九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
対人関係における親密さとスキンシップ許容度 : 韓 国人大学生の分析結果を中心に
曺, 美庚
神戸大学大学院文化学研究科
https://doi.org/10.15017/17113
出版情報:比較社会文化. 16, pp.73-85, 2010-03-20. 九州大学大学院比較社会文化学府 バージョン:
権利関係:
論 文
Bulletin 01 the Graduate School 01 Social and Cultural Studies, Kyushu University voI.16 (2010), pp.73~85
対人関係における親密さとスキンシップ許容度
‑韓国人大学生の分析結果を中心に‑
2009年11月9日受付.2009年12月17日受理
庚
美 曹
CHO Mikyung
Keywords:対人関係、親密さ、スキンシップ許容度、同性同士、異文化
概 要
本研究は、韓国人大学生の対人関係における親密さとスキンシップ許容度について調査・分析し、韓国文化 に対する異文化理解を促すことを目的としている。対人関係において親密感が高い相手とは密接距離を維持し、
親密感の薄い相手とは個体距離を維持するという既存研究、ならびに密接距離帯あるいは個体距離帯にいる同 性同士では、男性より女性のほうがスキンシップの機会やスキンシップ部位が広いという既存研究より、親密 感の高低と性別によってスキンシップに対する許容度に相違があるという仮説を導いているO 具体的には、親 密感の高い相手の場合、密接距離を維持する関係上スキンシップをとる傾向も強いであろうと考え、親密感の 高低がスキンシップ許容度に影響するという仮説を導き、仮説の検証を試みた。また、女性同士のスキンシツ プに対する許容度が男性同士のスキンシップに対する許容度より高いであろうという仮説については、自分と 他者、あるいは他者と他者のいずれにおいても女性同士のスキンシップに対する許容度が高く示され、当該仮 説が検証された。なお、今回の調査・分析により、仮説検証のみならず、韓国人大学生は全体的にスキンシツ プ許容度が高いこと、女性同士のスキンシップに対する女子学生の許容度がとりわけ高いことなどが明らかに なった。
研究の背景と目的
日本と韓国は地理的に非常に近接しており、 2002年の サッカーのワールドカップ共催やドラマ「冬のソナタ j放 映を機に両国間の心理的な距離もぐんと縮んだように思わ れる。韓国における日本大衆文化の解禁と日本における韓 流ブームにより、今では互いの文化的な交流も盛んであり、
個人レベルや民間レベルで、互いに親近感をもって理解しあ う努力がなされている。ただ、両国はいろんな面で似通っ ているため、互いが受け入れやすいという面もあるものの、
お互いの文化や習慣に対する認識や理解はいまだ不十分で あり、実際のコミュニケーション現場では、多様なコミュ ニケーション・トラブルが生じているのも事実である。
2009年秋のある日、筆者が韓国ソウルで開催されたある 国際学会に参加した後、ホテルへ向かう電車の中での出来 事であった。筆者はパソコンなどが入った書類カバンと学 会で購入した何冊かの本が入った手提げ袋を持って電車内 で立っていた。揺れる電車内で結構荷物が重いなと患って
いた時、筆者の前の席に座っていた中年男性が筆者の手提 げ袋をそっと引っ張ったのであるO 筆者は反射的に身を引 いたが、すぐに感謝の笑みと共に「大丈夫ですよ」と丁重 に断った。男性側からすれば、重い荷物を持って立ってい る人に対して荷物だけでも持ってあげようとする思いやり の行動であるO 内心、このような文化を直接体験できて非 常に嬉しかったO急速な経済発展と個人主義の浸透により、
近年はあまり見かけなくなった光景と言われていたからで あるO もっとも、ゼミ生や何人かの知り合いも韓国で類似 の場面に直面したことがあるというO
例えば、道を尋ねている日本人旅行者 (2007年当時27歳 の
O
L)が、中年女性に手を号│っ張られながら親切に道を教 えてもらったとか、若い大学生 (2006年当時20歳の男子大 学生)が公衆電話の掛け方を聞いたら、 50代の韓国人の男 性は彼の肩を組んだまま公衆電話の使い方を教えてくれた とか、満員電車の中で重そうなカバンを持って立っている 日本人学生(2005年当時四歳の女子大学生)のカバンを座っ ていた韓国人の中年女性が持ってあげようとしたケースな 73曹 美 捷
どがそのような場面である。これらのケースはいず、れも、 表
1
対人関係と距離産分 日本人にとっては恐怖感として記憶される異文化体験のーつであるようだ。さらに、韓国ではよく見かける光景であ るが、女性同士が手をつないて、歩いたり、腕を組んで歩い ている様子を見ると、日本人は「もしや同性愛者かな?
