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めん羊種畜の生産・供給及び供用の現状等に関する調査報告書?

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(1)

平成13年度

特用家畜振興推進事業

めん羊種畜の生産・供給及び供用の 現 状 等 に 関 す る 調 査 報 告 書 Ⅱ

平成14年3月

日 本 緬 羊 協 会

法 人 社 団

(2)

ま え が き

(杜)日本緬羊協会では 平成3年度から農林水産省が推進してきためん羊振興対策事業、 の後継事業である特用家畜振興推進事業を昨年度に引き続き本年度も実施いたしました。

この事業は めん羊振興の検討並びに生産技術・指導力の向上 生産物利用技術の高度、 、 化 指導情報の提供 めん羊産品利用などの啓発普及 めん羊に対する消費者のニーズの、 、 、 把握等を推進し、めん羊を振興しようとするものであります。

平成13年度も二つのテーマを調査の対象とすることとし、そのうちの一つのテーマとし て 「めん羊種畜の生産・供給及び供用の現状等」を取り上げることにいたしました。、

めん羊における種畜の生産及び供給は、めん羊振興の源である増殖とめん羊再生産に とって欠くことのできない重要事であり、特に近年の種畜供給に不安感を抱いている生産 者にとって大変関心の高い問題であります さらに 種雄供給の逼迫は近交係数を押し上。 、 げて 生産性を阻害すると共に 交配を行えない状況も引き起こしかねないこととなりま、 、 す。このため少ない種雄を効率良く供用するための情報が強く求められています。

このような状況において現状を把握するため、北海道に次いで主要なめん羊生産地であ る東北地方における種畜の生産と供給及び供用方法について調査を実施して結果を取りま とめると共に、考察を加えて報告書を作成いたしました。

この報告書がめん羊振興のため、全国のめん羊関係者に広く活用されることを期待して やみません。

事業実施に当たりまして、ご指導ご協力を賜りました農林水産省生産局畜産部畜産技術 課の担当官及び現地調査と取りまとめの労を賜りました日本緬羊協会元理事の近藤知彦 氏、独立行政法人家畜改良センター岩手牧場の村田亜希子氏並びに調査地等の関係各位に 深く感謝申し上げます。

平成14年3月

社団法人 日本緬羊協会

豊 田 晋

会 長

(3)

目 次

Ⅰ.調査の目的 ……… 1

Ⅱ.調査の対象及び調査の方法 ……… 1

1.調査の対象 ……… 1

2.調査事項 ……… 1

3.調査の方法 ……… 1

Ⅲ.調査の結果 ……… 1

1.東北地方における種畜の生産 ……… 2

2.種畜の生産・供給及び供用の現状 ……… 5

1)青森県階上町 ……… 5

2)社団法人葛巻町畜産開発公社(岩手県葛巻町)……… 6

3)花巻農協めん羊部会(岩手県東和町)……… 7

A.小菅良悦氏 ……… 9

B.伊藤 博氏 ……… 9

C.小菅敏夫氏 ……… 10

D.小菅雄幸氏 ……… 10

E.菅谷忠司氏 ……… 10

F.菅谷 伯氏 ……… 10

G.朝倉智子氏 ……… 10

H.小原千郷氏 ……… 11

4)てんぐの丘・サフォーク農場(宮城県田尻町)……… 11

5)河南町緬羊部会(宮城県河南町)……… 12

6)藤里町めん羊飼育組合(秋田県藤里町)……… 14

7)セナ沢高原牧場・ファーム羊舎(山形県村山市)………ひ つ じ や 15 A.セナ沢高原牧場 ……… 16

B.ファーム羊舎ひ つ じ や ……… 17

8)丸山光平氏(山形県羽黒町) ……… 18

9)財団法人郡山市畜産振興公社(福島県郡山市)……… 20

(4)

)たむら農協めん羊部会(福島県船引町) ………

10

……… 21

A.橋本一雄氏 ……… 22

B.遠藤喜三氏 ……… 22

C.市川 実氏 ……… 23

D.矢吹 力氏 ……… 23

E.市川時夫氏 ……… 24

F.本多正隆氏 ……… 24

G.佐藤篤夫氏 ……… 24

3.調査結果のまとめ ……… 26

1)調査対象の概要 ……… 26

2)種雄羊の詳細 ……… 27

(1) 種雄羊の生産地別飼養頭数 ……… 27

(2) 種雄羊の年齢構成 ……… 27

(3) 種雄羊1頭当たりの交配頭数 ……… 28

4.福島県家畜市場(本宮町=本宮市場)の成績 ……… 29

1)調査材料 ……… 29

2)子羊の市町村別出場頭数 ……… 29

3)購買者及び購買頭数 ……… 30

4)取引価格 ……… 30

5)出場子羊の発育 ……… 31

(1) 雄子羊の発育 ……… 31

(2) 雌子羊の発育 ……… 32

(3) 去勢子羊の発育 ……… 33

(4)共進会上位入賞羊の発育 ……… 34

6)過去の市場成績 ……… 34

7)市場成績の考察 ……… 35

5.調査結果に対する考察 ……… 36

(5)

めん羊種畜の生産・供給及び供用の現状等に関する調査報告書Ⅱ

Ⅰ.調査の目的

めん羊の飼養において 一定の能力を保ちながらめん羊を飼養し続けるためには 継続、 、 的に能力の優れた種畜の確保が大切である。

しかしながら 全国的に飼養頭数が減少傾向にあるなかで 発育 体型 繁殖能力等の、 、 、 、 優れた種畜の生産を維持することは容易ではない。

我が国においては めん羊の改良増殖の任を担っているのは 国のレベルでは 独立行、 、 、 政法人家畜改良センターであり 都道府県のレベルでは 今のところ 北海道が道立畜産、 、 、 試験場を中核とした種畜の供給体制を保持している。

この様な状況のなかで めん羊飼養者は 如何にして 種畜を生産し 供用しているか、 、 、 、 の現状を知ることが 今後もめん羊飼養を続けてゆく上で極めて重要である 平成12年度、 。 においては 標記の課題について 北海道を対象として調査を実施したが 平成13年度は、 、 、 同じ課邁で、東北地方を対象に調査を実施した。

Ⅱ.調査の対象及び調査の方法 1.調査の対象

東北地方の6県内において、めん羊を飼養している市町村 法人、 、農協めん羊部会及び 個人で、各県1カ所以上並びに福島県家畜市場(本宮町)を調査対象とした。

2.調査事項

調査対象の経営概要 めん羊の飼養頭数 種雄羊の詳細 種畜の生産及び供用について、 、 、 の問題点等並びにめん羊市場の成績。

3.調査の方法

現地において飼養者からの聞き取り調査の実施及び福島県家畜市場 本宮町 のめん羊( ) 市場開設日に市場において、出場めん羊の発育・市場成績を調査した。

Ⅲ.調査の結果 次のとおりである。

(6)

1.東北地方における種畜の生産

東北地方は、コリデールの時代から北海道と共に、めん羊の主要な生産地であった。

農林省 現農林水産省 の畜産統計によると 我が国でめん羊の飼養頭数が最も多かっ( ) 、 た昭和32年には、全国の飼養頭数が994,940頭に対して、東北地方6県の飼養頭数が 294,240頭で全国の29.6%を占めていた。

当時 めん羊種畜の供給や飼養管理の指導は 農林省が全国各地に設置していた種畜牧、 、 場がその任に当たっていた 東北地方には 福島種畜牧場と岩手種畜牧場があり 東北地。 、 、 方の生産者は、大変恵まれた環境にあった。

、 、 、 、

なかでも 福島種畜牧場南湖分場は コリデールについて 独特の改良目標に基づき やや小型ながら体型が整い、羊毛品質の優れた種畜を生産し、「日本コリデール種 の確」 立に大きな貢献をした歴史がある。

