• 検索結果がありません。

第1章 民事上の法律関係、法令 第1節 一般原則(第 1 条〜第 7 条)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "第1章 民事上の法律関係、法令 第1節 一般原則(第 1 条〜第 7 条)"

Copied!
18
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

モンゴル民法典・試訳(4)

蓑 輪 靖 博 *

(目 次)

第1編 総則 

第1章 民事上の法律関係、法令 第1節 一般原則(第 1 条〜第 7 条)

第 2 節 民事上の法律関係の発生原因、その保護、民事上の法律関係における     権利、義務の実現(第 8 条〜第 13 条) (以上 53 巻 1・2 号)

第 2 章 民事上の法律関係の主体 第 3 節 人(第 14 条〜第 24 条)

第 4 節 法人

第1款 一般原則(第 25 条〜第 32 条)

第 2 款 法人の種類(第 33 条〜第 38 条)

第 3 章 法律行為

第 5 節 一般原則(第 39 条〜第 55 条)(以上 53 巻 3 号)

第 6 節 無効な法律行為(第 56 条〜第 61 条)

第 7 節 代理(第 62 条〜第 70 条)

第 4 章 民事法上の期間

第 8 節 期間の確定、計算(第 71 条〜第 73 条)

第 9 節 出訴期間(第 74 条〜第 82 条)

第 5 章 有体または無体の利益に関する権利

第 10 節 有体または無体の利益(第 82 条〜第 88 条)(以上 53 巻 4 号)

* 福岡大学法学部教授

(2)

第 11 節 占有 第 12 節 所有

第 1 款 一般原則

第 2 款 所有権の発生、消滅(以上本号)

第 11 節 占有

第 89 条 占有の発生

89.1. 意思をもって、権利、物を法律上正当な支配の下に取得することによ   り、占有が生ずる。

89.2. 他人から授与された権限にしたがい、その者に利益を生じさせるため、

  現に財産を自己の支配の下に置いている者は占有者とみなさない。その   場合、権限を授与した者を占有者とする。

89.3. 自己の権利、法律上正当な利益にしたがい、法律又は法律行為に定め   る一定の期間にわたり、財産を占有する権利を取得し義務を負った者は   直接占有者、権利又は義務を移転した者は間接占有者とする。

89.4.   二人以上の者が一つの財産を共同で占有している場合、それらの者   を共同占有者とする。

89.5. 複数の者が一つの財産の決められた部分を占有している場合、それら   の者は自己に割り当てられた部分の占有者とする。

第 90 条 誠実な占有者

90.1. 財産を法律上正当に占有し、または占有する権利を有することが明白   な者を誠実な占有者とする。

90.2. 誠実な占有者が自己の占有を喪失した財産については、3 年以内であ

(3)

  れば、現在の占有者に対して返還請求する権利を有する。

90.3. 詐欺、暴力によって財産を取得した場合をのぞいて、現在の占有者がその   財産につき所有者たる占有者に優越する権利を有するときは、本法 90.2. に   定める規定を適用しない。

第 91 条 所有者とみなされる財産の占有者

91.1. 第三者からみた場合、財産の占有者はその財産の所有者とみなされる。

91.2. 以下の場合、本法 91.1. は適用されない:

  91.2.1. 財産の所有権が国の登録を原因とする場合;

  91.2.2. 金銭、公告された有価証券以外の財産が、所有者の意思に基づ    かない/紛失、盗難による喪失等/原因で占有から離脱した場合にお    ける所有者。

第 92 条 占有、使用の権利行使を妨害する行為の停止請求

92.1. 誠実な占有者の財産がその占有にある場合に、占有、使用の権利行使   をいずれかの者が妨害しているときは、その妨害を除去させることによ   り、所有者と同様の請求権を有する。

第 93 条 法律上正当な占有者の権利

93.1. 法律上正当な占有者から、財産を請求することはできない。

93.2. 法律又は契約に別段の定めがないかぎり、法律上正当な占有者は、財   産を占有に止めておく期間、その財産の果実を占有する。

93.3. 直接占有者と間接占有者の間の関係に対しては、本条に定める規定を   同様に適用する。

第 94 条 誠実な占有者の権利、義務

(4)