J
と思うようである (2008年当時23歳の男子大学院生)0 逆に、親密感や嬉しさを表現するために軽く相手の体に タッチした時、ピックリして避ける友人に傷ついたという 韓国人留学生(2008年当時25歳の女子大学院生)、申し訳な さや感謝の気持ちを伝えるために手を握ったら変に思われ て傷ついたという韓国人留学生 (2006年当時28歳の男子大 学院生)の話などのように、コミュニケーション現場で起 こっているコミュニケーション・トラブルについてよく耳 にするO 韓国人が親密感や好意を持って円滑なコミュニ ケーションを図るために行った行為が、日本人にとっては 脅威や嫌悪感をもたらすものであったり、タブーに該当す る場合がある。一度、このようなコミュニケーション・ト ラブルの場面に遭遇すると、お互いが傷つくことになり、
なかなか元の状態に修復できなくなる恐れがある。
日本人と韓国人の間でコミュニケーションのとり方や感 情表現の方法には若干相違がある。韓国人は日本人に比べ て喜怒哀楽の感情をより直接的に表現していると言われて いるのに比べ、日本人は感情を間接的に表現する傾向が強 l'。これらの感情表現に関する研究は、社会学の分野など で試みられつつあるものの、検証できるような実証的な データや論文はあまり見当たらない。そこで、本研究では、
コミュニケーションのあり方が異文化問コミュニケーショ ンの成否に大l'に影響を及ぼすと考え、個人のコミュニ ケーション距離と深い関わりを持つスキンシップの程度や 許容度について考察するO 特に、韓国の大学生の向性同士 のスキンシップに対する許容度を調査・分析し、実証的な データを示すことで、異文化理解を深めることにしたい。
本研究によって提示される各種のデータは、日韓の異文化 問コミュニケーションの円滑化にも多いに貢献できるであ ろうO
2 二れまでの研究と仮説
人間の親密さや対人距離に関する研究としては、 Little (1965)、マレービアン(1986)、Hall(1969)などの研究 が挙げられる。Little(1965)やマレーピアン(1986)の研 究では、対人関係の親密さが増すほど対人距離が近くなる ことを明らかにしている。 Ha!l(1969)の研究では、対人 関係と距離には棺関があるとし、対人関係における距離を、
「密接距離
J
、「個体距離ム「社会距離ム「公衆距離」の4 つに区分している(表1)。0‑46
錨 体 相手に手が届くぐらいの距離。やや小
J距 離 さめの声で個人的な話がなされること 46‑122 が多い。
一般的な会話が行われる距離。普通あ
距社離会 るいはやや大きめの声で話がなされる 122‑366 ことが多い。
公 衆 ビジネスやより正式な場で取られる距
366以上 距 離 離。大きな声で話されることが多い。
(出所:Hall (1969) .池田・クレーマー(2000).p. 71より再引用)
一方、韓国人のコミュニケーション距離について言及し た曹 (2001)では、「ゼ、ロ・ディスタンス論」が提唱された。
そこでは、韓国人は歩きながら又は隣に座って話をする時、
言語以外にボディ・タッチ(スキンシップ)を伴うコミュ ニケーション方法をとることが多いとしているO また、親 密感の高い人ほど対人距離が短く、肩や腕あるいは手など の体の一部を軽くタッチしたり、手をつないだり、腕を組 んだり、ハグをするなどのスキンシップが多用される傾向 が強いとしている。
本研究では、表1のうち、とりわけ「密接距離」と「個 体距離
J
に注目している。いずれも物理的にスキンシップ が可能な距離であるものの、相手との距離がより短い密接 距離の場合、心理的・物理的に相手とのスキンシップが行 われやすいことが容易に推測できる。上記の既存研究から、相手との親密さの度合いが高いほど密接距離になりやすい こと、また密接距離になるほどスキンシップの可能性が高 まることなどが示唆される。そこで、親密さとスキンシッ プに関わる次の仮説を導くことができるO
仮 説 相 手 に 対 し 親 密 感 が 高 い ほ ど ス キ ン シ ッ プ 許 容度が高い。
次に、 Jourard(1966)は、親密さと身体接触経験や身体 接触部位について調査し、親や友人間では身体の末端に触 れられることが多いのに対して、異性の友人間では体の中 心部に触れられているとし、親密な関係ほど体に触れられ る機会や範囲が広いことを明らかにした(図1)。本研究で は、とりわけ向性聞のスキンシップに注目している。向性 問のスキンシップという観点から図1を考察すると、同性 聞の身体接触の場合(父親→男性、男の友人→男性:母親
→女性、女の友人→女性)、男性より女性の方が濃い色で表
される部分が広く、身体接触の機会と範囲が広いことを示 唆しているO
性 主働関
議 官
制 性
泉 州
w i
刷 出 女 象 付 出 ゑ 川
開
母親 父親 同性の友人異性の友人
E
コ
0‑25%箆::J26‑50%殴湯51‑75%・ ・
76‑100%図 1 身体接触の部位一両親、向性・異性の友人によって 触れられた領域
(出所:Jourard (1966),大坊 (1998,) p. 48より再引用)
一方、日本人大学生を調査した曹 (2008)においては、
男子学生より女子学生のほうがスキンシップ許容度が高い ことが報告されている。男女聞のスキンシップの様子の違 いを示唆したJourard(1966)ならびに曹 (2008)の研究よ り、スキンシップ許容度の性別差を検証するための次の仮 説を導くことができる。
仮 説
2
女性向土のスキンシップに対する許容度が男 性同士のスキンシップに対する許容度より高 し' 0
その他の関連研究として、 Argyleand Dean (1965)の 研究が挙げられるが、彼らは視線交差時間を分析し、親密 さを表すチャンネルの間の関係は相補的であるとし、親和 葛藤理論 (affiliativeconflict theory)を提唱しているO
3 質問票調査の概要と分析
3 . 1 質問票調査の概要本調査は、韓国の釜山大学、慶北大学、大郎カトリック 大学の学生を対象に2007年11月末から2008年3月下旬まで の聞に行われた。 200部の質問票を配布し、 196部を回収し たので、回収率は98%であるO そのうち、中国国籍のもの が5部、回答記録もれによる欠損が2部あり、 189部が有効 な回答部数であった。回答者の男女比率は、男子大学生が 117名 (6l.9%)、女子大学生が71名 (37.6%)を占め、性 別不明の回答がl名あり、性別による分析時には欠損とし て処理された。女子学生の回答比率が相対的に少ないこと から、男女比率に若干のアンバランスがあったといえる(表
2 。)
表2 回答者の男女比率
T 大弟学子生 大女学子生
117 71 189
6l.9% 37.6% 0.5% 100%
なお、スキンシップ許容度を測定するに当たっては、親 密度合いによって、親密感の高いグループと親密感の薄い グループを区分しているO 前者には、「親、兄弟・姉妹、親 友、親しい先輩・後輩」が含まれ、
Ha
I!(1969)のいう「密 接距離」の区分に概ね対応している。後者には、[普通の友 人、普通の先輩・後輩、知り合い程度の人」が含まれ、H a I I
(1969)のいう「個体距離」の区分に概ね対応している。
また、分析方法としては、親密度合いによる分析をベース にしながら、性別による許容度の相違をも考察しているO
3 . 2
同性の他者とf
手をつなぐ」行為に対する許容度 回答者本人と同性の他者(自分と他者間)が歩きながら 話をしたり隣に座って話をするとき、回答者本人が[手を つなぐ(手に触れるなども含む)J
行為に対してどの程度許 容できるかを調べたところ、表3のような結果が得られた。表3 向性の他者と「手をつなぐ」行為に対する許容度 不全自く然 やや どちら やや 全く
i 合 計 │ 不自祭 いえとなもい 自然 自怒