時代が移り めん羊飼養の目的が羊毛生産から羊肉生産に転換するに伴い 昭和40年代、 、 中期以降に肉用種のサフォークが導入されるようになった。その先鞭をつけたのが北海道 であり 北海道立滝川畜産試験場及び道内の市町村 農業団体などが 昭和42年から57年、 、 、 までの間に約1,300頭を主にオーストラリアから輸入した。

昭和40年代中期以降に 我が国の農政の大転換である稲作転換事業が実施され その対、 、 策としてめん羊を導入する市町村が増加した また。 、「まちおこし」にめん羊が活用され るなどの背景があって、一時全国で約10,000頭にまで減少しためん羊の飼養頭数が増加に 向かい、平成2年には、全国で約30,000頭にまで回復した。最低であった昭和51年以降 で、サフォークを主体にしためん羊の飼養頭数が最も多かった平成2年及び平成9年の東北 地方の飼養戸数及び飼養頭数は表1のとおりである。

表 1 . 東 北 地 方 の め ん 羊 飼 養 戸 数 及 び 飼 養 頭 数

表1に示すとおり 東北地方の飼養頭数の全国に占める割合は 昭和32年の31%台より、 、 は少ないが、平成9年において、全国で最も飼養頭数の多い北海道の52%に次いで多く 21.5%を占め、我が国の主要なめん羊の生産地である。

東北地方におけるサフォーク種畜の導入は、先行して輸入していた北海道からの導入の

(7)

ほか、直接海外からの輸入があり、昭和51年から56年までの間に表2に示 すとおり、雄羊

70頭と雌羊1,424頭がアメリカ、カナダ ニュージーランドから輸入され、 、東北地方のサ フォークの基礎を作った。

表 2 . 東 北 地 方 に お け る サ フ ォ ー ク の 輸 入 実 績

めん羊種畜の導入に当たっては、地方競馬全国協会のめん羊導入に係わる補助金を受け ての導入が多く 補助事業により飼養者は導入経費の負担が軽減され また 国内の種畜、 、 、 生産者は、子羊価格が高値に維持され、その恩恵を受けた。

、 。

因みに 地方競馬全国協会のめん羊導入に対する補助金の単価は表3のとおりである 表 3 .地 方 競 馬 全 国 協 会 の 補 助 金 単 価 / 頭

東北地方がめん羊種畜の生産地であることは、優良種畜の目安となる日本緬羊協会の登 録喪数にも現れており、平成12年のサフォークの血統登録頭数は 全国228喪中、 、岩手県 11頭 宮城県19頭、 、福島県93頭で全国の54%を占めている なかでも福島県は全国の40.。 8

(8)

%で北海道を抜いて全国一の登録頭数となっている。

、 、

また生産振興に欠かせない生産子羊の流通について 福島県経済連は長期間にわたり 全国唯一のめん羊市場を開設して流通の便宜を図ってきており、めん羊振興に果たした功 績は大きい また 福島県のめん羊生産者は 基本的に生産子羊は市場で販売するものと。 、 、 考えているものと思われる。

〔担当 日本緬羊協会元理事 近藤知彦氏〕

(9)

2.種畜の生産・供給及び供用の現状

1)青森県階上町 (1)地域の概要

階上町は 青森県の最東南部に位置している 東側が太平洋沿いにあるため漁業が盛ん、 。 で、小さい町ではあるが四つの漁港をもち、ワカメ、アワビ、ウニの養殖も行われてい る 畜産業については 乳用牛 肉用牛 めん羊等が飼養されているほかに 養蚕も行わ。 、 、 、 、 れている さらに 本町は八戸市に隣接しているためにベットタウンとしてさらなる人口。 、 の増加が見込まれ、宅地造成が進められている。

(2)めん羊導入と現状

階上町の第一次産業の主体は酪農や肉用牛の飼養であったが、生産物価格の低迷や担い 手の不足から 最近10年間で家畜の飼養戸数が3分のりこ減少し 育舎や機械等が遊休化、 、 していることから 町では平成8年に 高齢者でも飼養しやすい中家畜のめん羊を導入し、 、 て、施設の有効利用と農家所得の向上を図っている。

当初青森県畜産試験場から14頭 野辺地町から5頭 合わせて19頭のサフォークを導入、 、 した その後 平成10年に ジンギスカンの里づくり構想 を策定し それ以降 臥牛山。 、 「 」 、 「 まつり という町のイベントでラム肉の販売を行っている 販売頭数は毎年12頭程度の雄」 。 子羊である。

平成13年の秋から1年間に10頭程度、農家に貸し付けを行う計画で、2? 3戸の希望が きている。

(3)めん羊の飼養頭数(サフォーク)

(4)種雄羊の詳細

(5)交配の方法

5月の放牧開始から10月の終牧まで 町営の放牧場で雄雌混飼して自由交配を行ってい、 る。

(6)種畜生産及び供用についての問題点

めん羊の体格が最初の導入羊に比べて だんだん小さくなってきたので 発育の改善策、 、 として、葛巻町から新しい種雄羊を導入したいと考えている。

(10)

(7)種畜生産と販売実績

平成8年に最初に導入した種雄羊は2頭であったが そのうち1頭は青森県新郷村のふれ、 あい牧場に販売し、残りの1頭は平成13年4月に黒石市の医師と交換した。

なお、平成12年に子羊雄雌合わせて10頭を弘前大学に販売した。また前述のとおり、

13年度から町内の農家に貸付を行う予定である。

(8)飼養管理とその他問題点

飼養管理は、夏期(5月? 10月)町営の 放牧場で放牧、冬期は舎飼している。

羊毛については一部を町内の婦人会に無 償で譲渡し、フェルトなどに加工してい る。

現在、ラム肉の販売は町内のイベントの みであるが、八戸市など町外にも販売した い。しかし、八戸市の食肉処理場がめん羊 の処理を中止したので、他の処理場を探し

写 真 1 . 青 森 県 階 上 町 の め ん 羊 ている。最悪の場合は、岩手県紫波町まで

持ってゆくことを検討している。

2)社団法人葛巻町畜産開発公社(岩手県葛巻町)

(1)地域及び経営概要

葛巻町は かつて岩手県北部の交通の要衝であり宿場町として栄えた また牛や馬の産、 。 地として知られており、現在も町の総面積の86%が豊かな森林資源に囲まれる林業と酪農 の町である。

酪農業の歴史は古く 明治45年に乳牛を導入してから約100年を経過しており 町の基、 、 幹産業になっている。その基幹産業を基に四つの第三セクターがあり、地域の活性化を 図っている その一つが 社団法人葛巻町畜産開発公社 であり 日本一の公共牧場とし。 「 」 、 て内外から注目されている 公社では牛の飼養 委託事業 のほか研修生の受け入れ 宿。 ( ) 、 泊施設 乳製品の製造販売など多角的な事業を展開し 地元の人々の雇用の場となってい、 、 る。

(2)めん羊の導入と現状

昭和62年に宮内庁御料牧場から雌羊15頭を導入したのがめん羊飼養の始まりである。め ん羊導入は2、3年に1回のペースで行っているが、導入先は殆どが御料牧場で、5? 6 年に1回福島県のめん羊市場から購入している 種雄羊は基本的に御料牧場からで 福島。 、 県の市場からは去勢羊と雌羊を購入している。去勢羊は自家産の去勢羊と共に12カ月齢ま で肥育し、併設のレストラン「プラトー」や盛岡市内のアンテナショップで販売してい る また 去勢肥育の一部と廃用雌は町内のイベントに使用したり 近郊 県内や青森県。 、 、 (

(11)

