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団体競技は日本が連覇
個人競技 有段者の部
が優勝を飾る
団体競技・優勝=日本。決勝での初矢個人競技 称号者の部
長谷川雅亮
髙橋 克徳
第3回世界弓道大会(主催=国際 弓道連盟)が4月 日〜 日の3日 間、全日本弓道連盟中央道場と明治 神宮武道場至誠館弓道場において、 盛大に開催された。 大会では、国際弓道連盟加盟団体 による団体競技( カ国・地域が参 加)と、個人競技(称号者の部、有 段 者 の 部 )( カ 国・ 地 域・ 団 体 よ り 名が参加)が行われた。 団体競技では、日本が台湾を ― 4で破り、第2回大会に続いて連覇 を達成した。個人競技・称号者の部 では、日本の髙橋克徳(錬士六段、 青森)が優勝。個人競技・有段者の 部では、日本の長谷川雅亮(四段、 東京)が優勝。この他に、称号者の 部、有段者の部とも日本勢がそれぞ れ入賞を果たし、日本は団体競技で 優勝、個人競技2部門で3位までを 独占。弓道発祥の国としての堂々た る成績を残した。 3日間に亘って高円宮久子妃殿下がご臨席された 中野秀也範士八段による矢渡 海外から多くの選手が参加した
■団体競技
(
カ国・地域)
3人順立で1チーム 2射の予選を 行い、的中数の上位8チームが決勝 トーナメントに進出した(同中の場 合、競射は1チーム3射で総的中数 の多いチームを上位とした) 。 決勝トーナメントは、1チーム 12 射により競われ、同中の場合は順位 が決するまで一本競射が行われた。 ◇予選( 日午前より) 20カ国・地域が参加した。連覇が かかる日本チームは、雨風が吹きつ ける悪天候の中、1回目で森川繁孝 と友安正人が皆中。橋本隆志も2中 とし、計 10中。プレッシャーをはね 退け、好調な出 で 出 だ しとなった。続く 2 回 目 で も 計 9 中 と し、 合 計 で 1 中。予選1位で勝ち上がった。近年 実力をつけてきた台湾が 1中で2位 通過、イタリアが 1中、リトアニア とイギリスが 12中、フィンランドが 11中と続いた。ルーマニア、フラン ス、アメリカが 10中であったため、 同中競射が行われ、フランスとルー マニアが接戦を制し、勝ち進んだ。 ◇ 決 勝 ト ー ナ メ ン ト( 日 午 後 よ り ) ▼1回戦 日本はルーマニアと対戦。開始直 後に大 おお 前 まえ の森川が失中するが、その 後は安定した射をみせて 10中。ルー マニアも9中と健闘するものの、 10 ―9の僅差で日本が準決勝に進出し た。 台湾はフランスと対戦。始めにチ ェンサ・チン、チィシャン・チェン と続けて失中するものの、その後は 調子を取り戻し、9―3でフランス を破った。 イタリアはフィンランドとの対戦 を5―5とし、一本競射を行った。 4回におよぶ競射をイタリアが7― 5で制し、準決勝へと進んだ。 そのほか、リトアニアがイギリス を6―4で降 くだ し、駒を進めた。 ▼準決勝 日 本 ―2 リトアニア 日本はリトアニアと対戦。日本チ ームは1本目から森川が中 あ てて、橋 本、 友安もそれに続く。 リトアニアが 2本目を全員外すなど調子が崩れる なか、日本は3名全員が皆中を成し 遂げ、順当に決勝へと勝ち進んだ。ニュース 台 湾 5―3 イタリア 一方、台湾は同中競射の接戦を制 したイタリアと対戦。台湾メンバー は調子を崩し、3人とも4射のうち 2 射 〜 3 射 を 外 し て 計 5 中。 し か し、イタリアが合計で3中とさらに 振わず、台湾が決勝に進出した。 ▼3位決定戦 イタリア 5―3 リトアニア 始めにイタリアの大前が失中。リ トアニアの中 なか は的中させる。1本目 を終えて0―1。2本目、イタリア は2中、リトアニアは1中となり、 この時点で2―2。イタリアは試合 を五分に戻した。後半、イタリアは 3中を的中させて、計5中。対する リ ト ア ニ ア は 1 中 に 止 とど ま り、 計 3 中。 イ タ リ ア は リ ト ア ニ ア に 逆 転 し、3位に入賞した。 ▼決勝 日 本 ―4 台湾 注目が集まる中、日本は3名とも 初矢を詰める。対して台湾は、大前 のチン、中のチェンと振わず、外し て1中となる。二の矢も日本は全て 的中し、計6中で折り返す。一方、 で今大会に臨みました」と日本チー ムの本多政和監督(範士八段、愛知 県)は語る。選手間の絆と監督との 信頼関係がうかがえる。続けて「大 会では選手の皆さんには、強化練習 通りの射をしていただきました。監 督として一番の喜びです」と語り、 満面の笑みを見せた。 「ルーマニアとの1戦目が一番苦し かったです」 と森川繁孝選手 (五段、 神 奈 川 ) は 大 会 を 振 り 返 る。 「 自 分 が暴発みたいに失中してしまって、 そこから崩れてしまいました。しか し、橋本選手、友安選手と続けて中 て て く れ ま し た 」。 一 方、 橋 本 隆 志 選手(五段、鹿児島)からは「昨日 の予選では「ガチガチになって全然 ダメでしたが、今日はリラックスし て何も考えずに臨むことができまし た 」。 友 安 正 人 選 手( 教 士 六 段、 石 川)からは「チーム一丸となって、 監督の献身的なサポートの下、自分 に集中できたことが良かったです」 と己自身とうまく向き合い、順調に 行なえた旨の所感が両名から語られ た。