・労 働 基本権等
職 名(職 種 区 分)
市 長 助 役 収入役
市 会 議 員
常勤 監査 委員
公営 企業 管 理 者 (水道局
長)
嘱 託 員 (週29時 間以内)
臨 時 職 員
委 嘱 者 (顧問弁 護士)
付属機 関 委員(法 令,条 例
による)
特
別
職
(
地 公 法 3 皿
)
職の法的根拠 地公法3
皿① 同左 同左 地 公法3
皿①2
地公法3 皿③
地公法 22
地公法3 皿②
同左
任用手続 自治法 同左 同左 同左 自由職安
法
自由職 安法
団結権等 地公労法 地公労
法 団体 交渉権,
協 約締結権
同上 同上
争議行為禁止 同上 同上
給与等 自 治 法
2041特 別職給与 条例
自治法 2031 議員報 酬条例
公営企業 管理者給 与等条例
自 治 法 2031報 酬等条例
同左 同左 同左
厚生制度 地公法42 地公法42
健康保険年金 制度
地公共済 政管健 保,
地公共済 政 管 健 保,厚 生 年金
同左
公務災害労災 適用補償制度
公務災 害条例
非常勤職 員公災条 例
同左 同左 同左
雇 用保 険 適用 同左
育休法
労安衛法 適用 適用
労基法 適用 適用
労働時問制度 労基法 勤務 時
聞条例 定数制度
定年制度 更新制度(法 外 事実)
1年 更新 で最大60 歳
6月 更 新通算
1年 分限懲戒
※ 空欄 は特段 の条例規則等 がないか,ま たは不 明である ことを示す。
地 方公 務員 労働 者 にお け る労働 条件 決定 シス テムの 法的研 究 ・上 133
2.労 働条件 決定過程 にお ける関係 行為者 (1)小 樽市行 政機構概 要
前 節 で 述 べ た小 樽 市 職 員 の労 働 条 件 に 適 用 さ れ る 法 規 の も とで,そ の 決 定 過 程 に関 係 す る行 為 者 を一 覧 す る に あ た り,そ の 前 提 と して そ の 関係 行 為 者 が 活 動 す る場 と して の 小 樽 市 行 政 機 構 を図 式 化 す る と以 下 の 図 表2.の とお りで あ る19)。
これ らの行 政 機 構 の規 定 が,職 員 の労 働 条 件 決 定 過程 で意 味 を持 っ て くるの は,第 一 に,地 公 法6条1項 に よ っ て,「 職 員 の 任 命,休 職,免 職 及 び懲 戒 等 を 行 う権 限 を有 す る も の とす る」 と定 め られ る 「任 命 権 者 」 が特 定 され る こ とに あ る。 す な わ ち,職 員 が,市 長 部 局 か ら,教 育 委 員 会,市 議 会,選 挙 管 理 委 員 会,監 査 委 員 事 務 局 へ 配置 換 に な る こ とは,任 命 権 者 の 変 更 で あ り,「 出 向 」 と して取 り扱 われ る。 また,市 長 部 局 の 職 員 の 身 分 を保 持 した まま で,農 業 委 員 会,公 平 委 員 会 の 職 員 に も任 命 され る こ とは 「併 任 」と して取 り扱 わ れ る(小 樽 市 職 員 の任 免 等 の 発 令 に関 す る規 程3条)場 合 もあ る。 しか し,こ れ らの 「出
19)そ の法 的根 拠 は,地 方 自治 法 その他 に定めが あ り,そ の 中で も職 員の任 命権 者 が 市 長 であ る機構 を 「市 長 部局」と称 し,こ の執 行機 関組織(地 方 自治法158条7項) や,水 道局(地 方公 営 企業 法9条1項1号),議 会事 務局(地 方 自治法138条1項
2号),教 育 委 員会(同 法180条 の5第1項,180条 の8,地 方教 育 行政 法18条), 選 挙管 理委 員会(地 方 自治 法180条 の5第1項,181条1項),監 査 委員(同 法180 条 の5第1項,同 法195条1項),公 平委 員会(同 法180条 の5第1項,同 法202条 の2第2項,地 公法12条5項),農 業 委 員会(地 方 自治法180条 の5第3項,同 法 202条 の2第4項,農 業 委員 会法3条,同 法20条),固 定 資産評 価 審査 委員会(地 方 自治 法180条 の5第3項,地 方 税法423条1項)な どが規 定 され てい る。 これ ら の 執行 機 関は,市 長 の所 轄 の下 に,執 行 機 関相互 の連 絡 を図 る こ ととされ る(地 方 自治 法138条 の3第2項)。