など)の希望者に販売している。

(3)めん羊の飼養頭数(サフォーク)

(4)種雄羊の詳細

(5)交配の方法

8月下旬から2カ月間、雌羊約20頭に対して種雄羊1頭を混飼し自由交配 を行ってい る。

(6)種畜生産及び供用についての問題点 特にない。

(7)種畜生産と販売実績

基本的には種畜販売はしていないが、近郊 県内や青森県など( )の希望者に対し年2頭 程度であれば販売できる(販売実績はある 。)

県外販売については早期に希望してくれ れば検討する。

(8)飼養管理とその他問題点など 飼養管理については、夏期(5月? 10月 末)は放牧、冬期は舎飼している。なお肥 育羊については通年舎飼している。肥育羊 は今以上の早期増体ができないかを検討し ている。

羊毛については、廃棄しており、適当な 利用法がないか検討している。

写 真 2 . 葛 巻 畜 産 開 発 公 社 の め ん 羊 3)花巻農協めん羊部会(岩手県東和町)

(1)地域の概要

東和町は 岩手県のほぼ中央部に位置する中間農村地帯である 農業としては稲作が中、 。 心であるが 米に次いで農業租生産額の大きいのが畜産である 畜産は主に肉用牛生産で、 。 あるが、酪農も行われている しかし。 、平成3年の牛肉輸入自由化の影響を受け、縮小さ れている。

東和町内を東西に猿ケ石川が流れ、町の東側にその猿ケ石川をせき止めて作った周囲 45

(12)

の田瀬湖がある。さらに町の中心部に「日高見の霊場」という異名を持 km

つ東和温泉があり、現在これを利用した観光開発が進められている。

(2)めん羊の導入と現状

東和町には昔からめん羊を飼養している農家があった。約20年前そのなかの4? 5人が 500円の会費で集まるようになった 最初は酒を交わしながらめん羊について懇談する程。 度であったが 昭和62年に めん羊組合 を結成し めん羊の生産 流通を協力し合うよ、 「 」 、 、 うになった それまでは 当時めん羊飼養が盛んであった上浮田地区のみの集まりであっ。 、

、 、 「 ( ) 」

たが 平成4年から田瀬地区も加わり 東和町全域の 花巻農協 東和町 めん羊部会 となった。

現在のめん羊部会員は10名で 全飼養頭数は約80頭である 飼養農家の規模は1戸当た、 。 りの飼養頭数が1? 25頭とばらつきがあるが、約20頸規模の農家が2戸で、それ以外は10

頭以下である。

現在の飼養品種は殆どがサフォークであるが、昔はメリノやコリデールも飼養されてい た。10年前に「種山ケ原」からチェビオットを入れた経緯もある。

この部会は 農協に事務局を置いており事務的処理及び羊肉販売は農協が行い 農家は、 、 屠殺解体費用を負担している。活動としては、羊肉の共同流通、共進会の開催、さらに 1年に1回めん羊農家及び研究機関、市場などへの見学研修を行っている。

共進会については、平成3年から行っており 現在まで毎年続いている、 。この共進会は 部会員の研修の場でもあり 審査後に行われる講評に重点がおかれている また 共進会、 。 、 が毎年8月末に行われるので、種雄羊の交換会や貸し借りもこのときに行われている。

東和町のめん羊の出荷頭数は年々増加している。羊毛については自家消費が少々ある が、殆ど廃棄している。

写真3.花巻農協めん羊部会共進会 写真4.花巻農協めん羊部会共進会

(13)

(3)部会員の飼養状況

部会員の個人別飼養頭数及び種雄羊の詳細は次のとおりである。

A.小菅良悦氏(部会長)

① 経営概要 稲作、畑作プラスめん羊経営

平成2年からサフォーク2頭を飼養し始め 現在約20頭を飼養している 飼養管理は通年、 。 舎飼で、飼料はふすまと庄ペん大麦、チモシー主体の乾草を給与している。乾草はカナ ダ産のものを毎年2t程購入して カッターで細切りして給与している さらに家の回りの、 。 草を刈り、玄関先に薄く広げて乾草を作っている。

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 種雄羊の詳細

④ 交配の方法

9月から10月末まで、雌羊を他の農家 上浮田地区 の雌羊と共に自分の羊舎で種雄羊( ) と混飼して自由交配させる。

B.伊藤 博氏(副部会長)

① 経営概要 石材業プラスめん羊経営

石材業の傍ら馬や牛を飼養していたが、和牛をやめた時期にめん羊飼養への誘いがあ り、10年前にチェビオット3頭を購入し、めん羊の飼養を始めた。その後毎年5頭のサ フォークを導入し、現在はサフォークを約25頭飼養している。

飼養管理は、4月から11月上旬までは放牧が中心で、肥育は放牧地より車で約5分離れ た場所にある自宅脇の旧牛舎で舎飼している。

飼料は ふすまと庄ペん大麦 自家産の乾草を給与している 放牧地は林であった所を、 、 。 開拓して草地を造成した。放牧地は、四つに分かれているが、総面積が3haで、外周は ネットフェンスで囲っている。

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

④ 交配の方法

9月から10月末まで、雌羊を他の農家 田瀬地区 の雌羊と共に自分の放牧場で種雄羊( ) と混飼し、自由交配させる。平成13年は他の農家の種雄羊を供用する予定である。

C.小菅敏夫氏

(14)

① 経営概要 稲作、畑作プラスめん羊経営

昭和63年からめん羊飼を飼い始めたが、現在は当歳の去勢羊1頭、雌羊3頭のみを飼養 しており、平成13年の交配はない。当歳の雌羊は14年の交配に供用する予定である。

D.小菅雄幸氏

① 経営概要 稲作、畑作プラスめん羊経営

昭和62年からめん羊を飼い始めたが、現在は経産の雌羊1頭と当歳の雌羊2頭のみを飼 養しており、平成13年の交配は小菅良悦氏の羊舎で共同交配を行う。

E.菅谷忠司氏

① 経営概要 稲作、畑作、肉用牛肥育プラスめん羊経営

平成10年に肉用牛から管理しやすいめん羊に転換した 現在経産の雌羊3頭と当歳の去。 勢羊1頭の飼養であり、13年の交配は伊藤博氏の放牧場で、共同交配を行う。

F.菅谷 伯氏

① 経営概要 稲作、畑作プラスめん羊経営 めん羊は約50年前から飼養している。

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 種雄羊の詳細

④ 交配の方法

伊藤博氏の放牧場で共同交配を行う。その際に菅谷氏の種雄羊を連れて行く。

G.朝倉智子氏

① 経営概要 年金生活プラスめん羊経営 めん羊は約50年前から飼養している。

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)単位頭

③ 種雄羊の詳細

(15)

④ 交配の方法

伊藤博氏の放牧場で共同交配を行う。その際に朝倉氏の種雄羊を連れて行く。

H.小原千郷氏

① 経営概要 稲作、畑作、肉用牛繁殖プラスめん羊経営

平成10年に 肉用牛から管理しやすいめん羊に転換した 現在は経産の雌羊5頭と当歳、 。 の去勢羊1頭を飼養している。13年の交配は小菅良悦氏の羊舎で共同交配を行う。

(4)種畜生産及び供用についての問題点

血液更新のために平成14年には種雄羊を導入する予定である。

(5)種畜生産と販売実績

希望があれば町外でも販売しているが、頭数はあまりない。

(6)飼養管理とその他聞題点など

上浮田地区は小菅良悦氏を中心に 通年舎飼を行っている 田瀬地区は伊藤博氏が春か、 。 ら秋まで放牧管理し、さらに他の飼養者も交配時期には部会長の放牧場で放牧管理を行っ ている。上浮田地区と田瀬地区は離れていることから上浮田地区にも共同放牧地が必要と 考えている。