親との 18 37 29 37 68 189 場合 (9.5) 09.6) (15.3) (19.6) (36.0) (100) 兄弟・ 25 33 29 52 50 姉妹 (13.2) (17.5) (15.3) (27.5) (26.5) (100) 親友の 29 34 26 40 60 場合 05.3) (18.0) (13.8) I (2l. 2) (31.7) (100) 親しい 32 45 47 I 38 27 189 先輩・ 06.9) (23.8) ( 川
ω │
1) (14.3) (100)後輩
普通の 46 42 36 52 13 189 友人 (24.3) (22.2) (19.0) (27.5) ( 6.9) (100) 普通の 49 55 45 32 8 189 先輩・ (25.9) (29.1) (23.8) (16.9) ( 4.2) (100) 後輩
知り合 70 62 35 16
L当程度 (37.0) (32.8) (18.5) ( 8.5) ( :).2)
I
(l 00) i の人注)表中の数字は人数を表しており、( )内の数字は%を示してい る。度数の表示には、性別不明の分も含まれているQ
「親、兄弟・姉妹、親友j などの親密感の高いグループ の他者と同性問で手をつなぐ行為に対しては、「やや自然に 思う」ないし「全く自然に思う」と回答した比率が非常に 高く、両者を合わせると、[自然に思うj比率が各々50%を 75
官
上回っている。向性間で手をつなぐというスキンシップ行 為が何の問題もなくごく自然に許容されていることがうか がえるO 逆に、「普通の先輩・後輩、知り合い程度の入
J
な どの親密感の薄いグループの他者と向性問で手をつなぐ行 為に対しては、「やや不自然に思うJ
ないし「全く不自然に 思う j と回答した比率が50%を上回るほど高く示された。これらの結果から、親密感の高低と向性問のスキンシップ に対する許容度との間には明らかに相関があるといえるO
調査結果から、韓国人の大学生にとって、親密な関係に ある同性の他者と「手をつなぐ j行為はごく普通の行為で あり、自然なものとして受け入れられている傾向が読み取 れる。韓国人のこのような考え方は、「同性問で手をつなぐ 行為は一般的に好ましくなく許容されにくしりと考えてい る日本人大学生にとっては理解しがたい面があると思われ るO なお、「親しい先輩・後輩
J
や「普通の友人J
の場合は、それぞれ、親密感の高いグループの端と親密感の薄いグ ループの端に位置し、許容度に関する分布がやや分散した 形で表れている。また、知り合い程度の人と「手をつなぐ
J
ことに対しては「不自然に思う
J
と回答した比率が約70%(132名)となっている(図3)。
「手をつなぐ j行為を許容する順位としては、「まったく
j主)%の場合、小数点以下を四捨五入で表示している。以下関じ。
向性の親と手をつなぐ
18
10% 量全く不自然{
;包やや不自然l ロどちらでもな 37 ι ロやや自然
15% i 1
20覧 ! 九
白金〈自然 [
I
図 2 向性の親と「手をつなぐj
向性の知り合いと手をつなぐ
16 6
ユ 率 : :
:回全く不自然lロどちらでもな!
い (包やや自然
図3 向性の知り合い程度の人と「手をつなぐ
J
庚
美
自然j と「やや自然」の回答をあわせて「自然に思う
J
比 率が高い1I慣に並べると、親、兄弟・姉妹、親友、親しい先 輩・後輩、普通の友人、普通の先輩・後輩、知り合い程度 の人のI1固となっており、親密感の度合いとスキンシップ許 容度との問には明らかに相関が認められる。とりわけ、親 や兄弟・姉妹と手をつなぐ行為に対して許容度がもっとも 高いことから、韓国人の家族問の親密感とその表現方法としてのスキンシップの様子がうかがえる(図2)。
表4 性別による「手をつなぐ
J
行為に対する許容度親との場合命*ホ 117 I 3.01 71 4.381 ‑7.849 (1.33) (1. 05)
兄弟・姉妹卑本$ 117 2.79 71 4.311‑9.409 (I.31) (0.90)
親友の場合..掌 117 2.67 71 4.481 ‑11.503 0.35) (0.81)
親しい 117 2.49 71 3.591 ‑6.329 先輩・後輩*権$ (1.23) (1.12)
普通の友人掌キ* 117 2.26 71 3 . 411 ‑6.889 (1.23) (1.04)
普通の 117 2.15 71 2.921 ‑4.581 先輩・後輩草場傘 (1.13) (1. 09)
知り合い 117 1. 95 71
i
程度の人* (1.10)注1)性別表示無しの回答lつを欠損処理し、総数が188となって いる。
注2)有意水準の表示は下記のとおりである。
本*本pく0.001、傘本pく0.01、本p<0.05、
t
p<O.l 注3) 5点リッカート・スケールは下記の通りである。まったく不自然 2 :やや不自然 3 :どちらともいえない 4 やや自然 5:まったく自然
表4は「手をつなぐ」行為に対する許容度を性別間で比 較したものである。「手をつなぐ j行為に対する許容度につ いては、調査した全ての項目において、男子学生より女子 学生の方が許容度が高く、その差は統計的にも有意なもの となっている。注目すべき点は、男子学生の場合、他のど の相手よりも父親と手をつなぐことがもっとも許容度が高 いことであるO 女子学生の場合は、母親に対して4.38、姉 妹に対して4.31、親友に対して4.48の許容度を示しており、
母親よりも親友に対しての許容度が若干高く表れた。男子 学生は親友より親の方が向性問で
f
手をつなぐ」行為を許 容しやすい相手ととらえている反問、女子学生にとっては、親 、 姉 妹 、 親 友 の 区 別 が ほ と ん ど な し こ の3者のいずれ をも「手をつなぐ j行為を許容しやすい相手としてとらえ ていることになる。女子学生にとって、親友に対する許容
いるものの、全般的にほぼ同じ結果であるといえる。すな わち、同性の他者と「腕を組む」行為に対する許容度にお いても、「手をつなぐ j行為に対する許容度と同様に、親と
「腕を組むj行為に対する許容度がもっとも高く示され、
「やや自然に思う
J
と「全く自然に思う j を合わせた比率 が54.5% (103名)と、半数以上の人が自然に思っているこ とが分かるO 反面、「やや不自然に思う jと「全く不自然に 思う」を合わせた比率は32.8% (62名)であった(表5、 図5)。知り合い程度の人と「腕を組むj ことに関しでも、「手をつなぐ j行為の場合と同様に、「全く不自然に思う」
と「やや不自然に思う」を合わせで:'70.9% 034名)が不自 然であると答えた反面、自然であると答えた人は、「全く自 然に思う j と[やや自然に思う
J
を合わせて11.7 % (22名) に過ぎなかった(表5、図6。)63 度が親や姉妹と同じレベルであるということは、親友と
i
手をつなぐ」機会や一緒に過ごす機会が多いことを示唆して いるO 以上の結果をグラフにしたのが図4であるO グラフ からは、「手をつなぐ j行為に対する許容度の男女差がはっ きりと読み取れるO すなわち、男子学生より女子学生の方 が全般的に「手をつなぐ j行為に対する許容度が高く、親 密感の高い棺手ほど許容度も高いといえよう。
同性の親と腕を組む
39 21%
一 て
e
恥町制時' 市d 判
︒ 凝
f手をつなぐ
J
許 容 度 の 男 女 差幽晴 継・ 端山 鳴
m e
蜘
J
︑
ω時e
場 前
栴事・梅 山町
︐ゴ 轄
市判崎
# e ω
肉轄 器禁
・崎 同町
23 12%
;・全く不自然 i r2Iやや不自然 i
iロどちらでもない ロやや自然
i・全く自然
f g 甜
・ ・ ・
21%4 ・ 0 ・ ・ 闘 姻
「手をつなぐ j行為に対する許容度(グラフ) 3.3 間性の他者と「腕を組むj行為に対する許容度
次に、「腕を組むj行為に対する許容度について考察して みよう。歩きながら話をしたり隣に座って話をするとき、
「腕を組むj行為に対してどの程度許容できるかを調べた ところ、表5のような結果が得られた。
函4
向性の親と「腕を組むj 図
5
向性の知り合いと腕を組む
iB全く不自然
ir21やや不自然
!ロどちらでもない!