94.1. 誠実な占有者が財産を占有する権利をもたず、又はこの権利を喪失し   た場合、権利を有する者に対して、その財産を返還する義務を負う。

94.2. 権利を有する者が財産の返還を受けるまでは、財産又は権利の果実は   前占有者のものとする。

94.3. 誠実な占有者は権利を有する者に対し、財産の誠実な占有にあたって   維持、管理、修繕等に用いた費用を請求する権利を有する。

94.4. 修繕のため、財産の価値が増加した場合には、その財産を返還すると   きに、修繕の価値を考慮して請求額の範囲を定める。この場合、請求額   は、財産の価値及び利益の合計を超えないものとする。

94.5. 誠実な占有者が自らの過失により、財産の果実を取得することができ   なかった場合、取得しなかった果実の価額の限度で、支払額を減額する。

94.6. 誠実な占有者は、自らの請求が充たされるまで、権利を有する者に対   して、財産の返還を拒絶する権利を有する。

第 95 条 誠実でない占有者の権利、義務

95.1. 誠実でない占有者は権利を有する者に対し、財産、権利から生じた果   実を返還し、自己の過失で果実を取得できなかった場合は、取得したは   ずであった果実に相当する支払いを行う義務を負う。

95.2.   誠実でない占有者が財産の維持、管理、修繕にあたって支出した費   用については、権利を有する者の取得する利益を増加させた場合、増加   費用を請求する権利を有する。この請求額は財産の価値及び利益の合計   を超えないものとする。

第 96 条 占有の終了

96.1. 占有者が占有を完全に放棄し、また所有者又は法律上正当な占有者が   他の方法で財産を支配下に止めておく権利を消滅させた場合、占有は終

(5)

  了する。

96.2. 相続の手続により移転した占有は被相続人に存在した限度で相続人に   移転する。

96.3. 所有者又は法律上正当な占有者が占有者に対して正当な根拠のある請   求を行なった場合、占有者の占有は終了する。

第 97 条 占有期間の中断

97.1. 占有権を失った場合、本法 104.1.、104.2. に定める占有期間が中断し、

  かつ中断した後に占有する権利を回復して行使する場合、以前に経過し   ていた期間は算入せず、占有期間を中断したときから新たに起算する。

97.2. 占有者が自らの意思に反して、又は第三者の請求を原因として占有権   を失ってから 1 年以内に、その権利を取り戻した場合、期間の中断とは   みなさない。

第 98 条 知的財産、権利の占有取得

98.1. 知的財産、権利の占有取得につき、本法 89 〜 94 条の規定のうち関係   する部分、規定については、同様に適用する。

第 12 節 所有

第1款 一般原則

第 99 条 所有の種類、形態

99.1. モンゴル国には、公有、又は私的所有がある。

99.2. 公有には、国、地方、宗教団体、公共のよる形態がある。

99.3. 私有には、個人又は団体による形態がある。

(6)

99.4. 公共又は個人所有による混合形態も認める。

第 100 条 所有者

100.1. 法律に別段の定めがないかぎり、所有者は、国、アイマグ(県)、首   都、ソム(郡)、ドゥーレグ(区)、個人又は法人である。

第 101 条 所有権

101.1. 所有者は、法律又は契約により与えられた他人の権利を侵害するこ   となく、法律により定められた範囲、限度内で、自己の裁量により、所   有物を占有、使用、処分し、かついかなる侵害からも保護される権利を   有する。

101.2. 所有者が他人に損害を与える方法で、所有権を濫用することは禁止   する。ただし、利益を保護するためにやむを得ず行なわれた行為は、法   律上正当な場合にかぎり、権利の濫用とはみなさない。

101.3. 家畜、動物の所有者が所有権を行使するにあたり、家畜、動物、自   然を保護し、健康な生活の要請や他人の安全な状況を充足するために、

  一定の保護措置を講ずる義務を負う。

101.4. 所有者が所有物を適切に使用し、保護し、維持しないことが、公共   の利益に反する場合、裁判所は所有物の適切な使用、保護、維持する義   務を所有者本人に負わせ、又は所有者が適切な報酬、謝礼を与えて他人   に履行させる義務を負わせることができる。

101.5. 財産を所有する権利は、当該財産の構成部分の一部に対しても同様   に及ぶ。

101.6. 所有者は本条に定めた権利を他人に移転することができ、かつ権利   の移転を受けた者は物の所有者が認めた目的、自己の活動の目的や手続   にしたがい、占有し、使用し、処分する権利を有する。

(7)

101.7. 契約に別段の定めがないかぎり、突発の不可抗力の性質をもつ事情   のため、所有物、その利益、果実が滅失し、損害を被った場合、所有者   がその責任を負う。