ラム肉の販売について 幸い平成13年ほ完売したが ラム肉の販路が安定しているとは、 、 言えず、部会員も減って来ている。

4)てんぐの丘・サフォーク農場(宮城県田尻町)

(1)地域の概要

田尻町は仙台市から北に約50km、県北の中心都市古川市の北東に位置した町である。

町内を東西に田尻川が流れ 町境には北東に旧迫川 北に刈川や小山田川 南に江合川が、 、 、 流れるなど、水が豊富で肥沃な耕土を形成し、古くから良質米の産地となっている。

町の北部から東部にかけては丘陵地帯が続き、町のシンボルである加護妨山は芝生にお おわれ 山頂からは栗駒 船形 蔵王の山々や太平洋の海原など360度のパノラマが楽し、 、 、 め、観光、レクリエーションの拠点になっている。

田尻町の産業の約70%は農業で その80%は稲作である 畜産業では肉用牛 養豚 採、 。 、 、 卵鶏の順に盛んであるが、「田尻ハム とう名の豚肉のハムが特産物である」 。養豚及びハ ム出荷を行っている高橋精一氏は農家で、養豚のほかにめん羊と採卵鶏と肉用鶏を飼養し ている。

(2)めん羊導入と現状

経常主の高橋精一氏は獣医師で もとは診療業務を行っていた そして昭和25年頃から、 。 養豚を始め、他の養豚家と共同のハム加工場を経営している。高橋氏は水田や放牧場も 持っており その草地の遊休化対策としてめん羊を飼養することにした めん羊の導入は、 。 10年前で、宮城県小野田町の遠藤真幸氏からサフォーク3頭を購入した。その後、7? 8 年前に種山ケ原から雌羊10頭、4? 5年前には宮城県松島町から種雄羊3頭、東北大学か

(16)

ら去勢のF1(コリデール×サフォーク)5頭を導入し現在に至っている。

なお 飼養している家畜は 豚200頭 採卵鶏600羽 肉用鶏150羽 そしてめん羊と幅、 、 、 、 、 広い。これらの飼養場所は自宅から離れた小高い丘にあり、1階はハムなどの加工場、2 階は事務室兼ホールになっており、その2階からは放牧しているめん羊も見渡せる。

そこに てんぐの丘・サフォーク農場 という名を付け 将来はレストラン経営も検討「 」 、 している。

(3)めん羊の飼養頭数(サフォーク)

(4)種雄羊の詳細

(5)交配の方法

通年、雄雌混飼し自由交配を行っている。分娩は1月上旬から2月上旬までである。

(6)種畜生産及び供用についての問題点

平成14年は、近郊の農家から新しい種雄羊を導入したいと考えている。

(7)種畜の生産と販売実績

種畜販売はしない。希望があれば応じて も良いが、血統が整理されていない。

(8)飼養管理とその他問題点など

飼養管理は、夏期は放牧、冬期は舎飼を している。

現在、ラム肉の販売は自家加工場で解体 したあと、町内の第三セクター「色彩館」

というレストランに出荷している。少量で あるが希望者に個人販売している。将来は レストランを経営したいと考えている。

写 真 5 . て ん ぐ の 丘 ・ サ フ ォ ー ク 農 場 5) 河南町緬羊部会(宮城県河南町)

(1)地域の概要

河南町は仙台市の北東部約49kmに位置し、石巻市の西に接している。町にはJR仙石 線、石巻線が通っていてJRの駅が5駅あるほか、三陸自動車道、国道45号線、108号線

(17)

が通り交通の便が良く近年住宅団地が造成されるなど石巻市のベッドタウン化 が進んでいる。

また 田園河南といわれるほど肥沃な穀倉地に恵まれ米の生産量は県下第3位と稲作が、 盛んであるが、製造業を中心とした工業団地化の進行や建設業、製造業などの中堅企業 や、大規模小売店の進出もあり、農業従事者は減少している。

畜産業としては 肉用牛肥育が最も盛んで 次いで肉用素牛生産 養豚 めん羊の順で、 、 、 、 ある めん羊については。 、「河南町緬羊部会」で運営している。現在会員数は約20名で約 80頭のめん羊が飼養されている。会長以外は10頭以下の飼養である。

(2)めん羊の導入と現状

本町におけるめん羊の歴史は古く、昭和10年頃から飼養されており、多いときには50 0

頭も飼われていた時代もあった。

当時はコリデールであったが 昭和47年頃からサフォークが入ってきた 導入先は宮城、 。 県緬羊農協連経由で様々なところから入った。また「種山ケ原」からも入ったことがあ る。

さらに、松島町と2? 3年に1回、5頭程度交換も行ってきた。最近は家畜改良セン ター岩手牧場より種雄羊2頭の貸し付けを受けた 種雄羊は部会長の阿部義記氏が飼養し。 ている。

(3)阿部氏所有のめん羊飼養頭数(サフォーク)

(4)種雄羊の詳細

(5)交配の方法

3? 4月に5頭程度の雌羊に黄体ホルモ ンを投与し、季節外繁殖を行っている。受 胎率は高く、平成13年も8月下旬に3頭分 娩した。他の雌羊は11? 12月に種雄羊と混 飼して自由交配を行っている。この時期の 交配時には他の農家が雌羊を連れてきて交 配させる。しかし、阿部氏と他の農家とは 別群にして交配させ、近交係数が高まらな

写 真 6 . 河 南 町 緬 羊 部 会 阿 部 氏 の め ん 羊

(18)

いように配慮している。なお、他の農家に種雄羊を貸し出したこともあった。

(6)種畜生産及び供用についての問題点 平成14年以降、雌羊を更新したい。

(7)種畜生産と販売実績

基本的には 更新用として残し 種畜販売はしないが 平成13年は子雄羊を宮城県矢本、 、 、 町の農家に販売した。

(8)飼養管理とその他聞窺点など

、 。 、

現在ラム肉販売は 農協が主体となって行っているが さらに規模拡大ができるよう レストランの増設なども検討中である。

6)藤里町めん羊飼育組合(秋田県藤里町)

(1)地域の概要

藤里町は 秋田県の北部に位置し 青森県境一帯は平成5年12月に世界自然遺産に登録、 、 された 白神山地 で そこから水源を発する藤琴川 粕毛川は町の中心部藤琴でY字型「 」 、 、 で結ばれ、ニッ井町のきみまち坂で米代川に合流するため、自然豊かな資源を持つと共 に、1年の3分の1が雪に埋もれる豪雪地帯になっている。そのため、基幹産業である農 林業については経営規模が零細で生産性並びに所得水準が低い状況にある。

しかし 世界自然遺産に登録されたことから 自然と観光の共生をめざした新たな ま、 、 「 ちづくり」を進め、観光関連の産業が、新たな地場産業になりつつある。

(2)めん羊の導入と現状

藤里町は肉用牛 褐毛和種 の飼養を奨励していたが 飼養者の高齢化に伴い 手軽に( ) 、 、

( ) 。

飼える家畜として昭和62年に農協 現JA白神藤里支店 がめん羊飼育組合を結成した その後 昭和63年 平成元年に北海道栗山町 羽幌町 士別市 秋田県市場などから約、 、 、 、 、 50頭づつサフォークを導入した。

その後、種雄羊は平成元年から3年まで農林水産省十勝種畜牧場から計5頭を導入し、

平成5年から10年までは北海道立滝川畜産試験場から1年に2頭導入した 雌羊については。 北海道栗山町、羽幌町から毎年10頭導入した。

現在、藤里町の飼養者は4カ所あり、藤里町 助産施設、 、農家2戸である。この農家2戸 は共に稲作が主であるが、転作奨励金の関係でめん羊を飼養している。

基本的には 種雄羊の所有者は藤里町で 農家などは雌羊を飼養し交配時に町営牧場に、 、 預ける。預託料は、1日1頭当たり、通常期が30円、交配期が120円である。

なお 藤里町では ラム肉ではなく ホゲット肉として販売している 第三セクターの、 、 、 。

「サフォークの里」では「ホゲット定食」として販売されているほどである。

(19)