回やや自然
j・会〈自然 87
46%
9
5%
47 25%
13 7%
向性の他者と「腕を組む
J
行為に対する許容度h らR ~叫‘
L
『 伊
親との場合 39 23 24 40 63 189 (20.6) (12.2) (12.7) (21.2) (33.3) (100) 兄弟・姉妹 40 28 28 37 56 189 (21. 2) (14.8) (14.8) (19.6) (29.6) (100) 親友の場合 57 24 20 24 63
(991.858) (30.2) (12.7) (10.6) (12.7) (33.3) 親しい先輩・後輩 53 37 30 34 35 189
(28.0) (19.6) (15.9) (18.0) (18.5) (100) 普通の友人 67 30 34 47 11 189 (35.4) (15.9) (18.0) (24.9) ( 5.8) (100) 普通の先輩・後輩 69 43 36 31 10 189 (36.5) (22.8) (19.0) (16.4) ( 5.3) (100)
│知り合い程度の人 87 47 33 13 9 189 (46.0) (24.9) (17.5) ( 6.9) ( 4.8) (100) 表
5
同性の知り合い程度の人と「腕を組む
J
なお、表6と図7にみるように、「腕を組む」行為に対す る許容度については、調査した全ての項目において、男子 学生より女子学生のほうが許容度がかなり高く表れ、統計
7 7
図6注)表中の数字は人数を表しており、( )内の数字は%を示してい る。度数の表示には、性肝不明の分も含まれている。
向性の他者と「腕を組む j行為に対する許容度は、「子を つなぐ」行為に対する許容度に比べ若干低い数値を示して
庚
「腕を組むJ許容度の男女蓑
4ト ー 5
3 2 美首'
的にも性別差が認められた。とくに、親友と[腕を組むj 行為に対する許容度において、男女差がもっとも顕著に表 れている。「手をつなぐ」行為に対する許容度の男女差を示 す表4と、「腕を組むj行為に対する許容度の男女差を示す 表6を比較すると、すべての棺手に対し、「手をつなぐ
J
行 為よりも「腕を組む」行為に対する許容度が男子ではより 低く、女子ではより高くなっている。こうした結果から、男子学生の場合、同性の
f
也者と「腕を組むj より「手をつ なぐ j ほうが相対的に容易である反面、女子学生は「腕を組むj ほうが相対的に気楽で、あると感じているといえる。 合
# e ω
職内 容
者相 均・ 按同 町 令e
都 いご 帯 O性別による
f
腕を組むJ
行為に対する許容度 表6「腕を組む
J
仔為に対する許容度(グラフ) 間74
.5 11 ‑1
1.0 1 8 ( 0 . 9
1)7 1 2 . 6 3 0 . 4 2 ) 1 1 7
親との場合*事態
ことに注目したし ~o
r
手をつなぐ」行為や[腕を組む」行為 に対する許容度の願位は、「親j、「兄弟・姉妹j、「親友j、「親しい先輩・後輩j の1)民となっているO しかし、[肩を組 む」行為に対しては、「親友」の場合における許容度がもっ とも高く、次いで「兄弟・姉妹」、「親しい先輩・後輩
J
、「親j のj聞に許容されていることがわかる。なお、「普通の友人ム「普通の先輩・後輩j、「知り合い程度の人」に対する許容 度においても、「手をつなぐ
J
行為や[腕を組むJ
行為より 概ね許容度が高くなっている。1 2 . 1 7 3
4 4τ
︑ もノ
必斗
A 4 4
必
‑ n巴
d A T
A ‑
V
( 71 (1.37)
1 1 7
兄弟・姉妹阜*本
4 . 5 6 1 ‑ 1 4 . 5 4 5 (
09 0 ) 2 . 1 5
(1.
3 6 ) 1 1 7
親友の場合事奪事
‑ 9 . 0 2 3 3 . 8 2
( 1 . 1 6 ) 7
1 2 . 1 6
(1.31)
1 1 7
殺しい 先輩・後輩 事事
3 . 4 9 1 ‑ 1 0 . 4 1 0 ( 0 . 9 5 )
7 1
1.
8 7
(I
1 6 ) 1 1 7
普通の友人車事事
6 . 1 9 5
‑ 4 . 2 3 5 2 . 9 9
0
,1 9 ) 2 . 4 4
(1
. 1 6 ) 7
1
1.
9 0
(1 13) 1.72 (I
. 0 8 ) 1 1 7
1 1 7
同性の他者と「肩を組む
J
行為に対する許容度(1
3 引 ( 1 8 3 i m r l m ; 7 i ω ; ! ld (6;:Jl(2321(JJid ( 6 3 │ ( l l : ! │ ( J │ ( 3 0 ; ; j J l ( ぷ
吋 輩 後 輩
i(7;:lJlJlJ!(Jd J(2421JlJ│(62 い ; ; !
?153{ 川 ω し ご Jl(4Jι い ; : !
[門知剛り吋合吋度叶仰
ι J : 3 : (」おバ J 」ふ ;3引札 ~I礼lし(AdlL1 」 J 」 旦 j 1 」 ; ; 出 ! ; !