第 102 条 土地所有

102.1. モンゴル国民が所有する土地をのぞき、国有とする。

102.2. 土地所有者が権利を行使するにあたって、周辺の土地に損害を与え、

  他人の権利、法律上正当な利益を害してはならない。

102.3. 土地所有者は所有する土地を他人に使用させる場合、その目的を定   めるものとする。これにより一定の目的が定められた土地については、

  他の目的で使用することを禁ずる。

102.4. モンゴル国民に土地を所有させる手続が法律によって定められるま   で、本法に定める 土地所有者 を 国 と理解する。

102.5. 国有地の私有化、占有、使用に関する法律関係は法律で調整する。

第 103 条 所有者の権利に対する制限

103.1. 所有者の権利は、法律に定める原因によってのみ、制限される。

第 104 条 占有期間を理由とする所有権の取得

104.1. 無主物を公然かつ誠実な方法で取得した後、自己の所有物と同様に   5 年間途切れることなく公然と占有した者は、その財産を所有する権利   を取得する。

104.2. 法律に別段の定めがないかぎり、無主の不動産を取得した所有以外   の者が、国家登録にその財産の所有者として登録されてから 15 年間に   わたって所有者と同様にそれを占有していた場合、上記期間の終了によ   り、その者が所有権を取得する。

(8)

104.3. 誠実でなく財産を取得したが、本法 104.1.、104.2. 条に定める期間内   に真の所有者が明らかになった場合、その物を取得した者に所有権は発   生しない。

104.4. 本法 104.1.、104.2. の規定にしたがって取得した財産が、権利承継の   原因により第三者に移転された場合、所有者たる占有者が占有していた   期間は権利承継者に継続して計算する。

104.5. 本法 104.1.、104.2. に定める期間の満了以前に、所有者が財産を取得   した者に対して請求した場合には、その期間は中断する。

第 105 条 財産の所有権を取得する優先権

105.1. 法律又は契約に別段の定めがないかぎり、財産を 10 年以上の期間に   わたり、法律上正当に占有、使用していた占有者は、その財産の所有権   を所有者に優先して取得できる優先権を有する。

第 106 条 所有者の請求権

106.1. 所有者は不法な占有から財産を返還請求する権利を有する。

106.2. 占有とは無関係な何らかの状態により所有権が侵害されたとみなさ   れる場合、所有者はその侵害を排除し、又は所有権の行使を妨害してい   る行為を停止するよう請求する権利を有する。

106.3. 本法 106.1.、106.2. に定める請求が行なわれた後に、権利が侵害され   ている状態にある場合、所有者は裁判所に訴えを提起し、侵害された権   利を保護できる。

106.4. 本法 106.2.、106.3. は法律上正当な占有者に同様に適用される。

第 107 条 有価証券の登録による侵害された権利の回復

107.1. 公告又は認証された有価証券により公証された権利が侵害された場

(9)

  合、法律に定める手続にしたがい、裁判所が回復する。 

107.2. 記名有価証券により公証された権利が侵害された場合、有価証券市   場を調整、監督する権限を有する機関が回復する。

第 108 条 共同所有

108.1. 法律の定めにより又は法律行為に基づいて、二人以上の者が財産を   分割して又は合同で所有することができる。

108.2. 共同所有者は第三者の占有に対し、他の所有者の権利、法律上正当   な利益を害することなく、所有物全部について請求する権利を有する。

108.3.   分割共同所有者は各持分について他の所有者に譲渡し、又はその他   の方法で処分する権利を有し、かつその分割所有者は処分にあたって他   の所有者に通知する義務を負う。

108.4.   合同共同所有者は他のすべての所有者の承諾により、所有物を自己   の権利、法律上正当な利益のために、他人に譲渡し、又は他の方法で処   分することができる。

108.5. 法律又は契約に別段の定めがないかぎり、共同所有物を管理し、維   持する費用、税金、手数料、その他の義務は、分割共同所有者について   は自己の持分の割合で、合同共同所有者については平等の割合で責任を   負い、共同所有物の使用により取得した果実については上記割合の範囲   で分配する。

108.6. 分割共同所有者は共同所有物の決められた部分について、優先的に   購入する権利を有する。

108.7. 分割共同所有者は共同所有物の自己の持分を売却する権利を有し、ま   たその価額を通知してから 1 ヶ月以内に他の所有者からの返答がない場   合、他の所有者の申込価額を超える価額で、第三者に売却する権利を有   する。

(10)