(3)めん羊の飼養頭数(サフォーク)

(4)種雄羊の詳細

(5)交配の方法

交配は、9月中旬から10月中旬まで、町営牧場で行う。仝飼養者の雌羊を1群とし、種 雄羊1頭にマーキングハーネスを装着して混飼し、自由交配を行っている。

(6)種畜生産及び供用についての問題点

血液更新のため 平成14年度以降に新しい種雄羊を導入したいと考えている その際は、 。 北海道内から導入したい。

(7)種畜生産と販売実績

約5年前まで、秋田県田代町、比内町など近隣市町村の農家に雌羊を出していた。

種雄羊の販売は今まで行っていないが、ホゲット肉生産の観点から今後も難しいと思わ れる。

(8)飼養管理とその他問題点など

飼養管理は 基本的にはどの飼養者も5月中旬から10月末まで藤里町営牧場で放牧して、 いる。8月1日にはその年に生まれた子羊を藤里町役場が買い上げ、約1年間肥育する。

また 藤里町役場とJA白神で見舞金制度を設けている 藤里町役場とJA白神が組合、 。 費を積み上げ、何らかの理由でめん羊が斃死した場合に見舞金として飼養者に支払う。

しかし、個人農家は飼育組合に入っているものの「ただ飼っている」という状況であ り、農家の意識向上が課題となっている。

7)セナ沢高原牧場・ファーム羊舎(山形県村山市)ひ つ じ ゃ (1)地域の概要

村山市は山形県中央部の山形盆地の北部に位置する 中間農業地域である 市中央にあ、 。 るJR奥羽本線楯岡駅から山形市まで約20分で 山形市に出れば 山形新幹線や山形空港、 、 がある。また 道路についても、 、南北に走っている国道13号線の4車線化が進み、また広

(20)

域農道も整備され、交通条件は大変良い町である。

気候は内陸性気候に属し、夏季 冬季の差が大きく 積雪は12月から3月まであり、 、 、そ の間山間部は2? 3m余りの積雪となる豪雪地帯である。

村山市は 農業県である山形県のなかでも農業率が最も高いが 高度経済成長期に工業、 、 団地を造り企業を誘致したことで 農業から工業へと人口が移動し 現在第一次産業は約、 、 20%を占めている。

(2)めん羊の導入と現状

村山市は昔からめん羊を飼養している農家があったが 次第に減少し 現在は2戸のめ、 、 ん羊農家のみとなった その農家はそれぞれレストランを経営し ジンギスカン料理を提。 、 供している。

(3)各農家の飼養状況

各農家の個人別飼養頭数及び種雄羊の詳細は次のとおりである。

A.セナ沢高原牧場

① 経営概要 稲作、畑作、レストラン経営(主に冬期)プラスめん羊経営

経営主の卯野浩喜氏は父親の代からのめん羊飼養農家であった。元々17haの土地の所有 者で そこで山羊を飼ったり 肥育牛を飼ったりした後 昭和30年頃からめん羊を飼養す、 、 、 るようになった その当時のめん羊はコリデールが約30頭で 北海道 岩手 秋田 山形。 、 、 、 、

、 。

などの各道県の畜産試験場や岩手種畜牧場 福島県の家畜市場から導入したものである その頃 山形県が建設した蔵王スキー場のレストランは経営状態が悪化 昭和35年から、 、 卯野氏の父親が手伝い始め 経営状態が上向きになり そのままレストランは卯野氏一家、 、 が経営を任せられることになった。これが現在の「蔵王ジンギスカンロッジ」である。

その後、昭和52年に十勝種畜牧場からサフォークの種雄羊1頭、雌羊1頭を導入、岩手 種畜牧場からサフォーク雌羊1頭を導入 昭和53年から60年までは岩手県の菊地氏から毎、 年5頭ほどを導入。近年では6年前に山形県羽黒町の丸山光平氏より種雄羊1頭を導入。

さらに平成12年初め滝川畜産試験場より種雄羊1頭、雌羊1頭を導入し、現在はサフォー クのみとなっている。

飼養の目的はラム肉生産が主で、冬期間 は「蔵王ジンギスカンロッジ」にて、夏季 間は放牧地にある「セナ沢高原牧場」内の 予約制の焼き肉ハウス2カ所にて、主にラ ム肉を販売している。また、レストラン用 に米、野菜を栽培、さくらんぼも贈答用に 栽培している。

(21)

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 種雄羊の詳細

④ 交配の方法

10月中旬から1月末まで、雌羊15頭に対して種雄羊1頭を混飼し、羊舎内で自由交配を 行っている。

⑤ 種畜生産及び供用についての問題点

血液更新のために、5? 6年に1頭の割合で更新を検討しているが、導入先を探してい る。

⑥ 種畜生産と販売実績 なし

⑦ 飼養管理とその他問題点など

6月中旬から10月中旬までは、広い山の放牧地である「セナ沢高原牧場 で管理し」 、そ れ以外は卯野氏の自宅脇の羊舎で管理している。

羊肉は、明け2歳まで肥育し、体重80? 90kgで出荷している。

問題点としては 冬期間蔵王まで行くのが遠く 飼養管理や店への羊肉供給が大変であ、 、 る。

B.ファーム羊舎(山形県村山市)ひ つ じ や

① 経営概要 稲作、畑作、レストラン経営(主に冬期)プラスめん羊経営

経営主は西塚美喜男氏である 約25年前に卯野氏からサフォーク雌羊2頭を導入したの。 がめん羊飼養の始まりである。

その後も卯野氏から種雄羊を導入し続けた 7年前に山形県羽黒町の丸山光平氏と種雄。 羊1頭を交換、5年前に天童高原牧場 と種雄羊1頭を交換、さらに北海道産 を山形市場 天童 からも導入した この北海道のめん羊は 輸送業者が北海道から山形市場に搬入

( ) 。 、

するもので、毎年5? 6頭導入している。

以前 西塚氏が食肉会社に勤めていたとき 仙台市内から羊肉を食べたいという注文を、 、 受け 卯野氏から羊肉を買ったのが始まりで その当時は会社勤務を続けながら田畑を耕、 、

、 。 「 」 、

し 少しづつめん羊を導入した 13年前に自宅横にレストラン ファーム羊舎 を開店 営業が軌道に乗ったところで会社を退職し現在に至っている なお 西塚氏もレストラン。 、

(22)

用に野菜や米を栽培、鶏も飼養してしレストランの食材にしている。

また 交配用や観光客のふれあい用に月山のペンションや天童高原 月山高原牧場にめ、 、 ん羊の貸し出しを行っている。

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 種雄羊の詳細

④ 交配の方法

9月から12月まで、雌羊14頭に対して種雄羊を1頭を混飼し羊舎内で自由交配させる。

⑤ 種畜生産及び供用についての問題点

5年前から子雄羊1頭を更新用として残し供用しているが、有角のものが 2頭出たの で 早急に血液更新をしなければならないと考えている できれば交換してくれる農家を、 。 探している。

⑥ 種畜生産と販売実績 なし

⑦ 飼養管理とその他聞毘点など 肉用は明け2歳まで肥育し、体重100kg で出荷している。

問題点として、後継者がいないこと、レ ストランの経営が採算がとれないこと、さ らに種雄羊の処理(肉にならない)に困っ ている。

写真 8 . フ ァ ー ム 羊 舎 ( レ ス ト ラ ン ) 8)丸山光平氏(山形県羽黒町)