最後に補欠であった和田尚樹選 手(教士六段、広島)からは「次は 自分も出られるように、実力をつけ 団体競技・準優勝=台湾 団体競技・3位=イタリア 台湾はまさかの全員失中となり、計 1 中。 台 湾 は 優 勝 が 大 き く 遠 の い た。後半、日本は大前の森川、落 おち の 友 安 が 1 射 ず つ 外 す も の の、 計 10 中。安定した射を行った日本が連覇 を達成した。 ◇入賞団体インタビュー ◎優勝=日本チーム 連覇を達成した日本。選手たちか ら 出 た 初 め の 言 葉 は、 異 口 同 音 に 「ホッとしました」であった。 「日本 が勝って当たり前という雰囲気でし たが、必ず勝てるとは限らないのが 弓道です。実際に第1回大会で日本 は、 予 選 敗 退 と な っ て し ま い ま し た。今回も選手たちは相当な重圧の 中での射技であったと思います」と 弓道連盟役員は選手たちの心境を述 懐する。選手たちの開口一番の言葉 は心底から出た本音であろう。 昨 年 の 12月 に 選 手 を 選 考・ 決 定 し、全国各地から様々な職種の選手 4名が集い、本番となる試合をイメ ージして計4回の合宿を行った日本 代 表。 「 選 手 が 一 丸 と な っ た チ ー ム ワークの勝利だと思います。 私は 『選 手がやってくれる』との確信のもと
て頑張ろうと思います」との感想が 述べられた。 しかし、自分に集中できたといえ ども台湾にいたっては予選で2位と なる 1中での通過。1回戦のフラン ス戦も9中であった。日本に肉薄す る 的 中 数 で あ っ た 強 豪 台 湾。 そ し て「勝てるとは限らないのが弓道で す」との件 くだん の話を加味すると、選手 たちはどうしても決勝では台湾を意 識してしまったのではないか…。 「目の前の対戦相手でなくて、一人 ひとりが自分の試合をすれば、結果 は自ずとついてくるものです。です ので選手たちは、相手チームのこと は考えず、自分に集中して引いたと 思います」と本多監督はこの疑問を ピシャリ。心の部分でも世界に誇れ る射技を選手たちは行っていた。 「支えてくれた関係者の皆様に感謝 いたします」と選手たちは最後に語 り、本多監督からは「選手たちは一 番は一番の役割、二番は二番の役割 をそれぞれに果たしてくれました。 監督としては何も言うことはありま せん」と選手たちの労を犒 ねぎら った。 2位=台湾チーム シェンファ・タン選手 ――今の気持ちをお聞かせください 「日本チームと競うことができたこ とを光栄に思います。また、全ての 先生たちやイベントのサポーターた ちに感謝しています」 ――弓道の魅力はなんですか 「深遠で奥深く、みなが心の中に感 情を秘めているところです。また、 ( 弓 を 射 る 際 の ) フ ォ ー ム が 美 し い ところも魅力です」 ――今後について 「台湾の中で弓道を奨励する活動を していきたいです。また、東南アジ アでの弓道の発展にも貢献していき たいです」 3位=イタリアチーム アントニオ・レンゾ選手 ――今のお気持ちをお聞せください 「フィンランドとの試合中、とても 長いタイブレーク(一本競射)だっ たので、今はとても疲れました」 ――弓道の魅力はなんですか 「勉強することが多く、難しい競技 です。どこまでやっても満足するこ とがなく、終わりがない部分です」 台湾選手と健闘を讃え合う日本チーム 左から森川選手、和田選手、本多監督、高円宮妃殿下、 中野国際弓道連盟会長、友安選手、橋本選手
■個人競技
予選は各自4射を1回行い、3中 以上の的中者が決勝に進出した。決 勝は射詰競射で順位を決定し、3本 目以降は星的を使用。的中を脱した 同位者は遠近競射で決せられた。 ◇称号者の部 ( 日午前より。 名、 9カ国・地域) 出場者 2 名(欠席者含)のうち約 2%にあたる 6名(このうち 62名が 日本。他にフランス2名、アイスラ ンド1名)が予選を通過。本誌にて 「 死 ぬ ま で 弓 道 」 を 鋭 意 連 載 中 で あ る小牧佳世氏も勝ち進んだ。 射詰競射1本目を終えて 名(海 外 勢 3 名 は こ の 時 点 で 姿 を 消 し た) 、2本目を終えて 20名になった。 小牧氏はこの時点で残念ながら敗退 となった。3本目より星的が使用さ れ、 前 回 優 勝 の 藤 野 小 百 合 が 失 中 し、通過者は全て男性の 11名に絞ら れた。4本目を終えて7名、5本目 を終えて5名に絞られた。5名の中 には団体競技・日本代表の補欠であ る和田尚樹も名を連ねた。ニュース 観 客 が 固 かた 唾 ず を 呑 ん で 見 守 る 6 本 目。4名が外す中、髙橋克徳が一人 鮮やかに詰めて勝利を収めた。その 後、遠近競射で2位は本橋秀夫、3 位は矢野翼に決定した。 ◆入賞個人インタビュー ◎称号者の部・優勝=髙橋克徳選手 (錬士六段、青森) 「優勝するとは予想していなく、嬉 しいのもありますが、ビックリしま した。射詰競射では他の5名の選手 が外しましたので、私も外しても次 が あ る な と 思 っ て い ま し た( 笑 )。 中てなくちゃという使命感はなかっ たですね。勝因は分からないです。 今できることを一本一本ということ でやりました。普段は働いているた め練習量があまり確保できなく、数 を 引 く こ と が で き ま せ ん。 で す の で、一本一本分析しながら稽古をし ています。これからは高段位を目指 し、一本一本の向き合い方を見つめ 直そうかと思います」 ◯2位=本橋秀夫選手(教士七段、 千葉) 「自分でもとても驚いています。