108.8. 分割共同所有者は共同所有物から自己の持分を分離して取得し、そ   の分離にあたってはその所有物の目的、一体性、その他の性質が失われ   る場合には、持分の価額を支払わせる請求権を有する。

第2款 所有権の発生、消滅

第 109 条 不動産所有権の移転

109.1. 不動産所有権を他人に移転した場合、権利を移転した者、又はその   権利を取得した者のいずれもが、国の登録にその旨を登録する請求を行   なう権利を有する。

109.2. 不動産を移転する法律行為は、関係する他の文書に所有権移転の原   因を明記して公証役場により公証を受け、かつ当事者のいずれかが代理   人を通じてその関係に入った場合、代理人及びその委任を上記文書に記   録しまたは付加しておくものとする。

109.3. 権利移転者が所有者ではないが、国の登録に所有者として登録され   た場合、所有権を取得した者からみてその権利を移転した者がその不動   産の所有者となるが、所有権を取得した者がその権利を移転した者が所   有者でないことを知っていた場合には、この規定を適用しない。

第 110 条 不動産所有権の消滅

110.1.   不動産所有権が法律行為に基づいて一方の者が相手方に移転した場   合、その法律行為を不動産登録地に登録したことにより、新たな所有者   に所有権が発生し、旧所有者の所有権は消滅する。

第 111 条 動産所有権の移転

111.1. 法律又は契約に別段の定めがないかぎり、適切な手続にしたがって行

(11)

  なわれた所有権を取得した者の請求により、その財産の占有移転をもっ   て、動産所有権は新たな所有者に発生し、旧所有者の所有権は消滅する。

111.2. 以下の場合に、財産が移転したものとみなす:

  111.2.1. 取得した者の占有に所有権が移転したことにより;

  111.2.2. ある財産が所有権を取得した者の占有にある場合に、所有権     を移転した契約が成立したことにより;

  111.2.3. 財産が第三者の占有にある場合に、所有者が取得した者に対し     て、所有権を請求できる権利を移転した契約が成立したことにより。

第 112 条 対価の支払による所有権の移転

112.1. 移転する財産の価額すべてを支払う代わりにその財産の所有権を移   転する旨を両当事者が合意した場合、その価額全額を支払ったことによ   り、所有権が新所有者に移転するものとする。

112.2. 所有権を取得する者が財産の価額を期間内に支払わなかったため、所   有権を移転する者が契約を解除した場合、義務を負う両当事者はそれ以   前に移転したすべての物を相互に返還すべき義務を負う。この場合、所   有者はその財産につき、通常の老朽化、損失を計算せず、自ら被った客   観的損失、損害を賠償させることにより、義務を履行しない者から請求   する権利を有する。

第 113 条 有価証券又は証書の移転による所有権の譲渡

113.1. 法律又は契約に別段の定めがないかぎり、財産の証書又は有価証券   の移転により、その財産の所有権を移転したものとみなす。

113.2. 認証された有価証券により登録されている権利の所有権は、その有   価証券の記載により移転する。

113.3. 公告された有価証券により登録されている権利は、その有価証券を

(12)

  他人に交付する方法で移転する

113.4. 記名有価証券により登録されている権利の移転にあたっては、関係   する法令にしたがう。

113.5. 記名有価証券を移転する者は、その有効性につき責任を負う。ただし、

  権利の移転については責任を負わない。

113.6. 有価証券を他人に移転したことにより、それに登録されている権利   は完全に移転するものとする。

113.7. 認証された有価証券を移転する者は、その有効性及び権利移転につ   いて責任を負う。

第 114 条 所有権の誠実な取得

114.1. 所有権を移転した者が所有者でないことにつき、所有権を取得した   者が知らず、かつ知ることができなかった場合、それを所有権の誠実な   取得とみなす。ただし、権利を移転した者が所有者でないことにつき、

  その時点で知っていた、又は知らなかったが知ることができた場合は、

  所有権を誠実に取得したものとはみなさない。

第 115 条 無主物の取得

115.1. 所有者のない財産、又は所有者の所有権を消滅させる目的で占有を   放棄された財産を無主物とみなす。

115.2. 法律で禁止されていない方法で無主物を取得した、又はその物の取得   にあたり権利を有する者の権利を侵害していない場合、無主物を取得し   た者は本法 104.1.、104.2. の定めにしたがい、それを自らの占有におき、

  所有権を有する。

115.3. 法律に別段の定めがないかぎり、遺失した家畜、ペット、その他の   動物を取得し、占有し、所有するにあたっては、本条に定める手続きに

(13)