(1)地域の概要

羽黒町は庄内平野の東南部の米作地帯で 鶴岡市に隣接している 季節風が強く 夏期、 。 、 は好天多照であるが、冬期は積雪量が多く中心部で1m、山間部で3m以上にもなる。非 常に気象の移り変りの激しい地域である。

羽黒町の産業は第一次産業が3分の1を占め、そのうち稲作が約60%である。畜産は約 10%で肉用牛、豚が主である。

出羽三山である月山、羽黒山を有し、観光産業も大きなウエイトを占めている。

(23)

した その委員長が現在唯一の飼養者である丸山光平氏である 丸山氏は稲作 畑作のか。 。 、 たわらめん羊を飼養している 昭和50年の最初の導入時に30頭のサフォークと7頭のコリ。 デールを導入してスタートした。昭和55年にはラメリカ、カナダからサフォーク雌羊30 頭 種雄羊1頭、 、新潟県経済連から雌羊15頭を導入した さらに昭和56年にはニュージー。 ランドからサフォーク雌羊30頭を導入した。

近年は、7年前に藤里町から雌羊7頭導入、また3年1回は福島県家畜市場 (本宮市 場)で雄羊2頭、雌羊は良いものがあれば5頭程度導入している。

冬期間と夏期間の種雄羊や肥育などは丸山氏の自宅から5分程離れた羊舎で管理してい る ほかには町営の月山高原牧場で預託放牧に出している なお種雄羊は羽黒町有になっ。 。 ている。

(3)めん羊の飼養頭数(サフォーク)

(4)種雄羊の詳細

(5)交配の方法

月山高原牧場で種雄羊2頭を雌群と混飼し、自由交配させる。

(6)種畜生産及び供用についての問題点

宮城県の小野田サフォーク牧場か御料牧場から7? 8年に1回は種雄羊を導入したい。

さらに、毎年少なくとも1頭は種雄羊として販売したいが、軌道に乗っていない。

(7)種畜生産と販売実績

今年は村山市の西塚氏と種雄羊を交換、宮城県志津川町に種雄羊を販売した。

今後も種雄羊販売 を継続する。希望者には登録も行う。価格は2歳で8万円である。

毎年、雄子羊を4頭程度、種雄羊候補として確保している。売れ残ったら肥育にまわ す。

(8)飼葉管理とその他聞題点など

現在ラム肉販売は鶴岡市の丸山精肉店と月山高原牧場のレストランで販売している。残 念ながらイベントが減ったこともあり、ラム肉が売れず、頭数を増やせない。

(24)

写 真 9 .丸 山 光 平 氏 の 羊 舎 内 写 真 1 0 . 月 山 高 原 牧 場

9)財団法人郡山市畜産振興公社(福島県郡山市)

(1)地域の概要

郡山市は福島県のほぼ中央に位置し、太平洋と日本海を結ぶ磐越自動車道と東北自動車 道のジャンクションがある場所で、福島空港にも近く、高速交通網の要衝にある。

明治の初め 安積原野開拓と猪苗代湖から水を導く安積疎水の完成を機に発展し 広大、 、 な市域と自然 水 緑に恵まれ 現在は東北有数の商工業都市になっている 第一次産業、 、 、 。 は10%弱であり、稲作が主体である。

郡山市の中心部より西に車で45分程のところに郡山石筵ふれあい牧場(財団法人郡山市 畜産振興公社 がある ここは郡山市民の憩いの場として作られ 家畜とのふれあい 情) 。 、 、 操教育の場として地域の活性化を図っている。

、 。 、

元々は福島県の施設であったが 現在は郡山市の施設になっている 飼養家畜は乳牛 ポニー、うさぎなどの小動物、めん羊である。

(2)めん羊の導入と現状

平成6年にサフォークを福島県喜多方市場から種雄羊4頭、雌羊44頭と北海道士別市から 種雄羊1頭(サフォーク)を導入した。

その後平成11年に北海道羽幌町から種雄羊2頭を導入した また郡山市内の農家から種。 雄羊2頭を導入した。

現在は繁殖雌羊約40頭を飼養しながら 子羊を生産し 後継羊を確保すると共に 子め、 、 、 ん羊は福島県家畜市場 以下本宮市場 での販売 また 羊肉はふれあい牧場内でのバー( ) 、 、 ベキューハウスで販売を行っている。

これは家畜改良事業の一部門として、めん羊の普及と羊肉の消費拡大を推進することを 目標に事業を実施している そのため生産された子めん羊のうち 50%は肉用に 35%が。 、 、 本宮市場に、15%が後継羊として残されている。

サフォークはふれあいコーナーより離れた羊舎で飼養されている。

(25)

(3)めん羊の飼養頭数(サフォーク)

(4)種雄羊の詳細

(5)交配の方法

9月から11月までの間、雌羊10? 20頭に対して種雄羊1頭を混飼し、自由交配させる。

(6)種畜生産及び供用についての問題点

有角など外見上近親交配の影響の可能性が考えられるが、近親を避ける交配計画を立て

、 。

るのが困難な状況になっているので 早急に新たな血統の種雄羊の導入を検討している (7)種畜生産と販売実績

種畜候補として、雄羊4頭、雌羊18頭を育成し、そのうち登録を有する雄羊3頭と雌羊 10頭を種畜として販売した。その他のめん

羊を入れると本宮市場で22頭を販売した。

販売の方法は、基本的には本宮市場での 販売であるが、希望により、農協経由で販 売することができる。

(8)飼養管理とその他問題点など 羊肉用として当歳羊13頭と廃用羊9頭を 消費した。廃用羊はマトン肉にするほかウ インナーやフランクフルトソーセージに加

写真 1 1 . 郡 山 市 畜 産 振 興 公 社 の め ん 羊 工して販売している。

10)たむら農協めん羊部会(福島県船引町)

(1)地域の概要

船引町は 郡山市から国道288号線を東へ20kmに位置し 田村富士と呼ばれる片曾根山、 、 や大滝根川をはじめとする山 川など豊かな自然に恵まれている 近年 磐越自動車道の、 。 、 開通や船引三春ICに隣接して田村西部工業団地が整備されるなど産業、交通の要衝にな りつつある。

(26)

(2)めん羊導入と現状

船引町のめん羊飼養者は たむら農協めん羊部会 を結成しており JAたむらに所属「 」 、 している。JAたむらは6町村でなっており、部会員も船引町に3戸、三春町に3戸、都

。 。

路村に1戸となっている これらの農家は農協を通じて本宮市場に子羊を販売している また 市場の際に新たな繁殖羊を購入し 子羊を生産している 生産された子羊は殆ど、 、 。 がその年の市場に出荷されている。

(3)部会員の飼養状況

部会員の個人別飼養頭数及び種雄羊の詳細は次のとおりである。

A.橋本一雄氏(部会長)

① 経営概要 花卉園芸プラスめん羊経営

昔からめん羊を飼養しており 昭和50年まではコリデールであった 一旦めん羊飼養を、 。 中止したこともあったが 昭和57年に再開した 最初は喜多方市場からサフォーク2頭を、 。 導入した その後岩手の業者から15頭 喜多方市場から10頭 新潟から20頭導入した 約。 、 、 。 10年前に北海道のハピー牧場から種雄羊1頭を さらに5? 6年前まで定期的に御料牧場か、 ら10頭づつ導入していた。

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 種雄羊の詳細

④ 交配の方法

9月から1カ月間、朝、夕の1日2回、雌羊に種雄羊を引き付けて交配させる。10月か ら1カ月間は他の農家の雌羊を預かり、引き付け交配させる。交配の料金は1頭1日300 円である。