これ らに基づ い て,小 樽市 は,市 長部 局 につ いて は小樽 市事 務分 掌条 例(昭 和 48年 条 例 第36号)が,そ の他 は,小 樽 市水 道 局事 務分 掌規 定(昭 和35年 企業 規程 第8号),小 樽 市消 防本 部 及ぶ消 防署 設置 等 条例(昭 和45年 条例 第20号),小 樽市 議 会事 務 局条 例(昭 和25条 条 例 第55号),小 樽市 教 育委 員 会組 織 及 び事 務 分 掌規 則(昭 和54年 教 委規 則 第1号),小 樽 市 選挙 管理 委 員会 事 務取 扱 規程(平 成 元年 選 挙規 程 第3号),小 樽 市監 査委 員事 務 局規程(平 成5年 監査 訓令 第1号),小 樽 市 公 平委 員 会処 務 等 に関 す る規則(昭 和28年 公 平 委規 則 第1号),小 樽 市 農 業委 員 会 事務 局処 務 規 程(昭 和35年 農委 規程 第1号),小 樽 市 固定 資 産評 価審 査 委員 会 細則(昭 和26年 評 価 委細 則第1号)が,行 政機構 の具体 的定 め を置 いて い る。
向」,「併 任 」 は,任 命 権 者 の 変 更 等 を伴 な う もの の,例 え ば港 湾部 か ら土 木 部 へ の市 長 部 局 内部 の 配 置 換 と同 じ意 味 の 一 般 的 な人 事 異 動 と して取 り扱 わ れ て お り,職 員 の 任 命 等 の 権 限 を有 す る任 命 権 者 の 変 更 は,行 政機 構 内部 で の一 般 的 な配 置 換 以 上 の意 義 を実 態 と して 有 して い な い 。 従 っ て,労 働 法 上 で は,雇 用 契 約 の一 方 当事 者 で あ る使 用 者 が,労 働 者 の 承 諾 な くそ の 契約 上 の権 利 を第 三 者 に譲 渡 す る こ とは で きな い と され て い る が(民 法625条 第1項),小 樽 市 職 員 の場 合 に この よ う な例 に該 当 す る職 員 の 「承 諾」 は,行 政 組 織 全 体 の 中で の 任 命 権 者 の 変 更 にあ た っ て は特 に 必 要 と され な い20)。
第 二 に,図 表2.に 示 した 行 政 機構 の右 端 欄 の部 局 の 中 に は,そ れ ぞ れ 各
「課 」 及 び そ の 下 の 各 「係 」 が 置 か れ て お り,職 員 は,各 部 局の○○課 ○○
係 ま で そ の 所 属 が 明 示 され た 上 で 配 属 さ れ る 。 い ず れ に して も,職 員 は,行 政 機 構 の 中 で 具 体 的 な部 課 係 に 配属 さ る こ と に よ っ て,は じめ て 職 員 た りう る の で あ り,行 政 機 構 の 中 の 職 に位 置 づ け の ない 者 は 職 員 た りえ な い こ と に な る(地 公 法 第17条 第1項 参 照)。 こ の 点 で は,「 職 」 と 「職 員 」 との 区別 が 重 要 な 意 味 を 有 して お り2ユ),例 え ば,市 長 部 局 で あ れ ば,市 民 部 戸 籍 住 民
20)人 事 異 動 の 実 務 に お い て は,事 務 的 準 備 の た め に数 日前 に 内 示 が 行 わ れ て い る 。 21)国 家 公 務 員 の 場 合 に は,こ の 区 別 を,「 官 職 」 と 「職 員 」 の 名 称 で 明 らか に して い る(国 公 法 第2条 第4項)。 な お 国 公 法 の こ の 区 別 に つ い て は,佐 藤 功 ・鶴 美 良 一 郎 『公 務 員 法 』(1954年)日 本 評 論 社66頁 以 下 参 照 。 同 書 に よ る と,「 従 来 の 官 吏 制 度 に お い て は,『 官 』の 観 念 と 『職 』の 観 念 と が 区 別 さ れ て い た 。