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による尿細管障害の研究を行い, この経路の重要性について, 腎炎モデルを中心に示した しかしながら, 蛋白尿による尿細管障害のみではすべてを説明できないと考えるようになった時に, 留学中に腎臓の血管内皮障害の研究をやっていたことがヒントになり, 腎臓の低酸素状態が final common path

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腎臓病の final common pathway:低酸素障害

東京大学大学院医学系研究科腎臓・内分泌内科

(〒 ((3-8655 東京都文京区本郷 7-3-((

Hypoxia as a final common pathway of kidney disease Masaomi Nangaku

Division of Nephrology and Endocrinology, The University of Tokyo

Key words : 低酸素

慢性腎臓病

エピジェネティック HIF

南学 正臣

(受付日:平成 24 年 (0 月 (6 日  採用日:平成 24 年 (0 月 22 日(

●総 説●

要   旨

 腎臓は酸素消費が多く,更に動静脈シャントのため 酸素の取り込み効率が悪いため,低酸素状態になりや すい臓器であり,様々の要因によって引き起こされる 尿細管間質の慢性低酸素が腎臓病の final common path- way として注目されている。これまで,様々な方法に より腎臓病の実験動物モデルで,腎臓の低酸素が証明 されてきた。更に,最近では BOLD-MRI により,ヒト の腎臓病において腎臓の低酸素が証明されている。生 体は低酸素に対する防御機構として,転写調節因子 hypoxia inducible factor(HIF(を備えている。現在我々 が日常臨床で行っている腎臓病治療法の多くは,腎臓 の低酸素改善効果を持っているが,HIF 活性化薬の臨 床応用が期待されている。低酸素はヒストン修飾を調 節して,長期的な遺伝子発現の変化を引き起こす可能 性があり,低酸素によるエピジェネティックな変化は 重要な検討課題となっている。

序   言

 酸素は,我々好気的呼吸を行う生物にとって必須の分 子であり,(770 年代にスウェーデンの Karl Wilhelm Scheele とイギリスの Joseph Priestley により独立して発 見された。好気的呼吸によるグルコースの分解は嫌気的 な解糖にくらべ 20 倍も効率よくエネルギーを得ることが でき,我々の臓器におけるエネルギー産生は酸素に依存

している。このため,我々は酸素供給が絶たれると速や かに死に至る。

 病態生理学的には,低酸素状態は,種々の虚血性疾患 および慢性病における根本的な原因であり,脳卒中,虚 血性心疾患,末梢血管疾患をはじめとする種々の病態で 重要な役割を果たしている。最近の研究の発展により,

腎臓病もその例外ではないことが明らかになっている(( 2(。 本稿では,腎臓の低酸素病態について述べさせて頂く。

このような機会を頂いたことを,東京女子医科大学の服 部元史先生に感謝申し上げる。紙面の関係で十分触れる ことができないところもあるが,最近「血管医学」「医学の あゆみ」「実験医学」などの雑誌にも低酸素の特集が組まれ ているので,興味をお持ちの方はそちらも参照されたい。

腎臓病の final common pathway

 腎臓病は,原因には様々なものがあっても,腎機能が ある程度低下すると,あとは一定の速度で不可逆的に進 行することが分かっており,final common pathway があ ると考えられている。

 最初に考えられた final common pathway は,糸球体 過剰濾過による糸球体硬化であった。Harvard の Barry Brenner を中心に提唱されたこの説は,種々の腎臓病進 行の共通機転として注目を集めた。

 しかしながら,病理学的研究が発展するにつれ,腎臓 病の予後とよく相関するのは,糸球体病変よりもむしろ 尿細管間質病変であることが分かってきて,final com- mon pathway の主座は尿細管間質にあると考えられるよ うになった。そこで注目されたのが,国際腎臓学会会頭 の Giuseppe Remuzzi を中心に検討された,蛋白尿自身 による尿細管障害である。筆者も,蛋白尿中の補体成分

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による尿細管障害の研究を行い,この経路の重要性につ いて,腎炎モデルを中心に示した。しかしながら,蛋白 尿による尿細管障害のみではすべてを説明できないと考 えるようになった時に,留学中に腎臓の血管内皮障害の 研究をやっていたことがヒントになり,腎臓の低酸素状 態が final common pathway として働いている可能性に 気付いた。