なお、11月からは本宮町の小林氏(建設会社経営)に種雄羊を貸し出している。

B.遠藤幸三氏(副部会長)

① 経営概要 稲作、畑作プラスめん羊経営

畑作の堆肥生産を目的にめん羊を飼養し始めた。昭和60年に喜多方市場からサフォーク の雌羊2頭を導入、平成8年に本宮市場から雌羊15頭を導入した。平成9年には離農した 部会員から雌羊10頭を導入した。種雄羊は2? 3年に1頭、本宮市場から導入した。

(27)

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 種雄羊の詳細

④ 交配方法

9月から10月中旬まで、朝、夕2回、雌羊に種雄羊を引き付けて交配させる。

C.市川 実氏

① 経営概要 めん羊経営

( )

② めん羊の飼養頭数 サフォーク

③ 交配の方法

10月から1カ月間、橋本氏に預け、引き付け交配させる。

D.矢吹 力氏

① 経営概要 畑作プラスめん羊経営

② めん羊の導入

平成元年に喜多方市場から雌羊3頭を導入したのがめん羊飼養の始まりで その後平成、 4年に雌羊8頭を導入。平成8年には種雄羊1頭を本宮市場から導入した。

③ めん羊の飼養頭数(サフォーク)

④ 種雄羊の詳細

⑤ 交配方法

通年、雄雌混飼し、自由交配させている。毎年2月に分娩している。

E.市川時夫氏

① 経営概要 稲作、畑作プラスめん羊経営

昭和63年頃、喜多方市場からサフォーク雌羊2頭を導入した。

(28)

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 交配方法

10月始めから1カ月間、橋本氏の羊舎に預け、引き付け交配させる。

F.本多正隆氏

① 経営概要 稲作、畑作プラスめん羊経営

昭和62年頃 喜多方市場からサフォーク雌羊2頭を導入した その後は2年に1頭 雄羊、 。 、 は毎年1頭を喜多方市場 、また、喜多方市場廃止後は本宮市場から導入している 。な お、雄羊は交配させた後、自家消費に回す。

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 交配の方法

8月下旬から10月中旬まで、雄雌混飼し、自由交配させる。

G.佐藤篤夫氏

① 経営概要 稲作、肉牛繁殖、養鶏プラスめん羊経営

② めん羊の飼養頭数(サフォーク)

③ 種雄羊の詳細

④ 交配方法

通年、雄雌混飼し、自由交配させている。毎年1? 2月に分娩している。

(4)種畜生産及び供用についての問題点

最近の導入めん羊は 殆どが本宮市場からであり さらに たむら農協めん羊部会で出、 、 、 荷したものを買い戻すことが多く、近交係数が高くなっている惧れがある。

(29)

(5)種畜生産と販売実績

基本的には、当歳で本宮市場で販売して いる。毎年30頭を販売している。

(6)飼養管理とその他問題点など

羊肉は、JAたむらで販売しているが、

約6頭を船引町の「うまいものまちフェス ティバル」や三春町の収穫祭に、消費拡大 のために出している。

組合員の年齢層が高いために、後継者間

写 真12 .た む ら 農 協めん 羊 部 会 橋 本 氏の め ん羊

邁も大きく、頭数を増やせない。

〔担当 家畜改良センター岩手牧場 村田亜希子氏〕

(30)

3.調査結果のまとめ

調査対象の概要 1)

調査対象は 東北地方6県にわたり 市町数は10カ所であり 調査場所のカ所数と内容、 、 、 は表4のとおりである。

表 4 . 調 査 対 象 の ま と め

調査対象は、東北地方6県すべてに配直され、当 該市町は1県当たり、1? 2市町であった。

調査対象になっためん羊飼養の経営は、町、法 人、農協めん羊部会、組合及び個人があり、経営の 規模や内容は、当然ながらまちまちであった。

また1カ所当たりの繁殖雌羊の飼養頭数は、最も 多かったのが、葛巻町畜産開発公社の54頭で、最も 少なかったのは個人の0頭(現在当歳羊のみ飼養)

であった。

めん羊飼養の目的は、すべてがラム肉生産(一部 にホゲットで利用)で、ラム肉の販路については、

それぞれの経営体や農協が販路の開拓に努力してい るが、必ずしも安定しているとは言えない状況であ る。

図1.調査市町の位置

(31)

2)種雄羊の詳細

、 。

本調査においては 現在我が国のめん羊の大半を占めるサフォークに限定して行った (1)種雄羊の生産地別飼養頭数

種雄羊の生産地別飼養頭数は表5のとおりである。

表 5 .種 雄 羊 の 産 地 別 飼 養 頭 数

種雄羊の生産地は 多岐にわたっており 最も多かったのが 自家産の23.3% 次いで、 、 、 、 多かったのが家畜市場の導入で20%であった 3番目が北海道からの導入で道立滝川畜産。 試験場と羽幌町を併せて16.7%の順になっている。

導入先は 調査地城によって特徴があり 地元に家畜市場のある福島県の飼養者は殆ど、 、 を福島県家畜市場(本宮町=本宮市場)のめん羊市場から購入している。

また 繁殖雌羊を北海道から導入した市町では その縁でその後もの種雄羊を購入して、 、 いる場合が多い。

、 、 、

この表で注目されるのが 自家生産が多いことであり 安易に自家生産雄羊の供用は 近親交配になる惧れがあるので、避けることが望ましい。

(2)種雄羊の年齢構成

種雄羊の年齢構成を所有と供用について示すと表6のとおりである。

表 6 . 種 雄 羊 の 年 齢 構 成

所有している種雄羊は4歳以下の比較的若い種雄羊が多い。

貴重な種雄羊については、なるべく長期間供用することが望ましいので、種雄羊の交換

(32)

などが円滑に行われるように、飼養者同士の情報交換が必要と思われる。

また、2歳の種雄羊の供用が19頭中3頭、15.8%あったが、これは平成12年当歳で交配 に供用されたものであり 13年も4頭の当歳羊が種雄羊の候補になっており その一部は、 、 当歳で供用されるものと思われる。

(3)種雄羊1頭当たりの交配頭数

繁殖に供用した種雄羊1頭当たりの交配頭数は表7のとおりである。

表 7 . 種 雄 羊 1 頭 あ た り の 交 配 頭 数

(33)

4.福島県家畜市場(本宮町=本宮市場)の成績

平成13年8月23日、福島県家畜市場 本宮市場( )において、福島県経済農業協同組合連 合会が開設した めん羊・山羊市場の成績を調査した 市場全体としては 子羊の出場頭、 。 、 数が163頭に対して売買成立は159頭で成立率97.6%。成羊は出場頭数12頭で仝頭売買成 立。山羊は、出場頭数48頭で売買成立が45頭、成立率93.8%であった。

1)調査材料

本調査の対象は、出場したサフォーク種の子羊(当歳 151頭のうち) 、売買が成立した 147頭(雄60頭、雌70頭、去勢17頭)である。

2)子羊の市町村別出場頭数

調査対象子羊の市場への出場市町村の位置は図2、市町村別出場頭数は表8のとおりで あり、福島県内9市町村と宮城県の1町からの出場であった。

図2.出場市町村の位置(福島県内)

表8.市町村別出場頭数

(34)

3)購買者及び購買頭数

県別の購買者数及び購買頭数は表9のとおりである。

表 9 . 県 別 購 買 者 数 及 び 購 買 頭 数

購買者数は、地元福島県が22名、購買頭数は75頭で全体の51%であった。

県外は、6県で購買者が11名 購買頭数72頭で、 、全体の49%、ほほ半数が県外の購買者 により購買された。

4)取引価格

市場における取引価格は表10のとおりである。

表10.市場取引価格

本年の取引価格は、前年と比較すると、雄72.2%、雌83.6%、去勢80.6%であった。

(35)