決 勝に残れればよいなと思っていたの で、 本当に予想外でした。 試合では、 なるべく、射の真ん中に中てること を心掛けていました。それが、上 う 手 ま く結果に繋 つな がったと思います。今後 の目標として、射形に弱い部分があ るため、持 じ 満 まん のできる会 かい を体得した いと思っております」 ▽3位=矢野翼選手(錬士五段、宮 崎) 「悔しい部分もありますが、素直に やりきったな、というのが率直な感 想です。 試合では、 普段の練習通り、 いつも通りということを心掛けまし た。今後は、国体を目指したいと思 います。まずは宮崎県代表に選ばれ るように、そして、大会で優勝でき るように練習を続けていきたいと思 います」 ◇有段者の部 ( 日午後より。 名、 カ国・地域・団体) 予選は 6 2名のうち、約 18%にあた る 11名が通過した。 決勝では、射詰競射1本目を終え て 6名。2本目を終えて 6名。星的 に代わった3本目を終えて 21名が通 過。ポーランドとロシアの選手2名 も勝ち残った。4本目を終えて海外 勢が姿を消し、選手は9名。5本目 終了時には4名に絞られた。 6本目、長谷川雅亮が唯一的中さ せ、 優勝を飾った。 遠近競射により、 2位大廣建二、3位青木豊の入賞が それぞれ決定した。 ◆入賞個人インタビュー ◎有段者の部・優勝=長谷川雅亮選 手(四段、東京) 「世界一という名誉なことになり、 大変感激しております。大会では、 予選そして競射が始まってからもそ んなに緊張せずに引けて、練習通り の射ができたと思います。他の日本 での大会とは違い、予選では前後が 海外の方でした。世界大会なんだと 実感しましたね。コミュニケーショ 称号者の部・優勝=髙橋克徳(錬士六段、青森) 有段者の部・優勝=長谷川雅亮(四段、東京)
ンも取れて楽しいなと思いました」 ◯2位=大廣建二選手 (二段、 福井) 「ここまでできるとは思っていなか ったので、すごく嬉しいです。試合 では、基本的には、いつも練習して いるところで弓を引いているのと同 じようなイメージで臨みました。今 後の目標として、今年の福井県で開 かれる国体出場に向けて、頑張って いきたいと思います」 ▽3位=青木豊選手(五段、埼玉) 「自分が一番びっくりしています。 実際、試合で矢を引いてみたら楽し かったので、結果より自分の射をし ようという気持ちが強く、そのよう に臨みました。緊張せずに、いつも 通りにやることを心掛けました」 【大会結果】 □団体競技 =①日本、②台湾、③イ タリア □個人競技 ▽称号者の部 =①髙橋克徳、②本橋 秀夫、③矢野翼 ▽有段者の部 =①長谷川雅亮、②大 廣建二、③青木豊 大会に先立って4月 2日の夕刻、 明治記念館にてレセプションパーテ ィーが開催された。同会には国際弓 道連盟名誉総裁である高円宮久子妃 殿下がご臨席されたほか、鈴木大地 スポーツ庁長官、笹川堯全日本空手 道連盟会長や日本武道館幹部など招 待 者 ・ 関 係 者 お よ そ 0名 が 参 加 し た 。 会では中野秀也国際弓道連盟会長 が開会の挨拶。 「日本古来の伝統文化である弓道も 平成 18年の国際弓道連盟設立をもっ て本格的な国際化を果たしてまいり ました。平成 22年には東京明治神宮 にて初の世界弓道大会を、平成 26年 にはフランス・パリで第2回世界弓 道大会を開催しました。弓道の国際 化により、ヨーロッパやアメリカ、 アジア、オセアニアといった地域を はじめ、南米、アフリカ大陸といっ たおよそ 0カ国で4500名の弓道 愛好家が活動しております。これは 日本の弓道・武道の精神が広く世界 から受け入れられている喜ばしいこ とです。皆様におかれては、世界各 国の弓道の仲間との交流を通じて、 見識を深め、国際親善の一助とする ことを期待いたします」 続いて、高円宮久子妃殿下がお言 葉を述べられた。 「国際弓道連盟は設立から 12年を迎 える中で、多くの関係者の熱意と努 力に支えられ、弓道の振興と普及に 大 き な 貢 献 を 果 た し て ま い り ま し た。近年、国際的な弓道に対する関 心もますます高まっております。こ ういったことは長年に亘 わた る弓道振興 の 成 果 の 表 れ で は な い か と 思 い ま す。この大会に参加される皆様が日 頃の研鑽の成果を十分に発揮され、 各国から参加されている選手の方々 との間に友好の輪が広がり、伝統あ る国際大会としての成果もますます 高まるよう祈念いたします。また、 皆 様 が 互 い に 交 流 を 深 め ら れ る こ とによって、新たな友好関係を見出 し、弓道のあるべき姿を探求して行 くことを期待しております。さらに この大会を契機として、弓道の国際 化への取組が将来に亘り、さらに大 きく進むことを願います」 参加者は互いの健闘を願い、弓道 談義に花を咲かせた。 多くの関係者が集まり、交流を深めた 中野秀也国際弓道連盟会長 高円宮久子妃殿下 ■レセプションパーティー(4月 日)
好
評
発
売
ニュース
原沢久喜が執念の優勝
決勝=原沢久喜(右)が王子谷剛志を内股で攻める平成
30年全日本柔道選手権大会
︵日本中央競馬会︶