腎臓の酸素化

 腎臓は心拍出量の 25%を受ける血流豊富な臓器であ る。しかしながら,この血流は尿の生成によるためのも のであり,臓器の酸素供給という観点からすると,その 血流量に比較して非常に僅かな酸素しか受け取ることが できない。これは「動静脈酸素シャント;arterial-venous oxygen shunt」の存在による。

 腎臓の酸素供給は,糸球体の下流にある尿細管周囲毛 細血管によって行われている。しかし,尿細管周囲では 動脈が皮質から髄質に向かうように走行しており,動脈 と伴走する静脈にむけて酸素が毛細血管を介さずに直接 静脈へ流入する経路があり,この経路が「動静脈酸素シャ ント」と呼ばれる。この結果として,通常であれば毛細血 管に流入して組織を酸素化するべき酸素が毛細血管自体 に到達しないため,腎臓は酸素の取り込み効率が悪い臓 器となっている。通常の臓器は供給された酸素の約 45%

を取り込むことができるが,腎臓は (0〜(5%しか酸素を 取り込むことができない。

 更に,腎臓はエネルギー需要の高い臓器である。尿細 管は,糸球体から濾過される ( 日 (50ℓの原尿の 99%を 再吸収し,最終的に ( 日 (.5ℓの尿に濃縮するという仕事 をするため,莫大なエネルギーを使用し,酸素の消費量 が多い。酸は主に尿細管での Na 再吸収のために消費さ れる。尿細管細胞の−70mV の電位差と化学的勾配に逆 らって ( モルの Na イオンを再吸収するためには,7kJ の エネルギーが必要と推算されるが,これは,( モルの Na イオン(約 20g(を地上から 70km の高さまで持ち上げる のに必要なエネルギーに相当する。

 以上のような理由から,腎臓は低酸素に対し脆弱と なっている。

腎臓の低酸素の証明

 これまで,種々のモデル動物を用いて,慢性腎臓病の 腎臓での低酸素が示されてきた。具体的には,低酸素の 細胞に取り込まれる化合物である pimonidazole を投与し てこれに対するモノクローナル抗体による免疫染色で評

価する方法,クラーク型の針電極を利用して局所の酸素 分圧を直接測定する方法,blood oxygen level-dependent

(BOLD(-MRI により deoxyhemoglobin を可視化して臓 器の酸素分圧を評価する方法などが用いられてきてい る。我々は,低酸素に対する適応応答を司る転写調節因 子である hypoxia inducible factor(HIF(を利用して,こ れによって発現量が調節されるレポーターベクターを発 現しているトランスジェニック動物を作成し,これを利 用して慢性腎臓病モデル動物における低酸素の解析に成 功している3(

 最近,BOLD-MRI を利用してヒトの腎臓病患者におい ても,腎臓の低酸素が示された。糖尿病性腎症における 低酸素は,University of California, San Diego で行われ たヒトの糖尿病性腎症患者 20 名と健常人 7 名の BOLD- MRI による比較において認められた4(。更に,この結果 は追試で確認されている。2 型糖尿病患者 48 名と健常人 67 名の腎臓の酸素化を BOLD-MRI で調べた West China Hospital of Sichuan University の研究では,糖尿病腎の 酸素分圧の低下が認められた5(。腎臓の低酸素状態はア フリカ系アメリカ人の高血圧性腎臓病においても確認さ れている6(。本邦では,埼玉医大の井上らは,慢性腎臓 病の患者腎において,腎機能低下,線維化,低酸素化が 並行して進行することを明らかにした7(

腎臓の低酸素の機序

 腎臓を含めた各種臓器の酸素化は酸素の需要と供給の バランスによって決定されている。腎臓病における腎臓 の低酸素状態は,様々の要因によって引き起こされる。

 酸素供給については,糸球体輸出細動脈の下流にある 尿細管周囲毛細血管によって行われる。線維化した腎臓 では,毛細血管の数が減少することによる酸素供給の低 下に加え,線維化によって臓器内での酸素の拡散能が低 下することによっても低酸素状態が悪化する。