す な わ ち, 或 る 者 を 官 吏 に 任 命 す る とい う こ と は,そ の 者 に 官 吏 とい う 身 分 を与 え る と い う こ と と,そ の 官 吏 が 具 体 的 に担 任 す べ き職 務 の 内 容 と範 囲 と を 明 ら か にす る とい う こ と と の 二 つ の こ とが ら を含 む の で あ る が,従 来 に お い て は,通 常,任 命 行 為 は た だ そ の 者 に 官 吏 た る 身 分 を 与 え る こ と で あ り,そ の 官 吏 が 具 体 的 に い か な る 職 務 を 担 任 す る か と い う こ と を 定 め る の は,別 の 行 為 を 必 要 と した 。 そ の 行 為 を 補 職 と称 し た 。 … 国 家 公 務 員 法 に お い て は,以 上 の よ う な 官 吏 の 観 念 を 国 家 公 務 員 と い う観 念 に 切 り換 え,そ の 結 果 と して,『 官 』 と 『職 』 との 右 の よ う な 区 別 も消 滅 し,国 家 公 務 員 はす べ て 何 らか の 『職 』 を 割 り 当 て ら れ る こ と に な る 。 … 以 上 述 べ て きた こ と は 国 家 公 務 員 法 が 全 面 的 に 働 い た 場 合 に 予 定 され た 『職 』 の 観 念 に つ い て で あ り,そ れ は 職 階 制 が 確 立 ・実 施 さ れ そ れ に 基 づ く任 用 ・給 与 等 の 制 度 が 全 面 的 に 実 現 し た 後 の 制 度 に つ い て で あ っ た 。 しか る に現 在 は い ま だ な お 職 階 制 は 全 面 的 に 実 施 され て お らず,そ の 意 味 で従 来 の 官 吏 制 度 か ら新 国 家 公 務 員 制 度 へ の 移 り変 りの 過 渡 期 に あ る もの と認 め ら れ る。」(66頁 か ら68頁)
地方 公務 員労働 者 にお け る労働 条件 決 定 システ ムの法 的研 究 ・上
ヱ35
課 窓 口係 が 「職 」 で あ り,そ こ に配 属 され た事 務 吏 員 ○ 川 ○子 が そ の 「職 」 を 占 め る 「職 員 」 で あ る とい うが ご と きで あ る 。
第 三 に,地 公 法 上 の 「職 階 制 」 が 厳 密 に は確 立 して い な い状 況 が 半 世 紀 近 く続 くな か で22),そ の 実 態 と し て は,職 員 は,行 政 機 構 中 の 一 定 の 「職 」 に 配 属 さ れ る も の の,そ れ が 固 定 的 な も の で あ る と は理 解 され て い な い 。個 々 人 は,「 職 員 」 と して 採 用 され るが,「 職 」 と して採 用 され る もの と は み な さ れ な い 。 前 記 の 例 で い う と,小 樽 市 職 員 と し て事 務 吏 員 に採 用 され る の で あ り,戸 籍 住 民 課 の 窓 口係 員 と して 採 用 さ れ る も の で は な い 。 こ の こ とが,職 員 の 労 働 条 件 決 定 との 関 連 で どの よ う な意 義 を有 す る の か を付 言 す る と,「職 員 」 は労 働 条 件 に密 着 した概 念 で あ り,「 職 」 は行 政 機 構 の 中 で の 職 務 内容 に着 目 した 概 念 で あ る,と 実 態 と して 理 解 され,「 職 」 の 変 更 は 労 働 条 件 の 変 更 を意 味 しな い もの とす る実 態 上 の 取 り扱 い が な され て い る。 も っ と も, 別 の 実 態 と して は,い わ ゆ る現 業 職(図 表1.の 技 能 職 員 及 び労 務 職 員 の 占
め る 職 を い う。)と し て採 用 され る場 合,具 体 的 な 「職 」 そ の もの が 労 働 条 件 の 一 部 と され る場 合 が あ る。 例 え ば,現 業 職 で あ る給 食 調 理 員 が他 部 局 の 運 転 手 に 職 種 換 え とな る場 合 に は,職 名 換 と は見 な さ れ ず,「 職 」 の 変 更 そ の もの で あ り なが ら,同 時 に 労 働 条 件 変 更 で もあ る と観 念 さ れ る23)。 職 名