  したがうことができる。

第 116 条 遺失財産

116.1. 遺失財産を見つけた者は、その財産の所有者又は請求権を有する者   に対し、迅速に通知して、引き渡す義務を負う。その者が存在しない場   合、地方行政機関又は警察機関に通知して、その財産を管理したうえで、

  その機関に移転する義務を負う。

116.2. 本法 116.1. の定めにしたがい、権限を有する機関に通知した後から 1   年以内に、所有者又は権利を有する者が明らかにならない場合、その財   産を見つけた者が所有権を取得する。財産を見つけた者が所有権を放棄   した場合、その財産を地方の所有に移転する。

116.3. 遺失財産を発見した者は所有者又は権利を有する者、また地方行政   関係機関から報償金を取得し、その財産の管理、保護や持主の発見に関   する費用の支払を請求する権利を有する。

116.4. 報償金の額は両当事者の合意により算出し、合意できない場合の報   償金の額は遺失財産の価額の 10%とする。

116.5. 遺失財産の質が容易に悪化するもので、その管理、保護にかかる費用が   その財産の価額をはるかに超える場合、それを見つけた者は本法 116.1. に   定める権限を有する機関の許可により、公共売却手続を通じて売却する権   利を有し、売却した場合には、その財産の売上収入を遺失財産とみなす。

116.6. 公共用地、公的建造物、公共交通機関において遺失財産を見つけた   者はそれらの関係行政機関に引き渡す。

116.7. 本法 116.6. に定める行政機関は、遺失財産についての公告をし、す   べてそのままの状態で管理し、また本法 116.1. に定める権限ある機関に   移転する義務を負う。その場合、本法 116.4. に定める報償金は、遺失財   産を見つけた者及び見つけた機関が等分し、関係する費用については客

(14)

  観的に算定して、それぞれ請求する権利を有する。

116.8. 本法 116.5. は、116.6. に定める財産にも同様に適用し、かつ所有者又   は占有者が本法 116.2. に定める期間内に見つからなかった場合には、遺   失財産を見つけた機関がその財産の所有者となることができる。

第 117 条 遺失家畜

117.1. 遺失家畜を見つけた者は、その地方行政機関又は警察機関に通知す   るものとし、 家畜の持主が現れるまでの間自己の占有において牧養す   るか、地方行政機関又は警察機関の担当機関に移転する義務を負う。

117.2. 遺失家畜についての公告をしてから 1 年以内に持主が現れた場合に   は、家畜をその子と共に返還し、持主が現れなかった場合には、見つけ   た者の所有とし、その者が放棄した場合には地方の所有に移転する。

 117.3. 遺失家畜を見つけた者は、本法 116.3.、116.4. の定めにしたがい、

  費用や報償金を請求する権利を有する。   

第 118 条 埋蔵物

118.1. 法律に別段の定めがないかぎり、所有者又は権利を有する者を明ら   かにすることができないほどの期間にわたって、土地に埋蔵され又は放   置されていた有価物/埋蔵物/が見つかった場合、それを見つけた者と、

  その物が見つかった土地又は財産の所有者との間で合意できないときは   等分し、その限度で所有する権利を有する。

118.2. 埋蔵物が見つかった土地又は財産の所有者の承諾なしに、埋蔵物を   見つける目的で探索した結果それを見つけた場合、その有価物のすべて   はその有価物が見つかった土地又は財産の所有者に移転する。

118.3. 埋蔵物の中に歴史的、文化的に重要な物がある場合、国の所有に移   転する。その場合、埋蔵物が見つかった土地又は財産の所有者、及び物

(15)

  を見つけた者に、その価額の 50%に相当する金銭を報償金として等分   に分配する。

118.4. 探索、採掘作業を行う義務を負う者がその義務を履行する過程で見   つけた埋蔵物、考古学又は古生物学的発見物には、本条の規定を適用し   ない。

第 119 条 財産の結合、混合

119.1. 本法 85.2. の定めにしたがい、占有する土地の根本的構成部分となる   ように結び付けられた動産は、法律又は契約に別段の定めがないかぎり、

  その占有する土地の所有者の所有となる。

119.2. 二人以上の者のそれぞれの所有物である動産が結合し、混合した結   果として、分離することができなくなり、新たな財産が生じた場合、そ   れらの所有者は新たな財産の共同所有者となる。