表7
i兄弟・姉妹 親友の場合
普通の友人
e 一 て w w
' f
t a
こ
hw
摂b
栴融
・掛 ωm e場 前
J︑
川内
e 場
前
制継・輔 副
ゴ 癒
m '普通の 先輩・後輩.本.
l
知り合い程度の i人*牟事注
1
)性別表示無しの回答1
つを欠損処理し、総数が1 8 8
となって いる。注2)有意水準の表示は下記のとおりである。
••• p < O . O O l
、..p
く0 . 0 1
、牟p < 0 . 0 5
、tp
く0 . 1
注 3) 5点リッカート・スケールは下記の通りであるO まったく不自然 2 やや不自然 3 どちらともいえない やや自然 5 まったく自然
具体的に、向性の親友と「肩を組む」行為については、
「まったく自然に思う
J
人が全体の3 2 . 8 %( 6 2
名)で、[や や自然に思うJ
人の3 0 . 2 %( 5 7
名)を含めると、6 3 %0 1 9
3.4
向性の他者と「肩を組むJ
行為に対する許容度 次に、歩きながら話をしたり、近くに盛って話をすると き、同性の他者と[肩を組むJ
(肩や腰に軽く手を当てる行 為を含む、以下向じ)行為に対する許容度を調査した結果、表?のような結果が得られた。親密感の高いク守ループと親 密感の薄いグループの間の許容度の差は、向性の地者と「手 をつなぐ
J
行為や同性の他者と「腕を組むj行為の場合と 大差がなく、ほぽ同様の結果を示し、親密感の高低と許容 度との簡には密接な関係があることが確認された。但し、全体的な許容度において、向性の他者と「手をつなぐ
J
行 為や向性の地者と「腕を組むj行為に比べて許容度がやや 高く示されたことと、許容されやすい願位が変化している7 8
体としての許容度に影響しているのであるO 名)もの人が「肩を組む」行為を許容しており、同性の他
者間でのスキンシップのうちもっとも高い許容度を示して
日男;
‑ 女
同性の親友と腕を組む
L
90
,
80~
70ト 60L 55 50f 40f 30 201 10[ Ol
舎や-"....幸~
~,. ~_t'I!?'. S~~ ~令。
l会 ぷ 食
22n
た ~ 砂R . . . . . ι 。 民
γU いる。兄弟・姉妹と「肩を組む
J
行為についても、 57.1%(108名)もの人が「まったく自然に思う
J
や「やや自然に 思う」と回答しており、かなり高い許容度となっているOこの結果を表3や表5と比べると、全般的に「肩を組む
J
(軽く手をのせる)行為が「子をつなぐ
J
や「腕を組む」行為よりも許容されやすい様子がうかがえるO
同性の親友と膚を組む
親友と「腕を組むj行為に対する許容度の男女差
L
3 6
19%町 市 川
︑
︑
a a ‑ ‑ ‑ ‑ V
4︐
a h a
‑
‑
. .. .
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泊4.. .
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司.
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・
F4F a‑
‑‑
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‑F
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l i
‑‑
配局 ... 一司
円 ︒
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‑
司屯凶
13 62 7%
男
︒
女.
間性の親友と肩を組む
5730九 回全く不自然
臼やや不自然
lロどちらでもない ロやや自然 白金く自然 向性の親友と「庸を組む
J
図8
柄。~-キI~
占2... 移J
同性の親友と腕を組む
男子学生の場合、例えば、飲み会などで、酔った勢いや その場の雰囲気により肩を組むことがあることから、向性 の他者と「子をつなぐ
J
行為や「腕を組むj行為に比べ、同性の他者と「肩を組む」行為に関しては、自然な行為と して受け入れられ、許容度が増加したと考えられる。この ことは男女差を比較した表8からも読み取れる。既述した ように、「手をつなぐ」行為や「腕を組む」行為においては、
すべての相手に対して男女の間で許容度に大きな差が開い ていたが、「肩を組む
J
行為に対する許容度においては、「親、兄弟・姉妹、親友、普通の友人
J
の場合を除き、男子学生 と女子学生の関に統計的な有意差は表れなかった。男子学 生に「肩を組むj行為が自然な行為として受け入れられた 親友と「肩を組む」行為に対する許容度の男女差20 11%
7
︒ %
i 1
%
5 3
筑h臨調圃
W M U 3
hm
圃圃・圃園田町
4 a聞圃・圃・・圃圃・圃
F a
‑
‑ E
l
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 ‑nd qy a‑
‑‑
‑‑
司qd
n o
内d
}・全く不自然
;回やや不自然 ロどちらでもないF Cやや自然
1・全く自然
24
13%向性の親友と
f
腕を組むjまた、図8と図9から、親友との間では「腕を組む」行 為より「肩を組む
J
行為の方が許容されやすいといえるが、この現象をさらに詳細に分析してみると、「肩を組むj行為 国
9
結果、女子学生との差が縮み、「肩を組む」行為に対する許 容度では男女差が僅差になったことを物語っている。
に対する許容度を高めているのは男子学生であることが分 かるO 図10と図11から、男子学生の場合、「腕を組む」行為 に対しては「不自然jの方に大きく傾いていた分布が、「肩
7 9
を組むj行為では逆に「自然jの方に偏った分布となって こうした男子学生の回答の分布の変化がそのまま全 おり、
容
表8 性 別 に よ る 「 肩 を 組 むj 行為に対する許容度
親との場合車率噂 2.98 71 3.771 ‑3.864 (1.29) (1.41)
兄弟・姉妹事*ホ 117 3.32 71 4.061 ‑4.228 (1.19) (1.14)
続友の場合*キ 71
(1.22) 0.16
親しい先輩・後輩 117 3.23 71 3.54 I ‑] .645 (1.13) (129)
普通の友人す 117 i 2.74
0.12) (1.07 普通の先輩・後輩 117 2.67 711 2.761 ‑0
(1.09) 知り合い程度の人I117 2.32! 71
壬竺
注1)性別表示無しの回答Iつを欠損処理し、総数が188となって いる。
注2)有意水準の表示は下記のとおりであるO
象 . .