22)小 樽 市 は,人 事 委 員 会 を 置 か ず,公 平 委 員 会 を 置 く地 方 公 共 団 体 で あ るの で,地 公 法 第23条 の 適 用 を受 け な い の で,職 階 制 を採 用 す る こ と は 出 来 な い 。 た だ し, 行 政 実 務 上 は,い わ ゆ る職 務 分 類 制 度 を 適 宜 採 用 す る の は さ しつ か え な い と さ れ て い る(昭27・5・6地 自公 発131)。
23)「 職 」 の 変 更 は,実 務 上 で は,小 樽 市 職 員 の 任 免 等 の 発 令 に 関 す る 規 程2条 の 「採 用 」,「職 名 換 」,「職 種 換 」,「配 置 換 」 及 び 「役 職 換 」 と して 現 わ れ る。 同 規 程3 条5号 に よ り,「 採 用 」 は 現 に 職 員 で な い 者 を 「職 員 」 に 任 命 す る こ と で あ る。
同 条8号 に よ り,「 職 名 換 」 は,事 務 吏 員,技 術 吏 員 及 び 雇 員 の 間 の 変 更 で あ り,
「職 員 」 の 採 用 辞 令 書 記 載 内 容 の 変 更 に あ た り,い か な る 場 合 も労 働 条 件 変 更 と し て,本 人 同 意 を 要 す る 。 同 規 程3条9号 に よ り,「 職 種 換 」 は,事 務 職 員(2 職 種),技 術 職 員(36職 種),技 能 職 員(19職 種)及 び 労 務 職 員(10職 種)の 同 一 区 分 内 の 変 更 で あ り,労 働 条 件 変 更 に 該 当 す る か 否 か は 労 使 交 渉 に よ っ て 定 ま る。
本 文 の 現 業 職 の 職 種 変 更 とは,技 能 職 員 及 び 労 務 職 員 の 中 で の 職 種 変 更 を い い, 行 政 機 構 の 中 で の 職 務 内 容 の 変 更 に 過 ぎな い が,実 態 と して 労 働 条 件 変 更 と し て 労 使 交 渉 で 取 り扱 わ れ る。 「配 置 換 」 及 び 「役 職 換 」 は,同 規 程3条6号 及 び7
換 とは,事 務 職 を 現 業 職 に 変 更 した り,事 務 職 を技 術 職 に した りす る場 合 を い い,労 働 条 件 変 更 に該 当 す る 。 現 業 職 内 部 で の 「職 」 の異 動 で あ る 職種 換 の 場 合 は 職 員 団体 の 交 渉 や 本 人 同 意 が 事 実 上 で 求 め られ て い る。 しか し,事 務 職 内部 の 場 合 に は,配 置 先 の 変 更 は 「配 置 換 」 に あ た る が,職 名 換 や 職 種 換 に該 当 し な け れ ば 労 働 条 件 変 更 とは見 な さ れ な い の で,任 命 権 者 の 一 方 的
な 命 令 に よ りな さ れ て い る の が 実 態 で あ る24)。
図 表2.小 樽 市 行 政 機 構 図25) 部 局
課か い数
公営企業管理者 水道局
9
市長
助役(1名)
消 防 団
消防本部9 小樽第二病院6 小樽病院8 港湾部3 建築都市部6 土木部5 環境部4 保健所4福祉部8 市民部13 経済部7財政部6企画部4 総務部4
t
【‑1
収入役
1‑1会 計課 1
教育委員会 教育長 学校教育部
社会教育部
8 10
市議会 選挙管理委員会 農業委員会 監査委員 公平委員会
固定資産評価審査委員会
事務局1 事務局1 事務局1事務局1 事務局1 事務局1
号 によ り,役 付 職員 以外 の 職員 の勤 務箇所 の変更 及 び現 に就 いて い る役 付 の職 の 他 の役付 の職へ の変 更 であ り,人 事異 動 の大 部分 が これ に該当 し,配 置換 及 び役 職換 自体 では労 使交 渉 の対 象 とな らな い。
24)前 注23の とお り,実 態 と して,現 業 職 の 「職」 の 変更 は,「 職 種換 」 に あた る場 合 には労働 条件 変更 に該 当 し,労 働 条件 変更 は事 前協 議制 によっ て職員 団体 との 交 渉 を要す る(後 述 三.2参 照)。
25)小 樽 市総 務部 職員 課発 行 『小 樽市 職 員録』(2000年6月1日 現 在)に よ り作 成 した。