平 成 年 全 日 本 柔 道 選 手 権 大 会( 主 催 = 公 益 財 団 法 人 講 道 館、 公 益 財 団 法 人 全 日 本 柔 道 連盟)は4月 日に日本武道館で開催された。 大 会 は 全 国 地 区 の 予 選 を 勝 ち 上 が っ た 名 に、 前 年 度 優 勝 者 と 世 界 選 手 権 優 勝 者 2 名 の3名を加えた計 名で争われた。 決勝は原 はら 沢 さわ 久 ひさ 喜 よし 四段 (東京 ・ 日本中央競馬会) と王 おう 子 じ 谷 たに 剛 たけ 志 し 五段 (推薦 ・ 旭化成) が対戦。 試 合 は ゴ ー ル デ ン ス コ ア( 以 降 G S ) に 突 入 す る と、 原 沢 は﹁ 執 念 で 戦 っ た ﹂ と 試 合 終 了 後に語ったように、不屈の精神で攻め続け、反則負で接戦を制した。 ま た、 本 大 会 は 今 年 9 月 に ア ゼ ル バ イ ジ ャ ン・ バ ク ー で 行 わ れ る 世 界 選 手 権 大 会 の ㎏ 超級日本代表選手の最終選考も兼ねて実施され、 優勝した原沢と、 本大会3位の小 お 川 がわ 雄 ゆう 勢 せい (明 治大)が代表に初選出された。
ニュース 試合は、国際柔道連盟試合審判規 定(2018―2020)および全 日本柔道選手権大会申合せ事項で行 われ、試合時間は4分。時間内に勝 負がつかない場合はGSによる時間 無制限の延長戦で勝敗を決した。 ◇Aブロック 3連覇を視野に入れる王 おう 子 じ 谷 たに 剛 たけ 志 し ( 旭 化 成 ) は 2 回 戦 か ら 登 場。 制 せい 野 の 龍 りゅ 太 うた 郎 ろう (宮城県警)に大外刈で一本 勝。3回戦では高 たか 田 だ 大 だい 樹 き (星槎道都 大)に隅落で有効を奪い、すかさず 横四方固で一本勝を収めて危なげな く準々決勝進出を決めた。 昨年の講道館杯で 100㎏級を制した 飯 いい 田 だ 健 けん 太 た 郎 ろう (国士舘大)は、2回戦 で渡 わた 邉 なべ 勇 はや 人 と (了德寺学園職員)に内 股で一本勝し、3回戦で一昨年準優 勝の上 かみ 川 かわ 大 だい 樹 き (京葉ガス)と対戦。 GS開始 22秒、飯田が繰り出した小 外刈が技有となる。飯田が準々決勝 に進んだ。 ◇Bブロック 昨年のグランドスラム東京、4月 の全日本体重別選手権を制して勢い に乗る小 お 川 がわ 雄 ゆう 勢 せい (明治大)は、初戦 ( 2 回 戦 ) で 寺 てら 尾 お 拓 たく 真 ま ( 香 川 県 警 ) に払巻込で一本を奪って勝利。3回 戦では、ブダペスト世界選手権 ㎏ 級覇者の橋 はし 本 もと 壮 そう 市 いち (パーク 2)を降 くだ した垣 かき 田 たき 恭 ょう 平 へい (旭化成)と対決。垣 田 に 指 導 3 が 入 り、 小 川 が 順 調 に 準々決勝へと進んだ。 山 やま 口 ぐち 貴 たか 也 や (日本大)は2回戦で村 むら 尾 お 三 さん 四 し 郎 ろう ( 桐 蔭 学 園 高 )、 3 回 戦 で 太 おお 田 た 彪 ひょ 雅 うが (東海大)にそれぞれ一本 勝し、初のベスト8進出を果たす。 ◇Cブロック 3年ぶりの優勝を目指す原 はら 沢 さわ 久 ひさ 喜 よし ( 日 本 中 央 競 馬 会 ) は、 初 戦 と な る 2回戦で田 た 中 なか 大 ひろ 貴 たか (新日鐵住金)と 対戦。田中に指導3が与えられ僅差 で勝利する。3回戦、熊 くま 代 しろ 佑 ゆう 輔 すけ (A LSOK)との試合ではGS開始1 分 2秒、原沢が隅落から袈裟固で抑 え込んで一本勝。原沢が再起に向け て準々決勝に勝ち進んだ。 昨年・一昨年3位、平成 2年には 準優勝と上位常連の七 しち 戸 のへ 龍 りゅう (九州電 力 ) は、 初 戦 ( 2 回 戦 ) で 佐 さ 藤 と う 和 か ず 幸 ゆ き ( 愛 知 県 警 ) に 腕 挫 十 字 固 を 極 めて一本勝。 3回戦では山 やま 下 した 魁 かい 輝 き (国 士舘大)に豪快な大外刈を決め、順 当に8強入り。 ◇Dブロック 本大会で 10回目の出場となる加 か 藤 とう 博 ひろ 剛 たか (千葉県警)は、初戦の2回戦 で木 き 本 もと 拓 たく 人 と (日本大)に巴投、3回 戦で石 いし 内 うち 裕 ゆう 貴 き (旭化成)に小外掛で 一本勝し、安定した戦いぶりで準々 決勝に勝ち上がる。 西 にし 山 やま 大 だい 希 き (新日鐵住金)は、3回 戦で影 かげ 浦 うら 心 こころ (日本中央競馬会)と組 み合う。GSの末、影浦に指導3が 入り、西山がベスト8進出。 また、このブロックではブダペス ト世界選手権 60㎏級覇者の髙 たか 藤 とう 直 なお 寿 ひさ ( パ ー ク 2) が 登 場。 初 戦 で 敗 退 し たものの小柄ながら 100㎏の石内裕貴 に果敢に立ち向かう髙藤に、会場か らは大きな拍手が送られた。
1回戦〜3回戦
3回戦=王子谷剛志(右)が高田大樹に隅落で有効 3回戦=原沢久喜(左)が熊代祐輔に 袈裟固を極める 2 回戦=髙藤直寿(左)対石内裕貴王子谷剛志 ○袈裟固 飯田健太郎 王子谷が序盤から飯田の奥襟をが っちり離さず、前に詰めながら攻め ていくが、なかなか技まで繋 つな がらな い。両者に消極的として指導1が入 る。その後も組手争いが続き、互い に指導2を重ねる。試合開始3分 11 秒、王子谷が大外刈から切り替えて 釣込腰で有効を奪い、そのまま袈裟 固で飯田を抑え込む。飯田は為 な す術 すべ もなく、そのまま王子谷が一本勝を 収めて、準決勝に駒を進めた。 小川雄勢 ○内股 山口貴也 大学4年の小川と大学1年の山口 による大学生対決。試合開始 1分す ぎ、山口が大外刈を仕掛けて会場が どよめくが、小川は堪 こら えて決めさせ ない。