5)出場子羊の発育

出場した子羊は、生年月日が、平成12年12月25日(日齢241日)から5月10日(日齢10 5日 までと範囲が広かったので 頭数の少ない1月以前生まれと 5月生まれを除き 生) 、 、 、 まれ月により 2月生まれ 3月生まれ 4月生まれ及び去勢子羊の四つに群分けして集計、 、 、 した。

発育を調査するための測定項目は、体重、体高及び体長の3部位とした。

(1)雄子羊の発育

調査頭数は、出場頭数60頭のうち、1月生まれ、5月生まれ及び測定もれを除いた、50 頭であった。調査成績は表11のとおりである。

表 1 1. 雄 子 羊 の 体 重 及 び 体 尺 測 定 値

○ 標準発育値との比較

体重及び体尺測定値を標準発育値(日本飼養標準 めん羊1996年版30・31ページ)

と比較すると図3のとおりである(図の中の斜線は、標準発育値の線である。○印は2月 生まれ、△印は3月生まれ、□印は4月生まれである 。)

図 3 . 標 準 発 育 値 と の 比 較

(36)

体重は、 月生まれがほぼ標準発育であり、 月生まれ、 月生まれは、標4 2 3 準を上回っ

ていた。

特に3月生まれの体重は標準を大きく上回っていた。

体高及び体長についても、体重とほぼ同じ傾向にあり 4月月生まれの発育は、 、やや遅 れていたが、2月、3月生まれは標準を上回っており、総体として、出場めん羊の発育は 良かった。

(2)雌子羊の発育

調査頭数は、出場頭数69頭のうち、1月生まれ、5月生まれ及び測定もれを除いたは、

59頭であった。調査成績は表12のとおりである。

表 1 2 . 雌 子 羊 の 体 重 及 び 体 尺 測 定 値

○ 標準発育値と甲比較

体重及び体尺測定値を標準発育値(雄と同じく日本飼養標準 めん羊1996年版30・31 ページ参照)と比較すると、図4のとおりである。なお 国中斜線 ○印、 、 、△印、□印の 意味は図3と同じである。

(37)

雌子羊は 体重 体高 体長共に標準を上回る良い発育であった なかでも、 、 、 。 体重は、標準を大きく上回っていた。

(3)去勢子羊の発育

去勢子羊は、出場頭数が少なかったため、2月生まれ、3月生まれ及び4月生まれを一 群にして集計した。調査成績は表13のとおりである。

表 13 . 去 勢 子 羊 の 体 重 及 び 体 尺 測 定 値

○ 標準発育値との比較

去勢子羊には標準発育値の基準がないが 去勢子羊の発育は 通常 雄子羊と雌子羊の、 、 、 中間の値を示すので、飼養標準の雄子羊と雌子羊の発育値の中間値を発育の標準値として 比較した。その成績は図5のとおりである。

図 5 . 標 準 発 育 値 と の 比 較

去勢子羊の発育は 体重 体高 体長共に標準発育値を上回っていた その数値は雄子、 、 、 。 羊と比較しても同程度の発育であった。

(38)

(4)共進会上位入賞羊の発育

セリに先立ち行われた共進会の上位入賞羊の発育は表14のとおりである。

表 14 . 共 進 会 上 位 入 賞 羊 の 体 尺 測 定 値

6)過去の市場成績

福島県におけるめん羊市場の歴史は古く、しかも現在まで続いている我が国唯一のめん 羊市場である。サフォークが主体になった昭和50年代中期以降のめん羊市場の開設状況 は、昭和55年から61年までは、二本松と喜多方の二つの市場があり(この間、昭和58、

59、60年及び62年には松川市場も開設されていた)63年以降は喜多方市場1カ所での開 催であった。

喜多方市における市場は平成7年までである。平成8年からは、喜多方市における市場 が廃止になり、本宮町に移って今日に至っている。

、 。

平成3年から10年間の福島県経済連開設のめん羊市場の成績は 表15のとおりである 15.過去十年間 の市場成績

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過去11年間の子めん羊の市場価格の推移を図で示すと図6のとおりである。

図 6 . 市 場 価 格 の 推 移

7)市場成績の考察

東北地方は 従来からめん羊種畜の主要な生産地である なかでも福島県は 飼養頭数、 。 、 も多く、優れた種畜を生産してきた。

喜多方 二本松 本宮市場等福島県下の家畜市場は 長年にわたりめん羊流通の中心的、 、 、 役割を果たし、県のめん羊の振興に大きく貢献してきた。

今回出場された本宮市場の子羊は、発育にバラツキがあるものの全体として発育が良 かった。なかでも3月生まれの子羊の発育が良かった。

また、出場子羊の血統登録率は、雌羊が84.3%、雄羊が41.7%と高かった。

セリの結果、売買成立めん羊の約半数が福島県外に販売されており、福島県の生産者 は、県外のめん羊の改良増殖に貢献している事がわかる。

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5.調査結果に対する考察

全国的にめん羊情勢が厳しいなか 東北地方も例外ではなく 飼養戸数 飼養頭数共に、 、 、 減少傾向が続いている そのなかで 青森県階上町がめん羊の振興を進めており 今後の。 、 、 発展を期待したい。

調査対象は 東北6県全体に配置されており 調査対象の経営が町から個人経営の農家、 、 までと幅広く この調査によって 東北地方のめん羊の飼養状況が概ね正しく把握できた、 、 ものと思われる。

① 種雄羊の生産地

、 、

種雄羊の生産地は多岐にわたっているが そのなかで最も多かったのが自家産であり 全体の23.3%を占めていた 自家産雄羊の供用は 手軽に種雄羊が確保できるが 近親交。 、 、 配の弊害がでる惧れがあるので極力避けることが望ましい。

また 家畜市場から購入する際には 出場名簿により血統を十分に調べ 血縁の近いも、 、 、 のを避けることが重要である。

② 種雄羊の年齢構成

種雄羊の年齢構成は 比較的若いが これは種雄羊の管理不良により供用期間が短縮さ、 、 れているのか 近親交配を避けるために 早期に更新しているのかが考えられるが 種雄、 、 、 羊は育成に多くの経費がかかっているので、優秀な種雄羊はなるべく長期間供用できるよ うに日ごろの飼養管理に留意することが大切である また 狭い範囲ではあるが 一部で。 、 、 実施されている 他の生産者との交換がより円滑に行われるように 情報交換のためのイ、 、 ンターネットの活用や広域の仲間作りが必要と思われる。

③ 交配方法

繁殖期に一定期間雌羊の群に種雄羊を混飼して自由交配させる方式が多いが、なかに は 通年雄雌混飼している経営がある これは 省力的ではあるが 種雄羊の管理として、 。 、 、 は勧められない。

特筆すべきことは 引き付け交配を行っている事である この方式は 手間がかかると、 。 、 いう欠点はあるが 種雄羊の消耗を少なくし 多くの繁殖羊に交配ができ また交配日が、 、 、 わかるので、分娩時の損耗を防ぐにも優れた方式である。

一部に当歳羊を供用しているが、勧められる方式ではない。

④ 福島県下の家畜市場

福島県下では めん羊市場開設場所の変遷はあるが 平成8年からは本宮市場に移設さ、 、 れ現在に至っている この長い期間にわたって めん羊の市場を開設してきた 開設者の。 、 、 福島県経済連並びに関係機関の功績は極めて大きい なお 出場が福島県内にほぼ限定さ。 、 れているが できれば 他の県からも積極的に出場し 市場を通じて種畜の交流が広範囲、 、 、 に行われ、血液更新が円滑に行われる様になることを期待したい。

〔担当 日本緬羊協会元理事 近藤知彦氏〕

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