ただ し,部 局以 上 に限 って 図示 し,課(室 ・セ ンター 等 を含 む)及 び係 の機 構 は 図示 を省略 した。
地方 公務 員労 働者 におけ る労働 条件 決 定 シス テムの法 的研 究 ・上 137 (2)公 務 員 労 働 者 の 中 で の 職 員 及 び職 員 団 体
「一 般 職 」で あ る小 樽 市 職 員 に つ い て見 る と,「勤務条件 条例主 義」の下で, 個 別 的 に も集 団 的 に もそ の 労 働 条 件 の 決 定 に あ た っ て 現 実 に 大 き な役 割 を果 た す の は,地 公 法 上 の 「職 員 団 体 」 及 び 地 公 労 法 に よ り一 部 適 用 さ れ る 労 組 法 上 の 「労 働 組 合 」 で あ る 。 最 初 に,労 働 条 件 決 定 シス テ ム で 重 要 な役 割 を 果 た す 関係 行 為 者 で あ る職 員 団 体 等 が,小 樽 に お け る組 織 労 働 者 全 体,労 働 組 合 全 体 及 び 公 務 員 労 働 者 全 体 の 中 で どの よ う な位 置 を 占 め る の か を見 て お
くと以 下 の 図 表3.の とお りで あ る。
図表3.平 成11年 度雇 用労 働者,適 用 法規別 組 織状 況(小 樽市 分)26)
適用 法規 別 組 合 数 構成比% 組合員数 人 構成比% 備 考
労働組合法 110 82.1 5,564 56.1
国営 企業 労 働 関係 法
5 3.7
7097.1
地方公営企業 労働関係法
2
1.5 194 2.0国家公 務 員法 10
7.5
7587.6
地 方公 務員 法
7
5.2 2,69527.2
計 134 100.0 9,920 100.0
雇用労働者数
合 計
57,391
推定組織率 17.3%
26)北 海 道 後 志 支 庁 小 樽 商 工 労 働 事 務 所 「平 成11年 度 労 働 組 合 基 礎 調 査 結 果(小 樽 市 分)」 に よ り作 成 し た 。 な お こ の 調 査 結 果 は,北 海 道ILO協 会 小 樽 支 部 発 行
「ILOOTARUNEWS」No .160(2000年4月)16頁 に も公 表 さ れ て い る。
これ を見 る と,い わ ゆ る組 織 労 働 者 の 中 で,公 務 員 ・公 共 部 門労 働 者 は, 44%を 占め て お り,公 務 関 連 の 構 成 比 が 非 常 に 高 い こ とが 分 か る。 そ の 中 で
も,地 方 公 務 員 法 適 用 組 合 員 は,27.2%で 最 も大 き な部 分 で あ る。 本 論 の 考 察 対 象 で あ る地 方 公 務 員 労 働 者 が,小 樽 市 に お い て,人 数 的 に大 きな 部 分 を 占 め て お り,こ の 点 で も,こ れ らの労 働 条 件 決 定 シス テ ム の研 究 をす る現 実 的 意 義 が 見 出 さ れ る 。なお,小 樽 市 分 に お い て地 方 公 務 員 法 適 用 組 合 員 と は, 必 ず し も,小 樽 市 職 員 に 限 られ て い る 訳 で は な い 。 具 体 的 に は,小 樽 市 の 一 般 職 た る 職 員 の 他 に,北 海 道 の 出先 機 関 で あ る,後 志 支 庁 所 管 の 小 樽 市 内 の 機 関 や 小 樽 土 木 現 業 所 そ の他 の 北 海 道 職 員 もあ り,次 に,小 樽 市 内 の 公 立 小 中 学 校 並 び に道 立 高 等 学 校 な どの 教 職 員 もあ り,こ れ ら全 体 を含 ん で い る。
従 っ て,小 樽 市 職 員 で 問 題 とな るの は,上 記 の 図 表2.の 地 方 公 務 員 法 適 用 組 合 員 の 一 部 分 と,地 方 公 営 企 業 労 働 関 係 法 適 用 組 合 員 で あ る 小 樽 市 水 道 局 な ど に 限 られ る。27)
次 に,小 樽 市 職 員 の 人 数 的構 成 ・団結 権 区 分 は以 下 図 表4.の とお りで あ る 。
(3)人 事 機 関:任 命 権 者 及 び公 平 委 員 会