p<O.OOl、事事pく0.01、本p<O05、t pく0.1 注3) 5点リッカート・スケールは下記の通りである。まったく不自然 2 やや不自然 3 どちらともいえない やや自然 5 まったく自然
スキンシップ許容IIの男女差 5
4 5
バ 仏 寸 内
4U
ーイデー女子(腕) ー働&ーー努子(肩) 2.5
一令一女子(手)
戸hdosspnu
i G
。
や
r f > . . . . ャ φ γ
l 令。やや:ゆ~'ゅの
JJ‑JYJyy
i 紛 争 ザ
十時~I
図12 スキンシップに対する許審産の男女差 (自分と向性の他者間)
これまでの分析結果を総合すると、関12のようにまとめ ることができる。図12から、韓国人大学生は、同性の他者 と「手をつなぐj、[腕を組むj、「肩を組むj といったスキ ンシップにより、非言語的コミュニケーションを行うこと に対しては全体的に「自然に思う」傾向が強いといえよう。
特に女子学生の場合は、親密感の高いグループと親密感の 低いグループに対する許容度において明確な差があり、そ の差はグラフ上でもはっきりと表れているG 一方、男子学
庚
美
生においては、「手をつなぐ j行為と「腕を組む」行為に対 して、似通った許容度が示されているとともに、親密感の 高いグループと親密感の低いグループにおける差は緩やか なものとなっている。ただ、「肩を組む
J
行為に対しては、「手をつなぐ
J
や「腕を組む j行為に比べ、許容度がかな り高めに推移している。3.5
間性の他者間のスキンシップ行為に対する許容度 これまでは、自分が向性のf
患者と「手をつなぐ」、[腕を 組むム「肩を組む」などのスキンシップをとる場合の許容 度を分析したが、ここからは、向性の他者間で「手をつな いだり、腕を組んだり、肩を組んだり j して歩いたり話を している場面をどの程度受け入れられるかについて考察す る。質問項目を「男性同士」と「女性同士J
の場合に分け て調査を行った結果、男性同士(他者と他者問、以下「他 他j と表記)のスキンシップと、女性同士(他他)のスキンシップに対して異なる許容度が示された。
分析の詳細をみると、表9のとおりであるO まず、同性 同士(他他)が「手をつなぐ
J
行 為 に 対 す る 許 容 度 は 、 女 性同士(他他)の行為に対しては「自然に思う」人が60.9%
( 1 1 5
名人「不自然に思うJ
人 が15.9%( 3 0
名)となってお り、半数以上の人が女性向土(他他)が「手をつなぐj行 為を許容していることがわかる。反面、男性同士(他他) が「手をつなくつ行為に対しては、「不自然に思うJ
人 が85.2%
(16 1
名)を占め、男性同士(他他)の「子をつなぐ」行為に対して非常に厳しい見方をしていることが分かる。
表9 向性向土(他他).が「手をつなぐj行為に対する許容度
ち性 111 ! 50 1 19 1 5
I
ii司上 1(58.7)I
(26.5) 1 (10.1) 1 ( 2.6)I
(2.1)! 性
10I
20I
44I
65I
50i
189 可土i
(5.3) (lO.6)! (23.3) ! <:34.4) I (26.5) I (00)し一一 一一一一ーム ー ! 十 I
注)表中の数字は人数を表しており、( )内の数字は%を示してい る。度数の表示には、性別不明の分も含まれている。
男 性 問 士 ( 他 他 ) が 手 を つ な ぐ
5 3% 4
/ 2 %
;圏全く不自然 自 や や 不 自 然
1 1 1
ロどちらでもない i5 9
九 lロ や や 自 然i・全く自然
1 9
10%50
26弘
経過 B
国13 男性向士(他他)が「手をつなぐ
J
女性向士(他他)が手をつなぐ
5 0 1 0 2 0 2 6 L J J T 1 1
%
圃圃目白白ーーーー通園・
4 4
‑ 一
65三 ‑ 一 一
23%35覧
図全く不自然 ロやや不自然 (ロどちらでもない
ロ や や 自 然
1・全く自然
図14 女性同士(他他)が「手をつなぐ
J
次は、向性同士(他他)が「腕を組むj行為についての 考察である。表10にみるように、女性同士(他他)の行為 については、「自然に思う」人が63.5%(120名人「不自然 に思う
J
人 が15.9% (30名)であり、上記の「手をつなぐJ
行為に対する許容度よりも若干高い許容度が示された。ま た、男性同士(他他)の行為については、「不自然に思う
J
人 が87.8% (166名)で、上記の
f
手をつなぐJ
行為よりも さらに許容されにくいことが分かった。女性同士(他他) については、「子をつなぐJ
行為より「腕を組むJ
行為の方 が受け入れられやすい行為である反面、男性同士(他他) については、「腕を組むJ
行為の方がより受け入れがたい行 為であるといえよう(図13...図16)0表10 向性向士(他他)が「腕を組む」行為に対する許容度
男性 118
I
48I
17I
3I
3I
同士 1(62.4)
I
(25.4)I (
9.0)I (
1.6)I (
1.6)I
(100) 女性 13I
17I
39I
56I
64I
189 同士I (
6.9)I (
9.0)I
(20.6)I
(29.6)I
(33.9)I
(100) 注)表中の数字は人数を表しており、( )内の数字は%を示しているO 度数の表示には、性別不明の分も含まれている。
4 8
25%
男性同士(他他)が腕を組む
3
2
話118 62%
ロどちらでもない
1ロ や や 自 然
・全く自然 図15 男性同士(他他)が「腕を組む
J
女性同士(他他)が腕を組む
3 篭孟訟:
56 30%
i
圏全く不自然 │!回やや不自然 ロどちらでもない i 臼 や や 自 然
・全く自然
図16 女性同士(他他)が「腕を組む
J
次に、向性同士(他他)が「肩を組むj行為に対する許 容度について考察してみよう。表11にみるように、同性同 士(他他)が「肩を組むj行為については、女性同士の行 為に対し、「自然に思う
J
人 が46.6%(88名人「不自然に思 う」人が22.3% (42名)であり、「手をつなぐJ
行為や「腕 を組む」行為に対する許容度に比べ、許容度が低いことが 分かるo しかし、男性同士の行為に対する許容度について は、[不自然に思うj人が大幅に減少し、「自然に思うJ
人 の39.2% (74名)にかなり近い割合となっている。その結 果、「手をつなぐJ
行為や「腕を組むj行為に対する許容度 に比べ30%以上も許容度が高まったことになる。女性同士 (他他)が「肩を組むj行為に対しては、「手をつなぐJ
や「腕を組む j行為に比べ許容度が低くなった反面、男性同 士(他他)が「肩を組む
J
行為に対する許容度は、「手をつ なぐ」や[腕を組む」行為に比べ大幅に増加したため、「屑 を組むj行為に対する許容度においては、男女差がかなり 縮んでいることが分かる(図17、図18)。表11 向性同士(他他)が「肩を組む」行為に対する許容度
:
註 t l ド い ( け 4 ι 立 3 (
況JJ 川 ム l 川 J 北 3 ; 引 1 九 ! 1 い μ( I
(い位ω
川バ 口 J 3 J ; J 2
注)表中の数字は人数を表しており、,( )内の数字は%を示してい るC 度数の表示には、性別不明の分も含まれている。
81
