大崎洋先生退職記念号に寄せて
勘 坂 純 市
大崎洋先生は、明治大学大学院経済学研究科を修了後、1971年の創価大学開学と同時に経済 学部に講師として赴任された。その後、昭和51年から助教授、昭和62年から教授として学生の 教育に取り組んでこられた。44年間に亘り、経済学部のみならず、通信教育部、大学院経済学 研究科の発展のために多大な尽力をなさって下さった。経済理論と現実に密着した応用経済の分 野での研究を続けられる傍ら、「ミクロ経済学」、「生活経済学」、「価格と市場」、「現代産業論」
等の科目を担当され、一貫して、学生第一の姿勢で、創価大学と経済学部の発展に尽力してくだ さった。いつも柔和な笑顔で学生たちを励まされていた姿が思い出される。
かつて大崎先生は、学部ガイダンスで「ゼミの意義について」話しをされたとき、先生御自身 が学生時代のゼミで学ばれたこととして、以下の点をあげられた。「学問や仕事に真剣に取り組 むこと、……学問の習得や経験からえた英知を磨くことによって各人の性能と性格を大きく変え ることができること、自己に誠実に生き各方面のエキスパートとして一生涯自己教育を怠らない こと、問題解決のためにはとことん頭を使い、神経を煩わせないように努めること、そして忘れ てはならないことは決して外見だけで人を判断してはならないこと」。先生は、「いずれの指針も 私のような中途半端な性格の持ち主には容易に達成できない努力目標」と謙遜されていたが、こ れらは、まさに先生が、経済学部での研究・教育で示された生き方である。研究者、教育者とし ての行き方を誠実に貫かれ、誰に対しても分け隔てなく誠実に接してくださる先生であった。
大崎先生は、エレベータなどを使わず、階段で登り降りを常とされていた。趣味の山登りト レーニングだそうである。今後は、山登りもゆっくりと楽しんでいただきたい。また、さらに学 究の道を貫かれ、より高い嶺を我々に見せてくださることを願ってやまない。