地 方 公 務 員 の 労 働 条 件 決 定 に あ た り登 場 す る他 方 の 関 係 者 は,人 事 機 関 で あ り,小 樽 市 の 場 合 は,前 記 の任 命 権 者(地 公 法 第6条 第1項)及 び公 平 委 員 会(地 公 法 第7条 第3項)で あ る。 任 命 権 者 につ い て は,図 表4.で 示 し た とお り,市 長,教 育 長,議 会,各 委 員 会,公 営 企 業 管 理 者 及 び 消 防 長 で あ る。そ の権 限 は,地 公 法 並 び に これ に基 づ く条 例,規 則 及 び 規 程 に従 っ て,「職 員 の任 命,休 職,免 職 及 び 懲 戒 等 を行 う」 と定 め られ る(地 公 法 第6条 第1 項)。現 実 に は,各 任 命 権 者 が 互 い に独 立 して そ の権 限 を行 使 す るの で は な く, 市 長 部 局 の総 務 部 が 統 一 的 にそ の事 務 を取 り扱 い,総 務 部 職 員 課 が 事 務 分 掌
27)小 樽 市 内の労 働組 合 の詳細 は,北 海道 後志 支庁 小樽 商工 労働 事務 所 『平 成11年 度 後志 支庁 小樽 商工 労働 事 務所 管 内労働 組合 名鑑 』(2000年4月)よ り引用 した。
地方 公務 員労 働者 にお ける労働 条 件決 定 シス テ ムの法 的研究 ・上 139 図表4.小 樽市 職 員の任 命権 者 別人 員構 成,団 結 権等 区分28)
任命権者 機 関
一般 職 の人 員構 成 ・団結権 等 区分 嘱託員等
人 員
構 成 比
% 適 用 法 規
職 員 団 体等
登 録 機 関等
嘱託 臨時 職員
適 用 法 規
総 数
人
管 理 職 等29)
そ の他
市 長
市立小樽病院
404 47 357 17.8
地方 公 務 員
蓄
樽 病 職 組 公
平 委 員 会
108 地 方 公 営 企 業 労 働 関 係 法 市立第二病院
235 24 211 10.3
市 役 所 職 員 組 合
84
病 院以外の
市長部局
961 121 840 42.2 175
教育長 教育委員会
事務局
230 21 209 10.1 98
市議会 議会事務局
12 2 10 0.5 0
各委員会 各委員会
事務局
16 5 11 0.7 1
公営企業
管理者 水道局
136 12 124 6.0
地 公 労 法
水道 労 組
地 労 委
11
消防長 消 防本部
消 防署
281 12 269 12.4
地 公 法
適 用 除 外
一
6
合 計
2,275 244 2,031 100.0 % 483
一 般 職 の 構 成 比
%
100.0 10.7 89.3
28)小 樽 市 総 務 部 職 員 課 発 行 『小 樽 市 職 員 録 』(2000年6月1日 現 在)収 載 の 全 職 員 氏 名 を機 関 毎 に勘 定 して 作 成 した 。 た だ し,一 部 の 嘱 託 職 員 等 の 員 数 は,2000年
9月 の 小 樽 市 議 会 に提 出 さ れ た 小 樽 市 『平 成11年 度 事 務 執 行 状 況 説 明 書 』(2000 年8月)に よ る。
29)小 樽 市 管 理 職 員 等 の 範 囲 を 定 め る規 則(昭 和41年 公 平 委 規 則 第2号)を 当 て は め て,前 注12の 『小 樽 市 職 員 録 』 の 中 か ら勘 定 して 算 出 した 。 た だ し,消 防 につ い て は,地 公 法 上 で 職 員 団 体 規 定 が 適 用 除 外 と な り,本 規 則 も適 用 さ れ な い の で, 規 則 類 似 の 職 に 当 て は め て 推 定 した 。
30)単 純 な 労 務 に 雇 用 さ れ る 一 般 職 に属 す る 職 員 で,水 道 局 の 企 業 職 員 以 外 の 職 員 に つ い て は,地 公 労 法 が 適 用 さ れ る(地 公 法 第57条,地 公 労 法 附 則5)。 しか し, 小 樽 市 に お い て は,「 単 純 労 務 」 職 員 の み の 労 働 組 合 は 結 成 さ れ て い な い の で, 身 分 取 扱 を 別 と して,団 結 権 に つ い て は 上 表 の とお り地 公 法 の 適 用 が 問 題 に な っ て い る 。