官 美 庚
48 25出
2 6
14見48
2 6
先2 9
15見
38
2 0 出
│回やや不自然 口どちらでもない│
ロ や や 自 然 憧全く自然
図17 男性同士(他他)が肩を組む
女性同士(他他)が肩を組む
43
23児
5 九
回全く不自然 回 や や 不 自 然4 5 2 4
見ロどちらでもない l 臼 や や 自 然
・全く自然
国18 女性同士(他他)が肩を組む
表12と表13は、向性同士(他他)のスキンシップに対す るこれまでの分析結果を lつの表にまとめたものであるO
! ' c t
己主同j:(他他)のスキンシップにおいては、「腕を組む j 行為がもっとも許容度が高く、男性同士(他他)のスキンシッブ。においては「肩を組む
J
行為がもっとも許容されて いることが分かるO とりわけ、男性同士(他他)のスキン シップにおいて、「肩を組むJ
行為に対して「全く不自然に 思う」人の割合が大幅に低下(15.3%)したことには注日 すべきであるO 以との結果は、女性のスキンシップといえ ばr J
胞を手I I
むJ
行ー為、男'性のスキンシップといえば「肩を 組 む j行為、といったこれまでのステレオタイプを裏付けるものとなっている。
表12 男性同士(他他)のスキンシップに対する許容度 男性問土の 全く やや
どいちえらなといも やや 全ミ 行為 不自然 不自然 自然 自然 合 計
子をつなく 111 50 19 5 4 189 (58.7) (26.5) 00.1) ( 2.6) ( 2.1) (] (0) 腕を組む 118 48 17 3 3 189 ( 9.0) ( 1.6) ( 1.6) (100)
i
hi制 lむ 291 38 48 189l(151)
川
(25.4) (25.4) I (13.8) (]OO)注)表中の数字は人数を表しており、 )1ん!の数字は%を示してい るO 度数の表示には、性別不明の分も含まれている。
表13 女性向士(他他)のスキンシップに対する許容度 女性向ごと 全く やや どちらとも やや 全く
合計 l
の行為 不自然 不自黙 いえない 自然 自然
予をつなぐ 10 20 44 65 50 189 ( 5.3) (10.6) (23.3) (34.4) (26.5) (100) 腕を組む 13 39
5 6 6 4 1 8 ! 9
│
( 6.9) (20.6) (29.6)1(33.9)1 (100 百を組む 59 451 431 18 (31.2) (23.8)1(22.8)1 (100 注)表中の数字は人数を表しており、( )内の数字は%を示してい
る。度数の表示には、性別不明の分も含まれているO
また、表14の性別による許容度の相違では、男性同士(他 他)が「子をつなぐ」行為や「腕を組む」行為に対する許 容度において、男子学生より女子学生の許容度が低く、男 子学生と女子学生の許容度には統計的に有意な差が認めら れる。すなわち、男性向土(他他)が「手をつなぐム「腕 を組むj行為については、女子学生が男子学生より不自然 に思う傾向が強い反面、男性同士(他他)が[肩を組む」
行為に対しては、女子学生の方がより寛容的であるといえ る。
表14 性別による男性同士(他他)のスキンシッフ
1
ニ対する許容度 男子大学生 女子大学生努性向土の
スキンシップ n i 平均 n 平 均 t (標準備差〉 (標準鋪差)
予をつなぐ牟 1. 74 71 1. 45 2.209 0.00) (0.75) I
腕を組む本# 117 1.66 71 1.35 2.743 (0.97) (0.56)
肩を組む 117 2.95 71 3口 0.H74
1
(1.15)
注1)性別表示無しの回答lつを欠損処理し、総数が188となって いるO
注2)有意水準の表示は下記のとおりであるO
本本.pく0.001、本本pく0.01、率p<0.05、t pぐ0.1 注3) 5点リッカート・スケールは下記の通りであるO
まったく不自然 2 やや不自然 3 どちらともいえない やや n?:~
5 まったく自然
また、女性同士(他他)のスキンシップに対する許容度 の男女差を表す表15から分かるように、「子をつなぐ j、「腕 を組む」、[肩を組む」のいずれの行為に対しでも、男子学 生より女子学生の許容度が高く表れ、男子学生と女子学生 の許容度に統計的に有意な差が確認された。表15の結果を 表14の結果と合わせて考えると、男子学生は男性同士(他 他)の行為に対してより理解を示し、女子学生は女性同士 (他他)の行為に対してより理解を示しているといえるO
言い換えると、女子学一生は男性同士(他他)のスキンシツ
5i 4.5
男性同士(他他)のスキンシップに対する許容度
4[‑‑ 一一一+一一一一一̲.‑
3.5
3~ 一一一一一一一一一 ー 2.5
2 1.5 0.5
OL_-::::.-:~一回叫一一回一ι
手をつなぐ 腕を組む 肩を組む
ロ男
聞 女
図
1 9
男性同士(他他)のスキンシップに対する許容度 プ( i
肩を組む」行為を除く)に対しては厳しい日で見るが、女性同士(他他)のスキンシップに対してはより寛容的あ るということになる(図19、図20)。
表15 性別による女性同士(他他)のスキンシッフ。に対する許容度 努子大学生 女子大学生
ス女キ性シ向シ量ッ的ヂ
n
" ' j . {
標王準子均嬬差 抗I (
標平準均備差〉 t手をつなぐ事事本 117 3.38 71 4.11 4.755 (I.15) (0.95)
腕を組むホ.. 117 3.38 71 4.32 6.04:)
(1.25) (0.88)
肩を結iむ? 117 3.29 71 3.63 1.911
(1.08) 0.26)
注1)性別表示無しの回答lつを欠損処理し、総数が188となって いる。
注2)有意水準の表示は下記のとおりであるO
方.. pく0.001、存 率p< 0.01、. p< 0.05、t p<O.l jIe3) 5点リッカート・スケールは下記の通りである。
まったく不自然 2 やや不自然 3 どちらともいえない 4 やや自然 5 まったく自然
4 まとめと今後の課題
本稿では、対人関係の親密さが対人距離に影響を与え、
対人距離がさらにスキンシップ許容度に影響を与えるとい う因果関係を想定し、そこから導かれた仮説の検証を試み た。分析結果によれば、自分と向性の他者との間で、「手を つなぐj行為、「腕を組む
J
行為、「肩を組む」行為等につ いて、親密感の薄いグループより親密感の高いグループに 属する相手とのスキンシップに対する許容度が高く、「相手 に対し親密感が高いほどスキンシップ許容度が高い j とし た仮説 1は概ね検証されたことになるO女性同士(他他)のスキンシップに対する許容度
口男
.a
女図20 女性同士(他他)のスキンシップに対する許容度 さらに、本研究では、自分と向性の他者聞のスキンシツ プのみならず、他者と他者間のスキンシップに対する許容 度についても調査・分析を行っている。まず、男性同士(他 他)のスキンシップと女性同士(他他)のスキンシップを 比較した場合、男性同士(他他)のスキンシップに対する 許容度よりも女性同士(他他)のスキンシップに対する許 容度のほうが明らかに高し¥結果が出ており
J