体格で勝る小川は体を使って 積極的に前に出て、山口を攻め立て る。試合開始1分 秒、小川が山口 を場外際に追い込み、豪快に内股を 繰り出し、一本勝。今大会初優勝を 狙う小川は、準決勝で王子谷との対 決を決めた。 原沢久喜 ○反則負 七戸 龍 3年前の決勝で対戦した両者。原 沢には指導1、七戸には指導2が与 えられて一進一退の攻防が続く。G Sに入ってからも拮 きっ 抗 こう した試合が続 き、原沢は指導2を重ねる。後がな くなった両者は、互いに手数を増や していく。GS開始2分 1秒、組手 争いから腹 はら 這 ば いになった七戸に偽装 攻撃として指導3が与えられ、試合 終了。原沢が接戦を制して、準決勝 に勝ち上がった。 加藤博剛 ○送襟絞 西山大希 虎 こ 視 し 眈 たん 々 たん と2度目の優勝を狙う加 藤と、2回目の準々決勝となった西 山の対決。西山は序盤から足技を仕 掛けていくが、加藤は軽快に足を使 って西山の攻めを躱 かわ していく。試合 開始2分 8秒、体勢を低くした加藤 は、得意の巴投で有効を奪う。そこ から加藤は、うつ伏せになった西山 にすかさず覆い被さって送襟絞に移 り、西山はたまらず参った。加藤が 準決勝に勝ち進んだ。
準々決勝
準々決勝=王子谷剛志(右)が飯田健太郎を攻める 準々決勝=小川雄勢(左)が山口貴也に内股を決める 準々決勝=原沢久喜(右)対七戸龍 準々決勝=加藤博剛(下)が西山大希に巴投で有効を奪うニュース
準決勝
準決勝=王子谷剛志(右)が出足払を仕掛ける 準決勝=原沢久喜(上)が内股で勝負を決める 原沢久喜 ○内股 加藤博剛 3 年 ぶ り の 頂 点 に 向 け て 闘 志 を 燃 や す 原 沢 と、 6 年 ぶ り の 優 勝 を 目 指 す 加 藤 に よ る 準 決 勝。 原 沢 は 奥 襟 を 摑 つか ん で 有 利 な 形 で 試 合 を 進 め る が、 加 藤 が 巧 み に 躱 し て 一 本 に は 繋 が ら な い。 対 す る 加 藤 は、 思 い 通 り の 組 手 に 持 ち 込 む こ と が で き ず、 故 意 に 組 ま な い と し て 指 導 1 が 与 え ら れ る。 G S 突 入 後 も 加 藤 は 攻 め あ ぐ ね、 消 極 的 と し て 指 導 2 を 重 ね る。 原 沢 は 内 股、 大 内 刈 で 加 藤 に さ ら に 圧 力 を か け て い く。 G S 開 始 3 分 秒、 加 藤 が 釣 手 を 原 沢 の 腰 に 回 し た 瞬 間 に 原 沢 が 内 股 を 仕 掛 け、これが技有。原沢が優勝に向けて、決勝に駒を進めた。 王子谷剛志 出足払 小川雄勢 本 大 会 3 週 間 前 に 行 わ れ た 全 日 本 体 重 別 選 手 権 の 2 回 戦 で も 顔 を 合 わ せ た 両 者。 そ の 時 は 王 子 谷 に 指 導 3 が 与 え ら れ、 僅 差 で 小 川 に 軍 配 が 上 が っ て い る。 実 力 者 同 士 の 対 決 は 王 子 谷 が 右 組、 小 川 が 左 組 の ケ ン カ 四 つ。 試 合 開 始 秒、 王 子 谷 が 小 川 の 一 瞬 の 隙 を つ い て 出 足 払 で 技 有 を 奪 う。 早 々 に 有 利 な 状 況 と な っ た 王 子 谷 は、 指 導 1 を 取 ら れ な が ら も 小 川 に 技 を 決 め さ せ な い。 残 り 時 間 が 少 な く な る と 小 川 も 果 敢 に 内 股、 払 腰 で 攻 め て い く が、 決 め 手 に 欠 け て 試 合 終 了。 リ ベ ン ジ を 果たした王子谷は、3連覇に王手をかけた。決
勝
決勝=原沢(右)が大外刈で攻める 決勝=原沢(左)は体力の限りに攻め続けた 原沢久喜 ○反則負 王子谷剛志 2 月 に 行 わ れ た グ ラ ン ド ス ラ ム・ デ ュ ッ セ ル ド ル フ の 決 勝 で 互 い に 指 導 3 を 与 え ら れ、 と も に 準 優 勝 と な っ た 両 雄。 決 戦 に 向 け て 闘 志 を 燃やす2人の登場に会場は拍手に包まれた。 王 子 谷 が 序 盤 か ら 足 を 使 っ て 積 極 的 に 攻 め て い く。 3 連 覇 へ の 気 迫 が 感 じ ら れ る。 対 す る 原 沢 も、 簡 単 に は 主 導 権 を 握 ら せ ま い と 得 意 の 内 股 で 応 戦。 双 方 に 指 導 1 が 入 り、 一 進 一 退 の 攻 防 が 続 く。 G S に 入 っ て も な お 緊 迫 し た 展 開 が 続 き、 互 い に 指 導 2 を 重 ね る。 両 者 の 顔 に 汗 が 滴 る 中、 消 耗 し き っ た 原 沢 が 気 合 を 入 れ 直 し て 足 を 掛 け に い く。 そ れ に 対 し て 王 子 谷 は 足 を 抜 い て 躱 す の が 精 一 杯。 王 子 谷 に 故 意 に 組 ま な い と し て 指 導 3 が 宣 告 さ れ て 試 合 が 終 了 し た。 9 分 16秒 の 熱 戦 を 耐えて3年ぶりの優勝を果たした原沢は、涙を堪えきれなかった。ニュース 閉会式を終え、なおも汗だくの原沢 選手が試合を振り返った。 「初戦から接戦ばかりで、一戦一戦疲 労と戦いながら勝ち進んできました。 今は優勝できてほっとしています。 (決 勝戦は)戦術を考える体力も残ってな くて、がっぷり組むことしかできなか ったです。