119.3. 本法 119.2. の定めにしたがって生じた財産の所有権について争いが   生じた場合、財産が結合し、混合する前の根本的構成部分を所有してい   た者が新たな財産の所有者となり、かつ他方当事者は自らに生じた損害   を賠償させる権利を有するが、財産を原状回復させる請求権は有しない。

第 120 条 財産の加工

120.1. 法律又は契約に別段の定めがないかぎり、他人の財産を修繕し、加   工する方法により新たな動産を生じさせた場合、その者又は財産の所有   者は新たに生じた財産を分割共同所有し、そこに統合された部分につい   て、材料価額、製造費用の割合に応じて定める。

120.2. 本条に定めた両当事者が所有権について争った場合、より多くの財   産、労働を提供した者が新たに生じた財産の所有者となり、他方の当事   者は自らに生じた損害を賠償させる権利を有するが、財産を原状回復さ

(16)

  せる請求権は有しない。

第 121 条 所有権移転による他の権利の消滅

121.1. 本法 119.、120. の定めにしたがい、所有権が移転した場合、本人以   外の者がその財産から得られたいかなる権利も消滅する。

第 122 条 無体財産の所有権の取得

122.1. 法律に別段の定めがないかぎり、知的所有者に適用される知的財産   を創造した者の所有権は、その財産を創造したときに発生する。

122.2. 権利又は請求権の占有者は、その権利を占有していた範囲で、他の   者の所有に移転することができる。

122.3. 所有者たる占有者は、その権利、請求権に関するすべての文書、そ   れにより権利の使用にあたって必要となるあらゆる情報を新たな占有者   に与え、新たな所有者が請求した場合には、上記権利の移転に関して公   証役場が公証した証書を移転するものとし、それに関する費用について   は新たな占有者が責任を負う。

第 123 条 債権の移転

123.1.   義務の履行者に対して、債権の移転に関する通知が行なわれるまで   は、義務の履行者は、最初の義務の履行受領者との契約により負った義   務を履行すればよい。

123.2. 法律、契約又は義務の性質に反しないかぎり、債権の占有者は第三   者と成立させる契約を原因として、義務の履行者の承諾なしに、債権を   移転することができる。

123.3. 義務の履行者の権利、法律上正当な利益が害される場合、債権の移   転を契約により禁止することができる。

(17)

123.4. 義務の履行者は債権の移転に関する通知を受領するときに、新たな   義務の履行受領者に対し、すべてを拒絶し、異議を述べる権利を有する。

123.5. 義務の履行者が最初の義務の履行受領者に対して、債権の移転前に   義務を履行したとみなすべき異議を述べていた場合、新たな義務の履行   受領者に対してもその異議を述べることができる。

123.6. 新たな義務の履行受領者に債権を移転したことにより、それに関連   する他の権利又はそれを充足する方法等も移転する。

123.7. 債権を有する者がその権利の移転にあたり、複数の者と合意が成立   していた場合、債権の占有者と最初に合意した者が義務の履行者に対し   てすべての債権を有する。最初に合意した者がわからない場合、義務の   履行者は最初に通知した者に債権を移転したとみなすものとする。

123.8. 法律又は契約に定めた形式で行なわれた法律行為については、債権の   移転にあたっても、その法律行為を行なった形式で移転するものとする。

123.9. 法律の定めにより、又は国の関係機関、裁判所の決定に基づいて、債   権が移転された場合、本条に定める手続が同様に適用される。

第 124 条 債務の移転

124.1. 占有者との合意によって、義務の履行者の債務につき、請求権を自   己に向けることによって、第三者が義務を履行することができる。この   場合、本法の 123.8. に定める手続を同様に準用する。

124.2.   請求権の占有者は新たな義務の履行者に対して、前の義務の履行者   に対する請求から生じたすべての異議を述べる権利を有する。

124.3. 債務を移転させることにより、保証人又は担保提供者が引き続き責   任を負うことを拒絶した場合、債権に対する担保、保証、銀行保証を消   滅させることができる。

(続く)

(18)

参照

関連したドキュメント

(年俸の減額) 第31条

及び四国財務局は、このための要請を行う。

○2

六 代表者の氏名及び住所 2

3.危険物を使用する場合は、その保管及び取扱いについて関係法令に従い、万全の対策を

(6)契約者のテレビの視聴状況や Smart J:COM Box・インターネットの使用状況並びに操作に関

第6章 サービスの停止 (システム保守による停止) 第18条

第4章 株主権行使の手続き (少数株主権等) 第11条