女性同土のス キンシップに対する許容度が男性向+:のスキンシップに対 する許容度より高しリとした仮説2も概ね検証された。た だ、「肩を組むJ
行為については、男性同士(他他)の行為 に対しても高い許容度が示され、女性向土(他他)の行為 に対する許容度と大きな差はなかった。また、女性同士(他 他)のスキンシップにおいては、「腕を組む j 行為、「千を つなぐJ
行為、「肩を組む」行為の11直に許容度が高いが、男 性同士(他他)のスキンシップにおいては、「肩を京且むJ
行 為がもっとも高しミ許容項H
として示された。さらに、同性 同士(他他)のスキンシップに対する許容度においては、男性同士(他他)よりも9;'性同士(他他)のスキンシップ に対する許容度において男女差が大きく開いている。全体 的に、韓国の大学生はコミュニケーションにおいてスキン シップを許容する程度が非常に高く、とりわけ女子学生の 親密感の高いグループに属する「親、姉妹、親友
J
とのス キンシップに対する許容度の高さや女性同士(他他)のス キンシップに対する許容度の高さは注目に値するO本研究によって得られた結果は、韓国人のスキンシップ に 対 す る 考 え 方 を 理 解 す る た め の 実 証 デ ー タ と し て は 勿 論、韓国人との異文化コミュニケーションを図る場面で大 いに役立つものであろうO また、韓国に対する異文化理解 という側面でも貴重な{育報を提供することになる。一方、
研究面においても、従来の異文化コミュニケーション理論 83
曹
をベースに「対人距離」や「スキンシップ」といった新た な視点を提示することで、理論の深化を促す契機となるで あろう。本研究における実証分析により、異文化コミュニ ケ ー シ ョ ン に 関 す る 理 解 が 深 ま り 、 多 く の コ ミ ュ ニ ケ ー ション・トラフ守ルが解消され、多文化共生時代の異文化理 解がさらに促進されることを期待している。
最後に、今後の研究課題として、対人距離とスキンシツ プ 許 容 度 に 関 す る ア ジ ア 文 化 圏 内 で の 比 較 分 析 や 欧 米 の 国々との比較研究を通じ、異文化理解のための理論的・実 証的根拠をさらに蓄積していきたいと考えている。
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社会空間の基礎的研究Jr
心理学研究j (日本心理学会), Vo l.47 (3) 119‑128. 渋谷昌三(1985)r
パーソナル・スペースの形態に関するー考察J
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山梨医大紀要j第2巻 :41‑49.渋谷昌三(1987)
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対人距離の発達的変化に関する投影法的 研 究Jr
山梨医大紀要j第4巻 :52‑61.曹美庚(2001)
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日本人と韓国人の異文化コミュニケーショ ンJr
人間環境学入門j 中央経済社:100‑109. 曹美庚 (2004)r
消費者行動に見る文化的側面Jr
京都学園大学経営学部論集j14(1): 41‑58.
曹美庚(2008)
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スキンシップ許容度とコミュニケーション 距離:日本人大学生の分析結果を中心にJ r
言語文化論 究j ( 九 州 大 学 大 学 院 言 語 文 化 研 究 院 ) , No.23:43‑61.
曹美庚 (2009)
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韓国人のパーソナル・スペースに関するー 考察J r
言語文化論究J
(九州大学大学院言語文化研究 院), NO.24: 29‑45.曹美庚・李建 (2006)
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消費行動の比較と異文化理解:日本 と韓国の大学生を中心にJ r
京 都 学 園 大 学 経 営 学 部 論 集J16(1) : 1‑26.西国司・グディカンスト W. B. (2002)
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異文化問コミュニケーション入門:日米関の相互理解のためにj丸 善 株式会社.
林吉郎(1994)
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異文化インターフェイス経営j日本経済新 聞社.本名信行・秋山高二・竹下裕子・ベイツ・ホッファ(1994)
『異文化理解とコミュニケーション 1 ことばと文 化j三修社.
本名信行・秋山高二・竹下裕子・ベイツ・ホッファ・ブルツ クス・ヒル (1994)
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異文化理解とコミュニケーション2
:人間と組織J
三修社.三井宏隆(2005)
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比較文化の心理学:カルチャーは社会を 越えるのかj ナカニシヤ出版.八代京子・荒木晶子・樋口容視子・山本志都・コミサロブ 喜美(2001)
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異文化コミュニケーションワークブックj 三修社.山口修・驚藤和枝編(1995)
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比較文化論:異文化の理解j 世界思想社.I n t e r p e r s o n a l i n t i m a c y and a l l o w a n c e l e v e l o f p h y s i c a l t o u c h : Based on a s u r v e y o f u n i v e r s i t y s t u d e n t s i n Korea
CHO Mikyung The goal of this paper is to improve cross‑cultural understanding about Korean culture by analyzing a survey of university students in Korea. Two hypotheses were derived from previous studies about the relation between intimacy and interpersonal distances. One is that a feeIing of cIoseness affects the aIIowance level of physical touch (or skinship"). The other is that the aIlowance level of physical touch (or skinship