決勝戦の記憶はあまりない のですが、とにかく勝ちたいという一 心でやりました。執念で戦ったのかな と思います」 オ ー バ ー ト レ ー ニ ン グ 症 候 群 を 患 い、昨年の世界無差別級選手権やグラ ンドスラム東京の欠場を余儀なくされ た原沢選手。今大会でも体力への不安 があったという。 「昨年、オーバートレーニング症候群 と診断され、復帰したばかりでスタミ ナには自信がありませんでした。立っ ているだけで辛 つら かったのですが、途中 か ら ゾ ー ン に 入 っ た よ う な 感 覚 に な り、辛さを乗り越え、また一段、階段 を登ることができたと思います」 原沢選手は成績不振が続く中、退路 を断つために、4月をもって所属の日 本 中 央 競 馬 会 を 退 社 す る こ と を 決 め た。最後に、今後の決意を語った。 「 会 社 の 方 々 に も 応 援 に 来 て い た だ き、自分は幸せ者だなと涙が出てしま いました。会社を辞めることを決めた のは自分自身です。それを応援してく れる人たちへの一番の恩返しは東京オ リンピックで金メダルを取ることだと 思います。5月からの所属先はまだ決 まっていませんが、自分の道を見つけ ながら、あと2年柔道に賭けていきた いです。人生、何事も上 う 手 ま くいくこと ばかりじゃないと思いますが、そうい う経験が自分をさらに強くさせてくれ るのかなと思います。今日は喜びます が、また明日からは次に向けて頑張っ ていきます」 ○ 準 優 勝 = 王 子 谷 剛 志 選 手( 旭 化 成 ) 「( 決 勝 戦 は ) 気 持ちで戦い抜いた んですけど、最後 まで耐えきれなか ったのは自分の弱さだと思います。 一試合場でのびのびとできるのは全 日本選手権しかないですし、だから こそ魅力がある大会だと思います。 全日本体重別選手権で負けた現実を 受け止めて、この3週間は気持ちを 切り替えて取り組もうとやってきま し た。 ( 2 0 2 0 年 東 京 オ リ ン ピ ッ クまで)あと2年なので、耐えて、 最後に笑って終わることができたら いいなと思います」 ▽ 3位=加藤博剛選手(千葉県警) 「この歳になると 一年一年が勝負で す。最後は自分ら しさが足りなかっ たと思います。この大会は楽しく試 合ができるので、重荷を感じること なく試合ができています。できるこ と な ら あ と 5 回 は 出 場 し た い で す ね。そして、このように上位に入っ て終わりたいです」 ▽3位=小川雄勢選手(明治大) 「この大会で優勝 することを目標と していたので、3 位という結果に満 足していません。去年の自分よりは 進歩していると思いますが、それで も優勝に届かなかったのは、自分の 力が足りなかったのだと思います」 ▽ 5 位 = 西 山 大 希 選 手( 新 日 鐡 住 金 ) 「今回優勝して、 オリンピックや世 界選手権でも通用 するところを見せ たかったのですが、加藤さんに負け てしまい、悔しいです」 ▽ブダペスト世界選手権 ㎏級 金 メ ダ ル = 髙 藤 直 寿 選 手 ( パ ー ク ) 「会場中が応援し てくれたので、心 地良く試合ができ ました。投げそう な時には会場が湧いてくれたので、 が ん が ん い こ う と 強 気 に な れ ま し た。ぜひまた挑戦して、次は勝ちた いですね」
苦悩の末に摑んだ、復活の優勝
◎優勝=原
はら沢
さわ久
ひさ喜
よし四段
(日本中央競馬会)投の形=取・小野卓志六段 受・窪田友樹五段 五の形=取・宗義明八段 受・眞喜志慶治七段 極の形=取・鮫島元成八段 受・南保徳双六段 優勝 和 五段 (北信越・東京学高) 11 五段 (北海道・北海道警察) 3 西山 大希 四段 (東 京・日住金) 2 三段 (関 東・千葉県警察) 初 和 三段 (中 国・大学) 初 三段 (東 京・日本中会) 2 大 太 四段 (近 畿・日本エース サ ポート) 2 石内 裕 三段 (九 州・旭成) 初 髙藤 五段 (推 薦・パーク 2) 初 三段 (東 京・日本大学) 初 加藤 五段 (関 東・千葉県警察) 10 佑 三段 (九 州・旭成) 初 石川 三段 (関 東・筑波大学) 初 代 佑 五段 (東 京・ ) 3 田中 大 四段 (近 畿・日住金) 4 子 太 四段 (東 北・福県警察) 初 原 久 四段 (東 京・日本中会) 山 輝 三段 (東 京・国大学) 初 坂 有希 五段 (四 国・愛県警察) 初 中野 太 三段 (近 畿・高) 初 佐藤 和幸 五段 (東 海・愛知県警察) 3 龍 五段 (九 州・九州) 村三四 三段 (関 東・学園高) 初 近藤 四段 (北信越・北学) 初 山 三段 (九 州・日本大学) 初 川 三段 (近 畿・大学) 初 村上 四段 (東 海・愛知県警察) 2 太田 三段 (東 京・東海大学) 初 太 五段 (近 畿・県警察) 7 田 五段 (九 州・旭成) 5 本 市 四段 (推 薦・パーク 2) 初 寺 真 三段 (四 国・香川県警察) 初 小川 三段 (東 京・大学) 3 三段 (関 東・了德寺学園職) 初 山 樹 四段 (中 国・山県警察) 初 田太 三段 (東 京・国大学) 初 上林山裕 三段 (九 州・福県警察) 初 上川 大樹 五段 (東 京・京葉ス) 泉太 四段 (関 東・県警察) 初 高田 大樹 三段 (北海道・道大学) 初 西 三段 (近 畿・大阪府警察) 初 野龍太 四段 (東 北・宮城県警察) 3 子谷志 五段 (推 薦・旭成)