 線維化する前の腎臓でも,機能的な理由により低酸素 が起こっている。レニン・アンジオテンシン(RAS(系の 亢進は,糸球体細動脈を収縮させ,尿細管周囲毛細血管 の血流を低下させることにより,腎臓の低酸素を引き起 こす。

 酸化ストレスも酸素需要の決定に重要な役割を果たし ている。活性酸素は一酸化窒素 NO を peroxynitrite に変 換して,生物学的に活性のある NO を減少させる。NO は血管拡張性物質であり,NO の減少は局所の血流を低 下させる。更に,NO はミトコンドリアによる細胞呼吸 を調節する役割を果たしており,NO が減少すると細胞

(3)

呼吸が脱抑制を起こし,過呼吸の状態になってエネルギー 需要以上に酸素を大量に消費する。腎不全状態では尿毒 素が蓄積するが,尿毒素自体も尿細管での酸素消費量を 亢進させ,更に腎臓の低酸素を悪化させる。これも尿毒 素によって惹起される酸化ストレスによる影響である。

低酸素防御機構

 生体は低酸素に対する防御機構として,転写調節因子 hypoxia inducible factor(HIF(を備えている8(。HIF は

α

サブユニットと

β

サブユニットからなる,ヘテロダイ マーとして働く。αサブユニットには HIF(α,HIF2α,

HIF3αの 3 つのアイソフォームが存在する。HIF(αと HIF2αは構造上類似性が強いが,いずれのノックアウト マウスも胎児期あるいは生直後に死亡することから,生 体に必須で相補的ではない機能を司っていると思われ る。一方,HIF3αは活性化 domain を持たず,抑制性の HIF であると推定されている。

 HIF は常に細胞内で産生されながら速やかに分解され ており,細胞内の量は分解を止めることで調整されてい る。HIF の

α

サブユニットは,通常酸素分圧では prolyl hydroxylase によって水酸化を受けて速やかに分解され る。この分解は,von Hippel Lindau 蛋白が司っている。

一方,細胞が低酸素になると prolyl hydroxylase の活性 が低下し,HIF

α

サブユニットの分解が止まって細胞内 に蓄積し,常に発現している HIFβサブユニットと結合 してヘテロダイマーとなり,遺伝子の発現制御領域にあ る hypoxia response element(HRE(に結合し,様々な低 酸素に対する防御を司る遺伝子の発現を促す。代表的な 分子は赤血球産生を促すことにより酸素供給を助けるエ リスロポエチンであるが,その他にも血管新生を促進す る血管内皮増殖因子 VEGF などや,酸素が少ない状態で もエネルギー供給を持続するための嫌気的解糖を助ける 種々の分子が協調性をもって発現を亢進させる。

低酸素に対する治療

 RAS 系阻害薬は,輸出細動脈拡張に伴う尿細管周囲毛 細血管血流の改善などにより腎臓の酸素化が改善するこ とで腎保護作用を呈する9( (0(

 前述のように尿毒素は尿細管の酸素消費を亢進させる ため,尿毒素吸着薬 AST-(20 は酸素消費を改善して腎臓 の酸素化を向上させる(((。このため,尿毒素吸着薬も,

酸素消費の改善を通じた低酸素治療効果を及ぼしている 可能性がある。

 低酸素に対する防御機構を司る HIF を薬理学的に活性

化することが,腎臓の保護効果をもたらすことは,様々 な動物実験で示されている(2(−(5(。prolyl hydroxylase の 阻害薬は多くの製薬企業による開発競争が行われてお り,既に数社により腎性貧血の治療薬として治験が行わ れている最中である。prolyl hydroxylase の阻害薬は,

エリスロポエチンの産生刺激による貧血治療効果のみな らず,腎臓を含む様々な臓器の保護作用が期待できる。

我々も,東北大学の宮田敏男との共同研究で,特異的で 毒性の低い prolyl hydroxylase 阻害化合物の開発に成功 しており,この化合物は脳梗塞モデルの軽減に有効で あった(6(

 最近話題になった bardoxolone methyl は,酸化ストレ スに対する防御機構の調節を司る転写調節因子 Nrf2 を 活性化する薬剤である。bardoxolone methyl は糖尿病患 者において eGFR の低下を「改善」することを示し,人々 に大きな衝撃を与えた(7(。糖尿病における酸化ストレスの 改善が主要な薬効機序であるが,上記のように酸化スト レスと低酸素は相互に深い関わりを持っており,bardoxolone methyl も腎臓の低酸素改善に働いている可能性がある。