原沢 久喜
○横四方固 ◯内股 ◯内股 ◯内股 ◯内股 ◯大外刈 ◯袈裟固 ◯袈裟固 ◯払巻込 ◯隅返 ◯反則負 ◯大腰 合技 小外刈 ○大外刈 大内刈 合技 出足払 小外掛 浮落 隅落 ◯反則負 ◯内股 ◯反則負 ◯反則負 ◯反則負 ◯袖釣込腰 ◯巴投 ◯上四方固 ◯袖釣込腰 ◯反則負 ◯反則負 ◯反則負 ◯横四方固 ◯足車 ◯反則負 ◯反則負 ◯大内返 ◯払腰 ◯腕挫十字固 ◯送襟絞 ◯送襟絞 地 場の
道
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大学
の の 道 道 道 道館 道の 道 道 道 道 大会 学 道 学 道 道 道 道 大会 大 の 道 大 道 大 道 道 道 道 道 道 の の 道 道 道「原点に帰る」には、
「原点を知る」必要がある。
日本武道館発行の単行本
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道
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著 大学 育 教授 ( 四六判・上製・412 頁 )
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著 漫画家・別府大学教授 ( B5判・ 製・236 頁 )武道
―文化と伝統を問うー 著 大学教授 ( 四六判・上製・370 頁 )に
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編
日本の武道
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田
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菅野 純
著 早稲田大学教授・教育カウンセラー ( 四六判・上製・410 頁 )ニュース
第 33 回皇后盃全日本女子柔道選手権大会
第 回皇后盃全日本女子柔道選手 権大会(主催=講道館、全日本柔道 連盟)は 月 日、横浜文化体育館 において開催された。推薦選手 名 と全国各地の予選を勝ち抜いた代表 名の計 名が、体重無差別の女子 柔道日本一を目指し、白熱した試合 を展開した。 試合は国際柔道連盟試合審判規定 ( 2 0 1 8 ― 2 0 2 0) お よ び 全 日 本選手権大会申合せ事項で行われ、 試合時間は4分間、スコアに差がな い場合はゴールデンスコア(以下G S)による時間無制限の延長戦を行 い、勝敗を決した。 決勝戦は、前回女王の朝 あさ 比 ひ 奈 な 沙 さ 羅 ら とのライバル対決を制して勝ち上が った素 そ 根 ねあ 輝 きら (推薦・南筑高校3年) と、2回目の出場で初の決勝進出を 果たした冨 と み 田 た 若 わか 春 ば (東京・コマツ) との対戦となった。 素根は練習で培った持ち前のスタ ミナでGSを戦い抜き、初出場にし て優勝という史上初の快挙を成し遂 げた。 歳で本大会を制した阿 あ ん の 武教 のり 子 こ 氏 以来、史上2人目の高校生女王とな った。
素根 輝
高校生女王誕生までの軌跡
2 0 0 01 決勝=素根輝(左)が大内刈で冨田若春を攻めるニュース ■1回戦から3回戦まで ▽Aブロック 28回 大 会 女 王 の 緒 お 方 がた 亜 あ 香 か 里 り ( 関 東・了德寺学園職)が初戦となる2 回戦で姿を消す。このブロックを勝 ち上がったのは今年の全日本選抜体 重別選手権大会 8㎏級を制した髙 たか 山 やま 莉 り 加 か (東京・三井住友海上)とイン タ ー ハ イ 優 勝 経 験 の あ る 冨 とみ 田 た 若 わか 春 ば (東京・コマツ) 。髙山は指導3で緒 方に競り勝った秋 あき 場 ば 麻 ま 優 や (中国・環 太平洋大)に延長の末、指導3で勝 利。冨田は市 いち 川 かわ 香 か 代 よ 子 こ (東北・宮城 県警)を大内刈で仕留め8強へ。 ▽Bブロック 今大会で 1回目の出場となった田 た 知 ち 本 もと 愛 めぐみ (推薦・ALSOK)は2回 戦から登場。試合中に負傷した左膝 の影響で3回戦を棄権。これにより 初出場の井 いの 上 うえ 舞 まい 子 こ (関東・淑徳大) が不戦勝で8強入り。西 にし 田 だ 香 か 穂 ほ (東 京・JR東日本)は、2回戦の冨 とみ 田 た 彩 あや 加 か (近畿・龍谷大)を小外掛から の崩上四方固、 3回戦の後 ご 藤 とう 美 み 和 わ (東 京・日光警備)を隅落からの崩上四 方固とスムーズな寝技への移行で合 技一本を連取し、初出場で準々決勝 へ駒を進めた。 ▽Cブロック 昨年女王・優勝候補の朝 あさ 比 ひ 奈 な 沙 さ 羅 ら ( 推 薦・ パ ー ク 2) が 登 場。 2 回 戦 のヌンイラ華 か 蓮 れん (関東・了德寺学園 職)を送襟絞で仕留め、3回戦の山 やま 本 もと 沙 さ 羅 ら (北信越・福井県スポーツ協 会)を指導3で退け、順当にベスト 8進出。1月の国際大会で優勝し、 勢いのある泉 いず 真 みま 生 お (関東・山梨学院 大)は小 こば 林 やし 幸 ゆき 奈 な (近畿・龍谷大)を GSの末、浮落による技有、続く小 お 野 の 華 か 菜 な 恵 え (東京・早稲田大)を合技 一本で破り、4度目の挑戦で自身初 の準々決勝進出を決める。 ▽Dブロック 超 高 校 級 と の 呼 び 声 が 高 い 素 そ 根 ね 輝 あきら (推薦・南筑高)が前評判通りの 実力を見せつけ、2回戦の小 お 山 さ 内 ない 茉 ま 緒 お (四国・創価大)に内股からの横 四方固で、 3回戦の大 おお 住 すみ 有 ゆ 加 か (東京 ・ JR東日本)に上四方固でそれぞれ 一本勝し、4回戦に進出した。西 さい 願 がん 寺 じ 里 り 保 ほ (東京・コマツ)は長身を活 かした組手で試合を優位に進め、小 お 椋 むら 香 か 澄 すみ (北海道・旭川大)を崩上四 方固、井 いの 上 うえ あかり(中国・環太平洋 大)を指導3で破り、ベスト8に名 乗りを上げた。 10 11 12 1 1 1 16 武 武 武 武 武 1 18 1 20 21 22 2 2 2 26 2 28 2 0 1 2 2回戦=緒方(手前)は攻めるもポイントには届かず 2回戦=田知本(左)は左膝を負傷したが攻め続ける ※太字は今大会出場選手
■準々決勝① 冨田若春 ○背負投 髙山莉加 昨年3位の髙山と、ここまで全試 合で一本勝の冨田の対戦。お互いに 右組の相四つ。髙山は、体重差 2㎏ をものともせず、組み際の技や寝技 で試合のペースを握るもポイントに はつながらずGSへ。GSに入ると 体格で勝る冨田が徐々に流れを引き 寄せる。GS2分 秒、冨田が一瞬 の隙を逃さず、体全体を使った巻き 込むような背負投で一本勝し、自身 初の準決勝進出を果たした。 ■準々決勝② 井上舞子 ◯横四方固 西田香穂 全日本学生体重別選手権大会で上 位進出経験のある初出場同士の顔合 わせ。井上が左組、西田が右組のケ ンカ四つ。西田は引手を持つと得意 の内股、払腰で井上を攻め、序盤か ら試合を有利に進める。しかし、試 合終盤に井上が反撃に転じる。両襟 を持ち、強引に仕掛けた内股で有効 を奪う。そのまま素早く横四方固に 抑え込み、一本勝し、準決勝に駒を 進めた。 ■準々決勝③ 朝比奈沙羅 隅落 泉 真生 連覇を狙う朝比奈と初の8強入り し た 泉 が 対 戦。 両 者 右 組 み の 相 四 つ。泉を体重で約 0㎏上回る朝比奈 は、開始 1秒に支釣込足で泉のバラ ンスを崩したところに体を浴びせる ように隅落で技有を奪う。ポイント をリードされた泉は朝比奈の奥襟を 摑 つか み、足技からの連絡技で巻き返し を図るも、前回女王の牙城を崩せず 試合終了。朝比奈が連覇に向けて準 決勝進出を決めた。 ■準々決勝④ 素根輝 ◯崩袈裟固 西願寺里保 高校生の素根と、 0㎏級でありな がら激しい組手争いを制してここま で勝ち進んできた西願寺の対戦。西 願寺が試合開始からプレッシャーを かけ、前に出る展開。なかなか自分 の形を作れない素根だったが、2分 6秒に小外掛で有効を奪取。その後 も担ぎ技を中心に攻め、西願寺が崩 れたところをすかさず崩袈裟固で抑 え込み一本勝。初出場の素根が準決 勝に進んだ。 準々決勝①=冨田(手前)が豪快な背負投で一本勝 準々決勝②=井上(左)が内股で有効を奪う 準々決勝④=がっちり抑え込む素根(上) 準々決勝③=朝比奈(右)が開始早々に技有を奪う
ニュース ■準決勝① 冨田若春 ◯反則負 井上舞子 冨 田 が 右 組、 井 上 が 左 組 の ケ ン カ 四 つ。 井 上 が 上 か ら 冨 田 の 釣 手 を 潰 つぶ し に か か る が、 冨 田 は 下 か ら 突 き 上 げ て 相 手 の 釣 手 を 自 由 に さ せ な い。 互 い に 引 手 が 取 れ ず、 故 意 に 組 ま な い と し て 指 導 2 ま で 累 積 し た と こ ろ で 本 戦 4 分 が 終 了。 延 長 戦 に 入 る と 両 者 積 極 的 に 得 意 技 を 仕 掛 け る が 決 め 手 に 欠 け、 ス コ ア は 動 か な い。 延 長 9 分 過 ぎ に 冨 田 が 連 続 で 技 を 仕 掛 け、 一 気 に 勝 負 に 出 る。 延 長 9 分 秒、 井 上 に 指 導 3 が 与 え ら れ、 1分 を 超 え る 熱 戦 は冨田に軍配が上がった。冨田は出場2回目での決勝進出を果たした。 ■準決勝② 素根 輝 ○反則負 朝比奈沙羅 2 週 間 前 の 選 抜 体 重 別 8㎏ 超 級 決 勝 と 同 じ 顔 合 せ。 そ の 時 は G S の 末、 素 根 が 朝 比 奈 か ら 初 勝 利 を 収 め て い る。 素 根 は、 選 抜 体 重 別 後 も 重 点 的 に 練 習 し た と い う 組 手 で 朝 比 奈 に 良 い と こ ろ を 持 た せ な い。 手 の 内 を 知 り 尽 く し た 両 者 は 中 盤 ま で 技 が 出 ず、 互 い に 指 導 2 を 積 み 重 ね る。 先 に 動 い た の は 朝 比 奈。 払 巻 込 で 有 効 を 奪 う。 し か し、 直 後 に 技 が 不 十 分 と 判 断 さ れ 有 効 を 取 り 消 さ れ る。 勝 負 の 行 方 は G S へ。 試 合 前、 体 力 に は 自 信 が あ る と 語 っ た 素 根 は、 休 ま ず 攻 め 続 け、 朝 比 奈 を 追 い 詰 め る。 そ し て G S 3 分 が 過 ぎ た と こ ろ で 受 け に 回 っ て い た 朝 比 奈 に 3 つ 目 の 指 導 が 与 え ら れ、 勝 負あり。素根が初出場で決勝への切符を手にした。 準決勝①=冨田(右)が内股で仕掛ける 準決勝②=素根(左)が組手争いで試合の主導権を握る