低酸素によるエピジェネティックな変化  急性腎不全は,以前は一過性のものであり,腎機能は 完全に回復して,その後の経過は健常人と変わりがない ものであると考えられていた。しかしながら,最近の疫 学研究により,急性腎障害を起こした患者の多くは,将 来的に高い確率で慢性腎臓病となり,末期腎不全に至る ことが分かってきた(8(。この問題は,罹患後に長い人生 を送る小児で特に重要と思われる。

 急性腎障害の多くは腎臓の虚血が直接の原因であり,

いわゆる腎毒性物質による急性腎障害においても腎臓の 虚血が病態に深く関与している。一時的な腎臓の虚血が 長期的な腎臓の障害を引き起こす機序としては,エピ ジェネティックな変化が想定される。

 エピジェネティックな変化としては,DNA のメチル 化,ヒストンのアセチル化やメチル化があるが,我々は 低酸素状態におけるヒストン修飾の変化に注目して解析 を行った。最近の技術革新により使用可能となった次世 代シークエンサーにより,ヒストン修飾や転写調節因子 の結合をゲノムワイドに網羅的に解析することができ る(9(。次世代シークエンサーは,従来のサンガー法と 違ってゲルを使った電気泳動を必要とせず,コンピュー ターによる高速なデータ解析とあいまって,ヒトゲノム を ( 週間程度で決めることを可能にした。我々の解析で は,血管内皮細胞を低酸素状態にすると種々のヒストン

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修飾酵素の発現が上昇し,それにともなって低酸素状態 で発現変動を起こす分子のヒストン修飾が変化をして遺 伝子発現を調節していることが示された20(。現在,最も 注目される研究分野の ( つである。

結   論

 低酸素は,腎臓病を含めた様々な疾患の病態生理に深 く関わっている。低酸素バイオロジーを理解すること は,腎臓病の進行機序の理解につながる。現在我々が日 常臨床で行っている腎臓病治療の多くは,腎臓の低酸素 改善効果を持つ。現在,腎臓の低酸素状態を直接のター ゲットとできる治療法が開発されており,日常臨床に応 用できる日が待望される。

利益相反に関する開示

A.研究資金の提供:協和発酵キリン

B.コンサルタント,指導,講演:協和発酵キリン C.株・投資信託による利益:なし

D.配偶者,子どもが勤務:なし

文   献

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20( Mimura I, Nangaku M, Kanki Y, Tsutsumi S, Inoue T, Kohro T, Yamamoto S, Fujita T, Shimamura T, Suehiro J, Taguchi A, Kobayashi M, Tanimura K, Inagaki T, Tanaka T, Hamakubo T, Sakai J, Aburatani H, Kodama T, Wada Y: Dynamic change of chromatin conformation in response to hypoxia enhances the expression of GLUT3 (SLC2A3) by cooperative interaction of hypoxia-inducible factor ( and KDM3A. Mol Cell Biol 20(2; 32:

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Hypoxia as a final common pathway of kidney disease

Division of Nephrology and Endocrinology, The University of Tokyo

Masaomi Nangaku

The kidney is susceptible to hypoxia due to a large amount of oxygen consumption and arterial-venous oxygen shunt with subsequent low efficiency of oxygen uptake. Thus, chronic hypoxia of the kidney induced by various mechanisms serves as a final common pathway to end stage kidney disease. Previous studies utilized different methods and demonstrated hypoxia of the kidney in experimental models of various kidney diseases. Recently BOLD-MRI showed hypoxia of the human kidney. Cells are endowed with a defensive mechanism against hypoxia, and hypoxia inducible factor (HIF) serves as a master transcriptional regulator of adaptive genes to hypoxia. Current therapeutic modalities show improvements of hypoxia in the kidney, and development of HIF activators is awaited. Hypoxia changes histone modifications and may induce gene expression in a long term. Epigenetic aspects of hypoxia are a very important issue to be pursued.

Key words : hypoxia, chronic kidney disease, epigenetic, HIF

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